第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

 当社は『ビジョン〈「人と知と技術」を未来につなぎ、豊かな世界を開拓します。〉、ミッション〈未来を見据え、協働し、新価値創造に挑み続けます。〉そしてバリュー〈7つの価値観・行動指針〉』からなる経営理念のもとで、社会課題の解決に積極的に取り組むとともに、「Excellent Service Vender」を目指して、情報通信システム及び電子デバイスを通じてお客さまの業務や事業を支え、もって社会に貢献すべく経営に努めております。社会は、情報通信技術の進歩とデジタル化の進展により大きく変貌し、当社を取り巻く情報通信産業のみならず、お客さまを取り巻く様々な業界においても大きな変化や革新が余儀なくされていると認識しております。このような状況の中、当社は従業員ならびに取引先とともに上記の方針に専念していくことが、当社の中長期的な価値向上につながり、ひいては株主の皆様の期待にお応えするものと考えております。

(2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題について

 近年、国内においては、少子高齢化による労働力人口の減少が加速し、大きな社会課題になっております。このような状況のもと、各企業とも労働力確保や生産性向上を目的とした働き方改革、健康経営への取り組みが活発化しております。

 また、「お客さまとの接点強化」や「お客さまの声を経営に活かすこと」が課題となっており、コンタクトセンターのクラウド化やAI※1を利活用した商談が活性化しております。

 このような環境において、当社グループは長年培ってきた技術力と多くのお客さまとの関係性をもとにIoT2、ビッグデータ、AI、Robotics※3等の次世代ICT技術にチャレンジし、社会課題の解決に資する事業領域に対して中長期的に取り組んでまいります。

※1 AI…Artificial Intelligence(人工知能)

2 IoT…Internet of Things(モノのインターネット)

※3 Roboticsロボットの設計、製作、運転に関連した科学研究

① コアビジネスの収益性向上

ⅰ)サービスビジネス

クラウド、セキュリティ、運用・保守サービス等の「サービス提供型」ビジネスを収益の柱にするため、人材育成、商品開発、研究開発に経営リソースを集中し、規模の成長から収益力の強化への事業構造の転換を図ってまいります。

ⅱ)電子デバイス事業

中国市場におけるFA事業や自動車メーカ向けにEV用車載電源が新規採用され、需要が拡大しています。これらの成長市場に対し、培ってきた技術力を素地に競争力の高いグローバル商品の提供により、売上拡大と収益性向上を図ってまいります。

ⅲ)不採算案件の発生防止

過去のプロジェクトのリスク評価分析による受注時の案件審査の厳格化、プロジェクトマネジメント教育の強化及びアシュアランス部門によるプロジェクト上流工程の品質向上を通して、不採算案件の発生防止を今後も継続してまいります。

 

② 成長新分野新領域への挑戦

ⅰ)成長分野へのビジネス拡大

医療、福祉、介護の成長分野へのビジネス拡大を図るため、資本業務提携を活用したビジネス拡大や産官学のオープンイノベーション等の手法を活用し、少子高齢化などの社会課題解決に貢献してまいります。

ⅱ)IoTビジネス

情報ネットワークソリューションサービス事業と電子デバイス事業において長年培ってきたクラウド基盤、無線ネットワーク構築、センサーネットワーク技術を融合し、自動車、電機、FA向けIoTビジネスをさらに強化してまいります。

ⅲ)AI、Robotics技術

AI、Robotics等の次世代ICT技術を活用した新たなビジネスモデルを創造するため、ビッグデータ分析などAIのベースとなる技術の習得や、データサイエンティスト※2の育成に対して投資を行ってまいります。コンタクトセンタービジネスにおいては、専門性の高い新技術を有するベンダーとの業務提携や共創を推進し、クラウド化・AIを活用した成長新分野に挑戦してまいります。

※2 データサイエンティスト

オープンデータやお客さまの業務データを活用した業務改善提案や新規ビジネスを提案できる人材

 

