第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業業績等から回復基調で推移しましたが、年明け以降は円高の進行や株価の下落等、金融市場が不安定になったことから、実体経済への影響が懸念される状況となりました。

当社グループをとりまく事業環境におきましては、建設事業では、公共事業は減少したものの、設備投資等の民間需要は堅調に推移いたしました。また、開発事業等では、都心好立地での富裕層向けの需要は好調だったものの、住宅価格は上昇傾向にあり、全体としてはやや弱含みの状況となりました。

このような環境の中、当社グループの連結業績は、次のとおりとなりました。売上高は前年比11.5%増の781億46百万円、営業利益は前年比46.3%増の117億62百万円、経常利益は前年比40.8%増の113億13百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比51.8%増の75億4百万円となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、セグメント間の内部取引が発生する場合は、その消去前の金額を使用しております。

(建設事業)

利益率を重視し選別受注を行った物件の施工が概ね期初見込み通りに進捗したことから、完成工事高は前年比5.8%減の383億8百万円、セグメント利益(営業利益)は前年比41.0%増の40億72百万円となりました。

(開発事業等)

自社分譲マンションの販売・引渡しが順調に進捗したことから、開発事業等売上高は前年比36.9%増の402億42百万円、セグメント利益(営業利益)は前年比51.3%増の86億3百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、290億39百万円となり、前連結会計年度末と比べて72億10百万円増加しました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前年比98億79百万円増加し、165億88百万円となりました。この主な要因は、棚卸資産の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前年比1億16百万円減少し、マイナス46百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、前年比12億2百万円減少し、マイナス92億88百万円となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 受注実績

 

セグメントの名称

前連結会計年度

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

前年同期比
(%)

建設事業

(百万円)

43,504

45,116

3.7

開発事業等

(百万円)

34,173

38,795

13.5

合計

(百万円)

77,677

83,911

8.0

 

 

(2) 売上実績

 

セグメントの名称

前連結会計年度

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

前年同期比
(%)

建設事業

(百万円)

40,675

37,903

△6.8

開発事業等

(百万円)

29,403

40,242

36.9

合計

(百万円)

70,078

78,146

11.5

 

 

(3) 繰越実績

 

セグメントの名称

前連結会計年度

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

前年同期比
(%)

建設事業

(百万円)

34,384

41,597

21.0

開発事業等

(百万円)

11,437

9,989

△12.7

合計

(百万円)

45,821

51,587

12.6

 

(注) 1  当連結企業集団では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

2  セグメント間取引については、相殺消去しております。

3  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。

受注高及び売上高の状況

①  受注高、売上高及び次期繰越高

(単位:百万円)

期別

種類別

前期繰越高

当期受注高

当期売上高

次期繰越高

第51期

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

建設事業

建築工事

25,655

33,856

59,512

31,282

28,230

土木工事

19

19

19

25,655

33,876

59,532

31,302

28,230

開発事業等

4,995

33,191

38,186

27,266

10,920

合計

30,651

67,068

97,719

58,568

39,151

第52期

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

建設事業

建築工事

28,230

34,437

62,668

27,800

34,867

土木工事

28,230

34,437

62,668

27,800

34,867

開発事業等

10,920

37,717

48,637

38,814

9,823

合計

39,151

72,154

111,305

66,614

44,691

 

(注) 1  前期以前に受注した工事で契約の更改により請負金額に変更あるものについては、当期受注高に増減額を含めております。したがって、当期売上高にもかかる増減額が含まれております。

2  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

②  受注高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

 

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

第51期

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

建築工事

58.2

41.8

100.0

土木工事

100.0

100.0

第52期

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

建築工事

51.0

49.0

100.0

土木工事

 

(注)  百分比は請負金額比であります。

 

③  売上高

 

期別

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

合計(百万円)

第51期

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

建設事業

建築工事

6,836

24,446

31,282

土木工事

19

19

6,836

24,466

31,302

開発事業等

27,266

27,266

合計

6,836

51,732

58,568

第52期

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

建設事業

建築工事

2,595

25,205

27,800

土木工事

2,595

25,205

27,800

開発事業等

38,814

38,814

合計

2,595

64,019

66,614

 

