文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「総合設備工事業者として常に新たな価値の創造に挑戦し、より良い地球環境の実現と社会の発展に貢献する」という経営理念の下、「①顧客第一の理念を通じて経営環境の変化に対応する、②コンプライアンスの精神に則った企業経営を行う、③安全・品質の確保と環境保全に貢献する企業活動を行う、④各戦略・各施策の相互連携により企業目標を達成する」という4つの経営方針を掲げ、顧客のニーズを先取りした技術とサービスを提供することにより、企業価値の向上に努めております。
また、産業構造の変化を的確にとらえ、スピードと実行力のある企業経営を行うことにより活力ある企業を目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、2021年度を初年度とする3カ年の中期経営計画「Stage2030 Phase1《整えるステージ》」において、最終年度の2023年度(2024年3月期)に、経営成績として完成工事高200,000百万円、営業利益10,000百万円を目指しております。目標とする財務指標はROE8%以上、配当性向30%以上としております。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2021年度より2029年度の9年間を対象とした長期ビジョン「Stage2030 総合設備工事から『空間価値創造』企業へ」、並びにフェーズ1にあたる2021年度より2023年度までの3年間の中期経営計画「整えるステージ」を策定しました。
長期ビジョンで目指す『空間価値創造』企業とは、社会やお客様が本質的、潜在的に求めている「価値」のある「空間」を「創造」し、満足を提供していく企業です。私たちは持続可能な社会の実現に貢献し、未来が求める「空間」の「価値」を「創造」し続けるため、総合設備工事の枠を超えて事業領域を広げ、『空間価値創造』企業として、新たな「Stage」に向かいます。2030年におけるその姿を『Stage2030』とし、基本方針は「快適・最適な空間の提供」、「豊かで持続可能な社会への貢献」、「信頼される人と組織の深化」といたしました。
長期ビジョンを示すことで当社グループの目指す姿をステークホルダーの皆さまと共有し、変化の激しい時代においても、私たちの提供する価値を明確にして、確かな目標に向かいステージアップを着実に図ることを目指しています。
中期経営計画は、長期ビジョンの達成に向けた3つのフェーズのうち、最初のフェーズにあたり、国内外の基盤を整備・強化する「整えるステージ」と位置付けています。
長期ビジョンにおける事業戦略の『基幹事業の拡大』、『海外事業の強化』、『技術力の強化』、『新規事業の開拓』、『事業基盤の強化』の5つに対応し、その具体的戦略を策定しています。また、当社グループが事業を推進するうえでの社会課題と環境課題を見直し、経営上の重要課題として以下の「マテリアリティ(重要課題)」を特定しております。KPI達成にむけて中期経営計画と一体となって施策を推進してまいります。
<マテリアリティ(重要課題)と主なKPI>
①脱炭素社会への貢献:Scope1+2の温室効果ガス排出量の削減
②DXを通じた事業環境の変化への対応:現場支援リモートチーム実施現場数の増加
③高品質な医療環境の実現:医療関連開発機器・システムの採用実績の増大
④研究・人材育成を通じたイノベーションと生産性向上:知的財産の保有件数の増加(特許他ノウハウを含む)
⑤健康・安全に配慮した働きがいのある職場環境:従業員満足度の向上
⑥協力会社・サプライヤーとのパートナーシップ:協力会社のマイスター・優良職長の定着率向上
気候変動をはじめとするサステナビリティに関する課題は、当社事業上の重要なリスクであると認識し、事業リスク全般を管理している「リスクマネジメント委員会」と「サステナビリティ委員会」が相互に情報共有を行い、経営に反映しています。「サステナビリティ委員会」は、取締役会の監督のもと、サステナビリティに関する取組みを検討、推進することを目的としており、関連する方針の策定やマテリアリティの進捗管理・施策を審議しています。
またTCFD提言への賛同表明とコンソーシアムへの参画を機に、事業活動を通じた環境負荷低減への取り組みをさらに推進しています。気候変動がもたらす事業へのリスクと機会の分析、及び情報開示を積極的に行うことで、サステナブルな社会への貢献と企業価値向上を目指します。
当社は、永続的に価値を提供し続けるために、リスクの顕在化を未然に防止し、また、顕在化したリスクを極小化するべくリスクマネジメント体制を構築しております。経済的損失及び社会的損失が発生した場合の経営への多大なる影響を想定し、報告及び対応のための管理手法、対策本部の設置に関する事項等について「リスクマネジメント規程」に定め、リスクマネジメント委員会を設置しております。
リスクマネジメント体制図
