第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

1941年の創業以来、当社グループは"人の呼吸にもっと優しく"をスローガンに、空調・給排水衛生設備工事を中心とした建築設備全般における、質の高い設計・施工管理・維持保全サービスを追求してまいりました。

近年において企業活動が国際化する中で、当社グループではアジアを中心に汎太平洋圏にわたる海外拠点の積極的な展開を図るとともに、電力不足問題などを背景とした節電・省エネ・発電対策や、老朽不動産の価値向上へ向けた総合リニューアルに関する技術提案などを通じ、「世界に跳躍く総合設備のプロフェッショナルグループ」として、常に時代と共に進化を続けております。

また、建設業界の将来的な市場環境を見据え、「量から質への転換」をコンセプトに、「仕事の質を高め、生産性を向上させることで増益を達成すること」を基本方針として定めております。

これからも、当社グループは、信頼と誠実の経営を通じ、人財と技術をもって社会に選ばれる会社としてあり続けます。

 

(2)経営を取り巻く環境

当社グループを取り巻く経営環境は、雇用環境の改善が続く中で、政府、日銀による景気対策、緩和規制を下支えとした輸出産業の伸長や設備投資の増加により、緩やかながらも景気は拡大基調が続くものと思われますが、欧米を中心とした反グローバリズムの拡大など、保護主義・ブロック経済化への懸念が広がり、今後の景気への影響は予断を許さない状況となっております。

当社グループの属する建設業界におきましては、技能労働者の需給状況など注視すべき材料はあるものの、再開発需要やインバウンド需要の高まりを背景に、公共投資、民間投資ともに好調を維持し、経営環境は堅調に推移いたしました。

 

(3)対処すべき課題

当社グループは2020年を展望した10年間にわたる成長戦略として、“Decade Strategy2020”を策定し、「人づくりの会社として成長する」を基本的な成長理念に、長期的な収益力の強化に取り組んでおります。

次年度は、“Decade Strategy 2020”を構成する新中期経営計画「大成温調@Version UP計画」の初年度に当たります。

当社グループの更なる利益成長を図るべく、「企業価値の増大」と「社会への還元」を経営の中核に据え、「魅力あふれる会社」へのバージョンアップを目指してまいります。

具体的には、本業における顧客基盤の強化や調達網の拡充などによる「競争力の向上」、働き方改革の推進のほか、ICT/IoT分野への投資拡大や国内外における技術および事業提携先の発掘などによる「生産性の向上」、認知度および企業ブランドの向上やコーポレートガバナンスの強化などによる「企業価値の向上」に注力することで、本計画の達成を図ってまいります。

 

(注)「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)業績の季節的変動

当社グループの売上高は、通常の営業形態として、連結会計年度末に完成する工事が大きくなる傾向があり、一方、販売費及び一般管理費等の固定費は各四半期にほぼ均等に発生するため、利益が連結会計年度末に偏るという季節的変動があります。

 

(2)建設市場の変動リスク

国内外の経済情勢の変化等の影響を受けて、公共投資や民間企業の設備投資動向により、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3)売掛債権の回収リスク

当社グループは、取引先の信用調査等を行い、取引から発生するリスクを軽減すべく与信管理を行っておりますが、顧客先の倒産、信用不安等により売掛債権が回収不能となる場合があり、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)不採算工事発生リスク

当社グループは、各個別工事において厳正な原価管理、採算割れ防止のための個別物件管理等を行っておりますが、工事途中での設計変更、建設資材および労務費の高騰等による想定外の原価発生により、不採算工事が発生した場合には、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)海外活動におけるリスク

当社グループは、海外市場への積極的な展開を図っており、当社グループの連結売上高に占める海外売上高比率は21.8%(当期実績)を占めております。

これらの海外市場における景気、為替変動、政治情勢等の変動および法規制の改正等が、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

なお、海外売上高等に関する詳細は、「第5 経理の状況 (セグメント情報等)」として開示しております。

 

