(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」を標榜し、社会資本の整備を責務として事業を展開しております。当社グループにおいてはこの考え方をもとに、道路建設を主軸に土木、水利・環境、舗装資材の製造販売等の事業領域を確保し、社会基盤整備の担い手として、健全な発展と存続を目指しております。
(2) 経営環境及び会社の対処すべき課題等
道路建設業界におきましては、ここ数年の間は堅調な建設需要が見込まれる一方、中長期的には、2020年の東京オリンピック・パラリンピック以降における建設投資の不透明感、資機材の需給・価格動向、少子高齢化による社会構造の変化など、多くの懸念材料が存在しており、当社グループが将来にわたり、安定的・継続的に収益を確保していくためには、こうした環境の変化に対する十分な備えと迅速・柔軟かつ的確な対応が必要不可欠であると認識いたしております。
このような状況に対処すべく、当社グループでは、本年5月、「持続的成長へのチャレンジ」を基本方針とする、新たな「中期経営計画(2018-2020年度)」を策定いたしました。本計画におきましては、中核事業の競争力強化に加え、企業価値向上に資する成長投資の実践、担い手確保に向けた働き方改革、コーポレート・ガバナンスの充実など、数年先、そしてその先の将来を見据えた諸施策に、より積極的に取り組むものといたしております。当社グループでは本計画を着実に推進するとともに、安全・品質の確保や環境への配慮についても一層注力するなど、今後とも「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」としての責務を誠実に果たし、社会からの信頼に応え、中長期的な企業価値の向上に邁進してまいる所存でございます。
なお、当社は、過年度における東京港埠頭株式会社が発注する舗装工事の入札に関し、独占禁止法に違反する行為があったとして、平成30年3月28日、公正取引委員会から課徴金納付命令を受け、平成30年6月7日には、東京都および成田国際空港株式会社が発注する舗装工事の入札における独占禁止法違反行為と合わせ、国土交通省より「全国における舗装工事業に関する営業のうち、公共工事又は民間工事に係るもの」について30日間(平成30年6月22日から平成30年7月21日まで)の営業停止処分を受けました。また、当社は、アスファルト合材の製造販売業者が共同して、アスファルト合材の販売価格の引き上げを決定していた疑いがあるとして、前連結会計年度に公正取引委員会の立ち入り検査を受けており、その進捗に伴い今後発生しうる損失額を見積り、当連結会計年度の決算において特別損失を計上するに至っております。当社といたしましては、これらの事実を厳粛に受け止め、現在も継続する公正取引委員会の調査につきましては、引き続き全面的に協力するとともに、違法行為の徹底排除に向け、違反行為の再発防止はもとよりコンプライアンス経営の推進に全社を挙げて取り組み、早期の信頼回復に努めてまいります。
(3) 中期経営計画における主要な計画数値
本年5月に策定した中期経営計画(2018-2020年度)では、計画最終年度における主要な計画値(連結)として、売上高805億円、営業利益65億円、当期純利益52億円と設定いたしております。
なお、当社グループでは、資本の充実につきましても、引き続き、重要な方針と位置づけており、資本効率とのバランスにも配慮しながら、財務健全性の維持・向上を図ることとし、計画最終年度における自己資本につきましては400億円程度と設定いたしております。
また、主要な計画値に基づき算出されるROEにつきましては13%程度を想定し、参考値として掲げております。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(平成30年6月22日)において当社グループが判断したものであります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(平成30年6月22日)において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済情勢について
当社グループの事業内容のうち、主要な部分を占める建設事業および舗装資材製造販売事業の業績は、公共工事の発注動向に大きく影響されます。したがいまして、公共事業費の過度の縮減傾向は、当社グループの収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、同様の理由から取引先の経営状態が悪化した場合、貸倒れの発生等により当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 資材価格の変動について
当社グループで製造する舗装資材の主要な原材料はストレートアスファルトであり、原材料の仕入値は原油市場の動向に大きく左右されます。仕入価格の上昇を製品価格に転嫁できない場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、急激な需要動向の変化に伴う需給逼迫、あるいは為替の変動により資機材価格が上昇する可能性があるほか、建設事業につきましても同様に、資機材価格の高騰により利益率が低下する可能性があります。
(3) 法規制等について
