文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
当社グループは、東京証券取引所プライム上場企業として、お客様満足度に裏打ちされた受注の獲得とともに、「安全第一」、「高い品質第一」、「お客様満足度第一」の考えに基づいて、高効率・高収益の経営と財務体質の強化を推し進め、内部留保の充実と安定的な配当により企業価値の向上に努力してまいります。
(2) 経営戦略等
一層激しくなる受注競争に勝ち抜くため、BIM・CIMを始めとするICT化を駆使し、技術力・人間力に裏打ちされた技術提案・商品企画提案力の強化、資機材価格などの原価の高止まりを十分に見据えたコスト競争力の一段の強化を図ってまいります。
(3) 経営環境
建設業を取り巻く環境は、首都圏等一部地域を除き、全体として縮小傾向である状況は変わっておりません。当社グループが事業基盤とする地域においては、半導体関連の設備投資を中心に増加傾向が見られる他、中央リニア新幹線、三遠南信自動車道等大型のプロジェクトが進行して、これらがもたらす効果への期待感もありますが、当面の建設業界の受注環境、収益環境が大きく改善される状況にはありません。経済情勢の動向如何によっては、業者間の受注競争が激しくなることも懸念されます。加えて、一昨年初来、海外ならびに国内での新型コロナウイルス感染症拡大について、ワクチン接種動向、変異株動向等の要因にて、サプライチェーン寸断化・物流システムの混乱に伴う原材料価格の高騰化・納期遅延等、日本を含む世界経済に及ぼす影響ならびに本年2月に突如勃発したロシアによるウクライナ侵攻に伴う一層の原材料価格の高騰は停戦の行方も含め、先行き不透明な状況です。
(4) 対処すべき課題
当社グループは、どのような状況下でも各ステークホルダーに対する責任を果たすべく、以下の方針を進め、改訂版コーポレートガバナンスコードの実現を目指しつつ、持続的成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
・高効率・高収益の経営を実現し、内部留保の充実に努め、一層の財務体質の強化と安定的な株主還元維持に努めてまいります。
・「安全第一」、「高い品質第一」、「お客様満足度第一」の考えの下、従来から培った技術力に、BIM、CIM、マシンコントロール、マシンガイダンス、VR、AR、3Dレーザースキャナーを始めとするICT化を駆使して技術提案力・商品企画提案力の強化を図り、情報化施工を進めてまいります。
・社内教育、資格取得の体制を強化して、協力業者を含めて技術技能の継承、技術力、人間力、コスト競争力の向上に努めてまいります。
・内部統制システムの継続的な整備・運用を通じ、コンプライアンスの徹底・リスク管理の強化を図り、グループ全体のガバナンス機能を高めてまいります。
・公正な人事処遇と2019年4月から順次施行されている働き方改革を重点課題として捉え、時短、非正規社員の待遇格差是正、テレワークの実施等、働く環境の整備を一層進め、社員満足度の向上を図ってまいります。
(5) 次期の見通し
今後の我が国経済見通しにつきましては、約9年3ヶ月前の現自民党政権成立以降の経済重視の政策と日銀の異次元の金融政策が引き続き実施され、2019年10月消費増税も実施されましたが、原材料価格の高止まりや建設業界での技能工を中心とした人手不足等の影響も引き続いており、今後、新型コロナウイルス感染症対策常態化への対処や今般のウクライナ情勢の影響等、企業の設備投資への取組姿勢、公共工事の動向、個人消費の回復気運は、懸念される状況です。
当社グループといたしましては、建築事業・土木事業・エンジニアリング事業・首都圏にての開発事業等のバランスの取れた経営基盤を活かし、売上高、収益確保を目指します。
特に当社グループの主要事業であります建設事業は、現在展開中の医療介護・エネルギー事業等を中心にBIM・VR・AR・3DレーザースキャナーなどのICTを用いた提案営業強化を図り、同業他社に比べ優位にあります健在な財務体質を活用し、市場ニーズを的確に捉えた事業展開に取り組んでまいります。
加えて、2020年初より発生した新型コロナウイルス感染症がもたらした製品材料の供給面や物流について、また、ウクライナ情勢に伴う原材料確保、世界的な金利上昇気運を受けた円安動静等、日本経済も含めた世界経済に及ぼす影響については、先行き不透明な状況です。建設業界としては、工事の延期や資機材の調達遅延等のリスクもあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
現時点において、当社グループが把握している情報を基に予測した当社グループの次期の見通しは、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益については減少する見込みです。
業績予想では新型コロナウイルス感染症拡大の影響や原材料価格の高騰が期末まで及ぶことを前提として策定しておりますが、今後の新型コロナウイルス感染症拡大の状況等によっては業績が変動する可能性があります。今後、業績予想修正の必要が生じた場合には、速やかに開示します。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案・実行するよう努めております。
建設事業は中長期的に需要の減少及び競争の激化は避けられない見通しであり、外部環境は未だ不透明で厳しい状況が続くものと予想されます。