(6)建設業従事者の高齢化のリスク

当社グループは、若年者の継続的な求人および教育、グループ会社であるぺんぎんアソシエイツ株式会社によるグローバルな人材活用の推進、協力会社の新規開拓等により技術力のある人材の確保に努めておりますが、工事従事者の高齢化、熟練技術者および熟練技能工の不足等により各個別現場において重大な支障が発生した場合は、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)災害・事故等におけるリスク

当社グループは、災害・事故発生に伴う業務の中断等による損害を最小化するため、定期的な災害・事故防止教育および検査・巡回を行っておりますが、災害・事故発生に伴う業務の中断等が生じた場合には、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)重要な訴訟等におけるリスク

当社グループは当連結会計年度において、事業に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、将来において、重要な訴訟等が提起された場合、結果によっては、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)法的規制におけるリスク

当社グループは、建設業法、会社法、金融商品取引法、法人税法、独占禁止法、労働安全衛生法等の法規制を始め、品質に関する基準、環境に関する基準、会計基準等、国内外のさまざまな法規制の適用を受けており、将来において、改正や新たな法的規制等が実施された場合には、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)資産保有によるリスク

当社グループは、事業用および賃貸用不動産としての不動産ならびに有価証券等を所有しておりますが、時価の変動等により減損処理の必要性が生じた場合には、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)情報管理および情報システムのリスク

当社グループは、顧客の機密情報については情報管理規程等に基づき細心の注意を払って管理していますが、万が一保護すべき情報が漏洩した場合には、顧客や社会からの信頼が失墜し、経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

また、業務の効率性および正確性を確保するために情報システムの充実を図っていますが、予期しない不正な情報システム技術に十分対応できない場合には、当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による各種経済対策を背景にした企業収益や雇用情勢の改善の動きを受け、回復基調が続きましたが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響など、不透明性は完全には払拭できない状況にありました。

当社グループの建設業界におきましては、技能労働者の需給状況など注視すべき材料はあるものの、再開発需要やインバウンド需要の高まりを背景に、公共投資、民間投資ともに好調を維持し、経営環境は堅調に推移いたしました。

このような状況のもと、当社グループは、成長戦略“Decade Strategy 2020”の基本理念である、「人づくりの会社としての成長」を主眼におき、「受注・売上の一層の強化」、「生産性・利益率の向上」、「経営基盤の整備」といった施策を積極的に展開し、生産性と利益の重視を目指してまいりました。

この結果、当連結会計年度の受注高は前連結会計年度比2.2%減の523億63百万円となり、売上高は前連結会計年度比13.2%減の519億6百万円となりました。

次に利益面につきましては、営業利益は完成工事総利益率が改善したこと等により前連結会計年度比9.8%増の25億30百万円、経常利益は前連結会計年度比16.2%増の28億10百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては特別損失に関係会社整理損失引当金繰入額等80百万円を計上し、また、法人税等8億35百万円を計上した結果、前連結会計年度比3.6%減の18億96百万円となりました。

当連結会計年度において、経営資源の集中と連結決算業務の簡素化、および管理諸経費の削減を図ることを目的として、前連結会計年度まで連結子会社でありましたTAISEIONCHO HAWAII, INC.をALAKA'I MECHANICAL CORPORATIONへ吸収合併し、またALAKA'I PACIFIC,INC.を閉鎖しております。

当社グループは、主に設備工事事業を営んでおり、国内においては当社および温調エコシステムズ株式会社等が、海外においては米国、中国、インドおよびフィリピン等の各地域をALAKA'I MECHANICAL CORPORATION(米国)、大成温調機電工程(上海)有限公司(中国)、TAISEI ONCHO INDIA PRIVATE LIMITED(インド)、ONCHO PHILIPPINES, INC.(フィリピン)およびその他の現地法人が、それぞれ担当しております。

現地法人はそれぞれ独立した経営単位であり、施工する工事について各地域の包括的な戦略を立案し、事業活動を行っております。

なお、TAISEI ONCHO INDIA PRIVATE LIMITED(インド)、およびONCHO PHILIPPINES,INC.(フィリピン)につきましては、すでに事業の休止を決定しており、閉鎖に向けた手続きを進めております。

