第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、可処分所得が伸び悩むなか消費の回復は緩慢なものの、企業収益は引き続き堅調に推移し、人手不足を背景に雇用や所得環境も改善の動きが続くなど、景気は緩やかな回復基調が持続しております。

道路建設業界におきましては、公共投資は一定の水準は維持されているものの、民間部門では設備投資は伸び悩みの傾向にあり、また主要材料であるアスファルト仕入価格等が上昇傾向にあるなど、経営環境の先行きに予断を許さない状況になっております。

このような状況のもと、当社グループ(当社及び連結子会社をいう。以下同じ。)は、平成28年4月より『ステークホルダーズに信頼される質重視の経営』を展開することを基本コンセプトに掲げた「中期経営計画(29/3期~31/3期)」をスタートさせております。本計画に則り、安定した収益体質を確立し、顧客・株主・社員・社会・環境との関係を視野に入れた経営を実践することで、企業の社会的責任を果たすとともに、人材育成と労働環境の改善、株主満足度の向上を目指してまいりました。また、内部統制システムの整備・強化などコーポレートガバナンスの充実を図ってまいりました。

その結果、受注高は339億9百万円(前連結会計年度比0.3%減少)となりました。売上高は324億39百万円(前連結会計年度比4.5%減少)、経常利益は13億66百万円(前連結会計年度比21.0%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億78百万円(前連結会計年度比62.4%増加)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、報告セグメントの利益は売上総利益の数値であります。

 

(建設事業)

建設事業におきましては、受注高は278億91百万円(前連結会計年度比1.7%減少)、完成工事高は263億70百万円(前連結会計年度比6.9%減少)、セグメント利益は23億83百万円(前連結会計年度比15.2%減少)となりました。

 

(製造・販売事業)

建設用資材の製造・販売事業におきましては、売上高は60億17百万円(前連結会計年度比7.2%増加)、セグメント利益は10億84百万円(前連結会計年度比6.8%増加)となりました。

 

(その他)

その他におきましては、太陽光発電による売電事業の売上高は51百万円(前連結会計年度比3.1%減少)、セグメント利益は27百万円(前連結会計年度比7.9%減少)となりました。

 

「中期経営計画」の詳細につきましては、平成28年3月公表の「新中期経営計画策定のお知らせ」をご参照ください。次のURLからご覧いただくことができます。

(当社ホームページ)

 http://www.smrc.co.jp

 

(注) 「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

営業活動では、税金等調整前当期純利益の計上により1億29百万円の資金の増加(前連結会計年度26億81百万円の資金の増加)となりました。

投資活動では、有形固定資産の取得による支出等により5億91百万円の資金の減少(前連結会計年度8億86百万円の資金の減少)となりました。

また、財務活動では、配当金の支払等により3億80百万円の資金の減少(前連結会計年度1億98百万円の資金の減少)となりました。

これにより「現金及び現金同等物の期末残高」は、8億41百万円減少し、69億81百万円(前連結会計年度比10.8%減少)となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

 

当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

(1) 受注実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

 

前年同期比(%)

建設事業(百万円)

27,891

△1.7

製造・販売事業(百万円)

6,017

7.2

合計

33,909

△0.3

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2) 売上実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

 

前年同期比(%)

建設事業(百万円)

26,370

△6.9

製造・販売事業(百万円)

6,017

7.2

その他(百万円)

51

△3.1

合計

32,439

△4.5

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2 主な相手先別の売上高及び売上総額に対する割合は、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度は売上高に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

会計年度

相手先

金額(百万円)

割合(%)

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

東日本高速道路株式会社

3,864

11.4

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は、次のとおりであります。

 

① 工事部門の状況

a 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

期別

工種別

前期繰越
工事高

当期受注
工事高

当期完成
工事高

次期繰越工事高

当期施工高

手持工事高

うち施工高

(百万円)

(百万円)

(百万円)

(百万円)

(百万円)

(%、百万円)

(百万円)

第69期

アスファルト舗装工事

8,601

22,904

31,506

24,189

7,316

11.1

810

24,156

コンクリート舗装工事

91

664

756

462

293

7.5

22

421

土木工事

850

3,249

4,100

2,563

1,536

16.4

252

2,565

9,543

26,819

36,362

27,214

9,147

11.9

1,085

27,143

第70期

アスファルト舗装工事

7,316

21,637

28,954

20,521

8,433

6.9

580

20,295

コンクリート舗装工事

293

862

1,156

782

373

0.0

0

760

土木工事

1,536

3,948

5,485

3,553

1,931

10.0

193

3,494

9,147

26,448

35,595

24,857

10,738

7.2

774

24,550

 

