第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度における我が国の経済は、政府や日銀による経済・金融政策等を背景に企業収益や雇用情勢は改善傾向にありますものの、米国新政権の施策動向や各国の政治情勢の変動、中国をはじめとする新興国の景気下振れ懸念等、景気・経済の先行きは不透明な状況が続いております。

 当社グループ(当社及び連結子会社及び持分法適用会社)の主力事業であります建設業界は、公共投資、民間設備投資は堅調に推移しているものの、資材価格や労務費の高止まり、熾烈な受注競争は依然として続いており、経営環境は不透明な状況であります。

 このような状況のもと、当社グループは、経営の二本柱であります建設事業及び砕石事業におきましては、新工法の導入や新製品の開発に取り組むとともに積極的な営業活動を推進してまいりました。また第三の柱となるべき酒類事業、環境事業におきましても当社グループ経営に寄与すべく努力を重ねてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は45億1千6百万円(前連結会計年度比13.3%増)となりました。

 損益面におきましては、売上高の増加及び売上原価率の改善等により売上総利益は8億7千1百万円(前連結会計年度比41.5%増)、営業利益1億8千6百万円(前連結会計年度は8千万円の営業損失)、経常利益2億3千9百万円(前連結会計年度は1億3千1百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億3千4百万円(前連結会計年度は1億7千5百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

  (注)「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額を表示しております。

 なお、セグメントごとの業績を示すと次のとおりであります。

(建設事業部門)

 建設業界は依然として厳しい環境にありますものの、全社一体となって受注活動に努めてまいりました結果、当連結会計年度の受注高は28億2千4百万円(前連結会計年度比36.8%増)となりました。

 受注工事の主なものは、第601工区(香椎浜)高架橋下部工新設工事(その1)、福岡みらい病院高度リハビリテーションセンター新築工事、小石原川ダム付替国道2号橋下部工他工事であります。

 また、完成工事高は22億1千2百万円(前連結会計年度比32.5%増)となりました。

 損益面では、厳しい受注競争のもと、グループ挙げて工事原価の削減に努めました結果、営業利益1億3千7百万円(前連結会計年度は8千5百万円の営業損失)となりました。

 (砕石事業部門)

 砕石事業は、建設業界全般が依然として厳しい状況の中、新製品開発に取り組むとともに積極的な営業活動を展開してまいりました結果、当連結会計年度の売上高は15億6千6百万円(前連結会計年度比0.7%減)、営業利益は2億5百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。

 (酒類事業部門)

 酒類事業の当連結会計年度の売上高は2億6千3百万円(前連結会計年度比2.6%)、営業損失3千3百万円(前連結会計年度は4千2百万円の営業損失)となりました。

 (その他の事業部門)

 その他の事業は売上高4億7千4百万円(前連結会計年度比1.8%減)、営業利益は2千9百万円(前連結会計年度比225.7%増)となりました。

(2) キャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上のほか、未成工事受入金の増加、仕入債務の増加等により、6億6千9百万円の収入(前年同期は6千5百万円の収入)となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出により、1億9千5百万円の支出(前年同期は8千万円の支出)となりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の減少による支出により4千3百万円の支出(前年同期は1億1千2百万円の収入)となりました。

 この結果、現金及び現金同等物は4億5千万円増加し、期末残高は12億9千2百万円となりました。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比(%)

砕石事業(千円)

1,413,812

1,471,492

4.1

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比(%)

建設事業(千円)

2,063,677

2,824,018

36.8

  (注)1.当社及び連結子会社では建設事業以外は受注生産を行っておりません。

     2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 売上実績

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

前年同期比(%)

建設事業(千円)

1,669,652

2,212,091

32.5

砕石事業(千円)

1,577,761

1,566,981

△0.7

酒類事業(千円)

256,318

263,051

2.6

その他の事業(千円)

483,120

474,402

△1.8

合計(千円)

3,986,853

4,516,527

13.3

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

なお、参考のため株式会社才田組(建設事業)の事業の状況は次のとおりであります。

建設事業における受注工事高及び施工高の状況

① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

項目

工事別

前期繰越工事高

(千円)

当期受注工事高

(千円)

(千円)

当期完成工事高

(千円)

次期繰越工事高

当期施工高

(千円)

手持工事高

(千円)

