文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループの事業目的は、土木・建築構造物の基礎工事を担当することにあり、上部構造物を利用されている全ての方々に「安全」「安心」をお届けすることにあります。基礎工事分野におけるリーディングカンパニーとして、常に新しい技術・工法の開発・普及に努めることで、企業価値の増大を図ることにより、株主・取引先・社会の期待に応える企業を目指します。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
① 経営環境
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い世界経済の落ち込みがリーマンショック時を大幅に上回ることが予想される中で、あらゆる業種が影響を受け、企業業績は急速に悪化し極めて厳しい状況となることが予想されております。
建設業界におきましては、公共投資は自然災害対策の補正予算の執行等による需要はあるものの、新型コロナウイルス感染症の終息が長期化することで、順調であった企業業績は急速に悪化し、民間の新たな設備投資は控えられることが予想されます。このような中、規模の小さい企業で働く現場作業員の雇用を守ることが喫緊の課題となり、同時に長時間労働の是正や週休二日制の導入等「働き方改革」による施工現場の担い手の確保と育成にも取り組んでいく必要があります。
当社グループにおきましては、このような状況のもと中期経営計画の最終年度となる2020年度は、目標の達成に向け全社を挙げて取り組んでまいります。また上部構造物を利用される皆様に安全と安心をお届けするために「施工品質の向上」と「安全管理の強化」並びに、人材の育成と適正な人員配置による施工体制の強化を引き続き実施してまいります。また、新型コロナウイルス感染症拡大への対応といたしまして、当社グループ、協力会社の役職員及び取引先関係者の皆様の安全確保を最優先し、在宅勤務の実施や当社事務所及び工事現場での3密(密閉、密集、密接)回避等の対策を実施しております。今後も感染拡大防止に努めるとともに万全の態勢で事業を継続してまいります。
② 中長期的な会社の経営戦略
2018年6月に2020年度を最終年度とした中期経営計画(2018~2020年度)「To The Next Future 2018‐2020」(テノックスブランドの向上と新たな成長ステージに向けて)を策定いたしました。
中期経営計画(2018年~2020年度)では、経営理念(人間尊重、技術志向、積極一貫)のもと当社グループのあるべき姿を、基礎業界のリーディングカンパニーとして、変化する社会のニーズを先取りし技術革新を積極的に取り組み、その結果、新たな価値と市場を創出することで社会に「安全」「安心」を提供し、全てのステークホルダーが豊かさを実感できるサスティナブルな企業を目指すことと定めました。
中期経営計画においては、当社グループのミッションを、
ⅰ 業界一の価値創造力:時代のニーズを先取りした新技術や新サービスを提供する。
ⅱ 社会が安心できる信頼性:品質と安全の可視化で信頼性を高め社会に安心を提供する。
ⅲ 業界一の生産性:無駄を省いた経営資源の活用で最大の付加価値を創出する。
ⅳ 魅力ある労働環境整備:豊かさと働きがいを実感できる労働環境を構築する。
ⅴ 経営基盤の強化:成長に向けた強固な経営基盤を確立する。
といたしました。
また、2020年度からは、ESG経営への対応として新たな部署を設け、下記取り組みを推進してまいります。
ⅰ Environment(環境)
これまでの「環境にやさしい技術・工法の開発」に加え、再生エネルギーの使用と再生エネルギー事業支援など「事業継続にあたっての環境への配慮」を鮮明にいたします。
ⅱ Social(社会)
基礎工事業を生業としてきた当社は、地域社会との共生、海外での社会貢献、従業員の健康や職場環境への配慮など社会資本の基礎を支えることにより社会に貢献いたします。
ⅲ Governance(ガバナンス)
企業統治の要諦はコンプライアンスであり、コンプライアンス等委員会の活動を充実させることによりコンプライアンス文化を社内に根付かせ、「社会から信任を得る企業」 を目指してまいります。
(3) 優先的に対処すべき事業上の課題と経営指標
中期経営計画(2018年~2020年度)では、当社グループのミッションを達成させるために、ⅰ市場、顧客に求められる品質面での信頼性を確保する ⅱ新技術や新サービスを創出し新たなイノベーションを興す ⅲ生産性の向上を図る ⅳ受注力の強化 ⅴ将来の中核セグメントとしての海外事業の橋頭堡づくりを5つの定性目標として掲げました。
また、中期経営計画の最終年度である2020年度の数値目標として連結売上高220億円、経常利益15億円を掲げております。加えて、収益性の向上と資本効率を高めることを目標として、自己資本当期純利益率(以下、「ROE」という。)を経営上重視すべき経営指標としており、8%以上を目標としております。更には、将来の成長に繋げるために手元資金の有効活用として3年間で30億円の投資枠を設けました。
しかしながら、2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症の終息が長期化することで、わが国の経済活動を収縮させることが想定されます。建設業界におきましても、新たな設備投資の需要減、施工計画の中止及び工事の延期が懸念されるなど予断を許さない状況にあります。このような環境のもと、当社グループにおきましても、上記の数値目標の達成に少なからず影響を受けることが想定され、今後の受注環境の変化に注視する必要があります。
(4) 株主還元政策
