第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景として個人消費の底堅さが見られ、円高傾向の是正や在庫調整の進展により企業収益の改善が進んだことから、緩やかな回復基調で推移したものの、米国のトランプ新政権の政策運営や英国のEU離脱問題など政治・経済面での先行き不透明感は拭えない状況が続きました。建設業界におきましては、企業収益の改善を受けて、既存設備の維持・更新需要が底堅く推移しており、補正予算による公共投資の持ち直しも見られることから、堅調な受注環境が続きました。

このような状況のなか、当社グループといたしましては、設備改善工事の需要を確実に取り込むため、引き続きライフサイクル一貫ソリューションビジネスを推進するとともに、医薬関連分野を中心とした産業設備への提案営業の強化や東南アジア地域への事業拡大などの施策に取り組んでまいりました。

その結果、部門別工事受注高は、産業設備工事においては医薬関連分野を中心として、前連結会計年度と同水準の受注量を確保したものの、一般ビル設備工事において前連結会計年度に比べ大型工事の受注が減少したことから、産業設備工事32,339百万円(前連結会計年度32,228百万円)、一般ビル設備工事23,328百万円(前連結会計年度28,658百万円)、電気設備工事3,065百万円(前連結会計年度2,818百万円)となり、工事受注高合計は58,733百万円(前連結会計年度63,705百万円)となりました。これに兼業事業の受注高928百万円(前連結会計年度842百万円)を加えました受注総額は59,661百万円(前連結会計年度64,547百万円)となり、前連結会計年度と比べ7.6%減少いたしました。

次に完成工事高は、前期から繰り越した手持ち工事が順調に進捗したことから、61,238百万円(前連結会計年度57,122百万円)となり、これに兼業事業の売上高996百万円(前連結会計年度909百万円)を加えました売上高合計は62,234百万円(前連結会計年度58,032百万円)で、前連結会計年度と比べ7.2%増加いたしました。

利益につきましては、売上高の増加に加え、工事原価の低減等により工事粗利益率が改善したことから、経常利益は4,508百万円(前連結会計年度3,669百万円)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は3,100百万円(前連結会計年度2,265百万円)と、前連結会計年度と比べ増収増益を達成することができました。

なお、「第2 事業の状況」に記載されている金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度に比べ3,081百万円増加し、13,240百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、4,723百万円の資金の増加(前連結会計年度は1,128百万円の資金の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益4,467百万円を計上したことに加え、仕入債務の増加1,836百万円が資金の増加要因となり、売上債権の増加1,191百万円及び法人税等の支払額1,271百万円が資金の減少要因となったことによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、1,327百万円の資金の減少(前連結会計年度は604百万円の資金の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,233百万円が資金の減少要因となったことによるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、310百万円の資金の減少(前連結会計年度は377百万円の資金の減少)となりました。これは主に長期借入れによる収入200百万円が資金の増加要因となり、配当金の支払額411百万円及び長期借入れの返済による支出115百万円が資金の減少要因となったことによるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 商品仕入実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

(百万円)

前期比(%)

冷熱機器販売事業

1,255

105.4

合計

1,255

105.4

 

 

(2) 受注実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

受注高
(百万円)

前期比
(%)

受注残高
(百万円)

前期比
(%)

設備工事業

空調衛生設備工事業

55,667

91.4

31,474

92.9

電気設備工事業

3,065

108.8

857

88.7

冷熱機器販売事業

928

110.2

合計

59,661

92.4

32,332

92.8

 

 

(3) 売上実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

(百万円)

前期比(%)

設備工事業

空調衛生設備工事業

58,063

107.0

電気設備工事業

3,175

110.6

冷熱機器販売事業

928

110.2

その他の事業

67

100.5

合計

62,234

107.2

 

(注) 1 当社グループでは設備工事業(空調衛生設備工事業及び電気設備工事業)以外は受注生産を行っておりません。

2 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

3 前連結会計年度及び当連結会計年度ともに売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は、次のとおりであります。

受注工事高及び完成工事高の状況

① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

 

期別

セグメントの名称

前期繰越
工事高
(百万円)

当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)

当期完成
工事高
(百万円)

次期繰越
工事高
(百万円)

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

空調衛生
設備工事業

26,375

58,291

84,666

51,659

33,006

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

空調衛生
設備工事業

33,006

52,930

85,937

55,585

30,351

 

(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合については、当期受注工事高にその増減額が含まれております。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。

