第2 【事業の状況】

 

「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で記載しています。

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度(平成26年7月1日~平成27年6月30日)の国内建設市場は、民間設備投資は緩やかな増加基調となりましたが、公共投資については国の2014年度予算の執行が年度の前半に集中したため、昨年7月以降の国からの発注は低調となりました。一方、東京都の「東京都長期ビジョン」による橋梁の長寿命化及び耐震化の施策や、NEXCO等の高速道路会社による道路の老朽化対策、大規模修繕等の本格化により、補修分野の発注は比較的堅調な受注環境となりました。しかしながら、建設技能技術者や工事資材等の需給動向には引き続き注意が必要な状況となっています。

このような環境のなか、当社グループは老朽化した社会インフラの補修・補強及び長寿命化や予防保全の高まるニーズに対して積極的な受注活動を行った結果、受注高は前年同期比1.3%減の54,811百万円となりました。売上高については、前期からの繰越工事の施工が順調に進んだため、前年同期比5.1%増の52,124百万円となりました。

損益については、期首の繰越工事が前期に比べ5,947百万円多く、また、大型工事の受注も増加したことにより施工の平準化が図られたことに加え、受注時採算の厳格な検討や原価管理の徹底により粗利益率が改善し営業利益は前年同期比21.3%増の9,144百万円、経常利益は前年同期比19.5%増の9,480百万円、当期純利益は前年同期比18.3%増の5,926百万円となりました。

各セグメントにおける、受注実績、売上実績、及び受注残高は次の通りです。(各実績は外部顧客に対するものを記載しています。)

 

 

 

受注実績

 

(単位:百万円)

区 分

前連結会計年度
(自 平成25年7月1日
  至 平成26年6月30日)

当連結会計年度
(自 平成26年7月1日
  至 平成27年6月30日)

国内建設

53,671

52,746( △1.7%)

その他

1,874

2,064( 10.1%)

合 計

55,546

54,811( △1.3%)

(注)表中の百分率は、対前年増減率

売上実績

 

(単位:百万円)

区 分

前連結会計年度
(自 平成25年7月1日
  至 平成26年6月30日)

当連結会計年度
(自 平成26年7月1日
  至 平成27年6月30日)

国内建設

47,724

50,059(  4.9%)

その他

1,874

2,064( 10.1%)

合 計

49,599

52,124(  5.1%)

(注)1.表中の百分率は、対前年増減率

 2.主要な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

売上高(百万円)

割合(%)

売上高(百万円)

割合(%)

国土交通省

11,393

23.0

10,843

20.8

 

 

受注残高

 

(単位:百万円)

区 分

前連結会計年度末
(自 平成25年7月1日
  至 平成26年6月30日)

当連結会計年度末
(自 平成26年7月1日
  至 平成27年6月30日)

国内建設

21,219

23,906(  12.7%)

その他

合 計

21,219

23,906(  12.7%)

(注)表中の百分率は、対前年増減率

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,323百万円増加し、17,127百万円となりました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー
 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローについては、主に税金等調整前当期純利益の増加により、4,804百万円の資金の増加となりました。前期比では31百万円の資金の減少となり、これは主に売上債権によるもの△6,226百万円、仕入債務によるもの+4,188百万円、及び税金等調整前当期純利益によるもの+1,180百万円です。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー
 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローについては、主に有価証券・投資有価証券の取得等により、690百万円の資金の減少となりました。前期比では4,116百万円の資金の増加となり、これは主に有価証券・投資有価証券の取得によるもの△12,603百万円、同償還によるもの+17,857百万円です。

 ③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローについては、配当金の支払い及び自己株式の取得により、1,801百万円の資金の減少となりました。前期比では297百万円の資金の減少となり、これは主に、配当金の支払いによるもの△297百万円です。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループが営んでいる事業の大部分を占める国内建設事業では生産実績を定義することが困難であり、「国内建設」及び「その他」の一部においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわないため受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」における各セグメントの業績に関連付けて記載しています。

 