このような環境の下、当社グループは継続的な発展を遂げていくため、法令遵守、コンプライアンスの徹底のもと、ヤマウラブランドの向上に向け、顧客の皆様に、より満足いただけるよう安全第一・技術力ならびに品質第一・お客様満足度第一の精神の基、提案力を高め且つ協力会社を含めて技能継承を行い、高品質な建物・商品をご提供して収益確保に努め、内部留保と継続的な配当を行いつつ財務体質の強化を図るとともに、社会に貢献してまいりたいと考えております。
当社グループの経営成績、財務状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 事業環境の変化
想定を上回る建設需要の減少や主要資材の価格等の急激な上昇、不動産市場における需給状況や価格の大幅な変動等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、今回のような新型コロナウイルス感染症のまん延起因によるサプライチェーン寸断化・物流システムの混乱に伴う原材料価格の高騰やウクライナ情勢による原材料価格の一層の高騰、日米金利差による急激な円安の動静等による事業継続・業績に及ぼす可能性もあります。
建設需要動向、資材等価格動向、不動産市況については、お客様のニーズを的確に捉えて受注量を確保すること、資機材納入業者等からの情報を通じて市場価格の適正化を図ること、また、不動産の受給環境を見極めた開発地の仕入れ、完成物件等の販売を着実に実施することで環境変化へのリスク回避に努めます。感染症対策については、沈静後の再拡大を常に認識しながら、基本的予防動作の励行を徹底させることで社内での発生防止に努め、業績への影響縮減を図ります。
(2) 保有資産の価格変動
当社グループが保有している有価証券、販売用不動産及び固定資産その他の資産について、時価の変動などが生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
日々移り変わる時価を常に確認し、対処することで、価格変動による資産縮小リスクを回避します。
(3) 取引先の信用リスク
当社グループは、取引先(発注者、協力会社、JV共同施工会社他)に関し、可能な限りリスク管理をしているものの、これらについて信用不安などが顕著化した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
取引先との接点を常に維持・拡大し、お客様に便益を感じていただける商品を提供することで、情報の感度を高め、業界動向も見極めつつ、急激な変化にも対処してまいります。
(4) 法的規制等
当社グループの属する建設業界は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法、さらには環境関連の法令等、さまざまな法的規制を受けており、当社グループにおいて違法な行為があった場合には、業績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。
特に、環境分野、労働関連分野においては、新たな法規制の制定や法令の改廃等が増加し、それらへの的確な対応に不備が生じ、法令違反等が発生した場合には、業績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。
関連法制の改正動向を注視するとともに、社内でのコンプライアンス意識を更に高めることで、法令違反や違法行為を回避します。
(5) 安全管理
工事は市街地、山間地などの多様な周辺環境の中で行われ、現場内では多数の作業員が多種な作業を同時に行うほか高所等での危険作業も多いため、工事部外者に対する加害事故や作業員の労働災害等が発生し易い危険性を有しております。
このため、大規模な事故や災害が発生した場合は、一時的に復旧費用、補償金等の負担が生じ、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
日々の安全活動の徹底を図り、安全教育研修等を通じ、協力業者を含めた作業員自身の安全意識を醸成することで事故防止に努めます。
(6) 災害・事故
災害・事故等による影響を最小限にとどめる為の万全な対策をとっていますが、それらによる影響を完全に防止・軽減できる保証はありません。大規模な地震、その他事業に支障をきたす災害・事故・感染症等の影響が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
不測事態を想定した定期的訓練として、BCPに沿った教育・訓練を継続実施することで災害・事故を回避します。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
当連結会計年度における我が国経済は、海外ならびに国内においても、一昨年初に発生した新型コロナウイルス感染症について、デルタ株感染者の減少後、オミクロン株の世界的拡大の後、年初後ピークを迎え、ワクチン接種者も増加し、各国罹患状況に時期での跛行性はあるものの1日当たりの新規感染者数が10万人を超える国も減少し、現在、累計での感染者数5億14百万人超・死者623万人超の状況です。日本でも新規感染者数が2月初旬にはピークを迎え、まん延防止全面解除後は漸減傾向が続いております。世界的には、オミクロン株の影響が減少していく中で景気回復気運が上昇し、中央銀行による金融緩和策の縮小が想定される状況となりました。米国では労働需給ひっ迫によるインフレ懸念も相俟って、連邦準備理事会では2年間続けていた量的金融緩和政策終了させ2022年3月17日政策金利誘導範囲を0~0.25%から0.25~0.5%とし、その後2022年7回、2023年3.5回の引き上げを示唆しました。しかし、2月24日に勃発したロシアによるウクライナ侵攻が、新型コロナウイルス感染症拡大がもたらした、サプライチェーン寸断化・物流システムの混乱に伴う原材料価格の高騰化・納期遅延等を更に加速させる世界的な原材料高もあり、先行き不透明な経済が長引くものと推測される状況です。