しかしながら、当該体制の構築を強化し、規程の遵守を徹底した場合であっても、事業に影響を与えるリスクの顕在化を完全に払拭することはできないと考えております。これらのリスクについてはそれぞれ個別に対応策を講じているものの、著しい外部環境の変化が生じた場合には、当該リスクが顕在化する可能性があります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)資産リスク
資産管理の瑕疵等の結果、資産の毀損等により損失を被るリスクがあります。資産とは、有価証券等の金融資産、所有および賃貸借中の土地・建物、建物に付随する設備、什器・備品等の有形資産、知財等の無形資産を指します。
当社規程に基づき、金融資産のモニタリング、有事の際の資産管理(BCP等)、弁護士との連携による知財等の紛争リスクを低減しておりますが、当該リスクが顕在化した場合には、保有資産の減損、紛争に伴う対応費用等が生じる可能性があります。
(2)オペレーショナルリスク
技術開発の遅れ、営業活動の不振等により競争力を失い、継続的な事業活動に影響を被るリスク、金利・為替等の様々な市場のリスクファクターの変動により保有する資産・負債(オフバランス資産・負債を含む)の価格が変動し損失を被るリスク(市場リスク)、市場の混乱等により必要とされる数量を妥当な水準で取引できないことにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)があります。
当社規程に基づき、中長期的な研究開発計画の策定、全社的な視点での営業活動による営業情報の蓄積に努めておりますが、当該リスクが顕在化した場合には、受注工事高、完成工事高の減少、保有資産の減損等が生じる可能性があります。
(3)情報漏洩リスク
情報の喪失・改ざん・不正使用・外部への漏洩、ならびに情報システムの破壊・停止・誤作動・不正使用等により損失を被るリスクがあります。
当社規程に基づき、ITに係る規程・マニュアルの整備、権限の設定、バックアップの作成、従業員のセキュリティ教育等を実施し、情報の「可用性」「完全性」「機密性」の確保に努めておりますが、当該リスクが顕在化した場合には、各対応費用、損害賠償の発生、世評の低下による受注工事高の減少等が生じる可能性があります。
(4)法的リスク
法令等の遵守状況が不十分であることにより損失を被るリスク(他のリスクに係るものを除く)、契約等の行為が予想された法律効果を発生するための検討や訴訟等への対応が不十分であることによる損失を被るリスク、贈収賄・癒着・横領等の腐敗行為への対応が不十分であることにより損失を被るリスク、各種制度変更への対応が不十分であることにより損失を被るリスクがあります。
当社規程に基づき、建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等の各法令の順守を徹底し、法令違反の抵触を防止しておりますが、当該リスクが顕在化した場合には、法的規制による行政処分等を受け、世評の低下や営業停止による受注工事高の減少、罰金、課徴金等による費用等が生じる可能性があります。
(5)自然災害リスク
台風、河川の氾濫、地震等の自然災害によって、当社の保有する有形資産の毀損や執務環境等の質の低下、役職員の安全等に損失を被るリスクがあります。
当社規程に基づき、大規模災害による混乱防止、役職員及びその家族の安全確保、顧客支援等を迅速に行う事業継続計画(BCP)を定めておりますが、当該リスクが顕在化した場合には、保有資産の減損、事業中断に伴う受注工事高、完成工事高の減少、各支援等による費用等が生じる可能性があります。
(6)海外リスク
海外における政治や社会、経済状況の変化に伴う損失や資金が回収できない状況、急激なインフレや通貨の急落、国債の債務不履行、政権交代による経済・通商政策の変更、戦争や内乱に伴う政治の不安定化、そのほか法制や税制の解釈・運用の相違、商慣行やマナーによる違い、外国企業に対する国民感情などによる損失を被るリスクがあります。
当社規程に基づき、海外赴任者に対して海外リスクについて必要な情報をタイムリーに伝達し注意喚起する体制を整えておりますが、当該リスクが顕在化した場合には、債権の回収不能、市況の悪化による受注工事高、完成工事高の減少、為替変動による為替差損等が生じる可能性があります。
(7)施工リスク
施工現場で担保すべき安全性、従業員教育等の欠如により、当社の施工物件の品質劣化により被るリスクがあります。
当社規程に基づき、施工担当者は工事の安全及び品質環境リスクを把握し、それらを施工管理目標として設定することで堅実な施工に努めておりますが、当該リスクが顕在化した場合には、工程の手戻りによる損益の悪化、契約不適合による対応費用の発生、顧客の資産を毀損したことによる損害賠償、債権の回収不能、世評の低下による受注工事高の減少等が発生する可能性があります。
(8)その他のリスク
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、当社は顧客、取引先及び役職員の安全を第一に考え、通勤頻度の低減(テレワーク、サテライトオフィスの設置、交代勤務、時差出勤)、役職員への消毒液・マスクの配布等を実施し、感染防止策を徹底しております。
