第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策を背景に企業収益や雇用環境の改善が続いており、個人消費も底堅く推移するなど緩やかな景気の回復基調で推移いたしました。しかしながら、英国のEU離脱の影響、中国やアジア新興国並びに資源国における景気減速、日銀のマイナス金利導入の影響などへの懸念から為替相場や株式市況が大きく変動するなど、先行き不透明感が残る状況が続いております。

建設業界におきましては、政府建設投資及び民間建設投資は緩やかに減少するものの一定の水準を維持しておりますが、熾烈な受注競争に加え、技術労働者不足と建設資材の価格高騰に伴う建設コストの上昇により依然として厳しい経営環境が続いております。

このような状況のもと、当社は引き続き工事利益率及び営業利益率の向上を目標に、受注時採算性の強化、原価管理及び施工管理の徹底、諸経費削減などの諸施策を実施してまいりました。

当事業年度の業績につきましては、受注高は前事業年度比0.3%増加の81億92百万円となり、売上高も同じく11.0%増加の78億18百万円となりました。

損益面におきましては、売上高の増加などから、営業利益は前事業年度比0.4%増加の6億77百万円、経常利益も同じく0.9%増加の6億81百万円となりました。また、最終損益につきましては、有形固定資産売却益の計上などから、前事業年度比9.4%増加の4億58百万円の当期純利益となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 (設備事業)

設備事業の受注工事高は前事業年度比0.3%増加の81億92百万円となり、完成工事高も同じく11.7%増加の78億17百万円となりました。営業利益は前事業年度比3.1%増加の9億43百万円となりました。

 (その他事業)

その他事業の売上高は前事業年度比96.6%減少の1百万円となり、営業利益は同じく96.6%減少の0百万円となりました。当該減少は、平成27年9月、賃貸用オフィスビル(一部自社利用)の売却によるものであります。

なお、各セグメントに配分していないセグメント利益の調整額は、全社費用の2億66百万円であり、主に各セグメントに帰属しない一般管理費であります。

 

  (注)「第2  事業の状況」における各事項の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は8億80百万円増加し、23億69百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益の計上並びに売上債権の減少、未成工事受入金及び仕入債務の増加などから8億34百万円の収入超過(前事業年度は3億79百万円の収入超過)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得(太陽光発電設備関連)があったものの、賃貸用オフィスビルの売却などから2億73百万円の収入超過(前事業年度は3億66百万円の支出超過)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の約定返済及び配当金の支払いなどから2億27百万円の支出超過(前事業年度は2億96百万円の支出超過)となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 受注実績

セグメントの名称

前事業年度
(自  平成26年9月1日
  至  平成27年8月31日)

当事業年度
(自  平成27年9月1日
  至  平成28年8月31日)

増減(△)

増減(△)率(%)

設備事業(千円)

8,164,765

8,192,074

27,309

0.3

 

(注)当社では設備事業以外では受注形態をとっておりません。

 

(2) 売上実績

セグメントの名称

前事業年度
(自  平成26年9月1日
  至  平成27年8月31日)

当事業年度
(自  平成27年9月1日
  至  平成28年8月31日)

増減(△)

増減(△)率(%)

設備事業(千円)

6,996,997

7,817,074

820,077

11.7

その他事業(千円)

45,710

1,571

△44,139

△96.6

合計(千円)

7,042,707

7,818,645

775,938

11.0

 

 

(注)  売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合

前事業年度

 戸田建設(株)     935,350千円   13.3%

 

当事業年度

 常総開発工業(株)   867,147千円   11.1%

 

なお、参考のため設備事業及びその他事業の状況は次のとおりであります。

 

設備事業における受注工事高及び施工高の状況

(1) 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

項目

区分

前期繰越
工事高
(千円)

当期受注
工事高
(千円)


(千円)

当期完成
工事高
(千円)

次期繰越工事高

当期
施工高
(千円)

手持工事高
(千円)

うち施工高
(%、千円)

前事業年度

(自  平成26年9月1日

至  平成27年8月31日)

建築設備工事

2,492,903

5,069,561

7,562,464

3,563,672

3,998,792

3.1

123,934

3,630,021

リニューアル
工事

1,252,997

2,716,184

3,969,182

3,062,950

906,232

7.4

66,659

3,018,132

土木工事

36,260

36,260

36,260

36,260

プラント工事

ビルケア工事

187,045

342,759

529,805

334,114

195,690

334,114

合計

3,932,946

8,164,765

12,097,711

6,996,997

5,100,714

3.7

190,594

7,018,528

当事業年度

(自  平成27年9月1日

至  平成28年8月31日)

建築設備工事

3,998,792

4,890,205

8,888,997

4,780,034

4,108,963

9.6

395,255

5,051,354

リニューアル
工事

906,232

2,966,131

3,872,363

2,697,723

1,174,639

17.3

203,739

2,834,803

土木工事

プラント工事

ビルケア工事

195,690

335,737

531,428

339,316

192,111

339,316

合計

5,100,714

8,192,074

13,292,789

7,817,074

5,475,714

10.9

598,994

8,225,474

 

