第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

 当社グループは、

・わたしたちは、自然環境をやさしくまもり、育てます。

・わたしたちは、顧客満足をたゆまずに追求します。

・わたしたちは、創造的に、積極的に行動します。

を経営理念に掲げ、電気設備工事をはじめ建築設備全般に携わる者として、その社会的責任の重さを自覚し、高い倫理観に根ざした社会的良識をもって行動する企業行動憲章のもと、企業の持続的かつ安定的な成長による企業価値の向上を実現し、社会の繁栄に貢献していくことによって、社会的役割・使命を果たしてまいります。

 

(2)経営戦略

 当社グループは、過去6年間の成果及び課題を踏まえ、次の段階として、信頼と企業ブランドの確立を目指し、選ばれる会社となることを目標として、そのために必要な施策を推進していくため、2019年度より開始する第12次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を策定し、中期の経営目標の達成に取り組んでおります。

 

[第12次中期経営計画計数目標]

営業利益23億円を目指す

 

[重点方針]

・お客さま等のニーズに応え受注拡大に繋げる営業力の強化

・品質・安全の確保と生産性向上による施工力強化と利益の確保

・企業の礎と将来を担う人財の確保と育成

・ガバナンスの確保

 

(3)対処すべき課題

 当社グループは、「(2)経営戦略」の実現に向けて、そのために必要な以下の主な課題に取り組んでおります。

・顧客ニーズに適応できる全社的な営業力強化

・施工に係る品質と安全の確保

・収益性・生産性向上に向けた業務改善

・人材採用及び育成に係る体制・方法等の再構築

・職場改善、従業員モチベーション向上

・コンプライアンスの遵守

・工事リスク管理強化

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)競合による受注価格の低下と資材費・労務費の高騰による原価の上昇について

 当社グループは、厳しい市場環境のもと業者間で受注競争状態にあることから、事業競争力が相対的に減退した場合には業績が悪化する可能性があります。また、資材費・労務費が、国内外の政治・経済情勢などの影響により価格が高騰した場合、工事原価の上昇をもたらすことがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)取引先の信用リスクについて

 当社グループは、取引先の財政状態に応じた与信管理を実施し、可能な限り信用リスクの回避のため方策を講じておりますが、万一、発注者、協力会社及び共同施工会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、請負代金、工事立替資金等の回収不能や工事の進捗に支障をきたすこともあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)海外事業における社会的変動と為替相場の変動について

 当社グループは、売上の約30%以上は海外売上であり、進出国の政治・経済情勢、法制度などの著しい変化により工事の遂行計画や採算、代金回収などへの影響が生じた場合や金利水準の急激な変動や為替相場の大幅な変動などが生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)建設工事に伴う人的・物的事故あるいは災害の発生について

 当社グループは、工事現場などでの作業が主体であるため人的・物的事故や災害発生のリスクが常にあり、事故・災害が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これら事故・災害の発生を排除するために、品質管理、事故・災害撲滅活動の強化や教育を徹底するとともに、ISOなどの国際規格・規準の導入により工事完成に至るまで系統的な未然防止に努めております。

 

(5)偶発事象(係争事件に係わる賠償責任等)

 当社グループは、製品の品質管理に万全を期しておりますが、瑕疵担保責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合や工事現場での人的災害などの発生で訴訟を受けた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)法的規制について

 当社グループは、建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法などによる法的規制を受けており、これらの改廃や新設、適用基準の変更などがあった場合、または法的規制による行政処分を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当社グループは、第11次中期経営計画目標の「安定的成長(ROEの安定的向上)を支える確固たる事業基盤の構築」のため、営業基盤の拡充、海外マーケット領域の拡大や各種リスクへの管理体制強化を図り、安定的な受注量と適正利益の確保及び施工効率の向上に取り組んでまいりましたが、国内外とも原価改善面で当初計画比未達を余儀なくされました。

 この結果、当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。

 受注高は、455億49百万円(前年同期比2.2%増)となりました。部門別の内訳は、内線部門(プラント工事部を含む。)は、国内工事が減少したほか、シンガポール現地法人が施工力を勘案し受注調整を行ったことにより、258億7百万円(前年同期比14.6%減)となりました。電力部門は、大型再生可能エネルギー関連工事や大型送電線工事の受注により、131億7百万円(前年同期比34.8%増)となり、空調給排水部門は、前年に受注調整を行っていたため、58億61百万円(前年同期比45.5%増)となりました。

