「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。
当連結会計年度における日本の経済は、政府による各種政策や日銀による大規模な金融緩和を背景に、緩やかな景気回復が期待されたものの、海外経済に対する懸念が強まると、これまで景気回復を下支えしていた円安・株高の傾向が円高・株安傾向に反転し、景気回復基調に足踏みが見られるようになる等、引き続き予断を許さない状況が続いております。
このような状況の下、当建設業界におきましては、建設技能労働者の慢性的な人手不足が解消されておらず、労務費や建設資材を中心とした建設コストの上昇等不安は残るものの、民間の設備投資に緩やかな回復が見られる等、緩やかな回復基調で推移しました。
PCカーテンウォール業界では、しばらく低水準にとどまっていた各工場の稼働率が、今年の後半からようやく高まる見通しであります。そうした環境の中、当社は徹底したコスト管理と営業・技術・生産の総合力で受注拡大を図っております。
プールを手掛けるアクア事業では、主力である学校やスポーツクラブのプール以外のリニューアル工事事業の拡大を図っております。
この結果、当連結会計年度における当社企業グループの業績は、売上高78億1百万円(前連結会計年度比17.7%減)、経常利益12億4百万円(前連結会計年度比32.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益15億27百万円(前連結会計年度比12.0%減)となりました。
なお、受注高は89億94百万円(前連結会計年度比1.3%減)であり、受注残高は118億63百万円(前連結会計年度比11.2%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①PCカーテンウォール事業
主力のPCカーテンウォール事業では、関東工場の稼働率が低下したものの、効率的なオペレーションを行い良好な収益水準を保つことができました。
当セグメントの売上高は73億38百万円(前連結会計年度比18.4%減)、セグメント利益は11億55百万円(前連結会計年度比36.8%減)となりました。
②アクア事業
プールを手掛けるアクア事業では、引き続き主力である学校やスポーツクラブのプール以外のプラント工事事業の拡大を図っております。
当セグメントの売上高は3億67百万円(前連結会計年度比12.0%減)、セグメント利益は4百万円(前連結会計年度は43百万円のセグメント損失)となりました。
③その他
その他は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、システム収納家具事業及びその他の建設事業であります。
当セグメントの売上高は95百万円(前連結会計年度比54.4%増)、セグメント利益は14百万円(前連結会計年度は0百万円のセグメント利益)となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動では主に税金等調整前当期純利益11億97百万円、未成工事支出金の減少額5億68百万円、売上債権の減少額6億62百万円及び未成工事受入金の減少額10億37百万円により11億79百万円の資金増加(前連結会計年度比31.2%減)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出2億58百万円により2億57百万円の資金減少(前連結会計年度は3億31百万円の資金減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払額2億66百万円及び長期借入金の返済による支出4億20百万円により8億63百万円の資金減少(前連結会計年度は5億5百万円の資金減少)となりました。
この結果、現金及び現金同等物の期末残高は12億47百万円(前連結会計年度比4.8%増)となりました。
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区分 |
前連結会計年度(千円) |
当連結会計年度(千円) |
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PCカーテンウォール事業 |
8,649,013 |
8,468,384( 2.1%減) |
|
アクア事業 |
400,636 |
431,341( 7.7%増) |
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その他 |
61,662 |
95,191(54.4%増) |
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合計 |
9,111,313 |
8,994,917( 1.3%減) |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
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区分 |
前連結会計年度(千円) |
当連結会計年度(千円) |
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PCカーテンウォール事業 |
8,997,247 |
7,338,861(18.4%減) |
|
アクア事業 |
417,562 |
367,629(12.0%減) |
|
その他 |
61,662 |
95,191(54.4%増) |
|
合計 |
9,476,473 |
7,801,682(17.7%減) |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 当社企業グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
3 当連結会計年度における売上高総額に対する割合が、100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は次
のとおりであります。
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㈱竹中工務店 |
1,552,715千円 |
19.9% |
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大成建設㈱ |
1,251,389千円 |
16.0% |
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㈱大林組 |
1,091,610千円 |
14.0% |
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期別 |
工事別 |
前期繰越 |
当期受注 |
計 |
当期完成 |
次期繰越工事高 |
当期施工高 |
||
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手持工事高 |
うち施工高 |
