「第2 事業の状況」における各項目の記載については、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「より良い空間創造を通じて豊かな社会と生活の実現に貢献する」という経営理念のもと、いつの時代も空間づくりのプロフェッショナルであり続けるために、お客様や社会とともに考え、一緒に成長していく企業を目指しております。
時代とともに変化するお客さまのニーズや社会的な要請に応えるために、空間づくりのノウハウ、創造性に磨きをかけ、常に自らを成長・変革させることに取り組んでまいります。
(2) 経営戦略等
当社グループといたしましては、中期経営計画(2022年1月期~2024年1月期)に基づき、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による環境変化に柔軟に対応できるよう、デジタル活用を基軸にビジネスと働き方を進化させ、早期の業績回復の実現と更なる企業価値の向上に努めてまいります。
なお、中期経営計画(2022年1月期~2024年1月期)の戦略及び施策は以下のとおりです。
① 売り物づくり
(a) デジタル活用による売り物づくり
(b) 地域創生ソリューションの開発
② マーケティングの強化
(a) デジタルマーケティングの実践・拡充
③ 働き方の再構築
(a) 業務プロセスの見直し
(b) ダイバーシティ&インクルージョンの推進
(c) BIM(Building Information Modeling)の導入
当社グループは、2021年3月12日に公表した、東京オリンピック・パラリンピックが予定どおり開催され、新型コロナウイルス感染症については、2022年1月期中に収束の目途がつくことを前提に策定した中期経営計画(2022年1月期~2024年1月期)に基づいて各施策に取り組んでまいりました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は長期化し、展示会・イベント等の中止・延期や企業の設備投資の抑制、官公庁関連の計画延期や縮小等、市場全体の需要は引き続き縮小傾向にあり、中期経営計画(2022年1月期~2024年1月期)の進捗に遅れが生じております。
このような状況を踏まえ、次のとおり中期経営計画(2022年1月期~2024年1月期)の業績目標を修正いたしました。なお、修正にあたり、新型コロナウイルス感染症については、2023年1月期中に収束し、経済活動並びに当社の市場環境が回復していることを前提としております。
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売上高 (百万円) |
営業利益 (百万円) |
経常利益 (百万円) |
親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) |
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2022年1月期 |
62,714 |
2,024 |
2,209 |
1,434 |
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2023年1月期 |
70,000 |
2,500 |
2,690 |
1,800 |
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2024年1月期 |
80,000 |
4,400 |
4,540 |
3,050 |
(3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、投資家の皆様から託された資本を有効活用し、最大限の成果を上げることが経営の責務であると認識し、自己資本当期純利益率(ROE)を経営上重視すべき経営指標に定めております。中期経営計画(2022年1月期~2024年1月期)の目標値としては、自己資本当期純利益率(ROE)10.0%を掲げており、株主資本の充実を図る中で、親会社株主に帰属する当期純利益の増加による達成を目指してまいります。
また、還元目標については配当性向50.0%以上を目標としております。
なお、自己資本当期純利益率(ROE)及び配当性向の推移は以下のとおりであります。
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2018年1月期 (%) |
2019年1月期 (%) |
2020年1月期 (%) |
2021年1月期 (%) |
2022年1月期 (%) |
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自己資本当期純利益率(ROE) |
13.3 |
16.0 |
14.8 |
12.0 |
4.9 |
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配当性向 |
53.8 |
43.4 |
49.1 |
55.4 |
86.3 |
(注)1 指標は、連結ベースの財務数値により算出しております。
2 自己資本は、(期首自己資本+期末自己資本)/2により算出しております。
また、業績面においては、営業利益率を重視すべき経営指標に定め、中期経営計画(2022年1月期~2024年1月期)の目標値として、連結営業利益率5.5%を掲げております。
なお、連結営業利益率の推移は以下のとおりであります。
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2018年1月期 (%) |
2019年1月期 (%) |
2020年1月期 (%) |
2021年1月期 (%) |
2022年1月期 (%) |
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連結営業利益率 |
6.1 |
6.1 |
7.0 |
7.3 |
3.2 |
(4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
足元の環境については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、インバウンド需要の減少、イベントの中止・延期・自粛、企業の設備投資の抑制、出店計画の見直し等により、市場全体の需要は一時的に縮小傾向にあります。
またディスプレイ業界を取り巻く環境については、新しい生活様式に合わせて、空間に求められる付加価値が変化していると認識しております。今後は、急速なデジタル化の拡大により、リアルにデジタル技術を融合させた空間に対するニーズは高まると想定しております。
また当社グループにおいても、政府による働き方改革の推進により、労働環境の改善やダイバーシティの推進に向けた取り組み等、より一層進んでいくものと認識しております。
上述の経営環境を踏まえ、当社グループは、お客様や社会ニーズの変化に柔軟に対応し、付加価値の高い空間創造の実現に向け、積極的にデジタル技術の活用を進めてまいります。また、人材の育成や生産性の向上等、事業運営の基盤を強化しつつ、収益性の向上に努めてまいります。
(1)リスクの管理について
当社グループでは、経営成績や財務状況に重要な影響を与え、事業の円滑な運営と成長に支障をきたす恐れのある事象について、恒常的に特定・評価・分析し対策を講じております。
これら事業活動上のリスクについては、「損失危険管理規程」に基づいてリスクマネジメント活動を総括・推進するリスク・コンプライアンス委員会を中心に洗い出しを行い、事象が発生する可能性や発生した場合の影響の度合い等の基準により評価しております。評価結果を踏まえ、経営として特に重視すべきリスクを特定し、全体的見地から特に実施すべきリスク対策を定めてその実行状況をモニタリングしております。
以上のリスクの把握・評価・対策における重要な選択や決定等は取締役会に報告され、経営による判断・意思決定と連動しております。
(2)主要なリスクと対策
リスク群に対する評価結果を踏まえ、当社グループにおいて特に重視すべきリスクとして認識するものは本項に掲げる6項目です。いずれも事業を円滑かつ安定的に運営するうえでの障害となり、投資者の判断にも重要な影響を及ぼす可能性があると捉えておりますが、これらは当社グループの事業特性等も考慮して経営的見地から選別・整理したものであり、当社グループが直面し得る事象を網羅するものではありません。また、各リスクには相互に関連し影響し合うものも含まれます。各記述のうち将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①不確定性のリスク
当社グループの事業は、「空間」を介して事業者や利用者の多様な需要にこたえ、課題解決を提供することで成り立っております。その特性上、経済動向や市場・社会のニーズと要請の変化に多分に左右され、これらが経営成績及び企業価値の発揮に大きく影響します。
