当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営方針
「『社会資本を良好な状態で次世代に引継ぐ』との使命感のもと、メンテナンス業界のトップランナーとしての高度な技術開発力で、豊かで安全な社会の実現に貢献する」というグループ企業理念のもと、「めざし続ける姿」として『メンテナンス専業としての「使命」を果たす』、『化学技術と土木技術の融合により新材料・新工法を開発する「技術のショーボンド」』、『収益性・効率性重視の経営』を掲げ、全てのステークホルダーの信頼と期待に応えられる経営を目指します。
(2)経営環境
当社グループの主たる事業領域である国内インフラメンテナンス市場におきましては、高速道路会社が実施する「大規模更新・修繕事業(リニューアル・プロジェクト)」や国による「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」が進められており、引き続き良好な受注環境が継続するものと想定しております。
(3)中長期な会社の経営戦略及び対処すべき課題
「中期経営計画(2022年6月期~2024年6月期)」では、「ショーボンドらしさを極める」を基本方針として、利益の持続的成長と企業価値の向上に取り組んでおります。2022年6月期には、事業戦略の施策として「東西カンパニー制を活用した受注戦略の高度化」、「大型工事の更なる取り込みと施工能力の強化」など攻めの施策に注力いたしました。2023年6月期には、基盤強化の施策である「市場変化に対応できる人材育成と受注戦力の増強」、「経営環境の変化に則した人事制度改革」、「強固な安全文化の確立と現場教育の徹底」の各施策で着実に実績をあげています。特に、死亡災害ゼロ、労働災害の度数率ゼロ、強度率ゼロを達成できたことは、全社的に取り組んできた「安全文化創生プロジェクト」の成果と考えております。また、2023年7月末には、SHO-BOND&MITインフラメンテナンス株式会社が米国で最大のインフラ補修事業者の一つであるStructural Technologies社へ出資参画いたしました。タイにおける現地合弁事業に加えて、インフラの老朽化が社会問題となっている米国においても、我が国で実績のある幅広いメンテナンス工法を展開してまいります。
2024年6月期の連結業績予想は、売上高は当期比2.7%増の862億円、営業利益は当期比2.6%増の186億円、親会社株主に帰属する当期純利益は当期比3.2%増の133億円といたしました。また、高速道路の大型工事を中心に工事受注高の予想を当期比17.2%増の810億円とし、期末の受注残高積み上げに努力してまいります。資本政策では、政策保有株式の更なる売却と35億円の自社株買いなどを実施することにより、配当性向50%以上、総還元性向75%以上を維持してまいります。
次期「中期経営計画(2025年6月期~2027年6月期)」の検討作業を始めております。国内外インフラメンテナンス市場の拡大や上場企業を取り巻く経営環境の変化に対応すべく、これまで強化してきた社内資源を活用し、これからも持続的な利益成長と安定的な株主還元の実現を目指してまいります。
<中期経営計画(2022年6月期~2024年6月期)の骨子>
1.基本方針
『ショーボンドらしさを極める』
(1)組織力強化による大型工事の更なる取り込み
(2)他社に先駆けた新技術開発と新たな製品販売戦略への挑戦
(3)市場変化に対応できる人材育成と生産性向上による受注拡大
(4)収益性・財務健全性の両立と株主還元の充実
(5)ESG課題への取り組みとSDGsへの貢献
2.財務目標
『利益の持続的成長と企業価値の向上』
売上高の更なる増加と高水準の営業利益率を維持することにより、最終年度の営業利益目標を175億円とし、3年間で10%以上の持続的成長を目指します。資本効率を重視した経営を継続して、自己資本利益率(ROE)は中計期間を通して12%以上を維持いたします。
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区分 |
2023年6月期実績 |
2024年6月期予想 |
2024年6月期 中期経営計画 |
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売上高 |
839.2億円 |
862億円 |
875億円 |
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営業利益 |
181.2億円 |
186億円 |
175億円 |
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当期純利益 |
128.8億円 |
133億円 |
120億円 |
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自己資本利益率(ROE) |
13.4% |
13%程度 |
12% |
3.資本政策
『3年間で100億円の自己株式取得』
継続的・安定的な利益還元としての配当については、配当性向50%以上を維持することで1株当たり配当額の着実な増加を目指します。加えて、3年間で100億円の自社株買いを実施し、総還元性向75%以上を維持いたします。政策保有株式については、時価ベースで20%を売却することにより、純資産に対する比率を低減いたします。
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区分 |
