「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示している。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
当社グループの経営陣は、「①複雑なことはしない。正しい取引を貫き、シンプルに生きる。」「②明るく公平な職場で、一生懸命働き、お客さまから信用を得る。」「③仕事を通して社会の発展に貢献し、健康で幸せな人生を目指す。」を経営理念に掲げ、総合設備企業として社会的使命を果たすとともに、安全と高い技術力で地域に貢献していく。
当社グループは、「北陸電工グループ経営方針」に基づき、「アクションプラン2020」に当社グループが直面する課題と施策を織り込み、最終年度の「売上高500億円、経常利益率10%以上、ROE10%以上」の達成を目指し、以下の方針にそって全社員で着実に推進していく。
<基本方針>
「一人ひとりが基本ルールの厳守と個の力のレベルアップに努め、課題に対しチーム全員で果敢に取り組む」
<重点方針>
1.安全の徹底と基本ルールの厳守
2.受注の拡大(受注=利益の源泉)
3.働き方改革と生産性向上の両立
当社グループの主要な営業基盤である北陸地域においては、新幹線の開業効果にも一服感があり、原材料費の高騰や人手不足も相まって受注競争はますます熾烈を極めているほか、電力業界では2020年4月に送配電部門の法的分離が予定されるなど先行きの不透明感は増しており、今後も厳しい事業環境が続くものと予想される。
このような状況のなか「受注の確保」を最優先課題に、既存のお客さまとの関係を強化し、確かな技術力により新規のお客さまの獲得を図り、北陸地域でのシェア拡大と大都市圏での営業基盤の強化に努めていく。
また、これからの人口減少により建設市場の縮小や労働者不足の深刻化が懸念されるなか、将来の担い手を確保するために働き方改革を推進するとともに、業務の機械化・集約化などにより一層の生産性向上を目指していく。
これからも引き続き社会やお客さまから信頼されるよう、法令・社会規範を遵守し、基本ルールの厳守と確実な作業により安全の確保と品質向上への取り組みを強化するとともに、社員が働きがいを感じられる魅力ある職場作りを進め、当社グループの持てる力を存分に発揮し地域に貢献していく。
当社グループにおける投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は、次のとおりである。
なお、当社グループはこれらの起こりうるリスクの可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
官公庁の公共投資の動向は政府や地方自治体の政策によって大きく左右されるため、官公庁から受注する工事量が今後とも安定的に推移するとは限らないものと認識している。
また、当社グループの売上高において、親会社である北陸電力株式会社からの受注工事量は大きな割合を占めている。
従って、公共投資や電力設備投資が予想を上回って削減された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
建設業界では、一契約における請負金額が大きく、また、工事完了後に工事代金を受け渡す条件で契約を締結することが多く、このため、当社グループが工事代金を受領する前に、当該取引先の資金繰りの悪化、或いは経営破綻により工事代金が回収できなくなる可能性がある。当社グループでは貸倒れが懸念される債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しているが、今後、回収不能債権額が多大となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
工事材料の価格が高騰し、請負金額に反映することが困難な場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
当社グループが行う事業は、建設業法、建築基準法、独占禁止法、会社法等により法的な規制を受けている。そのため、上記法律の改廃や新たな法的規制の導入、適用基準の変更等によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
当連結会計年度末の総資産額は、469億62百万円となり、前連結会計年度末と比べ34億62百万円の増加となった。これは現金預金の増加(19億49百万円)、受取手形・完成工事未収入金等の増加(5億50百万円)などによるものである。
負債総額は、158億50百万円となり、前連結会計年度末と比べ5億13百万円の増加となった。これは未成工事受入金の増加(6億58百万円)などによるものである。
純資産総額は、311億12百万円となり、前連結会計年度末と比べ29億49百万円の増加となった。これは、利益剰余金の増加(29億11百万円)などによるものである。
全社を挙げて積極的な営業活動を展開したものの、受注高は前連結会計年度と比べ9億20百万円減少し、414億65百万円となった。
厳しい受注環境により、売上高は前連結会計年度と比べ8億66百万円減少し、421億96百万円となった。
