第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてコムシスグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針・経営戦略等

 私たちコムシスグループは、グループ一体となり、外部の様々なプレイヤーとも強力な協業・連携を図りつつ経営理念を実現します。

 

 <コムシスグループ経営理念>

 「時代をになう多様なインフラ建設」でお客様に選ばれ続ける企業を創ります

 「豊かな生活を支える社会基盤づくり」で国と地域に貢献します

  たゆまない改革を続けさらなる企業価値の向上を目指します

 

 コムシスグループの事業分野はキャリア系事業である電気通信設備工事にとどまらず、非キャリア系事業である都市の環境整備やICT関連工事、太陽光発電などの再生エネルギー事業に至るまで社会・経済活動を根底から支えるさまざまなインフラ工事を網羅しています。

 この経営理念では「お客様」「社会」「株主およびグループ従業員」の三つのステークホルダーに対してさらに一層の貢献をお約束し、グループが一体となり「コムシスビジョン NEXT STAGE 2023」の実現へ向け、まい進してまいります。

 

 お客様

~時代をになう多様なインフラ建設~

さらなる事業拡大を志向しながら品質・納期・価格などのサービス面でお客様より最大の評価をいただける企業グループを目指します。

 

 社会

~豊かな生活を支える社会基盤づくり~

さまざまなインフラ構築・建設を通して国や地域社会に貢献していくことが使命であると考えています。

 

 株主およびグループ従業員

~たゆまない改革を続けさらなる企業価値の向上~

人材のマルチスキル化、施工ITプラットフォームの構築など、生産性の向上や

コスト競争力の強化を図り、厳しい競争環境に打ち勝つ構造改革の取り組みを継続してまいります。

 

 

(2)目標とする経営指標

 コムシスグループは、2023年度を最終年度とする中期目標として「コムシスビジョン NEXT STAGE 2023」を進めております。

 

・売上高6,000億円以上

・営業利益500億円以上

・総還元性向70%目安を継続

 

「コムシスビジョン NEXT STAGE 2023」を達成するために

-キャリア事業の取り組み-

構造改革とITシステム統合によるコスト削減と生産性向上

 ・統合シナジーの創出 ・事業機会の確実な捕捉

-成長事業の取り組み-

売上拡大と利益拡大の両立

 ・既存、新領域拡大 ・M&A ・バーチャルカンパニー推進

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

 コムシスグループを取り巻く事業環境におきましては、5Gサービスの本格展開、防災・減災、国土強靭化など公共インフラ投資、社会全体のデジタル化に伴うICT投資、グリーン社会の実現に向けた再生可能エネルギー分野への投資拡大などが期待されております。

 長期化する新型コロナウイルス感染症の内外経済への影響により、先行きは不透明ではありますが、コムシスグループといたしましては、引き続き協力会社を含めた従業員の安全・健康に十分留意しつつ事業活動を展開してまいります。

 このような状況のもと、中長期ビジョン「コムシスビジョン NEXT STAGE 2023」達成に向け、コムシスグループにおける全体最適な事業運営体制を早期に確立するとともに、デジタルトランスフォーメーション(DX)を要とした構造改革により、経営基盤強化を図ってまいります。また、ニューノーマルに向けた働き方改革など各種施策を推進することにより、生産性向上にも取り組んでまいります。

 具体的には以下を主要施策として取り組んでまいります。

 

<主要施策>

① バーチャルカンパニーによる一体運営

② ITプラットフォーム統合によるワークフロー標準化

③ リソース配備の全体最適化

④ フロント/バックオフィス機能の集約

⑤ ICT活用による生産性向上

⑥ M&Aによる成長基盤強化

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてコムシスグループが判断したものであります。

 

(1)特定取引先への依存に伴うリスク

 コムシスグループの主たる事業はNTTグループ各社を主要取引先とした電気通信設備工事事業でありますが、その依存度が50%程度あるため、NTTグループ各社の設備投資の規模や構造等の動向により、コムシスグループの業績に影響を及ぼすリスクを有しております。