(a)起こり得る事象と影響
ⅰ景況悪化等の影響から事業者の設備投資意欲等、需要が減少した場合、大きな損失が発生する可能性があります。
景気の悪化が深刻化した場合、当社グループの顧客となる事業者の投資抑制を招き、新たな受注機会が減少するほか、見込まれていた案件の延期や縮小・中止等の形で直接的な影響が生じます。消費の低迷から小売業・サービス業による設備投資が減少した場合は、店舗等の新装・改装等の需要が失われます。また、企業活動の抑制から販売促進や広告宣伝に対する支出が抑えられることで、展示会やイベント・プロモーション活動に関連する需要が減少します。これらとともに、顧客の業績悪化等による債権回収上のリスクも高まります。さらに、地方自治体の財政状態の悪化により公共投資が削減された場合、文化施設・公共施設の整備にかかる需要が減少します。また、当社グループが行なっている公共施設の運営管理事業にも影響が生じます。
こうした需要減少リスクに対し的確な把握や回避等の対応ができなかった場合は、売上の減少や採算性の悪化等、損失が発生する可能性があります。
2020年以降、新型コロナウイルス感染症の拡大により経済に大きな打撃がもたらされました。変異型の流行から景気回復の先行きもなお見通せない状況にあり、本リスクの重要性は引き続き高いと捉えております。また、人口の減少、少子化・高齢化といった市場の基盤に関わる社会動向についても、需要の変動を左右する重要な要素として注視が必要と考えております。
ⅱ市場のニーズや消費の動向等、経済環境のトレンドの変化への対応が適切でなかった場合、大きな損失が発生する可能性があります。
当社グループは、「空間」により事業を行う事業者のニーズ、さらにはそうした空間の利用者、ひいては一般消費者の期待に応じ、その課題を空間を通じて解決することを事業としております。必然的に、事業者の期待や消費者の嗜好・関心、価値観等の変化を常に的確に把握し、提供価値を高めていく必要があります。
これらニーズや需要動向の変化を適切に捉えられなかったり、必要な対応が十分行えなかったりした場合、顧客からみた当社グループの提供価値が低下する事態が生じかねません。当社グループの提案が顧客や市場のニーズを満たさず受け入れられないこと、新規需要を喚起できないこと、顧客満足を維持できないこと等が起きる可能性があります。また、新たなニーズや需要の変化に対応した技術等への適切な投資や資源配分が行えなかった場合、提案やサービスの競争力や優位性が失われて陳腐化し、価格競争を余儀なくされる恐れもあります。
こうした事態の結果、受注機会を喪失し、収益の減少や成長の鈍化等、損失が発生する可能性があります。顧客や市場の支持が低下してネガティブな評価がなされることにより、信用・信頼を毀損する損失が発生する可能性もあります。
なお、近年はデジタル技術が社会生活の広範にわたって浸透し、消費行動はじめ経済活動のあり方が大きく様変わりしております。企業活動やビジネスのスタイルも問い直しが進み、これらの変化はコロナ禍によりいっそう強められ加速されています。デジタルへのシフトは影響の範囲と程度の点で大変大きな環境変化であり、「空間」に対するニーズの変化等を含め対応を誤ってはならない重要課題と認識しております。
ⅲ価格競争の激化や競合状況の変化により利益の圧縮を余儀なくされた場合、大きな損失が発生する可能性があります。
当社グループは常に、業態や企業規模の異なる多様な競合企業との競争環境に置かれております。需要の減少等「パイ」の縮小に対して競争がさらに激化すること、また想定を超えた新たな競合企業が出現すること等があり得ます。顧客からのコスト圧縮の要求が強まる可能性も常に存在します。
こうした競争環境において相対的な優位が確立できない場合、やむを得ず価格競争に陥ったり、競合企業による営業基盤の浸食を防げなかったりする恐れがあります。これにより顧客や事業機会が失われ、また販売価格の下落が費用の圧縮を上回った際には、収益の悪化をきたす等の損失が発生する可能性があります。
ⅳ経済動向等により、購買先からの調達に支障が生じたり価格が高騰したりした場合、大きな損失が発生する可能性があります。
当社グループの事業では、「空間」及び関連するサービスの提供を行うために、原材料・資材・労務・サービス・情報・ノウハウ等の多くを購買先の企業等から調達しております。これら外部資源の調達には各種の不確定要因が潜在し、円滑・安定的な調達が行えなくなる事態の発生を否定できません。
様々な原因から外部資源の調達価格が高騰し、コスト上昇の要因となる事態が起こり得ます。また、生産・供給の縮小や停止等のほか、資源難や諸規制の変更に起因して必要な調達が行えなくなる場合もあります。景況が悪化した場合の影響が及ぶことで、購買先の操業や事業の継続が難しくなる等の状況も考えられます。大規模な災害や事故等、不測の事態の発生によりこれらの状況が生じることも十分に想定されます。
調達価格の上昇に対して販売価格への転嫁ができなかった場合、利益率の低下による損失が発生する可能性があります。また、調達が困難となった資源等について代替品や代替の調達先が確保できなかった場合、新たな収益機会の喪失はもとより、受託済み案件の設計・制作作業や提供サービスの進行が停滞する恐れがあります。工場での制作や現場施工の遅延や中断、納期遅れ等が生じて契約の履行義務を果たせない事態に至った場合、当社グループに対する信用・信頼を損なうほか、賠償金支払い等の損失が発生する可能性があります。
ⅴ地球環境や社会問題をめぐる企業への期待に適切に応えられなかった場合、大きな損失が発生するリスクがあります。
気候変動問題に対する脱炭素社会への流れや環境保全、労働と人権の問題等、企業の責任ある行動に対するステークホルダーからの注目と関心は多岐にわたるようになりました。その内容は変動・拡大し、またそれにともなって新たな規制や社会的義務も生じてきております。
これら多様化・厳格化する社会の要請に対し、対応が遅れたり不適切とみられたりした場合、あるいは情報開示が不十分とされた場合、企業としての評価や信頼性の低下という損失が発生する可能性があります。提供するサービスの競争力や優位性の喪失に至った場合は、機会又は収益面での損失が発生する可能性があります。
(b)対策
事業を取り巻く環境や条件が不確定性をともなうリスクに対しては、環境変化に柔軟に適応することで機会損失を回避するほか、需要や社会的要請に応じて自らを積極的に変革することを指針とし、当社グループの提供価値を高めるチャレンジを継続しております。
分野別に把握された市場環境や需要の動向を組織横断的に集約・分析し、全体最適での戦略策定を行う体制を構築することで、変動する市場への的確な対応と事業機会の最大化を図っております。また、既存の「空間づくり」事業とは異なる発想での新事業・新ビジネスの創造と育成にも注力し、新たな収益源の確保や需要変動リスクの分散にも努めております。
また、事業活動に対する顧客からの評価について独自の調査を実施し、その結果が各年向上するように目標化して、顧客や社会のニーズとその変化を的確に捉える力の向上を図っております。そして、「お客さまとともに、社員とともに、社会とともに、成長する」会社(経営ビジョン)を目指し、常に新しい社会動向や技術を積極的に吸収して付加価値を高めることで、当社への支持が持続するようにしております。多彩な企業やクリエイターとの協調・提携を広げ、各種の研究開発や実証実験等も行いながら、幅広いニーズに対応できるようにしております。
デジタル活用の大きな流れにより「空間」のもつ価値や意義が変化しているなか、デジタルを活かした新しい「空間」の価値提供の形を探ることにはとりわけ注力しているところです。当社グループが有するリアル(現実)空間のノウハウに映像・音響・情報等、各種のデジタルテクノロジーを掛け合わせることで、新しい空間体験と付加価値の創造に挑戦しております。専門部隊や研究開発拠点の設置、外部企業との協創、人材育成等を積極的に進めております。
当社グループの価値提供を支える生産体制においても、市場や経済の動向に適応できる柔軟性と強靭さを備えるよう努めております。パートナーシップ制度を運用して協力会社との関係緊密化を図り、持続的な成長のための基盤を強固にしております。
社会の諸課題と企業の責任に対する適合の面では、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めることを、グループ全員の行動規範である「丹青社グループ行動基準」や「調達方針」に掲げて共有・周知しております。CSR委員会がサステナビリティに関する活動を総括し、定期的にレビューを行なって取締役会にも報告しております。