当社グループは事業を遂行するうえで、建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等による法的規制等を受けております。当社グループでは、これらの法的規制等の順守に努めておりますが、コスト増加や事業上の新たな制約につながる法的規制の新設や改廃、適用基準の変更等があった場合、または法的規制による行政処分等を受けた場合には、経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 瑕疵担保責任について
品質管理につきましては、品質保証に関する国際規格の認証を取得するなど、重要課題として取り組んでおりますが、当社グループの施工物件に重大な瑕疵担保責任が発生した場合には、経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) シンジケートローンならびに金利の変動について
当社は安定的な金融取引体制の構築を目的として、金融機関数社との間にシンジケートローン契約を締結いたしておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、これらの条件に抵触した場合には期限の利益を喪失し、一括返済を求められる可能性があります。
また、本契約による借入金残高は全て変動金利によるものであり、将来の金利情勢の動向により当社グループの経営成績が変動する可能性があります。
(6) 関係会社等に関する重要事項について
当社は、その他の関係会社である東京急行電鉄株式会社および東急建設株式会社をはじめとする東急グループ各社との間で、工事受注等の取引を継続的に行っております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な世界経済を背景とした企業業績の拡大により、設備投資の増加や雇用情勢の改善が続くなど、総じて緩やかな回復基調を辿りました。
道路建設業界におきましては、公共投資、民間の建設投資とも堅調に推移いたしましたが、アスファルトをはじめとする原材料価格が騰勢を強めるなど、依然として予断を許さない事業環境となりました。
このような状況のもと、当社グループでは、「中期経営計画」(2014年度~2017年度)に基づき、引き続き、収益の源泉となる工事受注の確保や舗装用資材の販売促進に全力を挙げて取り組むとともに、数年先、そしてその先の将来においてもステークホルダーの皆様から「選ばれ続ける企業へ」の変貌を目指し、「成長基盤の構築に向けた事業構造の改革と経営基盤のさらなる強化」を推し進めてまいりました。
当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、受注高(製品売上高および不動産事業等売上高を含む)は805億72百万円(前年同期比12.8%増)、売上高は816億59百万円(前年同期比16.5%増)となりました。
また、損益面につきましては、経常利益は62億39百万円(前年同期比1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は22億74百万円(前年同期比59.5%減)となりました。
セグメントの概況を示すと、次の通りであります。
なお、完成工事高、売上高および営業利益(セグメント利益)については、セグメント間の内部取引高等を含めた調整前の金額をそれぞれ記載しております。
当連結会計年度の業績につきましては、受注高は651億84百万円(前連結会計年度比17.3%増)、完成工事高は662億71百万円(同22.3%増)、営業利益は51億39百万円(同22.8%増)となり、また、当連結会計年度末における次期への繰越工事高は283億52百万円(同3.7%減)となりました。
当連結会計年度の業績につきましては、製品売上高は249億87百万円(前連結会計年度比2.9%減)、営業利益は34億7百万円(同22.3%減)となりました。
当社グループでは、建設事業および舗装資材製造販売事業のほか、不動産事業等を営んでおり、その他の事業における売上高は6億95百万円(前連結会計年度比10.1%増)、営業利益は1億56百万円(同26.4%増)となりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し57億48百万円増加の721億92百万円となりました。現金預金や完成工事未収入金の増加などにより、流動資産は50億33百万円の増加となり、また、アスファルトプラントの設備更新や事務所等の取得などにより、固定資産は7億14百万円の増加となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し37億22百万円増加の440億94百万円となりました。支払手形や工事未払金が増加したことなどにより流動負債は58億24百万円の増加となり、また、長期借入金や退職給付に係る負債の減少などにより、固定負債は21億1百万円の減少となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、期末配当金6億86百万円の支払などの減少要因はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益22億74百万円を計上したことにより、前連結会計年度末と比較し20億25百万円増加の280億98百万円となりました。