当社グループは主として設備工事事業を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「米国」、「中国」、「インド」、「フィリピン」および「オーストラリア」の6つを報告セグメントとしております。

また、温調エコシステムズ株式会社においては設備工事事業のほか、冷暖房機器等の販売を事業として行っております。

報告セグメントの業績は次のとおりであります。

「日本」におきましては受注高は435億71百万円となり、売上高は406億15百万円、セグメント利益は20億25百万円となりました。

「米国」におきましては受注高は66億56百万円となり、売上高は91億68百万円、セグメント利益は5億6百万円となりました。

「中国」におきましては受注高は21億35百万円となり、売上高は20億86百万円、セグメント利益は1億1百万円となりました。

「インド」におきましては受注高はありません。売上高は35百万円、セグメント損失は74百万円となりました。

「フィリピン」におきましては受注高および売上高はありません。セグメント損失は22百万円となりました。

「オーストラリア」におきましては受注高および売上高はありません。セグメント損失は8百万円となりました。

 

 

なお、財政状態の分析については次のとおりであります。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産残高は316億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億29百万円減少しております。その主な要因は、現金及び預金が25億31百万円、受取手形・完成工事未収入金等が13億75百万円それぞれ減少したこと等によるものです。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産残高は94億78百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億64百万円増加しております。その主な要因は、投資その他の資産の投資有価証券が9億70百万円増加ししたこと等によるものです。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債残高は176億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億83百万円減少しております。その主な要因は、支払手形・工事未払金等が30億19百万円、その他が11億53百万円それぞれ減少し、未成工事受入金が3億30百万円増加したこと等によるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債残高は6億94百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億7百万円減少しております。その主な要因は、退職給付に係る負債が5億82百万円減少したこと等によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産残高は228億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億25百万円増加しております。その主な要因は、利益剰余金が15億91百万円増加したこと等によるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ24億1百万円減少し、当連結会計年度末には107億63百万円(前連結会計年度比18.2%減)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フロ-の状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は5億82百万円(前連結会計年度は51億96百万円の獲得)となりました。

これは主に資金の減少要因となる仕入債務の減少が、資金の増加要因となる売上債権の減少および立替金の減少を上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は14億15百万円(前連結会計年度は1億35百万円の使用)となりました。

これは主に投資有価証券の取得による支出によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は4億25百万円(前連結会計年度は4億4百万円の使用)となりました。

これは主に配当金の支払いによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

ア.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

43,571,295

98.4

米国(千円)

6,656,724

89.6

中国(千円)

2,135,747

125.5

インド(千円)

フィリピン(千円)

オーストラリア(千円)

報告セグメント計(千円)

52,363,767

97.8

その他(千円)

合計(千円)

52,363,767

97.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

イ.売上実績

当連結会計年度の売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

日本(千円)

40,615,318

85.7

米国(千円)

9,168,323

88.8

中国(千円)

2,086,837

108.3

インド(千円)

35,646

25.0

フィリピン(千円)

オーストラリア(千円)

報告セグメント計(千円)

51,906,126

86.8

その他(千円)

合計(千円)

51,906,126

86.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。

4.前連結会計年度および当連結会計年度において売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。

a.受注工事高、完成工事高、繰越工事高および施工高

第66期(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)

工事別

前期繰越

工事高

(千円)

当期受注

工事高

(千円)

(千円)

当期完成

工事高

(千円)

次期繰越工事高

当期施工高

(千円)

手持工事高

(千円)

うち施工高

(千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

一般施設工事

29,452,077

20,964,744

50,416,822

25,748,210

24,668,611

0.7

179,162

25,821,303

産業施設工事

3,149,638

8,830,035

11,979,674

7,145,236

4,834,437

4.6

222,563

7,207,274

営繕・保守工事

2,705,406

12,990,448

15,695,855

13,029,471

2,666,383

3.1

83,385

12,879,280

35,307,122

42,785,228

78,092,351

45,922,919

32,169,432

1.5

485,111

45,907,858

 

 

第67期(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)

工事別

前期繰越

工事高

(千円)

当期受注

工事高

(千円)

(千円)

当期完成

工事高

(千円)

