第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第77期

第78期

第79期

第80期

第81期

決算年月

平成30年3月

平成31年3月

令和2年3月

令和3年3月

令和4年3月

売上高

(百万円)

88,421

96,569

92,992

88,678

82,957

経常利益

(百万円)

5,911

5,971

7,334

6,610

7,313

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

4,279

4,099

5,024

4,536

5,308

包括利益

(百万円)

5,925

5,784

1,487

5,877

4,704

純資産額

(百万円)

44,481

49,759

50,753

55,834

59,704

総資産額

(百万円)

82,461

89,780

89,007

95,120

96,159

1株当たり純資産額

(円)

1,754.50

1,962.85

2,002.02

2,202.88

2,356.06

1株当たり当期純利益

(円)

169.53

162.39

199.03

179.72

210.29

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

53.71

55.19

56.78

58.46

61.85

自己資本利益率

(%)

10.31

8.74

10.04

8.55

9.23

株価収益率

(倍)

6.75

6.62

4.97

6.01

5.77

営業活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

3,236

3,629

8,506

7,214

4,613

投資活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

730

824

256

1,086

1,416

財務活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

178

623

438

660

927

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

13,341

8,263

16,952

22,420

24,690

従業員数

(人)

1,269

1,267

1,275

1,273

1,255

[外、平均臨時雇用者数]

[66]

[59]

[60]

[64]

[54]

(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。

2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第77期

第78期

第79期

第80期

第81期

決算年月

平成30年3月

平成31年3月

令和2年3月

令和3年3月

令和4年3月

売上高

(百万円)

86,403

94,323

91,627

86,810

81,465

経常利益

(百万円)

5,824

5,807

7,242

6,512

7,237

当期純利益

(百万円)

4,325

4,017

4,975

4,484

5,261

資本金

(百万円)

1,594

1,594

1,594

1,594

1,594

発行済株式総数

(株)

27,060,000

27,060,000

27,060,000

27,060,000

27,060,000

純資産額

(百万円)

43,599

48,860

49,934

54,182

57,806

総資産額

(百万円)

81,369

88,523

87,940

93,863

95,016

1株当たり純資産額

(円)

1,727.11

1,935.51

1,978.06

2,146.37

2,289.94

1株当たり配当額

(円)

18.00

19.00

30.00

30.00

30.00

(うち1株当たり中間配当額)

[7.00]

[9.00]

[9.50]

[11.00]

[15.00]

1株当たり当期純利益

(円)

171.35

159.15

197.10

177.63

208.44

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

53.58

55.19

56.78

57.72

60.84

自己資本利益率

(%)

10.57

8.69

10.07

8.61

9.40

株価収益率

(倍)

6.68

6.75

5.02

6.08

5.82

配当性向

(%)

10.50

11.94

15.22

16.89

14.39

従業員数

(人)

1,124

1,136

1,139

1,136

1,130

[外、平均臨時雇用者数]

[57]

[50]

[53]

[59]

[50]

株主総利回り

(%)

136.2

130.2

123.8

137.8

157.0

(比較指標:株価指数平均(名証2部) )

(%)

(138.6)

(150.0)

(114.0)

(145.4)

(150.0)

最高株価

(円)

1,234

1,250

1,158

1,210

1,240

最低株価

(円)

822

993

800

940

1,046

(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。

2.最高株価及び最低株価は名古屋証券取引所(市場第二部)におけるものであります。

3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

2【沿革】

当社は戦時中鉄道省の輸送力確保のため、同省の要請により名古屋鉄道局管内の指定請負人127社が集まり鉄道工事専門会社として設立されたものでありますが、現在は、道路・鉄道・上下水道の建設、学校・病院・工場・事務所・マンションの建築などを行っている総合建設業者で、その沿革は次の通りであります。

昭和16年6月

名古屋鉄道局管内の土木、建築工事の請負を目的として、名鐵工業株式会社を名古屋市西区に設立(資本金100万円)、名古屋・静岡・甲府・金沢・敦賀に支社を置き営業を開始しました。