||||||||
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第51期 |
PCカーテンウォール事業 |
10,727,700 |
8,649,013 |
19,376,713 |
8,997,247 |
10,379,466 |
43.6 |
4,732,968 |
8,604,992 |
|
アクア事業 |
308,073 |
400,636 |
708,710 |
417,562 |
291,148 |
19.2 |
56,000 |
336,692 |
|
|
合計 |
11,035,773 |
9,049,650 |
20,085,424 |
9,414,810 |
10,670,614 |
44.9 |
4,788,968 |
8,941,684 |
|
|
第52期 |
PCカーテンウォール事業 |
10,379,466 |
8,468,384 |
18,847,850 |
7,338,861 |
11,508,988 |
32.5 |
3,735,590 |
6,341,483 |
|
アクア事業 |
291,148 |
431,341 |
722,489 |
367,629 |
354,860 |
27.0 |
95,709 |
407,338 |
|
|
合計 |
10,670,614 |
8,899,725 |
19,570,339 |
7,706,490 |
11,863,848 |
32.3 |
3,831,299 |
6,748,821 |
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(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
2 次期繰越工事高の施工高は、未成工事支出金により手持工事高のなかの施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は、(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致します。
4 当社の受注は、100%建築工事で国内受注であります。
工事の受注方法は、100%指名競争入札によっております。
① 当社の受注は、100%民間企業からの受注であります。完成工事のうち主なものを示せば次のとおりであります。
第51期完成工事のうち金額1億円以上の主なもの
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○ ㈱大林組 |
大久保三丁目西地区開発計画 |
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○ 大成建設㈱ |
新鉄鋼ビル建替計画 |
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○ 〃 |
NEC神戸システム |
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○ 鹿島建設㈱ |
神田錦町三丁目 |
第52期完成工事のうち金額1億円以上の主なもの
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○ ㈱竹中工務店 |
三菱地所大手町1-1B棟 |
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○ 大成建設㈱ |
上智大学四谷キャンパス6号館建設工事 |
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○ ㈱エスシー・ |
京橋二丁目西地区第一種市街地再開発事業 |
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○ ㈱内外テクノス |
ナーランダ僧院建設工事(その2) |
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○ 鹿島建設㈱ |
共立女子学園神田一ツ橋2号館建替計画 |
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② 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
第51期
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鹿島建設㈱ |
1,809,639千円 |
19.2% |
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㈱大林組 |
1,601,574千円 |
17.0% |
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大成建設㈱ |
1,574,937千円 |
16.7% |
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㈱内外テクノス |
950,460千円 |
10.1% |
第52期
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㈱竹中工務店 |
1,552,715千円 |
20.1% |
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大成建設㈱ |
1,251,389千円 |
16.2% |
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㈱大林組 |
1,091,610千円 |
14.2% |
手持工事のうち金額1億円以上の主なもの
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○ ㈱大林組 |
浜松町駅前プロジェクト |
平成29年12月 |
完成予定 |
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○ 戸田建設㈱ |
虎の門病院整備事業 |
平成30年5月 |
〃 |
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○ 大成建設㈱ |
(仮称)丸の内3-2計画新築工事 |
平成30年4月 |
〃 |
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○ 鹿島建設㈱ |
(仮称)ОHー1計画 A棟 |
平成31年1月 |
〃 |
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○ ㈱竹中工務店 |
マウンテンフット新浦安ホテル |
平成29年9月 |
〃 |
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○ ㈱大林組 |
(仮称)新日生病院建設プロジェクト |
