文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、『「空気と水のテクノロジー」を通じて環境にやさしい生活空間の創造を目指す』、『環境エンジニアリングを中核事業とし、ひろくお客様から「信頼」される企業を目指す』、『人材の育成・教育を重視し働き甲斐のある企業を築き、社会に貢献する』という経営理念のもと、環境制御技術を駆使して社会に貢献するとともに、「環境のトータルエンジニアリング」企業として地球環境保全に貢献する活動を行い、CSRを重視した経営を実践してまいります。
当社グループは、従来からの3か年の事業計画に加えて、2023年度までを見据えた「中長期経営ビジョン2023」(2015年4月)を策定しております。
また、「中長期経営ビジョン2023」の基本方針を踏まえ、第73期を初年度とする「中期3か年事業計画」(2021年4月~2024年3月)を策定をしております。「中長期経営ビジョン2023」の実現に向けて、中期的な経営戦略を明確化し、より具体的な施策を展開してまいります。
「中期3か年事業計画」2021年度(第73期)~2023年度(第75期)の概要は以下のとおりであります。
1.最終年度2023年度(第75期) 数値目標
2.「中期3か年事業計画」の基本方針
① 激化する競争環境への対応
・医薬品・食品・電子デバイス関連をはじめとする産業設備を中心に、
バランスのとれた受注を推進する。
・技術の継承により設計・積算・施工技術の一層の向上を図る。
② 働き方改革の一層の推進
・DXを推進して業務の効率化を進め、生産性と競争力の向上を図る。
・誰もが生き生きと働ける職場をつくる。
③ ESGへの取り組みの深化
・低炭素社会の実現に向けた取り組み、脱フロンに向けた取り組み、
グリーン調達の取り組みを実施する。
④ 環境ビジネスへの挑戦
・環境を基軸とした新たなビジネスへの取り組みを開始する。
⑤ 海外事業の足場固め
・コロナ禍の先を見通し、既存エリアでの収益性の向上を図るとともに、
新規エリアの探索を行う。
また、当社はCSR活動を推進するため、マテリアリティ(重要課題)を策定しています。CSR活動を通じて、ESG(環境、社会、ガバナンス)経営を推進し、サステナブルな社会の実現、長期的な企業価値の向上、そしてSDGsに貢献していきます。
(1) 気候変動への取組み
当社グループは、気候変動への取組みを当社グループのマテリアリティ(重要課題)策定において参考としたISO26000中核課題、グローバルな社会課題、政府及び民間企業により認識されている日本の社会課題、建設業界のESG課題、政府が掲げている8つの優先課題から企業活動の重点課題として認識しております。
気候変動への取組みは、マテリアリティ(重要課題)策定の過程で重点項目として捉えております。経営会議では2021年にマテリアリティ(重要課題)を整理・選別し、経営会議メンバーと当社のステークホルダー(社外取締役、従業員、協力業者、顧客、機器購入先、株主、投資家)に課題の優先順位をつけてもらいました。
この、気候変動課題を含むマテリアリティ(重要課題)を経営会議及び取締役会で議論を行い、『中長期経営ビジョン2023』や『中期3か年事業計画』との関連性を確認した上で、取締役会の承認を受け、持続的な成長に向けたKPIを策定いたしました。KPIについては定期的に評価を行い、PDCAサイクルに基づいて取り組みを推進しております。
当社グループは、産業設備工事を中心とした事業活動を行っています。
そのため、環境課題である温室効果ガスの削減は、お客様及び社会全体の重要課題であると認識しております。
産業設備工事では、お客様の要望を踏まえたうえで、空気清浄度・温度・湿度・気流などの制御と、省エネルギー化・脱炭素化に応える設計施工を重要課題としています。
当社グループは、この課題に取り組むことが、お客様及び社会全体へ影響をおよぼすだけでなく、企業価値を高める重要な機会であると考えております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略は、「(2) 人的資本に関する記載」に記載しております。
当社グループは、気候変動を含めたリスクをリスク管理委員会にて検討しております。リスク検討においては影響度と頻度によりリスク値を算出し、リスク値の高い項目を優先してリスク低減への対応策をとっております。
当社グループは、気候変動への取組みにおいて、自社の事業活動にかかる温室効果ガス排出量を重要な項目と認識しております。今後、温室効果ガス排出量を管理する指標として定め、取り組んでいきたいと考えております。
現状では、Scope1排出量、及びScope2排出量の算定について、社内体制の整備を進めております。Scope3排出量については、算定方法の検討をしているところであります。以上から、計測方法の検討・測定中ではありますが、現在、自社で把握している2022年度の国内外全拠点のScope1排出量及びScope2排出量(マーケットベース)は以下の通りとなります。
Scope1 984.61 t-CO2
Scope2 1,184.08 t-CO2