3 【対処すべき課題】

東日本大震災以降も、各地で地震が頻発し、今後起こり得る巨大地震への備えがますます重要になっています。また、橋梁やトンネルなどの老朽化が問題になり始めてから、かなりの年数が経過しましたが、耐震対策や老朽化対策の進捗は、国、高速道路会社、地方自治体それぞれで異なっているのが実情です。
 大きく分ければ、耐震対策が比較的進んでいる国や高速道路会社および三大都市圏の自治体については、予防保全型維持管理のニーズが今後、高まってくることが予想され、三大都市圏以外の自治体については通行が規制されている橋梁が今なお、数多くあることなどから耐震対策、老朽化対策の課題が山積している状況と思われます。このような状況のなか、当社は今まで以上に、各客先のニーズを把握し、当社の製品や工法でお応えできるようしっかりとした準備をしていくことが大事であると考えます。

地方公共団体は、発注形態も様々であり、案件の規模も比較的小さくなりがちなため、きめ細かく対応する必要があります。全国主要都市に本拠を置く地域子会社を活用して、幅広いニーズを取り込んでいくとともに、国や高速道路会社からの受注については、需要の多い地域に人員を集中配置して、限られた人員のなかで効率的な受注と施工を目指すとともに、工事用材料・製品の販売による売り上げ拡大も図ります。

既存の構造物を対象とする工事は、サービスを供用しながら施工する必要がある場合が非常に多く、また、設計通り施工できることのほうが少ないなど、品質、コスト、安全、環境への配慮などの相反する条件を満たしながら、工期内に竣工することが求められます。このような、困難な条件を克服するためにも、長年培った技術力やノウハウを施工に活かすとともに、現場からのフィードバックや発注者からのニーズに応えるべく研究開発にも注力して、新しい工法や製品、材料を生み出し、また既にある技術に改良を加えながら、「社会資本を良好な状態で次世代に引き継ぐ」との使命感のもと、公共インフラの総合メンテナンスを通じて、豊かで安全な社会の実現に貢献してまいります。

 

《財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針》

当社は、平成20年2月5日の取締役会において決議した「当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(会社法施行規則第118条3号本文に定義されるものをいい、以下「本プラン」といいます。)に関し、その後の当社を取り巻く環境や資本市場の変化を考慮し、一部を見直して平成23年2月4日に継続いたしました。その後、東日本大震災や中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故などにより、当社の事業分野への注目度が更に高まるなどの事業環境の変化に対応するため、再度継続することを平成26年2月10日の取締役会で決議いたしました。

「本プラン」の有効期間は、平成26年2月10日から平成28年6月期の決算発表(平成28年8月中旬)までとしておりますが、本年5月の改正会社法施行および6月の株式会社東京証券取引所によるコーポレートガバナンス・コードの適用開始を受け、検討を重ねた結果、平成27年8月10日開催の取締役会において「本プラン」を同日付で廃止することを決定いたしました。

なお、「本プラン」の内容は以下の通りです。

 

1.当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 

上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案またはこれに類似する行為があった場合においても、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、当社といたしましては、一概にこれを否定するものではなく、最終的には株主全体の意思により判断されるべきものと考えております。

しかしながら、本プランを最初に決議した平成20年当時ほどではないものの、わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大規模買付を提案される可能性は低いとは言いきれません。こうした大規模買付の中には、その目的等からみて企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要する恐れがあるもの、対象会社の取締役会や株主が大規模買付提案の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方といたしましては、当社グループの企業理念、企業価値のさまざまな源泉、当社グループを支えていただいているステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。

この実現に資する取組みとして、当社は、当社の株式に対する大規模買付提案がなされた場合、当社の企業価値・株主共同の利益に資するか否かという観点から、まず、当社取締役会が情報の収集およびその検討等を行い、その結果や当社取締役会としての意見を株主の皆様に開示することで、当社の株主の皆様が十分な情報のもと、適切なご判断を行っていただけるような仕組みを構築することが不可欠であると考えております。

当社は現時点において当社株式等の大規模買付提案を受けているわけではなく、また、本プランは、いわゆる買収防衛策について定めるものではありません。買収防衛策の導入につきましては、重要な経営課題の一つとして、法制度や関係当局の判断・見解、市場の受け止め方等を注視しながら、導入の要否、導入を行う場合には、その内容についての検討を行ってまいります。

 

2.基本方針の実現に資する取組みについて

 