③ 健康経営の実践

 当社は、2018年2月20日、経済産業省と日本健康会議が共同で選出する「健康経営優良法人2018大規模法人部門(ホワイト500※3)」に認定されました。

ⅰ)健康増進施策

従業員と家族の健康保持、増進の取り組みが将来的に収益性などを高める投資であるとの考えのもと、健康管理を経営的視点から捉え、健康経営を戦略的に実践してまいります。

ⅱ)働き方改革

多様な働き方を通じて、働きがい、やりがいを高めるため、「働き方改革」を推進してまいります。従業員の生産性、品質の向上を目指すため、業務改革を推進してまいります。

※3 ホワイト500

大規模法人のうち保険者と連携して優良な健康経営を実践している法人について、2020年までに500社を認定する制度。健康経営に取り組む優良な法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的に評価を受けることができる環境を整備することを目標とする。

 

 当社グループは、これらの課題に鋭意取り組むほか、資本業務提携等も視野に入れ、さらに企業価値と株主共同の利益の向上のための施策を実施してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2018年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

① 事業環境について

 ICT関連業界における競争は大変厳しいものとなっており、当社グループも競争の激化に直面しております。当社グループの業績に重要な影響を及ぼすリスクとしては以下のものが考えられます。

ⅰ)産業構造とICT業界の変化について

 IT技術が進化し、ICTがコモディティ化、社会インフラ化しました。これにより、あらゆる産業のリーディングカンパニーが顧客接点等をベースに、ビジネスのICT化を図り、IT業界、ネットワーク業界を飲みこんでいく流れが生まれております。このような流れの中で、顧客企業内での情報システム部門の在り方も大きく変化し始めています。これらの流れ、変化に柔軟かつ適切に対応できなければ、当社グループの将来の業績に影響を与える可能性があります。

ⅱ)技術革新への対応について

 当社グループが事業を展開する市場は、急速な技術変化と技術革新による新製品・新サービスの頻繁な投入を特徴としております。これにより、従来から扱っていた製品・サービスが陳腐化し、市場性を失う可能性があります。また、最新の技術情報・製品情報、進化するビジネスモデルに適切に対応できなかった場合、当社グループの将来の業績に影響を与える可能性があります。

ⅲ)新製品の開発について

 グループ内外を含めたバリューチェーンの見直しによる製品・サービスの開発の早期化ならびに製品・サービスのライフサイクルの適正化が図られない場合には、当社グループの将来の業績に影響を与える可能性があります。また、開発案件によっては工程が長期化することにより、多額の費用が計上される可能性があります。その場合、売掛金の回収前に多額の資金投入が要求されることがあります。さらには、開発中に技術や規格が変化することにより、当社グループの製品が市場投入前から陳腐化し商品性を失う可能性があります。また、製品の完成時点で想定外の欠陥を含んでいる可能性があります。その場合、新製品の市場投入及び出荷の後にこれらが発見されることがあります。

ⅳ)システム開発における仕損じについて

 ソリューションビジネスおける請負型システム開発では、商談段階でのリスクの明確化と対応策の検討ならびに開発工程管理や成果物等の品質管理の徹底に努めております。また、プロジェクトの状況把握を目的に定期的な会議を開催することで、問題の早期発見・対策に取り組んでおります。しかし、仕様確定に関する不備、プロジェクト全体の体制問題、技術的な検証不足等の様々な想定外のトラブルが発生し、当該プロジェクトが予定された範囲、予算、納期、品質で実施できなかった場合は、損失等のリスク発生の可能性があります。

)競合について

 当社グループは、事業を展開する多くの市場において激しい競争にさらされております。特に競合企業が当社グループよりも収益性が高く、価格面でも競争力を有している場合は、当社グループが激しい価格競争に巻き込まれ、利益の確保が困難になる可能性があります。

ⅵ)半導体事業について

 日本のデジタルAV市場や携帯電話市場がスマートフォン等のモバイル端末の出現により急変したように、IC(集積回路)及びLSI(大規模集積回路)等の半導体が使用される製品自体の市場の大きな変動が今後も予想され、それに伴い、半導体市場も大きく変貌する可能性があります。その場合、半導体業界は、欧米の巨大資本によるグローバルな業界再編とあいまって急変することが予想されます。その結果、当社グループの将来の業績に影響を与える可能性があります。