Scope1排出量:自らによる温室効果ガスの直接排出(主に事業所、営業所、車両等での燃料の使用に伴う排出)
Scope2排出量:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出(主に事業所、営業所、研究所等の電力の使用に伴う排出)
(2) 人的資本に関する記載
人的資本(人材の多様性を含む)に関する戦略並びに指標及び目標について
少子高齢化が進み、建設業における人手不足が一層深刻化する中で、将来に向けての人材と早急な即戦力の確保は経営課題のひとつとして認識しており、新卒採用における女性や外国人の採用やスキルを持った経験者の中途採用を積極的に進め、多様な人材が活躍できる職場を目指しております。
また、当社グループは経営理念の一つに「人材の育成・教育を重視し働き甲斐のある企業を築き、社会に貢献する。」ことを掲げており、毎年発行しているCSR報告書において、次のように人材育成や社内環境整備の方針を開示しております。
① 人材の育成に関する方針
・人材マネジメント
企業の中長期的な成長のためには、技術力を支える「人材」の存在が欠かせません。当社グループは、中長期経営ビジョン2023の基本方針の一つに「一人ひとりの社員を輝き成長させるための社員教育と、採用を含め人的資源へ継続的に投資する」ことを掲げ、変化の激しい市場環境の中でも、社会のニーズ・多様化に対応できる人材を育成することにより、競争力の一層の強化を図っております。
・指標及び目標、実績
新卒採用者数、キャリア採用者数
管工事施工管理技士合格率
※電気通信施工管理技士を含む。
② 社内環境整備に関する方針
・社員のワーク・ライフ・バランスの実現
中長期的な会社の発展のためには一人ひとりの社員が輝き成長できる環境を整備する必要があります。当社では、業務効率化の推進や人員補強などにより長時間労働を是正し、会社全体の生産性を向上させることを目的とした働き方改革を進める一方で、全社員が職場で活躍し、プライベートの時間も充実させることができるようワーク・ライフ・バランスの取り組みを展開しております。
・指標及び目標、実績
有給休暇取得率
育児休業からの復職率
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、売上高のほとんどを個別受注による完成工事高が占めております。完成工事高は官公庁の公共投資予算や民間企業の設備投資動向により増減する可能性があり、国や地方公共団体においてより一層の公共工事の削減が行われた場合や、国内外の景気動向の影響で民間企業の設備投資計画の縮小等が行われた場合には、完成工事高が減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしては、稼働中の工場等の保守・メンテナンスの需要を積極的に取り込むとともに、経営戦略として「バランスのとれた受注の推進」を基本方針に掲げ、景気動向に大きく影響を受けない態勢の構築に取り組んでおります。
建設業の特徴として、工事の着工から竣工までに期間を要するため、見込工事原価を作成してから実際に資材等を購入するまでの間に、原材料の急激な価格高騰により資材の価格が上昇し、当初予想した利益を確保できなくなるおそれがあります。
当社グループとしては、機器・資材関係の情報共有化を図るため、調達本部による全社集中購買でスケールメリットを生かすとともに、資材価格動向を注視し、長工期工事の管理を徹底することで、価格の上昇に対応しております。
当社グループは、金融機関及び重要な取引先の株式を保有しております。これらの株式には価格変動性が高い上場会社の株式と、市場価格のない非上場会社の株式が含まれ、株式市場の価格変動リスク及び投資先の業績不振による評価損計上リスクを負っております。
当社グループとしては、毎年取締役会において政策保有株式の保有目的やねらい、保有に伴うメリットやリスクが資本コストに見合っているか等を検証し、適切でないと判断されるものについては売却処分しております。
当社グループは、産業設備工事に力を入れると同時にリニューアル工事の受注にも積極的に取り組んでおります。リニューアル工事は稼動中の工場等で行う場合もあり、施工中に人的災害や物損事故が発生すると工場の操業を止めてしまうおそれがあります。当社グループは、当然こうした不測の事態に備えて保険に加入しておりますが、工場の規模や使用されている機器によっては多額の損害賠償責任が発生します。この場合、保険金でカバーされたとしても、その結果保険会社に支払う保険料が大幅に上昇して、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしては、本社を含む全事業所に安全品質保証部門を設置し、担当者が定期的にパトロールや検査を行うなど積極的な活動を実施して、人的災害や工事災害の撲滅に取り組んでおります。
工事施工途中における設計変更や手直し工事等により想定外の追加原価が発生し、当初見込んでいた利益を確保できなくなるおそれがあります。このような不採算工事が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしては、施工中の全工事の原価の発生状況や利益の見込みなどの進捗状況を毎月取りまとめ、本社及び各事業所において適切か否かを確認しております。