一方、国内経済についても、オミクロン株の急拡大を受け、2022年1月7日まん延防止等重点措置の沖縄県等3県への再発令となり、2月2日には、初めて国内新規感染者数が9万人を超えましたが、その後、3回目ワクチン接種率も、現在、全国で50%を上回りながらも、前述したまん延防止等重点措置が2ヶ月半ぶりの3月21日に全面解除されましたが、新規感染者は都市部にて減少するものの、地方にて増加するなど、1日当たりの国内新規感染者数は2万人台という漸減状況となっております。また、世界的な利上げ気運の中で、日銀黒田総裁の金融緩和継続姿勢に伴う日米金利差による円安動向にて、20年振りに1ドル130円台となっており、円安による輸入価格の高騰も、景気先行き懸念となっております。本年3月11日発表、関東財務局長野財務事務所の法人企業景気予測調査(3ヶ月毎実施)では、全規模・全産業での景況判断は、直前調査時に比べ、「下降」超に転じ、翌3ヶ月後の先行きは、直前調査時に比べ、大企業は「上昇」超に転じ、中堅企業は「上昇」超で推移、中小企業は均衡となるものの、翌々3ヶ月後(7~9月)に再び「下降」超に転じる見通しです。また、設備投資については、令和3年度は全規模・全産業ベースで前年比57.4%の増加見込み、令和4年度は全規模・全産業ベースで前年比1.0%の増加見込みとされております。業種別では、製造業が前年比82.1%の増加、非製造業では前年比14.3%の減少と見込まれております。本件調査は本年2月中旬時点のものであり、その後のウクライナ情勢に伴う更なる原材料価格の高騰や急激な円安動向を勘案すると、今後景気については、先行き不透明です。
当地区においては、新型コロナウイルス感染症拡大の飲食・宿泊業への影響は引き続いており、業種による跛行性はあるものの、設備投資の減衰感は楽観視できる状況ではなく、工事価格や工事期間等、厳しい受注環境が以前にも増して続いております。
このような状況のもと、利益面においては、販売費及び一般管理費の一層の削減に引き続き努めながら、BIM、CIM、マシンコントロール、マシンガイダンス、VR、ARを駆使しつつ、IEを主としたKAIZEN活動の全社展開や仮設資材等の軽量化・省力化による工数削減等にての原価削減に一層取り組み、受注高、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益についても、厳しい環境が引き続く中、資機材価格の高騰、供給制約による材料・製品の納期遅延等の見通しは不透明な状況ですが、現在の業況は堅調に推移しました。
このような環境下にあって、当社グループの当連結会計年度における業績は、受注高(開発事業等含む)265億45百万円と前年同期と比べ25億89百万円(10.8%)の増加、売上高は279億46百万円と前年同期と比べ31億16百万円(12.6%)の増収、営業利益22億8百万円と前年同期と比べ8億14百万円(58.4%)の増益、経常利益16億24百万円と前年同期と比べ6億40百万円(65.1%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は7億75百万円と前年同期と比べ1億95百万円(33.7%)の増益となりました。
事業部の種類別セグメントの実績は次のとおりであります。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
建設事業
建設事業につきましては、医療介護・マンション・流通・食品関連・水力発電設備及び道路・河川建設工事など公共工事等の受注に注力しました。また、企業建築向け「オイシールド」、「イーファクト」、「アットワークス」の3ブランド投入による顧客拡大を図るとともに、顧客ニーズに対応するべく開発したハイグレードな自由設計住宅ファミレを始めとする住宅等の受注に注力いたしました。加えて、エンジニアリング事業との協働にて長年取り組んでいる水力発電事業関連案件の大型受注獲得に、同事業も含め寄与しました。
その結果、受注高210億19百万円と前年同期と比べ17億34百万円(9.0%)の増加、完成工事高229億3百万円と前年同期と比べ25億92百万円(12.8%)の増収、営業利益は21億43百万円と前年同期と比べ6億18百万円(40.6%)の増益となりました。
エンジニアリング事業
エンジニアリング事業につきましては、創業時よりのモノづくりの系譜を背景とした事業ですが、設備投資も実施しながら、ダム関連工事、合成床版、大型精密製缶工事、水力発電設備工事等に注力いたしました。
その結果、受注高29億74百万円と前年同期と比べ45百万円(1.6%)の増加、完成工事高24億91百万円と前年同期と比べ2億85百万円(10.3%)の減収、営業利益は3億66百万円と前年同期と比べ98百万円(21.2%)の減益となりました。
開発事業等
開発事業等につきましては、永年培ったノウハウを基に、首都圏等でのマンション分譲事業やリノベーション事業に加え、再生エネルギー事業等に注力いたしました。
