第2【事業の状況】

 「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で記載しています。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1)会社の経営方針

 「『社会資本を良好な状態で次世代に引継ぐ』との使命感のもと、メンテナンス業界のトップランナーとしての高度な技術開発力で、豊かで安全な社会の実現に貢献する」というグループ企業理念のもと、中期経営計画(2019年6月期~2021年6月期)に「めざす姿」として『メンテナンス専業としての「使命」を果たす』、『化学技術と土木技術の融合により新材料・新工法を開発する「技術のショーボンド」』、『収益性・効率性重視の経営』を掲げ、全てのステークホルダーの信頼と期待に応えられる経営を目指します。

 

(2)経営環境

  国土強靭化のための3か年緊急対策による国、地方自治体からの発注や高速道路会社の大規模更新・大規模修繕工事の発注が継続されるなど、受注環境は引き続き良好です。新型コロナウイルス感染症に対しても、施工現場では作業場及び朝礼、休憩場所等が「3つの密」にならない対策を講じるとともに、現場入場時の検温、マスク着用や手洗い、消毒を徹底するなど「感染防止対策現場ルール」を実践し、関係者の健康管理を最優先に考慮したうえで、工事を継続しております。また、本社及び管理部門では、テレワークや時差通勤、出張・会合の自粛など、全社で感染予防と感染拡大防止対策を推進して、業績への影響を低減させるよう努めております。

 

(3)中長期な会社の経営戦略及び対処すべき課題

  当社グループにおきましては「中期経営計画(2019年6月期~2021年6月期)」を策定し、『メンテナンス専業としての「使命」と「成長」』を基本方針、『5つの事業戦略』と『5つの基盤強化』を諸施策とする計画を進めております。

  中期経営計画の2年目となる2020年6月期におきまして、事業戦略では、受注残増加による経営の安定化、高速道路会社からの大型工事の受注態勢強化策として「東西カンパニー制」の導入、海外での製品販売開始に向けたタイ国での試験的工事施工などに取組みました。基盤強化では、工事現場の96%で「4週6閉所」以上の休暇を取得、全体の70%で「4週8閉所」を実現するなど働き方改革を進めてまいりました。

  また、SDGsへの取組みとして、外部コンサルタントの指導のもと、当社グループのマテリアリティ(重要課題)を特定いたしましたので今後は、社内外のステークホルダーの意見を踏まえながら、推進体制の整備や諸施策の検討、定期的なレビューを実施するなど、マテリアリティに関する取組みを強化してまいります。

 

 中期経営計画(2019年6月期~2021年6月期)の最終年度(2021年6月期)における財務目標

 

経営数値目標

業績予想

売上高

670億円

717億円

営業利益

120億円

134億円

親会社株主に帰属する当期純利益

85億円

93億円

自己資本利益率(ROE)

10.0%

10.8%

配当性向

50%

50.1%

 

 

<中期経営計画(2019年6月期~2021年6月期)>

 「基本方針」

 『メンテナンス専業としての「使命」と「成長」』

  1.構造物メンテナンスの専業会社として、社会資本整備に貢献

  2.「安全」・「品質」を重視した巡航速度による持続的な成長

  3.メンテナンス「技術」を活用した事業分野の拡大と成長投資

  4.業績に連動した更なる株主還元の充実

  5.ESG課題への取組みとコーポレートガバナンスの更なる高度化

 

■『5つの事業戦略』

~メンテナンス業界のトップランナーとして

 挑戦し続けるために~

■『5つの基盤強化』

~持続的成長を支える「人」と「技術」~

 

①最適受注・最適稼働による採算を重視した

安定経営

①「技術」・「安全」・「品質」を高める

体制強化と人材増強

②高速道路会社の大規模更新・大規模修繕

工事の受注態勢強化

②老朽インフラ各分野の特有ニーズ把握と

製品・工法の研究開発

③グループ会社、地域建設会社との連携強化による地方自治体への対応力強化

③i-Constructionへの積極的な取組みによる

生産性向上

④国内・国外で競争力のある製品の研究開発と販売体制強化

④働き方改革の推進と「4週8閉所」の実現

⑤メンテナンス専業としての強みを活かせる

他社提携と成長投資

⑤ESG課題への取組みとコーポレート

ガバナンスの更なる高度化

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)事業リスク

  当社グループの事業は、建設事業の割合が高く、建設市場の著しい縮小や競争環境の激化が生じた場合、工事受注量の減少および工事採算の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、事業環境の変化に対応するための戦略を中期経営計画に定め、本計画の諸施策を確実に遂行することで、持続的な成長に努めております。

