文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「地球環境と資源を大切にしながら、空気・水・熱の科学に基づく高度な技術によって最適空間を創造し、人類文化の発展に貢献する」ことを企業理念としております。
エンジニアリングコンストラクターとして積極的な事業展開を図り、未来を見つめた技術の開発に取り組み、時代の変化に俊敏に対応する「環境創造企業」として、社会的責任を果たし、株主をはじめとするステークホルダーの皆様のご期待と信頼に応えるべく企業価値の向上を目指してまいります。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続くと思われますが、まん延防止等重点措置が解除され、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていく中で、各種政策の効果もあり、持ち直しの動きが見られるものの、国内外の感染症の動向には注視する必要があります。また、ウクライナ情勢の悪化により先行き不透明感がさらに強まることも懸念されます。
設備工事事業におきましては、受注環境における価格競争の厳しさが続くものの建設投資は堅調に推移すると思われますが、引き続き、施工における生産性の向上、利益管理の徹底に努めてまいります。
機器製造販売事業におきましては、FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品の生産及び販売は、大型パネル用の設備投資は一巡しましたが、中小型パネル用の設備投資は堅調に推移すると思われます。また、半導体製造装置向け製品につきましては、データセンターの需要等も堅調に推移すると思われますが、電子部品等の不足による生産計画の調整が続くことが懸念されております。
当社グループは、中期的な経営の指針として3ヶ年を計画期間とする中期経営計画を策定しており、2020年4月から、長期ビジョン「ASAHI-VISION 100」の2ndステージである第17次中期経営計画(2020年4月~2023年3月)をスタートしております。本中期経営計画では、現在当社グループが直面している課題の解決と将来に向けた基盤づくりに取り組み、持続的な成長と企業のより一層の向上を図っていくため、(1)魅力ある会社・職場づくりの推進、(2)利益重視の徹底、(3)将来に向けた経営基盤の強化を3つの基本方針としており、基本方針に基づき設定した7つの重点項目を優先的に対処すべき課題として、本中期経営計画の達成に総力をあげて取り組んでまいります。
当社グループの第17次中期経営計画の最終年度(2023年3月期)の目標数値は連結受注高86,000百万円、連結売上高88,000百万円、連結営業利益3,000百万円、連結当期純利益2,000百万円としておりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行や、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻といった第17次中期経営計画策定当初には想定していなかった要素の影響を受け、連結受注高、連結売上高の達成は難しい状況にあります。しかしながら、原価低減等売上総利益率を改善させ、利益面では第17次中期経営計画の目標数値を達成できるよう取り組んでまいります。
7つの重点項目の内容は以下の通りであります。
重点項目
|
① SDGs経営の推進 |
事業活動全般において、SDGsへの取り組みを拡充する |
|
② 戦略的受注活動の推進 |
長期的な視野に立った組織的な営業活動を推進する |
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③ 技術力・現場力の強化 |
技術・ノウハウの整備、伝承と生産性の向上に取り組み、技術力・現場力の強化を図る |
|
④ 働き方改革の推進 |
働き方改革を推進し、健康的で働きがいのある職場づくりを追求する |
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⑤ 研究開発力の強化 |
イノベーションの創出や現業支援に繋がるよう、研究開発力を強化する |
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⑥ 情報技術の基盤構築と活用 |
IT基盤の拡充を進め、先端デジタル技術を積極的に活用する |
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⑦ 事業領域の拡大 |
新たな収益源の確保を目指し、事業領域の拡大に取り組む |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、当社はリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定め、リスクの防止及び会社の損失の最小化を図っております。
(1)市場環境について
建設業界は、公共投資、民間の設備投資に左右される傾向があり、公共投資予算の削減や国内外の景気動向の影響で設備投資計画が縮小する場合があります。また、厳しい受注価格競争による予想以上の受注採算の低下や資機材高騰による原価の上昇が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
機器製造販売事業の主要製品である精密環境制御機器は、半導体やFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品の急速な技術革新に伴い大幅に成長する反面、需給のバランスの悪化から市況が低迷するという周期的な好不況の波があります。このような環境の中、予想を上回る下降局面になった場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、精密環境制御機器は、特定の取引先への依存度が高くなっており、当該取引先の業績、外注政策等により、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、市場や顧客の動向に十分注視するとともに、長期ビジョン、中期経営計画において、将来を見据えた積極的な経営と社会やお客様のニーズを的確に捉えた独自の技術・サービスへの取り組みを強化しております。また、現場支援体制の強化等により業務効率化や徹底したコスト削減により施工・製造現場の生産性の向上を図っております。
