文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀による金融緩和策を背景に、企業の設備投資の増加や雇用環境の改善など、景気は緩やかな回復基調が続いているものの、中国およびアジア新興国の景気下振れ懸念等から、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
建設業界におきましては、企業収益改善に伴う民間設備投資は増加が見込まれる一方で、資機材価格や施工人員不足に起因する労務費は高騰傾向にあり、引き続き懸念材料が残ります。
こうした環境の中で、当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、完成工事高588億7千3百万円(前年同四半期比8.2%増)、営業損失4億9百万円(前年同四半期 営業損失3億4千1百万円)、経常損失1億3千7百万円(前年同四半期 経常利益2千3百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失2億2千3百万円(前年同四半期 親会社株主に帰属する四半期純損失1千5百万円)となりました。また、受注工事高につきましては、793億6千1百万円(前年同四半期比6.1%減)となりました。
なお、当社グループの完成工事高は、通常の営業の形態として、工事の完成時期が期末に集中する傾向が強く、一方で、販売費及び一般管理費などの固定費はほぼ恒常的に発生するため、利益は期末に偏るという季節的変動があります。
当第3四半期連結会計期間における総資産は、791億9千6百万円となり、前連結会計年度に比べ44億5千5百万円減少しております。主な要因は、現金預金の減少14億6千7百万円、受取手形・完成工事未収入金の減少18億1千3百万円、未成工事支出金の増加10億3千9百万円、投資有価証券の減少20億3千4百万円であります。
負債は、431億1百万円となり、前連結会計年度に比べ24億8千3百万円減少しております。主な要因は、支払手形・工事未払金の減少86億4千3百万円、短期借入金の増加54億5百万円、未成工事受入金の増加14億9千7百万円であります。
純資産は、360億9千5百万円となり、前連結会計年度に比べ19億7千2百万円減少しております。主な要因は、利益剰余金の減少8億4千7百万円、自己株式の取得による減少8億2千5百万円、その他有価証券評価差額金の減少2億3百万円であります。
当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
上場会社である当社の株券等は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社株券等に対する大量買付行為またはこれに類似する行為があった場合においても、一概にこれを否定するものではなく、大量買付行為に関する提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
しかしながら、近年のわが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大量買付行為またはこれに類似する行為を強行する動きも見受けられないわけではなく、こうした大量買付行為の中には、対象会社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益に資さないものも想定されます。
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。したがいまして、企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
当社は、「空気を中核とする熱・水技術の研究と開発に努め、環境創造分野に新たな価値を創り出し、社会的に信頼される技術とサービスを提供する企業の実現を目指す」との基本理念のもと、空気・水・熱に関する高度な技術を駆使し、地球環境に配慮した空気質環境を創造するとともに、株主・顧客・職員をはじめ全てのステークホルダーの人々との信頼関係を大切にし、豊かで潤いのある社会資本の形成発展に貢献する会社であることに努めております。
当社は、近代空調のパイオニアである米国キヤリア社と三井グループ企業の合弁により1930年に設立された「東洋キヤリア工業」を前身とし、1969年に設立されました。東洋キヤリア工業は満州鉄道特急アジア号での“世界初”全列車空調や、“日本初”の原子炉空調を手掛けており、当社は、その高い技術力と時代をリードするパイオニア精神、「新しいもの」に取り組むチャレンジ精神を受け継ぎ、超高層ビル、大型ホテル、総合病院、ドーム球場、教育文化施設や空港施設、大型地域冷暖房施設、半導体や液晶工場等のクリーンルーム、原子力施設に至るまで、様々な施設に独自の技術力を活かしながら貢献し、空調エンジニアリング会社として研鑽を重ねてまいりました。当社の歴史は日本における空調技術の歴史そのものであり、今後も、企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益の確保と向上のため、より一層、技術力を高めてまいります。
当社は、高度な技術力とその担い手となる職員が、当社の企業価値の源泉であると考えております。