 

② 経済環境について

 日本経済における動向の変化や環境の変化は、当社グループのお客さまにも様々な影響を及ぼしております。当社グループの業績に重要な影響を及ぼすリスクとしては以下のものが考えられます。

ⅰ)経済動向による影響について

 日本経済は、資源価格の動向、為替相場の動向や米国、中国等の海外経済動向等、依然として予断を許さない状況にあります。日本経済が低迷するような場合、当社の取引先の業況変化、倒産などが当社グループの業績に大きな打撃を与える可能性があります。

ⅱ)株価の下落について

 当社グループは、市場性のある株式を保有しております。全般的かつ大幅な株価下落が続く場合には、保有投資有価証券に減損または評価損が発生し、当社グループの業績に影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招く可能性があります。

ⅲ)顧客に対する信用リスク

 当社グループのお客さまの多くは、代金後払いで当社グループから製品・サービスを購入しております。当社グループに対し多額の債務を有するお客さまが財務上の問題に直面した場合、当社グループの事業、業績及び財務状況はその影響を受ける可能性があります。

 

③ 情報セキュリティ管理に関する取り組みについて

 当社グループは、事業活動全般を通じて取得する情報について、その管理・保護を徹底すべく情報セキュリティ統括責任者を運営責任者とする管理組織を設立するとともに、経営層と直結した情報セキュリティ内部監査チームによる監査体制を設け、リスク管理に努めております。以上のように情報の管理には万全を期しておりますが、万が一情報流失等が発生した場合には、社会的信用の失墜や費用負担の発生等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 固定資産価額の下落

 当社グループは、土地を中心とした固定資産を保有しており、これらの固定資産の使用状況、収益性によっては固定資産に減損が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 年金給付費用

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。また、割引率の低下及び年金資産運用での損失は、当社グループの年金費用に対して影響を及ぼします。

 

⑥ 特定の取引先への依存

ⅰ)当社グループは、富士通㈱と経営上の重要な契約として「富士通パートナー契約」、㈱ソシオネクストと「販売特約店契約」を締結しております。これにより同社の製品(機器、プログラム・プロダクト、保守、サービス、コンサルティング、電子デバイス等)を仕入れておりますが、富士通㈱及び同社グループが、事業上の重大な問題等、なんらかの理由により新製品開発のスピードに遅れを生じさせた場合や著しい業績不振に陥った場合、当社グループは市場における競争力を失う可能性があります。

ⅱ)知的財産権の利用について

 当社グループの製品の中には、第三者からライセンスを受けてソフトウエアその他の知的財産を使用しているものがあります。しかし、将来にわたってこれらのライセンスを合理的な条件で取得できる保証はなく、当社グループが第三者から必要なライセンスを受けられなくなる可能性や、不利な条件でのライセンスしか認められなくなる可能性があります。

 

⑦ 法的規制等について

 当社グループは、環境責任、品質責任、個人情報保護など法令等を遵守しておりますが、将来、これらに関する法的規制や社会的要請が変更、追加された場合には、これらに係る費用が当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

⑧ 会計基準及び税制等の変更について

 新たな会計基準の適用や新たな税制の導入・変更によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、税制等の改正や税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。

 

⑨ 人材の確保について

 当社グループは、お客さまに対して最適な製品、サービス及びソリューションを提案していくために、優秀な人材を獲得し維持する必要があります。そのため、当社グループの人事部門は、適正な採用計画を立案し、当社の求める優秀な人材を通年採用していき、さらに育成を重ねながら雇用し続けることに注力しております。しかしながら、当社グループから優秀な人材が多数離職したり、新規に採用することができなかった場合、当社グループの事業目的の達成が困難になる可能性があります。

 

⑩ 訴訟について

 当社グループは、都築グループ行動規範を遵守したビジネス活動を行うべく、リスク・コンプライアンス委員会において継続的なコンプライアンスの実践活動を推進しておりますが、万が一当社グループに対して訴訟や法的手続が行われた場合には、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、万が一都築グループ行動規範に反する犯罪や事故が発生した場合には、当社の社会的信用の毀損が業績に影響を与える可能性があります。