昭和23年9月

事業目的を改め、国鉄以外の一般官公庁、民間企業の請負を開始しました。

昭和24年9月

建設業法により建設大臣登録(イ)第25号の登録を完了しました。

昭和31年2月

商号を名工建設株式会社と改称しました。

昭和36年8月

事業目的に不動産の売買及び賃貸を追加し、不動産の売買及び賃貸が行える事としました。

昭和39年7月

事業目的に工事用資材の製造販売を追加しました。

昭和44年10月

東京営業所を東京支店に改称しました。

昭和45年4月

長野支店を開設しました。

昭和48年9月

建設業法の改正に伴い、建設大臣許可(特-48)第1768号を受けました。

昭和54年11月

宅地建物取引業法による宅地建物取引業者として愛知県知事免許(1)第10543号を受けました。

昭和57年1月

当社株式を名古屋証券取引所市場第2部に上場しました。

昭和57年9月

大阪営業所を大阪支店に改称しました。

昭和62年8月

決算期を5月31日から3月31日に変更しました。

昭和63年8月

宅地建物取引業法による宅地建物取引業者として建設大臣免許(1)第3787号を受けました。

平成2年11月

金沢支店を北陸支店に名称変更しました。

平成3年4月

敦賀支店を北陸支店に統合し敦賀営業所としました。

平成5年4月

東京、静岡、甲府、長野の4支店を管轄する関東支社を開設しました。

平成8年4月

子会社である金沢駅西開発株式会社及び中部建物株式会社を吸収合併しました。

平成10年6月

4支店を管轄する関東支社を廃止しました。

平成10年8月

株式会社大軌(現・連結子会社)を設立しました。

平成12年3月

本店を名古屋市中村区に移転しました。

平成13年6月

株式会社ビルメン(現・連結子会社)の株式を取得しました。

平成15年4月

長野支店を廃止しました。

平成21年11月

株式会社静軌建設(現・連結子会社)を設立しました。

平成21年12月

名古屋支店を愛知県清須市に移転しました。

平成23年12月

中部土地調査株式会社を連結子会社としました。

平成24年3月

名工商事株式会社(現・連結子会社)を完全子会社化しました。

平成24年4月

名古屋支店を本店へ統合し、名古屋施工本部としました。

平成24年9月

平成25年12月

平成26年4月

平成28年6月

平成29年7月

中部土地調査株式会社を完全子会社化しました。

宅地建物取引業法による宅地建物取引業者として愛知県知事免許(1)第22603号を受けました。

大阪支店を大阪市淀川区へ移転しました。

名古屋施工本部を本店から分離し、名古屋支店としました。

中部土地調査株式会社の株式を全て譲渡し,子会社でなくなりました。

 

 

3【事業の内容】

当社の企業集団は、子会社5社及び関連会社11社で構成され、建設事業及び不動産事業等を主な事業内容としております。なお、連結子会社は子会社である㈱大軌、㈱ビルメン、名工商事㈱、㈱静軌建設、他1社で、非連結子会社はありません。また、持分法適用の関連会社はありません。

当企業集団の事業に係わる位置づけは次の通りであります。

[建設事業]

当社は総合建設業として土木工事並びに建築工事を営んでおり、施工する工事の一部を建設業を営む㈱大軌、㈱ビルメン、㈱静軌建設、㈱濃建他10社に発注しております。

[不動産事業等]

当社は土地・建物の売買及び貸事務所などの賃貸事業を営んでおります。

名工商事㈱は当社の各事業に関連して発生する損害保険の代理店業務などを営んでおります。

 

 

事業の系統図は次の通りであります。

0101010_001.png

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な

事業の内容

議決権の

所有割合

(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

㈱大軌

大阪府高槻市

10

建設事業

100.0

当社の建設事業において施工協力しております。

役員の兼務等 1名

㈱ビルメン

名古屋市北区

50

建設事業

70.0

当社の建設事業において施工協力しております。

名工商事㈱

愛知県清須市

20

不動産事業等

100.0

当社の各事業に関連して発生する損害保険の代理店業務などを営んでおります。

役員の兼務等 2名

㈱静軌建設

静岡県掛川市

10

建設事業

100.0

当社の建設事業において施工協力しております。

その他1社

 

 

 

 

 

(注)「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

令和4年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

建設事業

1,250

[54]

不動産事業等

5

合計

1,255

[54]

(注)従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。

 

 

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

令和4年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

1,130

[50]

40.9

17.1

8,375

 

セグメントの名称

従業員数(人)

建設事業

1,128

[50]

不動産事業等

2

合計

1,130

[50]

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

(3)労働組合の状況

当社の労働組合は名工建設職員組合と称し、昭和22年9月に結成され、令和4年3月31日現在の組合員数は868名となり、日本建設産業職員労働組合協議会に所属しております。

対会社関係においては結成以来円満に推移しており、特記すべき事項はありません。

第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

    文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営の基本方針

当社及びグループ各社は、「誠実」ならびに「和して同ぜず」を社訓とし、企業理念として「私たちは安全第一を旨とし、お客様の満足を得られるものを誠実の心と先端の技術力でつくりあげ、未来に夢と希望を託せる働きがいのある企業を目指すとともに、社業の発展を通じて広く社会に貢献します。」と定めております。建設業を営む企業として、安全第一に仕事を遂行し、持てる技術力を最大限に投入して品質を確保することでお客様の高い評価を得るとともに、時代の趨勢や経営環境の変化に柔軟に対応して経営基盤の強化を図り、安定収益の確保と財務基盤の健全性を維持していくことを基本方針としております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは顧客の信頼をベースにして安定的に受注し、売上を伸ばす中で利益を確保することに努めており、売上高経常利益率を経営指標として重視しております。

 

(3)経営環境及び中期的な会社の経営戦略

建設業界の中長期的な受注環境としては、激甚化する自然災害への備えや社会資本の老朽化への対応など建設市場が変化する一方、コロナ禍の影響により民間投資が低迷しており、先行きの不透明感が増しております。

そうした中、令和3年度から新たに第18次経営計画をスタートさせ、あらためて「安全と技術の名工」「社員が誇れる企業」を目指すことにしております。

 

 第18次経営計画(令和3年度~令和5年度)について

 世界経済を揺るがすコロナ禍の影響により、必要受注量の確保に苦戦を強いられておりますが、企業理念に基づき、経営基盤を強化し、安定的な受注と収益を確保して難局を乗り越えていかなければなりません。

