(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、デフレ脱却を目指した政府の各種経済対策によって、一時的な弱さが見られる局面はあるものの、全体的には緩やかな景気回復基調を維持し、年度前半においては、東証一部上場株式の時価総額が過去最高を更新するなど、企業収益力の高まりを背景に、雇用の安定的確保や労働賃金の改善が図られました。また、訪日外国人の増加によるいわゆるインバウンド効果もあいまって、特に内需関連は活性化が進んでいます。一方、年度後半からの株式市場・為替相場の変動や原油価格の下落、世界経済においては新興国の経済減速、欧州・中東で顕在化している地政学的リスクなどの懸念材料によって、景気の先行き不透明感も高まりつつあります。
当社グループが主に事業を展開している建設業界におきましては、受注環境では公共投資にやや伸び悩みが見られるものの、民間設備投資が一定の水準を維持しており、全体の工事高としては前年同期と比べ増加傾向にあります。しかしながら、民間設備投資の内容に目を向けると、設備の維持・更新案件に比べ新規案件の投資需要は先細りの傾向が窺え、また、原価面においては、技術労働者の慢性的な不足や、労務単価・資機材単価の変動リスクが顕在しており、依然として厳しい受注環境が続いています。
かかる状況下におきまして、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高723億2千9百万円(前年同期比1.8%増)、営業利益36億9千万円(前年同期比23.1%減)、経常利益37億4百万円(前年同期比29.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益21億6千8百万円(前年同期比24.0%減)となりました。
セグメントの業績
(建設事業) 当連結会計年度における建設事業の業績につきましては、受注高736億2千4百万円、売上高684億5千4百万円、セグメント利益34億5千4百万円となりました。
(ゴルフ場事業) ゴルフ場事業の業績につきましては、売上高2億5千1百万円、セグメント利益△4百万円となりました。
(ホテル事業) ホテル事業の業績につきましては、売上高20億4千2百万円、セグメント利益1億5千6百万円となりました。
(広告代理店事業) 広告代理店事業の業績につきましては、売上高17億3千7百万円、セグメント利益6千2百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は84億7千2百万円(前年同期比19.1%減)となり、前連結会計年度に比べ20億6百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加5億7千万円(前年同期は85億4千5百万円の資金の増加)の主な内訳は、税金等調整前当期純利益により資金が35億8百万円増加したこと、仕入債務の増加により資金が32億1千9百万円増加したこと、未成工事支出金等の減少により資金が20億1千1百万円増加したこと、売上債権の増加により資金が70億2千2百万円減少したこと、法人税等支払額により資金が13億3千7百万円減少したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少5億3百万円(前年同期は11億3千9百万円の資金の減少)の主な内訳は、定期預金の預入による支出により資金が9億1千1百万円減少したこと、有形固定資産の取得により資金が4億8千6百万円減少したこと、定期預金の払戻による収入により資金が9億2千万円増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少21億7百万円(前年同期は47億2千8百万円の資金の減少)の主な内訳は、短期借入金の減少により資金が10億円減少したこと、配当金の支払いにより資金が7億4千3百万円減少したことなどによるものです。
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐいません。
また、当社グループにおいては建設事業以外では受注生産形態をとっていません。
したがって受注及び販売の状況については記載可能な項目を「1 業績等の概要」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しています。
なお、提出会社単独の事業の状況は、以下のとおりです。
1 建設事業部門
(1)受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
|
期別 |
区分 |
前期繰越工事高 (千円) |
当期受注工事高 (千円) |
計 (千円) |
当期完成工事高 (千円) |
次期繰越工事高 (千円) |
|
前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 |
建築工事 |
32,386,901 |
59,344,826 |
91,731,727 |
46,377,988 |
45,353,739 |
|
土木工事 |
5,660,912 |
9,854,168 |
15,515,080 |
9,001,375 |
6,513,705 |
|
|
計 |
38,047,813 |
69,198,994 |
107,246,807 |
55,379,363 |
51,867,444 |
|
|
当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 |
建築工事 |
45,353,739 |