 

⑪ 災害等について

 地震等の自然災害や伝染病等が発生した場合、事務所等の物的損害や人的被害等の直接的な被害のほか、社会インフラの毀損等様々な被害が発生する可能性があります。これらの事象の発生は、設備の修復や人員の代替等に巨額の費用を要するとともに、仕入、受注及び販売活動等に大きな支障をきたすため、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

⑫ 為替相場の変動について

 当社グループの事業は、海外顧客への販売が含まれております。海外現地法人の財務諸表は原則として現地通貨で作成後、連結財務諸表作成のため円換算されております。したがって、決算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、国内で発生する外貨建取引につきましては、為替予約等により、為替変動による業績への影響が軽微となるよう努めておりますが、急激な為替変動等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 このようなリスクのもと、当社グループは、お客さまに高品質な商品と最適なソリューションをお届けするトータルソリューションプロバイダとして、技術力の強化と商品の高付加価値化ならびに新規ビジネスへの取り組みを推進するとともに、リスク管理の一環として、コンプライアンス体制の強化、セキュリティ管理、プロジェクト管理等を徹底し、企業価値の向上に努力してまいります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

 当期における我が国経済は、個人消費の持ち直しや底堅い内外需を背景に企業収益が改善するなど緩やかな回復基調を維持しております。海外においては中国をはじめグローバルで製造業における生産設備の高度化・自動化を背景とした旺盛な需要を受け、好調に推移しました。しかし、米国の保護主義的な政策や北朝鮮情勢など海外動向に対する警戒感は依然根強く、不透明な状況が続いております。

 情報ネットワークサービス産業においては、社会課題である人口減少や少子高齢化による労働力不足を補うための生産性向上・業務効率化を目的とした、IoT※1、AI2、RPA※3等のICT技術の利活用が期待されております。

 このような環境のもと、当社グループはこれらのニーズを捉えるべく、グループ各社それぞれの強みを生かした各種ソリューションサービスを積極的に推進し、システム開発に係る品質向上施策を実施するとともに研究開発等将来に向けた投資を行いました。その結果、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前年実績を大幅に上回ることができました。

 当期における当社グループの業績は、売上高1,119億73百万円(前期比6.5%増)、営業利益25億38百万円(同18.5%増)、経常利益26億12百万円(同16.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益15億15百万円(同14.7%増)を計上することができました。

 当連結会計年度におけるセグメント別の状況は次のとおりです。

※1 IoT…Internet of Things(モノのインターネット)

2 AI…Artificial Intelligence(人工知能)

※3 RPA…Robotic Process Automation(ロボットによる業務の大部分における自動化や効率化を図る取り組み)

 

 情報ネットワークソリューションサービス

 ネットワークインテグレーションにつきましては、コンタクトセンタービジネスについては中小規模センターのクラウド化検討が活性化されて来ましたが、大型案件が一段落したことから低調に推移しました。一方、当社の強みである大規模なネットワーク構築商談が増加し、全体としては前年を上回りました。

 システムインテグレーションにつきましては、マイクロソフト製品のサポート終了に伴うサーバ、PCの入替需要の活性化やクラウド系システム構築が堅調に推移し、減少するオンプレ系システム構築商談を補いました。

 また、サービスビジネスにつきましても、システム運用サービス、LCMサービス、クラウド化を切り口としたデータセンターサービス等のビジネスが好調に推移いたしました。

 業種別では公共、産業、金融、通信等のお客さま向けにネットワーク構築商談や運用サービスを中心に推進しました。流通、製造、食品等のお客さま向けにはアプリケーション開発を中心としたソリューションビジネスおよびサービスビジネス商談を推進いたしました。

 また、新たな取り組みとしては、産業向けIoTビジネス、金融向けRPAビジネス、流通向けRFID※4ビジネス等の成長新分野に注力してまいりました。

 この結果、情報ネットワークソリューションサービスは売上高823億20百万円(前期比1.9%増)、営業利益22億48百万円(同7.4%増)を計上することができました。