2023年6月期実績 |
2024年6月期予想 |
2024年6月期 中期経営計画 |
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配当性向 |
52.1% (記念配当無 50.1%) |
50%以上 |
50%以上 |
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総還元性向 |
79.1% (記念配当無 77.1%) |
75%以上 |
75%以上 |
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、「『社会資本を良好な状態で次世代に引継ぐ』との使命感のもと、メンテナンス業界のトップランナーとしての高度な技術開発力で、豊かで安全な社会の実現に貢献する。」というグループ企業理念を経営の核とし、めざし続ける姿に近づくべくマテリアリティを特定しました。4つのマテリアリティには「内部の取り組み」に関わるものと、「企業活動を通じて社会に与える影響」に関わるものがあり、これらに総合的に取り組むことが、SDGs達成への貢献とグループ企業理念の実践につながるサステナビリティ経営であると考えています。マテリアリティに基づく取り組みについては、サステナビリティ方針とESGに関わる各種方針を策定し、継続的に実施しています。2022年8月には、取り組みの進捗を測るKPIをそれぞれ定め、目標と実績を開示しました。今後も社内外のステークホルダーの意見を踏まえながら、推進体制の整備や施策の検討、定期的なレビューを実施する等、サステナビリティに関する取り組みを強化することで、中長期的な企業価値の向上と持続可能な社会の形成に貢献
していきます。
(1)ガバナンス
当社グループでは、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る重要課題等を継続的に議論することを目的として、代表取締役社長を委員長、社内・社外全取締役を委員とする「サステナビリティ委員会」を設置しています。当委員会は原則として年1回開催し、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティに関する課題を審議します。審議結果については、経営会議および取締役会に付議・報告を行います。主な審議事項は、サステナビリティに関する方針や施策、気候関連のリスク・機会の識別・評価・管理、非財務情報に関するKPIの管理のほか、関連する重要事項全般です。また、サステナビリティに関する業務全般を統括する部署として、ESG推進室を設置しています。ESG推進室では、各部門・グループ各社のESG担当者との会議を随時開催し、グループ全体として実務レベルでの協働を図っています。このような体制のもと、経営層、ESG担当部署、各部門、グループ各社が有
機的に連携することで、サステナビリティの保持増進に努めています。
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サステナビリティ委員会 2023年6月期開催実績 開催回数:1回 主なテーマ:気候変動対策、人的資本 |
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(2)戦略
①人的資本
当社グループが、社会的責任を果たす企業として存続・成長し、持続可能な社会の発展・構築に貢献するためには、当社グループで働く一人ひとりが夢を持ち充実感を感じながら能力を発揮することが必要と考えています。
そのため当社グループでは、社員一人ひとりが心身ともに健康で、安心して長く働き続けることができ、資質・能力を最大限に発揮できる職場づくりを目指しています。
1. 人材の育成に関する方針
当社グループの最大の財産であり、誇れるものは社員です。持続可能な社会の発展・構築に貢献するためには、社員が高度な専門能力を習得し、その能力を最大限に発揮できる環境をつくっていくことが重要だと考えて
います。
当社グループが手掛ける補修・補強工事では、経験が非常に重要です。そのため、OJTでの育成を主体として研修を行い、若いうちから仕事を任せ、責任のある業務を担当させながら、業務上の課題を自ら解決していくこ
とで能力向上を図っています。
社員の成長段階に合わせて知識や技術を習得する場を設け、計画的に、そして効果的にレベルアップを促し、
長期的な視点に立った人材育成に取り組んでいます。
また、多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげていくことは、中長期的な企業価値の向上のために重要であると考えています。そのため、多様性の確保については、採用活動の段階から多様な人材が集まるように最大限工夫をするとともに、差別のない公平な選考を行っています。管理職への登用も、性別・国籍・新卒/中途採用等に関係なく、能力や実績
を重視する人物本位で実施しています。
2. 社内環境整備に関する方針
当社グループは、社員一人ひとりが心身ともに健康で、安心して長く働き続けることができ、資質・能力を最
大限に発揮できる職場づくりを目指しています。
いち早く総労働時間の適正化に取り組み始めた結果、働き方改革が世の中に浸透する頃には意識や実態が大き
く改善し、現在も低い離職率を維持しています。
また、育児・介護や転勤に関することなど、社員のニーズに耳を傾け、職場環境の改善を継続することによ
り、高い定着力を維持しています。
②気候変動