 こうした中、新たな事業領域へのチャレンジや成長事業(ITソリューション事業、社会システム関連事業)の拡大に取り組んでおります。

 

(2)安全品質に関するリスク

 コムシスグループは、事故を発生させた場合、各取引先からの信頼を失うとともに、一定期間指名停止等による受注機会の喪失や暇庇担保責任及び製造物責任の履行等により、グループの業績に影響を及ぼすリスクを有しております。

 こうした中、「安全・品質と信頼の確保」を最優先に、人身事故はもとより設備事故を含めた「事故の撲滅」を目標に、協力会社を含めた社員研修等の実施により、工事の安全品質管理の徹底に取り組んでおります。

 

(3)個人情報の流出に関するリスク

 コムシスグループは、個人情報を含む取引先から委託された情報等の管理については、万が一、預かった情報の処理・保管等の再委託先による情報流出や外部からの不正アクセス等の犯罪行為による情報漏洩が発生した場合、各取引先に対する信頼を失うとともに、管理責任を問われる損害賠償責任の履行等により、グループの業績に影響を及ぼすリスクを有しております。

 こうした中、統括事業会社のISO/ IEC27001 (情報セキュリテイマネジメントシステム)やプライバシーマークの認証取得の実績を活かし、グループ全体として情報セキュリティ管理に万全を期しております。

 

(4)業績の季節変動に伴うリスク

 コムシスグループの主たる事業である電気通信設備工事事業においては、受注及び売上の計上が第4四半期に偏重する傾向があるため、連結会計期間の上半期と下半期のグループ業績に著しい相違が生じるリスクを有しております。

 

(5)保有資産に関するリスク

 コムシスグループは、事業運営上の必要性から、不動産や有価証券等の資産や年金資産を保有しておりますが、時価の変動等により、グループの業績に影響を及ぼすリスクを有しております。

 こうした中、事業運営上不要となった不動産及び有価証券等の売却、専門家もメンバーに加え定期的に開催している資産運用委員会における年金資産のリスクを分散する運用方針の決定等、時価変動の影響抑制に取り組んでおります。

 

(6)取引先の信用リスク

 コムシスグループは、取引先の信用不安が発生した場合、当該取引先が顧客であれば工事代金の回収不能の発生、または、外注先であれば工事の施工遅延等により、グループの業績に影響を及ぼすリスクを有しております。

 こうした中、取引先に関して外部調査機関等の利用によるリアルタイムな与信管理を厳格に行うとともに、法務部門による契約書審査を行うなど、信用リスク回避に向けて万全の体制を構築しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度におけるコムシスグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

<コムシスグループの業績>

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、依然として厳しい状況にあります。感染拡大の防止策を講じつつ社会経済活動のレベルを段階的に引き上げ、一部に持ち直しの動きがみられるものの、国内外の感染拡大による影響や金融資本市場の変動等に注視する必要があり、先行きについては不透明な状況が続くと見込まれます。

 コムシスグループを取り巻く事業環境におきましては、情報通信分野においては、社会のデジタル化・オンライン化を支える高速・大容量の情報通信基盤の整備・構築が求められており、高度無線環境整備推進事業など光ファイバ網の整備、5Gサービス拡大のための基地局設置などが進められてまいりました。公共・民間分野においては、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー事業への取組強化、激甚化・頻発化する自然災害に対応した防災・減災対策、道路・橋梁などの老朽化対策など社会インフラ投資が進み、また、GIGAスクールなど文教分野におけるICT環境整備への投資も拡大いたしました。

 コムシスグループといたしましては、高度無線環境整備推進事業など全国規模のプロジェクトに対応するため、グループリソースを最大限活用して施工体制を構築・強化するとともに、バーチャルカンパニーによるグループ全体の営業連携強化、事業領域拡大及び生産性向上を図ってまいりました。また、コロナ禍におけるテレワークなどICT活用による働き方改革も推し進め、コスト削減にも取り組んでまいりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

