第2【事業の状況】

 「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で記載しています。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1)会社の経営方針

 「『社会資本を良好な状態で次世代に引継ぐ』との使命感のもと、メンテナンス業界のトップランナーとしての高度な技術開発力で、豊かで安全な社会の実現に貢献する」というグループ企業理念のもと、「めざし続ける姿」として『メンテナンス専業としての「使命」を果たす』、『化学技術と土木技術の融合により新材料・新工法を開発する「技術のショーボンド」』、『収益性・効率性重視の経営』を掲げ、全てのステークホルダーの信頼と期待に応えられる経営を目指します。

 

(2)経営環境

  わが国のインフラメンテナンス市場は、2013年に取りまとめられた「インフラ長寿命化基本計画」に基づいて2015年からスタートしたNEXCO3社の「大規模更新・修繕事業」の本格的な進捗や2018年に「国土強靭化基本計画」の改訂とあわせて閣議決定された「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」の着実な実施により、過去数年間でその規模が大きく拡大してまいりました。当社では、創業以来60年以上にわたり「メンテナンス専業」として培ってきた技術力、施工管理ノウハウ等を武器に大型工事への対応力強化を図ることで、過去3年間は大幅な増収増益と株主還元の充実を実現することができました。2021年度からは、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」が進められております。「激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策」、「予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策の加速」、「国土強靭化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進」の各分野について、取り組みの更なる加速化・深化を図ることが目的とされております。2022年6月期からの3年間においても、インフラメンテナンス市場の受注環境は引き続き良好な状況が継続するものと想定しております。

 

(3)中長期な会社の経営戦略及び対処すべき課題

  当社グループにおきましては2022年6月期を初年度とする「中期経営計画(2022年6月期~2024年6月期)」を策定いたしました。新しい中期経営計画では「ショーボンドらしさを極める」を基本方針として、利益の持続的成長と企業価値の向上に努めてまいります。「ショーボンドらしさ」とは、事業面では「工事施工力」、「技術開発力」、「製品販売力」の3つ、経営面では「収益力」、「財務健全性」、「株主還元」の3つと定義いたしました。メンテナンス市場の拡大により、今後もゼネコンはじめ参入業者が更に増加し、受注競争が厳しくなる可能性も否定できません。今こそ当社の強みに磨きをかけ、更なる成長加速のステージに向けた体制づくりを行う必要があると考えております。

  一方、新型コロナウイルス感染症拡大やデジタル化の加速、脱炭素社会の実現に向けた動きなど、わが国の社会経済情勢は過去に例を見ない速さで大きく変化しております。当社では、このような経営環境の変化に対応するために「サステナビリティ方針」を策定いたしました。当社が考えるマテリアリティ(重要課題)に基づく取り組みを継続的に実施し、中長期的な企業価値の向上と持続的な社会の形成に貢献してまいります。

 

 

 

<中期経営計画(2022年6月期~2024年6月期)の骨子>

1.基本方針

『ショーボンドらしさを極める』

(1)組織力強化による大型工事の更なる取り込み

(2)他社に先駆けた新技術開発と新たな製品販売戦略への挑戦

(3)市場変化に対応できる人材育成と生産性向上による受注拡大

(4)収益性・財務健全性の両立と株主還元の充実

(5)ESG課題への取り組みとSDGsへの貢献

 

2.財務目標

『利益の持続的成長と企業価値の向上』

 売上高の更なる増加と高水準の営業利益率を維持することにより、最終年度の営業利益目標を175億円とし、3年間で10%以上の持続的成長を目指します。資本効率を重視した経営を継続して、自己資本利益率(ROE)は中計期間を通して12%以上を維持いたします。

区分

2021年6月期実績

2024年6月期目標

売上高

800.7億円

875億円

営業利益

157.3億円

175億円

当期純利益

113.4億円

120億円

自己資本利益率(ROE)

13.0%

12%

 

3.資本政策

『3年間で100億円の自己株式取得』

 継続的・安定的な利益還元としての配当については、配当性向50%以上を維持することで1株当たり配当額の着実な増加を目指します。加えて、3年間で100億円の自社株買いを実施し、総還元性向75%以上を維持いたします。政策保有株式については、時価ベースで20%を売却することにより、純資産に対する比率を低減いたします。