当社グループは2022年7月、TCFD提言への賛同を表明するとともに、TCFDコンソーシアムに参画しました。当社グループは「社会資本を良好な状態で次世代に引継ぐ」という経営理念に基づき、「持続可能な都市づくりへの貢
献」をマテリアリティとして掲げており、気候変動への対策は重要な経営課題であると認識しています。
インフラの長寿命化が温室効果ガスの削減に寄与するという認識のもと、メンテナンス専業としての本業を通じた取り組みに加えて、今後は気候変動に関わる情報開示や更なる取り組みによって、持続可能な社会の実現に貢献
します。
低炭素経済への「移行」に関するリスクと機会、気候変動による「物理的」変化に関するリスクと機会が、経営
全般に及ぼす影響を特定・評価するために、シナリオ分析を行いました。
シナリオ分析の前提として、国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)等が公表する複数の既存シナリオを参照のうえ、2℃以下シナリオおよび4℃シナリオを選定しました。対象事業は国内建設事業および補修・補強材料の製造・販売事業とし、時間軸は2030年を想定しています。特定した気候関連のリスクと
機会に対しては、必要な対応策を抽出しました。
今回抽出した対応策の実行を通じて持続可能な都市づくりに貢献するとともに、事業のレジリエンスを高めて持
続的な成長を実現します。
(3)リスク管理
当社グループでは、リスク管理規程の制定およびリスク管理委員会の設置により、経営活動に重大な損害を与える事態に備え、普段からその発生の危険を減らし、万一発生した場合にその被害を最小限に留め、再発を予防するための取り組みを行っています。社長を委員長とするリスク管理委員会は、①リスクの把握と予防策の策定、②リスクが顕在化するおそれのある場合(有事)の緊急対策本部、③全社的なトラブル等の再発予防策の策定を任務とし、経営会議への付議・報告と、取締役会への報告を通じ全社的な情報共有体制を構築しています。人的資本、気候変動を含むサステナビリティ関連のリスクについては、サステナビリティ委員会からの報告を元にリスクを分析
し、全社的に連携することでその対策に努めています。
(4)指標及び目標
①人的資本
当社グループでは、「(2)戦略」において記載した、人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に
ついて、次の指標と目標を設定しています。
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指標 |
2022年6月期 実績 |
2023年6月期 実績 |
2024年6月期 目標 |
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男性労働者の育児休業取得率 |
100.0% |
74.0% |
100% |
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定期採用における女性比率 |
9.5% |
16.2% |
15%以上 |
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女性技術者数 |
26名 |
30名 |
38名 |
②気候変動
当社グループは、地球温暖化対策推進法の基本理念である脱炭素社会の実現に向け、2050年度までにカーボンニュートラルにすることを目指し、2030年度にCO2排出原単位(Scope1・2)を2021年度比で25%削減することを目標に
設定しています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)事業リスク
当社グループの事業は、建設事業の割合が高く、建設市場の著しい縮小や競争環境の激化が生じた場合、工事受注量の減少および工事採算の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策として、事業環境の変化に対応するための戦略を中期経営計画に定め、本計画の諸施策を確実に遂行することで、持続的な成長に努めております。
(2)建設コストの変動リスク
建設資材価格や労務単価の急激な高騰、技能労働者の不足が生じた場合、工事原価の上昇による工事採算の低下や工事遅延等の発生により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策として、建設資材価格および労務費の動向を注視するとともに、早期調達や安定的な取引先を確保することで、工事損益に与える影響を最小限に抑えるよう努めております。
(3)施工品質リスク
施工不良が発生し、適正な品質を確保できなくなった場合、補償工事の発生や指名停止・営業停止等による受注機会の損失、損害賠償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策として、各工事現場にて実施している施工前の工事内容や施工条件の確認、施工中の定期的な社内検査の実施などにより品質管理の徹底に努めております。
(4)安全衛生リスク
施工中の工事現場で重大事故や労働災害が発生した場合、工事の一時中断および指名停止等による受注機会の損失、被災者への補償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策として、各拠点に安全衛生管理の責任部署を配置し、定期的な安全パトロールや社員・協力会社の職長に対する安全教育の実施などにより、安全衛生管理の徹底に努めております。
