当連結会計年度における日本経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善等により緩やかな回復基調が継続したものの、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題が世界経済に与える影響、中国経済の減速懸念など、先行きの不透明感が払拭されない中で推移しました。
今後の国内経済につきましては、米国の政策動向や地政学的リスクの影響のほか、消費税増税による景気減速懸念など先行きの不透明感が強まるものと予想されます。
当社グループの主力事業の属する建設業界におきましても、当面の受注環境は比較的堅調であるものの、一方で労務費のさらなる高騰や建設資材の価格上昇など、予断を許さない状況が続くものと思われます。
こうした中、当社グループは、グループの技術と経験の結集を盛り込んだ中期経営計画「Integrity(誠実) & Initiative(主導権)」に引き続き取り組み、人材基盤及び事業基盤の強化を推進しつつ、社会や顧客のニーズにトータル・ソリューションで応えてまいります。
(中期経営計画の基本方針)
(1)人材基盤の強化
プロフェッショナルの育成のために、次のことに取り組んでまいります。
・人材開発
・働き方改革
・人事制度改革
・人材獲得力強化
(2)事業基盤の強化
特色あるトータル・ソリューション提供のために、次のことに取り組んでまいります。
・社会的な要請に対する取組み強化
・新規顧客開拓
・提案力の向上
・高い品質・安全水準の堅持
なお、本項に記載した将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、本項に記載した将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)建設事業の市場環境について
当社グループの事業に大きな影響を与える建設業界は、民間設備投資及び公共投資に大きく影響されます。大幅な公共投資の削減に加え、国内の景気後退等により、製造業を中心とする民間設備投資が縮小した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)資材の市況リスクについて
当社グループは管材等の資材を調達しておりますが、品薄や相場の高騰等資材価格の急速かつ大幅な上昇があった場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)取引先の信用リスクについて
建設業においては、一取引における請負代金が大きく、多くの場合には工事目的物の引渡時に工事代金が支払われる条件で契約が締結されます。このため、工事代金受領前に取引先が信用不安に陥った場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)資産保有リスクについて
営業活動上の必要性から、有価証券・事業用不動産等の資産を保有しているため、有価証券については時価が著しく低下した場合等に、また、事業用不動産については時価及び収益性が著しく低下した場合に、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5)工事施工に関するリスクについて
工事施工において人的・物的事故や災害が発生した場合、業績等に影響を及ぼす場合があります。また、工事施工段階での想定外の追加原価発生等により不採算工事が発生した場合、過失により大規模な補修工事が発生した場合等に、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)電子部品製造事業について
電子部品製造事業は、循環的な市況変化が大きい半導体市場の影響を強く受けます。半導体市場はこれまでにも深刻な低迷期を繰り返してきましたが、市場の低迷は製品需要の縮小、過剰在庫、販売価格の急落、過剰生産をもたらします。このような不安定な市場性質から、将来においても繰り返し低迷する可能性があり、その結果、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)海外事業に伴うリスクについて
当社グループが進出した国または地域において、法規制の改正、政治・経済・社会の変動などの事象が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、連結財務諸表作成にあたっては在外連結子会社の財務諸表を日本円に換算するため、為替レートの変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善等により緩やかな回復基調が継続したものの、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題が世界経済に与える影響、中国経済の減速懸念など、先行きの不透明感が払拭されない中で推移しました。
当社グループの主力事業の属する国内建設市場におきましては、民間設備投資を中心に堅調に推移する一方で、技能労働者不足やこれに伴う労務費の高騰や建設資材の価格上昇への懸念などにより、厳しい状況が続いております。このような中、当社グループは中期経営計画「Integrity(誠実) & Initiative(主導権)」に基づき、新たな成長に向けての基盤づくりを進めてまいりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,216百万円増加し、23,719百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ69百万円増加し、11,440百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,147百万円増加し、12,279百万円となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
b.経営成績
当連結会計年度における当社グループの連結売上高は、前連結会計年度より668百万円減少し29,070百万円(前連結会計年度比2.2%の減少)、営業利益は、前連結会計年度より170百万円減少し1,934百万円(前連結会計年度比8.1%の減少)、経常利益は、前連結会計年度より98百万円減少し2,106百万円(前連結会計年度比4.5%の減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より146百万円増加し1,477百万円(前連結会計年度比11.0%の増加)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
[建設事業]
当社グループの主力事業である当事業におきましては、受注高は15,067百万円(前連結会計年度比15.2%の減少)となりました。部門別では、産業設備工事が7,279百万円(前連結会計年度比34.0%の増加)、ビル設備工事が3,598百万円(前連結会計年度比46.6%の減少)、環境設備工事が4,189百万円(前連結会計年度比24.9%の減少)となりました。
売上高は、工事の引渡し時期や進捗等の影響により、16,320百万円(前連結会計年度比3.2%の減少)となりました。部門別では、産業設備工事が6,562百万円(前連結会計年度比23.4%の減少)、ビル設備工事が6,219百万円(前連結会計年度比39.7%の増加)、環境設備工事が3,539百万円(前連結会計年度比8.0%の減少)となりました。
[機器販売及び情報システム事業]
当事業におきましては、製造業向けの機器販売及び情報システム関連が低調であったこと等により、売上高は6,303百万円(前連結会計年度比12.3%の減少)となりました。
[機器のメンテナンス事業]