イ 財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、479,419百万円(前期比6.5%増)となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、148,611百万円(前期比6.6%増)となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、330,807百万円(前期比6.5%増)となりました。

 

ロ 経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、受注高586,512百万円(前期比0.7%減)、売上高563,252百万円(前期比0.4%増)となりました。

 また、損益につきましては、営業利益41,572百万円(前期比6.7%増)、経常利益42,941百万円(前期比7.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益29,369百万円(前期比13.0%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

グループ別の受注高・売上高・セグメント利益[営業利益]

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

セグメントの名称

受注高

売上高

セグメント利益

[営業利益]

金額

増減率

金額

増減率

金額

増減率

日本コムシスグループ

291,945

△4.7%

279,431

△0.6%

21,171

3.0%

サンワコムシスエンジニアリンググループ

60,235

4.6%

58,722

1.5%

6,057

6.5%

TOSYSグループ

32,743

11.5%

29,890

3.4%

1,615

7.6%

つうけんグループ

56,170

7.9%

52,395

3.1%

4,281

20.6%

NDSグループ

80,745

△3.5%

79,213

△5.2%

3,824

△7.7%

SYSKENグループ

33,897

△1.3%

33,473

5.2%

1,982

54.4%

北陸電話工事グループ

16,758

17.4%

16,186

18.7%

511

46.4%

コムシス情報システムグループ

12,131

6.1%

12,052

4.4%

1,532

14.5%

(注) 「受注高」及び「売上高」は外部顧客への取引高を記載しております。なお、「セグメント利益」は当社及びセグメント間取引により生じた利益を含んでおります。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,567百万円減少し、32,936百万円(前期比7.2%減)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(単位:百万円)

 

営業活動による

キャッシュ・フロー

投資活動による

キャッシュ・フロー

財務活動による

キャッシュ・フロー

現金及び現金同等物

期末残高

当連結会計年度

25,469

△8,861

△20,258

32,936

前連結会計年度

37,496

△9,919

△19,819

35,503

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 コムシスグループが営んでいる事業の大部分を占める電気通信設備工事事業では生産実績を定義することが困難であり、また請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐいません。

 よって「生産、受注及び販売の状況」については、当社の連結での受注、売上及び手持高の状況をセグメント別に記載しております。

 

イ 受注実績

 セグメントの名称

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 (百万円)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 (百万円)

 増減率

 (%)

日本コムシスグループ

306,317

291,945

△4.7

サンワコムシスエンジニアリンググループ

57,604

60,235

4.6

TOSYSグループ

29,372

32,743

11.5

つうけんグループ

52,072

56,170

7.9

NDSグループ

83,636

80,745

△3.5

SYSKENグループ

34,334

33,897

△1.3

北陸電話工事グループ

14,277

16,758

17.4

コムシス情報システムグループ

11,438

12,131

6.1

その他

1,664

1,885

13.2

合計

590,718

586,512

△0.7

(注)1 受注実績は外部顧客への取引高を記載しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ロ 売上実績

 セグメントの名称

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 (百万円)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 (百万円)

 増減率

 (%)

日本コムシスグループ

281,132

279,431

△0.6

サンワコムシスエンジニアリンググループ

57,855

58,722

1.5

TOSYSグループ

28,895

29,890

3.4

つうけんグループ

50,799

52,395

3.1

NDSグループ

83,522

79,213

△5.2

SYSKENグループ

31,832

33,473

5.2

北陸電話工事グループ

13,633

16,186

18.7

コムシス情報システムグループ

11,545

12,052

4.4

その他

1,664

1,885

13.2

合計

560,882

563,252

0.4

(注)1 売上実績は外部顧客への取引高を記載しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3 主な相手先別の売上及びその割合は次のとおりであります。