株主への還元政策としては、連結配当性向を30%程度と設定するとともに自社株式においても機動的に取得することとしております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループといたしましては、このようなリスク要因の存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。
なお、将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末において判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
(1) 建設市場の動向及び価格競争
当社グループは主に基礎工事に特化した建設事業を営んでいるため、景気の変動による建設投資の減少や同業他社との競合が激化した場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、資材価格の高騰や労務費の上昇により、工事採算が悪化した場合は当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 法的規制について
当社グループは、建設業法に基づき、国土交通大臣の特定建設業許可及び一般建設業許可を受け、当該許可要件の維持及び各法令の遵守に努めております。これらの免許取消事由に該当する事実はありませんが、万一法令違反等により当該許可の取消等、不測の事態が発生した場合は、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、建設業法のほか、関連法規として下請法、道路交通法、廃棄物処理法をはじめ様々な法規制を受けております。
当社はコンプライアンスの重要性を強く認識し、コンプライアンス等委員会を設置し、コンプライアンスマニュアルを通じ既存法規制等の規制はもとより、規制の改廃、新たな法的規制が生じた場合も適切な対応が取れる体制を構築しております。しかしながら、何らかの事由によりこれらの法規制に抵触する等の問題が発生した場合、又はこれらの法規制の改正により不測の事態が発生した場合は、当社グループの事業展開や業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(3) 人材の育成と確保について
建設事業は優秀な資格者と施工実績の良好な評価が、事業継続と拡大のための基礎となっております。また、工事によっては主任技術者の配置が必須であり、業容を拡大させて行くためには、技術の伝承や優秀な人材の採用及び育成が重要な経営課題であると認識しております。現在、有資格者の採用や社員が資格を取得できるような教育に注力しておりますが、将来的に必要な人材を継続的に確保できなかった場合、当社グループの事業活動の維持や拡大、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(4) 協力会社の確保と良好な関係構築について
当社は、工事の施工管理を行っており、協力会社の確保や良好な関係構築が不可欠であります。現状、当社の子会社や長年取引を行っている協力会社を中心として受注した工事に対応できる十分な施工能力を有しております。しかしながら、将来協力会社に不測の事態が生じ施工能力が安定的に確保できなくなることで、当社グループの事業活動の維持や拡大、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(5) 労働事故災害
建設現場作業は、大型重機に囲まれた屋外作業が中心となっており、他の産業に比べ重大な労働事故災害が発生する危険性が高いものと考えております。当社グループといたしましては、整理・整頓から始まる現場の安全・衛生教育を徹底し、事故の発生防止に全力を挙げております。
また、万一の場合の金銭的な損失に備え各種保険に加入しておりますが、仮に死亡事故などの重大災害が発生したことによる人的損失もさることながら、それに伴って生じる社会的信用の失墜、補償などを含む災害対策費用の発生や工事の遅れによる収益の悪化などが生じた場合は、当社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(6) 施工物件の瑕疵
当社グループは、建築基準法をはじめとする各種法令に準拠した品質管理基準に基づいて施工しております。当社グループが手がける杭工事と地盤改良工事では、施工する際に十分な事前調査を行っておりますが、地盤は様々な土質で構成されており、予見できない事象により施工の欠陥を生じる可能性を皆無とすることはできません。万一瑕疵に伴う損害賠償請求という事態が生じた場合は、当社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(7) 大規模災害
当社グループは、事業展開を図る上で主要な拠点を都心近郊に有しており、これらの地域において、想定した水準をはるかに超えた大規模な地震等の自然災害や事故などが発生した場合は、当社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(8) 感染症の拡大
当社グループは全国に営業拠点を構え、各地の現場で基礎工事の施工を行っておりますが、今般の新型コロナウイルス感染症や同様の感染症が国内に拡大し、工事の中断や延期、営業拠点が閉鎖する等の事態となった場合は、当社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(9) 技術開発力