区分

2021年6月期実績

2024年6月期目標

配当性向

50.1%

50%

総還元性向

50.1%

75%

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)事業リスク

  当社グループの事業は、建設事業の割合が高く、建設市場の著しい縮小や競争環境の激化が生じた場合、工事受注量の減少および工事採算の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、事業環境の変化に対応するための戦略を中期経営計画に定め、本計画の諸施策を確実に遂行することで、持続的な成長に努めております。

 

(2)建設コストの変動リスク

  建設資材価格や労務単価の急激な高騰、技能労働者の不足が生じた場合、工事原価の上昇による工事採算の低下や工事遅延等の発生により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、建設資材価格および労務費の動向を注視するとともに、早期調達や安定的な取引先を確保することで、工事損益に与える影響を最小限に抑えるよう努めております。

 

(3)施工品質リスク

  施工不良が発生し、適正な品質を確保できなくなった場合、補償工事の発生や指名停止・営業停止等による受注機会の損失、損害賠償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、各工事現場にて実施している施工前の工事内容や施工条件の確認、施工中の定期的な社内検査の実施などにより品質管理の徹底に努めております。

 

(4)安全衛生リスク

  施工中の工事現場で重大事故や労働災害が発生した場合、工事の一時中断および指名停止等による受注機会の損失、被災者への補償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、各拠点に安全衛生管理の責任部署を配置し、定期的な安全パトロールや社員・協力会社の職長に対する安全教育の実施などにより、安全衛生管理の徹底に努めております。

 

(5)コンプライアンスリスク

  建設業法・労働安全衛生法・労働基準法などの法的規制に違反した場合、行政処分等による受注機会の損失や取引先からの信用失墜による取引停止等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、コンプアイアンス担当部署を置き、コンプライアンスに関する規程やコンプライアンスマニュアルの整備、定期的な研修などを行い、全役職員への浸透を図っております。

 

(6)情報セキュリティリスク

  ウイルス感染や不正アクセス等により、システムダウンや重要な情報の漏洩が発生した場合、業務の一時中断および顧客、取引先からの信用失墜による取引停止、損害賠償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、ウイルス対策ソフトの常時更新やネットワーク接続のセキュリティ対策の強化を行い、情報の外部漏洩が発生しないよう対策を講じるとともに、重要データのバックアップ体制を構築しております。

 

(7)取引先の信用リスク

  民間から工事を請負い、取引先が工事代金受領前に信用不安に陥った場合、貸倒が発生し業績に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、取引開始時、取引中の与信管理の徹底や保証ファクタリングの利用、出来高に応じた工事代金の回収などに取組み、リスク回避に努めております。

 

 

(8)災害リスク

  地震、津波、風水害等の大規模自然災害が発生した場合、社員と家族の生命・身体等の安全が脅かされたり、工事現場や工場に被害が発生し、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、事業継続計画(BCP)の整備、役職員の安否確認システム導入、定期的な訓練の実施等により影響を最小限に抑えるよう努めております。

 

(9)新型コロナウイルス感染症のリスク

  新型コロナウイルス感染者が工事現場や事業所で発生した場合、工事の中断や事業所閉鎖等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

  当該リスクの対応策として、施工現場では「3つの密」にならない対策や「感染防止対策現場ルール」を実践し、本社および管理部門ではテレワークや時差出勤など行い、全社で感染予防と感染拡大防止対策を推進しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

Ⅰ.財政状態の状況

・資産

  当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より7,139百万円増加し、109,807百万円となりました。

・負債

  当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より203百万円減少し、18,846百万円となりました。

・純資産

  当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より7,343百万円増加し、90,960百万円となりました。

 

Ⅱ.経営成績の状況

 当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せないなか、各工事現場において感染症防止策を徹底したことにより工事を中断することなく事業活動を継続することができ、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高80,065百万円(前期比18.5%増)、営業利益15,732百万円(前期比21.7%増)、経常利益16,302百万円(前期比20.7%増)、親会社株式に帰属する当期純利益11,340百万円(前期比25.9%増)となりました。

