第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境に改善が見られ、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、海外においては、中国及びアジア新興国の景気減速や米国の政権移行等による世界情勢の不安定感により、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような経済状況のもと、当社グループの当連結会計年度の受注高は建設工事事業では42,443百万円(対前年同期比7.6%増)の計上、ボイラ事業では6,904百万円(同56.7%増)の計上となり、全体では49,348百万円(同12.5%増)の計上となりました。

 売上高は、ボイラ事業において大型案件は減少しましたが、建設工事事業において主に国内メンテナンス工事及び国内・海外のLNG関連工事の進捗が堅調であったため51,715百万円(対前年同期比13.9%増)の計上となりました。また、営業利益は5,596百万円(同2.1%減)、経常利益は5,706百万円(同1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,919百万円(同0.1%減)の計上となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

①建設工事事業

 国内メンテナンス工事、国内・海外のLNG関連工事及びその他の事業領域の進捗が堅調に推移し、売上高は46,302百万円(対前年同期比18.5%増)の計上となり、セグメント利益は5,118百万円(同7.1%増)の計上となりました。

 

②ボイラ事業

 国内における大型案件の減少が影響し、売上高は5,413百万円(対前年同期比14.6%減)の計上にとどまりました。また、売上高の減少によりセグメント利益は381百万円(同54.8%減)の計上となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、税金等調整前当期純利益5,706百万円(対前年同期比1.4%減)の計上はありましたが、売上債権の増加3,886百万円、法人税等の支払額1,952百万円等の減少要因により、前連結会計年度末より2,248百万円減少して13,077百万円となりました。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動による資金は、399百万円の増加(前年同期は1,632百万円の増加)となりました。

 主な増加要因は、税金等調整前当期純利益5,706百万円、仕入債務の増加1,182百万円、減価償却費401百万円であり、主な減少要因は、売上債権の増加3,886百万円、法人税等の支払額1,952百万円、未成工事支出金の増加901百万円、未成工事受入金の減少157百万円によるものです。

 

②投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動による資金は、1,235百万円の減少(前年同期は80百万円の減少)となりました。

 主な増加要因は、定期預金の払戻による収入1,555百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入338百万円であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出1,415百万円、定期預金の預入による支出1,194百万円、投資有価証券の取得による支出507百万円によるものです。

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動による資金は、1,318百万円の減少(前年同期は869百万円の減少)となりました。

 主な減少要因は、配当金の支払額574百万円、自己株式の取得による支出545百万円によるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)受注実績

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比

自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日

自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日

建設工事事業(百万円)

39,446

42,443

7.6%

ボイラ事業(百万円)

4,405

6,904

56.7%

合計(百万円)

43,852

49,348

12.5%

 

(2)売上実績

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比

自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日

自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日

建設工事事業(百万円)

39,076

46,302

18.5%

ボイラ事業(百万円)

6,336

5,413

△14.6%

合計(百万円)

45,412

51,715

13.9%

 (注)当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。

建設事業における受注工事高及び完成工事高の状況

①受注工事高、完成工事高及び繰越工事高

期別

区分

前期繰越工事高

(百万円)

当期受注工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成工事高

(百万円)

次期繰越工事高

(百万円)

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

施工

16,746

30,890

47,637

31,983

15,653

販売

215

526

741

526

214

16,961

31,416

48,378

32,509

15,868

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

施工

15,653

33,526

49,180

38,409

10,770

販売

214

884

1,099

1,073

26

15,868

34,411

50,279

39,483

10,796

 (注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額が含まれております。したがって当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。

2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。

3.当期受注工事高のうち海外工事の割合は、前事業年度△0.4%、当事業年度8.3%であります。

4.上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

②受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

合計(%)

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

施工

46.5

53.5

100.0

販売

100.0

100.0

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

施工

38.8

61.2

100.0

販売

100.0

100.0

 (注)百分比は請負金額比であります。

 

③完成工事高

期別

区分

国内

海外

合計

(B)

(百万円)

官公庁

(百万円)

民間

(百万円)

(A)

(百万円)

(A/B)

(%)

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

施工

0

29,946

2,036

6.4

31,983

販売

1

435

89

16.9

526

2

30,381

2,125

6.5

32,509

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

施工

3

34,565

3,841

10.0

38,409

販売

1

320

751

70.1

1,073

4

34,885

4,592

11.6

39,483

 (注)1.海外工事の地域別割合は、次の通りであります。

地域

前事業年度(%)

当事業年度(%)

オセアニア

93.7

83.4

アジア

4.1

2.5

その他

2.2

14.1

100.0

100.0

2.完成工事高の内で主なものは、次の通りであります。

前事業年度

JKC Australia LNG Pty Ltd.

