文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在におきまして、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「建設業を通して人と社会に大きく貢献していくこと」を基本理念とし、「人と地球に優しい、クリーンな環境を未来へ」を基本テーマに、高収益体質企業を目標に社会とともに発展していくことを目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、建設事業における上・下水道工事のプロフェッショナルとして、社会資本の整備に貢献するとともに、効率的な施工の実施並びに工事コストの低減に努めてまいります。
また、不動産事業等における事業規模の拡大を図るとともに、新規事業の確立により収益力を一層強化し、企業価値を高めることを目標に進めてまいります。
なお、具体的な目標値としましては、「売上高営業利益率7%以上」を目標として事業を進めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループの所属する建設業界は、政府の公共投資並びに民間投資が今後も堅調に推移することが見込まれますが、施工管理技術者及び施工を行う技能労働者等の人員の採用、確保が今後も難しい状況が予測され、依然として厳しい経営環境が続くことが見込まれます。
日々進化する土木技術並びに変容する顧客ニーズに応えていくためには、確かな技術知識、施工経験を有した人材の確保が不可欠となりますため、新たな人員の採用、在職者の人員の有効活用等を行い、施工管理要員の確保・増員を図るとともに、確かな技術の継承を行ってまいります。
また、当社グループは、今後予測される経営環境等を踏まえ、今後3ヵ年の経営目標として「ACTION PLAN 2019」を策定しており、当該計画に基づき事業を推進してまいります。
各事業の主な戦略は、以下のとおりです。
[建設事業]
新たな人員の採用並びに在職者の人員の有効活用を行い、東京都工事の受注数量の増加を図るほか、M&A等により、優秀な施工技術者を保有している優良建設会社の取得(子会社化)にも努め、技術者の増員並びに東京都以外エリアの受注拡大にも注力してまいります。
[不動産事業等]
(不動産販売、賃貸事業)
地価の高騰等により新たな物件の建設は難しい状況が続くことが見込まれるため、当面、利回りの高い物件の取得のみを行い、安定した賃貸収益の増加を図ってまいります。
(太陽光発電設備事業)
申請済みの発電設備の建設は継続することとし、完成後は自社保有し、安定した固定収益の増加を図ってまいります。
(OLY機材リース事業)
当面は新たな地方営業所等の開設は行わず、関東圏での受注増加に注力してまいります。
[通信関連事業]
事業の拡大を図るため、要員の補強及び作業技術の向上を進め、受注案件の増加に注力してまいります。
(4)会社の対処すべき課題
建設業界を取り巻く環境は、2020年に開催される五輪関連の建設需要に続き、2025年に開催が予定される大阪万博に向けても建設工事需要の継続が見込まれ、業界全体としては、回復基調が今後も継続するものと思われます。
また、当社の主力事業である東京都における上・下水道工事につきましても、老朽化した下水道管の更新工事並びに豪雨対策工事等の実施が急務な状況であることから、当該工事の発注が今後も継続するものと思われます。
このような環境において、当社グループが行う各事業における当面の課題並びに対応方針は以下のとおりです。
建設事業におきましては、建設業界が抱える問題でもある施工管理技術者及び施工を行う技能労働者等の人員の採用、確保につきましては、今後も難しい状況が予測され、依然として厳しい経営環境が続くことが見込まれます。
当社におきましても施工管理人員の高齢化が進む状況の中、新たな人員の採用に注力するとともに、定年後の継続雇用等の充実等を図り、在職者の人員の確保を行ってまいります。
また、これまで長期に亘って施工してまいりました東京都発注の上・下水道工事が、2020年7月期において手持ち工事の約半数が完了する見込みであり、一方、新たに受注した工事の本格稼働までには約半年間の準備期間を要することが想定されることから、2020年7月期は2019年7月期に比べて売上高が大きく減少する見込みであり、売上高の減少に伴い完成工事総利益も減少することが見込まれます。
このような売上高及び工事収益の減少の影響を軽減し、安定且つ継続的な増加を図るためには、新規工事における準備作業中の売上高低下期間の影響を大きく受けない工事数の確保並びに完成工事高量の拡大が必要となります。
このため、受注工事数の増加を図るためには施工管理技術者の確保が不可欠であり、新たな人員の採用に注力してまいります。また、完成工事高量の拡大には、東京都以外エリアの受注にも注力していく必要があり、優秀な技術、施工管理技術者を有する優良建設会社の取得(子会社化)にも積極的に取組んでまいります。
不動産事業等におきましては、不動産物件の建設・販売につきましては、地価の高騰等により市況が高止まりの状況下にあることから、新たな物件の建設は難しい状況となっております。このため、不動産事業につきましては、当面、利回りの高い物件の取得のみを検討し、安定した賃貸収益の増加を図ってまいります。
太陽光発電設備の建設・販売につきましては、計画した物件の建設を継続するとともに、完成した物件については高い売電収益を計上できるため、設備の売却は行わず、保有を継続し、安定した固定収益の計上を図ってまいります。
当社の独自技術であるOLY工法に使用する部材のリース事業につきましては、販売エリアが拡大している状況から、更なる営業力の強化を図り、売上高の拡大に注力してまいります。
また、福島県に建設しました震災復興関連作業員宿舎の運営につきましては、五輪関連建設工事等が優先的に進められたため、計画されていた除染作業等の工事が進まず、見込んでおりました宿泊収益が計上できなかったため、2019年7月期において減損損失を計上いたしました。今後につきましては、五輪関連施設の建設の完成が進んだことに伴い、震災復興関連作業が本格的に進むことが見込まれることから、当該宿舎事業の運営を継続してまいります。
通信関連事業につきましては、売上高及び売上総利益の増加を図るため、要員の補強及び作業技術の向上を進め、保守・管理業務の受注件数の増加に注力してまいります。
その他事業におけるエトス株式会社が行っておりました鍼灸接骨院事業につきましては、当初予定していた来院者数を確保できず、事業開始以来不採算のまま推移しておりましたため、2019年7月期において当該事業の廃止を決定いたしました。
