第2 【事業の状況】

 

「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示している。

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の伸び悩みや新興国経済の減速による影響がみられたものの、企業収益や雇用・所得環境が改善するなど、景気は緩やかに回復した。

建設業界においては、公共投資は減少傾向にあるものの高水準を維持し、民間設備投資は増加傾向にあるなど好調な受注環境が続く一方、人手不足による受注見送りや建設需要の拡大に伴う労務費・資材費の高止まりなどから建設コストの上昇が続くなど、受注・価格競争が厳しい状況で終始した。

このような状況のなか、当社グループは受注高・売上高を確保するため、全社を挙げて積極的な営業活動を展開した結果、売上高は455億86百万円(前連結会計年度比5.6%増)となった。

また、利益面においては、工事原価管理の徹底と経営全般の効率化に努めた結果、経常利益は46億62百万円(前連結会計年度比6.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億40百万円(前連結会計年度比14.6%増)となった。

 

セグメントの業績は、次のとおりである。

(設備工事業)

当社グループの主たる事業である設備工事業の受注高は478億50百万円(前連結会計年度比4.5%増)、完成工事高は444億56百万円(前連結会計年度比6.0%増)、完成工事総利益は69億32百万円(前連結会計年度比6.2%増)となった。

(その他)

不動産賃貸業等で、売上高は11億29百万円(前連結会計年度比9.2%減)、売上総利益は2億61百万円(前連結会計年度比42.6%増)となった。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ12億12百万円増加し、115億13百万円となった。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益47億31百万円に対して、仕入債務の減少などにより、25億45百万円の資金増加(前連結会計年度比18億61百万円減)となった。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入があったものの、設備投資などにより、7億63百万円の資金減少(前連結会計年度比4億89百万円増)となった。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払やファイナンス・リース債務の返済による支出などにより、5億69百万円の資金減少(前連結会計年度比67百万円増)となった。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループが営んでいる事業においては生産実績を定義することが困難であり、事業の大部分を占める設備工事業においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわない。

また、設備工事業以外の事業では受注生産形態をとっていない。
 よって、受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」においてセグメントの業績に関連付けて記載している。

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。

設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況

(1) 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

 

期別

工事種類別

前期繰越
工事高
(百万円)

当期受注
工事高
(百万円)


(百万円)

当期完成
工事高
(百万円)

次期繰越
工事高
(百万円)

前事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

内線・空調管工事

12,824

28,931

41,755

25,504

16,251

配電線工事

2,591

10,187

12,778

10,320

2,458

その他工事

1,958

6,650

8,608

6,104

2,504

17,374

45,768

63,143

41,928

21,214

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

内線・空調管工事

16,251

29,736

45,987

27,967

18,020

配電線工事

2,458

10,908

13,367

10,551

2,815

その他工事

2,504

7,205

9,709

5,942

3,767

21,214

47,850

69,065

44,461

24,603

 

(注) 1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。

2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。

 

(2) 受注工事高の受注方法別比率

工事受注方法は、特命、競争及び北陸電力㈱との工事委託契約に大別される。

 

期別

区分

特命
(%)

競争
(%)

工事委託契約
(%)


(%)

前事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

内線・空調管工事

26.0

74.0

100.0

配電線工事

1.9

0.7

97.4

100.0

その他工事

42.1

57.9

100.0

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

内線・空調管工事

25.4

74.6

100.0

配電線工事

1.8

1.0

97.2

100.0

その他工事

34.4

65.6

100.0

 

(注) 1.百分比は請負金額比である。

2.従来、特命に含めていた北陸電力㈱との工事委託契約に係る受注比率について、区分表示することとした。このため、前事業年度の数値の組み替えを行っている。

 

 

(3) 完成工事高

 

期別

区分

北陸電力㈱
(百万円)

官公庁
(百万円)

一般民間
(百万円)


(百万円)

前事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

内線・空調管工事

1,230

3,987

20,285

25,504

配電線工事

10,168

0

150

10,320

その他工事

3,172

1

2,931

6,104

14,571

3,989

23,367

41,928

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

内線・空調管工事

1,508

3,543

22,915

27,967

配電線工事

10,457

0

93

10,551

その他工事

2,873

20

3,047

5,942

14,840

3,564

26,056

44,461

 

(注) 1.完成工事のうち主なものは次のとおりである。

  前事業年度 請負金額1億円以上の主なもの

㈱ホクタテ

舞台芸術パーク敷地 太陽光発電所工事

国立大学法人 富山大学

富山大学(杉谷)総合研究棟(医学薬学系)新営その他電気設備工事

枚方市

市立枚方市民病院改築工事(新病院電気設備工事)

北陸電力㈱

南福岡線・新能登線電線張替他工事(含む一部撤去工事)

㈱インテック

射水市ケーブルテレビFTTH化工事

 

 

  当事業年度 請負金額1億円以上の主なもの

㈱熊谷組

(仮称)三井アウトレットパーク北陸小矢部計画-電気設備工事

㈱大林組

朝日印刷 京都クリエイティブパーク新築工事

㈱関組

若越ひかりの村施設整備工事(第2期)