地球環境の保全に対しても、環境汚染の防止、環境負荷の軽減、低炭素社会の実現等に資する活動に取り組んでおります。これらは「環境方針」及び「丹青社グループ行動基準」に掲げて周知と啓発を行い、ISO14001規格に基づく環境マネジメントシステムを構築・運用することで実践を図っております。重要性の増す気候変動問題についても、「環境方針」の中に温室効果ガス排出削減を盛り込んで取り組みを進めております。現時点では、気候変動リスクの発現が当社事業に重大な影響を及ぼすことを想定していないため、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言等に基づく情報開示は行なっておりませんが、必要なデータ収集等を通じてリスクと収益機会の検討を続けてまいります。
ダイバーシティや人権等の社会課題に関しては、多様性を尊重し差別や人権侵害を行わないことを「丹青社グループ行動基準」や「調達方針」に定めて周知・啓発しております。ダイバーシティを体験する研修(全役員・社員)やハラスメント防止研修により意識強化につとめるほか、社内外にハラスメント相談・苦情窓口を設ける等してリスクの顕在化防止と影響の低減にあたっております。また「空間づくり」事業の実践においても、あらゆるユーザーに配慮したユニバーサルでインクルーシブな空間づくりのコンセプトを設定し課題解決の方策としております。
②安心・安全毀損のリスク
当社グループが主に事業の対象としている「空間」は、利用者を間近で包み、時に接するような、もっとも身近な環境です。何よりもまず、利用者や関係者の安心・安全を害するようなことがあってはなりません。作り上げた空間そのものだけでなく、それを作る過程も含めた安全性を保てるかどうかが、当社グループへの信用・信頼や事業の円滑な遂行に大きく影響します。
(a)起こり得る事象と影響
ⅰ当社グループで設計又は制作した内容の不備や欠陥によって利用者等の健康や人命を害した場合、大きな損失が発生する可能性があります。
品質上の欠陥に起因して、施設等の利用者や運営関係者等にケガや健康障害等が生じた場合、損害賠償等の債務や訴訟等の費用、是正・対策等にかかる費用等、経済的な損失が発生する可能性があります。また、当社グループに対する社会的信用や評価が損なわれ、状況によっては法的責任が問われる事態も生じ得ます。これらにより事業機会を逸し、収益の減少等の損失が生じる可能性があります。
ⅱ制作・施工の内容や制作の過程(工場・現場等)での廃棄物等により環境に悪影響を与えた場合、大きな損失が発生する可能性があります。
当社グループの空間づくりでは、各種の原材料・資材等を使用し、様々な加工作業等を経て生産が行われております。工場から現場まで、製品・資機材類の運搬も頻繁に行なっております。過失や事故等により環境汚染(大気・水質・土壌・騒音・振動・悪臭・有害物質等)が生じたり、産業廃棄物の不法投棄等が行われたりする可能性があります。また、温暖化ガスの排出抑制や省エネ等、環境負荷軽減の取り組みが不十分又は不適切と評価されることもあり得ます。
これらに対し適切な予防・管理・対応等ができなかった場合、社会的信用が低下し、機会損失や収益減少等の損失が発生する可能性があります。対策費用や賠償金等の損失のほか、関係法令への抵触等があった場合には法的処分や制裁金の負担等による損失が発生する可能性があります。
ⅲ制作の過程で火災・爆発・事故等が発生し安全・安心を害した場合、大きな損失が発生する可能性があります。
制作を行う工場や施工現場には火災・爆発・事故等のリスクがあり、また運搬等に際し交通事故等が生じる危険も払拭できません。それらを適正に予防・回避できなかったり、想定外の原因で発生した場合、作業員やグループ内外の工事関係者のほか、施設利用者や付近の関係者等の安全や健康を脅かし、最悪の場合は人命を危険にさらす事態にもなりかねません。制作や工事の中断・停止等が生じると、所定期日までの完成義務を履行できなくなる恐れがあります。
仮にこのような事態に至った場合、当社グループに対する社会的信用が失墜し、様々な機会損失につながる可能性があります。また人的損失があった場合は、事業の円滑な運営に支障をきたすことも想定されます。被害者等への補償や賠償に加え、納期遅延にともなうペナルティや再製作等のコスト増による経済的損失が生じる可能性もあります。
(b)対策
当社グループでは、設計や制作・施工の各段階での取り組みにより、安心・安全な空間づくりを追求しております。そのポリシーは「環境方針」及び「調達方針」に盛り込んで周知・啓発を図るとともに、協力会社や事業パートナーも含めた様々な活動を推進しております。
設計段階では、独自の「環境配慮設計」コンセプトの中に「健康設計」「3R(廃棄物の発生減、再使用、再利用)設計」「省エネ設計」「ユニバーサルデザイン」「安全設計」を掲げ、安心・安全に利用できる空間の実現と環境配慮を積極的に進めることで、不具合の回避とリスクの顕在化防止に努めております。
制作・施工段階では、安全衛生の維持・向上を「調達方針」に掲げて周知し、様々な安全管理活動や品質管理活動を通して施工現場での事故・災害の抑止にあたっております。各種の管理規準や活動テーマを設定して危険の回避や未然防止に取り組んでいるほか、組織的なチェック体制や社内教育、情報共有等も充実させております。専任の品質・安全管理部門による助言や是正指導の体制に加え、安全衛生に関する定例の委員会が情報集約や指示・指導を行い、万一の場合の対処や再発防止にも万全を期しております。協力会社組織の活動や協力会社と合同での「安全大会」の開催等を通じて、サプライチェーン全体での安全意識の高揚や技術の改善向上にも取り組んでおります。
空間づくりにおける環境負荷の低減に関しては、前出の「環境配慮設計」を実践するほか、産業廃棄物の発生の抑制等を「環境方針」や「調達方針」に掲げて指針としております。国際規格ISO14001に基づいた環境マネジメントシステムを運用しており、認証の維持と活動目標の達成により環境負荷低減の取組みを継続的に改善・充実させることを中期経営計画の非財務目標の1つとしております。施工現場でも環境に配慮した手法を採用して環境負荷の低減に努めており、産業廃棄物の管理について委託先を含めた徹底を図るとともに、様々な手法で廃棄物の発生の抑制に取り組んでおります。廃棄されるサンプルの有効活用や廃番となった資材類の販売事業等を通じた貢献も試みております。
③公正・遵法面のリスク
当社グループが事業を遂行するにあたり、様々な法令等の規制が適用されております。社会的責任を果たす良識ある企業としては、こうした法令の遵守にとどまらず、各種の社会規範にも適合した公正な企業活動を行うことが求められております。これらコンプライアンスに反する事態が生じることは、当社グループの信用や社会的評価、そして事業の円滑な継続といった面に大きく影響します。
(a)起こり得る事象と影響
ⅰ遵守すべき法的規制(特に許認可要件等)に抵触した場合、大きな損失が発生する可能性があります。
当社グループの主軸事業である「空間づくり」においては、建設業法に基づく建設業許可が重要な成立要件となっております。法定の資格者数の充足等も求められ、適格人材の確保等、基準適合のために少なからず経営努力を要する事項が存在します。また、事業の特性上、建築基準法・建築士法・消防法等の適用も受け、遵守義務を負っております。これら法令等及びそれに基づく各種制度については、変更又は新規導入が行われることで事業の前提条件が変動することもあり得ます。
このような事業特有の規制等について、意図せずそれに抵触し義務を履行できなかった場合には、法的な処分等の制裁を受けることがあり得ます。これは当社グループの信用・信頼を大きく損ねることとなり、様々な機会損失を招く可能性があります。事業の遂行にも制約・制限が生じることがあり、結果として収益減等の損失が生じる恐れがあります。さらに、ペナルティとしての費用負担を課せられる等の経済的損失が発生する可能性もあります。
ⅱ適法な業務処理や取引先との公正な取引を欠いた場合、大きな損失が発生する可能性があります。
上記の事業固有の規制以外にも、企業に課せられる各種の法的規制や遵守すべき社会規範が多数存在します。不適切な会計処理や不適切な下請取引、環境規制への抵触、その他企業犯罪や不正行為のほか、反社会的勢力との関係等、多岐にわたる局面において、意図せず法令違反や社会規範からの逸脱が起きる可能性が皆無ではありません。
万一、こうしたコンプライアンス不全の状況が発生した場合、法的制裁や社会的信用の毀損とともに、機会喪失による収益悪化等の損失が発生する可能性があります。
ⅲ知的財産権、肖像権、パブリシティ権等の適正な取り扱いを欠いた場合、大きな損失が発生する可能性があります。
当社グループの「空間づくり」事業は、クリエイティブな付加価値に裏づけられたソフト・ノウハウのビジネスであり、特に産業財産権にかかわる知的財産の活用に依存する面が多分にあります。過失又は認識の相違等により、第三者の著作権・意匠権・商標権等を侵害しているとされる事態が生じることがあり得ます。肖像権やパブリシティ権等、広義の知的財産権についても同様です。