当社グループは、他社との差別化を図るため長年にわたり基礎工事に関する技術とノウハウを蓄積してまいりました。また技術志向を標榜する経営理念からも優秀な技術者を養成するとともに多くの特許権を取得してまいりました。新工法の開発には多くの時間とコストが必要とされますが、これらの投資が常に回収される保証はありません。また他社の開発に係る新しい技術が当社の技術を陳腐化させるなど、技術開発に内在する様々なリスクが顕在化した場合は、当社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(10) 貸倒れリスク
当社グループの取引先の予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、追加的な損失や引当の計上が必要となる事態が生じた場合は、当社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(11) 海外事業
当社グループは、海外での事業展開を行っておりますが、当該地域における予期し得ない法制度の変更、政治状況や経済情勢に変化が生じた場合は、当社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
また、為替相場の急激な変動により為替差損が発生した場合も、当社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、相次ぐ自然災害や消費税増税等の影響を受けつつも、総じて良好な企業収益や雇用・所得環境の改善などにより緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、長期化する米中貿易摩擦や混乱が予想される英国のEUからの離脱など、先行きに対する不透明感に加えて、期末には新型コロナウイルス感染症の世界規模での感染拡大が、国内においてもあらゆる業種に悪影響を及ぼす状況となりました。
建設業界におきましては、民間の設備投資は一部に弱含みがあるものの企業収益は高い水準を維持し、公共投資も底堅く推移するなど総じて堅調に推移しております。しかしながら、長時間労働の是正や週休二日制の導入等「働き方改革」は途上であり、加えて施工現場の担い手の確保や育成が課題となっております。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、中期経営計画の最終年度に向け、目標の確実な達成を目指すとともに、引き続き「施工品質の向上」と「安全管理の強化」並びに人材の育成と適正な人員配置による施工体制の強化に取り組んでまいりました。
売上高につきましては、杭工事では鉄道や高速道路関連工事等が順調に推移するものの、東北の震災復興関連工事が終盤を迎えたことや地盤改良工事においても大型の工場及び商業施設が一服いたしました。加えて年度末に向け完成を予定していた工事の遅れなどにより減収となりました。また、利益につきましては、売上高が減少したものの前期に計上した施工不具合の関連費用がなくなったことや施工管理を徹底したことで固定費を吸収し前連結会計年度を上回りました。なお、新型コロナウイルス感染症の当連結会計年度での影響はありませんが、翌連結会計年度への影響につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3) 優先的に対処すべき事業上の課題と経営指標」に記載しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は185億83百万円(前連結会計年度比10.5%減)、営業利益は11億39百万円(前連結会計年度比19.5%増)、経常利益は11億79百万円(前連結会計年度比16.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億68百万円(前連結会計年度比20.1%増)となりました。
なお、当連結会計年度より非連結子会社で持分法非適用会社であったTENOX ASIA COMPANY LIMITED(ベトナム国)を連結の範囲に含めております。
資産は、前連結会計年度末に比べ19億1百万円増加し、186億67百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ13億42百万円増加し、64億72百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末に比べ5億58百万円増加し、121億95百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(建設事業)
当事業におきましては、杭工事では土木の鉄道、高速道路関連工事や建築の公共施設関連工事等が順調に推移するものの、東北の震災復興関連の水門工事が終盤を迎えました。地盤改良工事では住宅関連工事が増加したものの、大型の工場や商業施設関連工事が一服したことや年度末に向け完成を予定していた工事の遅れなどにより減収となりました。また、利益につきましては、売上高が減少したものの前期に計上した施工不具合の復旧に伴う工事関連費用がなくなったことや施工管理の徹底を進めたことで固定費を吸収し、工事の利益率が改善したことで前連結会計年度を上回りました。
この結果、売上高は179億63百万円(前連結会計年度比11.4%減)、セグメント利益は10億55百万円(前連結会計年度比21.6%増)となりました。
当事業のセグメント資産については、主に受取手形・完成工事未収入金等を計上したことで86億19百万円(前連結会計年度比3.0%増)となりました。
(土木建築コンサルティング全般等事業)
当事業におきましては、主に設計・計算業務に関する収入が増加したことにより、売上高は5億98百万円(前連結会計年度比22.3%増)となりました。一方で、大学への寄付や展示会への参加費用等が増加したことで、セグメント利益は78百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。