(注)1  第51期完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

(発注者)

(工事名称)

エヌ・ティ・ティ都市開発㈱他

(仮称)稲毛東共同住宅新築工事

社会福祉法人東京武尊会

特別養護老人ホーム羽村園新築工事

阪急不動産㈱

(仮称)中央区勝どき3丁目マンション計画

学校法人渋谷教育学園

学校法人渋谷教育学園認定こども園(仮称)浦安こども園新築工事

相鉄不動産㈱

(仮称)片瀬海岸1丁目計画新築工事

 

第52期完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

(発注者)

(工事名称)

印西市

(仮称)21住区小学校等建築及び校庭整備工事

社会福祉法人煌徳会

(仮称)特別養護老人ホームいなげ一倫荘新築工事

野村不動産㈱

(仮称)小仲台7丁目計画新築工事

富里市

富里市新保健センター等建設工事

日本調剤㈱

(仮称)日本調剤旭市寮新築工事

 

2  売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別売上高及びその割合は、次のとおりであります。

前事業年度

該当事項はありません。

当事業年度

該当事項はありません。

3  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

④  次期繰越高(平成28年3月31日現在)

 

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

建設事業

建築工事

906

33,960

34,867

土木工事

906

33,960

34,867

開発事業等

9,823

9,823

合計

906

43,784

44,691

 

(注) 1  繰越工事のうち主なものは、次のとおりであります。

(発注者)

(工事名称)

(完成予定)

医療法人社団同愛会病院

(仮称)同愛会病院新築計画新築工事

平成32年3月

アパホーム㈱

(仮称)THECONOE〈三田綱町〉新築工事

平成29年7月

清水総合開発㈱

(仮称)ヴィークステージ練馬豊玉新築工事

平成28年11月

社会福祉法人吉祥福寿会

(仮称)特別養護老人ホーム木下川吾亦紅新築工事

平成29年1月

㈱LIXILビバ他

(仮称)ビバホーム足立神明店新築工事

平成28年7月

 

2  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

開発事業等販売実績

開発事業部門は土地を購入し、建物を建設して、分譲または土地・建物を一括にて販売すること及び造成工事をして宅地分譲することを主たる業務としております。

なお、最近2事業年度の販売実績は次のとおりであります。

 

期別

区分

数量(件)

金額(百万円)

主な物件

第51期

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

土地付建物
(うち建物)

532

23,552

(11,752)

神奈川県川崎区・千葉県千葉市・東京都文京区・東京都世田谷区他

その他

3,714

 

27,266

 

第52期

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

土地付建物
(うち建物)

736

30,704

(14,735)

東京都文京区・東京都江戸川区・千葉県千葉市・千葉県船橋市他

その他

8,109

 

38,814

 

 

(注) 1  区分「その他」は、土地販売及び賃貸料・仲介手数料が主なものであります。

2  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは、第三者委員会の提言に基づき、下記事項を重点的に実施いたしました。

① 取締役会の機能強化

② リスク管理体制の再整備及び適切な運用

③ 不動産鑑定業者等、当社取引先の適切な選定

④ 管理本部部門の強化

⑤ 監査役及び内部監査部門の監査体制の確立

 

引き続き上記の課題改善を進めるとともに、従来通り建設事業と開発事業によるシナジー効果の更なる拡充による一層の企業価値の向上を目指し、下記の事項に取り組んでまいります。

① 安心・安全で高品質な物件の提供

・杭・躯体工事の施工管理厳格化

・好立地の用地取得と絶対量の確保

・自社製販一貫体制システムの強化による、高品質な商品、及びサービスの提供

② 企画開発力・営業力の強化

・顧客ニーズに対応した付加価値営業の徹底

・大型案件、非住宅分野への対応強化

・「EXCELLENT CITY」ブランド力強化

③ 技術力・コスト競争力の強化

・「ムダ・ミス・事故のない」施工管理体制の構築とスピード感のある施工管理

・自社独自の施工管理体制の更なる効率化による原価低減の実施

・従来工法に、耐震工法を加えた定期的な施工研修の実施による施工品質の向上

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 建設事業に係るリスク

建設市場が急激に縮小し、著しく競争が激化した場合や、建設労働者や資材等の価格が急激に上昇したりその確保が難しくなった場合、関係法令等の改正があった場合等は当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