 安全への取り組みについては、安全最優先の企業風土は定着しつつあるものの、重大な事故に繋がりかねない事象も発生しております。マニュアルにのみ頼る行動や個々の事故事象への対症療法的対応だけではない切り口が必要です。一人ひとりが安全を優先することに対する意識を更に高め、「全員参加による安全文化確立のための『環境(組織)・人・仕組み』づくり」に向けた安全施策の定着を経営計画の中心に据えて取り組むこととします。

 次に品質確保においては、不適切な施工管理により不良事象を発生させれば顧客の信頼を失墜させることとなります。「技術の名工」の名に相応しい施工管理を行うために更なる体制強化と仕組みの構築を図る必要があります。

 また、コンプライアンスに関しては、不正・不適切行為を発生させることは、今まで培ってきた顧客並びに社会からの信頼の喪失に繋がることを強く認識し、すべての役員・社員がコンプライアンスの重要性について更に理解を深め、全社一丸となってその防止に取り組まなければなりません。

 社会環境に目を向ければ、今後、厳しい経済情勢が続くとの見方が高まるなか、企業として生き残りを図る上で、収益力を高めることが更に重要となり、様々な努力をしていく必要があります。その中で、効率化を図り、働き方改革への適応を進めるためにDXの検討と推進は避けて通れない課題であり、社会的・技術的動向を見極めつつ取り組みを強化していくこととします。

第18次経営計画の目標として「スローガン」とともに経営目標と数値目標を定めています。「目指す企業像」の実現に向け「将来に向けたキーワード」を常に心掛けて取り組んでいく考えです。

◎スローガン 「3Cイノベーション」

 

◎経営目標  「信  頼(Confidence)」 安全・品質の追求と社会的責務の遂行

       「競 争 力(Competitiveness)」 低コストで顧客の多様なニーズに対応

       「実 行 力(Capability)」 変化を乗り越える技術力と機動力の発揮

 

◎数値目標  ・重大な労働災害・運転事故     ゼロ

       ・受注高              800億円以上

       ・売上高              800億円以上

       ・経常利益率            4.0%

 

◎目指す企業像     「安全と技術の名工」「社員が誇れる企業」

◎将来に向けたキーワード

      ・JR東海をはじめとする当社顧客からの信頼の堅持(事故・事象等の未然防止の確立など)

      ・東京・大阪地区での受注基盤の確立などによる収益構造の強化

      ・業務の改革に必要な社員の意識・能力の向上と必要な環境の整備

      ・DX推進や各種情報の一元化・共有化など筋肉質な体質への強化

 

 

当連結会計年度を終えての進捗状況

〇経営目標1 「信  頼(Confidence)」 安全・品質の追求と社会的責務の遂行について

 ・安全については、『全員参加による安全文化の確立のための「環境(組織)・人・仕組み」づくり』を掲げ、事故防止基本計画に基づき、安全意識を高め、労働災害や工事事故防止に取り組みました。特に、過去事象の教訓を踏まえつつ、事故発生の原因追求やその後の対策の徹底を図り、安全対策の強化に努めております。

 ・品質については、品質管理体制の見直しとして、非現業社員による現場の支援強化(里親の指定や品質パトロールなど)により、品質管理上の問題点について早期発見・解決に努めました。

 ・コンプライアンスについては、「自律的なコンプライアンス風土の確立」を掲げ、研修などの強化により、コンプライアンス違反の防止と意識向上に繋げております。

〇経営目標2 「競 争 力(Competitiveness)」 低コストで顧客の多様なニーズに対応について

 ・官公庁工事においては競争激化の折、官積算精度・技術提案力・企業評価点の向上を図り、また、現場においては、高い工事評定点の獲得につなげ、当連結会計年度での目標受注量を確保することができました。土木部門においては高速道路耐震補強工事・河川改修工事など、建築部門においては教育機関関連工事など安定的かつ持続的な売上の確保につながる工事実績を蓄積し、競争力向上に努めました。

 ・結果、受注におきましては、建設計画の先送りや中止が相次いだ民間建築工事での苦戦を強いられたものの、官公庁工事等での受注が奏功し、目標を達成することができました。

〇経営目標3 「実 行 力(Capability)」 変化を乗り越える技術力と機動力の発揮について

 ・情報関連については、情報セキュリティ対策に取り組むとともに、システム環境の再構築とDX推進に向けた基盤作りを進めています。

 ・鉄道関連工事・官公庁工事・民間工事の中長期的な完成工事高の確保を念頭において、企業活動の持続的成長のため、要員の確保と定着、人材の育成に取り組みました。当連結会計年度(81期)には46名の新入社員が入社しました。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

前項で述べたとおり、引き続き新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞で不況の深刻化が懸念されており、当社グループは令和5年3月期の受注高を前期比4,973百万円減の80,000百万円、売上高は前期比957百万円減少の82,000百万円と計画しております。また、上記の第18次経営計画を踏まえ、令和4年度経営重点事項を下記の通り定めております。

 

