(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動はあったものの、政府の経済対策や金融緩和策等を背景に、企業収益の改善や雇用情勢に改善が見られ緩やかな景気回復の基調で推移いたしました。
建設業界におきましては、政府の公共投資、民間投資は堅調に推移しているものの、依然として、建設需要の拡大による技術者不足、円安に伴う建設資材の高騰等により、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中、当社におきましては、下水道工事におきまして他社との差別化を図るべく、新技術の修得、技術力の向上、安全面の定着を推進し、東京都内及び東北を中心に受注活動を展開してまいりました。不動産部門におきましては、太陽光発電設備の販売を進めるとともに、OLY機材リース等の新規顧客の獲得に向け営業活動を展開してまいりました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高26億50百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
収益面につきましては、太陽光発電設備の売却、建設工事における原価低減等により、営業利益1億14百万円(前年同期比37.5%増)となりました。
経常損益面につきましては、不動産賃貸料等により1億30百万円の経常利益(前年同期比136.1%増)となりました。
また、当期純損益につきましては、法人税等を計上したことに伴い1億12百万円の当期純利益(前年同期比71.8%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(建設事業)
建設事業におきましては、政府の公共投資増加の影響もあり、受注高21億24百万円(前年同期比170.8%増)、売上高17億35百万円(前年同期比15.7%増)、完成工事総利益1億29百万円(前年同期比305.3%増)となりました。
(不動産事業等)
不動産事業等におきましては、OLY機材リース等の拡販と太陽光発電設備の売却により、売上高9億9百万円(前年同期比15.9%減)、不動産事業等総利益2億15百万円(前年同期比27.1%減)となりました。
(その他)
その他事業におきましては、クローゼットレンタル等により売上高6百万円(前年同期比14.8%減)、その他の売上総利益4百万円(前年同期比294.3%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、たな卸資産の増加による支出、新株の発行等による収入により、前事業年度末に比べ7億20百万円増加し、当事業年度末は23億44百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は、2億26百万円(前年同期は6億86百万円の獲得)となりました。これは主に、たな卸資産の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、83百万円(前年同期は2億41百万円の使用)となりました。これは主に、貸付金の回収の増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、8億62百万円(前年同期は4億92百万円の獲得)となりました。これは、株式の発行による収入5億56百万円、借入金の純増加額3億6百万円によるものであります。
(1)受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
第49期 |
前年同期比(%) |
|
建設事業(千円) |
2,124,351 |
170.8 |
|
不動産事業等(千円) |
909,046 |
△15.9 |
|
報告セグメント計(千円) |
3,033,398 |
62.6 |
|
その他(千円) |
- |
- |
|
合計(千円) |
3,033,398 |
62.6 |
(2)売上実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
第49期 |
前年同期比(%) |
|
建設事業(千円) |
1,735,706 |
15.7 |
|
不動産事業等(千円) |
909,046 |
△15.9 |
|
報告セグメント計(千円) |
2,644,752 |
2.4 |
|
その他(千円) |
6,156 |
△14.8 |
|
合計(千円) |
2,650,909 |
2.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当社の事業では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
4.主な相手先別の売上実績及びその割合は、次のとおりであります。
第48期 東京都下水道局 28.9% 748,593千円
東京都水道局 17.3% 446,954千円
第49期 東京都下水道局 39.1% 1,035,416千円
東京都水道局 13.5% 357,122千円
建設事業における受注工事高及び施工高の状況
(1)受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
第48期(自平成25年8月1日 至平成26年7月31日)
|
種類別 |
前期繰越高 (千円) |
当期受注高 (千円) |
計(千円) |
当期完成工事高 (千円) |
次期繰越高 |
当期施工高 (千円) |
||
|
手持高 (千円) |
うち施工高(千円) |
|||||||
|
|
|
|
|
|
|
% |
|
|
|
土木工事 |
3,011,288 |
784,568 |
3,795,857 |
1,500,446 |
2,295,410 |
4.5 |
103,436 |
1,533,795 |
|
建築工事 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
計 |
3,011,288 |
784,568 |
3,795,857 |
1,500,446 |
2,295,410 |
4.5 |
103,436 |
1,533,795 |
第49期(自平成26年8月1日 至平成27年7月31日)
|
種類別 |
前期繰越高 (千円) |
当期受注高 (千円) |
計(千円) |
当期完成工事高 (千円) |
次期繰越高 |