※4 RFID…Radio Frequency Identifier(ID情報を埋め込んだRFタグを活用した近距離の無線通信技術の総称)

 

 電子デバイス

 半導体ビジネスは、中国を含む設備投資需要が継続し、FA機器向けカスタムLSI・電子部品(リレー等)が好調に推移いたしました。海外では車載情報機器向け液晶パネルの採用車種が増加したことにより、売上が大幅な増加となりました。また、国内では車載・空調機器向けデバイスも堅調に推移し、前年を上回る売上高となりました。

 情報機器ビジネスは、サーバ機器を中心に組込商材の拡販に注力したことに加えて、メモリストレージ製品の拡充を図ったこと等により、売上が伸長いたしました。

 この結果、電子デバイスは売上高296億52百万円(前期比21.8%増)、営業利益2億76百万円(同627.8%増)となりました。

 

②財政状態の状況

 当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末と比較して51億1百万円増加し、761億69百万円となりました。この主な増減要因は、受取手形及び売掛金の増加24億62百万円、電子記録債権の増加17億64百万円等であります。

 負債につきましては、前連結会計年度末と比較して15億79百万円増加し、485億88百万円となりました。この主な増減要因は、支払手形及び買掛金の増加30億61百万円、借入金の減少(純額)18億97百万円等であります。

 純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して35億21百万円増加し、275億80百万円となりました。この主な増減要因は、親会社株主に帰属する当期純利益15億15百万円の計上や自己株式の処分等による自己株式の減少額23億47百万円等であります。

 この結果、自己資本比率は36.2%となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが17億68百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが24億70百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが8億80百万円の支出となりました。

 この結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比較し15億94百万円減少し、159億68百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは17億68百万円の収入(前期は41億48百万円の収入、前期比57.4%減)となりました。この主な減少要因は、売上債権の増加額42億97百万円(前期は10億5百万円の減少)等であり、主な増加要因は仕入債務の増加額30億84百万円(前期は6億15百万円の増加)等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは24億70百万円の支出(前期は5億54百万円の支出、前期比345.3%増)となりました。この主な増加要因は、有形固定資産の取得による支出31億3百万円(前期は19億96百万円の支出)や無形固定資産の取得による支出6億88百万円(前期は1億56百万円の支出)等であり、主な減少要因は、有形固定資産の売却による収入14億円(前期は15億69百万円の収入)等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは8億80百万円の支出(前期は10億56百万円の支出、前期比16.6%減)となりました。この主な減少要因は、借入金の減少(純額)18億25百万円(前期は12億74百万円の減少)や自己株式の取得による支出7億57百万円(前期は1百万円の支出)等であり、主な増加要因は、自己株式の売却による収入29億70百万円(前期は13億60百万円の収入)等であります。

 

仕入、受注及び販売の状況

 (1) 仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

情報ネットワークソリューションサービス

27,091

98.4

電子デバイス

26,752

130.0

合計

53,843

111.9

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、仕入価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

情報ネットワークソリューションサービス

82,982

105.0

14,928

104.6

電子デバイス

32,237

131.3

5,982

176.1

合計

115,220

111.2

20,911

118.4

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

販売高(百万円)

前年同期比(%)

情報ネットワークソリューションサービス

82,320

101.9

電子デバイス

29,652

121.8

合計

111,973

106.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 主要な販売先につきましては、全ての相手先について、販売実績が合計の100分の10未満のため記載を省略しております。

 

(2) 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、ならびに報告期間における収入・費用に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は見積り及び判断に対して、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき継続して評価を行っております。しかし、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。

 また、当社グループでは、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

1.貸倒引当金

 当社グループは、お客さまの支払不能時及び貸付金等の回収懸念時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。お客さま及び貸付先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

2.たな卸資産

 当社グループは、仕掛品については個別法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を、商品及び製品・原材料及び貯蔵品については先入先出法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しており、仕損品について見積り額にて受注損失引当金を計上しております。