(注) 1  前事業年度以前に受注した工事で、契約の更改等により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減額が含まれております。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。

2  次期繰越工事高の施工高は、手持工事高の工事進捗部分であります。

3  当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。

4  「うち施工高」比率は「うち施工高」を「手持工事高」で除した値であります。

 

 

(2) 受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

 

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自  平成26年9月1日

至  平成27年8月31日)

建築設備工事

37.1

62.9

100.0

リニューアル工事

52.7

47.3

100.0

土木工事

100.0

100.0

プラント工事

ビルケア工事

51.0

49.0

100.0

当事業年度

(自  平成27年9月1日

至  平成28年8月31日)

建築設備工事

18.7

81.3

100.0

リニューアル工事

45.6

54.4

100.0

土木工事

プラント工事

ビルケア工事

50.2

49.8

100.0

 

(注)  百分比は請負金額比であります。

 

(3) 完成工事高

 

期別

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

計(千円)

前事業年度

(自  平成26年9月1日

至  平成27年8月31日)

建築設備工事

236,310

3,327,362

3,563,672

リニューアル工事

529,462

2,533,487

3,062,950

土木工事

36,260

36,260

プラント工事

ビルケア工事

136,855

197,259

334,114

合計

902,628

6,094,369

6,996,997

当事業年度

(自  平成27年9月1日

至  平成28年8月31日)

建築設備工事

209,407

4,570,627

4,780,034

リニューアル工事

431,463

2,266,260

2,697,723

土木工事

プラント工事

ビルケア工事

136,706

202,610

339,316

合計

777,576

7,039,497

7,817,074

 

(注) 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

前事業年度  請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。

  受注先

  工事名

東京都

都立産業貿易センター台東館(25)改修給水衛生設備工事

戸田建設(株)

城里町庁舎建築設備工事

取手市

ウェルネスプラザ新築工事

東京都

都立足立高等学校(24)改修及び改築冷暖房設備工事

コスモ綜合建設(株)

高須病院複合型サービス施設及び増改修工事

 

 

 

 

当事業年度 請負金額2億円以上の主なものは、次のとおりであります。

 受注先

 工事名

戸田建設(株)

筑波記念病院中央棟増築設備工事

(株)秋山工務店

三菱日立パワーシステムズ(株)本館棟新築設備工事

日本郵便(株)

水戸中央郵便局空調設備模様替工事

(株)イチケン

ユアースポーツ蕨店新築設備工事

(株)田村工務店

社会福祉法人ナザレ園養護老人ホーム新築設備工事

 

 

 

 

 

(4) 手持工事高 (平成28年8月31日現在)

 

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

計(千円)

建築設備工事

1,477,247

2,631,716

4,108,963

リニューアル工事

551,023

623,616

1,174,639

土木工事

プラント工事

ビルケア工事

81,556

110,555

192,111

合計

2,109,826

3,365,888

5,475,714

 

(注) 手持工事高のうち請負金額5億円以上の主なものは、次のとおりであります。

 受注先

 工事名

完成予定年月

常総開発工業(株)

半谷・冨田工業団地配水場工事建築設備工事

平成29年1月

水戸市

水戸市新庁舎建設機械設備工事

平成30年6月

株木建設(株)

知手配水場更新事業配水池築造工事

平成29年1月

(株)イチケン

アパホテル浅草田原町駅前新築設備工事

平成29年4月

日本郵便(株)

柏郵便局模様替工事

平成28年11月

 

 

 その他事業における売上高の状況

区分

前事業年度

(自  平成26年9月1日

至  平成27年8月31日)

当事業年度

(自  平成27年9月1日

至  平成28年8月31日)

金額(千円)

金額(千円)

不動産事業 賃貸収入

45,710

1,571

合計

45,710

1,571

 

 

 

3 【対処すべき課題】

1  会社の経営の基本方針

当社は、「顧客の満足と信頼を最優先する」ため、法令遵守と顧客の要求事項を満たし、低価格で高品質な施工と、親身なアフターサービスにより真のオンリーワン企業を目指してまいります。

 

2  目標とする経営指標

競争が激化している事業環境の中、工事利益率及び営業利益率の向上に取り組んでまいります。

 

3  中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

景気の先行きは依然として不透明であり、当社関連の建設業界は引き続き厳しい受注競争が続くものと予想されます。このような環境の中、当社は受注及び安定した収益の確保を図ることが重要な課題であると認識しており、次の諸施策を実施してまいります。

(1) 受注時の採算性判断の強化及び貸倒リスクの軽減の徹底に注力してまいります。

(2)「リニューアル・メンテナンス」分野の強化に注力し、安定的な利益確保のできる経営の構築を図ってまいります。

(3) 施工時の原価管理及び施工管理の徹底に注力してまいります。

(4) コスト構造の見直しにより原価の低減を図ってまいります。

(5) 有利子負債の削減に取り組み、財務体質の強化を図ってまいります。

(6) 経費については、費用対効果を都度検討見直しを行い、その削減に努めてまいります。

(7) 内部統制の整備・運用の充実及びリスク管理体制の強化を図ってまいります。

(8) キャッシュ・フローを重視した経営を行ってまいります。

(9) 品質マネジメントシステムISO9001を実践活用してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 取引先の信用リスク