当社グループでは取引先の与信管理を徹底し、債権が回収不能とならないよう努力しておりますが、それにもかかわらず、取引先の信用不安等により売掛債権の回収が困難となった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしては、取引開始の際や定期的に与信調査を行うとともに、取引先及び工事ごとの債権管理を行っております。
今後、少子・高齢化が進むなかで、建設業においても高齢者の割合はますます高くなっていくものと予想されています。このような就業者の年齢構成のアンバランスは、長期的には熟練労働者の不足などの悪影響を及ぼすものと考えられます。また、今後の継続的な採用が滞ると、施工人員の不足による受注機会の損失につながる可能性があります。当社グループにおきましても、今後高齢化した技術者が退職を迎えたり、長期にわたって予定した採用者数を確保できない事態が生じた場合には、人員が不足して技術力や施工能力の低下を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしては、こうした状況に対応するため、定年延長や定年後再雇用者の処遇改善を行い、高齢者を有効に活用するための施策を実施するとともに、人事制度や給与体系の見直しによる現役世代の処遇改善にも努めております。また、新たな人材を確保するために、新卒採用・中途採用活動や技術的な専門教育を積極的に行っております。
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されておりますが、国内外の株式市場が低迷した場合に、年金資産の価値が減少し、年金に関する費用が増加するあるいは追加的な年金資産の積み増しを要する等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしては、「年金資産運用の基本方針」に基づいて高リスク商品に偏らない資産構成割合を策定して安定的な運用に努めるとともに、運用受託機関へのモニタリングを実施して、リスクの低減に努めております。
当社グループは、東南アジア地域で事業活動を行うとともに、海外での事業規模の拡大を目論んでおります。今後海外売上高の比率が高まってくると、現地における予期し得ない法規制の改正や政情不安・テロ、為替の変動等の不測の事態により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしては、ガバナンス強化のために社内規程やマニュアルを整備するとともに、現地と密に連絡を取ってタイムリーに情報収集しており、また専門のコンサルタントを活用することでリスク回避に努めております。
感染症の流行によるパンデミックが発生することにより、当社が施工に参画する現場において集団感染が発生したり、資材の調達が滞る等の理由により工期に遅れが生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、パンデミックの影響で取引先の業績が低迷し、取引先の設備投資計画が縮小されることで、当初の計画より受注が減少した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
パンデミックへの対策としては、BCP(事業継続計画)を策定しており、手洗い・マスク着用の徹底の他、出張や社内会議の制限、時差出勤、テレワークの奨励等を実施することとしております。また、受注については、様々な要因に大きく影響を受けない態勢の構築に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和が進み、経済活動が正常化に向かったことで、景気は緩やかな回復基調となりましたが、資源価格の高騰や世界的なインフレとそれを抑制するための金融引き締め政策により世界経済の減速が進み、年度末にかけて製造業を中心に景況感が悪化する展開となりました。
建設業界におきましては、公共投資は前連結会計年度と同水準の推移となり、設備投資は企業の積極的な投資意欲が維持されていることから、緩やかな増加傾向が続き、前連結会計年度を上回る水準となりました。
このような状況のなか、当社グループといたしましては、激化する競争環境に対応するため、医薬品・食品・電子デバイス関連をはじめとする産業設備を中心に、引き続きバランスの取れた受注活動を推進するとともに、定年延長やそれに伴う人事制度改正を実施し、人材の確保に努めてまいりました。
その結果、部門別工事受注高は、好調な受注環境を背景に、特に産業設備工事の受注が堅調に推移し、複数の大型物件を受注できたことなどから、産業設備工事44,313百万円(前連結会計年度37,275百万円)、一般ビル設備工事26,129百万円(前連結会計年度19,471百万円)、電気設備工事2,332百万円(前連結会計年度2,108百万円)となり、工事受注高合計は72,776百万円(前連結会計年度58,854百万円)となりました。これに兼業事業の受注高783百万円(前連結会計年度748百万円)を加えました受注総額は73,559百万円(前連結会計年度59,603百万円)となり、前連結会計年度と比べ23.4%増加いたしました。