当社は、企業価値・株主共同の利益の向上が経営の最重要課題の一つと認識しています。以下に掲げる取組みは、基本方針の実現に資するものと考えます。

<1>企業価値・株主共同の利益の向上に向けた取組み

①当社の経営の基本方針

当社は、純粋持株会社として子会社の経営の支配、指導、管理を行っています。子会社グループの主要な事業は、土木・建築分野のコンクリート構造物の補修・補強市場において、独自工法を含む多種多様な工法により、自社開発の工事材料や、樹脂接着剤・注入剤(子会社グループ内で製造)を用いて施工する特殊工事です。また補修・補強工事という性格上、新設・新築に比べ請負額が比較的少額で、工期も短く、設計図と実際の施工対象物の状況が異なるなどの悪条件を克服しながら施工しなければならないなど、高度な技術力と様々なノウハウが必要な業態です。その一方、施工対象とする構造物は、供用中の道路橋梁やトンネル、学校、鉄道各社や電力会社のインフラなど公共性の高い社会資本が多く、地域住民の安全確保に直結する社会貢献度の高い重要な事業を行っているいわば「縁の下の力持ち」的な企業集団だと自負しています。今ある社会資本を、環境への負荷が大きいスクラップ&ビルドではなく、適時適切にメンテナンスすることにより良好な状態で次世代に引き継ぐことが私たちの使命だと考えています。

②中期的な企業価値向上のための取組み

高度成長期に造られた多くの橋梁やトンネルなどの構造物の老朽化が、各地で問題になっています。高速道路各社が、橋梁をはじめとする構造物の更新や大規模な補修工事に着手するとの発表も昨年来相次いでおり、2020年の東京オリンピック開催も決定したことから、インフラの整備に拍車がかかることも予想されます。また、災害時の避難所となる学校等の建物の耐震補強工事も急務です。
 今後建設業界では、技術力や生産性の向上、経営の効率化により、良いものを低コストで提供する企業が評価される時代を迎えるとの認識を当社は持っていますが、東京オリンピックに向けて、一時的な建設バブルが到来する恐れもあり、すでに資機材や労務費の高騰も始まっています。こうした中、当社グループは、いたずらに事業拡大を図らず得意とする補修・補強分野に経営資源を集中し、今までに培ってきた技術力をさらに向上させ、また補修・補強に関する新工法や新商品の開発に取り組んでいきます。また、これまでに蓄積した技術やノウハウを改良し、施工品質を磨くことで、会社の評価をさらに向上させ、優秀な人材を確保するとともに、業績の向上と安定した配当を行い、またコーポレートガバナンスを強化することにより、様々な課題をクリアーし、企業価値ひいては株主共同の利益向上に努めて参ります。

 

3.本プランの内容

 

<1>対象となる買付等

本プランは下記①または②に該当する当社株券等の大規模買付提案またはこれに類似する行為(以下「買付等」といいます)がなされる場合を適用対象とします。買付等を行う者または提案する者(以下「買付者等」といいます)は、予め本プランに定められる手続に従うこととします。

①当社が発行者である株券等 について、保有者 の株券等保有割合 が15%以上となる買付

②当社が発行者である株券等 について、公開買付 に係る株券等の株券等所有割合 およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が15%以上となる公開買付

 

<2>買付者等に対する情報提供の要求

買付者等は、当社取締役会が別段の定めをした場合を除き、買付等の実行に先立ち、当社取締役会に対して、以下の各号に定める情報(以下「本必要情報」といいます)および当該買付者等が買付等に際して本プランに定める手続を遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下「買付説明書」と総称します)を当社の定める書式により提出していただきます。

当社取締役会は、当該買付説明書の記載内容が本必要情報として不十分であると判断した場合には、買付者等に対し、適宜回答期限を定めた上で、追加的に情報を提供するよう求めることがあります。この場合、買付者等においては、かかる情報を追加的に提供していただきます。

①買付者等およびそのグループ(共同保有者 、特別関係者および(ファンドの場合は)各組合員その他の構成員を含みます)の詳細(具体的名称、資本構成、事業内容、財務内容、株券等の所有状況および取引状況等を含みます)