他者の知的財産権を侵害しているとされた場合、訴訟コストや損害賠償等の経済的損失が発生する可能性があります。また設計や施工の内容の変更が必要になった場合には、追加費用の発生等、損失が生じることがあります。事態によっては、当社グループの信用・信頼が損なわれ、受注機会を失う等の損失が発生する可能性もあります。
(b)対策
法令遵守と社会規範の尊重により良識と責任をもった企業活動を行うことを、「丹青社グループ行動基準」「環境方針」「調達方針」に定め、グループ全体でコンプライアンス経営を推進しております。「コンプライアンス基本規程」を含めて全グループ員の行動規範と位置づけ、コンプライアンスに関する教育・研修を継続的に行なって意識醸成を図っております。事業の法的要件の1つである公的資格保有者の確保については、資格取得支援制度により社員の資格取得を促進し、不適合の発生を防ぐ一助としております。
取引の公正を確保することに向けては、「丹青社グループ行動基準」や「調達方針」にポリシーを示してグループ内に周知しております。内部統制システムを構築・運用し、「丹青社グループ行動基準」や日本版SOX法の枠組みにしたがい、不適切な会計処理・会計報告が生じないよう努めております。インサイダー取引等、不正行為の発生予防のため社内規程を設けて厳しく統制しているほか、反社会的勢力との関係遮断を「丹青社グループ行動基準」及び「調達方針」において宣言し、定期的な社内セミナー開催を通じて意識と知識の浸透を図っております。また知的財産権の尊重と権利侵害の回避について「丹青社グループ行動基準」や「調達方針」に定めて意識統一を図るほか、これも定期的な教育を実施してリスクの顕在化防止に努めております。弁護士・弁理士等の専門家とも緊密に連携し、予防や影響の軽減を適切に行う体制を整えております。
さらに、公正・遵法に関する不具合の未然防止と早期発見、及び万一の発生に対する迅速な対応を可能にするため、内部通報制度を設けて運用しております。外部弁護士に委託した窓口では、グループ各社の取引先からの通報も受け付けております。
④情報取り扱いのリスク
顧客課題の解決を使命とする事業の特性上、機密の内容を含む様々な情報について顧客から提供を受け、業務に使用しております。ほかにも取引先の情報や個人情報、技術情報等、多岐にわたる重要情報を保有しており、これら情報の適切な取り扱いを欠くことは、当社グループに対する信用・信頼や事業の円滑な遂行に大きく影響します。
(a)起こり得る事象と影響
ⅰ事業上必要とする機密情報や個人情報の適正な取り扱いを欠いた場合、大きな損失が発生する可能性があります。
「空間づくり」の過程では、未発表の製品や開発中のサービス・業態、あるいは出店計画等に関する機密情報を多数保持し、利用して業務を行なっております。また個人情報をはじめとする様々なビジネス情報を、企業活動の必要から保有・利用しております。過失又は事故等によりこれら情報の流出・漏洩や破壊、消失等が起こることが皆無とはいえません。近時ではテレワークやオンライン会議等の機会が増えたことで、これら情報事故の発生リスクは高まっていると認識しております。このほか、機密保持の義務に反して不適切な情報開示を行なってしまうことの恐れもあります。
万一、こうした不適切な情報取り扱いを発生させた場合、訴訟や法的な責任追及に至ることがあり、損害賠償や対応費用等の経済的損失が生じる可能性があります。当社グループの信用・信頼が損なわれ、事業機会を失う等の結果、収益が減少する等の損失が発生する可能性もあります。
ⅱ重要情報を外部の悪意により窃盗・流出・損傷等された場合、大きな損失が発生する可能性があります。
ⅰと同様の情報が、サイバー攻撃や不正アクセス等により窃取又は毀損されたり、あるいは不正に使用されたりした場合にも、訴訟・賠償等及び信用の棄損、機会喪失等の損失が発生する可能性があります。
(b)対策
情報の厳格な管理による事故予防と適切な対外開示について、「丹青社グループ行動基準」や「調達方針」に定めて意識の徹底や教育を行なっております。個人情報を中心とする機密情報は、プライバシーマーク取得の個人情報保護マネジメントシステムの枠組みを用いて適切な管理を徹底し、リスクの顕在化を防いでおります。情報セキュリティ対策では、社内規程を整備して組織的・人的・物理的な対策を施すほか、従業者(従業員のほか、派遣社員等も含む。以下同)への啓発や脆弱性のテスト、保険によるリスク移転等の措置も実施しております。
⑤人的資産のリスク
当社グループの事業は課題解決という無形のソフト・サービスを「空間」を介して提供するものであり、その提供価値の多くを従業者が発揮する人的能力によっています。価値創造や利益創出の起点となるべき人的資産の状態やパフォーマンスの良否が、事業の円滑な推進と成長に大きく影響します。
(a)起こり得る事象と影響
ⅰ事業推進の負担等から従業者の労務の健全性が損なわれた場合、大きな損失が発生する可能性があります。
「空間づくり」事業では担当者の創意工夫が発揮される機会も多く、従業者は創造性を求められる業務に積極的に従事しております。半面で労働集約的な側面もあり、過重労働に陥る危険が常に存在しております。また顧客の経済活動をサポートするという性質上、制作・施工の期間が十分には確保されにくいこともあり、特に現場作業に携わる従業者を中心にワークライフバランスを損ねる恐れがあります。
過大な業務負荷等に起因して健康障害や心身の不調を生じるような事態が多く発生した場合、労働意欲や業務の成果・効率性に影響をきたし、事業の円滑な遂行を阻害する可能性があります。また、仮に労働関連規制に違反した場合には指導・処分の対象となり得るほか、労働災害としての訴訟や補償につながることもあり得ます。企業の社会的な信頼や評価を損ね、事業機会の逸失という損失が発生する可能性があります。
ⅱ従業者の事業に対する貢献意欲を適切に保持・昂揚できなかった場合、大きな損失が発生する可能性があります。
前出のとおり、当社グループの価値提供は個々の従業者の能力発揮に依存しているところが大きく、その原動力として会社や仕事への共感や支持、事業への貢献意欲が高く保たれていることが欠かせません。
従業者のエンゲージメントが低下し、モチベーションを高く維持できないような状況が起きた場合、業務のパフォーマンスの悪化を招いたり、人材の流出が起きたりといった損失が生じる可能性があります。これらにより当社グループとしての提供価値を高く維持することが困難となり、事業活動の円滑な遂行や着実な成長に支障が出る等の損失が発生する可能性があります。
ⅲ組織の多様性や専門能力を担保するための人材確保が適切に行えなかった場合、大きな損失が発生する可能性があります。
当社グループのサービスを支えているのは個々の従業者であり、企業としての提供価値を最大化するためには、様々な特性・能力・価値観をもった人材による多様性に富んだ組織の維持が不可欠です。また、高度な専門知識や技能の発揮によるプロフェッショナルとしての対応が求められる場面が多く、そうしたスキルを組織として維持・継承していくための人材の配置も大変重要です。
必要な人材の採用・育成が遅れたり計画どおり実施できなかったりした場合、あるいは人材の流出等が発生した場合、組織の多様性や高い専門性を担保する人材の不足をきたし、当社グループが提供するサービスの価値や優位性が低下する恐れがあります。これにより機会喪失や事業の円滑な遂行の阻害等が起き、収益低下等の損失が発生する可能性があります。
(b)対策
当社グループでは、従業者の健康と安全に配慮しつつ、仕事と生活の両立を実現し、多様な働き方を通してそれぞれが十分に能力を発揮できる組織を目指しております。従業員が疲弊感なく働きがいや仕事の楽しさを実感していきいきと働いている状態を目指し、従業員意識調査の結果を向上させていくことを中期経営計画の非財務目標にも掲げております。
労務環境の悪化を防ぎ働く安心を確保するため、健康と安全に配慮した働きやすい職場環境の整備を「丹青社グループ行動基準」に定め、実現に取り組んでおります。過重労働防止の管理目標を設定して改善を図る一方、全社で労働安全衛生にかかるマネジメント活動の実践や各種健診・相談等の施策を実施しております。
働きやすさ・働きがいの向上については、人事制度の見直しや働き方改革推進のプロジェクト活動等を通して実現を図っております。テレワーク制度や時間の自由度を高めたシフト勤務等、新しい勤務体系を導入してきたほか、育児や子育て支援の施策も進めることで、働き方の多様化への対応とワークライフバランス改善に繋げております。これらのよりよい職場づくりには、従業員への意識調査や提案制度の結果も活用しております。
組織と人材の多様性を確保・維持することに向けては、従業員の個性の尊重と能力の発揮を重視する旨を「丹青社グループ行動基準」で方向づけており、また中期経営計画でも「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」を掲げて環境の整備に取り組んでおります。女性・高齢者・障害者等を含む多様な人材を雇用し、様々な視点・知見・ノウハウを活かし合う組織風土の醸成に努めております。またダイバーシティについて体験・学習する研修を行い、多様な働き方を認め支える社内風土の醸成を図っております。