次期繰越工事高

当期施工高

(千円)

手持工事高

(千円)

うち施工高

(千円)

 

 

 

 

 

 

 

 

一般施設工事

24,668,611

18,244,016

42,912,628

17,509,649

25,402,978

1.3

337,178

17,667,665

産業施設工事

4,834,437

10,333,742

15,168,180

10,042,970

5,125,209

1.4

73,889

9,894,296

営繕・保守工事

2,666,383

14,111,933

16,778,316

12,095,710

4,682,606

2.7

127,141

12,139,466

32,169,432

42,689,692

74,859,124

39,648,330

35,210,794

1.5

538,209

39,701,429

 (注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減額が含まれております。したがって、当期完成工事高にも係る増減額が含まれております。

2.次期繰越工事高の施工高は、手持工事高の工事進捗部分であります。

3.当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。

4.当期受注高および当期売上高としては、上記当期受注工事高および当期完成工事高のほかにその他の売上高に係るものがあり、その内訳は次のとおりであります。

区分

第66期

第67期

不動産賃貸事業(千円)

143,814

145,632

その他の事業(千円)

90,633

93,312

計(千円)

234,448

238,945

 

b.受注工事高の受注方法別比率

 工事受注方法は特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

第66期

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

一般施設工事

9.9

90.1

100.0

産業施設工事

17.8

82.2

100.0

営繕・保守工事

47.2

52.8

100.0

第67期

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

一般施設工事

31.7

68.3

100.0

産業施設工事

21.8

78.2

100.0

営繕・保守工事

40.5

59.5

100.0

 (注) 百分比は請負金額比であります。

c.完成工事高

期別

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

計(千円)

第66期

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

一般施設工事

9,878,304

15,869,906

25,748,210

産業施設工事

2,001,194

5,144,042

7,145,236

営繕・保守工事

2,515,773

10,513,698

13,029,471

14,395,272

31,527,646

45,922,919

第67期

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

一般施設工事

3,887,985

13,621,664

17,509,649

産業施設工事

1,745,941

8,297,028

10,042,970

営繕・保守工事

2,567,522

9,528,188

12,095,710

8,201,449

31,446,881

39,648,330

 (注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

第66期の完成工事のうち請負金額が8億円以上の主なもの

・東京都

豊洲新市場管理施設棟整備空調設備工事

・清水建設

国立研究開発法人国立がん研究センター研究棟給排水衛生設備工事

熊谷組

四ツ木斎場空調設備工事

・(独)都市再生機構

三鷹中央防災公園・元気創造プラザ機械設備工事

竹中工務店

関西医科大学総合医療センター空気調和設備工事

第67期の完成工事のうち請負金額が10億円以上の主なもの

・㈱三晃空調

ザ・パークハウス西新宿タワー60給排水衛生設備工事

・日宝工業㈱

いすゞ自動車㈱栃木工場機械設備工事

熊谷組

(医)大和徳洲会病院給排水衛生設備工事

・中国四国防衛局

岩国飛行場(H26)庁舎新設機械工事

・㈱大林組

帝京大学八王子キャンパスソラティオスクエア給排水衛生設備工事

2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の完成工事高およびその割合は、次のとおりであります。

前事業年度(自平成28年4月1日 至平成29年3月31日)および当事業年度(自平成29年4月1日 至平成30年3月31日)

 該当する相手先はありません。

d.手持工事高(平成30年3月31日現在)

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

計(千円)