当社グループの事業に与える影響として、経済活動の制限により、設備投資が減少するなど、建設業界では受注環境が一層厳しくなりました。
これらの状況は、今後も先行き不透明な状況が続くことが予想され、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況及び分析・検討内容
当連結会計年度の当社グループの経営成績及び影響を与えた要因につきましては、新型コロナウイルスの感染者数が、オミクロン株への変異により年初から再び増加に転じるなど、収束が見通せない中、不透明な経済情勢ではありましたが、医療施設、首都圏の再開発案件及び産業施設案件を中心に大型工事を受注したことにより受注工事高が増加しました。
また、リニューアル工事の大・中規模案件が順調に進捗し、特に第4四半期に工事が進捗したことにより完成工事高も増加となりました。
利益につきましては、受注競争の激化や資機材価格の高騰、また手持ち工事のうち、当期に竣工を迎える物件が少なく、竣工間際の利益改善や追加工事が減少したことにより完成工事総利益率の低下を受け減少となりました。
これを受けまして、受注工事高は、前連結会計年度比7,141百万円増(4.0%)の183,668百万円となりました。
完成工事高は、前連結会計年度比5,217百万円増(3.3%)の162,929百万円となりました。
完成工事総利益は、前連結会計年度比798百万円減(△3.7%)の20,723百万円となりました。
営業利益は、完成工事総利益の減少により、前連結会計年度比1,169百万円減(△13.4%)の7,584百万円となりました。
経常利益は、営業利益の減少により前連結会計年度比1,167百万円減(△12.6%)の8,095百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として投資有価証券売却益364百万円、特別損失として固定資産除却損142百万円等を計上し、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額及び非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、前連結会計年度比540百万円減(△8.6%)の5,778百万円となりました。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載しておりますとおり、当社グループは、2021年度を初年度とする3カ年の中期経営計画「Stage2030 Phase1《整えるステージ》」において、最終年度の2023年度に、連結業績として完成工事高200,000百万円、営業利益10,000百万円を目標としております。また、財務指標はROE8%以上、配当性向30%以上としております。
当社グループは、総合設備工事から『空間価値創造』企業のリーディンググループを目指しております。国内外の基盤を整備・強化し、ダイダングループとして拡大を図るため、連結売上高、連結営業利益を経営目標としております。本業である設計・施工の連結売上高と連結営業利益が、当社グループ拡大状況を示す特に重要な経営目標と考えております。また、資本効率と株主還元の向上を目的とし、ROE、配当性向もあわせて経営目標としております。
当連結会計年度、今期予想、中期経営計画の最終年度目標との比較は下記の通りです。Phase1《整えるステージ》の2年目として業績予想を達成し、Phase1最終年の2023年度につなげてまいります。
|
指標等 |
2021年度 (実績) |
2022年度 (今期予想) |
2023年度 (目標) |
|
連結売上高 (百万円) |
162,929 |
175,000 |
200,000 |
|
連結営業利益 (百万円) |
7,584 |
8,500 |
10,000 |
|
ROE (%) |
7.6 |
7.6 |
8.0以上 |
|
連結配当性向 (%) |
33.3 |
35.7 |
30.0以上 |
(2)生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業である設備工事業では、生産実績を定義することが困難であります。
また、請負形態をとっているため、販売実績という定義は実態に即しておりません。
よって、受注及び完成工事の実績については「(1)経営成績等の状況及び分析・検討内容」において記載しております。
また、当社グループが営む事業の大半は提出会社によるものであるため、以下には提出会社の実績について記載しております。
受注工事高及び完成工事高の実績
① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
|
期別 |
工事種別 |
前期繰越 工事高 (百万円) |
当期受注 工事高 (百万円) |
計 (百万円) |
当期完成 工事高 (百万円) |
次期繰越 工事高 (百万円) |
|
|
第92期 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 |
電気工事 |
19,419 |
26,341 |
45,760 |