 売上高は、マレーシア現地法人や国内工事が増加し、450億51百万円(前年同期比10.2%増)となりました。

 利益面では、プラント工事や電力部門の配電工事の売上総利益が減少し、前年と比べ売上総利益率が2.1ポイント低下したことにより、営業利益6億46百万円(前年同期比41.3%減)となり、受取配当金や受取地代家賃が増加したものの、経常利益11億70百万円(前年同期比30.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、税金費用が増加したことにより、6億83百万円(前年同期比51.6%減)を計上する結果となりました。

 個別業績につきましては、受注高は、電力部門の大型工事の受注により、314億22百万円(前年同期比11.2%増)となりました。売上高は、298億69百万円(前年同期比9.6%増)となり、利益面では、営業利益6億7百万円(前年同期比45.4%減)、経常利益11億30百万円(前年同期比32.6%減)、当期純利益7億59百万円(前年同期比49.7%減)を計上する結果となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(日本)

 当連結会計年度の売上高は305億4百万円(前年同期比4.6%増)となり、営業利益は13億95百万円(前年同期は営業利益22億99百万円)となりました。

(東南アジア)

 当連結会計年度の売上高は119億36百万円(前年同期比26.7%増)となり、営業利益は2億35百万円(前年同期は営業損失39百万円)となりました。

(その他アジア)

 当連結会計年度の売上高は27億55百万円(前年同期比17.8%増)となり、営業利益は46百万円(前年同期は営業損失46百万円)となりました。

 

 当連結会計年度末における総資産合計は、前連結会計年度末に比べ25億24百万円増加し、465億41百万円となりました。主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等及び電子記録債権29億54百万円の増加に対し、現金預金2億80百万円や時価の下落による投資有価証券3億18百万円の減少などによるものです。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べ31億62百万円増加し、165億66百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等及び電子記録債務25億70百万円や未成工事受入金6億38百万円、長期借入金4億96百万円の増加に対し、短期借入金9億81百万円の減少などによるものです。

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億38百万円減少し、299億74百万円となりました。主な要因は、利益剰余金2億円の増加に対し、その他有価証券評価差額金1億80百万円、自己株式の取得5億22百万円による減少などによるものです。

 

 なお、「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、83億87百万円(前年同期比13.0%減)となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、23億49百万円の収入(前年同期は52億21百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が12億22百万円となった他、仕入債務の増加26億42百万円や未成工事受入金の増加6億30百万円などにより資金が増加しましたが、売上債権の増加30億59百万円などにより資金が減少したことによるものです。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、19億93百万円の支出(前年同期は17億94百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出10億10百万円や定期預金の預入れによる支出9億71百万円などにより資金が減少したことによるものです。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、14億85百万円の支出(前年同期は16億46百万円の支出)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入4億96百万円により資金が増加しましたが、短期借入金の減少9億62百万円や自己株式の取得による支出5億22百万円、配当金の支払額4億82百万円による支出などにより資金が減少したことによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.受注実績

セグメントの名称

前連結会計年度

自 2017年4月1日

至 2018年3月31日

(千円)

当連結会計年度

自 2018年4月1日

至 2019年3月31日

(千円)

増減率

(%)

日本

27,864,493

32,269,083

15.8

東南アジア

14,118,267

10,272,053

△27.2

その他アジア

2,599,522

3,008,257

15.7

合計

44,582,282

45,549,394

2.2

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

b.売上実績

セグメントの名称

前連結会計年度

自 2017年4月1日

至 2018年3月31日

(千円)

当連結会計年度

自 2018年4月1日

至 2019年3月31日

(千円)

増減率

(%)

日本

29,169,924

30,504,012

4.6

東南アジア

9,406,468

11,820,463

25.7

その他アジア

2,305,665

2,726,732

18.3

合計

40,882,058

45,051,208

10.2

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

 

 なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。

 

建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績

a.受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

期別

区分

前期繰越工事高

(千円)

当期受注工事高

(千円)

(千円)

当期完成工事高

(千円)

次期繰越工事高

当期施工高

(千円)

手持工事高

(千円)

うち施工高

(%)

(千円)

前事業年度

自2017年4月1日

至2018年3月31日

内線工事

16,975,427

17,034,532

34,009,960

16,197,811

(17,812,149)

15,013,945

1.6

246,444

16,308,291

電力工事

8,821,355

9,723,407

18,544,763

9,020,243

9,524,519

0.6

56,630

9,006,168

空調給排水工事

2,164,676

891,471

3,056,147

1,450,176

1,605,970

1.0

16,267

1,463,060

機器製作

227,832

611,116

838,948

582,506

256,442

15.9

40,649

580,080

28,189,292

28,260,527

56,449,819

27,250,737

(29,199,082)

