第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 

 ①経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、貿易摩擦懸念等の不透明な海外経済情勢のなかで、株価や為替レートが乱高下するものの、堅調な企業業績、雇用、所得情勢を背景に、景気は緩やかな回復基調にあると思われます。他方、消費者物価の基調は横ばいとなっており、デフレからの脱却や経済の好循環の更なる実現に向けて、課題が残されている状況にあります。

当建設業界においては、2020年東京オリンピック・パラリンピックや都市再開発を背景に不動産関連の設備投資の伸びにより拡大傾向が続いておりますが、一方で、深刻な技能労働者・技術者の不足は業界の構造的課題であります。また、長時間労働等、働き方改革に伴う取り組みや、AIやIoTを活用した技術革新への対応、生産性向上への取り組みが不可欠な状況であります。

こうした環境の中で、当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、完成工事高801億7千9百万円(前年同四半期比 6.9%増)、営業利益15億8百万円(前年同四半期 14億8千3百万円)、経常利益18億2千7百万円(前年同四半期 18億5千1百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益13億2千8百万円(前年同四半期 12億8千4百万円)となりました。また、受注工事高につきましては、928億3千7百万円(前年同四半期比 13.2%増)となりました。

なお、当社グループの完成工事高は、通常の営業の形態として、工事の完成時期が期末に集中する傾向が強く、一方で、販売費及び一般管理費などの固定費はほぼ恒常的に発生するため、利益は期末に偏るという季節的変動があります。

 

 ②財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間における総資産は、受取手形・完成工事未収入金が71億6百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ86億1千9百万円減少し、896億4千8百万円となりました。

負債は、支払手形・工事未払金が79億2千2百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ60億9千1百万円減少し、491億5千6百万円となりました。

純資産は、自己株式の取得等によって17億2千1百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ25億2千7百万円減少し、404億9千1百万円となりました。

 

(2) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を以下のとおり定めております。

 

上場会社である当社の株券等は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社株券等に対する大量買付行為またはこれに類似する行為があった場合においても、一概にこれを否定するものではなく、大量買付行為に関する提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。

しかしながら、わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大量買付行為またはこれに類似する行為を強行する動きも見受けられないわけではなく、こうした大量買付行為の中には、対象会社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益に資さないものも想定されます。

当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。したがいまして、企業価値および会社の利益ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

そのため、当社は、当社株式に対してこのような大量買付行為が行われた際には、大量買付行為の是非を株主の皆様に適切に判断していただくために必要な情報収集と適時開示に努めるとともに、法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

 

(4) 研究開発活動

当社は、企業行動憲章のひとつに「空気を中核とする熱・水技術の研究と開発に努め、環境創造分野に新たな価値を創り出し、社会的に信頼される技術とサービスの提供」を掲げています。

そして、これらの研究開発を具現化するにあたっては、技術開発研究所をはじめとする各事業部門などの全社組織に加え、有力な技術を持つ企業や大学等の社外パートナーと連携を図り、技術融合させながら展開しています。

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、298百万円であります。

 

なお、これらの研究開発成果や当社の保有技術を「見える化」させるショールーム『SNK e-Labo』を、当社本社、工学センター、技術開発研究所の3施設に開設し、営業展開中です。

 

(主な研究開発活動)

1) 微粒子可視化技術を核とした「ビジュアルソリューション事業」の深耕

浜松ホトニクス㈱との協業体制のもと、微粒子可視化技術の適用範囲の拡大と技術の深耕に向けた活動を行っており、以下に示す4つの新しいラインナップを開発し市場投入しました。

①微粒子可視化技術の適用範囲を更に拡げ、1台で複数の機能を発揮する、LEDを使用した可視化用光源「パラレルアイ Type-D」

②表面に付着する粒子や汚れを高解像度・高感度カメラで撮影し、微小な粒子や汚れの蛍光も鮮明な画像として残し、粒子や汚れに関する形状や蛍光色に関する情報をデータ化する「Dスコープ」

③清浄環境で使用する消耗品や生産設備の機械要素から発生する微粒子の総数を、気流計画により設計された風洞と独自の光膜式の粒子濃度計数技術を組み合わせ、定量評価することができる微粒子発生量評価装置「L-Wind」