(2)取引先の信用リスク
建設業においては、1件あたりの取引における請負金額が大きく、また多くの場合には、工事目的物の引渡時に多額の工事代金が支払われる条件で契約を締結します。このため、工事代金を受領する前に取引先が信用不安に陥った場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、与信管理に係る規程等に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を徹底するとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制としております。
(3)株価の変動リスク
当社グループは、売買目的の有価証券は保有しておりませんが、取引関係の維持発展等、中長期的な企業価値を向上させることを目的として、主要取引先の株式を保有しております。これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、株価変動のリスクを負っております。
また、株価の下落は年金資産の目減りを通じて、年金の積立不足が増加し、年金費用を増大させるリスクがあります。
当社では、毎年定期的に取締役会において、政策保有株式の保有の意義や資本コスト等を踏まえた経済合理性について検証を行い、保有が適切でないと判断されるものについては、縮減を行っております。
(4)退職給付債務
当社グループの従業員の退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。また、当社及び一部の国内連結子会社は総合設立型の確定給付企業年金制度に加入しておりますが、その財政状態悪化による制度の見直しによっては、グループの退職給付費用の増加を招き、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、割引率、期待運用収益率等の計算基礎については、毎期、見直しを行い、合理的に算定しており、また年金資産の運用についても、安全性の高い資産での運用を継続しております。
(5)不採算工事の発生によるリスク
工事の施工段階において想定外の追加原価等により不採算工事が発生した場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、工事の施工に関しては、採算性と施工体制を重視し、適正な原価管理、進捗管理を徹底しております。
(6)労働災害リスク
工事・製造現場において重大な労働災害が発生した場合には、進捗に支障をきたし、企業価値の毀損、社会的信用の失墜、関係者への補償等による損失の発生により、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、工事の施工や機器の製造工程における労働災害の撲滅に向けて、安全教育や作業現場での安全点検パトロール等を実施しております。また、事故が発生した場合には原因を解明して社内に周知するとともに、再発防止策の策定等、安全管理を徹底し、安全な作業環境の整備に努めております。
(7)法的規制リスク
当社グループは、事業活動において、建設業法、労働安全衛生法、独占禁止法等、各種法令による規制を受けており、これらの改定ないし新設により新たな義務が発生するほか、費用負担の増加や権利の制約等が発生する可能性があります。また、コンプライアンスに違反する事象が発生した場合には、企業価値の毀損、社会的信用の失墜、事業の停止等に至る可能性があります。
当社グループでは、内部監査の強化、内部通報制度の周知徹底、コンプライアンス研修を通じての役職員に対して各種法令の遵守を徹底しております。
(8)訴訟等のリスク
当社グループは、事業活動を遂行する上で、取引先から契約不適合責任、製造物責任等、様々な訴訟等が提起された場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、訴訟等が提起されることを未然に防ぐため、法令遵守を徹底しております。また、重要な訴訟等が提起された場合は、法務担当部署が所管部署や弁護士等と連携をとりながら、慎重かつ迅速に対応しております。
(9)情報セキュリティリスク
当社グループは、技術情報等の重要な機密情報や取引先及びその他関係者の個人情報を保有しております。これらの情報の漏洩、不正使用、外部からの不正アクセス等により、対外的な信用毀損、損害賠償、復旧費用が発生した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、情報セキュリティ統括責任者を選任し、情報セキュリティ管理組織の下、情報管理の強化を図っております。また役職員が順守すべき「情報セキュリティ管理規程」を制定するとともに、「情報セキュリティ対策基準」に沿って、情報管理、セキュリティ教育を通じて重要性を周知徹底しております。さらに当社情報システムにおいて、第三者の専門家によるリスクアセスメントを実施し、技術的、組織的対策の強化に努めております。
(10)海外事業リスク
当社グループは、台湾及びマレーシアにて海外事業を行っておりますが、現地において、予期しない法規制や租税制度の変更、政情不安、経済状態及び為替レートの急激な変動、資材価格の高騰、労務単価の上昇等が起きた場合には、工事の進捗の遅れや工事利益が確保できず、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
海外事業については、比較的政情の安定した国・地域で事業展開を行っております。また、進出先の政治・経済・法令の情報収集を随時行い、現地スタッフへの教育、海外赴任者へのリスク管理の徹底に努めております。
(11)気候変動リスク