①「信 頼」 安全・品質の追求と社会的責務の遂行

〇全員参加による安全文化確立のための「環境(組織)・人・仕組み」をつくる。

〇実行内容の確実な記録による品質管理向上と、非現業による現場支援など管理体制の強化を行う。

〇自律的なコンプライアンス風土を確立するとともに、リスクへ迅速かつ組織的に対処する。

〇CSR・ESG・SDGsの推進、BCPの取り組みにより社会的信頼を高める。

〇計画的な時間外労働の削減やICTの有効な活用等により「働き方改革」を推進する。

②「競争力」 低コストで顧客の多様なニーズに対応

〇安全・品質確保を前提とした工事原価圧縮や業務全般におけるコスト縮減を図る。

〇JR工事は、確実な工事遂行と課題解決提案などの能動的な営業戦略により、信頼を堅持する。

〇官公庁工事は、官積算精度・技術提案力・企業評価点の向上により、受注拡大を図る。

〇民間建築は、低価格の徹底的な追求と戦略的な既存顧客との関係強化、新規顧客の開拓を行う。

〇大型工事への参画の検討や当社ノウハウを活用した取り組みなど、業容拡大による成長戦略を進める。

③「実行力」 変化を乗り越える技術力と機動力の発揮

〇情報セキュリティを強化するとともに、DX推進のためのハード・ソフトの基盤整備と体制構築を図る。

〇中堅層及び従事工事変更者への技術教育の充実とターゲットを明確にした技術開発を推進する。

 ※従事工事変更者とは、大規模改修から官公庁へ、住宅系から工場系といった従事工事分野が変更する社員

〇中長期的な視野に立って、女性社員、シニア層などの活躍を推進し、効果的な人材育成を図る。

〇長期的な視点で要員を確保しつつ、確実な施工のための機動的な要員配置を進める。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 当社グループは、これらのリスクや不確定要因に対して、「危機管理規定」に基づきリスクの分類や管理方法を定め、危機管理委員会を適時開催し、方針、体制、具体策等を審議決定し、予防や分散・リスクヘッジなどに努め、企業活動への影響を最小限に軽減できるよう対応してまいります。

 

(1)建設投資の動向

 当社グループの受注・売上高は、公共投資や民間企業の設備投資に負うところが大きく、国内景気に影響されやすいものとなっております。公共投資の縮小、民間設備投資の減少、特に東海旅客鉄道株式会社の設備投資額の変動は業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは東海旅客鉄道株式会社と安全施工を通して信頼関係の強化に努め、設備投資の動向を注視しております。

 

(2)事故防止と安全確保

 日頃より事故防止と安全確保は最重要な経営課題のひとつとして全社を挙げて取り組んでおりますが、万一、重大な業務事故などが発生しますと、社会的信用と主要なお客様の信頼を損なうリスクがあります。当社グループは社長を委員長とした安全推進委員会(経営会議メンバー・各支店長)を毎月開催し、安全規範である「安全への取り組み」に基づき、現場の管理状況を確認し、毎月の重点目標を全職員に周知徹底しております。さらに社長以下経営幹部、各事業本部、支店部門ごとに安全パトロールを実施し、安全施工の徹底を図っております。

 

(3)原材料・技能労働者の確保並びに価格の高騰

当社グループは工事施工にあたり原材料・技能労働者の確保が困難となり、これらの価格が高騰し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおきましては、引き続き選別受注を強化し、協力業者等との情報交換を密に原材料及び技能労働者の確保を計画的に行います

 

(4)信用リスク

 当社グループは建設業が主体であるため、1件当たりの取引は多額であります。したがって発注者からの資金の回収の遅滞または不能となった場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。信用リスクの管理については民間工事等の受注に際し、与信管理要領に基づき与信・特異事項検討委員会において入札参加の可否について慎重に決定しております。

 

(5)完成工事に対する契約不適合責任

 工期遅延や完成工事に対する契約不適合責任が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは建設事業者として、工期や品質などについては品質・環境マネジメントシステムの運用等を通して、常に細心の注意を払っております。

 

(6)保有資産の下落リスク

 当社グループは有価証券、土地等を相当額保有しています。将来、株式や土地の時価が大きく下落した場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。有価証券の保有については当社の企業価値向上に資するか様々な検討を経営会議で行い、取締役会で審議・決議しております。また、土地等についても稼働状況を審議し、低稼働・遊休化した不動産については販売用不動産に所有目的を変更し、随時処分しております。

なお、有価証券、販売用不動産については時価が3割以上下落した場合は評価損を計上し、固定資産の不動産については減損会計を適用し、遊休化した時点で時価を厳しく見積もり、資産評価を行っております。

 

(7)大規模災害等及び未知の感染症の蔓延

 予期せぬ災害が発生した場合には従業員や保有資産に対する損害のほか、事業環境の悪化ないしはその懸念から業績に影響を与える可能性があります。当社グループは大規模災害等の備えとして、BCPマニュアルを整備しており、具体的には地震等の災害発生時においては安否確認システムにより従業員の安否及び被災状況の確認や、震度5以上の地震発生時には本支店に災害対策本部を設置し対応しております。また毎年災害の発生を想定し、防災訓練、消防訓練を行っております。

 新型コロナウイルス感染症への対応としましては、経営会議において基本的な行動方針を定め、特別措置法の成立を受け「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、①感染防止を優先しつつ業務を継続する、②発注者からの緊急要請時に即応できる体制を維持する、の2点を基本方針として感染防止策を策定し実施しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響による不況の深刻化の懸念から、当社グループの事業において発注者の経営状態の悪化に伴う貸倒れの発生や、工事の一時中止、建築資材の調達不足による工事遅延、また株価下落による保有株式の含み益の減少や、減損処理に伴う自己資本の減少、年金資産の運用利回り低下による退職給付債務の拡大等業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)訴訟リスク