専門性の高い人材の配置を担保するため人材育成にも重点を置いており、適材適所での仕事経験やOJTのほか、各種の教育訓練プログラムやキャリア開発支援の機会を提供してスキルの習得と成長を促進しております。特に、技術者資格を取得するための教育や支援には注力しているほか、デジタル活用による価値創出を強化するためにデジタル技術やデータ分析に精通した人材の育成にも取り組んでおります。
⑥災害・疫病のリスク
大規模な自然災害の発生や疫病の蔓延等、不可避的な危機の発現は、以上の各リスクに波及してそれらを顕在化させることも含め、当社グループの事業の安定継続に重大かつ複合的な影響を及ぼします。
(a)起こり得る事象と影響
大地震や激甚化した風水害・異常気象等の発生、あるいは感染症等、疾病の広範囲への拡大の恐れが、常に存在します。こうした事態が発生した場合、ライフラインの停止や人・モノの流れの寸断、経済の停滞、各種資源等の高騰や調達の困難化等が生じる可能性があります。事業活動に必要な資産等への損害のほか、従業者の健康被害や人命の毀損等、人的資産の損失が発生する恐れもあります。これらによって事業の円滑な継続に支障が生じ、大きな損失が発生する可能性があります。
2020年以降深刻化した新型コロナウイルス感染症の拡大においても、人・モノの流れが広範に制限され、各種の人的接触やコミュニケーションにも大きな制約が加わることによって、設計・制作・施工等の業務遂行の遅延や停止等、様々な影響が出る可能性があります。
(b)対策
大規模災害等の発生への備えとして、事業継続計画に基づくBCPマニュアルを運用し影響の最小化に努めております。またグループ共有の安否確認システムを常時稼働させ、迅速な状況把握と情報フィードバックの体制を整えております。避難訓練・防災訓練のほか初動対応訓練や安否確認訓練も組織的に実施しております。保険によるリスク移転や災害備蓄品の準備等のリスク対策も確実に実施しております。
新型コロナウイルス感染症の拡大に対しては、政府・自治体からの指示・要請に従い、社内外への感染被害抑止と従業者・当社関係者の安全確保を最優先に対応しております。感染拡大予防対策のガイドラインを設けて周知し、テレワークやオンラインコミュニケーションの活用推奨のほか感染症対策備品の配備等、対策を講じております。感染拡大以前から新しいワークスタイルを模索する一環としてテレワークの導入等が一定程度進んでいましたので、大きな混乱なく業務体制の移行を行うことができております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2021年2月1日~2022年1月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の普及を受け、経済活動の正常化が期待されたものの、新たな変異株の出現による感染拡大に伴い、再び経済活動が制限されたこと等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当ディスプレイ業界の事業環境につきましても、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済活動の制限の長期化により、個人消費、観光投資及び企業の販促投資等が停滞しているため、需要は減少し、厳しい状況にあります。
このような状況のもと当社グループは、従業員並びに当社関係者の安全確保を最優先に、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に配慮した上で、継続的な成長と更なる企業価値の向上を目標に事業活動を展開してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(a) 財政状態
資産の部の合計額は、前連結会計年度末に比べて6.3%増加し、452億44百万円となりました。これは、主に現金預金が19億29百万円減少したものの、受取手形・完成工事未収入金等が34億51百万円、未成工事支出金等が14億64百万円それぞれ増加したことによるものであります。
負債の部の合計額は、前連結会計年度末に比べて21.6%増加し、161億85百万円となりました。これは、主に支払手形・工事未払金等が19億64百万円、未成工事受入金が7億41百万円それぞれ増加したことによるものであります。
純資産の部の合計額は、前連結会計年度末に比べて0.6%減少し、290億59百万円となりました。これは、主にその他有価証券評価差額金が43百万円増加したものの、自己株式が2億8百万円増加したことによるものであります。
(b) 経営成績
当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。
|
|
売上高 (百万円) |
売上総利益 (百万円) |
営業利益 (百万円) |
経常利益 (百万円) |
親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) |
|
当連結会計年度 (2022年1月期) |
62,714 |
11,582 |
2,024 |
2,209 |
1,434 |
|
前連結会計年度 (2021年1月期) |
69,225 |
14,133 |
5,049 |
5,266 |
3,437 |
|
増減額 |
△6,511 (9.4%減) |
△2,551 (18.1%減) |
△3,024 (59.9%減) |
△3,056 (58.0%減) |
△2,003 (58.3%減) |
報告セグメント等の業績は、次のとおりであります。
|
|
売上高 (百万円) |
前連結会計年度比増減率(%) |
セグメント利益 (百万円) |
前連結会計年度比増減率(%) |
|
商業その他施設事業 |
32,547 |
△18.7 |
982 |
△72.9 |
|
チェーンストア事業 |
19,726 |
0.7 |
582 |
△38.0 |
|
文化施設事業 |
10,089 |
9.1 |
384 |
△1.0 |
|
その他 |
350 |
△2.8 |
71 |
△20.6 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、「現金及び現金同等物の増減額」が16億29百万円の減少(前連結会計年度は40億91百万円の増加)となり、当連結会計年度末の残高は163億56百万円(前連結会計年度末は179億86百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、9億94百万円の支出(前連結会計年度は61億50百万円の収入)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益を22億85百万円(前連結会計年度は51億23百万円の税金等調整前当期純利益)計上したことに加え、仕入債務(支払手形・工事未払金等)が19億60百万円増加したものの、売上債権(受取手形・完成工事未収入金等)が34億40百万円、未成工事支出金等が14億61百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、8億23百万円の収入(前連結会計年度は59百万円の収入)となりました。これは、主に投資有価証券の売却によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、14億49百万円の支出(前連結会計年度は21億18百万円の支出)となりました。これは、主に配当金の支払いによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 受注実績
|
報告セグメント等の名称 |
前連結会計年度 (自 2020年2月1日 至 2021年1月31日) (千円) |
当連結会計年度 (自 2021年2月1日 至 2022年1月31日) (千円) |
|
|
商業その他施設事業 |
34,612,524 |
33,398,241 |
(3.5%減) |
|
チェーンストア事業 |
18,330,449 |
19,982,417 |
(9.0%増) |
|
文化施設事業 |
11,311,881 |
10,858,796 |
(4.0%減) |
|
その他 |
360,193 |
350,191 |
(2.8%減) |
|
合計 |
64,615,047 |
64,589,646 |
(0.0%減) |
(b) 売上実績
|
報告セグメント等の名称 |
前連結会計年度 (自 2020年2月1日 至 2021年1月31日) (千円) |
当連結会計年度 (自 2021年2月1日 至 2022年1月31日) (千円) |
|