 

  セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

  なお、セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整をおこなっています。

(国内建設)

  受注高は71,630百万円(前期比11.9%減)となりました。また、売上高は77,147百万円(前期比19.6%増)となり、セグメント利益は15,055百万円(前期比24.3%増)となりました。

 

(その他)

  受注高は2,918百万円(前期比5.8%減)となりました。また、売上高は2,918百万円(前期比5.8%減)となり、セグメント利益は647百万円(前期比20.3%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

  当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,382百万円減少し、23,012百万円となりました。

  営業活動によるキャッシュ・フローは、2,737百万円の資金の増加となりました。

  投資活動によるキャッシュ・フローは、2,638百万円の資金の減少となりました。

  財務活動によるキャッシュ・フローは、4,485百万円の資金の減少となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

  当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、かつ建設事業においては請負形態をとっているため、販売実績という定義は実態にそぐいません。

  各セグメントにおける受注実績、売上実績及び受注残高は次のとおりです。

 

 

受注実績

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

当連結会計年度

(自 2020年7月1日

至 2021年6月30日)

国内建設

81,339

71,630(△11.9%)

その他

3,096

2,918( △5.8%)

合計

84,436

74,548(△11.7%)

(注) 表中の百分率は、対前年同期増減率

 

売上実績

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

当連結会計年度

(自 2020年7月1日

至 2021年6月30日)

国内建設

64,494

77,147( 19.6%)

その他

3,096

2,918( △5.8%)

合計

67,590

80,065(  18.5%)

(注)1.表中の百分率は、対前年同期増減率

2.主要な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

売上高

(百万円)

割合

(%)

売上高

(百万円)

割合

(%)

国土交通省

10,668

15.8

11,532

14.4

西日本高速道路株式会社

6,928

10.3

8,919

11.1

中日本高速道路株式会社

5,475

8.1

8,753

10.9

 

受注残高

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度末

(2020年6月30日)

当連結会計年度末

(2021年6月30日)

国内建設

70,947

65,430( △7.8%)

その他

-(    -%)

合計

70,947

65,430( △7.8%)

(注) 表中の百分率は、対前年同期増減率

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

Ⅰ.財政状態の分析

・資産

  当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より7,139百万円増加し、109,807百万円となりました。これは主に、工事の大型化により受取手形・完成工事未収入金等が増加したためです。

・負債

  当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より203百万円減少し、18,846百万円となりました。これは主に、未成工事受入金が減少したためです。

・純資産

  当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より7,343百万円増加し、90,960百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したためです。

 

Ⅱ.経営成績の分析

  当連結会計年度における当社グループの連結業績につきましては、受注高は、前期に70億円を超える大型工事を受注した反動もあり、前年同期比9,887百万円減少(11.7%減)の74,548百万円となりました。売上高は、高速道路会社が発注する大型工事に対応した社内体制を構築して、工事売上高の年間での平準化に取り組んだ結果、前年同期比12,474百万円増加(18.5%増)の80,065百万円となりました。受注残高は、高水準の売上高を計上したことで、前年同期比5,516百万円減少(7.8%減)の65,430百万円となりました。

  営業利益は、売上高の増加に伴う売上総利益の大幅な増加と売上総利益率の改善により、前年同期比2,802百万円増加(21.7%増)の15,732百万円、経常利益は前年同期比2,795百万円増加(20.7%増)の16,302百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比2,335百万円増加(25.9%増)の11,340百万円となり、前年同期比で増収増益の結果となりました。

 

② キャッシュ・フロー状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

Ⅰ.キャッシュ・フロー状況の分析

  営業活動によるキャッシュ・フローについては、主に売上債権の増加による8,909百万円の減少要因、及び法人税等の支払による4,730百万円の減少要因があるものの、税金等調整前当期純利益による15,915百万円の増加要因により、2,737百万円の資金の増加となりました。前期比では1,802百万円の資金の減少となり、これは税金等調整前当期純利益の増加により2,710百万円増加した一方で、売上債権の増減により1,719百万円、未成工事受入金の増減により2,378百万円減少したためです。