北陸電力㈱

北金沢線電線張替工事(2工区)(含む関連撤去工事)

富士通ネットワークソリューションズ㈱

第3期FTTH設備工事 伝送路設備工事(八尾サブセンター)

 

 

2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。

  前事業年度

   北陸電力㈱   14,571百万円  34.8%

 

  当事業年度

   北陸電力㈱   14,840百万円  33.4%

 

 

(4) 次期繰越工事高(平成28年3月31日現在)

 

区分

北陸電力㈱
(百万円)

官公庁
(百万円)

一般民間
(百万円)


(百万円)

内線・空調管工事

2,036

4,605

11,379

18,020

配電線工事

2,798

17

2,815

その他工事

1,110

2,657

3,767

5,944

4,605

14,054

24,603

 

(注) 次期繰越工事のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりである。

清水建設㈱

 

富山西総合病院・富山西リハビリテーション病院建設工事(電気設備工事)

 

平成29年10月完成予定

東京都財務局

 

都立南花畑学園特別支援学校(仮称)(27)改築電気設備工事

 

平成32年2月完成予定

富山県

 

新富山県立近代美術館(仮称)新築空調設備工事

 

平成28年12月完成予定

北陸電力㈱

 

富山新港火力線増強工事(新港火力~No.9)他(含む一部撤去工事)

 

平成28年7月完成予定

栗原工業㈱

 

石川第8発電所建設に伴う新築電気設備工事

 

平成29年2月完成予定

 

 

3 【対処すべき課題】

公共投資は減少傾向にあるものの高水準を維持し、民間設備投資は持ち直しの動きがみられるが、当社グループにおいては、人手不足や資材費の高止まりが懸念されるなど、先行き不透明で厳しい事業環境が続くことが予想される。

このような状況のなか「受注の確保」を最優先課題に、主力の電気・空調管工事に加え、相乗効果が期待できる再生可能エネルギー・省エネなどの周辺分野へ事業領域の拡大を目指すものとし、そのために人材の育成を図り、技術提案力を高め、新規顧客の開拓に努めていく。

さらに、価格競争の激化に伴い受注価格の引き下げを余儀なくされているなかにあって、現場生産性の向上や徹底的なコストの削減に取り組み、利益を創出できる体制を目指していく。

また、社会やお客さまからの信用を高めるため、建設業の原点である安全と品質の確保を徹底するとともに、法令・社会規範の遵守に努め、当社グループの持てる力を存分に発揮し地域に貢献していく。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループにおける投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は、次のとおりである。

なお、当社グループはこれらの起こりうるリスクの可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。

また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

(1) 官公庁、特定取引先との取引

官公庁の公共投資の動向は政府や地方自治体の政策によって大きく左右されるため、官公庁から受注する工事量が今後とも安定的に推移するとは限らないものと認識している。

また、当社グループの売上高において、親会社である北陸電力株式会社からの受注工事量は大きな割合を占めている。

従って、公共投資や電力設備投資が予想を上回って削減された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

(2) 取引先の経営状態

建設業界では、一契約における請負金額が大きく、また、工事完了後に工事代金を受け渡す条件で契約を締結することが多く、このため、当社グループが工事代金を受領する前に、当該取引先の資金繰りの悪化、或いは経営破綻により工事代金が回収できなくなる可能性がある。当社グループでは貸倒れが懸念される債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しているが、今後、回収不能債権額が多大となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

(3) 材料価格の変動

工事材料の価格が高騰し、請負金額に反映することが困難な場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

(4) 法的規制

当社グループが行う事業は、建設業法、建築基準法、独占禁止法、会社法等により法的な規制を受けている。そのため、上記法律の改廃や新たな法的規制の導入、適用基準の変更等によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記事項はない。

 

6 【研究開発活動】

研究開発活動は特段行っていない。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積もり

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、見積もりが必要となる事項においては合理的な基準に基づき会計上の見積もりを行っている。ただし、実際の結果は見積もりによる不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合がある。

 

(2) 当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産額は、409億99百万円となり、前連結会計年度末と比べ21億16百万円の増加となった。これは現金預金の増加(12億12百万円)などによるものである。

負債総額は、157億31百万円となり、前連結会計年度末と比べ6億98百万円の減少となった。これは工事未払金の減少(10億84百万円)などによるものである。

純資産総額は、252億67百万円となり、前連結会計年度末と比べ28億15百万円の増加となった。これは、利益剰余金の増加(28億60百万円)などによるものである。

 

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

(受注高)

全社を挙げて積極的な営業活動を展開した結果、受注高は前連結会計年度と比べ20億82百万円増加し、478億50百万円となった。

 

(売上高)

受注が順調に推移した結果、売上高は前連結会計年度と比べ24億15百万円増加し、455億86百万円となった。

 

(経常利益)

工事原価管理の徹底と経営全般の効率化に努めたことなどにより、経常利益は前連結会計年度と比べ2億84百万円増加し、46億62百万円となった。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

経常利益の増益により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ3億99百万円増加し、31億40百万円となった。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。