当期施工高 (千円) |
||
|
手持高 (千円) |
うち施工高(千円) |
|||||||
|
|
|
|
|
|
|
% |
|
|
|
土木工事 |
2,295,410 |
2,124,351 |
4,419,762 |
1,735,706 |
2,684,056 |
3.9 |
105,724 |
1,737,994 |
|
建築工事 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
計 |
2,295,410 |
2,124,351 |
4,419,762 |
1,735,706 |
2,684,056 |
3.9 |
105,724 |
1,737,994 |
(注)1.前期以前に受注したもので、契約の更新により請負金額に変更があるものについては、当期受注高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2.次期繰越高の施工高は、支出金により手持高の施工高を推定したものであります。
3.当期施工高は、(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致いたします。
(2)受注高及び売上高について
当社は建設市場の状況を反映して工事の受注工事高及び完成工事高が平均化しておらず、最近3年間についてみても次のように変動しております。
|
期別 |
受注工事高 |
完成工事高 |
||||
|
1年通期(A) (千円) |
下半期(B) (千円) |
(B)/(A) (%) |
1年通期(C) (千円) |
下半期(D) (千円) |
(D)/(C) (%) |
|
|
第47期 |
2,536,161 |
2,521,629 |
99.4 |
1,989,336 |
1,241,371 |
62.4 |
|
第48期 |
784,568 |
537,426 |
68.5 |
1,500,446 |
764,380 |
50.9 |
|
第49期 |
2,124,351 |
1,164,467 |
54.8 |
1,735,706 |
942,814 |
54.3 |
(3)完成工事高
|
期別 |
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
計(千円) |
|
第48期 (自 平成25年8月1日 至 平成26年7月31日) |
土木工事 |
1,353,793 |
146,653 |
1,500,446 |
|
建築工事 |
- |
- |
- |
|
|
計 |
1,353,793 |
146,653 |
1,500,446 |
|
|
第49期 (自 平成26年8月1日 至 平成27年7月31日) |
土木工事 |
1,629,312 |
106,394 |
1,735,706 |
|
建築工事 |
- |
- |
- |
|
|
計 |
1,629,312 |
106,394 |
1,735,706 |
(注)1.完成工事の内、主なものは次のとおりであります。
第48期完成工事の内1億円以上の主なもの
|
東京都下水道局 |
港区新橋二、三丁目付近再構築その2工事 |
|
石巻市 |
災復18-1号中里第一処理分区(その5)汚水管渠(1工区)災害復旧工事 |
第49期完成工事の内1億円以上の主なもの
|
東京都下水道局 |
台東区上野五丁目付近再構築工事 |
|
東京都水道局 |
葛飾区西亀有二丁目地先から同区堀切七丁目地先間配水本管(600mm)布設替及び配水小管布設替工事 |
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
第48期 東京都下水道局 49.9% 748,593千円
東京都水道局 29.8% 446,954千円
第49期 東京都下水道局 59.7% 1,035,416千円
東京都水道局 20.6% 357,122千円
(4)手持工事高(平成27年7月31日現在)
|
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
合計(千円) |
|
土木工事 |
2,682,185 |
1,871 |
2,684,056 |
|
建築工事 |
- |
- |
- |
|
計 |
2,682,185 |
1,871 |
2,684,056 |
(注)手持工事の内請負金額2億円以上の主なもの
|
東京都下水道局 |
中央区築地四、六丁目付近再構築工事 |
|
東京都下水道局 |
大田区東馬込一丁目、品川区西大井五丁目付近枝線工事 |
建設業界を取り巻く環境は、全体として回復基調にありますが、当社といたしましては、当面、良質な受注を選別確保し、従来にも増して収益性を重視した施工体制をもとに業務を推進してまいります。
技術面に関しましては、当社が開発し特許を取得した、ピカルス工法(パイプ・イン・パイプ工法)があり、また、新しい施工技術としてDo‐Jet工法による施工を実施いたしました。このDo‐Jet工法につきましては、土木工事において今後拡大が見込まれる工法であり、当社としての施工実績を積み上げていく予定であります。また、当社独自技術であるOLY工法等の有力な工法も保有しております。
これらの技術に基づく工法により、受注に際しての当社の優位性を確立し、業者間における差別化を推し進め、また、OLY機材の他社へのリース取引の拡大を積極的に推進してまいります。一方、上・下水道事業以外では、不動産事業の拡大及び新規事業の立ち上げを行い、当社事業の柱として確立し、業績の拡大を図ってまいります。
現在の建設関連の市況において、企業は、価格競争の激化に対する競争力や収益力の強化が強く求められております。この状況に対応すべく、当社は、技術の集積により競争力を高めていくと同時に、社内的には、コンプライアンス体制を重視し、実効性のある内部統制システムが機能的に発揮でき得る体制の確立を推進してまいります。
当社の経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
① 建設業・不動産業を取り巻く環境の変化によるリスク
1)公共工事、民間設備投資が予想以上に削減された場合、受注量が減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
2)公共工事における低価格入札の横行により工事参入機会が減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