当事業のセグメント資産については、主に仕掛の設計業務が完成したことで7億47百万円(前連結会計年度比5.8%減)となりました。
(その他の事業)
当事業の売上高は、神奈川県川崎市に所有している土地に建設した賃貸不動産が当連結会計年度より稼働したことで、売上高は21百万円(前連結会計年度は0百万円)、セグメント利益は5百万円(前連結会計年度は12百万円の損失)となりました。
当事業のセグメント資産については、主に賃貸不動産の償却により3億26百万円(前連結会計年度比4.3%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて18億78百万円増加し、当連結会計年度末には93億4百万円(前連結会計年度比25.3%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得た資金は、24億47百万円(前連結会計年度は2億17百万円の収入)となりました。これは主に売上債権の増加7億1百万円により資金が減少したものの、税金等調整前当期純利益12億8百万円、減価償却費5億64百万円及び仕入債務の増加3億16百万円により資金が増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、5億13百万円(前連結会計年度は9億60百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5億50百万円により資金が減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、2億15百万円(前連結会計年度は4億30百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払2億14百万円により資金が減少したためであります。
③ 受注及び販売の実績
a.受注実績
受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
受注残高(千円) |
||
|
当連結会計年度 (自 2019年4月 1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比 (%) |
当連結会計年度 (自 2019年4月 1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比 (%) |
|
|
建設事業 |
15,833,281 |
△17.5 |
3,518,652 |
△37.7 |
|
土木建築コンサルティング 全般等事業 |
- |
- |
- |
- |
|
その他の事業 |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
15,833,281 |
△17.5 |
3,518,652 |
△37.7 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.当社グループでは土木建築コンサルティング全般等事業及びその他の事業は受注生産を行っておりません。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.売上実績
売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月 1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
金額(千円) |
||
|
建設事業 |
17,963,288 |
△11.4 |
|
土木建築コンサルティング 全般等事業 |
598,361 |
22.3 |
|
その他の事業 |
21,447 |
- |
|
合計 |
18,583,097 |
△10.5 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.売上実績総額に対する割合が100分の10以上の相手先の売上実績及びその割合は、次のとおりであります。
前連結会計年度
該当する相手先はありません。
当連結会計年度
該当する相手先はありません。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
4.その他の事業の売上実績の前年同期比は1,000%を超えているため、記載しておりません。
なお、当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
なお、参考のため提出会社単独の事業の状況を示せば、次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び施工高
① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
前事業年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
|
工事別 |
前期繰越 工事高 (千円) |
当期受注 工事高 (千円) |
計 (千円) |
当期完成 工事高 (千円) |
次期繰越工事高 |
当期施工高 (千円) |
||
|
手持工事高 (千円) |
うち施工高 (千円) |
|||||||
|
杭工事 |
5,353,433 |
10,243,888 |
15,597,322 |
11,266,099 |
4,331,222 |
13.8% |
596,513 |
11,713,529 |
|
地盤改良工事 |
1,001,568 |
7,213,871 |
8,215,439 |