64,154,325 |
109,508,064 |
58,515,534 |
50,992,530 |
|
土木工事 |
6,513,705 |
9,469,493 |
15,983,198 |
9,157,269 |
6,825,929 |
|
|
計 |
51,867,444 |
73,623,818 |
125,491,262 |
67,672,803 |
57,818,459 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれていません。
1 前事業年度以前に受注した工事で契約の変更により請負金額の増減がある場合、当期受注工事高にその増減額を含めています。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。
(2)受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
|
期間 |
区分 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 |
建築工事 |
28.2 |
71.8 |
100 |
|
土木工事 |
14.6 |
85.4 |
100 |
|
|
当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 |
建築工事 |
23.3 |
76.7 |
100 |
|
土木工事 |
22.8 |
77.2 |
100 |
(注) 百分比は請負金額比です。
(3)完成工事高
|
期別 |
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
合計(千円) |
|
前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 |
建築工事 |
5,528,823 |
40,849,165 |
46,377,988 |
|
土木工事 |
6,336,809 |
2,664,566 |
9,001,375 |
|
|
計 |
11,865,632 |
43,513,731 |
55,379,363 |
|
|
当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 |
建築工事 |
13,357,536 |
45,157,998 |
58,515,534 |
|
土木工事 |
6,394,175 |
2,763,094 |
9,157,269 |
|
|
計 |
19,751,711 |
47,921,092 |
67,672,803 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれていません。
1 完成工事のうち主なものは次のとおりです。
前事業年度の完成工事のうち請負金額30億円以上の主なもの
|
株式会社島村工業 |
(仮称)株式会社ベルーナ埼玉新総合流通システム センター新築工事(建築工事) |
|
日本ロジスティクスファンド投資法人 |
八千代物流センター建替工事 |
|
コンゴ民主共和国 インフラ・ 公共事業・復興省 インフラ支部 |
コンゴ民主共和国キンシャサ市 ポワ・ルー通り補修及び改修計画 |
|
株式会社モンベル |
(仮称)北陸モンベル総合センター新築工事 |
当事業年度の完成工事のうち請負金額30億円以上の主なもの
|
スターツCAM株式会社 |
いわき物流センター(仮称)新設計画工事 |
|
軽井沢町 |
平成26年度 国補 軽井沢中学校校舎他建設工事 |
|
和光市 |
和光市新設小学校建設工事 |
|
|
|
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりです。
前事業年度
|
株式会社島村工業 |
6,642,000千円 |
11.99% |
|
日本ロジスティクスファンド投資法人 |
6,232,136千円 |
11.25% |
当事業年度
|
該当する相手先はありません。 |
|
|
(4)繰越工事高(平成28年3月31日現在)
|
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
合計(千円) |
|
建築工事 |
15,258,403 |
35,734,127 |
50,992,530 |
|
土木工事 |
5,151,369 |
1,674,560 |
6,825,929 |
|
計 |
20,409,772 |
37,408,687 |
57,818,459 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれていません。
繰越工事のうち請負金額30億円以上の主なもの
|
長野広域連合 |
「(仮称)長野広域連合A焼却施設」 建設工事 |
平成31年2月完成予定 |
|
社会医療法人 恵仁会 |
社会医療法人恵仁会 中込施設新築移転計画工事 |
平成29年1月完成予定 |
|
特定目的会社六甲インベストメント |
(仮称)六甲アイランド 物流センター新築工事 |
平成28年5月完成予定 |
|
長野県厚生農業協同組合連合会 |
長野県厚生農業協同組合連合会 小諸厚生総合病院新病院移転 新築工事(建築主体工事) |
平成29年9月完成予定 |
2 開発事業部門
開発事業等の売上実績
提出会社における開発事業等の売上高の推移は次のとおりです。
|
科目 |
前事業年度 自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日 |