現在世界が直面している気候変動における主な移行リスクとしては、脱炭素社会への急激な移行に伴う環境・省エネ基準の厳格化による建設・製造コストの上昇、循環型経済の進展に伴う新築工事の減少による受注機会の減少と競争の激化、脱炭素技術の開発を含めた気候関連への取り組み及び情報開示の不足による社会的評価の悪化等が挙げられ、これらが経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、主な物理的リスクとしては、自然災害の増加による操業の困難化、急激な気温上昇に伴う建設現場の作業環境の悪化による作業員の熱中症等の健康被害の増加と労働生産性の低下、水・エネルギー・原材料の供給の不安定化等が挙げられます。これらが事業の停止等に至る可能性があるとともに、これらへの対応コストの上昇が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、2022年3月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、同提言に沿った情報開示を進めるとともに、脱炭素技術の開発の推進、設計・施工・製造に係る技術力の強化、再生可能エネルギーの積極的な導入、カーボン・ニュートラル認証制度をはじめとした脱炭素関連の認証制度の利用、建設現場における作業環境の改善やDX推進による労働生産性の向上を図る等、サプライチェーン企業と連携して各リスクに対応してまいります。
(12)その他のリスク
新型コロナウイルス等の感染症の影響により、工事の中断や遅延が発生した場合、当社グループの事業活動が困難となり、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、現場及び事務所の安全・衛生管理を徹底するとともに、テレワーク、時差出勤等の感染症拡大を防止する対策を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続く中で、設備投資や生産において持ち直しの動きが見られました。しかしながら、年明けからの新たな変異株の発生による感染の再拡大に加えて、ウクライナ情勢の不透明感が見られる中での原油高、資材高などの影響が懸念される状況が続きました。
当社グループの事業環境は、設備工事事業につきましては、建設投資は底堅く推移しておりますが、受注競争の激化や工期の延伸、資機材の高騰などが懸念される厳しい状況が続きました。精密環境制御機器の製造販売事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は軽減されましたが、FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品、半導体製造装置向け製品ともに、電子部品等の不足による生産計画の調整等により受注及び生産は減少いたしました。
こうした事業環境の下で、当社グループは第17次中期経営計画の2年度に当たり、受注の確保と収益の向上に総力をあげて取り組んでまいりました。その結果、受注高は当初予想を上回りましたが、売上高は、主に設備工事事業の受注時期が下期に偏ったこと等により当初予想を下回りました。利益面では、設備工事事業における受注競争の激化や工期延伸が懸念される中で、原価低減による売上総利益率の改善、経費の削減努力により当初予想を上回る成績を上げることができました。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による工事の中断や延期、資材調達の遅延等の影響が懸念されますが、当連結会計年度への影響は軽微であります。
(1) 財政状態
当連結会計年度末の資産総額は72,081百万円で、前連結会計年度末比581百万円の増加となりました。
当連結会計年度末の負債総額は37,720百万円で、前連結会計年度末比112百万円の減少となりました。
当連結会計年度末の純資産総額は34,360百万円で、前連結会計年度末比693百万円の増加となりました。
(2) 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、受注高82,002百万円(前連結会計年度比15.7%増加)、売上高68,820百万円(前連結会計年度比2.3%減少)、営業利益2,287百万円(前連結会計年度比2.3%増加)、経常利益2,596百万円(前連結会計年度比4.4%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益1,860百万円(前連結会計年度比2.1%増加)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(設備工事事業)
受注高75,810百万円(前連結会計年度比17.3%増加)、売上高63,295百万円(前連結会計年度比1.0%増加)、営業利益1,911百万円(前連結会計年度比33.6%増加)となりました。
(機器製造販売事業)
受注高6,192百万円(前連結会計年度比0.7%減少)売上高5,525百万円(前連結会計年度比28.7%減少)、営業利益376百万円(前連結会計年度比53.3%減少)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より3,470百万円増加し、19,390百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は4,648百万円(前連結会計年度比6,108百万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益2,863百万円を計上しましたが、完成工事未収入金等の売上債権の回収や未成工事受入金の収入が工事未払金等の仕入債務の支払や未成工事支出金等の棚卸資産の投入による支出を3,992百万円上回ったことによる増加及び法人税等の支払492百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は89百万円(前連結会計年度比259百万円の増加)となりました。これは、主に有形・無形固定資産の取得による支出194百万円及び投資有価証券の売却による収入459百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は1,297百万円(前連結会計年度比155百万円の増加)となりました。これは、主に長期借入金の返済600百万円及び配当金の支払640百万円によるものです。
キャッシュ・フローの、指標のトレンドを示すと下記のとおりです。
|
|
2018年3月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
|
自己資本比率 |
36.2% |
37.2% |