7,064,677 |
1,150,762 |
29.1% |
334,877 |
7,108,401 |
|
合計 |
6,355,001 |
17,457,760 |
23,812,761 |
18,330,776 |
5,481,984 |
17.0% |
931,391 |
18,821,930 |
当事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
|
工事別 |
前期繰越 工事高 (千円) |
当期受注 工事高 (千円) |
計 (千円) |
当期完成 工事高 (千円) |
次期繰越工事高 |
当期施工高 (千円) |
||
|
手持工事高 (千円) |
うち施工高 (千円) |
|||||||
|
杭工事 |
4,331,222 |
6,452,278 |
10,783,500 |
9,293,023 |
1,490,476 |
16.4% |
244,005 |
8,940,516 |
|
地盤改良工事 |
1,150,762 |
6,322,182 |
7,472,944 |
6,085,929 |
1,387,015 |
24.3% |
336,376 |
6,087,427 |
|
合計 |
5,481,984 |
12,774,460 |
18,256,445 |
15,378,953 |
2,877,491 |
20.2% |
580,382 |
15,027,944 |
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含めております。したがって、当期完成工事高にもこの増減額が含まれております。
2.次期繰越工事高の施工高は、未成工事支出金により手持工事高の工事進捗部分を推定したものであります。
3.当期施工高は、(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 完成工事高
|
期別 |
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
計(千円) |
|
|
前事業年度 |
(自 2018年4月 1日 至 2019年3月31日) |
杭工事 |
8,843,246 |
2,422,852 |
11,266,099 |
|
地盤改良工事 |
1,157,294 |
5,907,382 |
7,064,677 |
||
|
計 |
10,000,541 |
8,330,235 |
18,330,776 |
||
|
当事業年度 |
(自 2019年4月 1日 至 2020年3月31日) |
杭工事 |
6,114,402 |
3,178,621 |
9,293,023 |
|
地盤改良工事 |
1,821,371 |
4,264,557 |
6,085,929 |
||
|
計 |
7,935,773 |
7,443,179 |
15,378,953 |
||
(注)1.官公庁には、当社が建設業者から下請として受注したものを含みます。
2.前事業年度完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
|
(発注者) |
(工事名) |
|
独立行政法人鉄道建設・ 運輸施設整備支援機構 |
北陸新幹線福井橋りょう他工事に伴う鋼管ソイルセメント杭工事 |
|
独立行政法人鉄道建設・ 運輸施設整備支援機構 |
北陸新幹線、福井大町高架橋に伴う基礎工事 |
|
岩手県 |
二級河川鵜住居川筋鵜住居地区河川災害復旧(23災647号)水門土木工事に伴う基礎工事 |
|
独立行政法人鉄道建設・ 運輸施設整備支援機構 |
北陸新幹線、福井下莇生田高架橋に伴う基礎工事 |
|
野村不動産㈱ |
(仮称)Landport厚木愛川町新築工事に伴う地盤改良工事 |
当事業年度完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
|
(発注者) |
(工事名) |
|
西日本旅客鉄道㈱ |
北陸幹第1南福井高架新設他工事に伴う基礎工事 |
|
独立行政法人鉄道建設・ 運輸施設整備支援機構 |
北陸新幹線、足羽川橋りょう他に伴う基礎工事 |
|
独立行政法人鉄道建設・ 運輸施設整備支援機構 |
北陸新幹線福井橋りょう他工事に伴う鋼管ソイルセメント杭工事 |
|
西日本旅客鉄道㈱ |
北陸幹第2南福井高架新設他工事に伴う基礎工事 |
|
東京都文京区 |
文京区立誠之小学校改築その他工事(Ⅰ期工事)に伴う基礎工事 |
3.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度
該当する相手先はありません。
当事業年度
該当する相手先はありません。
4.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 手持工事高(2020年3月31日現在)
|
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
計(千円) |
|
杭工事 |
1,036,862 |
453,614 |
1,490,476 |
|
地盤改良工事 |
192,165 |
1,194,850 |
1,387,015 |
|
計 |
1,229,027 |
1,648,464 |
2,877,491 |
(注)1.官公庁には、当社が建設業者から下請として受注したものを含みます。
2.手持工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
|
(発注者) |
(工事名) |
(完成予定年月) |
|
デジタル東京1特定目的会社 |
(仮称)NRT10新築工事に伴う基礎工事 |