うち施工高

比率

(%)

金額

(千円)

第61期

(自 平成27年7月 1日

至 平成28年6月30日)

土木

415,664

1,430,851

1,846,516

1,351,358

495,158

1,351,358

建築

205,850

533,531

739,382

223,050

516,331

223,050

621,515

1,964,382

2,585,898

1,574,408

1,011,489

1,574,408

第62期

(自 平成28年7月 1日

至 平成29年6月30日)

土木

495,158

2,166,666

2,661,824

1,612,973

1,048,851

1,612,973

建築

516,331

407,054

923,385

396,359

527,025

396,359

1,011,489

2,573,720

3,585,210

2,009,332

1,575,877

2,009,332

 (注) 前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその

     増減額を含みます。したがって当期完成工事高にもかかる増減が含まれます。

 

② 完成工事高の受注方法別比率

 工事受注方法は、特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

第61期

(自 平成27年7月 1日

至 平成28年6月30日)

土木工事

23.2

49.7

72.8

建築工事

0.0

27.2

27.2

第62期

(自 平成28年7月 1日

至 平成29年6月30日)

土木工事

23.8

60.4

84.2

建築工事

10.8

5.0

15.8

 (注) 百分比は請負金額比であります。

 

③ 完成工事高

    期間

   区分

官公庁(千円)

民間(千円)

  計 (千円)

第61期

(自平成27年7月 1日

至平成28年6月30日)

土木工事

1,075,272

276,086

1,351,358

建築工事

220,284

2,765

223,050

1,295,556

278,851

1,574,408

第62期

(自平成28年7月 1日

至平成29年6月30日)

土木工事

934,405

678,567

1,612,973

建築工事

306,868

89,491

396,359

1,241,273

768,059

2,009,332

 (注)1.完成工事のうち請負金額1億円以上の工事の主なものは次のとおりであります。

第 61 期

 

 

福岡国道事務所

福岡202号春吉橋迂回路橋下部工(P1)工事

福岡市役所

福岡市新青果市場外構工事その3

朝倉市役所

朝倉市新秋月郷土館(仮称)建設建築主体工事

 

第 62 期

 

 

朝倉市役所

杷木統合新設小学校(C工区)建築主体工事

福岡市役所

席田雨水幹線築造工事

行橋市役所

西泉調整池築造工事(1工区)

 

2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。

第 61 期

 

 

福岡国道事務所

352,867千円

22.4%

朝倉市役所

202,516千円

12.9%

福岡市役所

185,874千円

11.8%

 

第 62 期

 

 

朝倉市役所

355,144千円

17.7%

清水建設(株)

240,307千円

12.0%

 

 

 

 

④ 手持工事高(平成29年6月30日現在)

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

計(千円)

土木工事

877,178

171,673

1,048,851

建築工事

338,687

188,338

527,025

1,215,865

360,011

1,575,877

 (注) 手持工事のうち請負金額1億円以上の工事の主なものは次のとおりであります。

福岡北九州高速道路公社

第601工区(香椎浜)高架橋下部工新設工事(その1)

朝倉市役所

杷木統合新設小学校(C工区)建築主体工事

医療法人相生会

福岡みらい病院高度リハビリテーションセンター新築工事

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)が判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「企業の安定と成長」「従業員の幸福」「地域社会への貢献」という経営理念を掲げ、当社グループの行う事業を通してこれを具現化していくことを大きなテーマとしております。

 当社グループの主要な経営の柱である建設事業及び砕石事業は、共に社会資本整備に寄与する産業でありますが、これからも時代環境の変化に対応した考え方により、地域社会に貢献し、株主及び従業員から信頼される企業を目指しております。

 また、当社グループ各社が機動的に経営活動を行うことにより、当社グループの成長に寄与していきたいと考えております。

 

(2)経営環境

 当社グループの主力事業であります建設事業及び砕石事業は、公共投資、民間設備投資は堅調に推移しているものの、資材価格や労務費、運搬費の高止まり、熾烈な受注競争は依然として続いており、経営環境は不透明な状況であります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社グループでは、「建設事業における受注の確保」、「砕石事業における売上確保」、「酒類事業及び環境事業を次のビジネスの柱に育成」、「持株会社化による事業の効率化・最適化」を対処すべき経営課題として捉えております。

