「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示している。
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の影響による先行き不透明な状況がみられたものの、企業収益や雇用・所得環境の改善が続いており、景気は緩やかに回復した。
建設業界においては、民間設備投資・公共投資ともに底堅い動きがみられる一方、技能労働者は慢性的に不足し、加えて熾烈な受注・価格競争が続くなど、経営環境は厳しい状況で推移した。
このような状況のなか、当社グループは受注高・売上高を確保するため、全社を挙げて積極的な営業活動を展開したが、太陽光発電関連工事などの減少により、売上高は430億63百万円(前連結会計年度比5.5%減)となった。
また、利益面においては、一層の原価低減・工程管理の徹底など、工事採算性の向上に努めた結果、経常利益は47億13百万円(前連結会計年度比1.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は32億4百万円(前連結会計年度比2.0%増)となった。
セグメントの業績は、次のとおりである。
当社グループの主たる事業である設備工事業の受注高は423億86百万円(前連結会計年度比11.4%減)、完成工事高は418億82百万円(前連結会計年度比5.8%減)、完成工事総利益は72億21百万円(前連結会計年度比4.2%増)となった。
不動産賃貸業等で、売上高は11億81百万円(前連結会計年度比4.6%増)、売上総利益は3億22百万円(前連結会計年度比23.5%増)となった。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ30億55百万円増加し、145億69百万円となった。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益45億6百万円に対して、仕入債務の減少などにより、41億86百万円の資金増加(前連結会計年度比16億41百万円増)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入があったものの、設備投資などにより、6億39百万円の資金減少(前連結会計年度比1億23百万円増)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払やファイナンス・リース債務の返済による支出などにより、4億91百万円の資金減少(前連結会計年度比77百万円増)となった。
当社グループが営んでいる事業においては生産実績を定義することが困難であり、事業の大部分を占める設備工事業においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわない。
また、設備工事業以外の事業では受注生産形態をとっていない。
よって、受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」においてセグメントの業績に関連付けて記載している。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
|
期別 |
工事種類別 |
前期繰越 |
当期受注 |
計 |
当期完成 |
次期繰越 |
|
前事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
内線・空調管工事 |
16,251 |
29,736 |
45,987 |
27,967 |
18,020 |
|
配電線工事 |
2,458 |
10,908 |
13,367 |
10,551 |
2,815 |
|
|
その他工事 |
2,504 |
7,205 |
9,709 |
5,942 |
3,767 |
|
|
計 |
21,214 |
47,850 |
69,065 |
44,461 |
24,603 |
|
|
当事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
内線・空調管工事 |
18,020 |
24,624 |
42,644 |
23,999 |
18,644 |
|
配電線工事 |
2,815 |
11,454 |
14,270 |
11,078 |
3,192 |
|
|
その他工事 |
3,767 |
6,307 |
10,075 |
6,805 |
3,269 |
|
|
計 |
24,603 |
42,386 |
66,990 |
41,883 |
25,106 |
(注) 1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
工事受注方法は、特命、競争及び北陸電力㈱との工事委託契約に大別される。
|
期別 |
区分 |
特命 |
競争 |
工事委託契約 |
計 |
|
前事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
内線・空調管工事 |
25.4 |
74.6 |
― |
100.0 |
|
配電線工事 |
1.8 |
1.0 |
97.2 |
100.0 |
|
|
その他工事 |
34.4 |
65.6 |
― |
100.0 |
|
|
当事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
内線・空調管工事 |
22.4 |
77.6 |
― |
100.0 |
|
配電線工事 |
1.7 |
0.8 |
97.5 |
100.0 |
|
|
その他工事 |
46.4 |
53.6 |
― |
100.0 |
(注) 百分比は請負金額比である。
|
期別 |
区分 |
北陸電力㈱ |
官公庁 |
一般民間 |
計 |
|
前事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
内線・空調管工事 |
1,508 |
3,543 |
22,915 |
27,967 |
|
配電線工事 |
10,457 |
0 |
93 |
10,551 |
|
|
その他工事 |
2,873 |
20 |
3,047 |
5,942 |
|
|
計 |
14,840 |
3,564 |
26,056 |
44,461 |
|
|
当事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
内線・空調管工事 |
2,467 |
3,302 |
18,228 |
23,999 |
|
配電線工事 |
10,970 |
― |
108 |
11,078 |
|
|
その他工事 |
2,639 |
35 |
4,131 |
6,805 |
|
|
計 |
16,077 |
3,337 |
22,468 |
41,883 |
(注) 1.完成工事のうち主なものは次のとおりである。
前事業年度 請負金額1億円以上の主なもの
|
㈱熊谷組 |
(仮称)三井アウトレットパーク北陸小矢部計画-電気設備工事 |
|
㈱大林組 |
朝日印刷 京都クリエイティブパーク新築工事 |
|
㈱関組 |
若越ひかりの村施設整備工事(第2期) |
|
北陸電力㈱ |
北金沢線電線張替工事(2工区)(含む関連撤去工事) |
|
富士通ネットワークソリューションズ㈱ |
第3期FTTH設備工事 伝送路設備工事(八尾サブセンター) |
当事業年度 請負金額1億円以上の主なもの
|
㈱東芝 |
㈱ジャパンディスプレイD3ライン新工場電気設備工事 |
|
射水市 |
射水市庁舎新築(電気設備)工事 |
|
富山県 |
新富山県立近代美術館(仮称)新築空調設備工事 |
|
三井金属エンジニアリング㈱ |