 

(2)建設コストの変動リスク

  建設資材価格や労務単価の急激な高騰、技能労働者の不足が生じた場合、工事原価の上昇による工事採算の低下や工事遅延等の発生により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、建設資材価格および労務費の動向を注視するとともに、早期調達や安定的な取引先を確保することで、工事損益に与える影響を最小限に抑えるよう努めております。

 

(3)施工品質リスク

  施工不良が発生し、適正な品質を確保できなくなった場合、補償工事の発生や指名停止・営業停止等による受注機会の損失、損害賠償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、各工事現場にて実施している施工前の工事内容や施工条件の確認、施工中の定期的な社内検査の実施などにより品質管理の徹底に努めております。

 

(4)安全衛生リスク

  施工中の工事現場で重大事故や労働災害が発生した場合、工事の一時中断および指名停止等による受注機会の損失、被災者への補償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、各拠点に安全衛生管理の責任部署を配置し、定期的な安全パトロールや社員・協力会社の職長に対する安全教育の実施などにより、安全衛生管理の徹底に努めております。

 

(5)コンプライアンスリスク

  建設業法・労働安全衛生法・労働基準法などの法的規制に違反した場合、行政処分等による受注機会の損失や取引先からの信用失墜による取引停止等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、コンプアイアンス担当部署を置き、コンプライアンスに関する規程やコンプライアンスマニュアルの整備、定期的な研修などを行い、全役職員への浸透を図っております。

 

(6)情報セキュリティリスク

  ウイルス感染や不正アクセス等により、システムダウンや重要な情報の漏洩が発生した場合、業務の一時中断および顧客、取引先からの信用失墜による取引停止、損害賠償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、ウイルス対策ソフトの常時更新やネットワーク接続のセキュリティ対策の強化を行い、情報の外部漏洩が発生しないよう対策を講じるとともに、重要データのバックアップ体制を構築しております。

 

(7)取引先の信用リスク

  民間から工事を請負い、取引先が工事代金受領前に信用不安に陥った場合、貸倒が発生し業績に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、取引開始時、取引中の与信管理の徹底や保証ファクタリングの利用、出来高に応じた工事代金の回収などに取組み、リスク回避に努めております。

 

 

(8)災害リスク

  地震、津波、風水害等の大規模自然災害が発生した場合、社員と家族の生命・身体等の安全が脅かされたり、工事現場や工場に被害が発生し、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、事業継続計画(BCP)の整備、役職員の安否確認システム導入、定期的な訓練の実施等により影響を最小限に抑えるよう努めております。

 

(9)新型コロナウイルス感染症のリスク

  新型コロナウイルス感染者が工事現場や事業所で発生した場合、工事の中断や事業所閉鎖等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、施工現場では「3つの密」にならない対策や「感染防止対策現場ルール」を実践し、本社および管理部門ではテレワークや時差出勤など行い、全社で感染予防と感染拡大防止対策を推進しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

Ⅰ.財政状態の状況

・資産

  当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より8,072百万円増加し、102,667百万円となりました。

・負債

  当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より2,563百万円増加し、19,050百万円となりました。

・純資産

  当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より5,509百万円増加し、83,617百万円となりました。

 

Ⅱ.経営成績の状況

  当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、発注者・協力会社等との協議を適宜行いながら工事を進めるとともに、各工事現場において感染防止対策を徹底した結果、工事を中断することなく事業活動を継続することができ、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高67,590百万円(前期比11.1%増)、営業利益12,930百万円(前期比10.3%増)、経常利益13,507百万円(前期比11.0%増)、親会社株式に帰属する当期純利益9,005百万円(前期比11.5%増)となりました。

 

  セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

  なお、セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整をおこなっています。

(国内建設)

  受注高は81,339百万円(前期比14.4%増)となりました。また、売上高は64,494百万円(前期比12.0%増)となり、セグメント利益は12,112百万円(前期比12.7%増)となりました。

 

(その他)