LNGプラント断熱・塗装工事(オーストラリア国)

 

関電プラント㈱

スプリンクラー消火装置配管他設置付帯工事(関西電力㈱大飯発電所)

当事業年度

JKC Australia LNG Pty Ltd.

LNGプラント断熱・塗装工事(オーストラリア国)

 

今治造船㈱

LNG船タンク防熱工事(今治造船㈱西条工場)

3.上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

④次期繰越工事高(平成29年3月31日現在)

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

合計(百万円)

施工

10,770

10,770

販売

0

25

26

0

10,796

10,796

 (注)1.次期繰越工事高の内で主なものは、次の通りであります。

JKC Australia LNG Pty Ltd.

LNGプラント断熱・塗装工事

平成29年12月完成予定

三菱重工船舶海洋㈱

LNG船タンク防熱工事

平成30年6月完成予定

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1.当面の対処すべき課題の内容等

(1)経営方針

 当社グループを取巻く事業環境は引き続き予断を許さない状況が続くものと予想されますが、従来の経営基盤をさらに強化するとともに、市場の動向を的確に捉えた経営資源の最適配分、事業領域の拡大と収益性の改善に取り組み、グローバル化に対応できる人材の確保・育成、意識変革を行うなどの経営諸施策を実施してまいります。

 当社グループが対処すべき課題としては次のことが挙げられます。

①企業力の強化

・差別化、コスト競争力の強化、顧客満足度の向上等

②事業領域の拡大と強化

・新たな事業領域の拡大・創出、グローバルな事業展開

③組織基盤の活性化

・事業環境に応じた弾力的・機動的な組織体制の構築

④社会的責任の推進

・企業の社会的責任の強化

 

(2)経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、従来の経営基盤をさらに強化し、未来への飛躍に向けた第一歩として夢と誇りある企業を目指した中長期経営を実現するため、平成29年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画(平成27年4月1日~平成30年3月31日)を策定、実施しております。

 この計画に基づき、継続的に収益を確保し、将来に向け事業基盤を強化することにより、「強い会社への変革」へのステップアップを図ります。

 外部環境はなお厳しい状況下にありますが、国内外における各事業領域の連携により収益基盤を強化し、その拡充を柱に、収益力・成長力・技術力の一層の向上を基本方針として、グループ一丸となって経営諸施策を実施することにより、企業価値の最大化に取り組んでまいります。

 

(3)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループを取り巻く事業環境は、国内外経済に影響を与えうる不確定な要素も多く、先行きの見通しは不透明な状況が続くと懸念しておりますが、将来の経営基盤の強化に向けた諸施策を実施することにより、収益力の向上を図ります。

 また、業界シェアの拡大及び競争力の強化に注力するとともに、新技術・工法の開発によるコストダウン等による収益力の向上を図り、事業基盤を強化してまいります。

 

2.当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)について

(1)会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「基本方針」といいます。)

 当社は、上場会社として、当社の株式について株主、投資家の皆様による自由な取引が認められている以上、当社株式に対する大量買付がなされた場合においても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主の皆様の総意に基づき行われるべきものと考えております。
 しかしながら、昨今、わが国の資本市場においては、対象となる会社の経営陣との十分な協議や合意などのプロセスを経ることなく、突如として大量の株式の買付を強行するといった動きがいまだ散見されるところであります。そして、かかる株式の大量買付のなかには、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主の皆様が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提供するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
 当社は、このように当社の企業価値、株主の皆様の共同の利益を毀損するおそれがある買収者については、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。当社といたしましては、長年培ってきた当社の企業風土を背景として、中長期的な視点に立った事業展開を行い、もって、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させる者が、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として望ましいと考えております。