 相手先

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

NTTグループ

250,484

44.7

242,182

43.0

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

ハ 手持高

 セグメントの名称

 前連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

 (百万円)

 当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 (百万円)

 増減率

 (%)

日本コムシスグループ

149,318

161,832

8.4

サンワコムシスエンジニアリンググループ

20,228

21,740

7.5

TOSYSグループ

5,724

8,577

49.8

つうけんグループ

7,609

11,384

49.6

NDSグループ

15,025

16,557

10.2

SYSKENグループ

11,221

11,645

3.8

北陸電話工事グループ

2,059

2,630

27.8

コムシス情報システムグループ

1,753

1,832

4.5

その他

合計

212,941

236,201

10.9

(注)1 手持高は外部顧客への取引高を記載しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてコムシスグループが判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ 経営成績等

a.財政状態

(資産の部)

 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ21,779百万円増加し、278,860百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。

流動資産

増減額(△は減少)

主な要因

受取手形・完成工事未収入金等

17,403百万円

日本コムシスグループにおける増加

未成工事支出金等

2,108百万円

サンワコムシスエンジニアリンググループにおける増加

 

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ7,596百万円増加し、200,559百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。

固定資産

増減額(△は減少)

主な要因

有形固定資産

2,082百万円

日本コムシスグループにおける工事基地の建設等による増加

無形固定資産

△365百万円

のれんの償却による減少

投資その他の資産

5,880百万円

退職給付に係る資産の増加

 

 この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ29,376百万円増加し、479,419百万円となりました。

 

(負債の部)

 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ10,187百万円増加し、128,229百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。

流動負債

増減額(△は減少)

主な要因

支払手形・工事未払金等

7,523百万円

日本コムシスグループにおける増加

未払法人税等

3,933百万円

当社における増加

短期借入金

△1,897百万円

SYSKENグループにおける借入金の返済による減少

 

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ924百万円減少し、20,382百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。

固定負債

増減額(△は減少)

主な要因

長期借入金

△643百万円

NDSグループにおける借入金の返済による減少

退職給付に係る負債

△588百万円

NDSグループにおける減少

繰延税金負債

166百万円

日本コムシスグループにおける増加

 

 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ9,262百万円増加し、148,611百万円となりました。

 

 

(純資産の部)

 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ20,113百万円増加し、330,807百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。

純資産

増減額(△は減少)

主な要因

利益剰余金

19,813百万円

親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加

 この結果、自己資本比率は68.3%(前連結会計年度末は68.3%)となりました。

 

b.経営成績

(売上高)

 グループ全体の営業連携強化による事業領域の拡大に取り組み、当連結会計年度の売上高は563,252百万円となり、前連結会計年度に比べ2,370百万円の増収となりました。

 

(営業利益)

 徹底した工程管理による生産性向上や、働き方改革の推進により経費削減等の利益改善に努め、当連結会計年度の営業利益は41,572百万円となり、前連結会計年度に比べ2,618百万円の増益となりました。

 

(経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益は2,043百万円となりました。これは受取配当金1,138百万円などによるものであります。また、営業外費用は673百万円となりました。これは、新型コロナウイルス感染症関連費用285百万円などによるものであります。この結果、当連結会計年度の経常利益は42,941百万円となり、前連結会計年度に比べ2,876百万円の増益となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の特別利益は2,926百万円となりました。これは投資有価証券売却益2,320百万円などによるものであります。また、特別損失は2,603百万円となりました。これは、減損損失1,526百万円などによるものであります。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益29,369百万円となり、前連結会計年度に比べ3,374百万円の増益となりました。

 

c.キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

ロ 資本の財源及び資金の流動性

(資金需要)

 コムシスグループの資金需要は、営業活動については、生産に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、従業員給与等の販売費及び一般管理費が主な内容であります。投資活動については、事業伸長・生産性向上及び新規事業立上げを目的とした設備投資が主な内容であります。

 

(財政政策)

