第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による各種経済対策や日銀による金融緩和政策等の効果により企業業績や雇用情勢の回復基調が続いているものの、英国のEU離脱による金融市場への影響、中国や新興国の景気減速の影響が懸念されるなど、先行きの不透明感が続くものと思われます。

 当社グループの主力事業であります建設業界は、東日本大震災、平成28年熊本地震関連の復興事業や2020年開催の東京オリンピック関連の建設・インフラ整備事業等の公共工事が一部地域においては引き続き期待できるものの、全体的に公共工事は減少傾向が続くものと予想され、経営環境は依然として厳しい状況が続いております。

 このような状況のもと、当社は、経営の二本柱であります建設事業及び砕石事業におきましては、独自の技術力・商品力を活かした積極的な営業活動を行うとともに経営の効率化を推進してまいりました。また第三の柱となるべき酒類事業、環境事業におきましても当社グループ経営に寄与すべく努力を重ねてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は39億8千6百万円(前連結会計年度比9.5%減)となりました。

 損益面におきましては、売上高の減少、販売費及び一般管理費の増加並びに在外子会社における為替差損の発生等により売上総利益は6億1千5百万円(前連結会計年度比11.1%減)、営業損失8千万円(前連結会計年度は5千9百万円の営業利益)、経常損失1億3千1百万円(前連結会計年度は1億2千8百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は1億7千5百万円(前連結会計年度は7千7百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

  (注)「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額を表示しております。

 なお、セグメントごとの業績を示すと次のとおりであります。

(建設事業部門)

 建設業界は依然として厳しい環境にありますものの、全社一体となって受注活動に努めてまいりました結果、当連結会計年度の受注高は20億6千3百万円(前連結会計年度比54.5%増)となりました。

 受注工事の主なものは、福岡202号春吉橋迂回路橋下部工(P1)工事、国道322号八丁峠道路トンネル(朝倉側)新設工事、矢部川中島地区築堤及び市道付替受託合併工事であります。

 また、完成工事高は16億6千9百万円(前連結会計年度比18.3%減)となりました。

 損益面では、厳しい受注競争のもと、グループ挙げて工事原価の削減に努めました結果、営業損失8千5百万円(前連結会計年度は8千1百万円の営業利益)となりました。

 (砕石事業部門)

 砕石事業は、建設業界全般に回復の兆しが見られるものの、依然として厳しい状況の中、積極的な営業活動を展開してまいりました結果、当連結会計年度の売上高は15億7千7百万円(前連結会計年度比6.2%増)、営業利益は2億4百万円(前連結会計年度比35.6%増)となりました。

 (酒類事業部門)

 酒類事業の当連結会計年度の売上高は2億5千6百万円(前連結会計年度比35.2%減)、営業損失4千2百万円(前連結会計年度は5千6百万円の営業損失)となりました。

 (その他の事業部門)

 その他の事業は売上高4億8千3百万円(前連結会計年度比0.3%増)、営業利益は9百万円(前連結会計年度比66.7%減)となりました。

(2) キャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失1億6千6百万円であり、仕入債務の減少、法人税等の支払の減少はありましたものの、減価償却費、その他資産の減少により、6千5百万円の収入(前年同期は6千6百万円の収入)となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出により、8千万円の支出(前年同期は1億3千8百万円の支出)となりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の増加による収入により1億1千2百万円の収入(前年同期は2億6千9百万円の支出)となりました。

 この結果、現金及び現金同等物は5千5百万円増加し、期末残高は8億4千2百万円となりました。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比(%)

砕石事業(千円)

1,449,194

1,413,812

△2.4

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比(%)

建設事業(千円)

1,335,671

2,063,677

54.5

  (注)1.当社及び連結子会社では建設事業以外は受注生産を行っておりません。

     2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 売上実績

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比(%)

建設事業(千円)

2,042,964

1,669,652

△18.3

砕石事業(千円)

1,486,270

1,577,761

6.2

酒類事業(千円)

395,700

256,318

△35.2

その他の事業(千円)

481,452

483,120

0.3

合計(千円)

