第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の回復や雇用環境の改善がみられるなど、緩やかな回復基調で推移しましたが、中国をはじめとする新興国の景気下振れや英国のEU離脱問題、米国の新政権の政策など海外経済の影響もあり、不透明な状況で推移しました。
 道路建設業界におきましては、民間設備投資は堅調であるものの一部に慎重さがみられ、公共投資は緩やかな減少傾向にあることに加え、舗装工事が減少傾向にあり全国のアスファルト合材製造数量が減少し続けていることから、熾烈な受注競争が経常化し厳しい事業環境にありました。
 当社グループでは、このような状況下にあって、顧客第一・品質重視・法令遵守の経営姿勢を堅持し、工事受注と製品販売の拡大に向けて既存顧客の深耕や、新規顧客の開拓に総力を挙げて取り組みました。その結果、受注高は、391億6千5百万円(前年同期の受注高379億9千1百万円)となり、売上高は、373億8百万円(前年同期の売上高は402億2千万円)となりました。
 利益につきましては、工事部門及び製品部門ともに原価管理の徹底による利益率の改善に努めました結果、経常利益は、24億2千9百万円(前年同期の経常利益は25億3千3百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は16億8千3百万円(前年同期の親会社株主に帰属する当期純利益は14億7千9百万円)となりました。
 部門別の概況については、次のとおりです。
 工事部門では、すべての国内連結会社が舗装、土木工事等に係る建設工事の受注、施工を行っており、当連結会計年度における受注高は、前連結会計年度に比べ5.4%増の344億9千2百万円、完成工事高は、前連結会計年度に比べ6.6%減の326億3千4百万円となりました。
 製品販売部門では、アスファルト合材等の製造、販売を行っており、売上高は前連結会計年度に比べ11.2%減の46億7千3百万円となりました。
 なお、当社グループの売上総利益につきましては、前連結会計年度に比べ1.3%減の43億2千3百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて9億5千4百万円減少し、39億9千1百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、12億2千1百万円の増加(前連結会計年度は36億2千6百万円の増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上による増加と法人税等の支払による減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、8億2千5百万円の減少(前連結会計年度は5億9千万円の減少)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、13億4千9百万円の減少(前連結会計年度は1億8千8百万円の減少)となりました。主な要因は、短期借入金の返済によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 売上高に対する部門別比率

 

部門別

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

工事部門(%)

86.9

87.5

製品等販売部門(%)

13.1

12.5

計(%)

100.0

100.0

 

 

(2) 工事部門の工事種類別比率

 

工事種類別

完成工事

手持工事

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度末
(平成29年3月31日)

舗装(%)

85.1

83.7

91.8

土木等(%)

14.9

16.3

8.2

計(%)

100.0

100.0

100.0

 

 

(3) 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

 

年度別

工事
種類別

前期繰越
工事高
(千円)

当期受注
工事高
(千円)

合計
(千円)

当期完成
工事高
(千円)

次期繰越
工事高
(千円)

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

舗 装

12,478,511

27,656,382

40,134,894

29,733,272

10,401,622

土木等

1,364,571

5,072,025

6,436,597

5,224,864

1,211,732

13,843,082

32,728,408

46,571,491

34,958,136

11,613,354

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

舗 装

10,401,622

29,295,852

39,697,474

27,331,101

12,366,373

土木等

1,211,732

5,196,185

6,407,918

5,303,442

1,104,475

11,613,354

34,492,037

46,105,392

32,634,543

13,470,848

 

(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含みます。従って、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。

2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高―当期完成工事高)であります。

 

 

(4) 受注工事高の受注方法別比率

 

年度別

特命(%)

競争入札(%)

計(%)

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

82.1

17.9

100.0

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

69.8

30.2

100.0

 

(注) 百分比は受注工事高比であります。

 

(5) 完成工事高

 

年度別

工事種類別

官公庁(千円)

民間(千円)

計(千円)

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

舗装

19,450,280

10,282,991

29,733,272

土木等

2,160,101

3,064,763

5,224,864

21,610,382

13,347,754

34,958,136

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

舗装

18,899,858

8,431,242

27,331,101

土木等

2,150,468

3,152,974

5,303,442

21,050,326

11,584,216

32,634,543

 

(注) 1 完成工事のうち主なものは次のとおりであります。

前連結会計年度の完成工事のうち請負金3億円以上の主なもの

工事件名

発注者

首都圏中央連絡自動車道 相模原IC舗装工事

中日本高速道路株式会社

南三陸西地区舗装工事

国土交通省東北地方整備局

大船渡国道維持補修工事

国土交通省東北地方整備局

巣子地区舗装工事

国土交通省東北地方整備局

近畿自動車道紀勢線安宅トンネルコンクリート舗装工事

国土交通省近畿地方整備局

 

当連結会計年度の完成工事のうち請負金3億円以上の主なもの

工事件名

発注者

東北中央自動車道 栗子トンネル舗装(福島側)工事

国土交通省東北地方整備局

新名神高速道路 四日市舗装工事

中日本高速道路株式会社

東北自動車道 泉~一関間舗装補修工事

東日本高速道路株式会社

小雀調整池耐震補強工事

神奈川県内広域水道企業団

福平地区舗装工事

国土交通省東北地方整備局

 

 

 

2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は次のとおりであります。

     前連結会計年度完成工事高

相手先

金額(千円)

割合(%)

国土交通省

4,523,381

11.2

東京ガス株式会社

4,415,375

11.0

 

 

     当連結会計年度完成工事高

相手先

金額(千円)

割合(%)

国土交通省

4,226,496

13.0

東京ガス株式会社

4,082,412

12.5

 

 

(6) 手持工事高 (平成29年3月31日現在)

 

工事種類別

官公庁(千円)

民間(千円)

合計(千円)

舗装

8,951,205

3,415,167

12,366,373

土木等

898,349

206,125

1,104,475

9,849,555

3,621,293

13,470,848

 

(注) 手持工事のうち主なものは次のとおりであります。

手持工事のうち請負金3億円以上の主なもの

工事件名

発注者

完成予定

東海北陸自動車道 郡上舗装工事

中日本高速道路株式会社

平成31年7月

新名神高速道路 川西舗装工事

西日本高速道路株式会社

平成30年6月

国道45号 山田地区舗装工事

国土交通省東北地方整備局

平成31年11月

仙台市富沢駅西土地区画整理事業造成等工事

株式会社フジタ

平成30年12月

岩国飛行場(H28)装備作業地区舗装その他工事の内、舗装工事

五洋建設株式会社

平成30年6月

 

 

(7) 販売実績

アスファルト合材等の販売実績は次のとおりであります。

 

年度別

アスファルト合材

その他
売上金額
(千円)

売上高
合計
(千円)

製造数量(t)

販売数量(t)

販売金額
(千円)

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

年間

600,487

414,242

4,290,194

972,546

5,262,740

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

年間

572,417

403,646

3,911,448

762,482

4,673,930

 

(注)製造数量と販売数量との差異は、連結会社の請負工事に使用した数量であります。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針・経営戦略等

当社グループは、「社会の求めるものに応えることを通し、社会に奉仕する。このため会社はその存続発展をはかるに足る相応の利益を挙げる。」を経営信条に掲げ、ひたすら誠意と努力を積み重ね社会の期待に応えることを基本方針としています。また、経営環境の変化に敏速に対応するために、社是である「誠実、創造、最高の技術」を念頭におき、「ステークホルダーの期待に応え、信用され続ける企業」、「持続的収益を基盤として、社員に安心・安全を与える企業」、「人と地球に優しい環境技術を追求する企業」を目指しています。

将来にわたり持続的な成長を実現するため、技術開発・人材育成・設備等への将来を見据えた投資を積極的に行っております。

(2) 目標とする経営指標

当社グループは持続的な成長に向けて、安定的な収益の確保と財務基盤の強化に努め、経営の安定性の観点から自己資本比率を、収益力の観点から当期純利益を経営指標としております。

(3) 経営環境及び対処すべき課題

道路建設業界におきましては、設備投資の動きに足踏みがみられるものの、東京オリンピックを控え都市部での再開発事業や道路の防災・震災対策、代替確保のための道路ネットワークの整備、無電柱化などの需要が見込める状況にあります。一方では、建設現場における労働者不足、労務単価や資材単価の高騰による建設コストの上昇に加え、建設需要の地域間格差が顕在化するなども利益圧迫の懸念材料となっています。

このような状況下において、当社は社是である「誠実・創造・最高の技術」を基軸に健全経営に徹し、必要事業量の確保を最重要課題として積極的な営業を展開してまいります。また、安全管理の徹底と品質重視の施工、建設需要の地域間格差に対応した経営の効率化を図り、安定した企業運営を目指します。

株主の皆様におかれましては、今後ともより一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループにおいて投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は次のとおりであります。なお、これらの項目は将来に関する事項が含まれておりますが、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 受注環境について

当社グループの主要事業である道路舗装工事及び一般土木建築工事の今後の受注環境は、現況よりも官公庁の公共投資や民間設備投資に大きな抑制要因が生じた場合に,当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(2) 資材価格の変動