2 次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。

3 当期受注高としては、上記当期受注工事高のほかに、冷熱機器販売事業に係るものとして、前事業年度1,364百万円、当事業年度1,447百万円があります。

4 当期売上高としては、上記当期完成工事高のほかに、冷熱機器販売事業及び太陽光発電事業に係るものとして、前事業年度1,376百万円、当事業年度1,458百万円があります。

 

② 受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

 

期別

セグメントの名称

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

空調衛生
設備工事業

19.8

80.2

100.0

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

空調衛生
設備工事業

23.5

76.5

100.0

 

(注) 百分比は請負金額比であります。

 

 

③ 売上高

(イ) 完成工事高

 

期別

官公庁(百万円)

民間(百万円)

合計(百万円)

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

10,891

40,768

51,659

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

9,079

46,506

55,585

 

(注) 1 前事業年度の完成工事のうち主なもの

独立行政法人国立病院機構九州がんセンター

同機構九州がんセンター新築工事(機械)

㈱大林組

㈱ホギメディカル筑波新キット工場新築工事

江東区

江東区(仮称)シビックセンター新築空気調和設備工事

須山建設㈱

イーエスフーズ㈱新工場新築工事

㈱竹中工務店

沢井製薬㈱江坂開発センター新築工事

 

 

当事業年度の完成工事のうち主なもの

㈱安藤・間

三菱ガス化学㈱QOL白河第一期MGCエージレス棟他新築工事

東京都

豊洲新市場(仮称)青果棟ほか建設空調設備工事(その2)

埼玉県

埼玉県立循環器・呼吸器病センター新館(仮称)機械設備工事

清水建設㈱

沢井製薬㈱三田西工場空気換気・給排水衛生設備工事

㈱とくら運送

㈱宮城ニコンプレシジョン大河原事業所
1号館・2号館・3号館新築工事

 

 

2 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

(ロ) 冷熱機器売上高

 

期別

冷熱機器売上高(百万円)

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

1,364

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

1,447

 

 

(ハ) 発電事業売上高

 

期別

発電事業売上高(百万円)

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

11

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

11

 

 

④ 次期繰越工事高(平成29年3月31日現在)

 

セグメントの名称

官公庁(百万円)

民間(百万円)

合計(百万円)

空調衛生設備工事業

9,682

20,669

30,351

 

(注) 次期繰越工事のうち主なもの

ユーシービージャパン㈱

同社埼玉工場4号館改修工事

㈱竹中工務店

独立行政法人国立循環器病研究センター移転建替整備事業
研究棟空調工事

近畿地方整備局

国営平城宮跡歴史公園平城宮跡展示館機械設備工事

戸田建設㈱

久留米大学基礎3号館・病院北館他新築工事

第一三共プロファーマ㈱

同社平塚工場高活性注射剤製造設備工事

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、『「空気と水のテクノロジー」を通じて環境にやさしい生活空間の創造を目指す』、『環境エンジニアリングを中核事業とし、ひろくお客様から「信頼」される企業を目指す』、『人材の育成・教育を重視し働き甲斐のある企業を築き、社会に貢献する』という経営理念のもと、環境制御技術を駆使して社会に貢献するとともに、「環境のトータルエンジニアリング」企業として地球環境保全に貢献する活動を行い、CSRを重視した経営を実践してまいります。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、従来からの3か年の事業計画に加えて、2023年度までを見据えた「中長期経営ビジョン2023」を策定しております。東京オリンピック・パラリンピック後の建設市場の縮小が懸念される中で、長期的な経営方針を確立し、市場のニーズを的確に汲み取って安定的な収益の確保を目指してまいります。

また、これと同時に、2015年度をスタートとする新たな「中期3か年事業計画」(2015年4月から2018年3月まで)を策定しております。「中長期経営ビジョン2023」の実現に向けて、中期的な経営戦略を明確化し、より具体的な施策を展開してまいります。

「中長期経営ビジョン2023」及び「中期3か年事業計画」の概要は以下のとおりであります。

 

〔中長期経営ビジョン2023〕

1.中長期的に当社グループの目指すもの

2023年(第75期)までに

連結売上高  650億円

経常利益   26億円を達成し

ROE    5%以上を目指す

 

2.「中長期経営ビジョン2023」の基本方針

① 規模の拡大だけに捉われず、当社で培った特色のある技術を駆使した事業展開を目指す

② 継続的に成長するためお客様への付加価値を向上させ、リピート率の高い経営基盤を確立する

③ ASEAN市場を収益源の一つとして認識し、ターゲットを絞った市場へ積極的に投資する

④ 一人ひとりの社員を輝き成長させるための社員教育と、採用を含め人的資源へ継続的に投資する

 