当連結会計年度におきましては、税金等調整前当期純利益31億29百万円を計上したことに加え、未成工事支出金の減少や仕入債務の増加などにより、営業活動によるキャッシュ・フローは、63億3百万円の資金増加(前年同期は69億49百万円の資金増加)となりました。
当連結会計年度におきましては、アスファルトプラントの設備更新や事務所等の取得などにより、投資活動によるキャッシュ・フローは22億31百万円の資金減少(前年同期は48億96百万円の資金減少)となりました。
当連結会計年度におきましては、期末配当金の支払に加え、借入金の一部返済を行ったことにより、財務活動によるキャッシュ・フローは16億84百万円の資金減少(前年同期は18億15百万円の資金増加)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度の期末残高と比べ23億87百万円増加し、147億37百万円となりました。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度(百万円) (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
建設事業 |
アスファルト舗装 |
49,980 |
14.9 |
|
コンクリート舗装 |
3,423 |
147.3 |
|
|
土木工事等 |
11,780 |
10.3 |
|
|
計 |
65,184 |
17.3 |
|
|
舗装資材製造販売事業 |
15,266 |
△3.3 |
|
|
その他 |
121 |
48.6 |
|
|
合計 |
80,572 |
12.8 |
|
(注) セグメント間の内部取引については相殺消去しております。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度(百万円) (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
建設事業 |
アスファルト舗装 |
51,485 |
21.2 |
|
コンクリート舗装 |
2,103 |
88.1 |
|
|
土木工事等 |
12,682 |
19.4 |
|
|
計 |
66,271 |
22.3 |
|
|
舗装資材製造販売事業 |
15,266 |
△3.3 |
|
|
その他 |
121 |
48.6 |
|
|
合計 |
81,659 |
16.5 |
|
(注) 1 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
2 主要相手先別売上状況
総売上高に対する割合が100分の10以上に該当する相手先は次のとおりであります。
前連結会計年度
該当する相手先はありません。
当連結会計年度
|
相手先 |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
東日本高速道路株式会社 |
9,267 |
11.3 |
3 セグメント間の内部取引については相殺消去しております。
なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び施工高の状況
a. 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
|
期別 |
工種別 |
前期繰越 |
当期受注 |
計 |
当期完成 |
次期繰越工事高 |
当期 |
||
|
手持 |
うち施工高 |
||||||||
|
比率 |
金額 |
||||||||
|
前事業年度
(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
アスファルト舗装 |
19,222 |
36,866 |
56,088 |
37,791 |
18,297 |
27.3 |
4,993 |
37,201 |
|
コンクリート舗装 |
688 |
1,384 |
2,072 |
1,118 |
954 |
30.9 |
295 |
1,391 |
|
|
土木工事等 |
7,724 |
10,683 |
18,408 |
10,620 |
7,788 |
43.3 |
3,375 |
11,516 |
|
|
計 |
27,635 |
48,934 |
76,569 |
49,529 |
27,039 |
32.0 |
8,664 |
50,109 |
|
|
当事業年度
(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
アスファルト舗装 |
18,297 |
46,996 |
65,293 |
47,324 |
17,969 |
67.5 |
12,131 |
54,236 |
|
コンクリート舗装 |
954 |
3,423 |
4,377 |
2,103 |
2,273 |
26.9 |
612 |
2,420 |
|
|
土木工事等 |
7,788 |
11,780 |
19,569 |
12,682 |
6,886 |
23.7 |
1,630 |
11,163 |
|
|
計 |
27,039 |
62,200 |
89,240 |
62,110 |
27,129 |
53.0 |
14,374 |
67,820 |
|