 当社グループは法令及び契約等を遵守し、安全施工に努めていますが、広範な業務の中で損害賠償請求などの訴訟を提起された場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社はリスクを、災害・事故関連、社会・経済関連、経営全般と分類し、コンプライアンス部を中心に対応しております。また社長を委員長とする危機管理委員会を年4~5回開催し各種リスクについて情報収集、分析及び評価を行い、必要に応じ取締役会に結果を提言しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症への対策を講じながら、社会経済活動が正常化に向かいつつある中で、各種政策の効果により持ち直しの動きが続いているものの、世界情勢の不安などの懸念材料も多く、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

 建設業界においては、国土強靭化計画等の関連予算執行により公共投資は堅調に推移する一方で、民間設備投資は、製造業においては回復傾向にあるものの、非製造業における慎重姿勢は依然として変わらず、厳しい状況が続いております。

 

 当連結会計年度における当社グループの業績は、受注高は前期比5.6%増加の84,973百万円となりました。売上高は前期比6.5%減少の82,957百万円となりました。利益面では、経常利益は前期比10.6%増加の7,313百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比17.0%増加の5,308百万円となりました。

 なお、当連結会計年度の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用したことに伴い、当連結会計年度の売上高が256百万円増加し、営業利益及び経常利益がそれぞれ26百万円増加しております。

 

セグメントの経営成績は、次の通りであります。

(建設事業)

 当連結会計年度については、完成工事高は前年同期比5,831百万円減少(6.5%)の83,450百万円となり、セグメント利益は前年同期比573百万円増加(5.3%)の11,362百万円となりました。

 

(不動産事業等)

 当連結会計年度については、兼業事業売上高は前年同期比93百万円増加(8.5%)の1,198百万円となり、セグメント利益は前年同期比85百万円増加(20.3%)の506百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は24,690百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,269百万円増加しました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額2,020百万円、仕入債務の減少が3,250百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益で7,773百万円、売上債権の減少で987百万円、減価償却費で1,118百万円などにより4,613百万円の収入超過となりました。(前期は7,214百万円の収入超過)

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が774百万円ありましたが、有形固定資産の取得による支出で665百万円、投資有価証券の取得による支出で1,535百万円などにより、1,416百万円の支出超過となりました。(前期は1,086百万円の支出超過)

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が600百万円ありましたが、配当金の支払額で858百万円、長期借入金の返済による支出で468百万円などにより、927百万円の支出超過となりました。(前期は660百万円の支出超過)

 

・資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの資金需要の主なものは、建設事業の工事費、販売費及び一般管理費等の営業費用、建設事業に係る拠点の整備や工事機械の取得費用等の設備投資及び株主還元としての配当等であります。これらの資金は安定収益確保のもと、内部留保による手元資金の積上げ、金融機関からの借入により資金調達を行っております。なお、金融機関からの期末の借入比率10%以内、当社グループの運営に必要な手元水準を年間売上の概ね2.9ヶ月程度と目標を定め資金調達を行っております。また新型コロナウイルス感染症が経営成績に与える影響額は合理的に見積もることができませんが、工事の一時中止等急な環境変化にも対応できるよう金融機関に未使用の借入枠を有しており、手元資金と併せて運転資金は余裕をもって確保しております。

 なお、当社グループの配当政策は、第4「提出会社の状況」3「配当政策」に記載のとおりであります。

 

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、当連結会計年度における資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える将来に関する見積りを実施する必要があります。経営者はこれらの見積りについて、当連結会計年度末時点において過去の実績やその他の様々な要因を勘案し、合理的に判断していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、将来においてこれらの見積りとは異なる場合があります。

 当社グループでは、特に以下の重要な会計方針の適用が、その作成において使用される見積り及び予測により、当社グループの連結財務諸表の作成に大きな影響を及ぼすと考えております。

 

①完成工事高、完成工事原価及び工事損失引当金の計上

 完成工事高の計上は、当連結会計年度末までの工事進捗部分について履行義務の充足が認められる工事については主として一定の期間にわたり履行義務を充足し、収益を認識する方法を適用しております。主として一定の期間にわたり履行義務を充足し、収益を認識する方法を適用するにあたり工事原価総額を、工事契約の変更や悪天候による施工の遅延や建設資材単価や労務単価等の変動について仮定を設定し、作業効率等を勘案して、工事の各段階における工事原価の詳細な見積りを内容とする実施予算として適切に作成しております。そのうえで工事原価の発生額と対比して適切な見積りの見直しを行っておりますが、施工中の事故や天災、経済情勢の悪化や新型コロナウイルス感染症による工事の一時中止等不測の事態の発生により、主要建設資材の高騰や、想定外の追加原価の発生、工事遅延による損害賠償等により工事原価総額の見積りが大きく変動し、工事収益が変動する可能性があります。

 また手持工事のうち損失の発生が見込まれるものについて、その損失見込額を計上しております。損失見込み額の算定に際しては入手可能な情報から過去の経験を基礎とした工事原価総額が請負金額を超えた金額を引当てております。また発注者との変更契約の変更や工事内容の変更により工事原価が増減する場合があります。このような仮定要素があるため将来の損益は見積り金額と異なる場合があります。

 

 