次に完成工事高は、工事の進捗が順調に推移したことから、60,147百万円(前連結会計年度56,058百万円)となり、これに兼業事業の売上高882百万円を加えました売上高合計は61,030百万円(前連結会計年度56,905百万円)で、前連結会計年度と比べ7.2%増加いたしました。
利益につきましては、工事粗利益率が低下したものの売上高が増加したことから、経常利益は3,557百万円(前連結会計年度3,385百万円)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は2,339百万円(前連結会計年度2,237百万円)となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて36百万円増加し、42,278百万円となりました。これは主に受取手形・完成工事未収入金等が1,771百万円及び電子記録債権が263百万円増加し、現金及び預金が1,621百万円及びその他が373百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて277百万円減少し、21,178百万円となりました。これは主に退職給付に係る資産が197百万円増加し、投資有価証券が290百万円減少したことによるものであります。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて904百万円減少し、17,404百万円となりました。これは主に未払消費税等が1,197百万円、支払手形・工事未払金等が853百万円及び未成工事受入金が458百万円増加し、電子記録債務が3,507百万円及び工事損失引当金が145百万円減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて248百万円減少し、2,677百万円となりました。これは主に繰延税金負債が188百万円及び長期借入金が65百万円減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて912百万円増加し、43,375百万円となりました。これは主に利益剰余金が1,555百万円増加し、その他有価証券評価差額金が469百万円及び退職給付に係る調整累計額が173百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度に比べ1,628百万円減少し、12,340百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、157百万円の資金の減少(前連結会計年度は904百万円の資金の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益3,548百万円を計上したこと及び未払消費税等の増加1,988百万円が資金の増加要因となり、売上債権の増加2,026百万円、仕入債務の減少2,653百万円及び法人税等の支払額1,097百万円が資金の減少要因となったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、625百万円の資金の減少(前連結会計年度は130百万円の資金の減少)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出444百万円及び有形固定資産の取得による支出151百万円が資金の減少要因となったことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、883百万円の資金の減少(前連結会計年度は565百万円の資金の減少)となりました。これは主に配当金の支払額783百万円及び長期借入金の返済による支出100百万円が資金の減少要因となったことによるものであります。
(注) 1 当社グループでは設備工事業(空調衛生設備工事業及び電気設備工事業)以外は受注生産を行っておりません。
2 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
3 前連結会計年度及び当連結会計年度ともに売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は、次のとおりであります。
受注工事高及び完成工事高の状況
a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合については、当期受注工事高にその増減額が含まれております。したがって、当期完成工事高にも係る増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。
3 当期受注高としては、上記当期受注工事高のほかに、冷熱機器販売事業に係るものとして、前事業年度842百万円、当事業年度837百万円があります。