  受注高は3,096百万円(前期比5.1%減)となりました。また、売上高は3,096百万円(前期比5.1%減)となり、セグメント利益は812百万円(前期比12.1%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

  当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ17,139百万円増加し、27,395百万円となりました。

  営業活動によるキャッシュ・フローは、4,540百万円の資金の増加となりました。

  投資活動によるキャッシュ・フローは、16,778百万円の資金の増加となりました。

  財務活動によるキャッシュ・フローは、4,179百万円の資金の減少となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

  当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、かつ建設事業においては請負形態をとっているため、販売実績という定義は実態にそぐいません。

  各セグメントにおける受注実績、売上実績及び受注残高は次のとおりです。

 

 

受注実績

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

国内建設

71,117

81,339( 14.4%)

その他

3,262

3,096(△5.1%)

合計

74,380

84,436( 13.5%)

(注) 表中の百分率は、対前年同期増減率

 

売上実績

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

国内建設

57,561

64,494( 12.0%)

その他

3,262

3,096(△5.1%)

合計

60,824

67,590( 11.1%)

(注)1.表中の百分率は、対前年同期増減率

2.主要な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

売上高

(百万円)

割合

(%)

売上高

(百万円)

割合

(%)

国土交通省

9,952

16.4

10,668

15.8

西日本高速道路株式会社

4,903

8.1

6,928

10.3

 

受注残高

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度末

(2019年6月30日)

当連結会計年度末

(2020年6月30日)

国内建設

54,101

70,947( 31.1%)

その他

-(   -%)

合計

54,101

70,947( 31.1%)

(注) 表中の百分率は、対前年同期増減率

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

Ⅰ.財政状態の分析

・資産

  当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より8,072百万円増加し、102,667百万円となりました。これは主に、工事の大型化により受取手形・完成工事未収入金等が増加したためです。

・負債

  当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より2,563百万円増加し、19,050百万円となりました。これは主に、支払手形・工事未払金等、電子記録債務、及び未成工事受入金が増加したためです。

・純資産

  当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より5,509百万円増加し、83,617百万円となりました。これは主に、配当金の支払を上回る親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したためです。

 

Ⅱ.経営成績の分析

  当連結会計年度における当社グループの連結業績につきましては、受注高は、高速道路会社が発注する大規模更新・大規模修繕工事(高速道路リニューアルプロジェクト)の大型工事の受注のほか、国や地方自治体からの受注も引続き好調で、前年同期比10,055百万円増加(13.5%増)の84,436百万円となりました。受注残高は、売上高を上回る受注高を確保したことで、前年同期比16,845百万円増加(31.1%増)の70,947百万円となりました。売上高は、手持ち工事の順調な進捗により完成工事高が増加し、前年同期比6,766百万円増加(11.1%増)の67,590百万円となりました。

  利益につきましては、完成工事高の増加および採算管理の徹底により高水準の完成工事総利益率を維持したことで、営業利益は前年同期比1,202百万円増加(10.3%増)の12,930百万円、経常利益は前年同期比1,341百万円増加(11.0%増)の13,507百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比925百万円増加(11.5%増)の9,005百万円となり、前年同期比で増収増益の結果となりました。

 

② キャッシュ・フロー状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

Ⅰ.キャッシュ・フロー状況の分析

  営業活動によるキャッシュ・フローについては、主に税金等調整前当期純利益の増加により、4,540百万円の資金の増加となりました。前期比では9百万円の資金の減少となり、これは主に、売上債権が増加したためです。

  投資活動によるキャッシュ・フローについては、主に有価証券及び投資有価証券の取得による支出16,804百万円の減少要因があるものの、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入32,051百万円の増加要因により、16,778百万円の資金の増加となりました。前期比では22,351百万円の資金の増加となり、これは主に、有価証券及び投資有価証券の取得による支出が9,597百万円減少し、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入が8,342百万円増加したためです。

  財務活動によるキャッシュ・フローについては、主に配当金の支払いにより、4,179百万円の資金の減少となりました。前期比では866百万円の資金の減少となり、これは主に、配当金の支払額が805百万円増加したためです。

 