当事業年度 自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日 |
||
|
件数 |
金額(千円) |
件数 |
金額(千円) |
|
|
土地 |
6 |
4,845,353 |
2 |
81,034 |
|
建物 |
5 |
6,751,511 |
2 |
65,976 |
|
不動産賃貸収入他 |
18 |
601,935 |
15 |
634,240 |
|
計 |
29 |
12,198,799 |
19 |
781,250 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれていません。
当社及び当社グループは、コーポレート・ガバナンスの重要性を深く認識し、各種リスクの管理、品質管理・安全管理の徹底を期すとともにコンプライアンスの強化を図り、更なる経営効率の改善に取り組んで参ります。営業面におきましては、受注段階において工事案件ごとに採算性を精査し、収益性重視の姿勢を堅持するとともに意思決定の迅速化・権限と責任の明確化を図り、安定的な受注の確保を目指して参ります。人事面におきましては、社内教育体制の強化を図りつつ世代間の技能継承に努め、技術力の向上、人材育成に努めて参ります。また、財務面におきましては、引き続き健全性を維持しながら、更なる内部留保の充実に努め、株主の皆様方に対する安定的な配当を維持することが当社に課せられた最重要課題であると認識し、より一層の企業価値向上に向けて努力して参ります。
(経営方針及び営業指針等)
(経営理念)
「顧客からの信頼を第一義に考え、高品質・高付加価値なものづくりに徹し、社会の期待に応え、ともに発展する」
(経営方針)
1.高品質・高付加価値なものづくり
2.コンプライアンスの重視とコーポレート・ガバナンスの強化
3.地域密着型経営
4.積極かつ堅実経営
5.少数精鋭
(事業活動の3原則)
「品質」
ものづくり企業として顧客からの要望の実現に向け取り組むことを第一義の使命と考え、高品質・高付加価値な商品の提供と、絶え間ない技術変革に対応する技術者の育成に努めて参ります。
「安全」
すべての役職員ならびに工事に携わる協力企業の作業員は、労働安全衛生管理を徹底し、労働災害およびその他災害事故の発生を防止します。
「コンプライアンス」
法令や社会規範を遵守し、経営に健全なコーポレート・ガバナンスが機能し、かつ確保されるよう努めて参ります。
(各指針等)
1.内部統制の徹底
1)コンプライアンスの徹底
2)各種リスクの認識と適切な管理
3)情報の共有化徹底
2.営業指針
1)選別受注の徹底(採算性と債権保全の重視)
2)優良開発案件への取り組み
3)土地情報等の優良情報の収集
4)営業部門、現業部門の融合による受注から精算、債権回収に至るまでの一貫体制の強化
3.人材・組織戦略
1)適材適所の徹底、社員配置の適正化
2)社員教育の徹底、世代間の技能継承
3)業務全体の効率化に伴う組織のスリム化
4.財務戦略
1)安定配当の継続
2)内部留保充実による健全な財務体質の堅持
当社グループの経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
①経済状況について
当社グループが事業活動を行う市場である我が国の経済環境の動向は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
・景気後退局面による企業の設備投資抑制による受注機会の減少
・工事完成時までの発注者側の業況悪化に伴う工事代金回収の遅延、または貸倒の発生懸念
・資材価格の高騰などによる原価高騰
・震災等の影響による需要の減少及び上記に基づく建設市場の更なる収縮
②為替相場の変動について
当社グループの建設事業では海外工事を受注しています。現地での外貨必要資金は基本的に受注確定後、速やかに為替予約によるリスクヘッジを行っていますが、急激な為替市場の変動により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また海外におけるホテル事業も建設事業同様に為替変動リスクが顕在化する可能性があります。
③海外工事について
当社グループの建設事業では海外工事を受注していますが、以下のような理由等により工事の進行に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
・現地における政変発生等による工事の中断、または中止
・現地政府の政策、税制を含む各種制度等の変更による原価高騰
・政情不安等による当社社員の安全面の確保
④法的規制等について
当社グループの建設事業では建築基準法に代表される様々な法的規制を受けています。これらの規制を遵守出来ない事象が発生した場合、官公庁による営業停止、入札参加資格の停止処分を受け、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤保有不動産等について
当社グループでは不動産(販売用不動産等を含む)を多数保有していますが、不動産市況の動向によっては、時価評価額が下落し評価損が発生するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥保有投資有価証券について
当社グループでは投資有価証券(非上場を含む)を多数保有していますが、証券市場の動向によっては、時価評価額が下落し評価損が発生するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦関連会社について