原価低減・工程管理の徹底など、工事採算性の向上に努めたものの、経常利益は前連結会計年度と比べ1億77百万円減少し、45億35百万円となった。
特別利益の増益などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ80百万円増加し、32億84百万円となった。
なお、セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
当社グループの主たる事業である設備工事業の受注高は414億65百万円(前連結会計年度比2.2%減)、完成工事高は412億23百万円(前連結会計年度比1.6%減)、完成工事総利益は71億74百万円(前連結会計年度比0.7%減)となった。
不動産賃貸業等で、売上高は9億73百万円(前連結会計年度比17.5%減)、売上総利益は2億18百万円(前連結会計年度比32.4%減)となった。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ19億49百万円増加し、165億18百万円となった。
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払や売上債権の増加等があったものの、税金等調整前当期純利益の計上などにより、35億33百万円の資金増加(前連結会計年度比6億53百万円減)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資などにより、10億86百万円の資金減少(前連結会計年度比4億46百万円減)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払やファイナンス・リース債務の返済による支出などにより、4億97百万円の資金減少(前連結会計年度比5百万円減)となった。
当社グループが営んでいる事業においては生産実績を定義することが困難であり、事業の大部分を占める設備工事業においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわない。
また、設備工事業以外の事業では受注生産形態をとっていない。
よって、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメントごとの経営成績に関連付けて記載している。
なお、参考のため提出会社個別の事業の実績は次のとおりである。
|
期別 |
工事種類別 |
前期繰越 |
当期受注 |
計 |
当期完成 |
次期繰越 |
|
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
内線・空調管工事 |
18,020 |
24,624 |
42,644 |
23,999 |
18,644 |
|
配電線工事 |
2,815 |
11,454 |
14,270 |
11,078 |
3,192 |
|
|
その他工事 |
3,767 |
6,307 |
10,075 |
6,805 |
3,269 |
|
|
計 |
24,603 |
42,386 |
66,990 |
41,883 |
25,106 |
|
|
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
内線・空調管工事 |
18,644 |
23,823 |
42,468 |
25,596 |
16,871 |
|
配電線工事 |
3,192 |
10,271 |
13,463 |
10,206 |
3,257 |
|
|
その他工事 |
3,269 |
7,371 |
10,641 |
5,421 |
5,219 |
|
|
計 |
25,106 |
41,465 |
66,572 |
41,225 |
25,347 |
(注) 1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
工事受注方法は、特命、競争及び北陸電力㈱との工事委託契約に大別される。
|
期別 |
区分 |
特命 |
競争 |
工事委託契約 |
計 |
|
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
内線・空調管工事 |
22.4 |
77.6 |
― |
100.0 |
|
配電線工事 |
1.7 |
0.8 |
97.5 |
100.0 |
|
|
その他工事 |
46.4 |
53.6 |
― |
100.0 |
|
|
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
内線・空調管工事 |
29.4 |
70.6 |
― |
100.0 |
|
配電線工事 |
1.8 |
0.7 |
97.5 |
100.0 |
|
|
その他工事 |
59.3 |
40.7 |
― |
100.0 |
(注) 百分比は請負金額比である。
|
期別 |
区分 |
北陸電力㈱ |
官公庁 |
一般民間 |
計 |
|
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
内線・空調管工事 |
2,467 |
3,302 |
18,228 |
