文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「社会の求めるものに応えることを通し、社会に奉仕する。このため会社はその存続発展をはかるに足る相応の利益を挙げる。」を経営信条に掲げ、ひたすら誠意と努力を積み重ね社会の期待に応えることを基本方針としています。また、経営環境の変化に敏速に対応するために、社是である「誠実、創造、最高の技術」を念頭におき、「ステークホルダーの期待に応え、信用され続ける企業」、「持続的収益を基盤として、社員に安心・安全を与える企業」、「人と地球に優しい環境技術を追求する企業」を目指しています。
将来にわたり持続的な成長を実現するため、技術開発・人材育成・設備等への将来を見据えた投資を積極的に行っております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 受注環境について
当社グループの主要事業である道路舗装工事および一般土木建築工事の今後の受注環境は、現況よりも官公庁の公共投資や民間設備投資に大きな抑制要因が生じた場合に、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、官公庁や民間の投資動向の早期把握に努め、建設需要に対応した人材配置の最適化により経営の効率化を図ることとしております。
当社グループの製品製造・販売事業に係る主要な原材料(特にストレートアスファルト)の仕入価格が上昇し、その価格を販売価格に転嫁できない場合、また舗装、土木事業において請負金額に価格転嫁ができない場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、原材料価格の市況を常に把握し、早期に原価検討を実施することにより、影響を最小限にとどめるよう努めることとしております。
当社グループが有する完成工事未収入金・貸付金・その他債権または求償権について、顧客に債務の不履行がある場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、与信管理規程に基づく受注可否の徹底や未収入金の管理の徹底に努めることとしております。
当社グループは、建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、将来これらの法令の改正、新たな法的規制が制定適用された場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、関係法令等の動向について適宜情報収集およびその分析を行い、関連部署を中心に適切に対応することとしております。
当社グループの事業所や合材工場周辺で地震等の大規模な自然災害が発生し、生産設備等に被害を受けた場合、売上高の低下や設備復旧費用の発生等により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、全社的なBCPと防災マニュアルおよび地域ごとの地震・災害マニュアルを策定し、大規模災害を想定した訓練および必要な対策を継続実施することにより、影響を最小限にとどめるよう努めることとしております。
新型コロナウイルス感染症については、感染の爆発的再拡大や感染者の発生によって、工事現場の遅延や休止、工場の稼働停止などの事態が生じた場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。このため、事業活動の継続や従業員の衛生・健康の確保のために必要な対応を適時適切に行い、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた取り組みを実施しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の当期事業への大きな影響はありませんでした。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、感染拡大の防止と経済活動の両立を図るなかで、一部に回復の兆しは見られるものの、サービスなど非製造業を中心に企業収益の低下や雇用環境の悪化が続いており、景気の先行きについては依然として不透明な状況で推移いたしました。
道路建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移したものの、民間設備投資については抑制傾向となり、受注環境の変化や原材料費・労務費の上昇傾向の継続など、経営環境は依然として厳しい状況でありました。
このような状況の中で、当社グループは、“創業100周年”と“ポスト五輪”を見据え、経営基盤のさらなる強化を推進することを基本方針とする「中期経営計画(2018年度~2020年度)」を策定し、その計画達成に向けてグループ一丸となって取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の受注高は、378億4千3百万円(前年同期の受注高は394億3千6百万円)となり、売上高は、399億1千8百万円(前年同期の売上高は368億6千1百万円)となりました。
損益につきましては、一部の工事で大幅な利益の増加を達成できたこと等により、経常利益は28億9千万円(前年同期の経常利益は15億6千5百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は18億4千4百万円(前年同期の親会社株主に帰属する当期純利益は10億4千4百万円)となりました。
部門別の事業の概況は以下の通りであります。
(工事部門)
当連結会計年度の受注高は331億8千8百万円(前年同期比4.7%減)となりました。また、完成工事高は352億6千3百万円(前年同期比9.4%増)となり、次期繰越高は132億6千3百万円(前年同期比13.5%減)となりました。
(製品等販売部門)