②繰延税金資産の回収可能性の評価

繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、税金費用の軽減効果について、当社グループの事業から将来の課税所得が十分に見込めるかを合理的に見積もっております。これらの見積もりは、中期経営計画及び毎期の事業計画に基づき算定しておりますが、将来において当社グループをとりまく環境に大きな変化があった場合など、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産が変動する可能性があります。

 

 

(4) 生産、受注及び販売の実績

①受注実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

当連結会計年度

(自 令和3年4月1日

至 令和4年3月31日)

建設事業(百万円)

80,449( 15.0%減)

84,973(  5.6%増)

 

②売上実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

当連結会計年度

(自 令和3年4月1日

至 令和4年3月31日)

建設事業(百万円)

87,638( 4.6%減)

81,782( 6.7%減)

不動産事業等(百万円)

1,039(  8.5%減)

1,174( 12.9%増)

合計(百万円)

88,678(  4.6%減)

82,957(  6.5%減)

 

(5)建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績

当連結企業集団では、生産実績を定義する事が困難であるため、「生産の実績」は記載しておりません。

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次の通りであります。

① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

期別

区分

前期

繰越工事高

(百万円)

当期

受注工事高

(百万円)

(百万円)

当期

完成工事高

(百万円)

次期

繰越工事高

(百万円)

 

前事業年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

 

土木工事

55,452

63,700

119,153

63,811

55,342

建築工事

19,663

15,335

34,998

22,003

12,995

75,115

79,036

154,151

85,814

68,337

 

当事業年度

(自 令和3年4月1日

至 令和4年3月31日)

 

土木工事

55,021

61,703

116,725

62,051

54,673

建築工事

12,930

21,852

34,782

18,302

16,479

67,951

83,555

151,507

80,354

71,153

(注).前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減があるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがいまして当期完成工事高にもその増減額が含まれます。

2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。

3.会計方針の変更に伴い、前期繰越工事高に差異が発生しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照下さい。

② 受注工事高の受注方法別比率

 工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

合計(%)

前事業年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

土木工事

78.1

21.9

100

建築工事

42.3

57.7

100

当事業年度

(自 令和3年4月1日

至 令和4年3月31日)

土木工事

74.1

25.9

100

建築工事

27.8

72.2

100

(注) 百分比は請負金額比であります。

③ 売上高

(イ)建設事業(完成工事高)

期別

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

合計(百万円)

前事業年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

土木工事

13,313

50,497

63,811

建築工事

8,923

13,080

22,003

22,236

63,578

85,814

当事業年度

(自 令和3年4月1日

至 令和4年3月31日)

土木工事

12,842

49,209

62,051

建築工事

7,545

10,756

18,302

20,388

59,965

80,354

(注)1.前事業年度の完成工事のうち請負金額5億円以上の主なもの

中日本高速道路(株)

新東名高速道路 御殿場インターチェンジ管理施設新築工事

愛知県

橋りょう整備事業県道羽島稲沢線新濃尾大橋下部工事(誰もが働きやすい現場環境整備工事)

東海旅客鉄道(株)

大井保線所管内大井中央陸橋P7・P8橋脚(上部工)耐震補強その他工事

㈱フジトランスコーポレーション

フジトランスコーポレーション豊田物流センター2号倉庫 新築工事

三菱地所レジデンス(株)

台東区小島2丁目計画新築工事

 

当事業年度の完成工事のうち請負金額5億円以上の主なもの

中日本高速道路(株)

新東名高速道路 秦野インターチェンジ他4管理施設新築工事

愛知県

橋りょう整備事業県道羽島稲沢線新濃尾大橋下部工事(誰もが働きやすい現場環境整備工事)

東海旅客鉄道(株)

紀勢本線熊野川B橋脚基礎補強

樽見鉄道(株)

樽見鉄道樽見線 美江寺駅~北方真桑駅間(9km600m付近)単独立体交差工事

東山フイルム(株)

東山フイルム瑞浪工場 研究開発棟新築工事

 

.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次の通りであります。

前事業年度

 

 

東海旅客鉄道株式会社

52,364百万円

     61.0%

 

当事業年度

 

 

東海旅客鉄道株式会社

50,498百万円

    62.8%

(ロ)兼業事業(兼業事業売上高)

期別

官公庁(百万円)

民間(百万円)

合計(百万円)

前事業年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

996

996

当事業年度

(自 令和3年4月1日

至 令和4年3月31日)

1,110

1,110

 

④ 次期繰越工事高(令和4年3月31日現在)

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

合計(百万円)

土木工事

14,656

40,016

54,673

建築工事

8,263

8,216

16,479

22,919

48,233

71,153

(注)次期繰越工事のうち請負金額5億円以上の主なもの

愛知県

畜産総合センター種鶏場整備建設工事

令和5年3月竣工予定

中日本高速道路(株)

新湘南バイパス 西久保高架橋西鋼橋耐震補強工事

令和5年5月竣工予定

東海旅客鉄道(株)

東海道本線刈谷駅改良ほか(建築)

 

令和9年3月竣工予定

興和地所(株)

(仮称)亀有五丁目計画 新築工事 A棟・B棟

令和5年5月竣工予定

三菱地所レジデンス(株)

台東区元浅草4丁目計画新築工事

令和5年3月竣工予定

 

 

 

(6)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 

① 財政状態の分析

・資産

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度に比べ現金預金の増加などがあり、総額では前期比1,038百万円増加して96,159百万円となりました。

