第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における日本経済は、政府等の政策効果により緩やかな回復基調が継続したものの、中国をはじめとするアジア新興国の景気減速や為替相場、原油価格の変動等先行き不透明感が強まる中で推移致しました。

当社グループの主力事業の属する国内建設市場におきましては、民間設備投資を中心に堅調に推移する一方、労務費や資材価格の上昇、受注競争の激化により依然として厳しい経営環境が続いております。

このような状況のもと、当社グループは中期経営計画「Rash-90」に基づき、新たな成長に向けての基盤づくりを進めてまいりました。

当連結会計年度における当社グループの連結売上高は、前連結会計年度より6億77百万円増加し269億76百万円(前連結会計年度比2.6%の増加)、営業利益は、前連結会計年度より1億35百万円増加し13億64百万円(前連結会計年度比11.0%の増加)、経常利益は、前連結会計年度より33百万円増加し13億7百万円(前連結会計年度比2.7%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より54百万円増加し7億61百万円(前連結会計年度比7.8%の増加)となりました。なお、子会社に貸付債権の回収懸念が生じたこと等により貸倒引当金繰入額1億59百万円を営業外費用に計上しております。

セグメントの業績は次のとおりであります。

①建設事業

当社グループの主力事業である当事業におきましては、受注高は145億2百万円(前連結会計年度比3.8%の減少)となりました。部門別では、産業設備工事が59億31百万円(前連結会計年度比18.7%の増加)、ビル設備工事が50億36百万円(前連結会計年度比16.3%の減少)、環境設備工事が35億34百万円(前連結会計年度比12.8%の減少)となりました。

売上高は、施工が順調に推移したこと等により、157億11百万円(前連結会計年度比1.7%の増加)となりました。部門別では、産業設備工事が52億28百万円(前連結会計年度比18.3%の増加)、ビル設備工事が63億65百万円(前連結会計年度比1.0%の減少)、環境設備工事が41億17百万円(前連結会計年度比10.5%の減少)となりました。

②機器販売及び情報システム事業

当事業におきましては、製造業向けの機器販売が増加したこと等により、売上高は62億74百万円(前連結会計年度比17.2%の増加)となりました。

③機器のメンテナンス事業

当事業におきましては、設備機器メンテナンスは前年並みに推移したものの、太陽光発電機器の設置が低調であったことにより、売上高は53億33百万円(前連結会計年度比4.2%の減少)となりました。

④電子部品製造事業

当事業におきましては、製造工程省力化装置の受注が堅調であったことにより、売上高は13億3百万円(前連結会計年度比0.6%の増加)となりました。

⑤その他

その他の事業におきましては、公共水道施設維持管理事業における受託業務が減少したこと等により、売上高は2億63百万円(前連結会計年度比16.4%の減少)となりました。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 (注) 1.上記売上高はセグメント間取引消去前の金額によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億66百万円減少し41億16百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ6億3百万円減少し5億99百万円(前連結会計年度比50.2%の減少)となりました。これは主に、仕入債務の減少額4億64百万円(前連結会計年度は6億83百万円の仕入債務の増加)、売上債権の増加額2億66百万円(前連結会計年度比17.1%の減少)を調整したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ3億8百万円減少し26百万円(前連結会計年度比92.1%の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が1億10百万円あったこと、有形固定資産の売却による収入が60百万円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ9億95百万円増加し12億41百万円(前連結会計年度比404.1%の増加)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が10億28百万円あったこと、配当金を1億66百万円支払ったこと等によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

当社グループが営んでいる事業の大半を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、建設事業においては、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐいません。

よって、生産、受注及び販売の状況については「1 業績等の概要」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。

 

3【対処すべき課題】

当社グループの主力事業の属する建設業界におきましては、当面の受注環境は比較的堅調であるものの、一方で労務費や資材価格の上昇による収益力低下等、予断を許さない経営環境が続くものと思われます。

こうした中、当社グループは、新たな成長に向けての基盤づくりを主眼とした平成28年度まで3ヶ年の中期経営計画「Rash-90」に全社を挙げて取り組んでまいります。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、本項に記載した将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。

 

(1)建設事業の市場環境について

当社グループの事業に大きな影響を与える建設業界は、民間設備投資及び公共投資に大きく影響されます。大幅な公共投資の削減に加え、国内の景気後退等により、製造業を中心とする民間設備投資が縮小した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)資材の市況リスクについて

当社グループは管材等の資材を調達しておりますが、品薄や相場の高騰等資材価格の急速かつ大幅な上昇があった場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)取引先の信用リスクについて

建設業においては、一取引における請負代金が大きく、多くの場合には工事目的物の引渡時に工事代金が支払われる条件で契約が締結されます。このため、工事代金受領前に取引先が信用不安に陥った場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)資産保有リスクについて

営業活動上の必要性から、有価証券・事業用不動産等の資産を保有しているため、有価証券については時価が著しく低下した場合等に、また、事業用不動産については時価及び収益性が著しく低下した場合に、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)工事施工に関するリスクについて

工事施工において人的・物的事故や災害が発生した場合、業績等に影響を及ぼす場合があります。また、工事施工段階での想定外の追加原価発生等により不採算工事が発生した場合、過失により大規模な補修工事が発生した場合等に、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)電子部品製造事業について

電子部品製造事業は、循環的な市況変化が大きい半導体市場の影響を強く受けます。半導体市場はこれまでにも深刻な低迷期を繰り返してきましたが、市場の低迷は製品需要の縮小、過剰在庫、販売価格の急落、過剰生産をもたらします。このような不安定な市場性質から、将来においても繰り返し低迷する可能性があり、その結果、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)海外事業に伴うリスクについて