また、クローゼットレンタル事業につきましては、安定した賃貸収益の計上を見込めることから、引き続き利用顧客数の増加に向けた宣伝、営業活動を継続してまいります。
当社グループは、技術の集積により競争力を高めていくと同時に、株式公開企業としての社会的責任を認識し、コンプライアンス体制を重視するとともに、実効性のある内部統制システムが機能的に発揮でき得る体制の確立を推進してまいります。
(5)株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、株式会社の支配に関する基本方針を定めており、その内容は次のとおりであります。
①基本方針の内容の概要
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の決定に委ねられるべきだと考えています。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、例えばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもあり得ます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主から付託された者の責務として、株主にご判断いただくために必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。
②基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
イ.企業価値向上への取組み
当社が設立された1960年代は、1964年に東京オリンピックが開催されるなど、高度経済成長期の最中でありましたが、当時の東京は下水道の整備が進んでおらず、都内を流れる河川はとても汚染のひどい状況でありました。
当社の創業者は、このような環境を憂い、「下水道を中心とした生活インフラの整備を通じて人と社会に貢献していきたい」という思いから、1967年6月に当社を設立し、「人と地球に優しい、クリーンな環境を未来へ」を基本テーマに、以降、半世紀以上の長きに亘り、上水道・下水道工事(以下、「土木事業」といいます。)の専門業者として事業を行ってまいりました。
現在、東京都区部の下水道は、1994年に概成100%の普及に至ったものの、明治時代より始まった下水道の整備は、初期に敷設した下水道管の老朽化が進んでおり、新たな下水道管への入替えや補修を行う必要があるほか、雨水排除能力の増強や耐震性の向上などを図る再構築工事を行うことも急務となっており、当社の果たすべき使命はこれからも増大していくものと予想されます。
また、当社は、創業時より行っております土木事業のほか、不動産事業、通信関連事業を加えた3事業を主体として事業運営を行っており、各事業を通じて「人と地球に優しい環境作り」に今後も貢献していくとともに、各事業の収益性を高め、高収益体質企業を目指し、事業を推進してまいります。
また、当社は、策定した中期経営計画「ACTION PLAN 2019」に掲げた「数値目標の達成」並びに「持続的な配当の実施」という目標の実現に向けて真摯に取組み、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図っていく所存であり、これらの取組みは基本方針の実現に資するものと考えております。
ロ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(不適切な支配の防止のための取組み)
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策、以下、本プランといいます。)を導入しており、その内容は上記①に記載の基本方針に沿っており、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに当社が大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保することを目的としています。
本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の条件を満たす場合には当社が対抗措置をとることによって、大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものであります。
また、本プランは、対抗措置の発動等に当たって、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、独立委員会規程に従い、当社社外取締役、又は社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士もしくは学識経験者又はこれらに準じる者)で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会(以下、「独立委員会」といいます。)の勧告を最大限尊重するとともに、株主及び投資家に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。
なお、本プランは、2019年10月25日開催の第53回定時株主総会において承認されており、その詳細な内容は、当社ウェブサイト(アドレスhttp://ohmori.co.jp/)のIR情報(適時開示資料)「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の導入について」に掲載しております。
③基本方針の実現に資する特別な取組みに対する当社取締役会の判断及び理由
前記②イ.に記載しました当社の各事業における施策及び「中期経営計画(ACTION PLAN 2019)」は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるための具体的方策として策定されたものであり、企業価値向上への取組みとして、当社の基本方針に沿うものであると考えております。
また、前記②ロ.に記載しました買収防衛策である本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の以下の内容を踏まえています。
a.企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則
b.事前開示・株主意思の原則
c.必要性・相当性確保の原則
・独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示の徹底
