第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、人と環境の共生を目指し、建設基礎技術で豊かな社会創りに貢献するため、社員一人ひとりの可能性を引き出し、顧客そして社会から信頼される技術者集団を目指すこととしている。

 

(2)目標とする経営指標および中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、今後持続的に成長できる会社グループとして生き残っていくために、中長期的には、収益力の確保、技術力の向上と技術の伝承を図り、数値目標達成のため、全社を挙げて最大限の業績の進展に努めていく。

 ①目標と重点施策

  (a)生産性を向上させ絶対収益を追求する

   ・ICT(情報通信技術)の活用により書類の簡素化・電子化を図り、現場力の向上を目指す。

   ・当社の技術力と協力会社の施工力を結集し、顧客の満足度アップを図る。

   ・米国現地法人(JAFEC.USA)においては、顧客とのパートナーシップの強固な構築によって収益力の安定

    化を図る。

  (b)技術力の向上と技術の伝承

   ・現場担当者への指導強化により担い手の育成を図る。

   ・専門部会を通じて、技術情報を共有し、技術的判断力の向上を図る。

   ・新卒および中途採用の強化を図り、人材を確保する。

 ②数値目標(令和4年3月期)

  受注高               22,000百万円

  売上高               22,000百万円

  営業利益                670百万円

  経常利益                770百万円

  親会社株主に帰属する当期純利益     220百万円

 

(3)対処すべき課題

 今後の見通しについては、海外経済の不確実性や新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により不透明な経済環境が続くと予想される。原発関連工事や中央リニア新幹線関連工事などの大型工事も不透明な部分が多く、予断を許さない状況にある。さらに、米国現地法人においては、新型コロナウイルス感染症の長期化により、業績への影響が危惧されるところである。以上、内外の状況を慎重に考慮した上で当社グループの数値目標の達成に向け、重点施策に従って、全社を挙げて取り組んでいく所存である。

 

(4)新型コロナウイルス感染症の影響

 新型コロナウイルス感染症拡大による事業への影響は、国内においては比較的軽微であるが、米国現地法人への影響は、あると思われる。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(1)法的規制に関するリスク

 当社グループの事業は、売上高の約6割(令和3年3月期63.8%)が公共工事である。公共工事への参加を希望する場合は、一般競争(指名競争)参加資格審査申請書の提出と厳格な入札執行が要求されており、これらの手続きにおいて虚偽の申請や不正な入札行為を行った場合は、建設業許可の取消し、営業の停止や指名停止の処分が科せられ、当社グループの経営計画に多大な影響を及ぼすことになる。

①一般競争(指名競争)参加資格審査申請

 公共工事の入札参加を希望する場合は、経営事項審査の総合評定値通知書を添付のうえ、一般競争(指名競争)参加資格審査申請書を関係省庁に提出し、認定を得なければならない。

 この際、経営事項審査申請内容に虚偽の記載があった場合は、行政処分(建設業許可の取消し、営業の停止)や指名停止処分が科せられる。また、一般競争(指名競争)参加資格審査申請においても、虚偽の記載等があった場合は、競争参加資格の認定は受けられず、認定後に発覚した場合には取消されることがある。

②入札行為

 独占禁止法違反や官製談合等の不正な入札行為を行った場合は、公正取引委員会から排除勧告が行われる。排除勧告を受けた場合は、営業禁止や営業停止の行政処分の他、国および地方自治体から指名停止の処分が科せられる。

 

(2)公共工事依存に関するリスク

 当社グループは、売上高に占める公共工事の割合が非常に高いため、当社グループの業績は、国および地方自治体の財政事情に左右される公共投資の規模に大きな影響を受ける。公共投資が削減された場合、さらに同業他社との過当な価格競争が余儀なくされ、その結果、当社グループの受注高、売上高、利益が減少するリスクがある。

 