(5)コンプライアンスリスク
建設業法・労働安全衛生法・労働基準法などの法的規制に違反した場合、行政処分等による受注機会の損失や取引先からの信用失墜による取引停止等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策として、コンプアイアンス担当部署を置き、コンプライアンスに関する規程やコンプライアンスマニュアルの整備、定期的な研修などを行い、全役職員への浸透を図っております。
(6)情報セキュリティリスク
ウイルス感染や不正アクセス等により、システムダウンや重要な情報の漏洩が発生した場合、業務の一時中断および顧客、取引先からの信用失墜による取引停止、損害賠償等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策として、ウイルス対策ソフトの常時更新やネットワーク接続のセキュリティ対策の強化を行い、情報の外部漏洩が発生しないよう対策を講じるとともに、重要データのバックアップ体制を構築しております。また、当社グループの役員及び従業員を対象とした標的型攻撃メール訓練やeラーニングを用いた教育を実施するなど、組織的な対応力向上に取り組んでおります。
(7)取引先の信用リスク
民間から工事を請負い、取引先が工事代金受領前に信用不安に陥った場合、貸倒が発生し業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策として、取引開始時、取引中の与信管理の徹底や保証ファクタリングの利用、出来高に応じた工事代金の回収などに取組み、リスク回避に努めております。
(8)災害リスク
地震、津波、風水害等の大規模自然災害が発生した場合、社員と家族の生命・身体等の安全が脅かされたり、工事現場や工場に被害が発生し、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策として、事業継続計画(BCP)の整備、役職員の安否確認システム導入、定期的な訓練の実施等により影響を最小限に抑えるよう努めております。
(9)感染症のリスク
新たな感染症の発生、及び新型コロナウイルスの再拡大により、工事現場や事業所で感染者が発生した場合、工事の中断や事業所閉鎖等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。現在、新型コロナウイルス感染症は、感染症法上、5類感染症に移行しておりますが、再度感染拡大が生じた場合でも、速やかに対応が可能な体制を整備しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
Ⅰ.財政状態の状況
・資産
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より4,857百万円増加し、122,280百万円となりました。
・負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より1,027百万円増加し、24,203百万円となりました。
・純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より3,829百万円増加し、98,076百万円となりました。
Ⅱ.経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、施工が順調であった高速道路会社からの大型工事の完成工事高が増加したことに加えて、伸縮装置やカップリング(管継手)、無機系工事材料等の販売増により工事材料売上高が増加した結果、売上高83,924百万円(前期比3.4%増)、営業利益18,124百万円(前期比5.0%増)、経常利益18,637百万円(前期比5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益12,887百万円(前期比4.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
なお、セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整をおこなっています。
(国内建設)
受注高は74,294百万円(前期比19.8%減)となりました。また、売上高は80,273百万円(前期比3.2%増)となり、セグメント利益は17,231百万円(前期比4.6%増)となりました。
(その他)
受注高は3,651百万円(前期比8.2%増)となりました。また、売上高は3,651百万円(前期比8.2%増)となり、セグメント利益は851百万円(前期比11.1%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,435百万円減少し、22,587百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,751百万円の資金の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,693百万円の資金の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、9,894百万円の資金の減少となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、かつ建設事業においては請負形態をとっているため、販売実績という定義は実態にそぐいません。