 グループ企業が一体となって経営基盤の安定を図るとともに、建設事業におきましては、新工法の営業強化及び低コスト・施工管理能力・技術提案力のより一層の向上、砕石事業におきましては、生産効率及び省電力化を追求した製造原価の低減並びに販路拡大、酒類事業及び環境事業におきましては、経営資源の効率的な配分による収益基盤の確立等に取り組み業績向上に寄与するよう邁進していく所存であります。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 事業環境の変化

 想定を上回る建設需要の減少が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 金利水準の変動

 金利水準の急激な上昇が生じた場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 取引先の信用リスク

 売上代金を回収する前に取引先が信用不安に陥った場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 退職給付債務

 年金資産の時価の下落及び運用利回りが悪化した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 製品及び商品の欠陥

 品質管理には万全を期しておりますが、瑕疵担保責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 資産保有リスク

 営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、時価の変動により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 建設事業や砕石事業に対する法的規制

 建設事業や砕石事業の遂行には、建設業法、建築基準法、労働安全衛生法、砕石業法、林地開発規制法等による法的規制を受けており、これらの法規の改廃や新たな規制等が行われた場合、また、これらの法的規制により行政処分等を受けた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 資材価格や原油価格等の変動

 原材料の価格や原油等の価格が大きく変動した場合において、請負価格や商・製品価格に反映することが困難な場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 為替変動リスク

 連結子会社8社中2社が在外子会社であり、また、才田組が海外工事を受注する場合があります。従って、為替の動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 概況

 当社グループは、厳しい経営環境のなか、建設事業部門においては工事受注と工事原価削減による工事利益の確保、砕石事業部門においては、砕石製品の販路拡張及び製造原価の削減等に精力を傾けると同時に、酒類販売事業や環境事業の面でも、精力的に営業活動を展開しております。

(2) 当連結会計年度の財政状態について

① 資産の状況

 当連結会計年度末における流動資産は27億8千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億9千5百万円増加いたしました。これは主に現金預金が4億5千万円及び未成工事支出金等が3千9百万円増加したことによるものであります。固定資産は25億7千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ1千8百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が5千8百万円減少し、投資その他の資産が7千6百万円増加したことによるものであります。

 この結果、総資産は、53億6千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億1千3百万円増加いたしました。

② 負債の状況

 当連結会計年度末における流動負債は27億4千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億6千万円増加いたしました。これは主に未成工事受入金が1億3千6百万円、支払手形・工事未払金等が1億9百万円、未払法人税等が7千2百万円増加したことによるものであります。固定負債は5億3千9百万円(前連結会計年度末は5億3千9百万円)となりました。

 この結果、負債合計は、32億8千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億5千9百万円増加いたしました。

③ 純資産の状況

 当連結会計年度末における純資産合計は20億7千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億5千4百万円増加いたしました。これは主に資本剰余金が1億2千2百万円減少し、利益剰余金が2億5千6百万円増加したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は38.7%(前連結会計年度末は39.7%)となりました。

(3) 当連結会計年度の経営成績について

① 受注高及び売上高

 建設事業部門の受注高は、全社一体となって受注活動に努めてまいりました結果、当連結会計年度の受注高は28億2千4百万円(前連結会計年度比36.8%増)となりました。

 建設事業部門の完成工事高は、前連結会計年度の16億6千9百万円から32.5%増の22億1千2百万円となりました。

 砕石事業部門においては、建設業界全般が依然として厳しい状況の中、積極的な営業活動を展開してまいりました結果、前連結会計年度の15億7千7百万円から0.7%減の15億6千6百万円となりました。

 酒類事業部門の売上高は、前連結会計年度の2億5千6百万円から2.6%増の2億6千3百万円となりました。

 その他の事業部門の売上高は、前連結会計年度の4億8千3百万円から1.8%減の4億7千4百万円となりました。

② 営業利益及び経常利益

 営業損益は、前連結会計年度の8千万円の営業損失から1億8千6百万円の営業利益に、経常損益は1億3千1百万円の経常損失から2億3千9百万円の経常利益になりました。

③ 親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度の1億7千5百万円の親会社株主に帰属する当期純損失から1億3千4百万円の親会社株主に帰属する当期純利益となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況につきましては、1[ 業績等の概要 ] に記載しております。