工事代金受領以前に取引先が倒産に陥った場合には、売掛債権の回収に支障をきたし、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 協力会社の倒産リスク

協力会社が倒産し、工事の進捗に支障をきたす場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 瑕疵担保責任リスク

顧客との間の工事請負契約において、竣工後の一定期間、瑕疵担保責任を負っております。これに伴って発生する補修費用について、過去の実績に基づき完成工事補償引当金を計上しておりますが、当該補修費用が当該引当金を上回って発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 資機材の市況変動リスク

資機材が急激に高騰し請負金額に反映させることが困難な揚合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 工事災害リスク

人的・物的事故あるいは災害の発生や竣工後のクレーム等により損害賠償請求を受ける可能性があります。そうした不測の事態に備え保険に加入しておりますが、補填しきれない場合には、その賠償額が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 資産保有リスク

営業活動のため、不動産等の資産を保有しておりますが、時価の変動により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 災害・事故等のリスク

災害・事故等による影響を最小限にとどめるために万全な対策をとっておりますが、それらによる影響を完全に防止・軽減できる保証はありません。大規模な地震、その他事業の継続に支障をきたす災害・事故、感染症等の影響が生じた場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 法令規制におけるリスク

当社の事業遂行は、会社法、金融商品取引法、法人税法、建設業法等各種法規類による規制を受けております。そのため、将来において改正や新たな法的規制等が実施された場合には、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 建設業界の就業者不足に関するリスク

建設業界に従事する就業者が減少傾向にありますので、就業者不足による人件費の高騰等が業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社の研究開発は現実的、具体的問題の解決と社会的ニーズへの対応を目的とした実用面に主眼を置き、その目的を達成するために、技術開発チームを中心に必要課題の研究開発を行っております。なお、当事業年度においては、特記すべき事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

流動資産

売上債権が2億8百万円減少したものの、現金預金が8億80百万円増加しました。その結果、流動資産は前事業年度末比22.9%増加の44億70百万円(前事業年度末  36億36百万円)となりました。

 

固定資産

太陽光発電事業の初期投資として、土地が25百万円、設備が1億83百万円(建設仮勘定)それぞれ増加しましたが、賃貸用オフィスビルの売却により土地が3億92百万円、建物が3億28百万円それぞれ減少しました。その結果、固定資産は前事業年度末比11.3%減少の28億15百万円(前事業年度末  31億75百万円)となりました。

 

流動負債

短期の有利子負債が1億54百万円減少したものの、仕入債務が2億23百万円、未成工事受入金が1億56百万円それぞれ増加しました。その結果、流動負債は前事業年度末比4.2%増加の37億28百万円(前事業年度末  35億79百万円)となりました。

 

固定負債

長期の有利子負債が22百万円減少しました。その結果、固定負債は前事業年度末比7.6%減少の3億46百万円(前事業年度末  3億75百万円)となりました。

 

純資産

その他有価証券評価差額金が55百万円減少したものの、当期純利益の計上等により利益剰余金が4億8百万円増加しました。その結果、純資産は前事業年度末比12.4%増加の32億9百万円(前事業年度末  28億56百万円)となりました。

 

(2) 経営成績の分析

売上高

売上高は、工事の進捗が順調だったことなどから、前事業年度比11.0%増加の78億18百万円(前事業年度  70億42百万円)となりました。

 

売上総利益

売上総利益は、工事利益率は若干低下しましたが、売上高の増加などから、前事業年度比4.3%増加の11億47百万円(前事業年度  11億円)となりました。

 

営業利益

営業利益は、販売費及び一般管理費が増加したものの、売上総利益が増加したことから、前事業年度比0.4%増加の6億77百万円(前事業年度  6億75百万円)となりました。

 

経常利益

経常利益は、営業利益が増加したことなどから、前事業年度比0.9%増加の6億81百万円(前事業年度 6億75百万円)となりました。

 

当期純利益

当期純利益は、経常利益が増加したことに加え、有形固定資産売却益の計上などから、前事業年度比9.4%増加の4億58百万円(前事業年度  4億19百万円)となりました。

 

 

(3) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「1  業績等の概要  (2)キャッシュ・フローの状況」のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。

 

 

平成24年
8月期

平成25年
8月期

平成26年
8月期

平成27年
8月期

平成28年
8月期

自己資本比率  (%)

36.0

38.0

40.9

41.9

44.1

時価ベースの自己資本比率  (%)

19.1

17.4

26.9

29.4

24.2

キャッシュ・フロー対有利子負債比率  (年)

6.7

11.2

4.9

4.3

1.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ  (倍)

6.2

4.7

9.6

12.0

26.1

 

(注)  自己資本比率                    :自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率        :株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式数控除後)により算出しております。

※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

※有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

※計算の結果が、マイナスとなる場合は「-」で表示しております。