|
商業その他施設事業 |
40,016,575 |
32,547,897 |
(18.7%減) |
|
チェーンストア事業 |
19,598,704 |
19,726,675 |
(0.7%増) |
|
文化施設事業 |
9,250,408 |
10,089,596 |
(9.1%増) |
|
その他 |
360,193 |
350,191 |
(2.8%減) |
|
合計 |
69,225,880 |
62,714,360 |
(9.4%減) |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(c) 手持実績
|
報告セグメント等の名称 |
前連結会計年度 (2021年1月31日) (千円) |
当連結会計年度 (2022年1月31日) (千円) |
|
|
商業その他施設事業 |
21,674,964 |
22,525,308 |
(3.9%増) |
|
チェーンストア事業 |
3,750,137 |
4,005,879 |
(6.8%増) |
|
文化施設事業 |
13,525,482 |
14,294,682 |
(5.7%増) |
|
その他 |
- |
- |
( - ) |
|
合計 |
38,950,583 |
40,825,869 |
(4.8%増) |
(注) 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は、次のとおりであります。
(a) 受注高、売上高、繰越高及び施工高
|
期別 |
種類別 |
前期 繰越高 (千円) |
当期 受注高 (千円) |
計 (千円) |
当期 売上高 (千円) |
次期繰越高 |
当期 施工高 (千円) |
||
|
手持高 (千円) |
うち施工高 |
||||||||
|
(%) |
(千円) |
||||||||
|
第63期
自 2020年 2月1日 至 2021年 1月31日 |
建設事業 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
建築工事 |
1,925,771 |
2,144,635 |
4,070,406 |
2,296,699 |
1,773,707 |
34.0 |
603,244 |
2,471,529 |
|
|
新装工事 |
13,119,286 |
25,511,302 |
38,630,588 |
27,732,963 |
10,897,624 |
16.5 |
1,796,081 |
25,903,385 |
|
|
改装工事 |
7,757,647 |
14,030,018 |
21,787,666 |
15,629,895 |
6,157,771 |
21.3 |
1,310,810 |
15,661,120 |
|
|
展示工事 |
14,180,292 |
11,361,144 |
25,541,436 |
10,728,298 |
14,813,138 |
22.7 |
3,358,553 |
11,645,913 |
|
|
計 |
36,982,997 |
53,047,100 |
90,030,097 |
56,387,856 |
33,642,240 |
21.0 |
7,068,690 |
55,681,948 |
|
|
設計・その他 |
6,030,040 |
9,248,662 |
15,278,702 |
10,556,446 |
4,722,256 |
44.9 |
2,118,352 |
10,179,762 |
|
|
合計 |
43,013,037 |
62,295,762 |
105,308,800 |
66,944,303 |
38,364,497 |
23.9 |
9,187,042 |
65,861,711 |
|
|
第64期
自 2021年 2月1日 至 2022年 1月31日 |
建設事業 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
建築工事 |
1,773,707 |
2,977,038 |
4,750,745 |
3,890,731 |
860,014 |
38.0 |
326,448 |
3,613,935 |
|
|
新装工事 |
10,897,624 |
19,004,351 |
29,901,976 |
20,886,630 |
9,015,346 |
22.4 |
2,022,908 |
21,113,457 |
|
|
改装工事 |
6,157,771 |
16,325,367 |
22,483,138 |
14,571,535 |
7,911,602 |
24.9 |
1,969,680 |
15,230,405 |
|
|
展示工事 |
14,813,138 |
13,668,967 |
28,482,105 |
10,534,980 |
17,947,125 |
27.4 |
4,925,068 |
12,101,495 |
|
|
計 |
33,642,240 |
51,975,725 |
85,617,966 |
49,883,878 |
35,734,088 |
25.9 |
9,244,105 |
52,059,293 |
|
|
設計・その他 |
4,722,256 |
10,196,054 |
14,918,310 |
10,228,155 |
4,690,155 |
39.8 |
1,867,105 |
9,976,908 |
|
|
合計 |
38,364,497 |
62,171,779 |
100,536,277 |
60,112,033 |
40,424,243 |
27.5 |
11,111,210 |
62,036,201 |
|
(注) 1 前期以前に受注した工事等で、契約の変更により請負金額に増減のあるものについては、当期受注高にその増減額を含みます。したがって、当期売上高にも係る増減額が含まれます。
2 次期繰越高の施工高は、支出金により手持高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は、(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致します。
(b) 売上高の受注方法別比率
売上高の受注方法は、特命と競争に大別されます。
|
期別 |
区分 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
第63期
自 2020年2月1日 至 2021年1月31日 |
建設事業 |
|
|
|
|
建築工事 |
2.1 |
1.4 |
3.5 |
|
|
新装工事 |
25.6 |
15.8 |
41.4 |
|
|
改装工事 |
9.8 |
13.5 |
23.3 |
|
|
展示工事 |
5.2 |
10.8 |
16.0 |
|
|
計 |
42.7 |
41.5 |
84.2 |
|
|
設計・その他 |
11.0 |
4.8 |
15.8 |
|
|
合計 |
53.7 |
46.3 |
100.0 |
|
|
第64期
自 2021年2月1日 至 2022年1月31日 |
建設事業 |
|
|
|
|
建築工事 |
4.3 |
2.2 |
6.5 |
|
|
新装工事 |
17.5 |
17.3 |
34.8 |
|
|
改装工事 |
10.8 |
13.4 |
24.2 |
|
|
展示工事 |
4.9 |
12.6 |
17.5 |
|
|
計 |
37.5 |
45.5 |
83.0 |
|
|
設計・その他 |
9.7 |
7.3 |
17.0 |
|
|
合計 |
47.2 |
52.8 |
100.0 |
(注) 百分比は、売上高金額比であります。
(c) 売上高
|
期別 |
区分 |
国内 |
海外(千円) |
合計(千円) |
|
|
官公庁(千円) |
民間(千円) |
||||
|
第63期
自 2020年2月1日 至 2021年1月31日 |
建設事業 |
|
|
|
|
|
建築工事 |
163,973 |
2,132,726 |
- |
2,296,699 |
|
|
新装工事 |
2,150 |
27,730,813 |
- |
27,732,963 |
|
|
改装工事 |
690 |
15,629,205 |
- |
15,629,895 |
|
|
展示工事 |
4,136,507 |
6,590,441 |
1,350 |
10,728,298 |
|
|
計 |
4,303,320 |
52,083,185 |
1,350 |
56,387,856 |
|
|
設計・その他 |
1,332,238 |
9,182,008 |
42,200 |
10,556,446 |
|
|
合計 |
5,635,558 |
61,265,194 |
43,550 |
66,944,303 |
|
|
第64期
自 2021年2月1日 至 2022年1月31日 |
建設事業 |