2020年 6月 |
|
関電不動産開発㈱ |
(仮称)明石市大久保計画新築工事に伴う地盤改良工事 |
2020年11月 |
|
東日本高速道路㈱ |
東関東自動車道 塔ヶ崎工事に伴う基礎工事 |
2020年 7月 |
|
大和ハウス工業㈱ |
(仮称)DPL福島須賀川新築工事に伴う地盤改良工事 |
2020年 5月 |
|
兵庫県 |
(主)豊岡竹野線(仮称)城崎大橋橋梁下部(A1橋台)工事に伴う基礎工事 |
2020年 6月 |
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
ⅰ 売上高及び営業利益
売上高は、主に建設事業において、鋼管杭の販売や杭工事の鉄道や高速道路関連工事は順調に推移するものの、東北の震災復興関連工事や工場及び倉庫関連の民間建築の地盤改良工事が減少いたしました。この結果、売上高は185億83百万円(前連結会計年度比10.5%減)となりました。
売上原価は、売上高が減少したことや前期に追加原価として計上した施工不具合の関連費用がなくなったことで工事原価が減少いたしました。この結果、売上原価は155億70百万円(前連結会計年度比14.1%減)、売上原価率は83.8%(前連結会計年度比3.4ポイント減)となりました。
また、販売費及び一般管理費は、主に人件費が増加したことで18億73百万円(前連結会計年度比10.2%増)、売上高販管費率は10.1%(前連結会計年度比1.9ポイント増)となりました。
以上の結果、営業利益は11億39百万円(前連結会計年度比19.5%増)、営業利益率6.1%(前連結会計年度比1.5ポイント増)となりました。
なお、セグメントごとの売上高と営業利益の概況については、「(1)経営成績等の状況の概況①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
ⅱ 営業外損益及び経常利益
営業外損益は、前期にあった川崎市に所有している土地に建設した介護施設の竣工遅延に伴う受取補償金(営業外収益)が無くなったものの営業利益が増加したことで、経常利益は11億79百万円(前連結会計年度比16.7%増)となりました。
ⅲ 特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別損益は、機械装置等の売却に伴なう固定資産売却益50百万円(特別利益)や遊休資産であった保養所を減損損失15百万円(特別損失)として計上いたしました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7億68百万円(前連結会計年度比20.1%増)、利益率は4.1%(前連結会計年度比1.0ポイント増)となり前連結会計年度を上回りました。
(財政状態)
当連結会計年度末における総資産額は186億67百万円(前連結会計年度比11.3%増)となりました。流動資産につきましては、主に現金預金が増加したことから、前連結会計年度末に比べ19億12百万円増加し、159億39百万円となりました。また、固定資産につきましては、主に機械装置及び運搬具を取得したことで、有形固定資産が80百万円増加し24億61百万円となったものの、投資その他の資産では、投資有価証券が1億65百万円減少したことで2億35百万円となり、固定資産合計は前連結会計年度末に比べ11百万円減少し、27億28百万円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は64億72百万円(前連結会計年度比26.2%増)となりました。流動負債につきましては、主に支払手形・工事未払金等や税金の未払いを計上したことで流動負債のその他が増加したことから、前連結会計年度末に比べ13億3百万円増加し、59億3百万円(前連結会計年度比28.3%増)となりました。また、固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ39百万円増加し、5億68百万円(前連結会計年度比7.5%増)となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億58百万円増加し、121億95百万円(前連結会計年度比4.8%増)となりました。これは、利益剰余金が5億39百万円増加したことによります。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は63.5%(前連結会計年度比4.0ポイント減)、ROEは6.6%(前連結会計年度比0.9ポイント増)となりました。当連結会計年度のROEにつきましては、経営目標とする8%以上を達成することはできませんでしたが、引き続き企業価値を高めるべくROEの向上に努めてまいります。
なお、今後の見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、当社グループといたしましては、このようなリスク要因の存在を認識した上で、その発生を未然に防ぎ、万一発生した場合でも適切に対処するよう努める所存であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ⅱ 資本の財源及び資金の流動性
資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など最適な資本構成を追求しながら、将来のために内部留保の充実と株主への利益還元の最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。