4 当期売上高としては、上記当期完成工事高のほかに、冷熱機器販売事業及びその他の事業に係るものとして、前事業年度887百万円、当事業年度886百万円があります。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
(注) 百分比は請負金額比であります。
c.売上高
完成工事高
(注) 1 前事業年度の完成工事のうち主なもの
当事業年度の完成工事のうち主なもの
2 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
冷熱機器販売事業及びその他の事業の売上高
d.次期繰越工事高(2023年3月31日現在)
(注) 次期繰越工事のうち主なもの
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(ア) 収益及び費用の計上基準
当社グループは、設備工事の設計・施工を行っております。設備工事業の工事契約については、約束した財又はサービスに対する支配が顧客に一定の期間にわたり移転するため、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識する方法を適用しております。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、期末日までに発生した工事原価が、工事の完成に要する総支出額である工事契約ごとの工事原価総額の見積りに占める割合に基づいて行っております。連結会計年度末の工事活動の進捗度に応じて収益及び費用を計上しておりますが、将来原材料の急激な価格高騰による資材価格の上昇や仕様変更による増減等により、当初予想した利益を確保できない可能性があります。
(イ) 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
(ウ) 工事損失引当金の計上基準
当社グループは、受注工事に係る将来の損失に備えるため、次期繰越工事のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、損失見込額を工事損失引当金として計上しております。工事施工途中において当初予想しえなかった追加原価等により不採算工事が発生した場合、追加損失が発生する可能性があります。
(エ) 有価証券の減損処理
当社グループは、金融機関及び重要な取引先の株式を保有しております。これらの株式には価格変動性が高い上場会社の株式と、市場価格のない非上場会社の株式が含まれます。これらの投資価値が下落した場合は、合理的な基準に基づいて有価証券の減損処理を行っております。減損処理に係る合理的な基準は「第5 経理の状況」の連結財務諸表の注記事項(有価証券関係)に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ア) 受注高の分析
当連結会計年度の受注高は、複数の大型物件を受注できたことなどから、前連結会計年度比23.4%増加の73,559百万円となりました。
セグメント別受注高の内訳は、空調衛生設備工事業のうち産業設備工事は44,313百万円(前連結会計年度比18.9%増加)、一般ビル設備工事は26,129百万円(前連結会計年度比34.2%増加)となりました。官庁民間別内訳は、官公庁工事12,758百万円(前連結会計年度比78.7%増加)、民間工事57,684百万円(前連結会計年度比16.3%増加)となりました。
電気設備工事業については2,332百万円(前連結会計年度比10.7%増加)となりました。
また、冷熱機器販売事業については783百万円(前連結会計年度比4.7%増加)となりました。
(イ) 売上高の分析
当連結会計年度の売上高は、工事の進捗が順調に推移したことから、前連結会計年度比7.2%増加の61,030百万円となりました。
セグメント別売上高の内訳は、空調衛生設備工事業のうち産業設備工事は36,788百万円(前連結会計年度比5.2%増加)、一般ビル設備工事は21,434百万円(前連結会計年度比14.9%増加)となりました。官庁民間別内訳は、官公庁工事9,622百万円(前連結会計年度比11.9%増加)、民間工事48,599百万円(前連結会計年度比7.9%増加)となりました。
電気設備工事業については1,924百万円(前連結会計年度比20.6%減少)となりました。
また、冷熱機器販売事業については783百万円(前連結会計年度比4.7%増加)、その他の事業については99百万円(前連結会計年度比1.5%増加)となりました。
(ウ) 販売費及び一般管理費の分析
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は6,363百万円(前連結会計年度比5.0%増加)となりました。
これは主に、従業員給料手当が190百万円増加したことによるものであります。
(エ) 経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の分析