24,533 |
21,227 |
|
|
管工事 |
空調工事 |
77,353 |
104,011 |
181,364 |
95,552 |
85,812 |
|
|
水道衛生工事 |
27,078 |
44,250 |
71,328 |
36,108 |
35,220 |
||
|
小計 |
104,431 |
148,261 |
252,692 |
131,660 |
121,032 |
||
|
計 |
123,851 |
174,602 |
298,453 |
156,194 |
142,259 |
||
|
(うち産業施設工事) |
40,706 |
64,430 |
105,136 |
65,577 |
39,559 |
||
|
(うちリニューアル工事) |
32,564 |
75,828 |
108,393 |
76,324 |
32,068 |
||
|
(うち海外工事) |
8,324 |
8,526 |
16,851 |
5,680 |
11,170 |
||
|
第93期 自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 |
電気工事 |
21,227 |
27,281 |
48,508 |
25,197 |
23,311 |
|
|
管工事 |
空調工事 |
85,812 |
116,094 |
201,907 |
97,174 |
104,732 |
|
|
水道衛生工事 |
35,220 |
38,149 |
73,369 |
38,755 |
34,614 |
||
|
小計 |
121,032 |
154,244 |
275,276 |
135,929 |
139,346 |
||
|
計 |
142,259 |
181,525 |
323,785 |
161,126 |
162,658 |
||
|
(うち産業施設工事) |
39,559 |
73,764 |
113,324 |
68,748 |
44,575 |
||
|
(うちリニューアル工事) |
32,068 |
87,232 |
119,300 |
83,389 |
35,911 |
||
|
(うち海外工事) |
11,170 |
11,148 |
22,318 |
9,710 |
12,608 |
||
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更があるものについては、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にも当該増減額が含まれております。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高―当期完成工事高)に一致します。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
|
期別 |
工事種別 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
|
第92期 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 |
電気工事 |
47.2 |
52.8 |
100.0 |
|
|
管工事 |
空調工事 |
35.5 |
64.5 |
100.0 |
|
|
水道衛生工事 |
37.4 |
62.6 |
100.0 |
||
|
管工事計 |
36.1 |
63.9 |
100.0 |
||
|
第93期 自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 |
電気工事 |
50.4 |
49.6 |
100.0 |
|
|
管工事 |
空調工事 |
28.1 |
71.9 |
100.0 |
|
|
水道衛生工事 |
36.4 |
63.6 |
100.0 |
||
|
管工事計 |
30.2 |
69.8 |
100.0 |
||
(注)百分比は請負金額比であります。
③ 完成工事高
|
期別 |
工事種別 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
|
|
第92期 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日 |
電気工事 |
4,864 |
19,668 |
24,533 |
|
|
管工事 |
空調工事 |
12,413 |
83,139 |
95,552 |
|
|
水道衛生工事 |
3,265 |
32,843 |
36,108 |
||
|
小計 |
15,678 |
115,982 |
131,660 |
||
|
計 |
20,543 |
135,651 |
156,194 |
||
|
第93期 自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 |
電気工事 |
4,616 |
20,580 |
25,197 |
|
|
管工事 |
空調工事 |
13,075 |
84,099 |