(3)技術水準維持に関するリスク

 当社グループは、常に仕事の量と質に見合った組織と人員体制を指向していく必要がある。このような中で、技術水準を維持するためには、職員一人一人に高い技能、技術力および管理能力が求められる。特に工事品質の保持とオリジナル工法の技術力の向上と維持は、当社グループにとって重要な課題であり、業績に大きな影響を及ぼすので、技術者の育成が重要であると考えている。

 

(4)工事施工に関わるリスク

 工事施工中における人的・物的事故あるいは災害の発生や工事引渡後における手直し工事の発生等、予期せぬ費用

の発生により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

(5)不採算工事の発生に関わるリスク

 工事施工段階での想定外の追加原価等の発生により、不採算工事が発生した場合には、当社グループの業績は影響

を受ける可能性がある。

 

(6)貸倒リスク

 当社グループは、売上高の約9割(令和3年3月期93.2%)が下請工事であるため、公共工事が縮小された場合にともなう競争激化や、金融機関の不良債権処理圧力等の影響を受けた発注ゼネコン(地場ゼネコン含む)の倒産による貸倒リスクがある。

 

(7)海外事業リスク

 当社グループは今後の海外工事への参入を図るため、その拠点として米国に子会社を設立している。今後、海外市場において予想を超えた為替相場の変動や海外工事を行う国の政治、経済、法制度等に著しい変化が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

(8)自然災害やパンデミックに関わるリスク

 大規模な自然災害、新型コロナウイルス感染症や季節性インフルエンザ等のパンデミックにより、政治、経済環境

に甚大な制限が課される場合、消費市場の停滞等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、社会・経済活動が大きく制限され、厳しい状況で推移した。緊急事態宣言解除後は、段階的な経済活動の再開により、景気に回復の兆しが見られたものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大から、2021年1月に再び緊急事態宣言が発出され、感染収束の見通しが立たないことから、先行き不透明な状況が依然として続いている。

 この間、国内建設業界においては、自然災害による復旧・復興関連事業や国土強靭化関連の公共工事は比較的堅調に推移したが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、民間設備投資は縮小に転じたことから、引続き厳しい状況で推移した。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の総資産の残高は、308億57百万円となり、前期連結会計年度末に比べ1億7百万円の増加となった。

 当連結会計年度末の負債の残高は、82億20百万円となり、前期連結会計年度末に比べ6億29百万円の増加となった。

 当連結会計年度末の純資産の残高は、226億37百万円となり、前期連結会計年度末に比べ5億22百万円の減少となった。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の業績については、受注高は、国内では、東日本大震災復興関連事業の減少と、中部エリアにおけるリニア案件の工法変更に伴う失注や原発関連工事の翌期への先延ばしなどにより、全体として期初計画を下回る結果となった。また、米国現地法人においても、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、予定した案件が先延ばしとなり、極めて厳しい結果となった。その主な内容は、「法面保護工事」が42億4百万円(前期比2.0%増)、「アンカー工事」が30億94百万円(前期比33.4%増)、「重機工事」が47億5百万円(前期比35.8%減)、「注入工事」が50億68百万円(前期比13.0%増)で、全体で前期比6億57百万円(2.8%)減の225億71百万円となった。

 完成工事高については、国内では、都市部での大型再開発工事、防災減災害工事、エネルギー関連工事などは堅調に推移したものの、一部エリアでの受注減の影響により、期初計画を下回る結果となった。また、米国現地法人でも予定していた工事が新型コロナウイルス感染症拡大により、着工時期が大幅に先延ばしとなり、期初計画を大きく下回る結果となった。その結果、完成工事高は、全体で前期比12億69百万円(5.3%)減の228億54百万円となった。その主な内容は、「法面保護工事」が39億78百万円(前期比4.4%減)、「重機工事」が72億96百万円(前期比7.5%減)、「注入工事」が38億75百万円(前期比9.4%増)、「その他土木工事」が25億43百万円(前期比20.9%減)となった。