Ⅱ.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  当社グループの資金の源泉は、主として営業活動によるキャッシュ・フローであり、当連結会計年度においては、4,540百万円の資金の増加を確保しております。また、資金運用(有価証券及び投資有価証券の取得)についても一時的な余資運用と位置付け、計画的に資金を確保する体制をとっており、事業活動に必要な資金の流動性を確保しております。

  なお、当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの感染拡大に備えて、満期償還を迎えた有価証券及び投資有価証券を再投資せず現金預金として保有したため、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて17,139百万円増加し、27,395百万円となりました。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

  この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす仮定及び見積りを用いておりますが、これらの仮定及び見積りに基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

  連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。

  なお、当グループにおける新型コロナウイルス感染症の影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

 a.完成工事高及び完成工事原価の計上

  完成工事高の計上は、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の工事については工事完成基準を適用しています。

  工事収益総額の見積りに当たっては、工事契約について当事者間で実質的に合意された対価の額に関する定めを用いていますが、その一部又は全部が将来の不確実な事象に関連付けて定められている場合には、当該工事における実行予算等に基づき見積りを行っています。

  工事原価総額の見積りに当たっては、工事契約に係る実行予算を作成することにより見積りを行っており、適時・適切に見積りと実績を対比することにより、見積りの見直しを行っています。

  当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する完成工事高及び完成工事原価の金額に重要な影響を与える可能性があります。

 

 b.落橋防止装置の一部溶接不良に伴う調査および修補に伴う費用

  詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結貸借対照表関係)5 偶発債務」に記載しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは,多様化する社会及び客先からのニーズに迅速に対応し、市場に密着した研究開発を行っています。当連結会計年度の研究開発費として676百万円を投入しました。

 なお、当企業集団における研究開発活動は、おもに「国内建設」に係るものであり、セグメントに区分して記載していません。

 

(1)各種共同研究の実施

 現在、インフラ構造物を保有する各機関(一般道路、高速道路、鉄道、電力、港湾等)において高度成長期に造られた施設の更新や補修を行う時期がほぼ同時にきています。また、各機関は施設を使用しながら手当をする必要があるため補修の比率が大きくなります。現在、各機関特有の個別ニーズに沿った独自補修工法の共同研究を各機関や施工会社と進めており、実際の施設における試験施工等で効果を確認しております。

 

(2)樹脂補修材料の開発改良

  樹脂補修材料の開発改良は、当社の主要技術であります。近年では、熟練工以外でも容易に使用できるよう省工程を特徴とする製品や、構造物の供用時間を妨げないよう急速施工が可能なコンクリート表面被覆工法を主に開発しております。また、冷凍倉庫等の耐震補強工事に使用する極低温下で硬化する接着剤や、コンクリート表面の定期点検を容易にできる透明で視認性に優れたコンクリート剥落防止工法等の開発改良も行っております。既成の樹脂材料については、環境面に配慮した改良を常時行っております。

 

(3)セメント系補修材料の開発

  上記樹脂補修材料の他、3年前から独自性、経済性に優れるセメント系補修材料の開発も行っております。橋梁上面の補修工事で使用するコンクリートは、車両の通行止め時間を短縮する目的により3時間で強度が発現するコンクリートを使用します。従来は当コンクリートを製造するため、現場に大型の機械を配置する必要がありました。当社では、手軽な汎用ミキサーを使って現場製造でき、品質管理が容易な超速硬コンクリートを開発しております。また、上記材料を改良することで広範囲な橋梁上面の補修を行いながら、舗装まで一括施工できる低弾性超速硬コンクリートも開発しております。

 

(4)その他の材料、工法開発

  上記以外にも、橋梁の補修工事用足場が塗装等既設部材を傷つけないようにする手法の開発や、小規模橋梁の取換え用プレキャスト床版の改良等、構造物の長寿命化に貢献できる材料・工法の開発を常時行っております。

 

(5)補修工事における生産性向上方法の開発

  橋梁狭隘部の補修設計を効率的に行う目的で、近年開発した3Dスキャナー、3Dカメラを使った3次元モデリングによる耐震デバイス取り付け位置決定スキームは、社内各現場において有効に活用されています。さらなる生産性向上をめざし、現在は道路橋床版の寿命予測を画像処理により判定するAI床版劣化判定システムに着手しております。

 

 なお、研究開発活動は主に連結子会社のショーボンド建設株式会社で行われており、その他の子会社では研究開発活動は特段行っておりません。