第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、人と環境の共生を目指し、建設基礎技術で豊かな社会創りに貢献するため、社員一人ひとりの可能性を引き出し、顧客そして社会から信頼される技術者集団を目指すこととしている。

 

(2)目標とする経営指標および中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、今後持続的に成長できる会社グループとして生き残っていくために、中長期的には、収益力の確保、技術力の向上と技術の伝承を図り、数値目標達成のため、全社を挙げて最大限の業績の進展に努めていく。

 ①目標と重点施策

  (a)生産性を向上させ安定した収益力を確保する

   ・業務効率向上を図り、技術と施工に集中できる環境づくりに取り組み収益性を高める。

   ・設計・提案力を強化する。

   ・機械開発および機械施工にシフトする事業展開を行う。

  (b)技術力の向上と技術の伝承

   ・専門部会単位の積極的活動を推進する。

   ・専門業者として顧客に高い技術を提供できる技術者を育成する。

 ②数値目標(平成31年3月期)

  受注高       23,500百万円

  売上高       22,000百万円

  売上総利益      2,420百万円

  営業利益        360百万円

  経常利益        460百万円

 

(3)対処すべき課題

 今後の見通しについては、東日本震災復興工事が収束に向かい、前期同様の受注・施工は期待できず、また、大都市周辺部の中央リニア新幹線の地盤改良工事の遅延や原発関連工事の着手認可などに不透明さが残ることから、国内業績に厳しさが見込まれる。米国現地法人においては、今年度も採算性を重視した受注活動やその他施策により業績改善に努めていく。

 このような状況下、当社が策定した中期経営計画(2017年度~2019年度)に従い、米国現地法人JAFEC USA,Inc.を含めたグループ全体としての数値目標の達成に向け、重点施策に従って、全社を挙げて取り組んでいく所存である。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(1)法的規制に関するリスク

 当社グループの事業は、売上高の約6割(平成30年3月期63.5%)が公共工事である。公共工事への参加を希望する場合は、一般競争(指名競争)参加資格審査申請書の提出と厳格な入札執行が要求されており、これらの手続きにおいて虚偽の申請や不正な入札行為を行った場合は、建設業許可の取消し、営業の停止や指名停止の処分が科せられ、当社グループの経営計画に多大な影響を及ぼすことになる。

①一般競争(指名競争)参加資格審査申請

 公共工事の入札参加を希望する場合は、経営事項審査の総合評定値通知書を添付のうえ、一般競争(指名競争)参加資格審査申請書を関係省庁に提出し、認定を得なければならない。

 この際、経営事項審査申請内容に虚偽の記載があった場合は、行政処分(建設業許可の取消し、営業の停止)や指名停止処分が科せられる。また、一般競争(指名競争)参加資格審査申請においても、虚偽の記載等があった場合は、競争参加資格の認定は受けられず、認定後に発覚した場合には取消されることがある。

②入札行為

 独占禁止法違反や官製談合等の不正な入札行為を行った場合は、公正取引委員会から排除勧告が行われる。排除勧告を受けた場合は、営業禁止や営業停止の行政処分の他、国および地方自治体から指名停止の処分が科せられる。

(2)公共工事依存に関するリスク

 当社グループは、売上高に占める公共工事の割合が非常に高いため、当社グループの業績は、国および地方自治体の財政事情に左右される公共投資の規模に大きな影響を受ける。公共投資が削減された場合、さらに同業他社との過当な価格競争が余儀なくされ、その結果、当社グループの受注高、売上高、利益が減少するリスクがある。

(3)技術水準維持に関するリスク

 当社グループは、常に仕事の量と質に見合った組織と人員体制を指向していく必要がある。このような中で、技術水準を維持するためには、職員一人一人に高い技能、技術力および管理能力が求められる。特に工事品質の保持とオリジナル工法の技術力の向上と維持は、当社グループにとって重要な課題であり、業績に大きな影響を及ぼすので、技術者の育成が重要であると考えている。

 

(4)貸倒リスク

 当社グループは、売上高の約9割(平成30年3月期91.2%)が下請工事であるため、公共工事が縮小された場合にともなう競争激化や、金融機関の不良債権処理圧力等の影響を受けた発注ゼネコン(地場ゼネコン含む)の倒産による貸倒リスクがある。

(5)海外事業リスク

 当社グループは今後の海外工事への参入を図るため、その拠点として米国に子会社を設立している。今後、海外市場において予想を超えた為替相場の変動や海外工事を行う国の政治、経済、法制度等に著しい変化が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢や所得環境の改善が進み、緩やかな景気回復が継続された。当年度は円高基調が続くなか、国際情勢が先行き不透明ながら輸出や設備投資などが底堅く、経済動向は官民需ともに順調に推移した。