 流動資産は前期比1,554百万円増加(2.4%)の66,829百万円、固定資産は前期比515百万円減少(1.7%)の29,330百万円となりました。

 流動資産の増加の主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等及び契約資産で521百万円、未成工事支出金で352百万円減少しましたが、現金預金が前期比2,269百万円、流動資産のその他が前期比150百万円増加したことなどによるものです。

 固定資産の減少の主な要因は、無形固定資産がソフトウエアの減価償却費を中心に前期比149百万円減少し、有形固定資産が前期比406百万円減少したことなどによるものです。

 

・負債

 当連結会計年度末の負債は、仕入債務の減少等があり前期比2,830百万円減少(7.2%)し36,454百万円となりました。

 流動負債は前期比1,961百万円減少(6.6%)の27,947百万円、固定負債は前期比869百万円減少(9.3%)の8,507百万円となりました。

 流動負債の減少の要因は、短期借入金が前期比750百万円増加しましたが、支払手形・工事未払金等が前期比2,603百万円減少したことなどによるものです。

 固定負債の減少の要因は、長期借入金が前期比618百万円減少、繰延税金負債が前期比271百万円減少したことなどによるものです。なお、借入金比率は前期比0.2ポイント減少の5.5%となっております。

 

・純資産

 当連結会計年度末の純資産は、その他有価証券評価差額金が前期比805百万円減少しましたが、利益剰余金が前期比4,474百万円増加したことなどにより、前期比3,869百万円増加(6.9%)の59,704百万円となりました。

 

② 経営成績の分析

・受注高

 当連結会計年度の受注高は前期比4,524百万円増加(5.6%)の84,973百万円となりました。

 内訳は、土木部門につきましては、官公庁、民間ともに減少しました。特に民間部門で新幹線大規模改修工事の受注減が大きく、前期比2,009百万円(3.2%)減少の61,715百万円となりました。

 建築部門につきましては、官公庁、民間ともに増加しました。特に官公庁工事では、防災・減災、国土強靭化政策により堅調に推移したことなどにより、前期比6,533百万円増加(39.1%)の23,258百万円となりました。

 

・売上高

 当連結会計年度の完成工事高は、土木部門では受注が減少したことなどにより前期比1,771百万円減少(2.8%)となりました。建築部門では官公庁、民間工事の大幅な受注の増加がありましたが、民間工事で期初の繰越工事が少なかったこともあり前期比4,084百万円減少(17.2%)となりました。完成工事高全体では前期比5,856百万円減少(6.7%)の81,782百万円となりました。

 兼業事業の売上につきましては、販売用不動産売却の増加、JPタワー名古屋の賃貸収入が増加したことなどにより前期比134百万円増加(12.9%)し1,174百万円となりました。以上の結果、売上高全体では、前期比5,721百万円減少(6.5%)の82,957百万円となりました。

 

・営業利益

 完成工事高が減少しましたが、工事利益率が回復したことにより完成工事総利益が前期比579百万円増加(5.4%)しました。加えて販売用不動産売却が増加したことなどにより兼業事業総利益も85百万円増加(20.7%)しましたので売上総利益は前期比665百万円増加(5.9%)し11,877百万円となりました。販売費及び一般管理費が法定福利費を含めた人件費関連の減少により前期比48百万円減少(1.0%)し、営業利益は前期比714百万円増加(11.3%)して7,011百万円となりました。

 なお、新型コロナウイルス感染症が及ぼす影響としましては、兼業事業におけるJPタワー名古屋においては、政府の外出自粛要請から来館者数が減少し、その影響により商業施設の売上及び駐車場利用台数に減少が見られましたが、いずれも当連結会計年度の営業利益に及ぼす影響は軽微であります。

 

・経常利益

 受取配当金の計上などにより営業外収益が383百万円、営業外費用が81百万円となり、また営業利益が前期比714百万円増加したことにより、経常利益は前期比703百万円増加(10.6%)して7,313百万円となりました。

 

・税金等調整前当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益

 特別利益が、投資有価証券売却益の増加により前期比641百万円増加し、特別損失が投資有価証券評価損の増加により前期比140百万円増加したことにより、税金等調整前当期純利益は前期比1,204百万円増加(18.3%)の7,773百万円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比771百万円増加(17.0%)の5,308百万円となりました。

 

(7)目標とする主な経営指標の達成状況

当社グループは令和3年度を初年度として「第18次経営計画」をスタートさせております。当連結会計年度における主要な数値目標との比較は下記のとおりであります。

 

項  目

数値目標

当連結会計年度

受 注 高

800億円以上

849億円

売 上 高

800億円以上

829億円

経常利益率

4.0%

8.8%

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

5【研究開発活動】

 高度かつ多様化する社会ニーズに対応し、生産性の向上及び環境保全を図るため、土木・建築・軌道の分野で施工技術の改良、新しい技術の開発に取り組んでおります。なお、当連結会計年度における研究開発費は、44百万円であります。主な研究開発への取り組みは以下の通りであります。

 

(建設事業)

 これまで、「超長距離圧送ネオグラウト工法」や「SMIC(スミック)工法」などの技術を独自に開発して実用化しております。このような技術に続く、受注拡大に寄与する当社独自技術の開発と、新しい技術に対応するべく、ニーズを捉え、効果を見据えながら、研究開発に取り組んでおります。

 