平成29年1月 |
〃 |
今後の日本の経済は、景気回復の足取りが鈍い中、国際情勢に起因する種々のリスクを抱えた経営環境が続くことが予想されます。
こうした社会環境の中、PCカーテンウォール業界において、当社は、生産技術の向上や新しい提案を設計事務所・ゼネコンにし続けることで、PCカーテンウォールの採用件数を増やし、業界全体の拡大を目指し、その中で更に盤石なNo.1プレーヤーとなることを目指します。
アクア事業においては、オリンピック関連の施設などの受注を目指し、収益確保をして行きたいと考えています。
平成29年度も引き続き、経営を安定させ、「全従業員の物心両面の幸福を追求し、社会の進歩・発展に貢献する」という理念を追求する所存であります。
当社企業グル-プの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。本項に含まれている将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①受注形態
当社企業グループの事業は一般的に請負形態をとっているため、顧客から受注して初めて生産活動を開始し売上が計上されます。このため経済情勢の悪化等により受注高が減少した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
②取引先の信用リスク
当社企業グループの事業はその工期が長く、工事代金受領も長期間となるため、代金受領前に取引先が信用不安に陥った場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③資材価格の変動及び為替リスク
原材料の価格の高騰及び円安による材料輸入コスト増加により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
④製品の欠陥
製品の品質管理には万全の体制をもって臨んでいますが、瑕疵担保責任や製造物責任による損害が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤重大事故の発生
安全管理には万全の体制をもって臨んでいますが、施工中に予期せぬ重大事故が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥受注単価のリスク
建設業界におきましては、ゼネコン及び各専門業者がそれぞれのマーケットで建設需要を同業他社と価格競争を繰り広げる環境になっており、当社企業グループにおいては、全てのセグメントが建設に関連する事業のため、需給バランスにより受注単価が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
特記事項はありません。
特記事項はありません。
当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたりましては、決算期末日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響する見積りは主に貸倒引当金、賞与引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金及び法人税等であり、継続した方法で評価を行っております。
なお、評価につきましては、過去の実績や一般的に合理的と考えられる方法により行っておりますが、今後の状況等の変化により実際の結果は異なる場合があります。
①資産の状況
当連結会計年度末における資産合計は112億74百万円と前連結会計年度末と比較して5.3%、6億32百万円の減少となりました。これは主に機械、運搬具及び工具器具備品が2億円増加し、電子記録債権が4億16百万円及び未成工事支出金が5億68百万円減少したことによるものであります。
②負債の状況
当連結会計年度末における負債合計は44億49百万円と前連結会計年度末と比較して28.4%、17億67百万円の減少となりました。これは主に未成工事受入金が10億37百万円、その他流動負債が2億27百万円及び長期借入金が3億35百万円減少したことによるものであります。
③純資産の状況
当連結会計年度末における純資産合計は68億25百万円と前連結会計年度末と比較して20.0%、11億35百万円の増加となりました。これは主に自己株式が1億18百万円増加し、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により15億27百万円増加したことと、配当金の支払いにより2億67百万円減少したことにより12億60百万円増加したことによるものです。
①売上高
PCカーテンウォール事業においては、受注は堅調に推移しましたが、前連結会計年度に比べ大型物件の完成工事が減少したため、売上高は減少しました。アクア事業においては、引き続き主力である学校やスポーツクラブのプール以外のプラント工事事業の拡大を図っております。
この結果、売上高は78億1百万円(前連結会計年度比17.7%減)となりました。
②営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益
営業利益、経常利益は、売上高減少に伴い前連結会計年度に比べ減少しましたが、主にPCカーテンウォール事業における効率的なオペ-レション等により、良好な収益水準を確保することができました。
この結果、営業利益は11億80百万円(前連結会計年度比34.0%減)、経常利益は12億4百万円(前連結会計年度比32.8%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、税効果会計による繰延税金資産計上の影響もあり、15億27百万円(前連結会計年度比12.0%減)となりました。
キャッシュ・フロ-の状況の分析につきましては、「第2 事業の状況」「1 業績等の概要」「(2)キャッシュ・フロ-の状況」 に記載しております。
当社企業グループはオーダメードのコンクリート外壁メーカー業界のトップメーカーとして長年顧客との信頼関
係を維持向上させてきました。今後も顧客の期待に応えることで、信頼を高め、更に新しい仕上げや新製品を紹介して、収益を上げると同時に都市の彩りに貢献してゆきたいと考えています。
平成29年度は市況が低迷しますが、平成29年度末から旺盛なPCカーテンウォールの需要があると予測されてい
ます。したがって、関東・関西の4工場体制で、来るべき需要にこたえたいと考えています。
PCカーテンウォール事業とアクア事業で上げた収益は、当社を支えてくれる社員、関係者に適切に還元した
後、株主の皆様に対して配当を継続したいと考えています。
ただし、いつまでもこの好景気が続くとは考えられないため、利益は適切に内部に留保して財務体質を改善する
と同時に差別化商品の開発、ローコストオペレーションの追求を進め、需要が減退する局面でもしっかりと収益を
確保できる体制を構築したいと考えています。
また、仕事量の増大に伴い、事故発生の可能性も高まっていると考えています。常に安全に対する意識を高く保
つよう機会を捉えて社内にメッセージを伝えています。