 国内建設業においては、オリンピック開催に向けての都市再開発整備事業と民間設備投資が堅調に伸び、震災復興工事等公共投資にも支えられ大きく躍進している。

 当社グループは、中期経営計画(2017年度~2019年度)に基づいて、具体的な施策①「生産性を向上させ安定した収益力を確保する」、②「技術力の向上と技術の継承」を全社を挙げて取り組み、業績の進展に努めてきた。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の総資産の残高は、317億81百万円となり、前期連結会計年度末に比べ17億1百万円の増加となった。

 当連結会計年度末の負債の残高は、88億95百万円となり、前期連結会計年度末に比べ19億23百万円の増加となった。

 当連結会計年度末の純資産の残高は、228億85百万円となり、前期連結会計年度末に比べ2億22百万円の減少となった。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の業績については、受注高は、国内では都市開発整備事業に伴う重機工事が首都圏や札幌地区において順調に伸長し、東北、九州地区においても、震災復旧、復興に伴う地盤改良等大型工事の受注が堅調に推移した。一方、米国現地法人では、受注案件の採算を吟味し、良質な受注を心がけたことによって前年より増加したものの、当初計画を下回ることとなった。全体として国内が順調に推移した結果、受注高は、「重機工事」が82億90百万円(前期比15.6%増)、「その他土木工事」が36億62百万円(前期比20.3%減)、「法面保護工事」が38億17百万円(前期比9.0%減)、「注入工事」が52億16百万円(前期比57.7%増)で、全体で前期比3億72百万円(1.5%)増の252億65百万円となった。

 完成工事高については、東日本大震災、九州熊本震災復興関連の地盤改良工事や首都圏を中心としたオリンピック・都市再開発整備事業に伴う重機工事、中央リニア新幹線建設工事など大型プロジェクト工事により堅調に推移した。ただ、米国現地法人では、大型工事案件の着工遅延などにより、大幅な減少を余儀なくされた。その結果、完成工事高は、全体で前期比16億41百万円(7.8%)増の226億98百万円となった。その主な内容は、「重機工事」が69億87百万円(前期比11.3%増)、「注入工事」が36億21百万円(前期比5.1%減)、「法面保護工事」が30億34百万円(前期比9.6%減)、「その他土木工事」が45億31百万円(前期比107.7%増)となった。

 利益面では、国内工事においては、東北地方復興関連工事をはじめとする大型工事に加え都市再開発整備事業や大都市周辺部での中央リニア新幹線関連の重機工事の増加が利益を押し上げ、当連結会計年度後半に利益を積み増しすることが出来た。一方、米国現地法人においては、採算性重視の受注と工事体制の見直し、一般管理費の削減などにより赤字幅の縮小に努めた。その結果、営業損益は4億24百万円の利益となり(前期は3億5百万円の営業損失)、経常損益については5億50百万円の利益となった(前期は1億67百万円の経常損失)。親会社株主に帰属する当期純損益については、1億94百万円の純利益となった(前期は8億95百万円の純損失)。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ6億97百万円の減少となり、50億円となった。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、12億68百万円の収入(前連結会計年度は7億24百万円の収入)となった。

 これは、税金等調整前当期純利益6億87百万円(前連結会計年度は5億66百万円の支出)、減価償却費8億63百万円(前連結会計年度は9億21百万円)、仕入債務の増加額7億49百万円(前連結会計年度は2億67百万円の収入)及び未成工事受入金の増加額7億67百万円(前連結会計年度は5億90百万円の収入)等により資金が増加した一方で、売上債権の増加額92百万円(前連結会計年度は7億1百万円の収入)、未成工事支出金の増加額14億12百万円(前連結会計年度は8億44百万円の支出)及び法人税等の支払額2億73百万円(前連結会計年度は2億96百万円)等により資金が減少したことが主な要因である。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、12億35百万円の支出(前連結会計年度は14億55百万円の支出)となった。

 これは、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還により7億71百万円の収入(前連結会計年度は14億17百万円の収入)を獲得したものの、有形固定資産の取得により20億84百万円を支出(前連結会計年度は21億9百万円の支出)したことが主な要因である。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、7億20百万円の支出(前連結会計年度は3億84百万円の支出)となった。