38.0% |
47.1% |
47.7% |
|
時価ベースの自己資本比率 |
28.3% |
23.5% |
25.3% |
27.3% |
28.5% |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
1.0年 |
0.6年 |
0.5年 |
-年 |
0.7年 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
199.2倍 |
90.3倍 |
252.0倍 |
-倍 |
163.1倍 |
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式数控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー(利息の支払額及び法人税等の支払額控除前)を使用しております。また利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債の内、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5.2021年3月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
③ 生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
設備工事事業(百万円) |
- |
- |
|
機器製造販売事業(百万円) |
4,411 |
71.6 |
|
合計(百万円) |
4,411 |
71.6 |
(注)1.金額は、売上原価により算出しております。
2.当社グループでは設備工事事業における生産実績を定義することは困難であるため、「生産実績」は記載しておりません。
3.前連結会計年度と比較して大幅に減少しておりますが、これは、FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品の売上が減少したことによるものです。
(2) 受注実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|||
|
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
設備工事事業(百万円) |
75,810 |
117.3 |
70,835 |
121.5 |
|
機器製造販売事業(百万円) |
6,192 |
99.3 |
4,937 |
115.6 |
|
合計(百万円) |
82,002 |
115.7 |
75,773 |
121.1 |
(3) 販売実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
設備工事事業(百万円) |
63,295 |
101.0 |
|
機器製造販売事業(百万円) |
5,525 |
71.3 |
|
合計(百万円) |
68,820 |
97.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
前連結会計年度 該当する相手先はありません。
当連結会計年度 ㈱竹中工務店 7,240百万円 10.5%
3.機器製造販売事業において前連結会計年度と比較して大幅に減少しておりますが、これはFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品が生産計画の調整等により減少したことによるものです。
参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。
(1) 受注高、売上高及び繰越高
|
期別 |
区分 |
前期繰越高 (百万円) |
当期受注高 (百万円) |
計 (百万円) |
当期売上高 (百万円) |
次期繰越高 (百万円) |
|
前事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
設備工事事業 |
56,310 |
62,759 |
119,070 |
61,218 |
57,852 |
|
機器製造販売事業 |
5,784 |
6,236 |
12,020 |
7,750 |
4,270 |
|
|
合計 |
62,095 |
68,996 |
131,091 |
68,968 |
62,122 |
|
|
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
設備工事事業 |
57,852 |
73,015 |
130,868 |
61,771 |
69,096 |
|
機器製造販売事業 |
4,270 |
6,192 |
10,462 |
5,525 |
4,937 |
|
|
合計 |
62,122 |
79,208 |
141,331 |
67,297 |
74,034 |
(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更のあるものについては、当期受注高にその増減額を含んでおります。
したがって、当期売上高にもかかる増減額が含まれております。
2.次期繰越高は(前期繰越高+当期受注高-当期売上高)であります。
(2) 受注高の受注方法別比率
受注方法は、特命と競争に大別されます。
|
期別 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
|
前事業年度 |
(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
47.8 |
52.2 |
100.0 |
|
当事業年度 |
(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
37.0 |
63.0 |
100.0 |
(注) 百分率は請負金額比であります。
(3) 売上高
|
期別 |
区分 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
合計(百万円) |
|
|
前事業年度 |
(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
設備工事事業 |
6,853 |
54,364 |
61,218 |