(注) 1 前期以前に受注した工事で契約の更改により請負金額に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって、当期完成工事高にも同様の増減額が含まれます。
2 次期繰越工事高の工事施工高は、手持工事高の工事進捗部分であります。
3 当期施工高は(当期完成工事高+当期の次期繰越工事施工高-前期の次期繰越工事施工高)に一致します。
b. 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は特命と競争入札に大別されます。
|
期別 |
区分 |
特命(%) |
競争入札(%) |
合計(%) |
|
前事業年度
(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
アスファルト舗装 |
54.9 |
45.1 |
100.0 |
|
コンクリート舗装 |
13.4 |
86.6 |
100.0 |
|
|
土木工事等 |
65.4 |
34.6 |
100.0 |
|
|
当事業年度
(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
アスファルト舗装 |
51.3 |
48.7 |
100.0 |
|
コンクリート舗装 |
18.7 |
81.3 |
100.0 |
|
|
土木工事等 |
79.4 |
20.6 |
100.0 |
(注) 百分比は請負金額比であります。
c. 完成工事高
|
期別 |
区分 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
合計(百万円) |
|
前事業年度
(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
アスファルト舗装 |
16,755 |
21,035 |
37,791 |
|
コンクリート舗装 |
847 |
270 |
1,118 |
|
|
土木工事等 |
3,436 |
7,183 |
10,620 |
|
|
計 |
21,040 |
28,489 |
49,529 |
|
|
当事業年度
(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
アスファルト舗装 |
24,347 |
22,977 |
47,324 |
|
コンクリート舗装 |
1,923 |
179 |
2,103 |
|
|
土木工事等 |
4,409 |
8,272 |
12,682 |
|
|
計 |
30,680 |
31,430 |
62,110 |
前事業年度の完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
|
工事名称 |
発注者 |
|
楢這トンネル舗装工事 |
国土交通省東北地方整備局 |
|
平成27年度大井埠頭その1・その2間埋立地シャーシープール整備工事 |
東京港埠頭株式会社 |
|
関越自動車道H27湯沢管内舗装補修工事 |
東日本高速道路株式会社 |
|
舗装補修工事(27-2-大) |
阪神高速道路株式会社 |
|
関西国際空港2期新ターミナル(T3)地区アクセス道路等整備工事 |
新関西国際空港株式会社 |
当事業年度の完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
|
工事名称 |
発注者 |
|
国道45号宮古地区舗装工事 |
国土交通省東北地方整備局 |
|
東北自動車道郡山管内舗装補修工事 |
東日本高速道路株式会社 |
|
(高負)YK34工区~YK43工区他区画線他工事 |
首都高速道路株式会社 |
|
東名阪自動車道四日市地区舗装改良工事(平成28年度) |
中日本高速道路株式会社 |
|
平成28年度災害復旧古城地区舗装修繕外工事 |
国土交通省九州地方整備局 |
d. 手持工事高(平成30年3月31日現在)
|
区分 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
合計(百万円) |
|
アスファルト舗装 |
10,576 |
7,392 |
17,969 |
|
コンクリート舗装 |
1,714 |
559 |
2,273 |
|
土木工事等 |
1,373 |
5,513 |
6,886 |
|
計 |
13,664 |
13,465 |
27,129 |
手持工事のうち主なものは次のとおりであります。
|
工事名称 |
発注者 |
完成予定年月 |
|
上郷地区改良舗装工事 |
国土交通省東北地方整備局 |
平成30年9月 |
|
東京外環自動車道市川舗装工事 |
東日本高速道路株式会社 |
平成30年7月 |
|
恵比寿駅東口擁壁改修工事 |
渋谷区 |
平成31年2月 |
|
大井町線九品仏駅可動式ホーム柵設置工事(土木工事) |
東京急行電鉄株式会社 |
平成30年10月 |
|
関越自動車道H29湯沢管内舗装補修工事 |
東日本高速道路株式会社 |
平成31年2月 |
舗装資材製造販売事業における製造及び販売状況
|
期別 |
アスファルト合材 |
その他 |
売上高計 |
||
|
生産実績(千t) |
売上数量(千t) |
売上金額 |
|||
|
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
1,667 |
1,324 |
11,948 |