①場所打ち杭施工方法の改良

 狭隘で大型の重機が入れないような場所でも場所打ち杭(径800)を新設する方法を開発しました。ケーシングで孔壁を保護しながら土砂を掘削排土して鉄筋コンクリート杭を打設するもので、もともとは水を噴射してほぐした地山を泥土状態のまま吸引して孔外に排出する方式(泥土方式)として開発しましたが、水を使わずに掘削ツールを使って掘削・排土を行う方法(ツールス方式)に改良しました。新幹線の電柱基礎杭新設工事のように盛土法肩部で行う場所打ち杭の工事では、大型杭打機が搬入できず、人力による施工(深礎工)が行われますが、そのような場所での唯一の機械化施工の方法として期待されています。

 

②杭と柱を一体化させる構工法の技術構築

 建築工事において、杭と柱を一体化させる構工法を開発しております。工場や業務用施設、ホーム上の上家などにおいて工期短縮や工事エリア縮小等の効果が見込め、過去にも比較的規模の小さい建物向けの技術を確立しており、弊社業務施設に実際に適用して建物を建設し使用しております。そして、本構工法を規模の大きい建物に適用するべく、適用範囲拡大のための技術構築を行って設計施工マニュアルを作成しました。当期は、技術評価を取得するための諸手続きを実施しました。

 

③多目的トロ用両側レール積卸機の開発

 線路の保守作業に使用する多目的運搬車両に取り付け可能で、車両のどちらの側からもレールを積込み・取卸しすることのできるレール積卸機を開発しました。保守基地や本線での性能確認を終え、開発が完了しました。レール積卸作業の効率化と労力軽減が期待されています。第82期に現場へ導入します。

 

 

(不動産事業等)

    研究開発活動は、特段行っておりません。

第3【設備の状況】

1【設備投資等の概要】

当社グループの当連結会計年度における設備投資額は698百万円となりました。

セグメントごとの設備投資については次のとおりです。

(建設事業)

設備投資額は669百万円となりました。主な内訳は、事務所の新築・増改築等で115百万円、機械、運搬具及び工具器具備品の購入554百万円などであります。

(不動産事業等)

設備投資額は28百万円となりました。主な内訳は静岡第一ビルの改修等であります。

2【主要な設備の状況】

(1)提出会社

令和4年3月31日現在

 

事業所名

(所在地)

帳簿価額(百万円)

従業員数

(人)

建物・

構築物

機械、運搬具

及び工具器具

備品

土地

リース資産

合計

面積(㎡)

金額

本店

(名古屋市西区他)

3,205

80

5,162.70

604

3,890

142

東京支店

(東京都台東区)

181

2

731.15

270

455

91

静岡支店

(静岡市駿河区)

802

183

(8,652.32) 13,285.14

478

1,465

203

甲府支店

(山梨県甲府市)

196

16

(374.00) 5,039.86

185

398

52

大阪支店

(大阪府高槻市他)

353

126

(7,429.41) 3,180.33

297

776

149

名古屋支店

(愛知県清須市)

1,635

367

(8,270.47) 43,332.44

1,505

3,508

429

北陸支店

(石川県金沢市)

403

10

3,358.34

294

708

64

合計

6,777

786

(24,726.20) 74,089.96

3,637

11,202

1,130

 

(2)国内子会社

令和4年3月31日現在

 

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

帳簿価額(百万円)

従業員数

(人)

建物・

構築物

機械、運搬具

及び工具器具

備品

土地

合計

面積(㎡)

金額

㈱大軌

本店

(大阪府高槻市)

建設事業

1

3

4

9

㈱ビルメン

本店

(名古屋市北区)

建設事業

15

0

597.94

85

101

19

㈱静軌建設

本店

(静岡県掛川市)

建設事業

35

0

35

94

名工商事㈱

本店

(愛知県清須市)

不動産

事業等

2

0

35.14

12

15

3

 (注)1.帳簿価額に、建設仮勘定は含まれておりません。

2.提出会社は建設事業の他に不動産事業等を営んでおりますが、大半の設備は建設事業または共通的に使用されているので、セグメント別に分類せず、主要な事業所ごとに一括して記載しております。

3.土地及び建物の一部を連結会社以外から賃借しております。賃借料は989百万円であり、土地の面積については( )内に外書きで示しております。

4.土地、建物のうち賃貸中の主なものは次の通りであります。

事業所名

土地(㎡)

建物(㎡)

本店

2,874.36

18,992.66

静岡支店

708.16

861.81

名古屋支店

2,736.99

581.30

北陸支店

958.83

3,348.82

7,278.34

23,784.59

 

3【設備の新設、除却等の計画】

(建設事業)

経営規模の拡大、施工の機械化などに伴い事務所、機械設備などの拡充更新を推進しつつあり、その計画は、次の通りであります。

(1)重要な設備の新設等

会社名
事業所名
(所在地)

内容

投資予定金額(百万円)

資金調達方法

備考

総額

既支払額

名工建設(株)

名古屋市中村区

建物・構築物等

 

 

自己資金等

 事務所等

37

37

機械装置等

 

 

 機械装置

78

1

 車両

13

 工具器具

 備品

88

6

 ソフトウエア

505

685

8

合計

723

8

 

(2)重要な設備の除却等

該当事項はありません。

(不動産事業等)

(1)重要な設備の新設等

 該当事項はありません。

(2)重要な設備の除却等

該当事項はありません。