|
機器製造販売事業 |
- |
7,750 |
7,750 |
||
|
合計 |
6,853 |
62,115 |
68,968 |
||
|
当事業年度 |
(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
設備工事事業 |
7,357 |
54,413 |
61,771 |
|
機器製造販売事業 |
- |
5,525 |
5,525 |
||
|
合計 |
7,357 |
59,939 |
67,297 |
||
(注)1.前事業年度完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
|
鹿島建設㈱ |
(仮称)OH-1計画新築工事 衛生設備工事 |
|
㈱竹中工務店 |
虎ノ門駅前地区第一種市街地再開発事業施設建築物新築工事衛生設備工事 |
|
独立行政法人国立病院機構 北海道がんセンター |
独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター全面建替整備工事(機械)空調設備2期工事 |
|
㈱大林組 |
新潟太陽誘電㈱第二工場4号棟建設工事衛生・ユーティリティー設備工事 |
|
清水建設㈱ |
タカノフーズ水戸第三工場建設計画に伴う空気調和・衛生設備工事 |
当事業年度完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
|
成田市 |
成田市公設地方卸売市場新築工事(機械設備工事) |
|
㈱フジタ |
(仮称)中部国際医療センター新築工事に伴う冷暖房空調設備工事 |
|
㈱ナリコマフード |
(仮称)株式会社ナリコマフード神戸工場建設工事の内 空調衛生設備工事 |
|
鹿島建設㈱ |
(仮称)フクダ電子本郷事業所新築工事 空調衛生設備工事 |
|
㈱大林組 |
名古屋造形大学移転新築工事(機械設備工事) |
2.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度 該当する相手先はありません。
当事業年度 ㈱竹中工務店 7,240百万円 10.8%
(4) 繰越高(2022年3月31日現在)
|
区分 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
合計(百万円) |
|
設備工事事業 |
10,595 |
58,500 |
69,096 |
|
機器製造販売事業 |
- |
4,937 |
4,937 |
|
合計 |
10,595 |
63,438 |
74,034 |
(注)繰越工事のうち主なものは、次のとおりであります。
|
戸田建設㈱ |
渋谷駅桜丘口再開発 給排水衛生設備工事 |
2023年11月完成予定 |
|
国立大学法人弘前大学 |
弘前大学(医病)病棟新営その他機械設備工事 |
2023年3月完成予定 |
|
鹿島建設㈱ |
中外ライフサイエンスパーク横浜建設工事のうち給排水衛生設備工事 |
2022年10月完成予定 |
|
㈱大林組 |
広島駅南口ビル新築他工事 商業施設内装新設工事 |
2024年12月完成予定 |
|
㈱竹中工務店 |
富士ソフト汐留事務所ビルA棟新築工事に伴う空調・衛生設備工事 |
2023年9月完成予定 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(1) 財政状態
(資産総額)
当連結会計年度末の資産総額は72,081百万円で、前連結会計年度末比581百万円の増加となりました。
流動資産は52,136百万円で、前連結会計年度末比1,874百万円の増加となりました。主な増加は、現金預金3,485百万円であり、主な減少は、完成工事未収入金等の売上債権2,404百万円です。
固定資産は19,944百万円で、前連結会計年度末比1,293百万円の減少となりました。主な減少は、投資有価証券903百万円です。
(負債総額)
当連結会計年度末の負債総額は37,720百万円で、前連結会計年度末比112百万円の減少となりました。
流動負債は35,576百万円で、前連結会計年度末比889百万円の増加となりました。主な増加は、工事未払金等の仕入債務の943百万円です。
固定負債は2,143百万円で、前連結会計年度末比1,002百万円の減少となりました。主な減少は、長期借入金600百万円です。
(純資産総額)
当連結会計年度末の純資産総額は34,360百万円で、前連結会計年度末比693百万円の増加となりました。
株主資本は30,046百万円で、前連結会計年度末比1,262百万円の増加となりました。主な増加は、利益剰余金1,219百万円です。
その他の包括利益累計額は4,314百万円で、前連結会計年度末比568百万円の減少となりました。主な減少は、その他有価証券評価差額金601百万円です。
(2) 経営成績
(受注高)
受注高は、設備工事事業が前連結会計年度に比べ17.3%増加の75,810百万円、機器製造販売事業が前連結会計年度に比べ0.7%減少の6,192百万円を計上したことにより、前連結会計年度に比べ15.7%増加の82,002百万円となりました。
(売上高)
売上高は、設備工事事業が前連結会計年度に比べ1.0%増加の63,295百万円、機器製造販売事業が前連結会計年度に比べ28.7%減少の5,525百万円を計上したことにより、前連結会計年度に比べ2.3%減少の68,820百万円となりました。
(売上総利益、一般管理費及び営業利益)
売上高は減少しましたが、売上総利益率の改善により、売上総利益は前連結会計年度に比べ51百万円増加し、8,462百万円となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と同程度の6,175百万円となりました。
その結果、営業利益は前連結会計年度に比べ2.3%増加の2,287百万円となりました。
(経常利益)
経常利益は、営業外損益は308百万円のプラスとなり、前連結会計年度に比べ4.4%増加の2,596百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損益に投資有価証券売却益360百万円等を計上し、前連結会計年度に比べ2.1%増加の1,860百万円となりました。
