第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における日本経済は、政府等の政策効果により緩やかな回復基調が継続したものの、新興国の景気減速をはじめとする世界経済の下振れ懸念や米国新政権の動向等先行き不透明感が強まる中で推移致しました。

当社グループの主力事業の属する国内建設市場におきましては、民間設備投資を中心に堅調に推移する一方、労務費の上昇や受注競争の激化により依然として厳しい環境が続いております。

このような状況のもと、当社グループは中期経営計画「Rash-90」に基づき、新たな成長に向けての基盤づくりを進めてまいりました。

当連結会計年度における当社グループの連結売上高は、前連結会計年度より6億88百万円減少し262億87百万円(前連結会計年度比2.6%の減少)、営業利益は、前連結会計年度より63百万円増加し14億27百万円(前連結会計年度比4.6%の増加)、経常利益は、前連結会計年度より2億14百万円増加し15億21百万円(前連結会計年度比16.4%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より2億48百万円増加し10億9百万円(前連結会計年度比32.6%の増加)となりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

①建設事業

当社グループの主力事業である当事業におきましては、受注高は167億75百万円(前連結会計年度比15.7%の増加)となりました。部門別では、産業設備工事が84億6百万円(前連結会計年度比41.7%の増加)、ビル設備工事が44億5百万円(前連結会計年度比12.5%の減少)、環境設備工事が39億64百万円(前連結会計年度比12.2%の増加)となりました。

売上高は、工事の引渡し時期や進捗等の影響により、142億53百万円(前連結会計年度比9.3%の減少)となりました。部門別では、産業設備工事が53億16百万円(前連結会計年度比1.7%の増加)、ビル設備工事が50億57百万円(前連結会計年度比20.5%の減少)、環境設備工事が38億79百万円(前連結会計年度比5.8%の減少)となりました

②機器販売及び情報システム事業

当事業におきましては、製造業や公的機関向けの機器販売が増加したこと等により、売上高は65億73百万円(前連結会計年度比4.8%の増加)となりました。

③機器のメンテナンス事業

当事業におきましては、太陽光発電機器の設置は低調に推移したものの、設備機器メンテナンスが堅調であったことにより、売上高は54億68百万円(前連結会計年度比2.5%の増加)となりました。

④電子部品製造事業

当事業におきましては、半導体関連部品、製造工程省力化装置の受注がともに堅調であったことにより、売上高は15億28百万円(前連結会計年度比17.3%の増加)となりました。

⑤その他

その他の事業におきましては、売上高は2億67百万円(前連結会計年度比1.5%の増加)となりました。

 (注) 1.上記売上高はセグメント間取引消去前の金額によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ14億57百万円増加し55億73百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ13億97百万円増加し19億97百万円(前連結会計年度比233.1%の増加)となりました。これは主に仕入債務の増加額6億25百万円(前連結会計年度は4億64百万円の仕入債務の減少)、未成工事受入金の増加額2億8百万円(前連結会計年度は3億12百万円の未成工事受入金の減少)を調整したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ2億71百万円増加し2億98百万円(前連結会計年度比1,031.4%の増加)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出が2億15百万円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ10億円減少し2億40百万円(前連結会計年度比80.6%の減少)となりました。これは主に配当金を2億円支払ったこと等によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

当社グループが営んでいる事業の大半を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、建設事業においては、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐいません。

よって、生産、受注及び販売の状況については「1 業績等の概要」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

今後の国内経済につきましては、緩やかな景気回復基調は続くものの、世界経済における新興国の景気減速や米国の動向等先行き不透明な中で推移するものと予想されます。

当社グループの主力事業の属する建設業界におきましても、当面の受注環境は比較的堅調であるものの、一方で労務費の上昇や受注競争の激化等、予断を許さない環境が続くものと思われます。

こうした中、当社グループは、グループの技術と経験の結集を盛り込んだ平成29年度から31年度までの中期経営計画「Integrity(誠実) & Initiative(主導権)」を策定し、社会や顧客のニーズにトータル・ソリューションで応えることで、新たな成長に向けての基盤づくりを進めてまいります。

なお、本項に記載した将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(中期経営計画の基本方針)

1.人材基盤の強化

プロフェッショナルの育成のために、次のことに取り組んでまいります。

・人材開発

・働き方改革

・人事制度改革

・人材獲得力強化

2.事業基盤の強化

特色あるトータル・ソリューション提供のために、次のことに取り組んでまいります。

・社会的な要請に対する取組み強化

・新規顧客開拓

・提案力の向上

・高い品質・安全水準の堅持

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、本項に記載した将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)建設事業の市場環境について