 

(2)財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み

①当社の企業価値の源泉について

 当社は、近年「エネルギー」と「エコロジー」の豊かな共存こそが、企業に課せられた重要なテーマといわれるなかで、昭和19年の創業以来、「顧客の創造と信頼の確保」、「社会への貢献」、「未来への挑戦」という経営理念に基づき、コア事業である断熱工事・技術を通じてエネルギーの有効利用に貢献するとともに、事業領域拡大を図り、燃焼技術を基礎としたボイラの製造・据付、クリーンルーム内装工事、冷凍冷蔵低温設備工事および環境関連にも取組んでまいりました。
 こうした中で、当社の技術力は、ユーザーから高い信頼を得るとともに、地球規模の課題である省エネルギーや環境保全の推進により、企業価値の向上および株主共同の利益の確保・向上に努めてまいりました。
 変化の激しい事業環境のなか、当社の経営理念に基づき、「改革、スピード&チャレンジ」をキーワードに、全てのステークホルダーの皆様との信頼関係を構築しながら、中長期的観点に立ち安定的に企業価値を向上させるため、経営諸施策を確実に実施し、常に未来に挑戦してまいります。

②中期経営計画について

 当社は、近年企業のグローバル化およびボーダレス化が進むなか、将来の当社としてのあるべき姿を見据えて、平成27年4月に中期経営計画(平成27年度~平成29年度)をスタートさせました。本計画は「飛躍に向けて限りなく挑戦」をスローガンとして、コンプライアンスの徹底に基づく適正なガバナンスの確立を目指す一方、企業風土の醸成、当社グループ内の意識改革を図り、新たなビジネスチャンスを創出するため、(1)企業力の強化(2)事業領域の拡大と強化(3)組織基盤の活性化(4)社会的責任の推進 を重点施策に挙げております。

 当社は、中長期的視点に立ってこれらを継続的に維持、発展させていくことが一層の企業価値および株主共同の利益の向上につながるものと考えております。

③コーポレート・ガバナンスの強化

 当社は、経営責任と業務執行責任を分離し、経営としての意思決定の迅速化と業務執行の効率化を図るため、執行役員制度を導入いたしております。また、当社は、平成27年6月25日開催の第73回定時株主総会において、必要なご承認を得て監査等委員会設置会社に移行いたしております。これにより、監査・監督機能のさらなる充実とコーポレート・ガバナンス体制を一層強化し、引き続き企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図っていく所存であります。

 

(3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

 当社は、平成27年5月8日開催の取締役会決議および平成27年6月25日開催の第73回定時株主総会決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下、「本プラン」といいます。)を更新いたしました。

 本プランは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、当社株式に対する買付もしくはこれに類似する行為またはその提案(以下、「買付等」といいます。)が行われる場合に、買付等を行う者(以下、「買付者等」といいます。)に対し、事前に当該買付等に関する情報の提供を求め、当社が、当該買付等についての情報収集・検討等を行う時間を確保した上で、株主の皆様に対し、当社取締役会が策定する事業計画や代替案等を提示するなど、買付者等との交渉を行っていくための手続きを定めています。

 

 本プランの概要は、以下のとおりです。

①本プランの適用対象

 本プランは、以下の1.または2.に該当する当社株式に対する買付等がなされる場合を適用対象とします。

1.当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上になる買付等

2.当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等所有割合およびその特別関係者の株券等保有割合の合計が20%以上になる公開買付け

②本プランの内容の概要

 上記①に定める買付等を行う買付者等は、当社取締役会が別段の定めをした場合を除き、当該買付等の実行に先立ち、当社に対して、買付内容等の検討に必要な情報等を記載した書面を当社の定める書式により提出していただきます。

 また、買付者等が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行うなど、当社の企業価値・株主共同の利益が害されるおそれがあると認められる場合には、当社は、買付者等による権利行使は認められないとの行使条件および当社が買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得する旨の取得条項が付された新株予約権を株主の皆様に対して割当てます。本新株予約権の無償割当てがなされ、買付者等以外の株主の皆様により本新株予約権が行使された場合、または当社による本新株予約権の取得と引換えに、買付者等以外の株主の皆様に対して当社株式が交付された場合、当該買付者等の有する当社株式の議決権割合は希釈化されることになります。