 コムシスグループでは、有利子負債を圧縮し、連結ベースでの資金管理の強化を図るため、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しております。

 

ハ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」につきまして、当連結会計年度の達成状況は次のとおりであり、目標を達成しております。

 当連結会計年度における売上高につきましては、563,252百万円(前期比0.4%増)となり、通期目標であった560,000百万円を達成いたしました。

 また、営業利益につきましては、41,572百万円(前期比6.7%増)となり、こちらも通期目標であった38,000百万円を達成いたしました。

 

ニ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

<日本コムシスグループの業績>

 日本コムシスグループは、通信事業者の設備投資が減少する中、GIGAスクールなどのITソリューション事業や公共事業及び大型太陽光発電設備工事をはじめとする再生可能エネルギー事業などの受注拡大に取り組んでまいりましたが、受注高291,945百万円(前期比4.7%減)、売上高279,431百万円(前期比0.6%減)となりました。営業利益は、経費削減施策等の取組により21,171百万円(前期比3.0%増)となりました。

 セグメント資産は、完成工事未収入金等が増加したことなどにより273,159百万円(前期比9.0%増)となりました。

 

<サンワコムシスエンジニアリンググループの業績>

 サンワコムシスエンジニアリンググループは、NCC設備事業において、技術者確保によるシェア拡大とともに、ICT活用による費用削減に努めてまいりました。NCC設備事業以外も営業本部と連携した施工営業活動による受注拡大及びマルチスキル化による生産性の向上に積極的に取り組んでまいりました。

 この結果、受注高60,235百万円(前期比4.6%増)、売上高58,722百万円(前期比1.5%増)となり、営業利益も、継続的な利益率改善により、6,057百万円(前期比6.5%増)となりました。

 セグメント資産は、未成工事支出金等が増加したことなどにより39,061百万円(対前期比5.7%増)となりました。

 

<TOSYSグループの業績>

 TOSYSグループは、通信事業者の設備投資が減少する中、高度無線環境整備工事やGIGAスクール等の受注拡大に努め、ワークライフバランスの充実に向けて業務改善や働き方改革に取り組んでまいりました。

 この結果、受注高32,743百万円(前期比11.5%増)、売上高29,890百万円(前期比3.4%増)、営業利益1,615百万円(前期比7.6%増)となりました。

 セグメント資産は、完成工事未収入金等、有形固定資産及び無形固定資産等が減少したことなどにより、24,708百万円(前期比2.7%減)となりました。

 

<つうけんグループの業績>

 つうけんグループは、通信事業者からの高度無線環境整備工事及びGIGAスクールの受注増に加え、大型太陽光発電設備工事やM&A等による業容拡大に取り組んでまいりました。

 この結果、受注高56,170百万円(前期比7.9%増)、売上高52,395百万円(前期比3.1%増)となり、営業利益も、「筋肉質な経営基盤の構築」をテーマに直接工事費をはじめとした各種費用削減策の取組により、4,281百万円(前期比20.6%増)となりました。

 セグメント資産は、完成工事未収入金等が増加したことなどにより、47,301百万円(前期比11.4%増)となりました。

 

<NDSグループの業績>

 NDSグループは、通信事業者からの設備建設工事等の受注確保・拡大に加え、東海圏をはじめ首都圏・関西圏においても、道路関連設備工事、建物内電気設備工事・通信設備工事、土木工事及びICT関連事業等の受注確保に取り組んでまいりましたが、大型工事案件の減少や工事完成の遅れにより、受注高80,745百万円(前期比3.5%減)、売上高79,213百万円(前期比5.2%減)となり、営業利益も、経費削減等に努めるも減収の影響を補うまでには至らず、3,824百万円(前期比7.7%減)となりました。

 セグメント資産は、78,856百万円(前期比2.4%減)となりました。

 