当連結会計年度の売上高は46億5千5百万円(前年同期比0.9%増)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億4千7百万円増加し、41億9千4百万円となりました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、20億5千8百万円(前連結会計年度は24億3千2百万円の増加)となりました。主な増加の要因は、税金等調整前当期純利益によるものであります。また、主な減少の要因は売上債権の増加と法人税等の支払によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、3億8千2百万円(前連結会計年度は5億1千万円の減少)となりました。主な要因は、有形固定資産および投資有価証券の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、13億2千8百万円(前連結会計年度は8億7千7百万円の減少)となりました。主な要因は、短期借入金の返済によるものであります。
(注) 1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含みます。従って、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高―当期完成工事高)であります。
(注) 百分比は受注工事高比であります。
(注) 1.完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
前連結会計年度の完成工事のうち請負金3億円以上の主なもの
当連結会計年度の完成工事のうち請負金3億円以上の主なもの
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高およびその割合は次のとおりであります。
前連結会計年度完成工事高
当連結会計年度完成工事高
f. 手持工事高 (2021年3月31日現在)
(注) 手持工事のうち主なものは次のとおりであります。
手持工事のうち請負金3億円以上の主なもの
アスファルト合材等の販売実績は次のとおりであります。
(注)製造数量と販売数量との差異は、連結会社の請負工事に使用した数量であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(資産)
当連結会計年度の資産合計は323億7千8百万円(前連結会計年度比8億6千2百万円増、2.7%増)、流動資産は193億8千1百万円(同9億7千1百万円増、5.3%増)、固定資産は129億9千6百万円(同1億8百万円減、0.8%減)となりました。流動資産増加の主な要因としましては、代金回収などにより現金・預金が3億4千7百万円増加したことによります。固定資産減少の主な要因は、減価償却による有形固定資産の減少によるものです。
(負債)
当連結会計年度の負債合計は144億3千1百万円(同8億5千2百万円減、5.6%減)、流動負債は109億3千8百万円(同6億8千2百万円減、5.9%減)、固定負債は34億9千2百万円(同1億6千9百万円減、4.6%減)となりました。流動負債減少の主な要因は、短期借入金が8億円減少したことによります。固定負債減少の主な要因は、長期借入金が7千3百万円減少したことによります。
(純資産)
当連結会計年度の純資産合計は179億4千7百万円(同17億1千5百万円増、10.6%増)となりました。純資産増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が16億5千3百万円増加したことによります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度の51.3%から55.2%に増加し、1株当たり純資産額は前連結会計年度の5,066円78銭から5,746円46銭に増加いたしました。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、感染拡大の防止と経済活動の両立を図るなかで、一部に回復の兆しは見られるものの、サービスなど非製造業を中心に企業収益の低下や雇用環境の悪化が続いており、景気の先行きについては依然として不透明な状況で推移いたしました。
道路建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移したものの、民間設備投資については抑制傾向となり、受注環境の変化や原材料費・労務費の上昇傾向の継続など、経営環境は依然として厳しい状況でありました。
このような状況の中で、当社グループは、当連結会計年度を最終年度とする「中期経営計画(2018年度~2020年度)」の数値目標の達成に向けてグループ一丸となって取り組んでまいりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は施工高が増加したことにより、399億1千8百万円と前連結会計年度と比較して30億5千7百万円増加しました。増加要因として前連結会計年度からの繰越工事が多く、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による中止・中断が発生することなく工事を進捗させることができたことによるものであります。受注高は、378億4千3百万円と前連結会計年度と比較して15億9千2百万円減少しました。減少要因として手持工事の工期延長が影響しております。
(営業利益)
工事部門、製品販売部門ともに採算性が向上し、26億9千4百万円と前連結会計年度と比較して12億6千1百万円増加しました。
工事部門の採算性が向上した主な要因につきましては、一部の工事で大幅な利益の増加を達成できたことと、工事施工の効率化、生産性の向上、厳正な原価管理等のレベルアップ教育による改善の成果であります。
(経常利益)
非連結子会社からの配当金受領により営業外収益が増加したことから、経常利益は28億9千万円と前連結会計年度と比較して13億2千4百万円増加しました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損益は投資有価証券の売却益が1千4百万円、投資有価証券の評価損が1億7千4百万円あり、親会社株主に帰属する当期純利益は18億4千4百万円と前連結会計年度と比較して7億9千9百万円増加しました。
以上の結果から、1株当たり当期純利益は、590円67銭(前連結会計年度は327円40銭)となりました。
当連結会計年度の達成・進捗状況は以下のとおりであります。