 当社は、本プランの合理性を高めるため、本新株予約権の発行、不発行等に関する当社取締役会の判断の客観性・合理性を担保するため、社外取締役や社外の有識者等、当社経営陣から独立した3名以上の委員から構成される独立委員会を設置しております。

 当社取締役会は、検討期間内に独立委員会に対する諮問および独立委員会からの勧告を経て、本プランの発動の是非に関する決定を行いますが、検討期間内に本プランの発動の是非に関する決定を行うに至らない場合には、その決議により、買付者等の買付内容の検討、買付者等との交渉、代替案の作成等に必要とされる範囲内で検討期間を延長することができるものとします。当社取締役会は、検討期間の延長の決定を行うに先立ち、独立委員会に対してその是非について諮問し、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、最終決定を行うものとします。検討期間を延長するに至った場合は、当社取締役会はその理由、延長期間その他適切と認める事項について、当該延長の決議後速やかに情報開示を行います。

 独立委員会は、当社取締役会から本プランの発動の是非について諮問されたときは、買付等の内容につき評価・検討し、当社取締役会に対する勧告を行います。独立委員会は、買付者等に対して、直接または当社取締役会を通じて、独立委員会における決議および勧告のために必要な検討資料その他の情報の提供を求めることができ、当社取締役会に対しても、買付等の内容に対する意見およびその根拠資料、代替案その他の情報の提供を求めることができます。なお、独立委員会の評価・検討が、当社の企業価値・株主共同の利益に資するようになされることを確保するために、独立委員会は、当社の費用で、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を得ることができるものとします。

 独立委員会は、買付者等が本プランに定められた手続を遵守しなかった場合、その他買付者等の買付等の内容の検討の結果、買付者等による買付等が本プランに定める要件のいずれかに該当し、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると判断した場合には、遅滞なく、当社取締役会に対して、本プランの発動を勧告し、買付者等による買付等が本プランに定める要件のいずれにも該当しない、または該当しても本プランを発動することが相当でないと判断した場合には、遅滞なく、当社取締役会に対して、本プランの不発動を勧告します。
 また、当社取締役会は、次の場合、独立委員会による手続に加えて株主意思確認総会を招集し、本プランの発動または不発動に関する株主の皆様の意思を確認することができます。

1.買付者等による買付等の内容、時間的猶予、株主総会事務等の事情を考慮の上、当社取締役の善管注意義務に照らして、株主意思確認総会を招集することが必要かつ相当である場合

2.独立委員会が本プランの発動または不発動に関する株主の皆様の意思を確認すべき旨の意見を付した場合

 なお、当社取締役会は、当該決議の概要、その他取締役会が適切と判断する事項について速やかに情報開示を行い、本プランの有効期間中に、金融商品取引法等、関係法令等の改正・整備等を踏まえた当社取締役会の検討に基づき、企業価値・株主の皆様の共同の利益の確保・向上の観点から、必要に応じて本プランを修正し、または変更する場合があります。また、本プランの廃止または変更等がなされた場合には、当該廃止または変更等の事実および(変更の場合には)変更等の内容、その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を速やかに行います。

 

(4)本プランが基本方針に従い、当社の企業価値・株主共同の利益に沿うものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと及びその理由

①本プランが基本方針に従うものであること

 本プランは、前記(1)「会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」に記載のとおり、企業価値を向上させ株主共同の利益に資する目的をもって更新されたものです。

②本プランが当社の株主共同の利益を損なうものではないこと

1.株主の意思を重視していること

 本プランは、株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって更新されたものであり、特定の株主または投資家を優遇あるいは拒絶するものではありません。

 また、本プランの有効期限は平成30年3月期にかかる定時株主総会の終結の時までですが、かかる有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の議案が承認された場合、または当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとされており、その意味で、本プランは株主の皆様のご意向が反映されることになっております。

2.買収防衛策に関する基本的枠組みを充足していること

 本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」と題する報告書にも十分配慮した内容となっております。