26,400,878

1.4

359,991

27,357,600

当事業年度

自2018年4月1日

至2019年3月31日

内線工事

15,013,945

15,472,952

30,486,898

17,025,114

(13,461,783)

13,339,051

1.2

154,861

16,933,532

電力工事

9,524,519

13,107,487

22,632,007

10,291,027

12,340,979

1.1

138,026

10,372,423

空調給排水工事

1,605,970

2,069,057

3,675,027

1,885,545

1,789,482

0.9

16,354

1,885,633

機器製作

256,442

772,986

1,029,429

667,961

361,467

12.3

44,290

671,602

26,400,878

31,422,483

57,823,362

29,869,649

(27,953,712)

27,830,981

1.3

353,533

29,863,191

(注)1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。

2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。

3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。

4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、前事業年度3.4%、当事業年度9.2%で、そのうち請負金額8億円以上の主なものは次のとおりであります。

前事業年度

THARYAR SHWE PYIAYE ROAD,TAMWE TOWNSHIP

KONOIKE CONSTRUCTION

(ミャンマー)

当事業年度

台灣華可貴股份有限公司中壢第二工廠新建

工程電気設備工事

中鹿營造股份有限公司

(台北)

 

YANGON COMPLEX新築工事

株式会社フジタ

(ミャンマー)

5 外貨建契約による海外工事の受注高と完成工事高の為替換算差額については、当該期の次期繰越工事高を修正しております。

手持工事高欄の(   )内の金額は換算差額修正前の金額であります。

6 前事業年度の手持工事高欄の(   )内の金額には子会社であるSEC(S)PTE. LTD.に移管した金額2,731,761千円が含まれております。

 

b.受注工事高の受注方法別比率

 工事受注方法は、特命と競争に大別されております。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

内線工事

5.1

94.9

100.0

電力工事

33.1

66.9

100.0

空調給排水工事

0.4

99.6

100.0

当事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

内線工事

3.3

96.7

100.0

電力工事

21.2

78.8

100.0

空調給排水工事

100.0

100.0

(注)1 百分比は請負金額比であります。

2 機器製作は少額のため内線工事に含めております。

 

c.完成工事高

期別

区分

官公庁

(千円)

民間会社

(千円)

電力会社

(千円)

(千円)

(%)

前事業年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

内線工事

2,461,785

13,735,878

147

(3,468,077)

16,197,811

(21.4)

 

電力工事

3,650,700

5,369,543

9,020,243

 

空調給排水工事

1,450,176

1,450,176

 

機器製作

582,506

582,506

 

2,461,785

19,419,261

5,369,690

(3,468,077)

27,250,737

(12.7)

 

当事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

内線工事

2,263,961

14,761,153

(2,613,892)

17,025,114

(15.4)

 

電力工事

147,000

3,993,144

6,150,882

10,291,027

 

空調給排水工事

1,885,545

1,885,545

 

機器製作

667,961

667,961

 

2,410,961

21,307,805

6,150,882

(2,613,892)

29,869,649

(8.8)

 

(注)1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事高及び海外工事割合であります。

2 海外工事の地域別割合は、次のとおりであります。

地域

前事業年度(%)

当事業年度(%)

東南アジア

26.6

25.0

その他アジア

73.4

75.0

100.0

100.0

3 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

前事業年度 請負金額8億円以上の主なもの

合同会社JRE高知香美

JRE高知香美太陽光発電所建設工事

清水建設株式会社

(仮称)京王調布駅周辺開発計画

中国電力株式会社

220KV広島東幹線一部増強工事(3工区)

中国四国防衛局

岩国飛行場(H27)下士官宿舎新設電気その他工事

当事業年度 請負金額8億円以上の主なもの

飛島建設株式会社

在パプアニューギニア日本大使館新設工事

株式会社大本組

(仮称)ドレミの街リニューアル工事

M・N・P合同会社

むかわ町ソ-ラ-パ-ク発電所新設工事

4 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。

前事業年度

中国電力株式会社

2,954,006千円

10.84%

当事業年度

該当する相手先はありません。

 

d.手持工事高(2019年3月31日現在)

区分

官公庁

(千円)

民間会社

(千円)

電力会社

(千円)

(千円)

(%)

内線工事

3,015,821

10,323,230

(2,756,716)