 利益面では、都市再開発関連の障害物撤去工事や大型重機工事に加え、エネルギー関連工事などを中心に機械施工による生産性の向上を推進した結果、国内においては計画を確保することができた。

 しかしながら、米国における新型コロナウイルス感染症拡大により、工事着手時期が先延ばしになったことから経費が先行し、大幅な赤字経営となった。

 その結果、連結営業損益は5億68百万円の利益となり(前年同期は10億32百万円の営業利益)、経常損益については7億44百万円の利益となった(前年同期は12億7百万円の経常利益)。親会社株主に帰属する当期純損益については、2億13百万円の純利益となった(前年同期は5億7百万円の純利益)。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2億12百万円の増加となり、49億82百万円となった。

 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、13億65百万円の収入(前連結会計年度は4億84百万円収入の増加)となった。

 これは、未成工事受入金の減少額5億29百万円(前連結会計年度は83百万円の収入)、仕入債務の減少額1億95百万円(前連結会計年度は6億76百万円の支出)、法人税等の支払額3億31百万円等(前連結会計年度は3億48百万円の支出)により資金が減少する一方で、税金等調整前当期純利益7億3百万円(前連結会計年度は9億88百万円)をはじめ減価償却費9億21百万円(前連結会計年度は8億48百万円)、未成工事支出金の減少額8億19百万円(前連結会計年度は3億72百万円の支出)、売上債権の減少額1億84百万円(前連結会計年度は4億75百万円の収入)等により資金を獲得したことが主な要因である。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、7億83百万円の支出(前連結会計年度は1億77百万円の支出)となった。

 これは、主として有形固定資産の取得による11億28百万円の支出(前連結会計年度は6億81百万円の支出)、有価証券及び投資有価証券の取得による2億68百万円の支出(前連結会計年度は1億84百万円の支出)と、利息及び配当金の受取額1億77百万円(前連結会計年度は2億14百万円)、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入2億14百万円(前連結会計年度は1億53百万円の収入)、保険積立金の解約による収入1億38百万円及び定期預金の払戻による収入1億31百万円等(前連結会計年度は1億31百万円の収入)によるものである。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、3億50百万円の支出(前連結会計年度は13億22百万円の支出)となった。

 これは、短期借入金の借入による収入10億円と自己株式取得のための預託金の減少額1億96百万円の収入(前連結会計年度は7億86百万円の増加)に対し、自己株式の取得による支出12億4百万円(前連結会計年度は1億95百万円の支出)、配当金の支払額2億64百万円(前連結会計年度は2億15百万円の支出)等があったためである。

 

 (注) 上記金額には消費税等は含まれていない。以下、「③生産・受注及び販売の実績」、「第3 設備の状況」の金額についても同様である。

③生産、受注及び販売の実績

a.受注実績

区 分

前連結会計年度

(自 平成31年4月1日

至 令和2年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

(百万円)

建設工事

21,947

21,485

( 2.1%減)

建設コンサル・地質調査等

1,281

1,085

(15.3%減)

合 計

23,229

22,571

( 2.8%減)

 

b.売上実績

区 分

前連結会計年度

(自 平成31年4月1日

至 令和2年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

(百万円)

建設工事

22,946

21,865

( 4.7%減)

建設コンサル・地質調査等

1,177

989

(16.0%減)

合 計

24,124

22,854

( 5.2%減)

(注)1.当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の実績」は記載していない。

2.受注実績、売上実績とも「建設コンサル・地質調査等」には、前連結会計年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として100百万円、当連結会計年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として104百万円がそれぞれ含まれている。

3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。

 

  なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。

(1)受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

前事業年度(自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日)

工種別

前期繰越工事高

(百万円)

当期受注工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成工事高

(百万円)

次期繰越工事高

(百万円)