〔中期3か年事業計画〕(2015年4月から2018年3月まで)

1.最終年度2017年度(第69期) 数値目標

 

 

 

単体ベース

連結ベース

 

 

① 総売上高

  570億円

   620億円

 

 

② 経常利益

  22.5億円

 24.5億円

 

 

③ 1人当たり売上高

  79百万円

 

 

 

  1人当たり経常利益

  3百万円

 

 

 

  人員

     725人

 

 

 

2.「中期3か年事業計画」の基本方針

① 成長が顕著な医薬品製造分野を中心に、提案型営業を増やし産業設備分野のシェア拡大を目指す

② 客先との関係強化を目的として、ライフサイクル一貫ソリューションビジネスを進め対象のお客様を増やす

③ インドネシアでの経営を安定させ、更にミャンマーへの事業展開を図る

④ ICT&モバイルを積極的に活用し業務改善を行うとともに、社員教育を充実させ企業競争力強化を図る

⑤ 品質システム(ISO9001)を全社統一し、環境システム(ISO14001)を融合させ、業務効率を上げる

 

(3) 対処すべき課題

今後のわが国経済は、景気回復による物価上昇に伴い実質所得の低下が個人消費を下押しすることが懸念されるものの、企業部門におきましては、輸出の増加や在庫調整の進展に伴い生産増勢が強まることが見込まれるため、全体としては緩やかな回復基調が続くことが予想されます。建設業界におきましては、企業収益の改善を背景として設備投資が堅調に推移されることが予想されるものの、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けたインフラ整備の本格化に伴い、今後は徐々に人手不足によるコスト上昇圧力が増してくることが懸念されます。

このような状況のなか当社グループといたしましては、お客様の要望に寄り添った提案営業を推進し、より一層の関係強化を図るとともに、当社の得意とする産業設備工事のなかでも、特に医薬関連分野での専門技術の蓄積と関連商品の研究開発に取り組み、当分野での優位性を確保することで受注拡大を目指してまいります。また、企業競争力の強化のため、社員教育に積極的な投資と支援を行いバランスのとれた信頼される人材を育成してまいります。さらに、企業の社会的責任を果たすため、監査等委員会設置会社への移行及び執行役員制度の導入によるガバナンス体制の強化を図ってまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 建設市場の動向

当社グループは、売上高のほとんどを個別受注による完成工事高が占めております。完成工事高は官公庁の公共投資予算や民間企業の設備投資動向により増減する可能性があり、国や地方公共団体においてより一層の公共工事の削減が行われた場合や、国内外の景気動向の影響で民間企業の設備投資計画の縮小等が行われた場合には、完成工事高が減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 原材料の価格高騰による資材の価格変動について

建設業の特徴として、工事の着工から竣工までに期間を要するため、見込工事原価を作成してから実際に資材等を購入するまでの間に、原材料の急激な価格高騰により資材の価格が上昇し、当初予想した利益を確保できなくなるおそれがあります。

 

(3) 保有有価証券について

当社グループは、金融機関及び重要な取引先の株式を保有しております。これらの株式には価格変動性が高い上場会社の株式と、時価のない非上場会社の株式が含まれ、株式市場の価格変動リスク及び投資先の業績不振による評価損計上リスクを負っております。

 

(4) 施工中に発生する人的災害及び工事災害について

当社グループは、産業設備工事に力を入れると同時にリニューアル工事の受注にも積極的に取り組んでおります。リニューアル工事は稼動中の工場等で行う場合もあり、施工中に人的災害や物損事故が発生すると工場の操業を止めてしまうおそれがあります。当社グループは、当然こうした不測の事態に備えて保険に加入しておりますが、工場の規模や使用されている機器によっては多額の損害賠償責任が発生します。この場合、保険金でカバーされたとしても、その結果保険会社に支払う保険料が大幅に上昇して、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 不採算工事の発生について

工事施工途中における設計変更や手直し工事等により想定外の追加原価が発生し、当初見込んでいた利益を確保できなくなるおそれがあります。このような不採算工事が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 取引先の信用リスクについて

当社グループでは取引先の与信管理を徹底し、債権が回収不能とならないよう努力しておりますが、それにもかかわらず、取引先の信用不安等により売掛債権の回収が困難となった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 建設業従事者の高年齢化について