23,999 |
|
配電線工事 |
10,970 |
― |
108 |
11,078 |
|
|
その他工事 |
2,639 |
35 |
4,131 |
6,805 |
|
|
計 |
16,077 |
3,337 |
22,468 |
41,883 |
|
|
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
内線・空調管工事 |
1,892 |
5,155 |
18,548 |
25,596 |
|
配電線工事 |
10,114 |
0 |
91 |
10,206 |
|
|
その他工事 |
3,064 |
14 |
2,343 |
5,421 |
|
|
計 |
15,071 |
5,170 |
20,983 |
41,225 |
(注) 1.完成工事のうち主なものは次のとおりである。
前事業年度 請負金額1億円以上の主なもの
|
㈱東芝 |
㈱ジャパンディスプレイD3ライン新工場電気設備工事 |
|
射水市 |
射水市庁舎新築(電気設備)工事 |
|
富山県 |
新富山県立近代美術館(仮称)新築空調設備工事 |
|
三井金属エンジニアリング㈱ |
金木戸送電線改修工事(架線工事) |
|
㈱日立製作所 |
イセ津向町発電所特別高圧地中線工事 |
当事業年度 請負金額1億円以上の主なもの
|
清水建設㈱ |
富山西総合病院・富山西リハビリテーション病院建設電気設備工事 |
|
国立大学法人 信州大学 |
信州大学医学部附属病院包括先進医療棟新営その他電気設備工事 |
|
真柄建設㈱ |
(仮称)粟津神経サナトリウム新病棟新築機械設備工事 |
|
(一財)富山産業展示館 |
富山産業展示館新展示場増築空調設備工事 |
|
北陸電力㈱ |
京福線鉄塔建替(№152~160)(含む関連除却工事および関連修繕工事) |
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。
前事業年度
北陸電力㈱ 16,077百万円 38.4%
当事業年度
北陸電力㈱ 15,071百万円 36.6%
|
区分 |
北陸電力㈱ |
官公庁 |
一般民間 |
計 |
|
内線・空調管工事 |
831 |
3,497 |
12,542 |
16,871 |
|
配電線工事 |
3,255 |
― |
1 |
3,257 |
|
その他工事 |
1,497 |
― |
3,722 |
5,219 |
|
計 |
5,583 |
3,497 |
16,266 |
25,347 |
(注) 次期繰越工事のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりである。
|
東大阪市 |
|
東大阪市花園ラグビー場整備電気設備工事 |
|
平成30年9月完成予定 |
|
富山県 |
|
富山県立大学新棟新築情報通信設備工事 |
|
平成31年12月完成予定 |
|
㈱フジタ |
|
(仮称)富山市桜町ホテル計画に伴う機械設備工事 |
|
平成31年2月完成予定 |
|
北陸電力㈱ |
|
御所北金沢支線新設工事1工区(含む仮工事) |
|
平成31年6月完成予定 |
|
合同会社NBE-02 |
|
(仮称)伏木富山港バイオマス発電所 送電線・受排水施設 |
|
平成32年5月完成予定 |
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、見積もりが必要となる事項においては合理的な基準に基づき会計上の見積もりを行っている。ただし、実際の結果は見積もりによる不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合がある。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善が続くなかで、景気は緩やかな回復基調が続いた。
建設業界においても、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資も緩やかに増加したが、その一方で受注競争の激化や原材料費・人件費の高騰が続くなど、経営環境は厳しい状況で推移した。
この結果、経営成績等は「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりとなっており、現時点において、当社グループの目標とする経営指標である「アクションプラン2020」に対して堅調に推移していると認識している。
セグメントごとの見解としては、「設備工事業」においては、受注の確保を最優先課題に、既存のお客さまとの関係を強化し、確かな技術力により新規のお客さまの獲得を図り、北陸地域でのシェア拡大と大都市圏での営業基盤の強化に努めていく所存であり、「その他」においては、更なる設備投資をし、売上高と利益の確保に努めていく所存である。
また、資金需要については、設備工事業における土地、建物、機械装置等の設備投資資金であり、すべて自己資金によりまかなっている。資金の流動性については、営業債権の回収、営業債務の支払ともに概ね4ヶ月以内に滞りなく処理されており、営業活動に伴う資金収入を安定的に確保している。
特記事項はない。
研究開発活動は特段行っていない。