法面保護工事

2,885

4,123

7,009

4,160

2,848

ダム基礎工事

2,354

287

2,641

1,257

1,384

アンカー工事

1,446

2,319

3,766

2,007

1,758

重機工事

1,731

4,551

6,283

4,482

1,800

注入工事

831

4,484

5,315

3,542

1,772

維持修繕工事

56

344

401

376

24

環境保全工事

270

668

939

491

448

その他土木工事

1,460

2,388

3,848

3,217

630

建設コンサル・地質調査

558

1,281

1,840

1,177

662

11,596

20,448

32,045

20,714

11,330

 

当事業年度(自 令和2年4月1日 至 令和3年3月31日)

工種別

前期繰越工事高

(百万円)

当期受注工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成工事高

(百万円)

次期繰越工事高

(百万円)

法面保護工事

2,848

4,204

7,053

3,978

3,074

ダム基礎工事

1,384

756

2,141

1,119

1,021

アンカー工事

1,758

3,094

4,852

2,163

2,688

重機工事

1,800

3,711

5,512

4,165

1,346

注入工事

1,772

5,068

6,841

3,875

2,966

維持修繕工事

24

319

344

288

56

環境保全工事

448

367

815

599

215

その他土木工事

630

2,969

3,599

2,543

1,055

建設コンサル・地質調査

662

1,085

1,747

989

758

11,330

21,576

32,907

19,723

13,183

 (注)1.賃貸収入等工事以外の売上は、「建設コンサル・地質調査」に含めている。

2.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。

3.次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。

4.「その他土木工事」は、一般土木工事、土留工事、推進工事、建築および造成地の基礎杭工事、地すべり防止工事、災害復旧工事等である。

5.「注入工事」は、地盤補強・止水のための都市部における薬液注入工事、老朽ため池の止水注入工事、トンネル裏込注入工事、管路・水路の充填・閉塞のグラウト工事等である。

6.「建設コンサル・地質調査」の[当期受注工事高][計][当期完成工事高]のそれぞれの欄には前事業年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として100百万円、当事業年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として104百万円がそれぞれ含まれている。

 

(2)受注工事高の受注方法別比率

 工事の受注方法は、特命と競争に大別される。

期別

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自 平成31年4月1日

至 令和2年3月31日)

91.4

8.6

100

当事業年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

93.5

6.5

100

 (注) 百分比は請負金額比である。

(3)完成工事高

期別

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

前事業年度

(自 平成31年4月1日

至 令和2年3月31日)

法面保護工事

2,974

1,185

4,160

ダム基礎工事

1,256

0

1,257

アンカー工事

1,367

640

2,007

重機工事

1,710

2,772

4,482

注入工事

2,272

1,270

3,542

維持修繕工事

191

184

376

環境保全工事

369

121

491

その他土木工事

2,968

249

3,217

建設コンサル・地質調査

924

253

1,177

14,036

6,677

20,714

当事業年度

(自 令和2年4月1日

至 令和3年3月31日)

法面保護工事

3,025

952

3,978

ダム基礎工事

1,119

1,119

アンカー工事

1,625

538

2,163

重機工事

1,602

2,563

4,165

注入工事

2,012

1,863

3,875

維持修繕工事

244

43

288

環境保全工事

404

195

599

その他土木工事

2,254

289

2,543

建設コンサル・地質調査

753

235

989

13,041

6,682

19,723

 (注)1.官公庁には、当社が建設業者から下請として受注したものが含まれている。

2.区分の建設コンサル・地質調査欄の民間には、前事業年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として100百万円、当事業年度に不動産の賃貸収入および植物工場売上として104百万円がそれぞれ含まれている。

3.完成工事のうち主なものは、次のとおりである。

前事業年度の完成工事のうち請負金額3億円以上の主なもの

ジェイアール東海建設・前田建設・シーエヌ建設JV

:中央新幹線名古屋駅中央東工区工事

清水・鉄建・IHI異工種建設工事共同企業体

:群馬八ッ場ダム 法面吹付・防護

青山機工(株)

:川越1~4号放水路改良工事(施工の部) 地盤改良工(高圧噴射攪拌工)

(株)大林組

:上信越自動車道(落石対策)北野牧(その1)工事

あおみ建設(株)東北支店

:18F南三陸折立漁港CDM 置換工(折立)

 

当事業年度の完成工事のうち請負金額3億円以上の主なもの

西松建設(株)

:東京外かく環状道路中央ジャンクション南工事

大林組・ジェイアール東海建設・ 前田建設工業JV

:中央新幹線名古屋駅新設(中央西工区)

清水建設(株)・(株)鴻池組・(株)平野組特定共同企業体

:簗川ダム その他土木関連工事

 

4.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。

 

(4)次期繰越工事高(令和3年3月31日現在)

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

法面保護工事

2,777

297

3,074

ダム基礎工事

1,021

1,021

アンカー工事

2,028

660

2,688

重機工事

660

685

1,346

注入工事

550

2,415

2,966

維持修繕工事

27

28

56

環境保全工事

76

139

215

その他土木工事

848

207

1,055

建設コンサル・地質調査

651

106

758

8,642

4,541

13,183

 (注)1.官公庁には、当社が建設業者から下請として受注したものが含まれている。

2.次期繰越工事のうち請負金額4億円以上の主なものは、次のとおりである。

安藤ハザマ・五洋・若築特定建設工事共同企業体

:東海第二防潮堤(海水ポンプエリア区間)設置

令和4年4月完成予定

清水・岩田地崎特定建設工事共同企業体

:新東名高速道路川西工事 法面工

令和4年4月完成予定

清水・大林特定建設工事共同企業体

:足羽川ダム本体建設(第1期)工事 法面

令和5年9月完成予定

(株)大林組

:東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業既存建物の解体除去整地工事

令和4年3月完成予定

西松・安藤ハザマ・青木あすなろ特定建設工事共同企業体

:立野ダム建設(一期)工事 基礎処理工他

令和3年4月完成予定

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

 

①重要な会計方針及び見積もり

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施している。詳細につきましては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項及び(重要な会計上の見積り)に記載のとおりである。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

 1)財政状態

 当連結会計年度末の総資産の残高は、308億57百万円となり、前期連結会計年度末に比べ1億7百万円の増加となった。その主な要因として、流動資産では、未成工事支出金および完成工事未収入金が減少したこと等により、8億73百万円減少したことによるものである。固定資産では、投資有価証券が増加したこと等により9億80百万円増加したことによるものである。

 負債の残高は、82億20百万円となり、前期連結会計年度末に比べ6億29百万円の増加となった。その主な要因として、短期借入金が増加したこと等によるものである。

 純資産の残高は、226億37百万円となり、前期連結会計年度末に比べ5億22百万円の減少となった。その主な要因として、自己株式が増加(純資産は減少)したこと等によるものである。

 この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、73.4%となり1.9ポイントの低下となった。

 

 2)経営成績

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、受注高は、国内では、東日本大震災復興関連事業の減少と、中部エリアにおけるリニア案件の工法変更に伴う失注や原発関連工事の翌期への先延ばしなどにより、全体として期初計画を下回る結果となった。また、米国現地法人においても、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、予定していた案件が先延ばしとなったことから極めて厳しい結果となり、全体で225億71百万円(前年同期比2.8%減)となった。

 売上高は、国内においては、都市部での大型再開発工事、防災減災工事、エネルギー関連工事などは堅調に推移したものの、一部エリアでの受注減の影響により、期初計画を下回る結果となった。また、米国現地法人でも、予定していた工事が新型コロナウイルス感染症拡大により、着工時期が大幅に先延ばしとなったことから期初計画を大きく下回る結果となり、228億54百万円(前年同期比5.3%減)となった。

  また、利益面では、都市再開発関連の障害物撤去工事や大型重機工事に加え、エネルギー関連工事などを中心に機械施工による生産性の向上を推進した結果、国内においては計画を確保することができた。しかしながら、米国における新型コロナウイルス感染症拡大により、工事着手時期が先延ばしとなったことから経費が先行し、大幅な赤字経営となった。その結果、連結営業損益は5億68百万円の利益となり(前年同期は10億32百万円の営業利益)、経常損益については7億44百万円の利益となった(前年同期は12億7百万円の経常利益)。親会社株主に帰属する当期純損益については、2億13百万円の純利益となった(前年同期は5億7百万円の純利益)。

 なお、受注高、売上高の内訳は、「第2 事業の状況  3.〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕  (1)経営成績等の状況の概要  ③生産・受注及び販売の実績」に記載のとおりである。

 

 3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況  3.〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕  (1)経営成績等の状況の概要  ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは売上高及び営業利益を重要な経営指標として位置付けている。

 当社が策定した中期経営計画(2020年度~2022年度)に従い、米国現地法人JAFEC USA,Inc.を含めたグループ全体としての数値目標の達成に向け、重点施策に従って、全社を挙げて取り組んでいく所存である。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

 資本の政策については、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としている。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は49億円を保有していることから、十分な財源及び高い流動性を確保していると考えている。運転資金及び設備資金については、自己資金または借入により資金調達することとしている。

 令和3年3月現在、短期借入金の残高は10億円である。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計40億円のコミットメントライン契約を締結している。(借入実行残高10億円、借入金未実行残高30億円)なお、本報告書提出日現在において、重要な資本的支出または重要な買収等の予定はない。

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況  3.〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕  (1)経営成績等の状況の概要  ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。

4【経営上の重要な契約等】

 特記事項なし。

 

5【研究開発活動】

(建設工事)

   当社グループは、ものづくりの施工技術を提供する専門業者として、建設基礎技術・独自施工技術の生産性向上や品質確保に重点を置き、研究開発を実施している。

 また、「削孔」と「注入」という当社グループの基本技術を磨くとともに、生産性の向上を目的としたICT(情報通信技術)を活用した機械化施工技術の構築を念頭に、大学・公的機関、民間企業、あるいは海外企業等との技術交流、共同開発を積極的に推進している。

 当連結会計年度における研究開発費は70百万円であり、これらの研究開発の概要は以下のとおりである。

 

(1) 中層混合技術の開発

 バックホウベースの実機を制作し、自動制御管理装置を実機に装着した。そして、群馬県高岡市の実現場で実験工事を実施した。技術資料、積算資料、工法カタログを作成中である。

 

(2) アンカーの振動特性に関する研究

 既設アンカーの健全度概略判定を目的として、アンカー頭部で微小振動を起振させ緊張力との相関を計測している。模擬地盤を用いて共振周波数の測定帯域を可変させながらデータを収集中であり、測定帯域の可変に伴い受信加速度計の選定中である。また、神奈川県足柄下群箱根町での現地計測も継続して実施中である。

 

(3) 無水削孔技術の開発に関する共同研究開発

 膨張性地山を通過するトンネルの変状対策として求められる、施工時の変状抑制対策技術の開発を行う。無水条件での削孔効率化、道路共用下での粉じん対策として、スクリュー羽根ロッドおよび粉じん対策装置を開発した。そして、新潟県柏崎市の施工中の道路トンネルで試験削孔を実施し、その効果確認を行った。

 

(4) 削孔の自動化に関する研究開発

 アンカー工における苦渋作業軽減として、アンカー削孔機(ロータリーパーカッションドリル)に二重管の自動脱着が可能なロッドチェンジャー装置を装着し、試験削孔を実施した。また、削孔状況記録システムのブロックダイアフラムを構築した。小口径ロータリーボーリングマシンのロッドチェンジャーについても検討中である。

 

(5) 工事所有権関係

   当事業年度末における保有特許件数は47件、出願中の件数は31件、保有実用新案件数は0件であった。また現業に係わる施工実施権は80件を保有している。

 

 なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われていない。

 

(建設コンサル・地質調査等)

  研究開発活動等は特段行われていない。