97,174 |
|
|
水道衛生工事 |
4,207 |
34,547 |
38,755 |
||
|
小計 |
17,282 |
118,646 |
135,929 |
||
|
計 |
21,899 |
139,227 |
161,126 |
||
(注)1.完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
第92期の完成工事のうち請負金額10億円以上の主なもの
|
鹿島建設㈱ |
小牧市民病院 空調・水道衛生工事 |
|
㈱大林組 |
大阪国際空港ターミナルビル改修 水道衛生工事 |
|
㈱大林組 |
マイクロンメモリジャパンF2棟C4棟 空調・水道衛生工事 |
|
大成建設㈱ |
北里大学医療衛生学部新A号館 電気・空調・水道衛生工事 |
|
清水建設㈱ |
ライオンケミカル オレオケミカル事業所工場 空調・水道衛生工事 |
第93期の完成工事のうち請負金額10億円以上の主なもの
|
清水建設㈱ |
メブスク豊洲 空調・水道衛生工事 |
|
兵庫県 |
兵庫県立はりま姫路総合医療センター 水道衛生工事 |
|
大成建設㈱ |
Kurita Innovation Hub(クリタイノベーションハブ) 電気工事 |
|
戸田建設㈱ |
長崎大学高度感染症研究センター実験棟 空調工事 |
|
前田建設工業他JV |
八代市新庁舎 空調・水道衛生工事 |
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりで
あります。
第92期
㈱大林組 19,844百万円 12.6%
第93期
㈱大林組 22,170百万円 13.6%
④ 次期繰越工事高(2022年3月31日現在)
|
工事種別 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
|
|
電気工事 |
7,090 |
16,221 |
23,311 |
|
|
管工事 |
空調工事 |
26,387 |
78,345 |
104,732 |
|
水道衛生工事 |
7,540 |
27,073 |
34,614 |
|
|
小計 |
33,927 |
105,419 |
139,346 |
|
|
計 |
41,017 |
121,640 |
162,658 |
|
(注)次期繰越工事のうち請負金額15億円以上の主なもの
|
国立大学法人大阪大学 |
大阪大学(吹田)医学部附属病院統合診療棟 電気・空調・水道衛生工事 |
2024年10月完成予定 |
|
清水建設㈱ |
(仮称)芝浦一丁目計画第1期S棟 空調工事 |
2025年2月完成予定 |
|
㈱フジタ |
(仮称)練馬光が丘病院改築 空調・水道衛生工事 |
2022年7月完成予定 |
|
戸田建設㈱ |
聖マリアンナ医科大学新病院他 空調工事 |
2022年12月完成予定 |
|
鹿島建設㈱ |
九段南一丁目プロジェクト 空調工事 |
2022年7月完成予定 |
(3)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末比7,930百万円増(8.2%)の104,846百万円となりました。主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等の増加15,740百万円(29.6%)及び電子記録債権の増加4,952百万円(49.3%)が、現金及び預金の減少15,710百万円(△49.4%)を上回ったことによるものです。固定資産は、前連結会計年度末比1,041百万円減(△2.9%)の34,253百万円となりました。主な要因は、投資有価証券の減少2,161百万円(△12.0%)が、建物及び構築物の増加841百万円(24.5%)を上回ったことによるものです。
この結果、総資産は前連結会計年度末比6,889百万円増(5.2%)の139,099百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末比4,599百万円増(8.7%)の57,483百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金の増加4,247百万円(21.5%)及び電子記録債務の増加1,352百万円(12.6%)が、短期借入金の減少1,220百万円(△27.4%)及び工事損失引当金の減少988百万円(△61.6%)を上回ったことによるものです。固定負債は前連結会計年度末比114百万円減(△2.5%)の4,374百万円となりました。主な要因は、繰延税金負債の減少72百万円(△2.9%)によるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度末比4,484百万円増(7.8%)の61,857百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末比2,404百万円増(3.2%)の77,242百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加3,843百万円(6.4%)等によるものです。