一般施設工事

10,040,819

15,362,159

25,402,978

産業施設工事

578,552

4,546,656

5,125,209

営繕・保守工事

1,835,764

2,846,841

4,682,606

12,455,136

22,755,657

35,210,794

 (注) 手持工事のうち請負金額が9億円以上の主なものは次のとおりであります。

・㈱フジタ

(仮称)仲よし幼稚園跡地活用計画新築工事給排水衛生設備工事

平成32年6月完成予定

・㈱フジタ

(仮称)新砂2・3丁目計画新築工事設備工事

平成32年8月完成予定

・八戸市

(仮称)八戸市屋内スケート場建設事業給排水製氷設備工事

平成31年6月完成予定

・佐藤工業㈱

MMアリーナプロジェクト新築工事機械設備工事

平成32年3月完成予定

・東京都

オリンピックアクアティクスセンター(仮称)(27)新築工事

平成31年12月完成予定

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債および収益・費用の計上に関しましては見積りによる判断を行っております。貸倒引当金、工事損失引当金等の各種引当金、退職給付に係る負債および工事進行基準適用工事の予定利益率等に関する見積りおよび判断については、過去の実績や状況に基づき合理的に継続して評価・検討を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なることがあります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、受注環境の好転が続くなか、売上高は採算性の高い優良案件への特化を行ったこと等により、前連結会計年度に比べ13.2%減収の519億6百万円となりました。利益面につきましては、営業利益は完成工事総利益率が改善したこと等により前連結会計年度比9.8%増の25億30百万円となり、経常利益は前連結会計年度比16.2%増の28億10百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては特別損失に関係会社整理損失引当金繰入額等80百万円を計上し、また、法人税等8億35百万円を計上した結果、前連結会計年度比3.6%減の18億96百万円となりました。

(売上高)

売上高は前連結会計年度に比べ13.2%減収の519億6百万円となりました。

当連結会計年度において、経営資源の集中と連結決算業務の簡素化、および管理諸経費の削減を図ることを目的として、前連結会計年度まで連結子会社でありましたTAISEIONCHO HAWAII, INC.をALAKA'I MECHANICAL CORPORATIONへ吸収合併し、またALAKA'I PACIFIC,INC.を閉鎖しております。

当社グループは、主に設備工事事業を営んでおり、国内においては当社および温調エコシステムズ株式会社等が、海外においては米国、中国、インドおよびフィリピン等の各地域をALAKA'I MECHANICAL CORPORATION(米国)、大成温調機電工程(上海)有限公司(中国)、TAISEI ONCHO INDIA PRIVATE LIMITED(インド)、ONCHO PHILIPPINES, INC.(フィリピン)およびその他の現地法人が、それぞれ担当しております。

現地法人はそれぞれ独立した経営単位であり、施工する工事について各地域の包括的な戦略を立案し、事業活動を行っております。

なお、回復見込みの薄い不採算地域からの撤退として、TAISEI ONCHO INDIA PRIVATE LIMITED(インド)、およびONCHO PHILIPPINES,INC.(フィリピン)につきましては、すでに事業の休止を決定しており、閉鎖に向けた手続きを進めております。

当社グループは主して設備工事事業を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「米国」、「中国」、「インド」、「フィリピン」および「オーストラリア」の6つを報告セグメントとしております。

また、温調エコシステムズ株式会社においては設備工事事業のほか、冷暖房機器等の販売を事業として行っております。

報告セグメントの売上高は次のとおりであります。

「日   本」…………406億15百万円

「米   国」………… 91億68百万円

「中   国」………… 20億86百万円

イ  ン  ド」……………… 35百万円

フィリピン」……………… -百万円

「オーストラリア」………… -百万円

(売上原価、販売費及び一般管理費)

売上高に対する売上原価の比率は前連結会計年度に比べ2.0ポイント減少し、86.3%となりました。

売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は前連結会計年度に比べ1.0ポイント増加し、8.8%となりました。

(営業利益)

営業利益は、前連結会計年度の23億4百万円から2億25百万円増加して2530百万円となっております。

売上高に対する営業利益の比率は前連結会計年度に比べ1.0ポイント増加し、4.9%となりました。

 

(営業外損益)

営業外損益は、前連結会計年度の1億13百万円の収益(純額)から2億80百万円の収益(純額)となりました。

(経常利益)

経常利益は、前連結会計年度の24億18百万円から3億92百万円増加して28億10百万円となり、売上高に対する経常利益の比率は前連結会計年度に比べ1.4ポイント増加し、5.4%となりました。

(特別損益)

当連結会計年度において特別利益に固定資産売却益1百万円、特別損失に関係会社整理損失引当金繰入額等80百万円を計上した結果、78百万円の損失(純額)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の19億67百万円から70百万円減少して18億96百万円となりました。