・合理的な客観的発動要件の設定
・デッドハンド型もしくはスローハンド型買収防衛策ではないこと
従いまして本プランは、上記の内容を踏まえた高度の合理性を有する公正性・客観性が担保され、株主共同の利益が確保されたプランであり、当社取締役の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)建設業・不動産業を取り巻く環境の変化によるリスク
①公共工事、民間設備投資が予想以上に削減された場合、受注量が減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
②公共工事における低価格入札の横行により工事参入機会が減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③不動産市況が予想以上に悪化した場合、不動産の販売が遅れ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)資機材の調達におけるリスク
原材料の価格が高騰した際、それを請負金額に反映することが困難な場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)取引先に関するリスク
請負契約先の業績悪化により、工事代金の回収の遅延や貸倒れにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)瑕疵の発生によるリスク
品質管理には万全を期しておりますが、多額の瑕疵担保責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)労働災害のリスク
安全を最優先して工事施工を行っておりますが、予期しない重大な労働災害が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)金利上昇によるリスク
大幅な金利の引き上げが行われた場合には、金融収支の悪化により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)保有資産の時価の下落
保有する不動産等の時価が下落した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)法的規制によるリスク
当社グループ事業は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、労働安全衛生法等による法的規制を受けておりますが、これらの法律の改廃、法的規制の新設、適用基準の変更等がなされた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)天変地異の発生によるリスク
地震、噴火等の災害や近年の異常気象による災害等により予期せぬ被害を受けた場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移いたしましたが、米中間における通商問題、英国のEU離脱問題等に見られる海外経済の不確実性とそれが及ぼす国内金融資本市場の影響などについては今後も留意が必要であり、景気の先行きについては不透明な状況が続いております。
建設業界におきましては、公共建設投資が底堅く推移していることから業況は緩やかな回復傾向で推移いたしましたが、一方、施工管理技術者、施工を行う技能労働者不足の状況は継続しており、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中、当社は、主力の建設事業におきましては、完成工事高、完成工事総利益の増加を目指し、上・下水道工事における高収益工事の選別受注を行うとともに、子会社における受注・施工体制強化に取り組んでまいりました。
不動産事業等におきましては、不動産物件の販売を行うとともに、安定した固定収益(賃貸収入、売電収入)の獲得・増加を図るため、賃貸不動産物件の取得並びに建設済みの太陽光発電設備の保有を行ってまいりました。
また、OLY機材リース事業につきましても、売上高、売上利益の増加を目指し、営業体制の強化を行い、販売エリアの拡大に注力してまいりました。
通信関連事業におきましては、通信回線の保守・管理業務体制の強化並びに受注獲得に向けた営業活動を積極的に行ってまいりました。
その他事業におきましては、クローゼットレンタル事業につきましては、顧客増加に向けた宣伝、営業活動を継続してまいりました。一方、エトス株式会社が行ってまいりました鍼灸接骨院事業につきましては、当初予定していた来院者数を確保できず、事業開始以来不採算のまま推移いたしておりましたため、当期におきまして当該事業の廃止を決定いたしました。
以上の結果、売上高は59億75百万円(前年同期比44.3%増)、営業利益は4億33百万円(前年同期比39.2%増)、経常利益は4億58百万円(前年同期比49.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億57百万円(前年同期比39.6%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(建設事業)
建設事業におきましては、受注高38億93百万円(前年同期比70.5%増)、売上高45億3百万円(前年同期比45.0%増)、セグメント利益(営業利益)3億33百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
(不動産事業等)
不動産事業等におきましては、不動産物件の売却並びに賃貸収入、OLY機材のリース販売等により売上高10億65百万円(前年同期比56.6%増)、セグメント利益(営業利益)99百万円(前年同期は42百万円のセグメント損失)となりました。
(通信関連事業)
通信関連事業におきましては、NTT局内の通信回線の保守・管理業務等により売上高4億3百万円(前年同期比2.9%増)、セグメント利益(営業利益)11百万円(前年同期比76.4%減)となりました。
(その他)
その他事業におきましては、クローゼットレンタル事業並びに鍼灸接骨院事業等により売上高25百万円(前年同期比39.5%減)、セグメント損失(営業損失)10百万円(前年同期は6百万円のセグメント損失)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の資産の残高は、82億15百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億57百万円増加いたしました。増加の主な理由は、受取手形・完成工事未収入金等の増加10億26百万円、販売用不動産の増加3億47百万円、未成工事支出金の増加1億60百万円によるものあります。