④医療現場や製薬工場などの清浄環境における広範囲にわたる気流を“見える化”するツールとして、多量噴霧型気流可視化用純水ミスト発生器「plus FOG」

 

2) 熱源最適化システムの開発

省エネ、省電力およびCO2排出削減に対応する「熱源最適制御システムEnergy Quest®(エナジー・クエスト)」を日本橋室町東地区開発地区の室町東三井ビルディング(商業施設名:COREDO 室町)と田町駅東口北地区第一スマートエネルギーセンターで運用中です。また、複数の施設間の熱融通に向けた制御システムを開発中です。

 

 

3) 既製杭を用いた採熱管の省力化設置工法の開発

地中熱利用に向け、二重らせん状の採熱管を予め既製コンクリート杭内部に設置し、杭挿入時に採熱管を伸長させながら杭施工と同時に採熱管を設置する省力化工法を、ジャパンパイル㈱と共同開発しました。従来方法に比べて採熱特性の向上も見込まれ、平成26年9月から採熱特性の詳細なデータ計測を実施中です。

 

 4) 地中熱・太陽熱・大気熱のハイブリッドシステムの開発

冷涼な気候の積極活用と寒冷地向け暖房システムの構築に向け、地中熱・太陽熱・大気熱の再生可能エネルギーを組み合わせた、ハイブリッドシステムの開発を進めており、現在実証中です。

 

5) 脱臭とノロウイルスの不活化機能を併せ持つマスク洗浄システムを開発

福島第一原子力発電所の作業に従事する方の労働環境改善に向け、電解水を用いた脱臭とノロウイルスの不活化機能を併せ持つマスク洗浄システムを開発し、平成28年1月下旬より運用に供しています。また、ノロウイルスの除染と評価技術の開発を継続中です。

 

6) 当社技術の実証結果に基づくZEB化要素技術の開発

当社技術の性能を検証する実証拠点「実証Labo」(工学センター)で、当社の独自技術である『アクティブスウィング®制御(室温変動制御)』、『CPCS(天井多孔板吹出)』、『P-Q master®』に加え、「再生可能エネルギー」、「熱負荷低減策」、「高効率設備」の導入により、年間52.5%の省エネルギーを達成し、空気調和・衛生工学会が定義する『ZEB Ready』を実現すると共に、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)の最高ランク「★★★★★(星5つ)」を獲得しました。

今後も改善を重ね、更なる「省エネ・創エネ」と「快適な室内環境」を目指すと共に、実証結果を踏まえたZEB化要素技術の開発に取り組んでいます。

 

7) ワイヤを用いた制振補強「柔ワイヤ工法®」(特許出願中)を開発

地震時における吊り機器支持材の補強方法として、吊りボルトの共振による破断を抑制する、ワイヤを用いた制振補強「柔ワイヤ工法®」(特許出願中)を開発し営業展開中です。また、更なる適用範囲の拡大に向けた開発に取り組んでいます。

 

8) 厨房換気最適制御システムの開発

厨房換気設備における換気風量を最適に制御し、空調・換気エネルギーを大幅に削減できる省エネ制御システムを開発し、現在実証中です。

 

9) 二酸化炭素(CO2)施肥制御技術の開発

近畿大学と共同で、光環境、温度、湿度、風速、飽差、光、空気中の二酸化炭素濃度をコントロールし、植物の生長を促進させる「二酸化炭素(CO2)施肥制御技術」を開発中です。

 

10) 技術開発研究所新実験施設を新設・整備

社会環境の変化と顧客ニーズに対応する技術、及び施工の省人化、省力化、品質の向上につながる技術を視野に、技術開発研究所実験室の改修に約5億円を投資し、高清浄度実験室(SUPER CLEAN LAB.)、DC LAB(DATA CENTER LAB.)、バイオケミ実験室(MICROBIOLOGY CHEMICAL LAB.)、低露点実験室(DRYROOM)、室内環境実験室(INDOOR ENVIRONMENTAL TEST LAB.)、耐震実験エリア他を新設・整備しました。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。