当社が業界最先端の企業であり続け、独創的で差別化可能な技術力・開発力を保持し、安全・品質・価格・納期面でお客様に満足していただけるサービスを提供し続けるためには、高度な技術力・開発力と優れた人格を持つ職員が不可欠であります。そのため当社は、長年の経験に裏付けされた当社独自の人材開発システムにより、何事においても当事者意識を持って取り組む職員の育成に努めております。
当社グループは、中期経営計画の基本方針を、地球環境を先導すべく、環境ソリューションカンパニーとして、顧客ニーズに的確に応えた「SNK品質」の深化と進化で真価を極めるとし、「究極真価プラン2016」(2014~2016年度)を策定しております。その基本課題は①顧客信頼度の究極真価、②技術の継承と先進技術の訴求展開、③コーポレートガバナンスの強化と機動力のある組織体制、であり当課題を推進し、社会貢献と企業価値の向上を目指すとともに、業績向上に注力する所存であります。
当社は、取締役の経営体制ならびに監督機能の一層の強化を図るため、平成27年6月19日開催の第46回定時株主総会において、新たに社外取締役2名を含む4名選任し、取締役を11名の体制といたしました。取締役会は、法令で定められた事項や経営上の重要な事項を審議・決定するとともに、実質的な討議を可能とする人数にとどめ、取締役の職務執行が効率性を含め適正に行われているかを監督しております。取締役会に諮るべき事項および重要な業務執行については、経営会議において協議し、迅速かつ適切な運営を図っております。また、当社は執行役員制度を導入しており、経営責任の明確化および経営判断ならびに業務執行の迅速化を図っております。
当社は監査役会制度を採用しており、監査役は取締役会に出席するほか、定期的に監査役会および監査役連絡会を開催し、監査機能を充実させ、実効性を高めるように努めております。また、監査役は、当社の内部監査実施部門である内部統制部ならびに会計監査人である有限責任監査法人トーマツと、日頃から意見交換を行い、監査の総合的かつ詳細な報告を受けるなど緊密な連携をとり、経営の健全性の維持・強化を図っております。
当社は、当社株式に対する大量買付けが行われた際に、大量買付けに応じるか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために大量買付者と交渉を行ったりすること等を可能にすることが必要であると考えております。
当社は、上記の理由により、平成25年6月21日開催の第44回定時株主総会において当社株券等の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)について、株主の皆様のご承認を得ました。なお、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)は、平成19年6月22日開催の第38回定時株主総会における株主の皆様のご承認を得て導入し、更に平成22年6月24日開催の第41回定時株主総会における株主の皆様のご承認を得てこれを更新しております。(当該1回目の更新後のプランを以下「旧プラン」といいます。)本プランは、旧プランの有効期間満了に伴い、これを更新したものであります。
本プランは、大量買付者に対し、本プランの順守を求めるとともに、大量買付者が本プランを順守しない場合、および大量買付行為が当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を害するおそれがあると認められる場合における対抗措置を定めており、その概要は以下のとおりであります。
本プランは、当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、大量買付者による当社株券等に対する大量買付行為が行われる場合に、当該大量買付者に対し、事前に当該大量買付行為に関する情報の提供を求め、当社が、当該大量買付行為についての情報収集・検討等を行う期間を確保したうえで、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、当該大量買付者との交渉等を行ったりするための手続を定めています。
大量買付者が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付けを行う等、大量買付者による大量買付行為が当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を著しく害するおそれがあると認められる場合には、当社は、かかる大量買付行為に対する対抗措置として、原則として、新株予約権の無償割当ての方法(会社法第277条以下に規定されています。)により、当社取締役会が定める一定の日における株主の皆様に対して新株予約権を無償で割り当てます。また、会社法その他の法令および当社の定款上認められるその他の対抗措置を発動することが適切と判断された場合には、当該その他の対抗措置が用いられることもあります。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)には、①大量買付者およびその関係者による行使を禁止する行使条件や、②当社が本新株予約権の取得と引き換えに大量買付者およびその関係者以外の株主の皆様に当社普通株式を交付する取得条項等を付すことが予定されております。
本新株予約権の無償割当てが実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者およびその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は大幅に希釈化される可能性があります。