 

3.当社取締役会の恣意的判断を排除するための仕組みとなっていること

 本プランの導入にあたり、取締役会の恣意的判断を排除するために、独立委員会を設置しております。
 当社に対して買付等がなされた場合には、独立委員会が、買付等に対する本プランの発動の是非等について審議・検討した上で当社取締役会に対して勧告し、当社取締役会は当該勧告を最大限尊重して決議を行うこととされており、取締役会の恣意的判断に基づく本プランの発動を可及的に排除することができる仕組みが確保されています。

4.独立委員会による判断の重視と情報開示

 本プランの発動などの運用に際しての実質的な判断は、独立委員会により行われることとされています。独立委員会は、第三者の助言を得ることができ、その判断の公正さ、客観性がより強く担保される仕組みとなっています。

5.デッドハンド型やスローハンド型買収防衛策ではないこと

 本プランは、当社取締役会により廃止できるものとされていることから、デッドハンド型買収防衛策ではありません。また、当社は取締役の任期について期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策でもありません。
 従って、本プランは、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、むしろ株主共同の利益に資するものです。

③本プランが当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

 上記のとおり、本プランは、予め定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。

 また、当社は、買付者等との協議、交渉、評価期間の延長および発動事由の該当性等に関する当社取締役会の判断の客観性・合理性を担保するため、独立委員会を設置しております。当社取締役会は、本プランの発動若しくは不発動、あるいは発動の中止または撤回を最終的に決定するに当たって、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとされています。

 以上より、本プランは、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。

 なお、以下の項目には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)当社グループに関連する需要市場の急激な変動

 当社グループが形成する各セグメント及び各事業領域は、幅広い需要分野に支えられていますが、収益基盤である国内需要分野の経済状況、統廃合、製造拠点の海外移転等により、需要が長期に停滞、減少傾向が続くと、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)完成工事補償のリスク

 海外工事、大型工事等について、引渡しを完了した工事に係る瑕疵担保の費用が大きく発生した場合には、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 

(3)海外事業に伴うリスク

 当社グループの海外事業はアジア地域及びオセアニア地域を中心に展開しており、テロや政情悪化、予期しない法律・規制の変更、市況の悪化、JV等のパートナー企業の経営状況等によって業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(4)為替及び金利の変動リスク

 急激な為替相場の変動または金利の上昇により、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(5)顧客に対する信用リスク

 当社グループが多額の債権を有する顧客が財務上の問題に直面した場合には、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 

(6)会計基準に係る見積りリスク等

 繰延税金資産については、税効果会計における回収可能性を見積って計上していますが、想定している業績計画を下回った場合、繰延税金資産の取崩の可能性があります。退職給付債務についても、年金資産の運用状況等により、費用処理される金額が増加する可能性があります。また、保有する不動産や有価証券について、時価の下落により減損損失を計上する可能性があります。いずれも業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(7)不採算工事の発生に対するリスク

 工事施工段階での想定外の追加原価等により不採算工事が発生した場合には、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

特記事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

 当社グループ(当社及び連結子会社)は、顧客のニーズに迅速に対応するため、材料・製品等の開発・改良から施工技術の開発まで、幅広く積極的に活動を行っております。

 現在、研究開発は、当社の中央研究所及び各技術部門を中心に、工事部門及び関連会社、協力会社と密接に連携し、推進しております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は165百万円であります。

 

建設工事事業

 断熱・耐火・防音・防食等、幅広い事業分野に於いて、在来工法との差別化につながる工法開発を行っております。特に超低温保冷分野においては他社に先駆けていち早く工法の開発に着手し、業界での優位性を維持しております。

 保冷工事関連では、主材料である硬質ウレタンフォームのノンフロン処方を確立し、自社工場で生産・製品化しております。

 当事業における研究開発費は165百万円であります。

 

・LNG工事関連

 海外出荷基地、LNG運搬船、国内受入基地における断熱・耐火等の幅広い分野の工事に関し、新材料の調査・新工法の開発及び開拓に取り組んでおります。

 LNGタンクにおいては、顧客のニーズに対応すべく、保冷構造の工法改良や断熱部材などの開拓・実証試験等の研究開発を行っております。

 