当連結会計年度の経常利益は3,557百万円(前連結会計年度比5.1%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては2,339百万円(前連結会計年度比4.5%増加)となりました。
これは主に、売上高の増加によるものであります。
(オ) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 〔事業の状況〕 3 〔事業等のリスク〕」に記載しております。
(カ) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主要な資金需要は、工事施工のための材料費、労務費、経費や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。これらの資金需要につきましては、利益の計上により生み出された営業キャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入れによる資金調達にて対応しております。
また、手元の運転資金につきましては、地域別に設置された当社の事業所及び一部の子会社の余剰資金を当社の本社機構へ集中し、一元管理を行うことで資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようにコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については「第2 〔事業の状況〕 4 〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(キ) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等について
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等については、2021年5月12日に「中期3か年事業計画 2021年度(第73期)~2023年度(第75期)」を公表しております。なお、最終年度である2023年度(第75期)の連結業績として売上高635億円、経常利益26億円を数値目標として掲げております。
該当事項はありません。
当社では空調衛生設備工事に関して、「空気と水のテクノロジー」を基本理念として、お客様のニーズに応える最適な環境システムの提供を目指しております。従来からの主力開発分野であるクリーンルーム関連技術及び静電気障害対策に関して、個別のニーズに適応した開発活動を継続しつつ、産業用空調分野全般における省エネルギー空調システム、エネルギーの遠隔監視や分析・設備診断技術の研究開発に注力しております。
この結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は
なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
また、冷熱機器販売事業及びその他の事業に関する研究開発活動は行っておりません。
主な研究開発成果
○ プラズマ除菌水の応用技術
インフルエンザウイルス、ノロウイルス、プール熱の原因とされるアデノウイルスを不活化することを確認いたしました。また、プラズマ除菌水による手洗い器を関東近県の本支店に設置し、長期運用を開始いたしました。
○ クリーンルーム環境測定システム
クリーンルームの清浄度を測定ポイントまで自動で走行し、測定・値の集計・対象室に適した清浄度であるかの合否判定・記録書作成ができるシステムを開発しました。このシステムにより、清浄度測定の省力化が図れます。
〇 WEB技術計算アプリの開発
空調に関わる技術計算として、湿り空気状態値算出・業務用エアコンの能力診断などがWEB上で簡単に使用できるアプリを開発し、当社HPで公開しております。
○ 技術支援ソリューションの実施
各事業所を通じて、施工現場やお客様のご要望へ対応するため、技術支援を行っています。具体的には、気流可視化、異物や空気室の分析、CFDシミュレーション、静電気対策やそれらに関するセミナーなどです。
○ IoT関連技術
お客さまの省エネニーズにお応えするために、電力見える化システム「R-Second Sight」やクラウド型設備運用支援サービス「smart SOLAVICE」などのクラウド型システムを開発し、120件ほど納入してまいりました。それらで培ったノウハウをもとに、UI機能やセキュリティ性を強化した、新しいクラウド型エネルギー管理システムや遠隔監視システムの開発を行っております。
○ BIM関連技術
建物竣工時のBIMデータを設備メンテナンスに活用するシステムの開発を行っております。実証モデルとして、2018年竣工の当社R&DセンターのBIMデータを利用して、建物のバーチャル空間を作成しました。アバターをコントローラで操作し、建物内部を巡回することができ、部屋と設備の位置関係が直感的に把握できます。また、中央監視システムと連携することで、設備の運転状況のリアルタイム表示や、メンテナンス台帳システムと連携し、過去の点検履歴を表示するなど、VR空間に情報を集約することで、設備管理を効率的に行うシステムを目指しております。