<SYSKENグループの業績>

 SYSKENグループは、通信事業者からの設備建設工事等の受注確保に加え、九州エリア管内において、高度無線環境整備工事及び大型太陽光発電設備工事、災害復旧工事等の完成、工事管理の効率化による生産性向上に取り組んでまいりました。

 この結果、受注高33,897百万円(前期比1.3%減)、売上高33,473百万円(前期比5.2%増)となり、営業利益は、利益率の高い大型工事の完成及びコストの大幅削減により、1,982百万円(前期比54.4%増)となりました。

 セグメント資産は、25,017百万円(前期比5.8%増)となりました。

<北陸電話工事グループの業績>

 北陸電話工事グループは、通信事業者からの高度無線環境整備工事等の受注拡大に加え、電線共同溝・道路付帯設備工事等の社会インフラ工事及び教育環境整備工事等の受注拡大にも取り組んでまいりました。

 この結果、受注高16,758百万円(前期比17.4%増)、売上高16,186百万円(前期比18.7%増)、営業利益511百万円(前期比46.4%増)となりました。

 セグメント資産は、14,481百万円(前期比29.3%増)となりました。

 

<コムシス情報システムグループの業績>

 コムシス情報システムグループは、通信事業者や官公庁及び金融系事業分野の受注拡大に取り組んでまいりました。

 この結果、受注高12,131百万円(前期比6.1%増)、売上高12,052百万円(前期比4.4%増)となり、営業利益も、プロジェクトマネジメントの徹底や現場改善活動による利益の最大化と不採算工事の抑制に努め、1,532百万円(前期比14.5%増)となりました。

 セグメント資産は、受取手形・完成工事未収入金等が増加したことなどにより、9,240百万円(前期比13.2%増)となりました。

 

(参考)<当社(持株会社)の状況>

 当社は、日本コムシス株式会社等統括事業会社から経営管理料として1,368百万円、配当金として11,800百万円を収受いたしました。この結果、営業収益13,168百万円(前期比2.1%増)、営業利益11,836百万円(前期比2.6%増)及び当期純利益11,755百万円(前期比2.6%増)となりました。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 コムシスグループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、工事進行基準の進捗度、工事損失引当金の計上、固定資産の減損、たな卸資産の評価、退職給付債務及び年金資産の認識、繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関して、必要と思われる見積り及び判断を合理的な基準に基づき実施しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。

 なお、コムシスグループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 コムシスグループにおいて、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる重要な見積りは以下の通りであります。

工事進行基準

 一部の連結子会社は、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事契約については、工事進行基準を適用しております。工事の進捗度の見積りは原価比例法を採用しており、工事進行基準の適用にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における進捗度を合理的に見積る必要があります。工事進行基準による収益の計上の基礎となる工事原価総額は、工事契約ごとの実行予算を使用して見積りを行っておりますが、実行予算の策定にあたっては、必要となる施工内容に応じた外注費及び材料等の調達価格の見積りに不確実性を伴うため、当社グループの業績を変動させる可能性があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当連結会計年度におけるコムシスグループが支出した研究開発費の総額は、182百万円であります。なお、各セグメントごとの研究開発費は次のとおりであります。

 日本コムシスグループは、工事の生産性向上に資する新技術の調査研究、ICT施工技術の開発等に取り組んでおり、当連結会計年度の研究開発費の金額は、36百万円であります。

 NDSグループは、ネットワーク技術に関する研究開発及び通信設備工事に関連する技術開発と、新規事業分野に関する新商品及び新サービスの研究開発に取り組んでおり、当連結会計年度の研究開発費の金額は、74百万円であります。

 SYSKENグループは、通信設備部門の機械化、省力化、また電子情報化によるコストダウンと安全・品質の向上及びドローンを活用した新規事業分野の開発に取り組んでおり、当連結会計年度の研究開発費の金額は、58百万円であります。

 北陸電話工事グループは、安全・品質の向上に関する各事業の技術開発活動に取り組んでおり、当連結会計年度の研究開発費の金額は、13百万円であります。