 

経営成績に重要な影響を与える要因として、当社グループの建設業界におきましては、再開発需要やインバウンド需要の高まりを背景に、公共投資、民間投資ともに好調を維持し、今後数年は経営環境は堅調に推移するものと思われますが、一方では技能労働者・技術者の不足や従業員の高齢化は業界の構造的課題であり、これらの労働需要の逼迫による影響は売上高や工事利益の確保に更なる経営努力が必要なものと思われます。

 

当社グループの資本の財源および資金の流動性については、当社の歩むべき2つの将来像(「企業価値の増大」と「社会への還元」)を目指し、「魅力あふれる会社」へと当社自体のバージョンアップに向けて、「競争力の向上」、「生産性の向上」、「企業価値の向上」を重点課題とした2018年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「大成温調@Version UP 計画」を策定し、本中期経営計画において、生産性向上へ向け、ICT/IoT分野への投資拡大、国内外における出資および提携先の発掘、国内外における研究開発投資へ2018年度から2020年度にかけての3年間で50億円を投資予算として設定しております。

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、2018年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「大成温調@Version UP 計画」において本中期経営計画最終年度(2021年3月期)の目標値として連結売上高600億円、連結営業利益30億円、また、ROEは3年間常に8%以上を維持することを掲げております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

5【研究開発活動】

当社技術本部、環境・省エネ統括部、環境技術開発センターを核とした研究開発部門は、環境負荷の少ない快適な環境づくりを追求し、設備工事事業を通じて、省エネルギーシステム開発を中心に取り組んでまいりました。また、空調設備システムの性能評価法・改善方法ならびにエネルギー消費量の計測技術についての研究を行っております。これらの成果は設備の省エネルギー診断、節電・省エネルギー改修提案またはリニューアル設計技術に応用することに寄与しております。

当連結会計年度における研究開発費は48百万円であります。また、当連結会計年度の主な研究開発活動は以下のとおりです。

 

(1)再生可能エネルギー熱利用の地中熱利用システムの開発

地中土壌の保有熱容量と地下水を熱源とするシステムは再生可能エネルギーのひとつとして徐々に普及している技術です。従来は、ボアホール方式(深部熱交換方式)で熱交換しておりましたが、カーペット方式(浅部熱交換方式)を、メーカー、コンサルタントと共同で研究開発してコスト低減と、省エネの研究開発を行っております。

 

(2)次世代農業の研究

農業施設全般の、総合的環境制御と効率化をめざして、スマートアグリ研究会の会員になり複数の企業と共同開発研究を行っております。当社の分野は熱源システムで再生可能エネルギーの利用等で実証検証および研究開発を担当しております。

 

(3)気流シミュレーションの活用による最適設計手法

大空間または特殊空調などの設備設計において温度、気流などをシミュレートすることにより、その設備性能を予測、評価するエンジニアリング支援ツールとして活用しております。工事竣工後の計測による実測値とシミュレーション予測とを比較評価して、さらにシミュレーションの精度を向上し、品質の高い設計・施工を目指しております。

 

(4)設備の省エネルギー診断技術、およびCO2削減ポテンシャル診断の評価法

空調システムの運転状態におけるエネルギー消費量や空気温度などの状態量を計量計測し、そのデータを解析して設備システム性能を診断し検証して、リニューアル提案に地球温暖化対策、CO2削減、省エネルギー対策に活用しております。

 

(5)イノベーション・コースト構想実用化開発補助事業プロジェクト

㈱イノベーション農業福祉研究所企画のプロジェクトに熱源システムの開発に参加。再生可能エネルギーの燃料にトマトの茎の残滓をペレット化した木質バイオマスボイラーと、地中熱利用のヒートポンプ熱源の併用のハイブリットシステムの開発。二次側放熱システムとして、栽培棚のフレームに直接温湯管を設置して高効率の暖房システムの開発、又栽培アシスト台車用のレールと兼用のハイブリット暖房システムの開発による省エネルギーとコストダウンの植物工場の開発に参加しております。

 

なお、不動産賃貸事業およびその他の事業において研究開発活動は行っておりません。