4,406,388

3,986,853

△9.5

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

なお、参考のため株式会社才田組(建設事業)の事業の状況は次のとおりであります。

建設事業における受注工事高及び施工高の状況

① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

項目

工事別

前期繰越工事高

(千円)

当期受注工事高

(千円)

(千円)

当期完成工事高

(千円)

次期繰越工事高

当期施工高

(千円)

手持工事高

(千円)

うち施工高

比率

(%)

金額

(千円)

第60期

(自 平成26年7月 1日

至 平成27年6月30日)

土木

946,131

927,804

1,873,936

1,458,271

415,664

1,458,271

建築

375,348

256,568

631,917

426,066

205,850

426,066

1,321,479

1,184,373

2,505,853

1,884,337

621,515

1,884,337

第61期

(自 平成27年7月 1日

至 平成28年6月30日)

土木

415,664

1,430,851

1,846,516

1,351,358

495,158

1,351,358

建築

205,850

533,531

739,382

223,050

516,331

223,050

621,515

1,964,382

2,585,898

1,574,408

1,011,489

1,574,408

 (注) 前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその

     増減額を含みます。したがって当期完成工事高にもかかる増減が含まれます。

 

② 完成工事高の受注方法別比率

 工事受注方法は、特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

第60期

(自 平成26年7月 1日

至 平成27年6月30日)

土木工事

14.6

63.7

78.3

建築工事

4.9

16.8

21.7

第61期

(自 平成27年7月 1日

至 平成28年6月30日)

土木工事

23.2

49.7

72.8

建築工事

0.0

27.2

27.2

 (注) 百分比は請負金額比であります。

 

③ 完成工事高

    期間

   区分

官公庁(千円)

民間(千円)

  計 (千円)

第60期

(自平成26年7月 1日

至平成27年6月30日)

土木工事

1,301,616

156,654

1,458,271

建築工事

282,197

143,868

426,066

1,583,814

300,523

1,884,337

第61期

(自平成27年7月 1日

至平成28年6月30日)

土木工事

1,075,272

276,086

1,351,358

建築工事

220,284

2,765

223,050

1,295,556

278,851

1,574,408

 (注)1.完成工事のうち請負金額1億円以上の工事の主なものは次のとおりであります。

第 60 期

 

 

独立行政法人 水資源機構

両筑二期三輪立石幹線水路三輪調整水槽外改築工事

カンボジア王国

シアヌーク州病院整備計画

福岡市役所

福岡市新青果市場外構工事その3

 

第 61 期

 

 

福岡国道事務所

福岡202号春吉橋迂回路橋下部工(P1)工事

福岡市役所

福岡市新青果市場外構工事その3

朝倉市役所

朝倉市新秋月郷土館(仮称)建設建築主体工事

 

2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。

第 60 期

 

 

独立行政法人 水資源機構

318,182千円

16.9%

カンボジア王国

282,171千円

15.0%

 

第 61 期

 

 

福岡国道事務所

352,867千円

22.4%

朝倉市役所

202,516千円

12.9%

福岡市役所

185,874千円

11.8%

 

④ 手持工事高(平成28年6月30日現在)

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

計(千円)

土木工事

303,621

191,536

495,158

建築工事

516,331

516,331

819,953

191,536

1,011,489

 (注) 手持工事のうち請負金額1億円以上の工事の主なものは次のとおりであります。

福岡市役所

席田雨水幹線築造工事

筑後川河川事務所

矢部川中島地区築堤及び市道付替受託合併工事

西松建設㈱

国道322号八丁峠道路トンネル(朝倉側)新設工事

 

3【対処すべき課題】

  当社グループでは、「建設事業における受注の確保」、「砕石事業における売上確保」、「酒類事業及び環境事業を次のビジネスの柱に育成」、「持株会社化による事業の効率化・最適化」を対処すべき経営課題として捉えております。

 主力である建設事業及び砕石事業においては、公共事業予算の削減による受注競争の激化や建設現場縮小に伴う砕石製品の需要減少など、厳しい状況が続くものと見込んでおりますが、グループのベクトルを合わせた営業力の強化と、再生骨材や自然石等の新製品の販路開拓に努めてまいります。