当連結会計年度末の負債の残高は、43億49百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億60百万円増加いたしました。増加の主な理由は、短期借入金の増加8億28百万円、未成工事受入金の増加2億74百万円、長期借入金の増加6億68百万円、長期未払金の減少2億9百万円によるものであります。
当連結会計年度末の純資産の残高は、38億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ97百万円増加いたしました。増加の主な理由は、利益剰余金の増加83百万円、新株予約権の増加14百万円によるものであります。
③当期のキャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、19億27百万円と前連結会計年度末に比べ3億20百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況等につきましては次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は8億11百万円(前年同期は6億78百万円の減少)となりました。資金の主な減少は、貸倒引当金の減少3億39百万円、売上債権の増加9億84百万円、たな卸資産の増加5億22百万円であり、資金の主な増加は、税金等調整前当期純利益1億79百万円、未成工事受入金の増加2億53百万円、減損損失2億78百万円、固定化営業債権の減少3億35百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は28百万円(前年同期は2億円の減少)となりました。資金の主な減少は、有形固定資産の取得による支出31百万円、関係会社株式の取得による支出1億35百万円、定期預金の預入による支出59百万円であり、資金の主な増加は、貸付金の回収による収入41百万円、保険積立金の払戻による収入38百万円、定期預金の払戻による収入1億円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は11億60百万円(前年同期は1億64百万円の減少)となりました。資金の主な増加は、短期借入による収入30億45百万円、長期借入による収入12億円であり、資金の主な減少は、短期借入金の返済による支出22億70百万円、長期借入金の返済による支出4億77百万円、割賦債務の返済による支出2億46百万円、配当金の支払額74百万円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) |
前年同期比(%) |
|
建設事業(千円) |
4,196,021 |
174.1 |
|
不動産事業等(千円) |
1,043,089 |
174.1 |
|
通信関連事業(千円) |
403,786 |
102.9 |
|
その他(千円) |
25,534 |
60.4 |
(注)当連結会計年度において、以下の著しい変動がありました。
建設事業につきましては、東京都における上・下水道工事の受注の増加並びに2018年9月に取得しました井口建設株式会社の子会社増加によるものであります。
不動産事業等につきましては、不動産販売の増加によるものであります。
その他につきましては、エトス株式会社において行っておりました鍼灸接骨院店舗閉店に伴う減少によるものであります。
b.売上実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) |
前年同期比(%) |
|
建設事業(千円) |
4,503,458 |
145.0 |
|
不動産事業等(千円) |
1,043,089 |
174.1 |
|
通信関連事業(千円) |
403,786 |
102.9 |
|
報告セグメント計(千円) |
5,950,333 |
145.2 |
|
その他(千円) |
25,534 |
60.4 |
|
合計(千円) |
5,975,867 |
144.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当社グループの事業では生産実績を定義することが困難であるため「生産の実績」は記載しておりません。
4.当連結会計年度において、不動産事業等の販売実績に著しい変動がありました。これは不動産販売の増加
によるものであります。
5.主な相手先別の売上実績及びその割合は、次のとおりであります。
前連結会計年度 東京都下水道局 55.9% 2,312,929千円
東京都水道局 15.2% 629,570千円
当連結会計年度 東京都下水道局 53.9% 3,218,355千円
東京都水道局 11.0% 657,241千円
当社グループの建設事業における状況につきましては、提出会社が業績の大半を占めるため個別表記しております。
なお、提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び施工高の状況
(受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高)
前事業年度(自2017年8月1日 至2018年7月31日)
|
種類別 |
前期繰越高 (千円) |
当期受注高 (千円) |
計(千円) |
当期完成工事高 (千円) |
次期繰越高 |
当期施工高 (千円) |
||
|
手持高 (千円) |
うち施工高(千円) |
|||||||
|
|
|
|
|
|
|
% |
|
|
|
土木工事 |
4,667,515 |
2,213,520 |
6,881,036 |
2,977,851 |
3,903,184 |
2.1 |
81,665 |
2,873,743 |
|
計 |
4,667,515 |
2,213,520 |
6,881,036 |
2,977,851 |
3,903,184 |
2.1 |
81,665 |
2,873,743 |
当事業年度(自2018年8月1日 至2019年7月31日)
|
種類別 |
前期繰越高 (千円) |
当期受注高 (千円) |
計(千円) |
当期完成工事高 (千円) |
次期繰越高 |
当期施工高 (千円) |
||
|
手持高 (千円) |
うち施工高(千円) |
|||||||
|
|
|
|
|
|
|
% |
|
|
|
土木工事 |
3,903,184 |
3,469,400 |
7,372,584 |