4,544 |
16,493 |
|
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
1,639 |
1,291 |
11,487 |
4,135 |
15,622 |
(注) 1 アスファルト合材の生産実績と売上数量との差異は、当社の請負工事に使用した数量であります。
2 その他製品売上金額は、アスファルト乳剤、砕石等の販売による売上高であります。
その他における売上状況
|
前事業年度 |
23百万円 |
|
当事業年度 |
37百万円 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積もりが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積もりにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積もりには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なることがあります。
② 経営成績について
2018年3月期の受注高は、官公庁工事を中心に大型工事の受注が相次いだことにより、2017年3月期と比較し12.8%増加の805億72百万円となり、2016年3月期との比較においても6.4%の増加となりました。
2018年3月期の売上高は、豊富な手持工事を抱えるなか、大型工事の施工が順調に進捗したことにより、2017年3月期と比較し16.5%増加の816億59百万円となり、2016年3月期との比較においても9.4%の増加となりました。
2018年3月期の経常利益は、主に舗装資材製造販売事業において、原材料価格上昇の影響を大きく受けたことなどにより、2017年3月期と比較し1.6%減少の62億39百万円となり、2016年3月期との比較においても、0.3%の減少となりました。
2018年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として独占禁止法関連損失引当金繰入額30億36百万円を計上したことなどにより、2017年3月期と比較し59.5%減少の22億74百万円となりました。
セグメントの経営成績につきましては、次の通りであります。
当連結会計年度の業績につきましては、官公庁工事を中心に、高速道路の新設など大型工事の受注が相次いだことにより受注高は651億84百万円(前連結会計年度比17.3%増)、工事の施工が順調に推移し、生産性が向上したことにより完成工事高は662億71百万円(同22.3%増)、営業利益は51億39百万円(同22.8%増)となりました。また、当連結会計年度末における次期への繰越工事高につきましては、283億52百万円となり、前連結会計年度と比較し10億87百万円の減少となりましたが、2016年3月期との比較では、2億64百万円の増加となり、当社グループにおける手持工事といたしましては、引き続き高い水準を維持しております。
当連結会計年度の業績につきましては、製品需要の停滞が続くなかで、前年まで売上高を押し上げていた被災地における廃材受入れが一段落したこともあり、売上高は249億87百万円(前連結会計年度比2.9%減)、アスファルトの仕入れ価格上昇の影響などにより営業利益は34億7百万円(同22.3%減)となりました。
当社グループでは、建設事業および舗装資材製造販売事業のほか、不動産事業等を営んでおり、その他の事業における売上高は6億95百万円(前連結会計年度比10.1%増)、営業利益は1億56百万円(同26.4%増)となりました。
③ 財政状態について
財政状態の概要につきましては、「(1)経営成績等の概要」に記載のとおりでございますが、当社グループでは、過去、財政面において大変厳しい状況に置かれるなか、アスファルト合材工場の設備更新をはじめ、必要な投資を先送りしてきた経緯から、ここ数年は事業の根幹を支える機械装置の更新や施工用機械の取得などに注力し設備投資を行っております。
なお、財政状態については事業全体で管理を行っており、セグメントごとでの記載が困難なため、記載しておりません。
④ 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて63億3百万円の資金増加(前年同期は69億49百万円の資金増加)となり、前連結会計年度と比較し増加額は6億45百万円減少いたしました。その主な要因は、売上高の増加に伴い、売上債権が前連結会計年度と比較し大幅に増加となったことなどによるものであります。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、昨年に続き、アスファルト合材工場の設備更新や事務所等の取得を計画的に進めてまいりましたが、その支出総額は前年を下回り、当連結会計年度におきましては22億31百万円の資金減少(前連結会計年度は48億96百万円の資金減少)となりました。
なお、長期借入金の返済などにより財務活動によるキャッシュ・フローは、16億84百万円の資金減少(前連結会計年度は設備投資資金の調達を行ったことなどにより18億15百万円の資金増加)となっております。