3)不動産市況が予想以上に悪化した場合、不動産の販売が遅れ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 資機材の調達におけるリスク
原材料の価格が高騰した際、それを請負金額に反映することが困難な場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 取引先に関するリスク
請負契約先の業績悪化により、工事代金の回収の遅延や貸倒れにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 瑕疵の発生によるリスク
品質管理には万全を期しておりますが、多額の瑕疵担保責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 労働災害のリスク
安全を最優先して工事施工を行っておりますが、予期しない重大な労働災害が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 金利上昇によるリスク
大幅な金利の引き上げが行われた場合には、金融収支の悪化により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 保有資産の時価の下落
保有する不動産等の時価が下落した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 法的規制によるリスク
当社事業は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、労働安全衛生法等による法的規制を受けておりますが、これらの法律の改廃、法的規制の新設、適用基準の変更等がなされた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 天変地異の発生によるリスク
地震、噴火等の災害や近年の異常気象による災害等により予期せぬ被害を受けた場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。
特記事項はありません。
特記事項はありません。
当社の財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。なお、子会社がありませんので、連結財務諸表は作成しておりません。
また、文中における将来の事項は、当事業年度末現在において、当社で判断したものであり、実際の結果は変動する可能性もあります。
1.財政状態
当事業年度末の資産につきましては47億6百万円となり、前期比9億円の増加となりました。流動資産は38億55百万円となり、前期比8億90百万円の増加となりました。前期との差異の主な要因は、現預金7億20百万円の増加、不動産事業等支出金2億5百万円の増加、販売用不動産2億4百万円の増加、完成工事未収入金1億15百万円の減少、短期貸付金1億円の減少によるものであります。固定資産は、8億50百万円となり前期比10百万円の増加となりました。
負債につきましては、15億20百万円となり、前期比2億21百万円の増加となりました。前期との差異の主な要因は、短期借入金1億51百万円の増加、長期借入金1億54百万円の増加、未成工事受入金32百万円の増加、工事損失引当金34百万円の増加、預り金1億50百万円の減少によるものであります。
純資産につきましては31億86百万円となり、前期比6億78百万円の増加となりました。前期との差異の主な要因は、新株の発行による資本金2億80百万円及び資本準備金2億80百万円の増加、当期純利益1億12百万円によるものであります。
2.経営成績
当事業年度における売上高は、不動産事業等売上高が前事業年度に比べ1億72百万円減少したものの、完成工事高が2億35百万円増加したことにより総額61百万円増加し、26億50百万円となりました。
売上総利益は、前事業年度に比べ20百万円増加し、3億49百万円となりました。主な要因は、不動産事業におきまして、今期予定した不動産物件の販売が次期にずれ込んだことによる売上高減少等の要因により、前事業年度に比べ80百万円減少したものの、完成工事におきましては、売上高の増加並びに工事費の低減効果等により、前事業年度に比べ97百万円増加したことによるものであります。
営業利益につきましては、売上総利益の増加、販売費及び一般管理費の一層の経費削減により前事業年度に比べ31百万円増加し、1億14百万円となりました。
経常利益につきましては、営業利益の増加及び不動産賃貸料等により前事業年度に比べ75百万円増加し、1億30百万円となりました。
当期純利益は、経常利益の増加並びに法人税支出により1億12百万円(前事業年度は65百万円)となりました。
この結果、1株当たりの当期純利益は、前事業年度0円55銭であったのに対し、当事業年度は0円86銭となりました。
3.キャッシュ・フローの状況
当事業年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 1業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
4.戦略的現状と見通し
今後のわが国経済は、各種経済政策の効果を背景に個人消費の拡大や設備投資の増加等による企業収益の改善が見込まれ、景気は緩やかな回復基調を続けていくものと思われます。
建設業界におきましては、労務費・資材費等の高騰の動向には今後も注視していく必要があるものの、震災復興需要及びオリンピック需要は継続し、公共投資の増加傾向も継続するものと思われることから回復基調で推移するものと思われます。
これらの状況を踏まえ、当社では、当社の主力事業である建設事業(公共上・下水道工事)における施工の短期化、工事費の低減等により収益向上を図るとともに、業務提携先である株式会社ウィークリーセンターと共同して不動産事業、太陽光発電設備の販売を引き続き積極的に推進してまいります。
また、当社が独自開発いたしました路面覆工工法であるOLY工法につきましては、同工法の認知度を更に高めるため、継続して下水道展への出展を行うほか、他企業への更なる拡販に注力し、OLY機材のリース取引の拡大を進めてまいります。
当社といたしましては、これらの事業を基軸に経営を推し進めるとともに、将来的な収益基盤の強化を図るため、今後も当社がこれまで培ってきた経験、ノウハウを活かせる新規事業の開拓に積極的に取り組んでまいります。