グループ内の関連会社につきましては、堅実な経営を心掛けていますが、業況が変化した場合は当社への影響が発生する可能性があります。
特記事項はありません。
当社グループの研究開発は、建設事業において、さまざまな建設環境に適応して品質と生産性の向上に資することを基本方針としながら、広範な社会ニーズに適切に対応できるよう品質管理部技術研究室を中心に推進しています。
また、多様化する社会動向や高度化する顧客ニーズに対応するために、公的機関、大学、異業種企業等との共同研究を推進・強化しています。
当連結会計年度における研究開発費は66百万円でした。
主な研究活動は次のとおりです。なお、「ゴルフ場事業」、「ホテル事業」、「広告代理店事業」のセグメントにおいては特段の研究開発活動を行っていません。
(1) 耐震性に優れた超高層RC、CFT、免震・制振等の各種構造の研究開発
構造解析技術や高強度コンクリート等の研究に基づき、CFT造や超高層RC造の設計及び施工技術を確立し、各種構工法システムをさまざまな建造物へ適用するとともに、更なるレベルアップと応用展開を図るべく研究開発を推進しています。
(2) 環境関連技術の研究開発
環境に対し高度化する社会や顧客の要請に応えるべく、ビル風・熱・音・振動・空気質等の住環境評価予測技術や環境影響評価技術の確立を図っています。また、地球環境の保護と改善につながる自然共生型技術や汚染物質浄化・エコエネルギーなど、環境関連技術の実用化研究を進めています。これまで次のような研究開発に取り組み実現させました。
・電子機器生産施設における微振動の計測解析と振動低減システム
・ビル風、騒音、振動、断熱等の環境予測シミュレーションシステム
・廃熱を利用したアイスアリーナ結露防止システム(特許工法)
・廃熱を利用した屋根融雪システム(特許工法)
(3) 耐震補強とリニューアル対応技術の整備促進
耐震解析技術に基づく既存建物の調査診断や耐震補強の実績を積み重ねることにより、顧客のニーズに合わせて提案できる耐震・リニューアル技術の研究を推進しています。また、当社の得意分野である社寺建築や木造文化財の耐震診断・補強技術の研究開発を推進しています。
(4) 建築物の長寿命化技術の開発
建物の劣化調査・長期修繕計画作成ツール等の既存建物のライフサイクルを適切に考慮した維持管理手法や、省エネルギーリニューアル技術等による、建築物の長寿命化技術の開発を推進しています。
(5) 技術提案力の強化と災害発生時の事業継続計画構築等による技術支援体制の整備改善
総合評価落札方式における技術提案へのバックアップ体制強化を図るとともに、品質・環境マネジメントシステムをベースとした品質向上・環境配慮に努めています。
また、首都圏における大地震を想定した事業継続計画(BCP)を構築し、災害発生時にも品質確保ができるよう技術支援体制の整備と改善を進めています。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
1.財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における資産の残高は541億9千万円(前年同期比1.1%増)となり、前連結会計年度末に比べ5億9千2百万円の増加となりました。主な要因としましては、「受取手形・完成工事未収入金等」の増加によるものです。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債の残高は257億8千8百万円(前年同期比0.9%増)となり、前連結会計年度末に比べ2億3千万円の増加となりました。主な要因としましては、「支払手形・工事未払金等」の増加によるものです。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の残高は284億2百万円(前年同期比1.3%増)となり、前連結会計年度末に比べ3億6千2百万円の増加となりました。主な要因としましては、「利益剰余金」の増加によるものです。
2.経営成績
経営成績については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりで、その詳細は以下のとおりです。
(売上高)
当連結会計年度における完成工事高は、前年同期比22.2%増加の676億4千万円となりました。一方で、兼業事業の売上高は、前年同期比70.1%減少の46億8千9百万円となりました。この結果、売上高は前年同期比1.8%増加の723億2千9百万円となりました。
(営業利益)
営業利益は、前年同期比23.1%減少の36億9千万円となりました。
(経常利益)
経常利益は、前年同期比29.4%減少の37億4百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比24.0%減少の21億6千8百万円となりました。
3.資金の状況及び財務内容について
|
(単位:百万円) |
|
項目 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
8,545 |
570 |
△7,975 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△1,139 |
△503 |
636 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△4,728 |
△2,107 |
2,621 |
|
現金及び現金同等物期末残高 |
10,479 |
8,472 |
△2,006 |
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動において5億7千万円の増加、投資活動においては5億3百万円の減少、財務活動において21億7百万円の減少となりました。