・その他

 高機能断熱材を応用した断熱材の改良や施工システムの開発分野におきましても研究開発を行っております。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。

 本文に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成29年3月31日)現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項については、合理的な基準に基づいて実施しております。詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高

 当連結会計年度の売上高は、51,715百万円(対前年同期比13.9%増)の計上となりました。

 セグメント別では、建設工事事業においては、国内メンテナンス工事、国内・海外のLNG関連工事及びその他の事業領域の進捗が堅調に推移したことにより46,302百万円(対前年同期比18.5%増)の計上となりました。ボイラ事業においては、大型案件の減少が影響し5,413百万円(同14.6%減)の計上にとどまりました。

 

②営業利益

 当連結会計年度の営業利益は、5,596百万円(対前年同期比2.1%減)の計上となりました。

 セグメント別では、建設工事事業においては、5,118百万円(対前年同期比7.1%増)の計上となりました。ボイラ事業においては、売上高の減少により381百万円(同54.8%減)の計上にとどまりました。

 

③経常利益

 当連結会計年度の経常利益は、為替差損は減少しましたが、5,706百万円(対前年同期比1.6%減)の計上となりました。

 

親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、3,919百万円(対前年同期比0.1%減)の計上となりました。

 

(3)財政状態の分析

①資産・負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末における総資産は、58,221百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,758百万円の増加となりました。

 資産の部は、流動資産は38,455百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,404百万円の増加となりました。主な要因は完成工事未収入金の増加2,160百万円、電子記録債権の増加1,763百万円、未成工事支出金の増加901百万円、現金預金の減少2,538百万円です。固定資産は19,766百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,353百万円の増加となりました。主な要因は有形固定資産の増加1,011百万円、投資有価証券の増加470百万円です。

 負債の部は、流動負債は11,929百万円となり、前連結会計年度末と比較して277百万円の減少、固定負債は4,818百万円となり、前連結会計年度末と比較して964百万円の増加、負債合計では687百万円の増加となりました。主な要因は、電子記録債務の増加802百万円、工事未払金の増加497百万円、支払手形の増加391百万円、短期借入金の減少1,258百万円、支払信託の減少461百万円、買掛金の減少229百万円、長期借入金の増加1,042百万円、退職給付に係る負債の減少225百万円です。

 純資産の部は41,473百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,071百万円の増加となりました。主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加3,919百万円、その他有価証券評価差額金の増加254百万円、剰余金の配当による減少575百万円、自己株式の取得等による減少518百万円です。

 以上の結果、自己資本比率は70.8%となり、前連結会計年度末と比較し0.7ポイント改善しました。

 

②キャッシュ・フロー

 営業活動による資金は、399百万円の増加(前年同期は1,632百万円の増加)となりました。

 主な増加要因は、税金等調整前当期純利益5,706百万円、仕入債務の増加1,182百万円、減価償却費401百万円であり、主な減少要因は、売上債権の増加3,886百万円、法人税等の支払額1,952百万円、未成工事支出金の増加901百万円、未成工事受入金の減少157百万円によるものです。

 投資活動による資金は、1,235百万円の減少(前年同期は80百万円の減少)となりました。

 主な増加要因は、定期預金の払戻による収入1,555百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入338百万円であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出1,415百万円、定期預金の預入による支出1,194百万円、投資有価証券の取得による支出507百万円によるものです。

 財務活動による資金は、1,318百万円の減少(前年同期は869百万円の減少)となりました。

 主な減少要因は、配当金の支払額574百万円、自己株式の取得による支出545百万円によるものです。

 以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より2,248百万円減少して13,077百万円となりました。

 

 なお、キャッシュ・フロー指標の傾向は下記のとおりであります。

 

平成25年3月期

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

自己資本比率(%)

64.5

64.9

66.8

70.1

70.8

時価ベースの自己資本比率(%)

45.4

50.1

64.6

45.7

57.0

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

2.4

0.4

0.2

0.8

2.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

42.3

234.3

391.2

121.4

43.3

 (注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

※利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

※営業キャッシュ・フローがマイナスとなった期につきましては、「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」を記載しておりません。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因

 「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。