3,877,996 |
3,494,587 |
8.0 |
279,429 |
4,075,761 |
|
計 |
3,903,184 |
3,469,400 |
7,372,584 |
3,877,996 |
3,494,587 |
8.0 |
279,429 |
4,075,761 |
(注)1.前期以前に受注したもので、契約の更新により請負金額に変更があるものについては、当期受注高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2.次期繰越高の施工高は、支出金により手持高の施工高を推定したものであります。
3.当期施工高は、(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致いたします。
(受注高及び売上高について)
当社は建設市場の状況を反映して工事の受注工事高及び完成工事高が平均化しておらず、最近3年間についてみても次のように変動しております。
|
期別 |
受注工事高 |
完成工事高 |
||||
|
1年通期(A) (千円) |
下半期(B) (千円) |
(B)/(A) (%) |
1年通期(C) (千円) |
下半期(D) (千円) |
(D)/(C) (%) |
|
|
第51期 |
3,291,259 |
950,944 |
28.9 |
2,751,915 |
1,569,257 |
57.0 |
|
第52期 |
2,213,520 |
1,202,480 |
54.3 |
2,977,851 |
1,768,879 |
59.4 |
|
第53期 |
3,469,400 |
1,963,092 |
56.6 |
3,877,996 |
2,108,690 |
54.4 |
(完成工事高)
|
期別 |
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
計(千円) |
|
前事業年度 (自 2017年8月1日 至 2018年7月31日) |
土木工事 |
2,955,080 |
22,770 |
2,977,851 |
|
計 |
2,955,080 |
22,770 |
2,977,851 |
|
|
当事業年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) |
土木工事 |
3,875,596 |
2,400 |
3,877,996 |
|
計 |
3,875,596 |
2,400 |
3,877,996 |
(注)1.完成工事の内、主なものは次のとおりであります。
前事業年度
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東京都下水道局 |
大田区東馬込一丁目、品川区西大井五丁目付近枝線工事 |
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東京都水道局 |
荒川区東尾久六丁目地先から同区東尾久三丁目地先間配水本管 (500mm)新設工事 |
当事業年度
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東京都下水道局 |
大田区東馬込一丁目、品川区西大井五丁目付近枝線工事 |
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東京都下水道局 |
千代田区外神田一、三丁目付近再構築工事 |
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度 東京都下水道局 77.7% 2,312,929千円
東京都水道局 21.1% 629,570千円
当事業年度 東京都下水道局 83.0% 3,218,355千円
東京都水道局 17.0% 657,241千円
(手持工事高)(2019年7月31日現在)
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区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
合計(千円) |
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土木工事 |
3,494,587 |
- |
3,494,587 |
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計 |
3,494,587 |
- |
3,494,587 |
(注)手持工事の内、主なものは次のとおりであります。
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東京都水道局 |
台東区蔵前一丁目地先から同区蔵前二丁目地先間配水本管(600mm)布設替工事 |
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東京都水道局 |
荒川区東尾久六丁目地先から同区東尾久三丁目地先間配水本管(500mm)新設工事 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会社方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについて、経営者は過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高、売上総利益の分析)
当連結会計年度の売上高は、建設事業における工事の進捗が予定よりも進捗したこと等により増収となり、前連結会計年度に比べ18億35百万円(44.3%)増加し、59億75百万円となりました。
また、売上総利益につきましても建設事業における工事収益の高い推進工事の進捗が高まったこと等により、前連結会計年度に比べ2億55百万円(32.9%)増加し、10億31百万円となりました。
(販売費及び一般管理費の分析)
販売費及び一般管理費は、子会社(井口建設株式会社)の増加等により、前連結会計年度に比べ1億33百万円(28.7%)増加し、5億97百万円となりました。
(営業利益の分析)
営業利益は、建設事業の進捗向上による完成工事総利益の増加及び不動産販売利益の計上等により、前連結会計年度に比べ1億22百万円(39.2%)増加し、4億33百万円となりました。
(経常利益の分析)
経常利益につきましては、営業利益の増加及び保険解約収入の計上等により、前連結会計年度に比べ1億51百万円(49.2%)増加し、4億58百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益の分析)