(3) セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(設備工事事業)
設備工事事業は、建設投資は底堅く推移しておりますが、受注競争の激化や工期の延伸、資機材の高騰などが懸念される厳しい状況が続きました。
受注高は、民間工事が前年を上回ったことにより、前連結会計年度に比べ17.3%増加の75,810百万円となりました。
売上高は、官庁工事が前年を上回ったことにより、前連結会計年度に比べ1.0%増加の63,295百万円となりました。
セグメント利益は、売上総利益率の改善により、前連結会計年度に比べ33.6%増加の1,911百万円となりました。
セグメント資産は、電子記録債権が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3,532百万円増加の38,523百万円となりました。
(機器製造販売事業)
機器製造販売事業は、新型コロナウイルス感染症の影響は軽減されましたが、FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品、半導体製造装置向け製品ともに、電子部品等の不足による生産計画の調整等により受注及び生産は減少いたしました。
受注高は、主に半導体製造装置向け製品が減少したことにより、前連結会計年度に比べ0.7%減少の6,192百万円となりました。
売上高は、FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品が減少したことにより、前連結会計年度に比べ28.7%減少の5,525百万円となりました。
セグメント利益は、売上高の減少により、前連結会計年度に比べ53.3%減少の376百万円となりました。
セグメント資産は、売掛金等が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ2,170百万円減少の6,466百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(1) 資金需要
当社グループの主要な資金需要は、設備工事事業における工事施工及び機器製造販売事業における製品製造販売のための材料費、外注費、経費、並びに販売費及び一般管理費等の営業費用の支払いに要するものであります。
(2) 財務政策
当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入れにより資金調達を行っております。また、国内金融機関において合計50億円のコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。
③ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上を目指し第17次中期経営計画を策定しております。詳細につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりであります。
また、2023年3月期につきましては、受注高78,300百万円、売上高79,600百万円、営業利益2,600百万円、経常利益2,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,000百万円を目標達成のための客観的な指標としております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、先行きの不透明感が強く、収束の時期や経済に与える影響を把握することが困難なため、上記記載の見積りに影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当社は、長年培ってきた空気・水・熱に関する技術を基に、一般空調から様々な産業空調に亘る最適環境を目指して研究開発を行っています。また、固有の技術をベースに、先端産業分野向けの超精密温湿度調整装置の開発も行っています。
当連結会計年度における研究開発費は、
当連結会計年度における主な成果は下記のとおりです。
(設備工事事業)
技術研究所では、一般空調と産業空調を対象として、各種の建築や環境設備に対応した要素技術の研究開発やシステム開発、性能評価検証等の幅広い技術の創造を積極的に推進しております。
(1) カーボンニュートラル実現に向けたZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)空調システムの開発
業務用ビルのZEB化に向けて、潜熱・顕熱分離空調に再生可能エネルギーを活用したシステムを開発しています。潜熱処理に採用しているデシカント空調の再生用に太陽熱を利用し、除湿した処理空気の冷却に地中熱を利用するシステムを考案し、省エネ効果を明らかにしました。
(2) 環境改善に向けた研究開発の推進
既設建築物における下水臭の臭気対策として、処理空気の相対湿度を制御して活性炭の吸着性能を高めるシステムを開発し、フィールド試験で検証しています。また、食品工場からの排気対策として、対象臭気に応じた薬液スクラバーを構築し、臭気負荷に応じた省エネ・省コストの運転方法を提案しています。
(3) アグリ分野に対する研究開発の取組み
高付加価値植物研究開発としてコメ型経口ワクチン(ムコライス)の省エネかつ安定栽培システムを実現しました。さらに、「食と先端技術共創コンソーシアム」に参画し、植物工場におけるゲノム編集作物の生産システムの研究開発を始めました。また、植物からの水分の蒸散量から生育状態を診断する手法や養液中のイオン濃度を連続でモニタするシステムを考案しました。
(4) 無線センサによる比例制御システムの開発
環境監視に用いられている無線センサを空調の比例制御に活用したシステムを開発しました。大規模工場におけるカスケード制御や複数センサによる切替え、平均値制御などに応用でき、有線センサの設置工事削減などにも貢献できます。
(5) 簡易接続ダクト工法の開発
簡易工法である差込ダクトの実用化を目指し、差込接続や吊り支持の作業性の改良を加え、差込ダクトの基本仕様を確立しました。今後、差込ダクトを物件で採用し、ダクト設置工事の合理化、省力化、低コスト化を図ります。
(機器製造販売事業)
半導体や液晶ディスプレイなどの先端産業分野向けの超精密制御機器や装置の大型化と高精度化に対応するための製品開発を、技術研究所での基礎研究をもとに行いました。