対抗措置の発動、不発動等の判断については、当社取締役会が最終的な判断を行いますが、その判断の合理性および公正性を担保するため、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置し、本プランに定めた対抗措置の発動等に関して、当社取締役会は独立委員会に必ず諮問することとします。独立委員会の委員は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外監査役、社外有識者のいずれかに該当する者の中から選任するものとし、株主の皆様等に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。
当社は、本プランに基づく手続を進めるにあたって、大量買付行為があった事実、大量買付者から十分な情報が提供された事実、独立委員会の判断の概要、対抗措置の発動または不発動の決定の概要、対抗措置の発動に関する事項その他の事項については、当社株主の皆様の判断に必要であると当社取締役会が判断する時点で、株主の皆様等に対する情報開示を行います。
当社取締役会は、以下の理由により、本プランが、上記の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
なお、買収防衛策の詳細につきましては、当社ウェブサイトをご参照ください。
http://www.snk.co.jp/ir/boueisaku.html
当社は、企業行動憲章のひとつに「空気を中核とする熱・水技術の研究と開発に努め、環境創造分野に新たな価値を創り出し、社会的に信頼される技術とサービスの提供」を掲げています。
そして、これらの研究開発を具現化するにあたっては、技術開発研究所をはじめとする各事業部門などの全社組織に加え、有力な技術を持つ企業や大学等の社外パートナーと連携を図り、技術融合させながら展開しています。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、251百万円であります。
なお、これらの研究開発成果や当社の保有技術を「見える化」させるショールーム『SNK e-Labo』を、当社本社、工学センター、技術開発研究所の3施設に開設し、営業展開中です。
(主な研究開発活動)
1) 微粒子可視化技術を核とした「ビジュアルソリューション事業」の深耕
浜松ホトニクス㈱との協業体制のもと、微粒子可視化技術の適用範囲の拡大と技術の深耕に向けた活動を行っています。「微粒子可視化システム」の基本構成ラインナップの他、光源とカメラを一体とし小型・軽量化を図った光膜式モニタリング方式、超小型出射ヘッドから300度までレーザーシートを広げることができる機能を持つ可視化用の新型光源「パラレルアイF」、紫外線LEDにより、落下塵や付着粒子を検出するとともに、粒子から発生する蛍光色の違いを観察することで粒子の種類を判別することが可能な「D ライト」を開発し、営業展開中です。
2) 製造プロセス用耐酸可変風量局所排気システムの開発
医薬分野の研究開発用ドラフトチャンバ給排気システムで採用されている高速VAVの、不要な機能を除いて低コスト化を図ると共に、風量測定精度と安定制御に機能を絞り込むことで、省エネルギーのために必要な低風量域までの安定制御を可能とした耐酸可変風量装置「省エネ局所排気システム Hi ELES」を開発し、導入展開中です。
3) 熱源最適化システムの開発
省エネ、省電力およびCO2排出削減に対応する「熱源最適制御システム Energy Quest®(エナジー・クエスト)」を日本橋室町東地区開発地区の室町東三井ビルディング(商業施設名:COREDO 室町)と田町駅東口北地区第一スマートエネルギーセンターに導入し運用中です。また、複数の施設間の熱融通に向けた制御システムを開発中です。
4) 地中熱利用杭における採熱管の省力化設置工法の開発
地中熱利用に向け、二重らせん状の採熱管を予め既製コンクリート杭内部に設置し、杭挿入時に採熱管を伸長させながら杭施工と同時に採熱管を設置する省力化工法を、ジャパンパイル㈱と共同開発しました。従来方法に比べて採熱特性の向上も見込まれ、平成26年9月から採熱特性の詳細なデータ計測を実施中です。
5) 地中熱・太陽熱・大気熱のハイブリッドシステムの開発
冷涼な気候の積極活用と寒冷地向け暖房システムの構築に向け、地中熱・太陽熱・大気熱の再生可能エネルギーを組み合わせた、ハイブリッドシステムの開発に着手し、現在実証中です。
6) 室内環境連携型動的空調シミュレーション ACE‐Vids®(エース・ヴィッツ)を開発
室内環境の評価を行う気流解析ソフト「CFD」とエネルギー評価を行う「システムシミュレーション」を同時に行うことができる「室内環境連携型動的空調シミュレーション ACE‐Vids®(エース・ヴィッツ)」を独自開発し、ハイレベルな温湿度条件や気流制御が要求されるデータセンター、クリーンルーム、アトリウム、イベントホール等への空調設備導入提案に活用していきます。
7) 簡易流量計「T-Q meter®/ティーキューメータ」を開発
現場での流量計測用に、配管の外側から計測が可能な簡易流量計「T-Q meter®/ティーキューメータ」を開発し、平成28年4月から導入を開始する予定です。