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、福島県に建設した震災復興関連作業員宿舎における減損損失2億69百万円、エトス株式会社の鍼灸接骨院事業廃止に伴う減損損失9百万円の計上により、税金等調整前当期純利益は1億79百万円となりました。
また、法人税、住民税及び事業税29百万円、法人税等調整額△6百万円の計上の結果、当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は1億57百万円となりました。
b.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の資産の残高は、82億15百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億57百万円増加いたしました。増加の主な理由は、受取手形・完成工事未収入金等の増加10億26百万円、販売用不動産の増加3億47百万円、未成工事支出金の増加1億60百万円によるものあります。
(負債)
当連結会計年度末の負債の残高は、43億49百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億60百万円増加いたしました。増加の主な理由は、短期借入金の増加8億28百万円、未成工事受入金の増加2億74百万円、長期借入金の増加6億68百万円、長期未払金の減少2億9百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、38億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ97百万円増加いたしました。増加の主な理由は、利益剰余金の増加83百万円、新株予約権の増加14百万円によるものであります。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ③当期のキャッシュ・フローの状況」を参照ください。
d.資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループは、将来の事業活動に必要な資金を確保し、適切な流動性を維持することを財務の基本方針としております。資金需要の主なものは、工事原価、販売費及び一般管理費などの運転資金、設備投資資金及び不動産事業等における不動産の取得、建設資金であります。
その資金の原資は、自己資金、営業キャッシュ・フロー及び金融機関からの借入等により行っております。短期的な運転資金の調達に関しましては、短期借入金を基本とし、設備投資資金の調達に関しましては、長期の借入を行っております。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、 2016年に「ACTION PLAN 2016」を策定し、当社が行う建設事業、不動産事業等の収益力強化に努めるとともに、エトス株式会社の設立並びにM&Aによる子会社3社(株式会社東京テレコムエンジニアリング、株式会社山栄テクノ、井口建設株式会社)の取得等を行い、全社一丸となってその達成に取り組んでまいりました。
この結果、当該期間である第51期、第52期、第53期ともに計画を大幅に上回って達成することができ、目標としておりました売上高営業利益率5.0%の達成につきましても、7.0%台の水準にまで向上いたしました。
「中期経営計画(ACTION PLAN 2016)」と当連結会計年度実績との比較は次のとおりであります。
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当連結会計年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) |
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区分 |
計画 |
実績 |
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売上高(千円) |
4,000,000 |
5,975,867 |
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営業利益(千円) |
230,000 |
433,762 |
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営業利益率(%) |
5.75 |
7.26 |
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今後、当社の主力事業である建設事業におきましては、業界全体が抱える問題でもある施工管理技術者及び施工を行う技能労働者等の人員の採用、確保が今後も難しい状況が予測され、依然として厳しい経営環境が続くことが見込まれるため、当該状況を踏まえた「中期経営計画(ACTION PLAN 2019)」を策定することにより、今後3ヵ年の経営目標を設定し、当該計画に基づき事業を推進し、社会貢献を果たすとともに、企業価値の向上に努めてまいります。
新たに策定した「中期経営計画(ACTION PLAN 2019)」の内容は、次のとおりであります。
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54期 (自 2019年8月1日 至 2020年7月31日) |
55期 (自 2020年8月1日 至 2021年7月31日) |
56期 (自 2021年8月1日 至 2022年7月31日) |
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区分 |
計画 |
計画 |
計画 |
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売上高(千円) |
5,094,000 |
5,220,000 |
5,360,000 |
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営業利益(千円) |
379,440 |
391,440 |
420,440 |
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営業利益率(%) |
7.45 |
7.50 |
7.84 |
特記事項はありません。
特記事項はありません。