13,339,051

(20.7)

 

電力工事

3,349

8,445,777

3,891,852

12,340,979

 

空調給排水工事

1,789,482

1,789,482

 

機器製作

361,467

361,467

 

3,019,171

20,919,957

3,891,852

(2,756,716)

27,830,981

(9.9)

 

(注)1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事の手持工事高及び手持工事割合であります。

2 手持工事のうち請負金額10億円以上の主なもの

合同会社ESR神流町太陽光発電所

ESR神流町太陽光発電所建設工事

2020年2月完成予定

杉之沢太陽光発電所合同会社

岐阜恵那杉之沢太陽光発電所建設工事

2020年11月完成予定

東京電力パワーグリッド株式会社

飛騨信濃直流幹線新設工事(4工区)

2021年6月完成予定

北海道北部風力送電株式会社

北部送電豊富中川幹線・稚内線・開源線建設

工事

2023年3月完成予定

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

a.収益の認識基準

 当社グループの売上高は、主として工事進行基準によっております。将来、工事完成基準に比べ、工事収益及び工事原価に対して見積要素による変動が発生する可能性があります。

b.貸倒引当金の計上基準

 当社グループは、売上債権などの貸倒による損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

c.たな卸資産の評価基準

 当社グループのたな卸資産は、主として未成工事支出金であり、個別法による原価法によっております。将来、市場の需給の影響を受け、市場の価格変動により工事利益を圧迫する可能性があります。

d.有価証券の減損処理

 当社は、長期的な取引関係の維持などの目的により、特定の顧客及び金融機関に対する株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性がある上場会社の株式と価格の決定が困難である非上場会社の株式が含まれております。上場会社の株式市場の価格変動リスクや非上場会社の純資産額の低下リスクを負っているため、将来、合理的な基準に基づき、評価損の計上をする可能性があります。

e.繰延税金資産の回収可能性の評価

 当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価において、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

a.売上高の分析

 マレーシア現地法人や国内工事が増加し、450億51百万円(前年同期比10.2%増)となりました。部門別の内訳は、内線工事部門が291億35百万円(前年同期比14.7%増)、電力工事部門が102億91百万円(前年同期比14.1%増)、空調給排水工事部門が49億57百万円(前年同期比15.8%減)、機器製作部門が6億67百万円(前年同期比14.7%増)となりました。

 また、海外工事高が145億47百万円(前年同期比24.2%増)と売上高の32.3%を占めることになりました。

b.売上原価、販売費及び一般管理費の分析

 売上原価は売上高の増加に伴い、400億97百万円(前年同期比12.9%増)となりました。また、売上原価率は前連結会計年度より2.1ポイント悪化し89.0%となりました。

 販売費及び一般管理費は43億6百万円(前年同期比0.9%増)となりました。主なものは、従業員給料手当20億47百万円であります。

c.営業外損益の分析

 営業外収益は8億3百万円(前年同期比7.4%減)となりました。主なものは、受取地代家賃4億56百万円及び受取配当金1億1百万円であります。

 営業外費用は2億79百万円(前年同期比1.6%減)となりました。主なものは、不動産賃貸費用1億76百万円であります。不動産賃貸費用は、投資不動産に対する固定資産税や定期的な修繕費などによるものであります。

d.特別損益の分析

 特別利益は63百万円となりました。主なものは、固定資産売却益63百万円であります。

 特別損失は11百万円となりました。主なものは、固定資産除却損10百万円であります。

e.当期損益の分析

 プラント工事や電力部門の配電工事の売上総利益が減少し、前年と比べ売上総利益率が2.1ポイント低下したことにより、営業利益6億46百万円(前年同期比41.3%減)となり、受取配当金や受取地代家賃が増加したものの、経常利益11億70百万円(前年同期比30.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、税金費用が増加したことにより、6億83百万円(前年同期比51.6%減)を計上する結果となりました。

f.財政状態についての分析

 財政状態についての分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

g.キャッシュ・フローについての分析

 キャッシュ・フローについての分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

h.資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事に要する材料の購入、外注費の他、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払によるものであります。

 運転資金については、自己資金、工事の前受金によるものの他、借入を適宜有効に行い調達しております。また、当社は総額38億50百万円の貸出コミットメント契約も締結しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うため、2018年3月13日付にて取引銀行12行と3年間の貸出コミットメント契約(特定融資枠契約)を締結しております。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載しております。

 

5【研究開発活動】

 当連結会計年度において、特記すべき重要な事項はありません。