②買付等をする株券等の種類、買付等の目的、方法および内容(経営参画の意思の有無、買付等の対価の価格・種類、買付予定の株券等の数および買付等を行った後における株券等所有割合、買付等の時期、関連する取引の仕組み、買付等の方法の適法性等を含みます)

③買付等の価格の算定根拠(算定の前提事実、算定方法、算定の経緯、算定に用いた数値情報および買付等にかかる一連の取引により生じることが予想されるシナジーの内容、そのうち少数株主に対して分配されるシナジーの内容を含みます)

④買付等の資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます)の具体的名称、調達方法、関連する取引の内容を含みます)

⑤買付等の後における当社および当社グループの経営方針、事業計画、資本政策および配当政策

⑥買付等の後における当社および当社グループの従業員、取引先、顧客、地域社会その他の当社に係る利害関係者の処遇等の方針

⑦当社の他の株主との利益相反を回避するための具体的方策

⑧その他当社取締役会が合理的に必要と判断する情報

 

<3>買付等の内容の検討・買付者等との交渉・代替案の検討

①当社取締役会による検討作業

買付者等から情報・資料等(追加的に要求したものも含みます)の提供が十分になされたと当社取締役会が認めた場合、その時点から、対価を円貨現金のみとする公開買付による当社全株式の買付の場合は原則として60日間を超えない検討期間、その他の大規模買付行為の場合は原則として90日間を超えない検討期間(以下「取締役会検討期間」といいます)を当社取締役会は設定します。

当社取締役会は、取締役会検討期間内において買付者等から提供された情報・資料等に基づき、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の観点から、買付者等の買付等の内容および当社取締役会としての代替案の検討を行います。

なお、当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するようになされることを確保するために、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家等)の助言を得ることができるものとします。

 

②株主およびステークホルダーに対する情報開示

当社取締役会は、買付者等から買付の提案がなされた事実とその概要、本必要情報の概要および当社取締役会による検討内容(取締役会検討期間の開始日および終了日を含みます)その他の状況のうち当社取締役会が適切と判断する事項について、速やかに情報開示を行うものとします。

 

<4>不適切な買付等の要件

当社は、買付者等による買付等が下記のいずれかに該当する場合、当該買付等を不適切な買付等であると考えます。

①上記<2>「買付者等に対する情報提供の要求」に定める情報提供および取締役会検討期間の確保その他本プランに定める手続を遵守しない買付等である場合

②下記に掲げる行為その他これに類似する行為により、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらす恐れのある買付等である場合

(ⅰ)株式等を買占め、その株式等につき当社に対して高値で買取を要求する行為

(ⅱ)当社の経営を一時的に支配して、当社の重要な資産等を廉価に取得する等、当社の犠牲の下に買付者等の利益を実現する経営を行うような行為

(ⅲ)当社の資産を買付者等やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する行為

(ⅳ)当社の経営を一時的に支配して、当社の事業に当面関係していない高額資産等を処分させ、その処分利益をもって、一時的な高配当をさせるか、一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って高値で売り抜ける行為

③強圧的二段階買付(最初の買付で全株式の買付を勧誘することなく、二段階目の買付条件を株主に対して不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付等の株式買付を行うことをいいます)等株主に株式の売却を事実上強要する恐れのある買付等である場合

④当社に、当該買付等に対する代替案を提示するために合理的に必要な期間を与えることなく行われる買付等である場合

⑤当社株主に対して、本必要情報その他買付等の内容を判断するために合理的に必要とされる情報を十分に提供することなく行われる買付等である場合

⑥買付者等による買付等の後の経営方針または事業計画等の内容が不十分または不適当であること等のため、当社と当社利害関係者との間の信頼関係・取引関係等を破壊する、または当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する重大なおそれのある買付等である場合

⑦買付等の条件(対価の価額・種類、買付等の時期、買付等の方法の適法性、買付等の実行の蓋然性、買付等の後における当社の従業員、取引先、顧客、地域社会その他の当社に係る利害関係者の処遇等の方針等を含みます)が、当社の本源的価値に鑑み、著しく不十分または不適当な買付等である場合

⑧買付者等が公序良俗の観点から当社の支配株主として不適切であると合理的な根拠をもって判断される場合

 