(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含めております。従って、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。

2 次期繰越工事高の施工高は、手持工事高の工事進捗部分であります。

3 当期施工高は、(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致します。

 

 

b 受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

 

期別

工種別

特命(%)

競争(%)

計(%)

 

アスファルト舗装工事

64.4

35.6

100.0

第69期

コンクリート舗装工事

100.0

100.0

 

土木工事

97.9

2.1

100.0

 

アスファルト舗装工事

56.4

43.6

100.0

第70期

コンクリート舗装工事

42.0

58.0

100.0

 

土木工事

99.3

0.7

100.0

 

(注) 百分比は、請負金額比であります。

 

c 完成工事高

 

期別

工種別

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

第69期

アスファルト舗装工事

9,328

14,860

24,189

コンクリート舗装工事

462

462

土木工事

33

2,529

2,563

9,362

17,852

27,214

第70期

アスファルト舗装工事

7,510

13,010

20,521

コンクリート舗装工事

135

647

782

土木工事

49

3,503

3,553

7,695

17,161

24,857

 

 

完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

 第69期の完成工事のうち主なもの

発注者

工事名

国土交通省北海道開発局

一般国道239号西興部村東興舗装修繕外一連工事

学校法人芝浦工業大学

芝浦工業大学柏中学高等学校隣地整備計画工事

三井不動産レジデンシャル株式会社

(仮称)たちばな台計画宅地造成工事

国土交通省中部地方整備局

平成25年度1号弥生町西電線共同溝工事

国土交通省近畿地方整備局

福知山道路長田野交差点改良他工事

 

 

 第70期の完成工事のうち主なもの

発注者

工事名

西武建設株式会社

紀尾井町プロジェクト敷地外工事

昭和飛行機工業株式会社

昭和の森ゴルフコース17番18番ホール防球ネット新設工事

住友不動産株式会社

(仮称)吉祥寺北町五丁目計画宅地造成工事

国土交通省近畿地方整備局

国道8号天野川高架橋他橋梁補修工事

国土交通省九州地方整備局

宮崎管内舗装修繕工事

 

 

 

d 手持工事高 (平成29年3月31日現在)

 

工種別

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

アスファルト舗装工事

5,895

2,537

8,433

コンクリート舗装工事

364

9

373

土木工事

10

1,921

1,931

6,270

4,468

10,738

 

 

 手持工事のうち主なもの

発注者

工事名

完成予定年月

国土交通省東北地方整備局

中野地区舗装工事

平成29年10月

国土交通省関東地方整備局

H28荒牧関根電線共同溝工事

平成29年6月

三井不動産レジデンシャル株式会社

(仮称)保土ヶ谷区法泉三丁目計画宅地造成工事2期

平成30年12月

小田急不動産株式会社

世田谷区桜二丁目土地造成工事

平成29年6月

国土交通省四国地方整備局

平成28年度庄町地区伝染共同溝工事

平成29年7月

 

 

② 製品部門の状況

アスファルト合材等の販売実績は、次のとおりであります。

 

期別

アスファルト合材

その他売上金額
(百万円)

売上高合計
(百万円)

売上数量(t)

売上金額(百万円)

第69期

511,061

4,810

898

5,709

第70期

575,638

5,194

869

6,063

 

(注) その他売上金額は、乳剤、砕石等の素材の販売、機械の賃貸等の売上金額であります。

 

③ 主要顧客の状況

売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及び割合は、次のとおりであります。

 

期別

相手先

金額(百万円)

割合(%)

第69期

東日本高速道路株式会社

3,864

11.7

第70期

 

(注) 第70期は売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、「中期経営計画(29/3期~31/3期)」のコンセプトに掲げた『ステークホルダーズに信頼される質重視の経営』を展開することによって、企業が持続的な成長を続けることができると考えております。当計画の重点施策である①安定した経営基盤の拡充②人材育成と労働環境の改善③株主満足度の向上④コーポレートガバナンスの充実、を着実に実施してまいります。

なお、当社及び当社関係者は、平成28年2月29日付で東日本高速道路株式会社東北支社が発注する東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の入札に関し、独占禁止法違反の容疑により、東京地方検察庁から起訴されておりましたが、平成28年11月1日付で東京地方裁判所において、当社に対する罰金刑及び当社関係者に対する懲役刑(執行猶予付き)の判決を受け、それぞれの刑が確定しました。また、公正取引委員会からは、本件に関して平成28年9月6日付で排除措置命令及び課徴金納付命令を受けました。

これらに伴って、当社は国土交通省から建設業法第28条第3項の規定に基づき、平成29年1月6日から平成29年3月6日までの60日間、全国における舗装工事に関する営業のうち、公共工事に係る建設工事を範囲として、営業停止処分を受けました。

また、当社は、東京都、東京港埠頭株式会社若しくは成田国際空港株式会社が発注する舗装工事又は国土交通省が発注する東京国際空港に係る舗装工事に関し、独占禁止法違反の疑いがあるとして、平成28年8月3日に公正取引委員会の立入検査を受けました。

当社といたしましては、このような事態になりましたことを厳粛に受け止め、コンプライアンス強化のため、「談合排除プログラム」の策定、役職員への遵守教育等、実行可能な対策を順次実施しております。今後は、外部の専門家による指導を受けながら再発防止に向けた社内体制の整備を進め、更に独占禁止法その他の関係法令を遵守した事業活動の推進に向けた取り組みを全社をあげて実施し、早期の信頼回復に努めてまいります。また、企業市民として、安全・品質の確保やコンプライアンスの徹底を実践し、公正妥当な事業活動を行うとともに、内部統制システムの充実に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、判断時点は当連結会計年度末におけるものです。

(1) 公共投資の動向

当社グループの主要事業である道路舗装事業は、公共投資への市場依存度が高く、その投資動向に売上高が大きな影響を受けます。

(2) アスファルト価格の変動

調達資材のうち、輸入原油から製造され舗装原材料となるアスファルトは、原油と為替の市況により価格が変動しますが、製品販売価格や請負代金に転嫁させることができない場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 建設現場の事故

建設事業は、その作業環境や作業方法の特性から他の産業に比べ事故発生率が高く、建設現場で労働災害や公衆災害が発生した場合、その程度により建設業法上の監督処分(営業停止等)や公的発注機関の指名停止処分の対象となったり、あるいは損害賠償を受ける等によって、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 取引先の信用リスク

取引先につきましては、取引金額、会社規模及び経営状況等が多種多様なため、取引に際しては事前に信用調査等を入念に検討しておりますが、急激な事業環境の変化等により、取引先が信用不安に陥った場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 自然災害のリスク

当社グループの事務所や工場所在地を含む地域で大規模な地震、津波、風水害等の自然災害が発生し事業継続に深刻な支障をきたした場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

提出会社においては、技術研究所を中心に道路舗装材に関する調査・研究ならびに新材料・工法及び施工機械等の改良開発に努めております。
 当連結会計年度における研究開発費は、67百万円でありました。なお、提出会社の研究開発活動は、建設事業及び建設用資材の製造・販売事業に関連するものであり、セグメント別に区分できないため、セグメント別には記載しておりません。

当連結会計年度における研究開発は、以下のとおりであります。

① Co床版補修に伴う調査・補修方法の研究

② 保有機械(TS)による出来形検測についての研究

③ 全天候型常温合材の性能向上についての研究

④ 舗装の長寿命化技術の研究

⑤ 遮熱性舗装「サンクールR」改良型の施工性向上の研究

⑥ 凍結抑制舗装用混合物の研究

⑦ 油脂土壌汚染浄化技術の研究

 

なお、連結子会社においては、研究開発活動は行われておりません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ7億65百万円増加して、254億48百万円となりました。

流動資産は同25百万円減少の185億66百万円、固定資産は7億90百万円増加の68億81百万円となりました。

資産の増加の主な要因は、有形固定資産等の増加によるものであります。

流動負債は同4億72百万円減少の139億67百万円、固定負債は同1億81百万円減少の24億23百万円となりました。

負債の減少の主な要因は、未成工事受入金等の減少によるものであります。

当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を13億78百万円計上したこと等により、90億58百万円となりました。

 

(2) 経営成績

当連結会計年度の業績につきましては、受注高は前連結会計年度比0.3%減少の339億9百万円となりました。また、売上高は同4.5%減少の324億39百万円、経常利益は、主に完成工事高の減少により同21.0%減少の13億66百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は同62.4%増加の13億78百万円となりました。

なお、受注工事高、完成工事高、製品販売については「第2 事業の状況 2生産、受注及び販売の状況」に記載しております。

 

(3) キャッシュ・フロー

営業活動では、税金等調整前当期純利益の計上により1億29百万円の資金の増加(前連結会計年度26億81百万円の資金の増加)となりました。

投資活動では、有形固定資産の取得による支出等により5億91百万円の資金の減少(前連結会計年度8億86百万円の資金の減少)となりました。

また、財務活動では、配当金の支払等により3億80百万円の資金の減少(前連結会計年度1億98百万円の資金の減少)となりました。

これにより「現金及び現金同等物の期末残高」は、8億41百万円減少し、69億81百万円(前連結会計年度比10.8%減少)となりました。