その結果、開発事業等売上高25億81百万円と前年同期と比べ8億9百万円(45.7%)の増収、営業利益94百万円と前年同期と比べ1億79百万円(前年通期は62百万円の営業損失)の増益となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ9億82百万円増加し、当連結会計年度末には29億16百万円になりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は29億73百万円となりました。主な要因は、その他の棚卸資産の増加4億1百万円、未収入金の増加8億76百万円などによるキャッシュ・フローの減少の一方、売上債権の減少8億26百万円、仕入債務の増加7億32百万円などによるキャッシュ・フローの増加によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金はマイナス1億96百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の売却による収入70百万円の一方、有形固定資産の取得による支出2億4百万円、投資有価証券の取得による支出47百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金はマイナス17億94百万円となりました。主な要因は、短期借入金の返済による支出17億円、配当金の支払いによる支出94百万円によるものです。
当連結企業集団が営んでいる事業の大部分を占める建設事業及びエンジニアリング事業では生産実績を定義することが困難であり、また請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐいません。
当連結企業集団においては建設事業及びエンジニアリング事業以外では受注生産形態をとっておりません。
したがって受注及び販売の状況については各セグメントごとの業績に関連付けて記載しております。
当社グループは、連結ベースでの事業別受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高の状況は作成しておりません。
なお、当社単独の事業の状況は、以下のとおりです。
(注) 1 前期以前に受注した工事で契約の変更により請負金額を変更したものについては、当期受注工事高にその増減額を含めております。従って、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
2 次期繰越工事高の手持工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。
3 次期繰越工事高のうち施工高は、未成工事支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
1 完成工事のうち主なものは次のとおりです。
第62期の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なもの
建設事業
第63期の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なもの
建設事業
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は次のとおりであります。
第62期
該当はありません。
第63期
該当はありません。
④ 手持工事高(2022年3月31日現在)
1 手持工事のうち請負金額2億円以上の主なものは次のとおりであります。
繰越工事
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりです。
当社グループの連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症の動向、ウクライナ情勢を含めた原材料・資機材価格高騰、円安動静等の変動要因も多岐にわたり、世界経済情勢を勘案しても、民間設備投資についての慎重な姿勢・価格競争が依然として激しい状況で推移しております。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、279億46百万円と前年同期と比べ31億16百万円(12.6%)の増収となりました。これは主に、厳しい環境のもと、地域密着型の堅実経営を目指し、BIM、CIM、マシンコントロール、マシンガイダンス、VR、AR、3Dレーザースキャナーを始めとするICT化を駆使した提案型営業の積極的な展開により、医療介護・マンション・流通・食品関連・水力発電設備及び道路・河川建設工事など公共工事等の受注に注力した結果であります。各セグメントの売上高の連結売上高に占める割合は、建設事業が82.0%と前年同期と比べ0.2ポイント(前年同期81.8%)の増加、エンジニアリング事業が8.9%と前年同期と比べ2.3ポイント(前年同期11.2%)の減少、開発事業等が9.1%と前年同期と比べ2.1ポイント(前年同期7.0%)の増加となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、建設事業を中心に、BIMを駆使し、IEを主としたKAIZEN活動の全社展開や仮設資材等の軽量化・省力化による工数削減等にての原価削減に引き続き取り組んだ結果、52億38百万円と前年同期と比べ7億61百万円(17.0%)の増益となりました。また、売上総利益率は、18.7%と前年同期と比べ0.7ポイント(前年同期18.0%)の増加となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、支払手数料、人件費、広告宣伝費等の増加はありましたが、消耗品費、寄付金、租税公課等の減少があり、30億29百万円と前年同期と比べ53百万円(1.7%)の減少となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、22億8百万円と前年同期と比べ8億14百万円(58.4%)の増益となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、受取利息、受取配当金や受取保険金等にて2億24百万円と前年同期と比べ44百万円(25.0%)の増益となりました。