<5>本プランの有効期間、廃止および変更

本プランは、平成26年2月10日から効力が発生するものとし、平成28年6月期の決算発表(平成28年8月中旬)まで有効といたします。ただし、有効期間の満了前であっても、当社取締役会は、随時本プランの再検討を行い、内容の見直しを行う場合があります。

本プランが廃止または変更された場合には、当該廃止または変更の事実および(変更の場合には)変更内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、速やかに情報開示を行います。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。

 

① 公共工事への依存

当社グループは、売上高に占める公共工事の割合が非常に高いので、国および地方自治体が発注する公共事業が予想以上に削減された場合には、業績に影響を与える可能性があります。

② 法的規制

当社グループの主たる事業である土木建築工事業は、建設業法等の規制を受けており、法律の改正や法的規制の新設により、業績に影響を与える可能性があります。

③ 取引先の与信

民間から工事を請負った時、発注者である取引先が工事代金受領前に信用不安に陥った場合、貸倒れが発生し業績に影響を与える可能性があります。

④ 保有資産の価格変動

当社グループは、株式等及び事業用不動産を保有しているので、今後時価が著しく下落した場合には、減損の対象となり、業績に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、多様化する社会及び客先からのニーズに迅速に対応し、市場に密着した研究開発を行っています。当連結会計年度の研究開発費としては291百万円を投入しました。
 なお、当企業集団における研究開発活動は、おもに「国内建設」に係わるものであり、セグメントに区分して記載していません。
 
1. コンクリート床版上面含浸材の開発
 道路橋RC床版は雨水の浸透や自動車荷重の繰り返しにより劣化が進行します。床版上面からの水分の浸入を止めることは,RC床版の長寿命化対策として非常に有効な工法です。この材料は,床版上面の脆弱層やひび割れの補修効果を高めるため粘度を低くし,また交通規制をできるだけ短くするため硬化時間を短く調整しています。現在,色々な現場に材料を提供しています。舗装打ち換え時に施工可能な簡易な工法であり,全国の地方自治体においても需要が見込まれます。
 
2. 鋼桁疲労亀裂対策工法の開発
 鋼桁の疲労亀裂の進展を遅らせて,構造物の延命化を図る工法の検討を行いました。高度な技能を持たない素人でも作業ができることを念頭に開発しました。接着剤を塗った鋼桁の亀裂部に,接着剤を塗った炭素繊維シート成型板を貼るだけで作業が完了します。貼合わせてすぐに接着力が発現し始めるため、施工時間の制約がありません。実験により,大幅に構造物の寿命が延びることを確認しました。
 
3. コンクリートブロック壁高欄の剥落対策工法
 経年の影響により劣化が進んだコンクリートブロック壁高欄では,車両通行時の振動により破片が落下して第3者に危害を及ぼす恐れがあります。高耐候性めっき鋼板を波型に加工して耐荷力を高め,この鋼板で壁高欄を両側から挟み込むことを考えました。壁高欄を鋼板で両側から挟むだけなので,施工性も良好で,費用耐効果に優れています。この高耐候性めっき鋼板は美観的にすぐれており景観性も良好です。
 
4. 電気防食工法の水掛かり部対策
 塩害は,コンクリート構造物の劣化現象の1つです。電気防食工法は,塩害損傷が著しいコンクリート構造物の対策に有効な工法であり,今後も需要が増えると考えています。この工法はコンクリート構造物に電気を流すものですが,波しぶきが掛かる場所など水分多いところでは電流量に差が生じ品質管理が難しいことがあります。一方,当社では,コンクリート保護工法として,コンクリート表面からの水分の浸入を防止するシラン系の撥水剤を保有しております。この材料を組み合わせることで電流の偏りが解消することがわかりました。今後も構造物を末永く使えるように改良を重ね、社会に貢献したいと考えています。
 
5. 高耐候性めっき鋼板用接着剤の開発
 高耐候性めっき鋼板は,塗装塗替えの必要がなく耐久性のある材料です。この材料を鋼板補強工法として使用するために,接着性に優れる接着剤の開発を行いました。一般的には,接着剤を注入して鋼板と構造物を一体化させますが,施工手間を少なくするため鋼板を置くだけの圧着工法用として製品を仕上げました。性能と施工性が相まって,この製品の需要が増えると考えています。各種新材料との組み合わせも考えながら製品の開発を行っています。
 