今後、少子・高齢化が進むなかで、建設業においても高齢者の割合はますます高くなっていくものと予想されています。このような就業者の年齢構成のアンバランスは、長期的には熟練労働者の不足などの悪影響を及ぼすものと考えられます。当社グループにおきましても、今後高齢化した技術者が退職を迎えると人員が不足して技術力の低下を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 退職給付制度について

当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されておりますが、国内外の株式市場が低迷した場合に、年金資産の価値が減少し、年金に関する費用が増加するあるいは追加的な年金資産の積み増しを要する等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。 

 

(9) 海外事業について

当社グループは、東南アジア地域で事業活動を行うとともに、海外での事業規模の拡大を目論んでおります。今後海外売上高の比率が高まってくると、現地における予期し得ない法規制の改正や政情不安・テロ、為替の変動等の不測の事態により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社では空調衛生設備工事に関して、「空気と水のテクノロジー」を基本理念として、お客様のニーズに応える最適な環境システムの提供を目指しております。従来からの主力開発分野であるクリーンルーム関連技術及び静電気障害対策に関して、個別のニーズに適応した開発活動を継続しつつ、産業用空調分野における省エネルギー空調システム、エネルギーの遠隔監視や分析・設備診断技術の研究開発に注力しております。

この結果、当連結会計年度における研究開発投資総額は184百万円でした。

なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。

また、冷熱機器販売事業及びその他の事業に関する研究開発活動は行っておりません。

 

主な研究開発成果

○  医薬品製造業界向けHEPAリークテスター(HALi SCANNER)

医薬品を製造する環境では、品質保持のため製造工程をはじめ空調・製造用水・計測機器等、さまざまな項目に対して定期的にバリデーションが行われております。

クリーン環境に必要不可欠なHEPAフィルターのバリデーションでは、設置したフィルターにおいてリーク(漏れ)がないことを確認する試験を行います。当社はこの試験を適切に実施するため、リークの有無を自動で判別するリークテスターの開発に取り組み、実用化してまいりましたが、装置の改良を重ね、この度より使いやすく信頼性の高いリークテスターを開発いたしました。特長は以下の通りであります。

 

(1) 検査結果は、画像データとしてリアルタイムにファイル化されます。
データの転記がないため、ミスや改ざんがありません。バリデーションの信頼性を向上させ、トータル時間を短縮することができます。

 

(2) バリデーションを行ったフィルターの情報は蓄積されますので、フィルターのトレーサビリティを含めた総合的な管理が可能となります。

 

(3) リークテスターをいくつかのユニットに分割することで、作業性が向上しこれまで二人以上で設置していた作業を一人でも行えるようになりました。

 

(4) リーク試験は、国際規格であるISO14644-3に準拠した方法と、顧客の標準手順に従う2つのモードを搭載しております。

 

今後は、リーク試験の適格性・効率化を図る装置として現場に導入していく予定であります。

 

○ AI利用の熱源最適制御

当社は2014年からIoTとクラウドコンピューティング技術を組み合わせた設備運用支援サービス『smartSOLAVICE:スマートソラビス』を提供してまいりました。このサービスはお客様設備の運用情報をIoT技術で収集・分析・解析することで『見える化』し、その結果を定期的に『そらレポート』としてお届けして、省エネ運用や省エネ改修工事の提案を行うものであります。

また、オプションとしてSOLAVICE熱源コントローラと組み合わせることで、クラウドサーバで演算した結果を自動的にローカルコントローラに送信して熱源機の最適化制御を行うサービスも提供してまいりました。

さらに、smartSOLAVICEの機能を強化して、収集した膨大な運転データをAIを利用して定期的に学習させることにより、熱源機器の経年劣化を考慮しつつ最適化制御の省エネ性、安定性をさらに高めたプロトタイプを開発いたしました。

 

今後は、AI技術を用いた空調・熱源制御の開発に注力し、お客様にダウンタイムの少ない信頼性の高い設備をお届けするために異常予知診断分野等の技術開発をすすめてまいります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

 

① 収益及び費用の計上基準

当社グループは、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事について、工事進行基準を適用しております。連結会計年度末の工事活動の進捗率に応じて収益及び費用を計上しておりますが、将来原材料の急激な価格高騰により資材の価格が上昇し、当初予想した利益を確保できない可能性があります。

 

② 貸倒引当金の計上基準

当社グループは、債権の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

 

③ 工事損失引当金の計上基準

当社グループは、受注工事に係る将来の損失に備えるため、次期繰越工事のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、損失見込額を工事損失引当金として計上しております。工事施工途中において当初予想しえなかった追加原価等により不採算工事が発生した場合、追加損失が発生する可能性があります。