3.投資の減損

 当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の取引先及び金融機関の株式を所有しております。これらの株式には市場性のある株式と時価の無い株式及び関係会社株式が含まれます。当社グループは投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、投資の減損を計上しております。市場性のある株式の場合、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30%以上50%未満下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。時価の無い株式についてはそれらの会社の「1株当たりの簿価純資産額」が50%以上下落した場合、合理的な判断のもと減損しております。

4.繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、実現可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を評価するに当たっては、将来の課税所得及び、慎重かつ実現可能性の高い継続的な税務計画を検討しますが、繰延税金資産の全部または一部を将来実現できないと判断した場合、その判断を行った会計年度に繰延税金資産の調整額を費用として計上いたします。

5.退職給付制度

 確定給付型退職給付制度の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期収益率などが含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

 

②経営成績に重要な影響を与える要因について

 第2[事業の状況] 2[事業等のリスク] ① 事業環境についてをご参照願います。

 

③戦略的現状と見通し

 近年、ICTの進化、社会課題の解決、国際競争力の強化にむけて、産業構造が大きく変わろうとしています。また、デジタル社会の到来とともにお客さまの経営環境も大きく変化しております。すべての業界において、ビジネス活動そのものに情報の利活用が直結してきています。産業全体のプロセスも再編されはじめており、当社グループを取り巻く環境にもその余波は確実に広がってきています。さらに、ICTのコモディティ化、第三のプラットフォームに代表されるIoT、インダストリー4.0など「情報産業化の発展」、「政府の規制緩和」によりICT業界に他の業種からの新たな参入が活発化し、勢力図も大きく変化しつつあります。

 このような経営環境のもと、当社グループは中長期的にコアビジネスの収益性向上、成長新分野新領域への挑戦及び健康経営の実践に取り組んでまいります。

 なお、詳細につきましては第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]をご参照願います。

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

1.キャッシュ・フロー

 キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2015年3月期

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

 自己資本比率(%)

30.5

30.7

33.9

36.2

 時価ベースの自己資本比率(%)

8.4

8.2

13.3

19.6

 キャッシュ・フロー対有利子負債比率

(年)

9.3

9.0

3.9

8.4

 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

13.0

13.5

33.0

12.8

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

  時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

  キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

  インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※ いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※ キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しております。

※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。

 

 営業活動によるキャッシュ・フローは17億68百万円の収入(前期は41億48百万円の収入、前期比57.4%減)となりました。この主な減少要因は、売上債権の増加額42億97百万円(前期は10億5百万円の減少)等であり、主な増加要因は仕入債務の増加額30億84百万円(前期は6億15百万円の増加)等であります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは24億70百万円の支出(前期は5億54百万円の支出、前期比345.3%増)となりました。この主な増加要因は、有形固定資産の取得による支出31億3百万円(前期は19億96百万円の支出)や無形固定資産の取得による支出6億88百万円(前期は1億56百万円の支出)等であり、主な減少要因は、有形固定資産の売却による収入14億円(前期は15億69百万円の収入)等であります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは8億80百万円の支出(前期は10億56百万円の支出、前期比16.6%減)となりました。この主な減少要因は、借入金の減少(純額)18億25百万円(前期は12億74百万円の減少)や自己株式の取得による支出7億57百万円(前期は1百万円の支出)等であり、主な増加要因は、自己株式の売却による収入29億70百万円(前期は13億60百万円の収入)等であります。

2.財務政策

 当社グループの運転資金は、自己資金及び借入により調達しております。このうち借入による資金調達につきましては全て金融機関からの借入によっており、当連結会計年度末の残高は、短期借入金が68億66百万円、長期借入金が50億68百万円(うち1年以内に返済予定の長期借入金は9億60百万円)となっております。

 

⑤経営者の問題認識と今後の方針について

当社の経営理念

ビジョン:「人と知と技術」を未来につなぎ、豊かな世界を開拓します。

ミッション:未来を見据え、協働し、新価値創造に挑み続けます。

バリュー:7つの価値観・行動指針

<お客様への約束>

お客様と一緒に未来に向き合い、常に最適な技術・体制で、真のパートナー企業として、ともに成長します。

<社員への約束>

多様性を大切に、社員の挑戦を支援し、働くことを楽しみ、価値ある仕事を追求できる環境をつくり続けます。

<ビジネスパートナーへの約束>

多彩な強みと特性を掛け合わせ、シナジーを生み出すことで、お互いの企業価値を向上させる関係を築きます。

 

