独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書

 

 

 

2021年9月28日

 

 

工藤建設株式会社

取締役会 御中

 

 

 

清陽監査法人

東京都港区

 

 

 

 

指定社員
業務執行社員

 

公認会計士

野 中 信 男

 

 

指定社員
業務執行社員

 

公認会計士

石 倉 郁 男

 

 

<財務諸表監査>

 監査意見

 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている工藤建設株式会社の2020年7月1日から2021年6月30日までの第50期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。

 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、工藤建設株式会社の2021年6月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

 監査意見の根拠

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

監査上の主要な検討事項

監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

 

 

工事契約における収益認識

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

【注記事項】(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、完成工事高の計上においては、進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準を適用しており、その他の工事については工事完成基準を適用している。

当事業年度において、工事進行基準に基づいて計上した完成工事高の金額2,263,045千円は、売上高の11%を占めている。その中には翌事業年度以降完成予定の工事に係る完成工事高496,207千円が含まれている。この完成工事高は、期末日における工事原価総額の見積りという不確実性が伴うため、適切に完成工事高が算定されないリスクが存在する。

また、工事完成基準に基づいて計上した完成工事高の金額9,931,246千円は売上高の50%を占めており、貸借対照表に計上されている未成工事支出金393,597千円は総資産の3%に相当する。

会社が工事に実績原価を集計するにあたり、工事進行基準の適用対象か、工事完成基準の適用対象か、各工事の粗利率や工事現況等の状況に応じて、以下の手法により、完成工事高や未成工事支出金を操作し利益を過大に計上するという潜在的なリスクが存在する。

 

・工事進捗度は、見積工事原価総額に対する期末日まで

  の実績原価総額の割合で計算されるため、工事進行基

  準繰越工事に、他の工事の実績原価を恣意的に付替

  え、完成工事高を過大に計上する。

・完成基準繰越工事に、完成工事原価を恣意的に付替

 え、未成工事支出金を過大に計上する。

・工事進行基準繰越工事の翌期の実績原価を恣意的に前

 倒し計上することにより、完成工事高を過大に計上す

 る。

 

以上のことから、当監査法人は、工事契約における収益認識は、工事進行基準における工事原価総額の見積り及び各工事の実績原価の正確性と期間帰属の適切性の影響を受けるため、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。

  当監査法人は、工事進行基準における工事原価総額の見積りの妥当性及び各工事の実績原価の正確性と期間帰属の適切性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。

(1)内部統制の評価

・工事原価総額の見積りに採用される実行予算等の策

 定・承認プロセス及びモニタリングの整備・運用状況

 を評価した。

・各工事の実績原価の正確性と期間帰属の適切性を担保

 する内部統制の整備・運用状況を評価した。

(2)工事原価総額の見積りの妥当性の評価

・工事進行基準適用工事のうち、期末日以前に完成引渡

 しされた工事全件について、実行予算等と実績原価の

 比較分析を実施した。

・工事進行基準繰越工事全件について進捗状況、見込粗

 利率を分析し、必要と判断した工事について、実行予

 算等が適切であるかどうかを工事契約の内容に照らし

 て検討し、また、モニタリング時の資料との整合性を

 確かめた。

(3)各工事の実績原価の正確性と期間帰属の適切性の検討

・当期の全工事について、各工事の粗利率と平均粗利率

 との乖離分析を行い、重要な乖離がある工事につい

 て、原因を調査し、粗利率の妥当性を検討した。

・繰越工事に計上された実績原価が一定金額以上の工事

 を抽出し、その工事に係る原価振替取引を識別し、そ

 の振替理由の妥当性を検討した。

・繰越工事に計上された実績原価が一定金額以上の工事

 を抽出し、各工事に計上された実績原価のうち、必要

 と判断した項目について見積書、注文請書、検収デー

 タとの照合及び実行予算、発注予算との比較を実施し

 た。

・必要と判断した工事について、期末日付近で工事現場

 を視察した。

・実績原価の計上時期を確かめるため、一定金額以上の

 工事未払金期末残高について確認を実施した。

 

 

 

財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任

経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 

 

財務諸表監査における監査人の責任

監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・  不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

・  財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

・  経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

・  経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

・  財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

 

<内部統制監査>

監査意見

 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、工藤建設株式会社の2021年6月30日現在の内部統制報告書について監査を行った。

当監査法人は、工藤建設株式会社が2021年6月30日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

監査意見の根拠

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任

 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。

 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。

なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。

 

内部統制監査における監査人の責任

監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。

監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。

・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。

・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。

監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

 

利害関係

 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

 

以 上

 

 

※1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管しております。

2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。

 

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