(2) 開発事業に係るリスク

不動産市場は、地価動向や物件の供給状況、価格動向の影響を受けやすく、また景気悪化、金利上昇等の経済情勢の変化や関係法令等の改正があった場合は、顧客の購買意欲の減退や、商品等の価値が下落する可能性があり、これらは当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

(3) 海外での事業展開に係るリスク

当社グループは、海外にて事業展開しておりますが、現地の政治・経済情勢、法的規制等に著しい変化があった場合、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

(4) オペレーショナルリスク

当社グループにおいて、法令違反や不適切な契約の締結、訴訟、紛争その他の法的手続き等の発生、事務処理ミス、不正の発生、社内情報の流出、システム障害等の問題が発生した場合、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

(5) 取引先の信用リスク

当社グループの発注者や協力業者等の取引先が信用不安に陥った場合は、工事代金の回収不能や工事の遅延等により、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

(6) 金融市場に係るリスク

金利水準の急激な上昇、為替相場の大幅な変動等が生じた場合には、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

(7) 災害等に係るリスク

地震、風水害等の自然災害及び事故、火災、テロ等の人的災害、その他予想し得ない災害が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、建設事業セグメントにおきまして、PC工法の研究開発等を行っております。当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は0百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

(売上高、売上総利益)

売上高は前年比80億67百万円増加(11.5%増)し、781億46百万円となりました。また、売上総利益は前年比46億93百万円増加(40.8%増)し、161億95百万円となりました。なお、この主な要因は、各セグメントについて、第2「事業の状況」、1「業績等の概要」に記載している内容と概ね一致しております。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は、前年比9億69百万円増加(28.0%増)し、44億33百万円となりました。この主な要因は、自社分譲マンションの販売増により、広告宣伝費が増加したことによるものです。

この結果、営業利益は前年比37億23百万円増加(46.3%増)し、117億62百万円となりました。

(営業外損益、経常利益)

営業外収益は、前年比3億32百万円減少(77.2%減)し、98百万円となりました。この主な要因は、前期に発生した為替差益が、当期は為替差損となったことによるものです。

営業外費用は、前年比1億12百万円増加(26.0%増)し、5億46百万円となりました。この主な要因は、為替差損が発生したことによるものです。

この結果、営業外損益は4億48百万円の損失(前連結会計年度は3百万円の損失)となり、経常利益は前年比32億78百万円増加(40.8%増)し、113億13百万円となりました。

(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)

特別利益は、発生しませんでした。(前連結会計年度は13百万円)

特別損失は、固定資産売却損2百万円、固定資産除却損0百万円及び課徴金引当金繰入額18百万円が発生し、20百万円(前連結会計年度は1億77百万円)となりました。

この結果、特別損益は20百万円の損失(前連結会計年度は1億64百万円の損失)となり、税金等調整前当期純利益は前年比34億22百万円増加(43.5%増)し、112億93百万円となりました。また、税金費用等控除後の親会社株主に帰属する当期純利益は前年比25億61百万円増加(51.8%増)し、75億4百万円となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保、及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比べて29億10百万円増加し、735億51百万円となりました。この主な要因は、現金預金が72億10百万円増加したことによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末と比べて3億91百万円減少し、120億7百万円となりました。この主な要因は、固定資産の減価償却実施によるものであります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末と比べて25億18百万円増加し、855億58百万円となりました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末と比べて15億24百万円減少し、408億36百万円となりました。この主な要因は、余剰資金の返済等により、短期借入金が67億52百万円減少したことによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末と比べて23億26百万円減少し、84億85百万円となりました。この主な要因は、長期借入金が24億円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べて38億51百万円減少し、493億21百万円となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べて63億69百万円増加し、362億37百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が69億78百万円増加したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの分析については、第2「事業の状況」、1「業績等の概要」に記載しております。