売上高は中期経営計画比では8千2百万円減少(0.2%減)となり僅かながら目標を達成することができませんでした。また、単年度計画比では20億8千8百万円減少(5.0%減)となり計画を下回ることとなりました。
営業利益は中期経営計画比と単年度計画比ともに9億4千4百万円増加(54.0%増)となり目標および計画を達成することができました。
自己資本比率は前連結会計年度より3.9ポイント増加の55.2%(前連結会計年度は51.3%)となり、ROE(自己資本利益率)は中期経営計画比2.8ポイント増加の10.8%(前連結会計年度は6.6%)となりいずれも目標を達成することができました。
また、配当性向は中期経営計画比1.6ポイント増加の16.9%となり目標を達成することができました。
(注)2020年度(計画)の自己資本比率およびROE(自己資本利益率)については、公表しておりません。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、運転資金として、建設事業に係る材料費・労務費・外注費・経費・一般管理費等があります。また設備資金としては、事業所の更新や工事用機械、合材工場用機械の拡充更新等があります。
当社グループでは、運転資金および設備資金につきましては、主に自己資金、金融機関からの借入れにより資金調達することを基本としております。このうち、借入れにつきましては、運転資金は短期借入金で、設備などの長期資金は長期借入金で調達することを基本としております。
③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、財政状態・経営成績およびキャッシュ・フローに影響を与える見積りが含まれております。当社グループではこの見積りを、過去の実績値や合理的と判断される入手可能な情報により継続的に行っております。しかし、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関しましては、工事契約・工事進捗ともに軽微であります。また、新型コロナウイルス感染症の収束の時期は未だ不透明であり、将来の業績予測に反映することが難しいため、新型コロナウイルス感染症の影響は考慮しておりません。
(a)工事進行基準
完成工事高の計上は、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準を適用しております。
適用にあたり、工事原価総額および決算日における工事進捗度を合理的に見積るとともに、一定の合意に基づいた契約金額(工事収益総額)を基礎として完成工事高を計上しております。利益管理プロセスとして工事契約ごとの収支管理や工期管理を行い、工事原価総額の見積りにおいても、各工事の工事原価総額は工事責任者が見積り、所属長が承認する等、内部統制を適切に整備・運用しております。
決算日における工事進捗度を見積る方法として原価比例法を採用しており、適切に工事進捗度を見積もっております。工事収益総額については、工事契約の内容の変更により契約金額が変更される場合があります。
また、工事原価総額については、工事契約ごとの実行予算に基づき見積られますが、その策定にあたり技術的または物質的な要素や仕様に関連する不確実性が存在し、これらの要因は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(b)繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対し評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得見込額を合理的に見積もっております。
課税所得見込額はその時の業績により変動するため、課税所得見込額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(c)退職給付費用および退職給付債務
退職給付費用および退職給付債務は、主に数理計算で算定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率、発生した給付額、昇給率等に基づいて計算しております。実際の結果がこれらの想定と異なる場合、退職給付費用および退職給付債務に影響を与える可能性があります。
(d)工事損失引当金
当社グループでは、受注工事の損失に備えるため、手持工事のうち損失が確実視され、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事については、工事損失引当金を計上しております。手持工事の損失見込額については、工事責任者が工事原価総額を見積り、一定の合意に基づいた契約金額(工事収益総額)を基礎として所属長が承認しておりますが、見積る際に想定していなかった工事契約変更や施工条件の悪化等により損失見込額が増加した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。
当社グループでは、これからの舗装のニーズとされる長寿命化、維持修繕、環境への対応を想定し、これに対応する商品の開発および技術提案できる工法、また、従来工法の高度化について、研究開発活動を実施しております。さらに、環境景観商品(透水性舗装、歩行者系舗装材、景観舗装等)の研究開発にも力を入れております。
研究の形態としましては、自社独自の研究開発および同業他社、大学、各種研究会(任意団体)、材料メーカーとの共同研究を通じて、商品開発、特許出願、論文発表を成果品とした研究活動を実施しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額 は
(1)舗装の長寿命化、維持修繕に関する研究開発
①長寿命化舗装材料に関する研究開発
②コンクリート舗装維持修繕に関する研究開発
③アスファルト混合物の品質確保に関する研究開発
④舗装の補修材料に関する研究開発
(2)環境景観商品に関する研究開発
①透水性コンクリート舗装に関する研究開発
②環境対策(豪雨対策など)に関する研究開発
③歩道等の材料に関する研究開発
④各種舗装の熱環境に関する研究開発
⑤舗装の人体への影響に関する研究開発
(3)共同研究他
①環境景観(透水性)舗装の舗装温度に関する研究
②透水性舗装の高度化に関する研究
③コンクリート舗装の高度化に関する研究