当事業におきましては、太陽光発電機器の設置が低調であったものの、設備機器メンテナンスが堅調であったことにより、売上高は6,162百万円(前連結会計年度比2.7%の増加)となりました。
[電子部品製造事業]
当事業におきましては、製造工程省力化装置の受注が増加し、半導体関連部品の受注も堅調であったことから、売上高は1,591百万円(前連結会計年度比8.0%の増加)となりました。
[その他]
その他の事業におきましては、売上高は341百万円(前連結会計年度比3.0%の増加)となりました。
(注) 1.上記売上高はセグメント間取引消去前の金額によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,167百万円増加し6,524百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、3,029百万円(前連結会計年度は693百万円の資金の使用)となりました。これは主に税金等調整前当期利益の2,106百万円(前連結会計年度比4.5%の減少)、売上債権の減少額1,454百万円(前連結会計年度は2,249百万円の売上債権の増加)、法人税等の支払額948百万円(前連結会計年度比58.8%の増加)、仕入債務の増加額242百万円(前連結会計年度比267.4%の増加)を調整したこと等によるものであります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ210百万円増加し545百万円(前連結会計年度比62.7%の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が150百万円あったこと、投資有価証券の取得による支出が416百万円あったこと等によるものであります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ126百万円増加し312百万円(前連結会計年度比68.3%の増加)となりました。これは主に配当金を271百万円支払ったこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
生産、受注、販売の実績については、当社グループが営んでいる事業の大半を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、また、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐいません。
よって、生産、受注及び販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。本項に記載した将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、実際の結果と大きく異なる可能性があります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に従って作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、会計上見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りをしておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
[当社グループの経営成績等について]
「3 (1)①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
[当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について]
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「2 事業等のリスク」に記載しているとおりであります。
[資本の財源及び資金の流動性について]
・キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの分析については、「3 (1)②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
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2017年3月期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
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自己資本比率(%) |
46.8 |
49.5 |
51.8 |
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時価ベースの自己資本比率(%) |
24.1 |
33.4 |
30.4 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
・財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、18,166百万円(前連結会計年度末は17,356百万円)となり、809百万円増加致しました。これは主に現金預金が1,167百万円増加し5,829百万円(前連結会計年度末は4,662百万円)、有価証券が999百万円増加し999百万円、完成工事未収入金が756百万円減少し5,364百万円(前連結会計年度末は6,121百万円)、受取手形が473百万円減少し671百万円(前連結会計年度末は1,144百万円)となったことによります。完成工事未収入金及び受取手形の増減については、営業循環過程での結果であり、特記すべき条件の変更等はありません。なお、現金預金の増減については「3 (1)②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、5,552百万円(前連結会計年度末は5,146百万円)となり、406百万円増加致しました。これは主に投資有価証券が322百万円増加し1,465百万円(前連結会計年度末は1,142百万円)となったことによります。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、10,187百万円(前連結会計年度末は10,201百万円)となり、14百万円減少致しました。これは主に支払手形が306百万円減少し2,954百万円(前連結会計年度末は3,260百万円)、工事未払金が294百万円増加し2,596百万円(前連結会計年度末は2,302百万円)となったことによります。支払手形及び工事未払金の増減については、営業循環過程での結果であり、特記すべき契約上の変更事項等はありません。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,252百万円(前連結会計年度末は1,169百万円)となり、83百万円増加致しました。これは主に退職給付に係る負債が62百万円増加し1,116百万円(前連結会計年度末は1,054百万円)、リース債務が11百万円増加し35百万円(前連結会計年度末は23百万円)となったことによります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、12,279百万円(前連結会計年度末は11,132百万円)となり、1,147百万円増加致しました。これは主に配当金の支払を272百万円行ったこと、親会社株主に帰属する当期純利益を1,477百万円計上したこと等によるものであります。
当社グループにおいては、当連結会計年度における経営上の重要な契約等にかかる特記事項はありません。
当社グループにおいては、当連結会計年度における研究開発活動は特段行っておりませんので特記事項はありません。