各セグメントにおける受注実績、売上実績、及び受注残高は次のとおりです。
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受注実績 |
(単位:百万円) |
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区分 |
前連結会計年度 (自 2021年7月1日 至 2022年6月30日) |
当連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) |
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国内建設 |
92,692 |
74,294(△19.8%) |
|
その他 |
3,373 |
3,651( 8.2%) |
|
合計 |
96,065 |
77,945(△18.9%) |
(注) 表中の百分率は、対前年同期増減率
|
売上実績 |
(単位:百万円) |
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区分 |
前連結会計年度 (自 2021年7月1日 至 2022年6月30日) |
当連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) |
|
国内建設 |
77,820 |
80,273( 3.2%) |
|
その他 |
3,373 |
3,651( 8.2%) |
|
合計 |
81,193 |
83,924( 3.4%) |
(注)1.表中の百分率は、対前年同期増減率
2.主要な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
売上高 (百万円) |
割合 (%) |
売上高 (百万円) |
割合 (%) |
|
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東日本高速道路株式会社 |
10,733 |
13.2 |
16,284 |
19.4 |
|
西日本高速道路株式会社 |
8,580 |
10.6 |
11,257 |
13.4 |
|
中日本高速道路株式会社 |
12,321 |
15.2 |
9,985 |
11.9 |
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受注残高 |
(単位:百万円) |
|
区分 |
前連結会計年度末 (2022年6月30日) |
当連結会計年度末 (2023年6月30日) |
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国内建設 |
80,301 |
74,323( △7.4%) |
|
その他 |
- |
-( -%) |
|
合計 |
80,301 |
74,323( △7.4%) |
(注) 表中の百分率は、対前年同期増減率
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
Ⅰ.財政状態の分析
・資産
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より4,857百万円増加し、122,280百万円となりました。これは主に、工事の大型化により受取手形・完成工事未収入金等が増加したためです。
・負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より1,027百万円増加し、24,203百万円となりました。これは主に、未成工事受入金、及び支払手形・工事未払金等が増加したためです。
・純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より3,829百万円増加し、98,076百万円となりました。これは主に、自己株式の取得を行った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い利益剰余金が増加したためです。
Ⅱ.経営成績の分析
当連結会計年度における当社グループの連結業績につきましては、受注高は高速道路会社からの大型工事の受注が大幅に減少したことにより、前期比18,119百万円減少(18.9%減)の77,945百万円となりました。一方、国、地方自治体からの受注は前期を若干上回ったほか、第4四半期に阪神高速道路から約65億円の大型工事を受注できたことで、期末受注残高は74,323百万円と前期比5,978百万円減少(7.4%減)となりました。
売上高は、施工が順調であった高速道路会社からの大型工事の完成工事高が49,274百万円(前期比5,179百万円増)となったことに加えて、伸縮装置やカップリング(管継手)、無機系工事材料等の販売増により工事材料売上高が増加した結果、前期比2,730百万円増加(3.4%増)の83,924百万円となりました。
利益につきましては、売上高の増加に加えて、売上総利益率が28.0%と高い水準を維持できたことで売上総利益が増加し、営業利益は前期比857百万円増加(5.0%増)の18,124百万円となりました。経常利益は前期比968百万円増加(5.5%増)の18,637百万円、特別利益に投資有価証券売却益を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比520百万円増加(4.2%増)の12,887百万円となり、9期連続で増収増益となりました。