当社グループが進出した国または地域に於いて、法規制の改正、政治・経済・社会の変動などの事象が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、連結財務諸表作成にあたっては在外連結子会社の財務諸表を日本円に換算するため、為替レートの変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

当社グループにおいては、当連結会計年度における経営上の重要な契約等にかかる特記事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループにおいては、当連結会計年度における研究開発活動は特段行っておりませんので特記事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。

本項に記載した将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであり、実際の結果と大きく異なる可能性があります。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に従って作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、会計上見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りをしておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度における売上高は269億76百万円(前連結会計年度比2.6%の増加)、売上原価は229億28百万円(前連結会計年度比2.0%の増加)、販売費及び一般管理費は26億83百万円(前連結会計年度比3.2%の増加)、営業利益は13億64百万円(前連結会計年度比11.0%の増加)、経常利益は13億7百万円(前連結会計年度比2.7%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億61百万円(前連結会計年度比7.8%の増加)となりました。

なお、セグメント別の分析については、「1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題、4 事業等のリスク」に記載しているとおりであります。

 

(4)経営戦略の現状と見通し

今後の国内経済につきましては、緩やかな景気回復基調は続くことが期待されますが、世界経済における新興国の景気減速や為替変動による企業業績への影響等不透明感が強まる中で推移するものと予想されます。

当社グループの主力事業の属する建設業界におきましても、当面の受注環境は比較的堅調であるものの、一方で労務費や資材価格の上昇による収益力低下等、予断を許さない経営環境が続くものと思われます。

こうした中、当社グループは、新たな成長に向けての基盤づくりを主眼とした平成28年度まで3ヶ年の中期経営計画「Rash-90」に引き続き全社を挙げて取り組んでまいります。

建設事業につきましては、品質向上や技術の強化を図るとともに収益力の向上に注力してまいります。

機器販売及び情報システム事業につきましては、省エネ・システム提案の強化と販売ルートの開拓・拡大に取り組んでまいります。

機器のメンテナンス事業につきましては、メンテナンス技術・品質の更なる向上を図るとともに、新規顧客の開拓に努めてまいります。

電子部品製造事業につきましては、EMS事業・装置開発事業とも新たな販路開拓に注力し、収益の安定化を図ってまいります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの分析については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(キャッシュ・フローの指標)

 

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

自己資本比率(%)

46.8

46.2

46.7

時価ベースの自己資本比率(%)

23.9

25.1

21.2

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 ② 財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、148億21百万円(前連結会計年度末は157億58百万円)となり、9億36百万円減少致しました。これは主に現金預金が6億66百万円減少し44億21百万円(前連結会計年度末は50億87百万円)、受取手形が2億89百万円減少し7億76百万円(前連結会計年度末は10億66百万円)、完成工事未収入金が6億64百万円増加し57億2百万円(前連結会計年度末は50億37百万円)となったことによります。受取手形及び完成工事未収入金の増減については、営業循環過程での結果であり、特記すべき条件の変更等はありません。なお、現金預金の増減については「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

当連結会計年度末における固定資産の残高は、45億43百万円(前連結会計年度末は51億50百万円)となり、6億6百万円減少致しました。これは主に有価証券の評価により投資有価証券が1億89百万円減少し6億47百万円(前連結会計年度末は8億37百万円)となったことによります。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、92億19百万円(前連結会計年度末は101億10百万円)となり、8億91百万円減少致しました。これは主に工事未払金が6億43百万円減少し25億15百万円(前連結会計年度末は31億59百万円)、未成工事受入金が3億12百万円減少し2億31百万円(前連結会計年度末は5億43百万円)、買掛金が3億35百万円増加し17億25百万円(前連結会計年度末は13億90百万円)となったことによります。工事未払金、未成工事受入金及び買掛金の増減については、営業循環過程での結果であり、特記すべき契約上の変更事項等はありません。

当連結会計年度末における固定負債の残高は、11億9百万円(前連結会計年度末は11億36百万円)となり、26百万円減少致しました。これは主に長期借入金が24百万円減少し26百万円(前連結会計年度末は51百万円)となったことによります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、90億36百万円(前連結会計年度末は96億60百万円)となり、6億24百万円減少致しました。これは主に自己株式を10億28百万円取得し、配当金の支払を1億75百万円行ったこと、親会社株主に帰属する当期純利益を7億61百万円計上したこと等によるものであります。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案すべく務めておりますが、中核事業が属する建設業界の情勢に鑑みますと、当面の受注環境は比較的堅調であるものの収益力や技術力による企業間格差は益々拡大していくものと思われます。

こうした中、当社グループは、新たな成長に向けての基盤づくりを主眼とした平成28年度まで3ヶ年の中期経営計画「Rash-90」に引き続き全社を挙げて取り組んでまいります。

なお、グループ中期経営計画の基本方針は以下のとおりであります。

①人材基盤づくり

社員の能力向上を図るとともに人材の増強を進めることにより、人材基盤の強化に努めてまいります。

②品質向上の推進

顧客にとって価値のある仕事を創造し提供しつつ、労務安全や品質事故防止の管理強化を図ってまいります。

③技術の強化と拡大

省エネ・再生可能エネルギー等の環境技術や新たな技術への取り組み強化に努めてまいります。

④収益力の向上による事業基盤の安定化

提案、生産(施工)、サービス等の提供力強化により差別化を図り、また、新たな顧客開拓を推進することで、事業基盤の安定化を図ってまいります。

⑤経営管理・組織体制の強化

組織としての管理体制を強化するとともに、コンプライアンスを徹底し、経営の透明性、信頼性の向上に努めてまいります。