当社グループの事業に大きな影響を与える建設業界は、民間設備投資及び公共投資に大きく影響されます。大幅な公共投資の削減に加え、国内の景気後退等により、製造業を中心とする民間設備投資が縮小した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)資材の市況リスクについて

当社グループは管材等の資材を調達しておりますが、品薄や相場の高騰等資材価格の急速かつ大幅な上昇があった場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)取引先の信用リスクについて

建設業においては、一取引における請負代金が大きく、多くの場合には工事目的物の引渡時に工事代金が支払われる条件で契約が締結されます。このため、工事代金受領前に取引先が信用不安に陥った場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)資産保有リスクについて

営業活動上の必要性から、有価証券・事業用不動産等の資産を保有しているため、有価証券については時価が著しく低下した場合等に、また、事業用不動産については時価及び収益性が著しく低下した場合に、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)工事施工に関するリスクについて

工事施工において人的・物的事故や災害が発生した場合、業績等に影響を及ぼす場合があります。また、工事施工段階での想定外の追加原価発生等により不採算工事が発生した場合、過失により大規模な補修工事が発生した場合等に、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)電子部品製造事業について

電子部品製造事業は、循環的な市況変化が大きい半導体市場の影響を強く受けます。半導体市場はこれまでにも深刻な低迷期を繰り返してきましたが、市場の低迷は製品需要の縮小、過剰在庫、販売価格の急落、過剰生産をもたらします。このような不安定な市場性質から、将来においても繰り返し低迷する可能性があり、その結果、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)海外事業に伴うリスクについて

当社グループが進出した国または地域に於いて、法規制の改正、政治・経済・社会の変動などの事象が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、連結財務諸表作成にあたっては在外連結子会社の財務諸表を日本円に換算するため、為替レートの変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

当社グループにおいては、当連結会計年度における経営上の重要な契約等にかかる特記事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループにおいては、当連結会計年度における研究開発活動は特段行っておりませんので特記事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。

本項に記載した将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであり、実際の結果と大きく異なる可能性があります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に従って作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、会計上見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りをしておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度における売上高は262億87百万円(前連結会計年度比2.6%の減少)、売上原価は221億68百万円(前連結会計年度比3.3%の減少)、販売費及び一般管理費は26億91百万円(前連結会計年度比0.3%の増加)、営業利益は14億27百万円(前連結会計年度比4.6%の増加)、経常利益は15億21百万円(前連結会計年度比16.4%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億9百万円(前連結会計年度比32.6%の増加)となりました。

なお、セグメント別の分析については、「1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「4 事業等のリスク」に記載しているとおりであります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの分析については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(キャッシュ・フローの指標)

 

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

自己資本比率(%)

46.2

46.7

46.8

時価ベースの自己資本比率(%)

25.1

21.2

24.1

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 ② 財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、164億98百万円(前連結会計年度末は148億21百万円)となり、16億77百万円増加致しました。これは主に現金預金が14億57百万円増加し58億78百万円(前連結会計年度末は44億21百万円)、電子記録債権が10億7百万円増加し17億73百万円(前連結会計年度末は7億66百万円)、完成工事未収入金が13億92百万円減少し43億10百万円(前連結会計年度末は57億2百万円)となったことによります。電子記録債権及び完成工事未収入金の増減については、営業循環過程での結果であり、特記すべき条件の変更等はありません。なお、現金預金の増減については「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

当連結会計年度末における固定資産の残高は、47億35百万円(前連結会計年度末は45億43百万円)となり、1億91百万円増加致しました。これは主に投資有価証券が3億21百万円増加し9億69百万円(前連結会計年度末は6億47百万円)となったことによります。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、101億75百万円(前連結会計年度末は92億19百万円)となり、9億55百万円増加致しました。これは主に買掛金が4億5百万円増加し21億30百万円(前連結会計年度末は17億25百万円)、未成工事受入金が2億8百万円増加し4億39百万円(前連結会計年度末は2億31百万円)、支払手形が1億74百万円増加し24億83百万円(前連結会計年度末は23億9百万円)となったことによります。買掛金、未成工事受入金及び支払手形の増加については、営業循環過程での結果であり、特記すべき契約上の変更事項等はありません。

当連結会計年度末における固定負債の残高は、11億23百万円(前連結会計年度末は11億9百万円)となり、14百万円増加致しました。これは主に退職給付に係る負債が39百万円増加し10億31百万円(前連結会計年度末は9億91百万円)、長期借入金が24百万円減少し1百万円(前連結会計年度末は26百万円)となったことによります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、99億35百万円(前連結会計年度末は90億36百万円)となり、8億98百万円増加致しました。これは主に配当金の支払を1億91百万円行ったこと、親会社株主に帰属する当期純利益を10億9百万円計上したこと等によるものであります。