 

④ 有価証券の減損処理

当社グループは、金融機関及び重要な取引先の株式を保有しております。これらの株式には価格変動性が高い上場会社の株式と、時価のない非上場会社の株式が含まれます。これらの投資価値が下落した場合は、合理的な基準に基づいて有価証券の減損処理を行っております。減損処理に係る合理的な基準は「第5 経理の状況」の連結財務諸表の注記事項(有価証券関係)に記載しております。

 

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 受注高の分析

当連結会計年度の受注高は前連結会計年度比7.6%減少59,661百万円となりました。

セグメント別受注高の内訳は、空調衛生設備工事業のうち産業設備工事は32,339百万円(前連結会計年度比0.3%増加)となり、一般ビル設備工事は23,328百万円(前連結会計年度比18.6%減少)となりました。官庁民間別内訳は、官公庁工事10,371百万円(前連結会計年度比10.5%減少)、民間工事45,296百万円(前連結会計年度比8.1%減少)となりました。

電気設備工事業については、3,065百万円(前連結会計年度比8.8%増加)となりました。

また、冷熱機器販売事業については、928百万円(前連結会計年度比10.2%増加)となりました。

 

 

前連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

当連結会計年度
(自 平成28年4月1日
  至 平成29年3月31日)

比 較 増 減

金   額

(百万円)

構成比

(%)

金   額

(百万円)

構成比

(%)

金   額

(百万円)

比 率

(%)

設備
工事業

空調衛生
設備工事業

 産業設備工事

32,228

49.9

32,339

54.2

110

0.3

 一般ビル設備工事

28,658

44.4

23,328

39.1

△5,330

△18.6

電 気 設 備 工 事 業

2,818

4.4

3,065

5.1

247

8.8

冷 熱 機 器 販 売 事 業

842

1.3

928

1.6

86

10.2

合     計

64,547

100.0

59,661

100.0

△4,885

△7.6

(うち海外)

(269)

(0.4)

(782)

(1.3)

(512)

(190.0)

空調衛生設備工事業の官庁民間別内訳

官 公 庁 工 事

11,591

19.0

10,371

18.6

△1,220

△10.5

民 間 工 事

49,296

81.0

45,296

81.4

△3,999

△8.1

60,887

100.0

55,667

100.0

△5,219

△8.6

 

 

 

② 売上高の分析

当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比7.2%増加62,234百万円となりました。

セグメント別売上高の内訳は、空調衛生設備工事業のうち産業設備工事は38,307百万円(前連結会計年度比43.4%増加)となり、一般ビル設備工事は19,756百万円(前連結会計年度比28.3%減少)となりました。官庁民間別内訳は、官公庁工事10,209百万円(前連結会計年度比9.6%減少)、民間工事47,853百万円(前連結会計年度比11.4%増加)となりました。

電気設備工事業については、3,175百万円(前連結会計年度比10.6%増加)となりました。

また、冷熱機器販売事業については、928百万円(前連結会計年度比10.2%増加)となり、その他の事業については67百万円(前連結会計年度比0.5%増加)となりました。

 

 

前連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

当連結会計年度
(自 平成28年4月1日
  至 平成29年3月31日)

比 較 増 減

金   額

(百万円)

構成比

(%)

金   額

(百万円)

構成比

(%)

金   額

(百万円)

比 率

(%)

設備
工事業

空調衛生
設備工事業

 産業設備工事

26,712

46.0

38,307

61.6

11,594

43.4

 一般ビル設備工事

27,538

47.5

19,756

31.7

△7,782

△28.3

電 気 設 備 工 事 業

2,870

4.9

3,175

5.1

304

10.6

冷 熱 機 器 販 売 事 業

842

1.5

928

1.5

86

10.2

そ の 他 の 事 業

67

0.1

67

0.1

0

0.5

合     計

58,032

100.0

62,234

100.0

4,202

7.2

(うち海外)

(274)

(0.5)

(298)

(0.5)

(24)

(9.0)

空調衛生設備工事業の官庁民間別内訳

官 公 庁 工 事

11,288

20.8

10,209

17.6

△1,078

△9.6

民 間 工 事

42,963

79.2

47,853

82.4

4,890

11.4

54,251

100.0

58,063

100.0

3,811

7.0

 

 

③ 販売費及び一般管理費の分析

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比3.2%増加5,761百万円となりました。

これは主に人件費が272百万円増加したことによるものであります。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「第2[事業の状況] 1[業績等の概要] (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。