|
|
|
|
|
建築工事 |
3,378 |
3,887,353 |
- |
3,890,731 |
|
|
新装工事 |
318,280 |
20,568,350 |
- |
20,886,630 |
|
|
改装工事 |
14,409 |
14,557,126 |
- |
14,571,535 |
|
|
展示工事 |
6,525,127 |
4,008,203 |
1,650 |
10,534,980 |
|
|
計 |
6,861,194 |
43,021,033 |
1,650 |
49,883,878 |
|
|
設計・その他 |
1,885,192 |
8,304,323 |
38,640 |
10,228,155 |
|
|
合計 |
8,746,387 |
51,325,356 |
40,290 |
60,112,033 |
|
(注) 1 売上高のうち主なものは、次のとおりであります。
第63期の売上高のうち請負金額4億円以上の主なもの
|
○ |
岐阜県 |
|
岐阜関ケ原古戦場記念館展示製作業務委託 |
|
○ |
㈱サンシャインシティ |
|
アルパ3階リニューアル工事<<その2>> |
|
○ |
大東建託㈱ |
|
大東建託ROOFLAG賃貸住宅未来展示場 |
|
○ |
セイコーホールディングス㈱ |
|
銀座・和光本館1・2F改修工事(什器) |
|
○ |
静岡県 |
|
平成30年度静岡県地震防災センター リニューアル展示物製作等業務委託 |
第64期の売上高のうち請負金額4億円以上の主なもの
|
○ |
日立市 |
|
日立シビックセンター科学館整備業務委託(第2期) |
|
○ |
陸前高田市 |
|
陸前高田市立博物館展示工事 |
|
○ |
岩手県 |
|
平泉の文化遺産ガイダンス施設(仮称) 展示製作業務委託 |
|
○ |
延岡市 |
|
内藤記念館再整備 展示製作業務委託 |
|
○ |
兵庫県 |
|
人と防災未来センター東館等展示改修工事 |
2 第63期及び第64期ともに売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
(d) 手持高(2022年1月31日現在)
|
区分 |
国内 |
海外(千円) |
合計(千円) |
|
|
官公庁(千円) |
民間(千円) |
|||
|
建設事業 |
|
|
|
|
|
建築工事 |
- |
860,014 |
- |
860,014 |
|
新装工事 |
- |
9,015,346 |
- |
9,015,346 |
|
改装工事 |
310,050 |
7,601,552 |
- |
7,911,602 |
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展示工事 |
10,292,960 |
6,511,582 |
1,142,582 |
17,947,125 |
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計 |
10,603,010 |
23,988,496 |
1,142,582 |
35,734,088 |
|
設計・その他 |
815,740 |
3,816,214 |
58,200 |
4,690,155 |
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合計 |
11,418,750 |
27,804,710 |
1,200,782 |
40,424,243 |
(注) 手持高のうち請負金額4.5億円以上の主なものは、次のとおりであります。
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○ |
豊田市 |
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(仮称)豊田市博物館整備展示・ 収蔵環境等制作業務委託 |
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2024年1月完成予定 |
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○ |
独立行政法人 日本スポーツ振興センター |
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11壁画修復・移設業務委託 |
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2022年9月完成予定 |
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○ |
福井県 |
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恐竜博物館の機能強化整備にかかる展示工事 |
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2023年6月完成予定 |
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○ |
仙台市 |
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仙台市博物館展示リニューアル製作業務委託 |
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2023年9月完成予定 |
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○ |
大阪市 |
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下水道科学館展示リニューアル業務委託 |
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2022年3月完成予定 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、我が国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析を行っております。
当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の簿価及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は、投資、法人税等、財務活動、退職給付、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
(a) 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため貸倒引当金を計上しておりますが、顧客等の債務者の支払能力が低下した場合等において、追加の引当が必要となる可能性があります。
(b) 完成工事補償引当金
当社グループは、完成工事に係る瑕疵担保の費用に備えるため完成工事補償引当金を計上しておりますが、見積りを超える瑕疵及びその補修費が発生した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
(c) 工事損失引当金
当社グループは、受注工事等に係る将来の損失に備えるため、手持工事等のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事等について、損失見込額を工事損失引当金として計上しておりますが、見積りを超える損失が発生した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
(d) 投資の減損
当社グループは、取引関係の維持その他の目的で、金融機関及び取引先等の株式を所有しております。これらの株式には、時価の把握が容易な公開会社と、時価の算定が困難な非公開会社とがあります。公開会社についてはその時価が、非公開会社についてはその実質価値が簿価と比較して30%以上下落した場合に、減損処理による評価損を計上しております。従って、相場の下落又は投資先の業績の悪化により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(e) 退職給付費用
当社グループにおける退職給付制度については、当社及び連結子会社が加入する企業年金基金に係るものが、当連結会計年度においては、退職給付債務では約98%を、退職給付費用では約97%を占めております。従って、当該企業年金基金の状況が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。長期金利の低下に伴う割引率の低下は退職給付債務の増大をもたらし、また、年金資産の主な運用先である株式市場における市況の低迷は期待運用収益との乖離をもたらし、いずれも将来的な退職給付費用の増加につながります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 経営成績等