営業活動による資金の増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益により資金が35億8百万円増加したこと、仕入債務の増加により資金が32億1千9百万円増加したこと、未成工事支出金等の減少により資金が20億1千1百万円増加した一方で、売上債権の増加により資金が70億2千2百万円減少したこと、法人税等支払額により資金が13億3千7百万円減少したことなどによるものです。
投資活動による資金の減少の主な内訳は、定期預金の預入による支出により資金が9億1千1百万円減少したこと、有形固定資産の取得により資金が4億8千6百万円減少したことに加え、定期預金の払戻による収入により資金が9億2千万円増加したことなどによるものです。
財務活動による資金の減少の主な内訳は、短期借入金の減少により資金が10億円減少したこと、配当金の支払いにより資金が7億4千3百万減少したことなどによるものです。
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
|
総資産 |
53,598 |
54,190 |
592 |
|
負債合計 |
25,558 |
25,788 |
230 |
|
純資産合計 |
28,040 |
28,402 |
362 |
|
自己資本比率 |
49.2% |
51.0% |
1.8% |
当連結会計年度は前連結会計年度に比べ、総資産は流動資産が21億1百万円増加、固定資産が15億9百万円減少したため、合計5億9千2百万円増加しました。流動資産の増加の主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等が70億2千1百万円増加した一方で、現金及び預金が20億1千5百万円減少したこと、未成工事支出金が20億1千1百万円減少したことによるものです。固定資産の減少の主な要因は、投資有価証券が9億7千3百万円減少したことによるものです。
負債は流動負債が7億4千6百万円の増加、固定負債においては5億1千6百万円の減少となり、合計で2億3千万円増加しました。流動負債の増加の主な要因は、支払手形・工事未払金等が32億1千9百万円増加した一方で短期借入金が10億円減少したこと、未成工事受入金が10億3千8百万減少したことによるものです。固定負債の減少の主な要因は、繰延税金負債が3億5千1百万減少したことによるものです。
4.現状と見通し
今後の我が国経済の見通しにつきましては、デフレ脱却・経済再生と財政健全化を今後更に前進させる政府の基本方針のもと、引き続き各種経済対策(アベノミクス)を推進することにより、企業収益の改善、雇用の安定的確保や労働賃金の改善が持続するものと期待されています。しかしながら、世界経済に目を向けると中国をはじめとする新興国の経済減速や米国金融政策の動向、地政学的リスクなどの懸念材料が株価や為替相場の低迷に繋がり、国内経済に影響を及ぼす可能性をはらんでいます。
当社グループは、このような内外経済の動向を慎重に見極めるとともに、グループの中核を成す建設事業においては、顧客からの信頼を第一義として高品質・高付加価値なものづくりに徹することを念頭に、受注段階では工事案件ごとに採算性を精査し、積極的な営業情報の収集活動に努めて参ります。更に収益確保に向け、調達コストに関する市場動向に細心の注意を払い、原価管理の強化を引き続き図って参ります。今後とも「総親和・総協力」の精神により役職員一丸となって収益性に重点を置いた経営施策を展開し、財務体質の健全性を維持しつつ更なる成長を目指して参ります。
他のゴルフ場、ホテル、広告代理店の各事業におきましても、国内外の経済変動によって、業況が大きく変動する可能性もありますが、当社グループの総合力を発揮して、持続的な成長に向け鋭意努力して参ります。
これらの方針により、次期の当社グループの見通しとしましては、総売上高680億円、営業利益18億3千万円、経常利益20億円の達成に注力して参ります。
5.経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループが主に事業を展開している建設業界におきましては、デフレ脱却を目指した政府の各種経済対策もあり、受注環境は官庁・民間とも一定の水準を維持しておりますが、民間の設備投資の内容に目を向けると、設備の維持・更新案件に比べ新規案件の投資需要は先細りの傾向が窺え、また、原価面においては、労務・資材コストが上昇する可能性が否定出来ず、同業他社との受注競争を踏まえると、収益面においては依然として楽観視できない経営環境が続くものと認識しています。また、このような経営環境の下、受注段階における事前の検証の徹底、営業機能と施工機能の連携強化により、顧客のニーズに対し迅速かつ適切に対処することが求められていると考えています。
かかる状況下において、当社は経営理念である「顧客からの信頼を第一義に考え、高品質・高付加価値なものづくりに徹し、社会の期待に応え、ともに発展する」の更なる追求に向けて、その経営活動上の重要な原則として「品質管理・安全管理・コンプライアンス遵守の徹底」の三つを掲げています。これらの原則に対し、業務の改善活動と形骸化リスクの排除に積極的に取り組むことにより、当社の企業価値が生み出されるものであると認識し、社会並びに各ステークホルダーに対する貢献と責任を果たしていきます。
更に内部留保の充実による財務健全性の堅持、株主の皆様に対する安定的な配当の継続により、企業価値の更なる向上に努めたいと考えています。