当社グループの製品製造・販売事業に係る主要な原材料(特にストレートアスファルト)価格の高騰が長期化し、その価格を販売価格に転嫁できない場合、また舗装、土木事業において売上高に価格転嫁ができない場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(3) 顧客に関する信用リスクについて

当社グループが有する完成工事未収入金・貸付金・その他の債権または求償権について、顧客に債務の不履行がある場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(4) 法的規制等について

当社グループの属する道路建設業界は、建設業法により法的規制を受けており、将来これらの法令の改正、新たな法令規制が制定適用された場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(5) 自然災害について

当社グループの事業所や合材工場周辺で地震等の大規模な自然災害が発生し、生産設備等に被害を受けた場合、売上高の低下や設備復旧費用の発生等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、これからの舗装のニーズとされる長寿命化、維持修繕を想定し、これに対応する商品の開発、技術提案できる工法及び従来工法の高度化について、研究開発活動を実施しております。また、環境商品(振動抑制、透水性舗装、補修材、景観舗装等)の研究開発にも力を入れております。
 研究の形態としましては、自社独自の研究開発及び(独)土木研究所、東京ガス(株)、佐藤工業(株)、各種研究会との共同研究を通じて、商品開発、特許出願、論文発表を成果品とした研究活動を実施しております。
 当連結会計年度における研究開発費の総額 は4千8百万円であり、主な研究・開発のテーマは次のとおりであります。
(1)舗装の長寿命化、維持修繕に関する研究開発
 ①長寿命化舗装材料に関する研究
 ②コンクリート舗装の施工の高度化に関する研究
 ③橋梁の修繕方法の高度化に関する研究
(2)環境商品に関する研究
 ①透水性コンクリート舗装に関する研究
 ②舗装の補修材料に関する研究
 ③振動抑制舗装技術に関する研究
(3)共同研究他
 ①補修材、仮復旧材に関する研究開発(東京ガス(株))
 ②保水型透水性舗装に関する研究(佐藤工業(株))

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態

(資産)
 当連結会計年度における資産の残高は312億3千3百万円となり、前連結会計年度と比較して11億5千2百万円減少しました。これは短期借入金を13億1千万円返済したことなどにより、現金預金が9億5千4百万円減少したことが主な要因であります。
(負債)
 当連結会計年度における負債の残高は175億4千万円となり、前連結会計年度と比較して26億8千万円減少しました。これは短期借入金が13億1千万円、支払手形・工事未払金等が5億3千4百万円、設備関係支払手形が3億9千1百万円減少したことが主な要因であります。
(純資産)
  当連結会計年度における純資産の残高は136億9千2百万円となり、前連結会計年度と比較して15億2千7百万円増加しました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、利益剰余金が15億7千1百万円増加したことが主な要因であります。

 

 

(2) 経営成績

(売上高)
  当連結会計年度の売上高は施工高が減少したことにより、373億8百万円と前連結会計年度と比較して29億1千2百万円減少しました。
  (売上原価)
  工事部門において採算性が向上したことにより、売上高に対する原価率は前連結会計年度と比較して0.7ポイント減少して、88.4%となりました。
  (売上総利益)
  売上総利益は前連結会計年度と比較して5千7百万円減の43億2千3百万円となり、原価率の低下により、売上総利益率は11.6%と前連結会計年度に比較して0.7ポイント増加しました。
  (販売費及び一般管理費)
  販売費及び一般管理費は、租税公課や貸倒引当金繰入額の増加等により、前連結会計年度と比較して6千4百万円増の20億円となりました。
  (営業利益)
 売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した営業利益は、前連結会計年度と比較して1億2千1百万円減の23億2千3百万円となりました。
  (営業外収益・費用)
 受取利息から支払利息を差し引いた純金利負担は4千9百万円となりました。
  (経常利益)
 営業利益に営業外収益・費用を加減算した経常利益は、前連結会計年度と比較して1億4百万円減の24億2千9百万円となりました。
 (特別利益・損失)
 特別損益としては、関係会社清算益を特別利益に計上したことなどから、特別利益から特別損失を差し引いた純額は2千万円の利益となりました。
 (税金等調整前当期純利益)
 経常利益に特別利益・損失を加減算した税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比較して2億1千万円増の24億4千9百万円となりました。
 (親会社株主に帰属する当期純利益)
 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して2億3百万円増の16億8千3百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末の49億4千5百万円と比較して9億5千4百万円減少し、39億9千1百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は12億2千1百万円の増加となりました。主な増加の要因は税金等調整前当期純利益によるものであります。また、主な減少の要因は法人税等の支払と仕入債務の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は8億2千5百万円の減少となりました。これは、主に固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は13億4千9百万円の減少となりました。これは、主に短期借入金の返済によるものであります。