この結果、自己資本比率は55.4%(前連結会計年度末は56.4%)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末比15,710百万円減(△49.5%)の16,037百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は11,718百万円(前連結会計年度は14,241百万円の資金の増加)となりました。
主な要因は、売上債権の増加によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は873百万円(前連結会計年度は718百万円の資金の減少)となりました。
主な要因は、有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は3,214百万円(前連結会計年度は3,487百万円の資金の減少)となりました。
主な要因は、配当金の支払によるものです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
運転資金及び通常の設備投資資金につきましては、営業循環取引から生じる受取手形及び電子記録債権の決済、並びに完成工事未収入金の回収による資金を運転資金の基礎とし、必要に応じ金融機関から資金の借入れにより調達することとしております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行3行と貸出コミットメントライン契約を締結しております。
運転資金需要のうち主なものは、工事原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備工事業の特性上、入金よりも支出が先行する傾向があり、大型工事については立替額が多額となるケースもあることから、借入による一定の資金余剰が必要となっております。
大規模な設備投資の計画が生じた場合につきましては、計画時点の資金の流動性などを鑑み、都度、調達方法を検討いたします。
当連結会計年度末における借入金(短期及び長期)の残高は3,905百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は16,037百万円となっております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5〔経理の状況〕の連結財務諸表の〔注記事項〕(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、重要な会計上の見積りは(重要な会計上の見積り)に記載しております。
特記事項はありません。
当社は、高度化・多様化するお客さまのニーズに応え、サステナブルな社会の実現に貢献するための研究開発を推進しております。また、継続的な成長を目指し、総合設備工事業の枠にとらわれない事業創出に向けた研究開発にも取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発の主な成果は以下のとおりです。子会社においては、研究開発活動は行われておりません。なお、研究開発費は
(研究開発の内容)
(1)カーボンニュートラル社会の実現に貢献する研究
当社はCSV事業戦略のひとつとして、カーボンニュートラル社会を実現するZEB※1の普及に取り組んでいます。
これまでに、自社ビルでZEB技術を検証するために「エネフィス九州」、「エネフィス四国」を建設し、運用実態の評価を通じてZEB技術の有効性を研究してきました。2021年度は、これらの実績と数多くのZEB施工実績から得られたノウハウをもとに、寒冷地での完全ZEBを実現した「エネフィス北海道」を建設しました。
さらに、ZEBでありながらレジリエンス※2とWellness※3にも配慮した新たな自社ビルとして「新北陸支店」の建設にも着手しています。新北陸支店は、街並みに調和しつつ環境性能と働きやすさの両立を目指した次世代オフィスであり、金沢市SDGs未来都市計画にも合致する建物です。
ZEBやWellnessの具体的な実現手段として培った研究開発には、①自然の光と室内環境をシームレスに繋ぐ輝度制御システム、②執務者の知的生産活動を高めるバイオフィリックデザイン※4、③個々人の感じ方を全体空調にフィードバックするクリマチェア連動制御などがあります。
今後は、更にサステナブルな社会の実現に向けた技術開発も進めてまいります。また、これまでのカーボンニュートラル建築の設計・施工・評価に対する取り組みを、今後のZEB設計・施工に活用するだけでなく社内外へ広く発表することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献します。
※1 ZEB:net Zero Energy Buildingの略。建物で消費するエネルギーを再生可能エネルギーでまかなう建物。
正味の消費エネルギーがゼロとなる建物を『ZEB』(完全なZEB)と呼ぶ。
※2 レジリエンス:変化への適応性や事業回復性能に優れること。