  投資活動によるキャッシュ・フローについては、主に有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入14,584百万円の増加要因があるものの、有価証券及び投資有価証券の取得による支出15,568百万円、及び有形固定資産の取得による支出1,510百万円の減少要因により、2,638百万円の資金の減少となりました。前期比では19,417百万円の資金の減少となり、これは有価証券及び投資有価証券の取得による支出、及び売却及び償還による収入の差額が16,231百万円、定期預金の払戻による収入が2,000百万円減少したためです。

  財務活動によるキャッシュ・フローについては、主に配当金の支払額4,543百万円の減少要因により、4,485百万円の資金の減少となりました。前期比では306百万円の資金の減少となり、これは主に配当金の支払額が377百万円増加したためです。

 

Ⅱ.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  当社グループの資金の源泉は、主として営業活動によるキャッシュ・フローであり、当連結会計年度においては、2,737百万円の資金の増加を確保しております。また、資金運用(有価証券及び投資有価証券の取得)についても一時的な余資運用と位置付け、計画的に資金を確保する体制をとっており、事業活動に必要な資金の流動性を確保しております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて4,382百万円減少し、23,012百万円となりました。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

  この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす仮定及び見積りを用いておりますが、これらの仮定及び見積りに基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

  連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

  また、当グループにおける新型コロナウイルス感染症の影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは,多様化する社会及び客先からのニーズに迅速に対応し、市場に密着した研究開発を行っております。当連結会計年度の研究開発費として675百万円を投入しました。

 なお、当企業集団における研究開発活動は、おもに「国内建設」に係るものであり、セグメントに区分して記載しておりません。

 

(1)各種共同研究の実施

 現在、インフラ構造物(一般道路、高速道路、鉄道、電力、港湾等)を管理する各機関において、高度成長期に造られた施設の更新や補修を行う時期がきています。また、各機関はインフラを使用しながら手当をする必要があるため、補修の比率が大きくなります。現在、各機関特有の個別ニーズに沿った独自補修工法の共同研究を各機関や施工会社と常時進めており、実際の施設における試験施工等で効果を確認しております。

 

(2)樹脂補修材料の開発改良

 樹脂補修材料の開発改良は、当社の主要技術であります。近年では、熟練工以外でも容易に施工できるよう作業工程の少ないコンクリート被覆工法や、定期点検時にコンクリート表面の劣化状況を容易に視認できる透明で視認性に優れたコンクリート剥落防止工法等の開発改良を行っております。また、低温硬化性に優れる樹脂材料の配合を開発することで、マイナス25℃でも硬化し補強効果を発揮する物流冷凍倉庫用の極低温用接着剤の開発も行っております。

 

(3)セメント系補修材料の開発

 上記樹脂補修材料の他、近年では独自性、施工性に優れるセメント系補修材料の開発も行っております。橋梁上面の補修工事で使用するコンクリートは、補修工事による車両の通行止め時間を短縮する目的で短時間に強度が発現する超速硬コンクリートを使用します。大型の施工機械を使わず手軽な汎用ミキサーで施工できる超速硬コンクリートは既に開発済みですが、現在ではミキサーも不要な施工技術の開発を行っております。また、上記コンクリートの性能を改良した低弾性超速硬コンクリートを使った橋梁床版上面から舗装までを一括施工できる長寿命化対策工法はすでに開発が終わり、現在、施工例が増えつつあります。

 

(4)その他の材料、工法開発

 上記以外にも、車両の通行止め時間を大幅に短縮できる中小橋梁用の取換用プレキャスト合成床版の改良や、鉄筋防錆剤をコンクリート表面から確実に内部まで浸透させる予防保全工法等の開発を行っております。

 

(5)AIによる補修設計・施工現場の効率化・省力化システムの開発

 補修設計の生産性向上策としてAI画像診断技術による構造物の劣化要因・補修工法提案システムの開発、施工現場の安全衛生レベルの向上策としてAI音声診断技術による安全管理支援システムの開発を始めております。

 

 なお、研究開発活動は主に連結子会社のショーボンド建設株式会社で行われており、その他の子会社では研究開発活動は特段行っておりません。