  また、環境事業は21世紀における成長の契機となるものと考えており、再生可能エネルギーによる発電の重要性を鑑み、平成25年7月より「太陽光発電事業」に参入し、安心・安全なエネルギーの供給に努めております。

 持株体制への移行により、各事業会社への経営資源の配分、選択および集中を機動的かつ弾力的に行うと共に、各事業会社に大きな裁量権限を委譲することで、経営責任の明確化や顧客ニーズに対応した製品提供できる体制をグループとして強化してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 事業環境の変化

 想定を上回る建設需要の減少が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 金利水準の変動

 金利水準の急激な上昇が生じた場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 取引先の信用リスク

 売上代金を回収する前に取引先が信用不安に陥った場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 退職給付債務

 年金資産の時価の下落及び運用利回りが悪化した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 製品及び商品の欠陥

 品質管理には万全を期しておりますが、瑕疵担保責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 資産保有リスク

 営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、時価の変動により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 建設事業や砕石事業に対する法的規制

 建設事業や砕石事業の遂行には、建設業法、建築基準法、労働安全衛生法、砕石業法、林地開発規制法等による法的規制を受けており、これらの法規の改廃や新たな規制等が行われた場合、また、これらの法的規制により行政処分等を受けた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 資材価格や原油価格等の変動

 原材料の価格や原油等の価格が大きく変動した場合において、請負価格や商・製品価格に反映することが困難な場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 為替変動リスク

 連結子会社8社中2社が在外子会社であり、連結に際しては為替相場の影響を受けております。従って、為替の動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 概況

 当社グループは、厳しい経営環境のなか、建設事業部門においては工事受注と工事原価削減による工事利益の確保、砕石事業部門においては、砕石製品の販路拡張及び製造原価の削減等に精力を傾けると同時に、酒類販売事業や環境事業の面でも、精力的に営業活動を展開しております。

(2) 当連結会計年度の財政状態について

① 資産の状況

 当連結会計年度末における流動資産は22億9千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億3千1百万円減少いたしました。これは主に現金預金が4千4百万円及びその他が9千4百万円減少したことによるものであります。固定資産は25億5千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ6千6百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産が1千7百万円及び投資その他の資産が4千1百万円減少したことによるものであります。

 この結果、総資産は、48億5千万円となり、前連結会計年度末に比べ1億9千8百万円減少いたしました。

② 負債の状況

 当連結会計年度末における流動負債は23億8千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ2千7百万円減少いたしました。これは主に短期借入金が1億1千9百万円増加し、支払手形・工事未払金等が7千5百万円、未払法人税等が2千7百万円、その他が2千9百万円減少したことによるものであります。固定負債は5億3千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ3千2百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が3千4百万円増加したことによるものであります。

 この結果、負債合計は、29億2千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円増加いたしました。

③ 純資産の状況

 当連結会計年度末における純資産合計は19億2千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億3百万円減少いたしました。これは主に利益剰余金が1億9千4百万円減少したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は39.7%(前連結会計年度末は42.1%)となりました。

(3) 当連結会計年度の経営成績について

① 受注高及び売上高

 建設事業部門の受注高は、全社一体となって受注活動に努めてまいりました結果、当連結会計年度の受注高は20億6千3百万円(前連結会計年度比54.5%増)となりました。

 建設事業部門の完成工事高は、前連結会計年度の20億4千2百万円から18.3%減の16億6千9百万円となりました。

 砕石事業部門においては、建設業界全般が依然として厳しい状況の中、積極的な営業活動を展開してまいりました結果、前連結会計年度の14億8千6百万円から6.2%増の15億7千7百万円となりました。

 酒類事業部門の売上高は、前連結会計年度の3億9千5百万円から35.2%減の2億5千6百万円となりました。

 その他の事業部門の売上高は、前連結会計年度の4億8千1百万円から0.3%増の4億8千3百万円となりました。

② 営業利益及び経常利益

 営業損益は、前連結会計年度の5千9百万円の営業利益から8千万円の営業損失に、経常損益は1億2千8百万円の経常利益から1億3千1百万円の経常損失になりました。

③ 親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度の7千7百万円の親会社株主に帰属する当期純利益から1億7千5百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況につきましては、1[ 業績等の概要 ] に記載しております。