 これは、自己株式の取得による支出が3億32百万円(前連結会計年度は0百万円の支出)となった他、配当金の支払額2億24百万円(前連結会計年度は2億25百万円の支出)やリース債務の返済による支出1億27百万円(前連結会計年度は1億19百万円の支出)等が主な要因である。

 

 (注) 上記金額には消費税等は含まれていない。以下、「③生産・受注及び販売の実績」、「第3 設備の状況」の金額についても同様である。

③生産、受注及び販売の実績

a.受注実績

区 分

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

(百万円)

建設工事

23,486

24,041

( 2.4%増)

建設コンサル・地質調査等

1,406

1,223

(13.0%減)

合 計

24,893

25,265

( 1.5%増)

 

b.売上実績

区 分

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

(百万円)

建設工事

19,958

21,623

( 8.3%増)

建設コンサル・地質調査等

1,099

1,075

( 2.2%減)

合 計

21,057

22,698

( 7.8%増)

(注)1.当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の実績」は記載していない。

2.受注実績、売上実績とも「建設コンサル・地質調査等」には、前連結会計年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として118百万円、当連結会計年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として93百万円がそれぞれ含まれている。

3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。

 

  なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。

(1)受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

前事業年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)

工種別

前期繰越工事高

(百万円)

当期受注工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成工事高

(百万円)

次期繰越工事高

(百万円)

法面保護工事

4,098

4,196

8,294

3,357

4,937

ダム基礎工事

794

800

1,594

1,188

405

アンカー工事

1,583

2,182

3,765

1,892

1,872

重機工事

1,054

5,099

6,154

3,254

2,899

注入工事

2,196

3,306

5,503

3,819

1,684

維持修繕工事

64

424

488

371

116

環境保全工事

690

812

1,502

872

629

その他土木工事

644

4,596

5,241

2,181

3,060

建設コンサル・地質調査

223

1,406

1,630

1,099

531

11,350

22,824

34,175

18,037

16,137

 

当事業年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)

工種別

前期繰越工事高

(百万円)

当期受注工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成工事高

(百万円)

次期繰越工事高

(百万円)

法面保護工事

4,937

3,817

8,754

3,034

5,720

ダム基礎工事

405

584

990

379

610

アンカー工事

1,872

1,548

3,420

2,017

1,403

重機工事

2,899

4,295

7,194

5,314

1,880

注入工事

1,684

5,216

6,900

3,621

3,278

維持修繕工事

116

610

727

620

107

環境保全工事

629

311

941

431

510

その他土木工事

3,060

3,662

6,722

4,531

2,191

建設コンサル・地質調査

531

1,223

1,754

1,075

679

16,137

21,270

37,407

21,025

16,381

 (注)1.賃貸収入等工事以外の売上は、「建設コンサル・地質調査」に含めている。

2.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。

3.次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。

4.「その他土木工事」は、一般土木工事、土留工事、推進工事、建築および造成地の基礎杭工事ならびに地すべりの防止および災害復旧工事等である。

5.「注入工事」は、地盤補強・止水のための都市部における薬液注入工事、老朽溜池、トンネル裏込、管路・水路の充填・閉塞のグラウト工事等である。

6.「建設コンサル・地質調査」の[当期受注工事高][計][当期完成工事高]のそれぞれの欄には前事業年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として118百万円、当事業年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として93百万円がそれぞれ含まれている。

 

(2)受注工事高の受注方法別比率

 工事の受注方法は、特命と競争に大別される。

期別

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

89.0

11.0

100

当事業年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

95.0

5.0

100

 (注) 百分比は請負金額比である。

(3)完成工事高

期別

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

前事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

法面保護工事

2,651

705

3,357

ダム基礎工事

1,157

30

1,188

アンカー工事

1,183

709

1,892

重機工事

1,661

1,592

3,254

注入工事

2,273

1,545

3,819

維持修繕工事

300

71

371

環境保全工事

727

144

872

その他土木工事

1,578

602

2,181

建設コンサル・地質調査

881

217

1,099

12,417

5,619

18,037

当事業年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

法面保護工事

2,693

340

3,034

ダム基礎工事

379

-

379

アンカー工事

1,418

599

2,017

重機工事

2,009

3,304

5,314

注入工事

2,025

1,596

3,621

維持修繕工事

394

225

620

環境保全工事

424

6

431

その他土木工事

3,000

1,530

4,531

建設コンサル・地質調査

777

297

1,075

13,123

7,901

21,025

 (注)1.官公庁には、当社が建設業者から下請として受注したものが含まれている。

2.区分の建設コンサル・地質調査欄の民間には、前事業年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として118百万円、当事業年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として93百万円がそれぞれ含まれている。