② キャッシュ・フロー状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
Ⅰ.キャッシュ・フロー状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローについては、主に売上債権の増加による11,119百万円の減少要因、及び法人税等の支払による6,093百万円の減少要因があるものの、税金等調整前当期純利益による18,992百万円の増加要因により、3,751百万円の資金の増加となりました。前期比では4,083百万円の資金の減少となり、これは売上債権の増加により4,188百万円減少したためです。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、主に有価証券及び投資有価証券の取得による支出7,999百万円の減少要因があるものの、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入10,934百万円の増加要因により、1,693百万円の資金の増加となりました。前期比では3,622百万円の資金の減少となり、これは有価証券及び投資有価証券の取得による支出、及び売却及び償還による収入の差額が3,575百万円減少したためです。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、主に配当金の支払額6,361百万円の減少要因、及び自己株式の取得による支出3,503百万円の減少要因により、9,894百万円の資金の減少となりました。前期比では717百万円の資金の減少となり、これは主に配当金の支払額が170百万円、自己株式の取得による支出が494百万円増加したためです。
Ⅱ.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金の源泉は、主として営業活動によるキャッシュ・フローであり、当連結会計年度においては、3,751百万円の資金の増加を確保しております。また、資金運用(有価証券及び投資有価証券の取得)についても一時的な余資運用と位置付け、計画的に資金を確保する体制をとっており、事業活動に必要な資金の流動性を確保しております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて4,435百万円減少し、22,587百万円となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす仮定及び見積りを用いておりますが、これらの仮定及び見積りに基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
当社グループは,多様化する社会及び客先からのニーズに迅速に対応し、市場に密着した研究開発を行っております。当連結会計年度の研究開発費として
なお、当企業集団における研究開発活動は、おもに「国内建設」にかかわるものであり、セグメントに区分して記載しておりません。
(1) 各機関との共同研究の実施
現在、インフラ構造物を管理する各機関(道路、鉄道、空港、港湾、電力、プラント等)において、高度成長期に造られた施設の更新や補修を行う時期がほぼ同時に訪れています。これら施設の補修に関する要求性能は機関毎に異なっています。当社では各機関特有の個別ニーズに沿った長寿命化対策工法に関する共同研究を、各機関や関連施工会社と常時複数件進めています。共同研究で開発された長寿命化対策工法は各機関が管理している実際のインフラ構造物に試験施工等を行い、補強効果を確認した後、広く採用されています。
(2) 予防保全型インフラメンテナンスを支える新技術の開発
コンクリート表面に補修材料を塗布することで塩分などの劣化因子を遮断する予防保全型のコンクリート表面被覆工法は従前より市場にありましたが、より短時間で施工可能な省工程型で、取り扱いが容易な水性コンクリート表面被覆工法の開発が完了しました。補修施工時間に制約がある構造物の標準工法として期待されています。
また、近年交通量の多い都市部の橋梁では路面上部コンクリートの損傷が問題視されています。損傷したコンクリートの取り換え用コンクリートには既設部材との接着性、通行止め時間短縮のための速硬性が求められます。これらの性能を満たす専用の接着剤、特殊取り換え用コンクリートの開発が完了しました。この補修システムは弊社研究所に設置された輪荷重移動載荷試験装置によるトラック等の実荷重を模した試験方法で補修効果を確認済みです。同様に、橋梁以外の交通量が多い道路で見られる路盤の変状を改良する樹脂を使った路盤安定処置技術も開発中です。
これら補修材料の開発以外に、SDGs対応として牡蠣殻やカシューナッツ殻等を代替とした樹脂材料のバイオマス度の向上技術に取り組んでいます。
(3) DX推進による生産性向上技術の開発
数年前よりIT技術を活用した補修分野の生産性向上技術の開発を行っています。数年前より取り組んでいました当社の豊富な補修事例をAIにディープラーニングさせた「AI診断士」は社内実装が終わりました。このシステムによりコンクリートの劣化診断・補修工法選定が現場で即時に行えることになります。また、現在ではAR(拡張現実)技術を活用した補強部材取り付け検証システムや画像認識AIを使った現場足場上の安全監視システムの開発に取り組んでいます。
なお、研究開発活動は主に連結子会社のショーボンド建設株式会社で行われており、その他の子会社では研究開発
活動は特段行っておりません。