※3 WELLNESS:建物利用者の健康性、快適性。
※4 バイオフィリックデザイン:建築環境における自然とのつながりの向上を図った空間デザインの手法。
(2)AI※5/IoT技術を活用したスマートビル制御システムの開発
建築設備をIoT化し、自動制御装置をソフトウェア化してクラウドに実装するスマートビル制御システム「リモビス®」を開発し、商用サービスの受注を開始しました。
リモビスの機能向上に向けた研究開発として、リモビスで得られる建物運用に関するビッグデータを利用したデジタルツイン※6の構築を進めています。現実世界の建築設備の制御を高精度かつ高速に最適化するために、クラウド上でAIを活用してリモビスで制御します。AIの開発については、専門知識を有する大学と共同研究を実施することで開発のスピードアップと精度向上を図っています。
2021年度は、構築中のデジタルツインに関するベンチマークテストを実施し、その効果検証を進めています。さらに、オフィスにおける環境や執務者の行動をIoTで見える化し、ABW※7に移行しつつある働き方における快適空間の創造にも取り組んでいます。
※5 AI:Artificial Intelligenceの略。
これまで人間にしかできなかった知的行為を機械に代行させるためのアルゴリズム(人工知能)。
※6 デジタルツイン:フィジカル(現実)空間にあるシステムの情報を、IoTなどを活用してサイバー(仮想)空間に送り、サイ
バー空間にフィジカル空間と同じシステムを再現すること。
※7 ABW:Activity Based Working の略。「時間」と「場所」を自由に選択できる働き方のこと。
(3)DXによる現場の施工効率化に関する研究
労働人口の減少に伴い人手不足となっている建設業の状況を打破するため、ICTなどの先端技術を活用した施工効率化の研究開発を推進しています。これまでに、全方位(360度)カメラを用いた現場状況の3次元記録手法を開発し、本開発技術を「Construction Visualizer 4D(略称ConVis4D)」と名付けました。
この技術は、高価な撮影装置を必要とせず、技術者の熟練度を必要としないことから普及が見込まれており、①現場の進捗状況の記録にかかる労務負荷削減、②遠方支援者との情報共有の促進、③顧客に伝わり易いリアリティのある改修提案、などに活用されており、特許庁での活用に対し国土交通省よりi-Construction大賞の優秀賞を受賞しました。
2021年度は、ConVis4Dが広く施工現場で活用されることを目的に、汎用性を高めるための撮影方法について研究を推進しました。また、多くの社内説明会や現場での撮影指導を積み重ねたことにより、改修工事を主体に普及が進んでいます。
今後は、専門知識を有する大学の協力を得ながら、更なる3Dモデル化精度の向上を目指すとともに、DX技術を有する別の大学の協力も得ながら、この3DモデルデータをBIMソフトで図面化する技術として発展させ、全社的なDX(ICT技術の活用)による施工効率化を推進してまいります。
(4)再生医療分野向け独自技術開発
再生医療は、これまで治療が困難であった病気や怪我に対する新しい医療として注目されております。しかし、再生医療等製品の製造には品質管理や環境整備には多大なコストがかかるため、治療費が高額になり普及を阻害する要因となっています。再生医療が普及するためには、有効性と安全性を確保したうえでコストを低減する必要があります。当社は、CSV事業創出の一環としてこの課題の解決に取り組んでいます。
これまでに、設備設計で培った気流制御技術を生かし、低コストで使いやすい細胞製造施設や装置に関する研究を行っており、局所的にクリーン環境を構築できる「エアバリアブース®」や細胞調製に必要なクリーン環境をコンパクトにまとめた「オールインワンCPユニット®」を開発しました。そして、当分野の著名な研究者との共同研究を推進し、さらに新たに設立した子会社と連携することで臨床用の製品を製造する施設の中で課題の解決と検証を進めています。
(5)超臨界二酸化炭素※8を用いた産業用ケミカルエアフィルタの再生に関する実用化開発
SDGsの達成に貢献する廃棄物削減の取り組みとして、超臨界二酸化炭素を洗浄溶媒とする産業用ケミカルエアフィルタのリユース事業(フィルタ再生事業)に取り組んでいます。フィルタ再生事業は、実用化してから着実に再生数を増やしており、多くの顧客の廃棄物削減に貢献しています。
現在は更なる社会貢献を目指し、海外への事業展開も進めています。海外への事業展開、並びに昨今の半導体の情勢を鑑みると、相当数の処理量増加が見込まれるため、フィルタの再生効率向上は喫緊の課題となってきます。
当社は、これまで専門知識を有する大学や研究機関とともに再生効率を上げる共同研究を実施し、実際のプラントでその効果を検証してまいりました。今後は更なる効率化に関する研究開発を続けるとともに、当技術の他分野への応用などを検討していく予定です。
※8 超臨界二酸化炭素:加圧・加熱により、超臨界状態になった二酸化炭素。液体と気体の両方の性質を持つ超臨界二酸化炭素は
産業用ケミカルフィルタの洗浄に効果的。