金木戸送電線改修工事(架線工事) |
|
㈱日立製作所 |
イセ津向町発電所特別高圧地中線工事 |
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。
前事業年度
北陸電力㈱ 14,840百万円 33.4%
当事業年度
北陸電力㈱ 16,077百万円 38.4%
|
区分 |
北陸電力㈱ |
官公庁 |
一般民間 |
計 |
|
内線・空調管工事 |
1,681 |
5,599 |
11,363 |
18,644 |
|
配電線工事 |
3,178 |
― |
14 |
3,192 |
|
その他工事 |
1,647 |
― |
1,622 |
3,269 |
|
計 |
6,506 |
5,599 |
13,000 |
25,106 |
(注) 次期繰越工事のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりである。
|
東大阪市 |
|
東大阪市花園ラグビー場整備電気設備工事 |
|
平成30年9月完成予定 |
|
㈱フジタ |
|
(仮称)総曲輪三丁目地区第1種市街地再開発事業施設建築物新築工事(電気設備工事) |
|
平成31年3月完成予定 |
|
㈱フジタ |
|
野々市中央地区整備事業 文化交流拠点施設新築機械設備工事 |
|
平成29年7月完成予定 |
|
北陸電力㈱ |
|
御所北金沢支線新設工事1工区(含む仮工事) |
|
平成31年6月完成予定 |
|
ソフトバンク㈱ |
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FY17_RAN施策基地局建設(KCS及び工事)226局 |
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平成31年12月完成予定 |
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
当社グループの経営陣は、「①複雑なことはしない。正しい取引を貫き、シンプルに生きる。」「②明るく公平な職場で、一生懸命働き、お客さまから信用を得る。」「③仕事を通して社会の発展に貢献し、健康で幸せな人生を目指す。」を経営理念に掲げ、総合設備企業として社会的使命を果たすとともに、安全と高い技術力で地域に貢献していく所存である。
当社グループは、「北陸電工グループ経営方針」に基づき、「アクションプラン2020」に当社グループが直面する課題と施策を織り込み、最終年度の「売上高500億円、経常利益率10%以上、ROE10%以上」の達成を目指し、以下の方針にそって全社員で着実に推進していく。
<基本方針>
「一人ひとりが基本ルール遵守とレベルアップに努め、課題に対しチーム全員で果敢に取り組む」
<重点方針>
1.安全の徹底と強いチームづくり
2.受注の拡大(受注=利益の源泉)
3.全社大での生産性向上
民間設備投資・公共投資ともに底堅い動きがみられる一方で、当社グループにおいては、人手不足による労務費の高騰や熾烈な受注競争など、厳しい事業環境が続くものと予想される。
このような状況のなか、上記の目標を達成するための取り組みとして、「受注の確保」を最優先課題に、主力の電気・空調管工事に加え、相乗効果が期待できる再生可能エネルギー・省エネなどの周辺分野へ事業領域拡大を目指すものとし、そのために人材の確保・育成に取り組み、技術力・提案力を高め、新規顧客の開拓に努めていく。
さらに、価格競争の激化に伴い受注価格の引き下げを余儀なくされているなかにあって、全社大での生産性の向上や徹底的なコストの削減に取り組み、利益を創出できる体制を目指していく。
また、引き続き社会やお客さまから信頼されるよう、法令・社会規範を遵守し、基本ルールの周知徹底と確実な作業により、安全の確保と品質向上への取り組みを強化するとともに、働きがいを感じられる魅力ある職場作りに努め、当社グループの持てる力を存分に発揮し地域に貢献していく。
当社グループにおける投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は、次のとおりである。
なお、当社グループはこれらの起こりうるリスクの可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
官公庁の公共投資の動向は政府や地方自治体の政策によって大きく左右されるため、官公庁から受注する工事量が今後とも安定的に推移するとは限らないものと認識している。
また、当社グループの売上高において、親会社である北陸電力株式会社からの受注工事量は大きな割合を占めている。
従って、公共投資や電力設備投資が予想を上回って削減された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
建設業界では、一契約における請負金額が大きく、また、工事完了後に工事代金を受け渡す条件で契約を締結することが多く、このため、当社グループが工事代金を受領する前に、当該取引先の資金繰りの悪化、或いは経営破綻により工事代金が回収できなくなる可能性がある。当社グループでは貸倒れが懸念される債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しているが、今後、回収不能債権額が多大となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
工事材料の価格が高騰し、請負金額に反映することが困難な場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
当社グループが行う事業は、建設業法、建築基準法、独占禁止法、会社法等により法的な規制を受けている。そのため、上記法律の改廃や新たな法的規制の導入、適用基準の変更等によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
特記事項はない。
研究開発活動は特段行っていない。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、見積もりが必要となる事項においては合理的な基準に基づき会計上の見積もりを行っている。ただし、実際の結果は見積もりによる不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合がある。
当連結会計年度末の総資産額は、434億99百万円となり、前連結会計年度末と比べ25億円の増加となった。これは現金預金の増加(30億55百万円)などによるものである。
負債総額は、153億37百万円となり、前連結会計年度末と比べ3億94百万円の減少となった。これは工事未払金の減少(6億48百万円)などによるものである。
純資産総額は、281億62百万円となり、前連結会計年度末と比べ28億95百万円の増加となった。これは、利益剰余金の増加(28億91百万円)などによるものである。
全社を挙げて積極的な営業活動を展開したものの、受注高は前連結会計年度と比べ54億64百万円減少し、423億86百万円となった。
太陽光発電関連工事などの減少により、売上高は前連結会計年度と比べ25億22百万円減少し、430億63百万円となった。
原価低減・工程管理の徹底など、工事採算性の向上に努めたことにより、経常利益は前連結会計年度と比べ50百万円増加し、47億13百万円となった。
経常利益の増益により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ64百万円増加し、32億4百万円となった。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりである。