文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「環境にやさしく安全な社会の創造に向けてあくなき挑戦を続ける。」という経営理念のもと、高い企業価値を実現するために、企業の社会的使命・責任を果たし、健全かつ適切な業務運営を通じて、お客様や地域社会からの長期にわたる揺るぎない信頼の確立を図らなければならないものと思っております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、単年度の損益計画・資金計画の達成を最重要課題として認識しており、特に安定的な企業価値の向上に繋がる経常利益の増加と当期純利益の増加によるキャッシュ・フローの増加を最重要目標として、収益性の向上・財務体質の充実に取り組んでおります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
今後のわが国経済の見通しにつきましては、新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済活動再開のバランスが一段と重要性が増していくものと予想され、個人消費の落ち込みや企業の収益悪化を受けた設備投資の減少などが要因となり、雇用・所得環境の悪化が懸念され、先行きは不透明な状況が続くと予想されます。
当社グループが主力事業とする建設業界におきましては、公共事業費予算については、防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策の最終年度であり、インフラの老朽化対策により前年度並みの水準が確保される見込みであることから、一定の公共投資は見込めるものの、人件費や資材の高騰に加え、受注競争の激化など経営環境は依然として厳しい状況が続くものと予想されます。
このような経営環境の中、当社グループは、これまで2年前に策定した『「第82~84期」中期経営計画』に基づき、「100年企業に向けた強固な足場作りとして、グループ一体での営業力・技術力結集から、地域・業界での絶対的存在感を発揮する。」ことを目標に掲げ、「建設」「防災安全」「化学品」の3事業分野の事業領域拡大を図り、収益力向上および財務基盤の強化をはじめとした各種施策に取り組んでまいりました。
しかしながら、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大や自然災害の激甚化等社会環境の変化、建設技能労働者減少の深刻化や企業間競争激化の進行から当社を取り巻く経営環境も今後めまぐるしい変化に直面することが予想されます。このような不確実な将来に対応し、より一層の社会貢献を実現するためには中期経営計画のリメイクが必要との判断に至り、1年前倒しで、2023年9月期を最終年度とする3ヵ年の『「第84期~第86期」中期経営計画』を新たに策定いたしました。本計画期間を「将来の成長加速に向けた仕込みと筋力強化のステージ」と位置づけ、成長分野での事業推進及び生産性の向上について、積極的な展開に取り組んでまいります。
なお、『「第84期~第86期」中期経営計画』の内容については、以下の通りであります。
①基本方針
「当社グループは、安心・安全かつ環境にやさしい地域社会づくりに貢献します。」
「80年培った防災・減災の技術と、技術に裏付けされた商品・製品・サービスで、お客様から最も信頼される地域No.1企業を目指します。」
②取組み
(イ)成長分野である法面・メンテ工事の強化
(ロ)工事施工体制の強化
(ハ)業務改革の推進
(ニ)営業部・支店を核とした事業体制の再構築
(ホ)人材成長モデル・研修体系の見直し
(ヘ)M&A志向領域の決定
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避や発生した場合の対応に努めて参ります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 公共事業の削減による官公庁工事の減少
当社グループの経営成績は、国及び地方自治体の公共投資予算を反映します。建設事業部門において、国及び地方自治体が発注する公共事業が一般に想定される規模を超えて削減された場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、公共事業以外の受注活動も強化することで、リスクの低減を図っております。
(2) 取引先の信用不安によるリスク
当社グループは、受注に際して信用リスクの回避には最大限に注意しているところでありますが、建設市場全体が縮小傾向を続けるなか、注文者である取引先が信用不安に陥った場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、与信管理の徹底により貸倒れ防止に努めております。また、リスクに備えるため、下請債権保全支援事業による債権保証ファクタリングを利用し、貸倒れが発生した場合でも損失を回避、または低減しております。
(3) 建設資材価格の変動リスク
建設資材価格などの高騰により工事採算が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、調達先との取引関係を強化し、常に市場の最新情報を入手することで、資材価格高騰などによる影響を最小限に抑えられるように努めております。
(4) 労災事故等によるリスク
当社グループの建設事業部門においては、重大な労災事故、第三者事故等を惹起すると、発注者から指名停止等の処分を受け、その後の受注に影響を及ぼす可能性があります。
また、化学品工場においては、原材料に可燃性の高い硫黄を扱うために火災が発生した場合、火災の規模によっては、その後の生産体制に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、安全教育、安全パトロールの強化により、事故や労働災害の防止に努めております。
(5) 従業員の確保等に関するリスク
当社グループの建設事業部門においては、国家資格を有した管理技術者が必要となるほか、施工管理を担当する人員を必要とします。少子高齢化の進展や建設業界への就労人口が減少傾向にある状況から、人材獲得の停滞や離職者の増加等により人材が不足する状況に陥った場合、受注機会の減少が考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、新たな人材の獲得に向けた採用活動を積極的に展開するとともに社員の定年後の継続雇用の充実を図り、人員の確保に努めております。また、工事施工管理業務を希望する女性の雇用も積極的に行っております。
(6) 新型コロナウイルス感染症等の拡大によるリスク
新型コロナウイルス、インフルエンザ等の感染症が拡大し、建設市場の縮小、施工中案件の中断、工場の稼働停止等が発生した場合は、受注機会の減少、工事採算の悪化等が考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症への対策として、時差通勤やテレワークの導入、また事務所にマスクや手指の消毒液を設置するなどの感染予防対策を施し、社員及び協力業者等の健康管理を徹底したうえで事業を継続しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、本年初めからの新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う世界的規模の経済活動停滞による影響など、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループが主力事業とする建設業界におきましては、東京五輪関連事業が一段落したことに加え、建設労働者不足や建設資材価格の高止まりなど、受注環境は依然として厳しい状況で推移したものの、公共投資、民間設備投資は堅調に推移いたしました。
このような状況の中、当社グループでは、「100年企業に向けた強固な足場作りとして、グループ一体での営業力・技術力結集から、地域・業界での絶対的存在感を発揮する。」ことを目標と掲げ、企業価値の向上に向けて取り組んでまいりました。
当社グループの連結業績につきましては、主力の建設事業が好調であったことから、売上高は144億9百万円(前期比5.5%増、7億52百万円増)となりました。
利益面につきましては、売上高の増加と原価管理や工事における工程管理が徹底できたことから売上総利益率が向上し、営業利益は9億円(前期比2.3%増、20百万円増)、経常利益は9億53百万円(同2.5%増、23百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億28百万円(同0.3%減、1百万円減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
2020年8月31日に、株式会社ニチボーの発行済株式のすべてを取得し、子会社化いたしました。
なお、みなし取得日を当連結会計年度末としているため、当連結会計年度は貸借対照表のみを連結しております。
〔建設事業〕
建設事業における工事につきましては、前期につづき高速道路ナンバリングに伴う標識取替やワイヤーロープ式防護柵などの大型工事、災害復旧や防災減災のための法面工事や自然景観に配慮した公園等の景観工事が増加したことから完成工事高は前期を上回りました。
また、建設工事関連資材の販売につきましては、熊本震災復興関連の土木資材や駅前広場の歩道屋根等の景観資材、橋梁等のメンテナンス資材が減少したことから商品売上高は前期を下回りました。
以上の結果、建設事業の売上高は118億5百万円(前期比6.5%増、7億19百万円増)、セグメント利益は12億54百万円(同9.5%増、1億8百万円増)となりました。
〔防災安全事業〕
防災安全事業につきましては、備蓄用の簡易トイレや発電機等の資機材の販売は官公庁からの発注量減少に加え、企業間競争の激化により前期を下回りましたが、新型コロナウイルス対策用品の販売が増加したことから売上高は前期を上回りました。
以上の結果、防災安全事業の売上高は21億89百万円(前期比7.4%増、1億50百万円増)、セグメント利益は2億7百万円(同16.0%増、28百万円増)となりました。
〔化学品事業〕
化学品事業につきましては、タイヤの製造過程で使用されるゴム加硫剤(不溶性硫黄)の販売は、消費増税の反動や新型コロナウイルス感染拡大の影響によりタイヤ需要が低調に推移したことから、前期を下回りました。
また、当社オリジナル製品である環境型自然土防草舗装材(製品名:雑草アタック)の販売につきましても、新型コロナウイルス感染拡大の影響により低調に推移したことから前期を下回りました。
以上の結果、化学品事業の売上高は4億14百万円(前期比22.0%減、1億17百万円減)、セグメント利益は36百万円(同59.8%減、54百万円減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、121億84百万円(前連結会計年度末比21.9%増、21億92百万円増)となりました。
資産につきましては、流動資産が81億64百万円(同14.2%増、10億12百万円増)となりました。その主な要因は、前期に続き高速道路ナンバリングに伴う標識取替工事やワイヤーロープ式防護柵などの大型工事が第4四半期に完成したことから受取手形・完成工事未収入金等が4億54百万円増加し、企業結合等により現金及び預金が1億57百万円増加、並びに未成工事支出金が2億72百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産につきましては、40億20百万円(同41.5%増、11億79百万円増)となりました。その主な要因は、企業結合によりのれんを12億15百万円計上したことによるものであります。
負債につきましては、53億13百万円(同44.2%増、16億27百万円増)となりました。その主な要因は、企業結合等により支払手形・工事未払金等が3億17百万円増加、未成工事受入金が3億37百万円増加、並びに借入金が7億90百万円増加したことによるものであります。
純資産につきましては、68億70百万円(同9.0%増、5億64百万円増)となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を6億28百万円計上したことによるものであります。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、29億42百万円(前連結会計年度比5.7%増、1億57百万円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、6億52百万円の資金の増加となりました(前連結会計年度は1億72百万円の減少)。その主な要因は、売上債権の増加により資金が3億76百万円減少、法人税等の支払により資金が3億52百万円減少しましたが、税金等調整前当期純利益を9億80百万円計上したことや減価償却費を1億30百万円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、11億97百万円の資金の減少となりました(前連結会計年度は1億89百万円の減少)。その主な要因は、子会社株式取得により資金が12億18百万円減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7億2百万円の資金の増加となりました(前連結会計年度は88百万円の減少)。その主な要因は、株主配当金の支払により資金が61百万円減少しましたが、長期借入により資金が8億円増加したことによるものであります。
(当連結企業集団の各セグメント売上高)
(注) 1 売上高には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
3 前連結会計年度の売上高のうち、売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
当連結会計年度の売上高のうち、売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であります。また、事業の中心となっている建設事業では生産実績を定義することが困難であり、建設事業においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態のそぐわないものであります。したがってセグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
なお、参考のため提出会社の事業の状況のうち、建設業における受注工事高及び施工の状況は次のとおりであります。
(イ)受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に増減のあるものにつきましては、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にも係る増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高の「うち施工高」は、未成工事支出金により手持工事高の施工高を推定したもので、比率は、手持工事高の施工進捗度を記載しております。
3 当期施工高は、(当期完成工事高+次期繰越工事高の「うち施工高」-前期繰越工事高の「うち施工高」)に一致いたします。
(注) 1 前事業年度の完成工事のうち、請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
当事業年度の完成工事のうち、請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
2 前事業年度の完成工事高のうち、完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先は次のとおりであります。
西日本高速道路株式会社 1,317,547千円 20.6%
西日本高速道路株式会社 1,200,200千円 17.6%
(ハ)手持工事高(2020年9月30日現在)
(注) 手持工事のうち、請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で資産、負債並びに収益、費用の数値に影響を与える見積りが行われている部分があります。当該見積りにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用されている重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目は以下のとおりであります。
(イ)繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に関しては評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額を考慮して、将来の税金負担を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
将来の課税所得見込額は経営環境等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生し、回収可能性の見直しによる繰延税金資産の修正を行う場合には、親会社株主に帰属する当期純損益額が変動する可能性があります。
(ロ)工事進行基準
当社グループは、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事契約については工事進行基準を適用しております。
工事進行基準を適用する工事の当連結会計年度末における進捗度の見積りは原価比例法によっているため、発注者との交渉による工事収益総額の見直しを行った場合や、想定外の原価発生による工事原価総額の見直しを行った場合には、当社グループの業績が変動する可能性があります。
(ハ)固定資産の減損判定
当社グループは、のれんを含む固定資産について減損の兆候がある場合は、当該資産又は資産グループから得られる割引前キャッシュ・フローを見積り、減損損失を認識するかどうかの判定を行っております。
減損処理が必要と判定された場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。また、減損の兆候の判定を実施した後、減損損失を認識するかどうかの判定及び減損損失の測定に用いられる当該資産又は資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの見積り及び仮定等について経営環境の変化等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
なお、当連結会計年度における、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
当社グループは企業価値の更なる向上を実現するため、「100年企業に向けた強固な足場作りとして、グループ一体での営業力・技術力結集から、地域・業界での絶対的存在感を発揮する。」ことを目標に掲げ、2019年9月期を初年度とする3ヶ年の『「第82期~84期」中期経営計画』を策定し、目標利益の達成に向けて取り組んでおります。本計画の概要については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは材料費・外注費等の工事原価、商品の仕入、並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要の主なものは設備投資等によるものであります。
当社グループは事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、設備投資の詳細につきましては「第3 設備の状況」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。