3.完成工事のうち主なものは、次のとおりである。

前事業年度の完成工事のうち請負金額5億円以上の主なもの

清水・京成・東急建設共同企業体

:東京外かく環状道路(千葉県区間)建設に伴う京成電鉄本線(18K156m付近)との交差部に伴うDCI多点注入

(株)奥村組

:東北中央自動車道上山インターチェンジ工事法面工

佐藤工業(株)土木事業本部土木事業企画部

:西名古屋火力発電所7号系列 冷却水取水設備他工事

東鉄・鉄建共同企業体

:上中里・王子間盛土耐震補強その他工事

(株)ミヤマ工業

:平成27年度伊江農業水利事業 伊江地下ダム東工区(その2)整備工事 地盤改良工

 

当事業年度の完成工事のうち請負金額3億円以上の主なもの

清水・熊谷組特定建設工事共同企業体

:東京外かく環状道路 大泉ジャンクション立坑工事

東鉄工業(株)

:日暮里・尾久間外盛土耐震補強その他工事

(株)安藤ハザマ・(株)植木組・伊藤組土建(株)・南建設(株)特定共同企業体

:二級河川大槌川筋大槌の1地区ほか河川災害復旧23災617号及び622号水門土木工

清水建設・前田建設工業・東洋建設JV

:外環大和田雨水函渠(官

(株)森組

:小石原川ダム付替工事のうち法面工

 

4.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。

 

(4)次期繰越工事高(平成30年3月31日現在)

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

法面保護工事

3,577

2,143

5,720

ダム基礎工事

610

-

610

アンカー工事

897

505

1,403

重機工事

281

1,599

1,880

注入工事

2,362

916

3,278

維持修繕工事

107

-

107

環境保全工事

416

94

510

その他土木工事

1,343

847

2,191

建設コンサル・地質調査

622

56

679

10,219

6,162

16,381

 (注)1.官公庁には、当社が建設業者から下請として受注したものが含まれている。

2.次期繰越工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりである。

(株)ウィズウェイストジャパン

:三戸ウェイストパーク産業廃棄物管理型最終処分場拡張事業

平成30年7月完成予定

西松建設(株)

:東京外かく環状道路中央ジャンクション南工事 地盤改良工

平成31年3月完成予定

ジェイアール東海建設・前田建設・シーエヌ建設JV

:中央新幹線名古屋駅中央東工区工事

平成30年9月完成予定

清水・鉄建・IHI異工種建設工事共同企業体

:群馬八ッ場ダム 法面吹付・防護

平成32年3月完成予定

清水建設・前田建設工業・東洋建設JV

:東京外環自動車道大和田工事に伴う軟弱地盤処理工

平成30年4月完成予定

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

 

①重要な会計方針及び見積もり

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施している。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりである。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

 1)財政状態

 当連結会計年度末の総資産の残高は、317億81百万円となり、前期連結会計年度末に比べ17億1百万円の増加となった。その主な要因として、流動資産では、現金預金および完成工事未収入金は減少したが、未成工事支出金が増加したこと等により、5億3百万円増加したこと、また、固定資産では、投資その他の資産は減少したが有形固定資産が増加したこと等により11億97百万円増加したことによるものである。

 負債の残高は、88億95百万円となり、前期連結会計年度末に比べ19億23百万円の増加となった。その主な要因として、支払手形および未成工事受入金が増加したこと等によるものである。

 純資産の残高は、228億85百万円となり、前期連結会計年度末に比べ2億22百万円の減少となった。その主な要因として、自己株式が増加したこと等によるものである。

 この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、72.0%となり4.8ポイントの低下となった。

 

 2)経営成績

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、国内では,都市再開発整備事業に伴う重機工事が首都圏や札幌地区において順調に伸長し東北、九州地方においても地盤改良大型工事の受注が堅調に推移し252億65百万円(前期比1.5%増)となった。

 売上高については、米国現地法人において大型工事案件の着工遅れがあったものの、東日本大震災、九州熊本震災復興関連の地盤改良工事や首都圏を中心としたオリンピック・都市再開発整備事業に伴う重機工事など大型プロジェクトなどの売上が堅調に推移し、226億98百万円(前期比7.8%増)となった。