 当社は、この経営理念のもとで、社会課題の解決に積極的に取り組むとともに、「Excellent Service Vender」を目指しています。

 人工知能を始め情報通信技術は急速に進歩しており、インフラとして定着したデジタル化は、それらの新たな技術を誰でも、どのような企業でも利用できるようになってきています。これにより、業界を越えてビジネスの在り方も大きく変わってきていると認識しております。

 このような状況の中、当社は、上記のビジョンとミッションに専心していくことが、当社の中長期的な企業価値向上につながり、ひいては株主の皆様の期待にお応えするものと考えております。

 

4【経営上の重要な契約等】

(提出会社)

 2018年3月31日現在、以下の経営上の重要な契約を締結しております。

相手方の名称

契約名

契約内容

契約期間

富士通㈱

富士通パートナー契約

富士通製品(機器、プログラム・プロダクト、保守、サービス、コンサルティング等)の取扱いに関する契約

1999年10月1日から2000年3月31日まで以降1年毎の自動更新

㈱ソシオネクスト

販売特約店契約

電子デバイス製品の販売活動及びこれに付帯する活動に関する契約

2015年3月2日から2016年3月1日まで以降1年毎の自動更新

 

(連結子会社)

 2018年3月31日現在、以下の経営上の重要な契約を締結しております。

契約会社名

相手方の名称

契約名

契約内容

契約期間

都築テクノサービス㈱

㈱富士通エフサス

サービスパートナー契約

クライアント・サーバシステムを含む保守サービス、パーソナル顧客対応、工事施工等に関する契約

1998年6月1日から1999年5月31日まで以降1年毎の自動更新

ツヅキインフォテクノ東日本㈱

東芝キヤリア㈱

東芝キヤリア特約店基本契約

東芝製及び東芝キヤリア製空調機器の販売、施工、保守等に関する契約

2016年4月1日から2018年3月31日まで以降1年毎の自動更新

㈱ツヅキデンソー

㈱デンソーテン販売

特約店契約

オーディオ、パーソナル無線機の販売活動及びこれに付帯する活動に関する契約

1987年4月1日から1988年3月31日まで以降1年毎の自動更新

㈱三築ツヅキシステム

富士電機㈱

特約店契約

富士電機製品(汎用電気製品及び計測機器他)の販売活動及びこれに付帯する活動に関する契約

2012年5月1日から2013年3月31日まで以降1年毎の自動更新

 

5【研究開発活動】

 当社グループでは、情報ネットワークサービス産業の急激な変化の中で常に最新の技術習得に努め、お客さまにベストソリューションを提案していくための技術基盤の構築及び今後の事業の中心となる製品の研究開発活動に取り組んでおります。

 当連結会計年度の主な研究開発内容は、システム開発手法の習得やサービスビジネスの拡大及び技術者育成であります。

 その結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は1億89百万円となりました。

 当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究開発及び研究開発費は次のとおりであります。

 

(情報ネットワークソリューションサービス)

◇ ソリューションビジネスに関する研究

 システム開発全体の品質向上及び高度化するお客さまのご要望にお応えするため、新分野・新領域の基礎技術者研究及びその社内標準化や技術者の育成、また既存技術の継承に注力しました。主な取り組みとしましては、RPAに関する基礎技術研究及びその社内標準化をはじめ、音声認識やユニファイド・コミュニケーションに関する技術レベルの向上及び技術者の育成を行いました。

 販売用ソフトウェアのシステム開発におきましては、既存サービスの競争力や生産性向上、機能統合を目的に多様化する市場需要の調査・研究を行っております。当期におきましては、既存ソフトウェア群の刷新プロジェクトを推進し、これにより重複作業等の非効率性の排除やサービス群の機能強化につなげることができました。

 当セグメントにおける研究開発費の金額は1億89百万円であります。