なお,研究開発活動は主に連結子会社のショーボンド建設株式会社で行われており,その他の子会社では研究開発活動は特段行っていません。
 

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。

(1) 重要な会計方針及び見積もり

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成していますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積もりが行われており、資産・負債や収益・費用の金額に反映されています。これらの見積もりについては、過去の実績等を踏まえながら判断していますが、見積もりには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積もりとは異なる場合があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

 ①受注高及び受注残高

受注高は前年同期比1.3%減の54,811百万円、受注残高は前年同期比12.7%増の23,906百万円となりました。詳細については、「1 業績等の概要」に記載のとおりです。

 ②売上高及び売上総利益

売上高は前期からの繰越工事の施工が順調に進んだため、前年同期比5.1%増の52,124百万円となり、売上総利益は前年同期比19.1%増の12,643百万円となりました。その結果、売上総利益率は前年同期比2.9%増の24.3%となりました。売上高の内訳等については、「1 業績等の概要」に記載のとおりです。

 ③販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費は、人件費の増加により前年同期比13.7%増の3,499百万円となりました。

 ④営業利益、営業外損益及び経常利益

営業利益は粗利率が改善したことにより、前値同期比21.3%増の9,144百万円となりました。営業外損益はほぼ前期並みとなり、経常利益は前年同期比19.5%増の9,480百万円となりました。

 ⑤特別損益及び当期純利益

特別損失は、前期に発生した減損損失、固定資産解体費用引当金及び有価証券売却損が当期はなかったため、前年同期比96.2%減の13百万円となりました。当期純利益は前年同期比18.3%増の5,926百万円となりました。

 

(3) 財政状態の分析

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より5,076百万円増加し、75,784百万円となりました。主な要因は、現金預金及び受取手形・完成工事未収入金等の増加によるものです。
 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より311百万円減少し、14,314百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等及び未成工事受入金の減少と、電子記録債務、未払法人税等の増加によるものです。
 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より5,388百万円増加し、61,470百万円となりました。主な要因は、利益剰余金及び有価証券評価差額金の増加によるものです。

 

(4) 経営戦略の現状と見通し

当社グループ内の有機的連携を図り、グループ全体で総合力を発揮できる経営を目指しています。
 具体的には、当社がグループの企業価値の最大化を目的として、経営戦略を策定するとともに、グループ経営資源の最適配分および子会社の業務執行に関する管理機能を担います。
 国内建設については、中核子会社であるショーボンド建設㈱が、補修・補強・予防保全の工法開発及び材料開発を行うと共に全国規模で工事施工を行います。また、その他の子会社を各地区(北日本・首都圏・中部・近畿圏・西日本)に配置し、ショーボンド建設㈱と連携を図ることにより、グループ全体で社会インフラ全てをカバーする体制を整備しています。    
 その他、製品製造事業を担当する子会社は補修・補強・予防保全用材料の生産、販売を行っています。
 このように当社グループは、補修・補強・予防保全の工法開発及び材料開発から工事施工までを一貫して行える体制を構築しています。

 

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度末の手許資金(現金及び現金同等物)の残高は、前連結会計年度末に比べ2,323百万円増加し、17,127百万円となりました。
 営業活動によるキャッシュ・フローについては、主に税金等調整前当期純利益の増加により、4,804百万円の資金の増加となりました。
 投資活動によるキャッシュ・フローについては、主に有価証券・投資有価証券の取得等により、690百万円の資金の減少となりました。
 財務活動によるキャッシュ・フローについては、配当金の支払い及び自己株式の取得により、1,801百万円の資金の減少となりました。
 なお、当社は営業活動によるキャッシュ・フローが当連結会計年度において4,804百万円あり、また、資金運用(有価証券及び投資有価証券の取得)についても一時的な余資運用と位置付け、計画的に資金を確保する体制をとっており、事業活動に必要な資金の流動性を確保しています。
 資金調達につきましてはショーボンド建設㈱において、コミットメントラインの未実行残高が3,000百万円あり、当社グループの事業活動を継続するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することは可能と考えています。