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済活動の制限の長期化により、個人消費、観光投資及び企業の販促投資等が停滞しているため需要は減少し、627億14百万円(前連結会計年度比9.4%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、市場環境の悪化による減収の影響を受け、売上総利益率が18.5%(前連結会計年度は20.4%)となったこと等により、115億82百万円(前連結会計年度比18.1%減)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、減収及びデジタル活用強化に向けた要員シフトによる人件費の増加等により、95億57百万円(前連結会計年度比5.2%増)となり、構成比については、15.2%(前連結会計年度は13.1%)となりました。
この結果、営業利益は、20億24百万円(前連結会計年度比59.9%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外損益は、主に損害賠償金を計上したこと等により、営業外収益から営業外費用を差し引いた営業外損益の純額は1億84百万円の利益(前連結会計年度比14.7%減)となりました。
この結果、経常利益は22億9百万円(前連結会計年度比58.0%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別損益は、債務保証損失引当金繰入額による特別損失を計上したものの、政策保有株式の縮減に伴う投資有価証券の売却による特別利益を計上したことにより、特別利益から特別損失を差し引いた特別損益の純額は75百万円の利益(前連結会計年度は1億42百万円の損失)となりました。
また、法人税、住民税及び事業税は8億24百万円(前連結会計年度比40.0%減)、法人税等調整額は25百万円(前連結会計年度比91.6%減)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は14億34百万円(前連結会計年度比58.3%減)となりました。
報告セグメントごとの状況については次のとおりであります。
(商業その他施設事業)
商業その他施設事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う経済活動の制限の長期化により需要が減少し、主に商業施設、エンターテインメント施設、空港関連施設及び企業の販促施設等の新改装案件が減少したこと等により、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を下回りました。
この結果、商業その他施設事業の売上高は325億47百万円(前連結会計年度比18.7%減)、セグメント利益は9億82百万円(前連結会計年度比72.9%減)となりました。
(チェーンストア事業)
チェーンストア事業においては、売上高は前連結会計年度並みとなったものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による市場環境の変化により、価格競争が激化したこと等を受け、セグメント利益については、前連結会計年度を下回りました。
この結果、チェーンストア事業の売上高は197億26百万円(前連結会計年度比0.7%増)、セグメント利益は5億82百万円(前連結会計年度比38.0%減)となりました。
(文化施設事業)
文化施設事業においては、売上高は前連結会計年度を上回ったものの、セグメント利益については、収益性の高い案件が減少したこと等により、前連結会計年度を下回りました。
この結果、文化施設事業の売上高は100億89百万円(前連結会計年度比9.1%増)、セグメント利益は3億84百万円(前連結会計年度比1.0%減)となりました。
(その他)
その他においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、ディスプレイ業以外の事務サービス等についても需要が減少したため、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を下回りました。
この結果、その他の売上高は3億50百万円(前連結会計年度比2.8%減)、セグメント利益は71百万円(前連結会計年度比20.6%減)となりました。
以上を踏まえて、2022年1月期の経営成績等については、中期経営計画(2022年1月期~2024年1月期)の進捗状況としては、計画策定当初より事業環境の回復が遅れたこと等により、需要の戻りが遅れ、売上高は計画未達に終わりましたが、収益性については堅調な結果であったと認識しております。
また、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略等」に記載のある当社グループが中期経営計画期間中に取り組んだ3つのテーマのうち、戦略①「売り物づくり」におけるデジタル活用による売り物づくりは、外部企業との協創・協業をさらに進め、新たな売り物づくりの開発を進めてまいりました。また、DXへの理解を深める全社向け研修の実施や営業社員向けの「DX人材育成プログラム」の実施等、デジタル活用に関する教育・人材育成にも注力しました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、デジタル活用関連の売上高は計画未達となりましたが、引き続き、お客様や社会のニーズの変化を踏まえ、より一層、付加価値の高い空間創造の実現に向け、積極的にデジタル技術の活用を進めてまいります。
戦略③「働き方の再構築」におけるBIM(Building Information Modeling)の導入については、導入率及びBIMを活用した案件の実績は積み上がり、目標を達成することができました。引き続き、BIMの普及に努め、設計・制作業務の効率化及び生産性を高めてまいります。
つきましては、報告セグメントごとに次のとおり方針を立てて事業活動を展開してまいります。
(商業その他施設事業)
首都圏を中心とした各都市の再開発案件及び大阪・関西万博等、引き続き需要の増加が見込まれております。また、ビジネス空間やアミューズメント空間での受注拡大や積極的なデジタル技術の活用による他社との差別化及び高付加価値化に努めてまいります。
(チェーンストア事業)
顧客シェアの拡大と収益性の向上を目指すとともに、今後、需要増加が見込まれるメンテナンス分野の拡大にも精力的に取り組んでまいります。
(文化施設事業)
地方創生・観光・再開発等の分野で培ったノウハウを活かした受注獲得を目指し、安定的な収益構造の構築を目指してまいります。
(b) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標の推移は、以下のとおりであります。
|
|
2018年 1月期 |
2019年 1月期 |
2020年 1月期 |
2021年 1月期 |
2022年 1月期 |
|
自己資本比率 (%) |
58.0 |
61.7 |
60.5 |
68.7 |
64.2 |
|
時価ベースの自己資本比率 (%) |
134.1 |
127.1 |
126.0 |
81.8 |
75.0 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) |
63.2 |
6.4 |
- |
0.4 |
- |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍) |
72.3 |
1,199.9 |
- |
1,143.0 |
- |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4 2020年1月期及び2022年1月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
(c) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、事業の特性から通常は多額の設備投資等を必要とせず、当社グループの資金需要は、主に運転資金に係るものであります。この運転資金は、主に工事を遂行するための外注費、経費の支払い並びに販売費及び一般管理費等の営業費用の支払いに要するものであります。
現状、これらの資金需要につきましては自己資金、短期借入金で賄っておりますが、必要に応じて長期借入金や社債の発行により資金調達を行う等、柔軟に対応することとしております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。