なお、自己資本の状況につきましては、剰余金の配当6億86百万円の支払などの減少要因はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益22億74百万円を計上したことや退職給付に係る調整累計額の変動などにより、当連結会計年度末における期末残高は280億98百万円(前連結会計年度末は260億72百万円)となり、また、有利子負債残高につきましては40億8百万円(前連結会計年度末は50億8百万円)となっております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
道路建設業界では、ここ数年の間は堅調な建設需要が見込まれる一方、中長期的には、2020年の東京オリンピック・パラリンピック以降における建設投資の不透明感、資機材の需給・価格動向、少子高齢化による社会構造の変化など、多くの懸念材料も抱えており、今後とも予断を許さない経営環境が続くものと認識しております。
当社グループといたしましては、対処すべき課題(第一部 第2「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」)に記載のとおり、事業環境の変化に迅速、的確、柔軟に対応できる強固な経営基盤の構築に向けた諸施策に全社を挙げて取り組むとともに、今後とも「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」としての責務を誠実に果たし、社会からの信頼に応え、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
なお、当社の業績に影響を与える可能性のある事項につきましては第一部 第2「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(平成30年6月22日)において当社グループが判断したものであります。
特記事項はありません。
近年、道路をはじめとする社会インフラの重要性が再認識され、維持管理・更新のあり方も見直されつつあるなど、道路建設業を取り巻く環境は大きく変化しており、舗装に求められるニーズもより多様化、高度化しております。また、少子高齢化の進行により生産年齢人口が減少するなかにおいて、生産性向上への取組みは必要不可欠となっております。
このような状況のもと、当社におきましては、従前からの舗装技術に加え、建設生産システム全体の生産性向上を図り、魅力ある建設現場を目指す取組みであるi-Construction・IoTの推進、インフラの包括的維持管理に重点をおいた開発テーマを選定し、研究開発活動を行っております。
なお、当社の研究開発活動は、技術研究所を中心に行われており、当連結会計年度における建設事業および舗装資材製造販売事業の研究開発費は、3億46百万円となりました。
主な研究開発
(1) フォームドアスファルトの開発
道路インフラの維持修繕の増加に伴い、今後も再生骨材の需要が高まることが予想され、再生合材の品質確保および作業性向上が今後の製品開発における重要なテーマとなっております。
このような背景から、当社はアスファルトと再生用添加剤を予め混合し、フォームド化するコンバインドフォームドを開発いたしました。
コンバインドフォームドは、少量のアスファルトでもフォームド化することにより得られる体積の増加および微細な泡によるベアリング効果により、高い混合性と作業性を両立することができるという特徴を有しており、再生用添加剤もフォームド化することにより更なる相乗効果が期待できます。
(2) IoTによる舗装工事総括管理システムの開発
IoT技術の道路への導入として、アスファルト合材の運行管理および温度管理を行うシステムを東急建設株式会社と共同開発いたしておりますが、新たに、運搬中の合材温度が施工現場のタブレットで随時確認できるとともに、アスファルトフィニッシャの施工速度の最適化やリアルタイムな合材温度管理が可能となるシステムを確立しました。
今後は上記システムと現場での施工機械の位置、施工温度等の情報を連携した舗装工事総括管理システムの開発を検討しております。
(3) 簡易路面性状測定車の開発
地方自治体における道路インフラの維持管理方法は、道路をトンネルや橋の区別無く包括的に維持管理・更新する方向にあります。この包括委託において、必要となってくるのがコストを意識した道路インフラの効率的調査設計手法であり、当社は高額なレーザースキャニングシステムを用いない簡易な路面性状測定車を開発いたしました。
具体的には、普通乗用車の屋根に脱着可能な測定器(3Dカメラ、縦断・横断用2次元レーザー、GPSアンテナ等)を取付ける形式によるものであり、これにより、管理費用が限られている地方自治体に対しても、低コストで効率的な調査を提供することが可能となりました。
(4) スマートフォンを活用したインフラ点検技術の開発
道路維持管理業務における日常点検(パトロール)は、通常、目視により変状を発見し事務所に戻って写真、位置等を記録した点検報告書を作成しています。この一連の業務の効率化を図る事を目的に、当社はスマートフォンによる位置情報、クラウドへの情報送信を活用してリアルタイムに点検報告書を作成するなどパトロール情報の一元管理化、見える化、効率化するシステムを株式会社富士通交通・道路データサービスと共同で構築しました。
これにより、日常点検業務の省力化とともに、路面の修繕計画立案の効率化にも寄与しております。
「第2 事業の状況」における売上高等の金額には、消費税等は含まれておりません。