  また、収益面では、国内工事におきまして、東北地方復興関連工事をはじめとする、大型工事に加え都市再開発整備事業や大都市周辺での中央リニア新幹線関連の重機工事の増加が利益を押し上げ、当連結会計年度後半に利益を積み増しすることができました。一方、米国現地法人においては、受注と工事体制の見直し、一般管理費の削減などにより赤字幅の縮小に努めました。その結果、営業損益は4億24百万円の利益となり(前年同期は3億5百万円の営業損失)、経常損益につきましては5億50百万円の利益となりました。(前年同期は1億67百万円の経常損失)。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、1億94百万円の純利益となりました。(前年同期は8億95百万円の純損失)。

 なお、受注高、売上高の内訳は、「第2 事業の状況  3.〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕  (1)経営成績等の状況の概要  ③生産・受注及び販売の実績」に記載のとおりである。

 

 3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況  3.〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕  (1)経営成績等の状況の概要  ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは売上高及び営業利益を重要な経営指標として位置付けている。

 当社が策定した中期経営計画(2017年度~2019年度)に従い、米国現地法人JAFEC USA,Inc.を含めたグループ全体としての数値目標の達成に向け、重点施策に従って、全社を挙げて取り組んでいく所存である。

 

 

c.資本の財源及び資金の流動性

 資本の政策については、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としている。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は50億円を保有していることから、十分な財源及び高い流動性を確保していると考えている。なお、本報告書提出日現在において、重要な資本的支出または重要な買収等の予定はない。

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況  3.〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕  (1)経営成績等の状況の概要  ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである

4【経営上の重要な契約等】

 特記事項なし。

 

5【研究開発活動】

(建設工事)

   当社グループは、ものづくりの施工技術を提供する専門業者として、建設基礎技術・独自施工技術の生産性向上

  や品質確保に重点を置き、研究開発を実施している。

   また、「削孔」と「注入」という当社グループの基本技術を磨くとともに、「環境」「防災」「補修・保全」を

  軸とした応用とアライアンスを含めた新技術の構築を念頭に、大学・公的機関、民間企業、あるいは海外企業等と

  の技術交流、共同開発を積極的に推進している。

   当連結会計年度における研究開発費は48百万円であり、これらの研究開発の概要は以下のとおりである。

(1)小口径鋼管杭工法における削孔技術の高度化に関する研究

 小口径鋼管杭の施工中に、支持層を判定できるシステムの開発を行っている。これまでの研究で、「回転エネルギー」の変化に着目することで施工中に支持層確認が出来る可能性があることが分かった。当該年度においては、実現場において「回転エネルギー」の変化を指標に施工中の支持層の確認を行い、想定岩盤線とほぼ同じ深度で支持層が確認できた。

 また,継手部にリングを用いることにより、現場溶接が不要な杭頭部材を開発し、その強度試験を実施した。その結果、リングを設置した継手の強度に問題がないことを確認した。この杭頭部材の開発により、現場での溶接が必要としなくなると同時に品質も向上する。

 

(2)機械攪拌技術の開発

 BG機を用いたφ2400の大口径機械攪拌工法の実証試験を行った。その結果、施工性及び品質に問題がないことを確認した。そして、その結果から、機械仕様、施工仕様、適用条件を定めた。今回開発したφ2400は大口径であり、工程の短縮と施工単価の低減が見込まれる。今後、技術資料、積算資料等を作成し、適用が可能な現場で使用する予定である。

 

(3)既設アンカーの緊張力推定方法の開発

 既設あるいは新設アンカーの変状を、早期に且つ低コストで発見できる小型計測機器を用いた計測手法の開発を行っている。当該年度は2現場で計測を行い、不具合アンカーを確認する方法を検討した。本技術の最終的な目標は、アンカー設置法面の危険箇所を示したハザードマップの作成であり、簡易な計測により危険箇所の把握が出来るように技術を確立する予定である。

 

(4)資源循環型法面保護工法の開発

  プラスチック製受圧板「クロノパネル」を使用した地山補強工法において、補強材の頭部を連結することで地山の変形抑制効果が得られることを模型実験によって実証している。今後は、更にデータを収集すると同時に、連結材料を選定し、設計手法を確立する予定である。この技術が確立すれば、当社が開発した「クロパネル」、「ヤマノフレーム」、「クロパネルとヤマノフレームの連結」等で、様々な法面の状態に合わせた法面保護工法を施工することが可能になる。

 

(5)工業所有権関係

 当時事業年度末における保有特許件数は52件、出願中の件数20件、保有実用新案件は0件であった。また、現業に係わる施工実施権は77件を保有している。

 

 

     (建設コンサル・地質調査等)

 研究開発活動は特段行われていない。