当社が中長期的に安定した成長を遂げるためには、利益の源泉となる建設事業への投資資金を確保することが必要であると認識しております。具体的には、施工機械などの新規取得や更新、各工法において施工管理を高めるための管理装置の精度向上や新しい技術開発への研究開発投資であります。しかしながら、今後の建設市場の動向は、新型コロナウイルス感染症の影響等もあり必ずしも楽観視できる状況にあるとは言えず、会社が持続的に成長を続けるためには建設事業においてシェア拡大を目的とした合併や買収、国内未開拓市場へ参入、海外建設市場へ進出など内部留保を積極的に活用することが必要であると考えております。
当連結会計年度においては、施工機械などへの設備投資総額6億44百万円、研究開発費を31百万円計上しております。なお、これらの投資のための財源は、自己資金で賄っており当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は93億4百万円となっております。また、当連結会計年度末には借入金はありませんが、持続的な成長のための戦略的な大型の投資や新型コロナウイルス感染症終息の長期化に起因する受注環境の悪化などで自己資金が逼迫する恐れが見込まれる場合には、金融機関等からの資金調達を検討してまいります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、重要な会計方針及び見積り方法につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における、重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
ⅰ 完成工事高及び完成工事原価の計上基準について
建設事業では、一定の要件を満たす工事において、進捗率に応じて完成売上高及び完成工事原価を計上する工事進行基準を適用しております。具体的には、施工の進捗数量に応じて進捗率を算出し、受注金額と見積総原価に進捗率の割合をもって完成工事高と完成工事原価を計上しております。当社は、対象となった工事案件ごとに最新の施工状況を把握し予定工事期間や見積総原価の見直しを実施するなど、適切な原価管理に努めております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の状況により、工事の中断や延期等の発生、また何らかの事由により受注金額や見積総原価等を見積る上で誤謬があった場合は、当社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
特記すべき事項はありません。
当社グループは、社会的要請や顧客のニーズに対応すべく、これまでに地盤改良工法であるテノコラム工法や、杭工法であるATTコラム工法、TN-X工法、ガンテツパイル工法等の基礎工法を開発してまいりました。近年では、戸建て住宅向けの地盤補強工法であるピュアパイル工法を開発し、商品化いたしました。当連結会計年度は、当社保有工法の差別化を図るため、「信頼性向上」と「環境にやさしい」をキーワードとし、施工管理の高度化、価格競争力、施工能力の向上と適用範囲の拡大に関する研究を重点的に実施してまいりました。
現在の研究開発体制は、当社の技術部門を中心に推進しており、グループ全体でのスタッフは12名で構成しております。これは総従業員数の約4.3%に当たります。
当連結会計年度における各セグメント別の主な研究開発は次のとおりであります。なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は
(1) 建設事業
① テノコラム工法
建築基礎分野における地盤改良工法のブランド工法として地位を確立しておりますが、近年は他工法との価格競争が激化しております。
当連結会計年度は、信頼性を向上した施工管理システムを実用化し、全国展開しました。また、さらなる品質向上および環境負荷低減のための施工法の改善・改良に関する基礎研究を継続して行うとともに、合理的な液状化対策技術の開発に関する共同研究に着手しました。
② ピュアパイル工法
戸建て住宅や小規模建築物の地盤補強を目的として㈱日本住宅保証検査機構と共同開発したセメントミルク置換柱体による杭状地盤補強工法です。
当連結会計年度は、商品力を向上した次世代ピュアパイル工法の、さらなる施工性向上のための試験を実施しました。
③ ATTコラム工法
旭化成建材㈱と共同開発したATTコラム工法は、テノコラム工法と羽根付き鋼管杭を合成した建築物向けの基礎杭です。
当連結会計年度は、さらなる品質向上を目指し、施工管理装置の入れ替えや施工装備の改善・運用を始め、施工データの整理とその蓄積作業に着手しました。
④ TN-X工法(高支持力杭工法)
日本製鉄㈱と共同開発したTN-X工法は、軟弱地盤が厚く堆積した地域に建設される大規模物流倉庫等に適した高支持力杭工法です。
当連結会計年度は信頼性向上のための研究として、根固め部の施工品質に関する調査及びデータの蓄積、及び水平耐力向上のための施工技術の研究を継続して行いました。また、信頼性向上のための施工管理システムの開発を継続して行いました。
⑤ ガンテツパイル工法
道路橋の基礎杭として豊富な施工実績を有する本工法は、環境負荷低減の観点から建設残土や汚泥問題を解決した信頼性の高い鋼管ソイルセメント杭工法です。
当連結会計年度は、被圧帯水層や特殊土(火山灰質土、腐植土)が存在する条件下での適用性を確認するための研究に着手しました。
当事業に係る研究開発費は、
(2) 土木建築コンサルティング全般等事業
① 地盤材料試験の試験装置及び試験法の高度化
「地盤材料試験の試験装置及び試験法の高度化」に関する共同研究を引き続き実施しました。
② プレキャスト格子枠の開発
「プレキャスト格子枠の開発」に関する共同研究を引き続き実施しました。
当事業に係る研究開発費は、
(3) その他の事業
研究開発は特段行われていません。