営業外費用は、貸倒引当金繰入額、支払利息等にて8億8百万円と前年同期と比べ2億19百万円(37.2%)の増加となりました。
以上の結果、連結会計年度の経常利益は、16億24百万円と前年同期と比べ6億40百万円(65.1%)の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は固定資産売却益での1百万円と前年同期と比べ1億8百万円(98.7%)の減益の計上、また、固定資産の売却・除却損失での2百万円と前年同期と比べ14百万円(83.7%)の減少の特別損失を計上しております。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、7億75百万円と前年同期と比べ1億95百万円(33.7%)の増益となりました。
財政状況の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、232億47百万円となりました。これは、主に現金預金、開発事業等支出金などの増加による流動資産の増加の一方、投資有価証券・繰延税金資産等投資その他の資産の増加はあったものの、建物・工具備品等有形固定資産とソフトウェア等の無形固定資産の減少により固定資産が減少しました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債は、67億36百万円となりました。これは、主に退職給付に係る負債などの固定負債と契約負債等の増加の一方、短期借入金等流動負債の減少により減少しました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産残高は165億11百万円となりました。これは、主に退職給付に係る調整累計額の減少はあったものの、当期純利益確保による繰越利益剰余金の増加、その他有価証券評価差額金の増加によるものです。
自己資本比率は2.2ポイント増加して71.0%となりました。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事原価のほか、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの一時的な短期借入を基本とし、設備投資資金の調達につきましては、基本的に自己資金としております。
なお、当連結会計年度末における借入金残高はありません。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は29億16百万円となっております。
1.ライセンス契約
当社とライセンス契約ビルダーは、当社の開発したブレインシステムを利用して、ブレインマンション建設事業を行うライセンス契約を締結しております。
建設事業(建築、土木)及びエンジニアリング事業において、社会の変化とお客様の多様なニーズに対応し、満足して頂けるよう環境に配慮し、品質及び生産性の向上を目的に、建設資材、設計、施工及び営業に関する技術の研究開発に積極的に推進しております。
当連結会計年度における研究開発活動に投入した費用は総額17,902千円で、主な研究テーマは次のとおりです。
(建設事業)
1 オリジナル住宅の開発
移りゆく時代、ニーズに対応するべくアルミ遮熱材と環境にやさしい断熱材(アクアフォーム)を組み合わせた高気密・高断熱住宅での省エネ生活の実現、プレカットハイブリッド構造と耐震性、デザイン性を高めたローコスト・コンパクト住宅の開発に取り組んでおります。
2 仮設資材
環境に配慮した転用率の高いスチール型枠・樹脂型枠の開発と特殊形状のオリジナルアルミ脚立の開発、製作及び作業環境の改善、軽量化・省力化を実現したオリジナルスーパーフォーム(SF)型枠等の研究開発を継続して実施しております。
3 ブレインマンション
従来のハイクオリティーブレインマンションの仕様見直しを行い、機能・品質を維持しつつ更にローコスト化を狙いとして構造躯体の合理化、外観デザイン、設備配管・配線の合理化方法の開発を進めております。
4 YNP(Yamaura Newel Post)工法
ブレインマンションの基礎配筋に於ける躯体隅部配筋のユニット化ならびに基礎配筋構造の研究・開発を行い、YNP工法の建築技術性能証明も取得いたしました。
5 土木用断熱型枠
厳寒期でも躯体養生不要なコンクリート自体の水和熱を利用する遮熱養生工法の研究・開発を継続して進め、近時、全天候型養生方法も開発し特許取得もしております。
建設事業にての研究開発費の金額は13,391千円です。
(エンジニアリング事業)
1 自然再生エネルギー資源活用技術の研究開発
小水力発電を中心とした自然エネルギーを有効的かつ効率的に活用するためのシステム設計技術・機器等の開発実用化研究を進めております。前期においては、2012年7月から始まった再生エネルギー固定価格買取制度を背景に、従来から進めてきた小水力発電提案事業が推進され、IoTセンシング技術を用いた遠隔監視システムなども開発・納入しております。
エンジニアリング事業にての研究開発費の金額は4,511千円です。
(開発事業等)
通常、研究開発活動は特段行われておりません。