(1) 業績
当連結会計年度のわが国の経済は、政府・日銀の経済・金融政策の効果もあり、企業業績や雇用情勢は引き続き改善の動きがみられるなど全般に緩やかな回復傾向が続きました。しかしながら、中国を始めとするアジア新興国等の経済の減速がわが国の景気に与える影響等の懸念もあり依然として不透明な状況で推移しました。
食品業界におきましては、円安などの影響を受けた原材料価格の高騰に伴う価格改定が幅広い分野で行われ、消費者物価は緩やかに上昇するなかで、一部では高付加価値品が支持されるなど底堅い消費が見られました。
酪農乳業界におきましては、昨年4月に生乳取引価格が引き上げられた一方で、減少の続いていた国内生乳生産量が若干ながら上向き傾向となりました。また、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の大筋合意や生乳取引に入札制度が試行的に導入されることが決定するなど、今後の酪農乳業界の変化が示唆される一年でした。
このような環境のもとで、当社グループは、引き続きお客さまのニーズに応えた商品の開発・改良に努めるとともに、一部商品において価格改定とその浸透に努めてまいりました。一方で、販売促進費の効率的な支出の徹底や、固定資産売却を進めるなど、中期経営計画で掲げている資産効率の改善および合理化の推進に取り組んでまいりました。
これらの結果、当期の連結売上高は前年比1.1%増の6,014億9千9百万円となりました。
連結の利益面では、営業利益は前年比110.4%増の143億1千7百万円、経常利益は前年比81.7%増の149億5千9百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益54億5千1百万円を計上したこともあり、前年比154.0%増の105億7千6百万円となりました。
セグメントの状況(セグメント間取引消去前)は、次のとおりです。
① 食品事業(市乳、乳製品、アイスクリーム、飲料など)
当期の売上高は、5,809億7千3百万円(前年比1.1%増)となり、また、営業利益は218億8千8百万円(前年比55.7%増)となりました。
② その他の事業(飼料、プラント設備の設計施工など)
当期の売上高は、274億1千8百万円(前年比4.7%増)となり、また、営業利益は16億6千3百万円(前年比25.6%増)となりました。
なお、提出会社の管理部門にかかる費用など事業セグメントに配賦していない全社費用が86億4百万円ありま
す。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ196億8千万円増の282億2千3百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益が増加したことに加え、たな卸資産の増加額が前連結会計年度に比べ小さかったことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ45億9千2百万円支出増の△222億3千4百万円となりました。これは、固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものです。
これらを合計したフリーキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ150億8千8百万円増の59億8千8百万円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ233億3千6百万円支出増の△104億4千9百万円となりました。これは、借入金の返済や社債の償還による支出が借入総額を上回ったことなどによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ49億2百万円減の62億3百万円となりました。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
|
食品事業 |
415,547 |
+1.1 |
|
その他の事業 |
3,841 |
+24.7 |
|
合計 |
419,388 |
+1.3 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前期比 (%) |
受注残高 (百万円) |
前期比 (%) |
|
食品事業 |
- |
- |
- |
- |
|
その他の事業 |
8,522 |
+22.9 |
2,570 |
+37.2 |
|
合計 |
8,522 |
+22.9 |
2,570 |
+37.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
|
食品事業 |
580,973 |
+1.1 |
|
その他の事業 |
27,418 |
+4.7 |
|
セグメント間の内部売上高または振替高 |
△6,892 |
- |
|
合計 |
601,499 |
+1.1 |
(注) 1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、前連結会計年度については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
㈱セブン‐イレブン・ジャパン |
- |
- |
62,815 |
10.4 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
1.経営の基本方針
当社グループは、「乳の優れた力を基に新しい食文化を創出し、人々の健康と豊かな社会づくりに貢献する」という経営理念のもと、「お客さまに満足と共感をいただける価値ある商品、サービスを提供する」「変革に努め、独自の価値を創造する」「社員が活き活きと働く企業風土をつくる」「社会から信頼される企業となる」という4つの経営ビジョン実現に向けた取り組みを通じて、社会に優れた価値を提供し貢献してまいります。
2.中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題
平成28年3月期より平成32年3月期までの中期経営計画においては、「成長に向けた事業ドメインの再構築」「資産効率の改善および合理化の推進」「経営基盤の強化」「社会への貢献」の4つを基本方針としております。 事業ドメインの再構築としては、①機能性・食品素材事業の強化、②グローバル化の推進、③健康・栄養事業の育成、④既存事業の収益性の改善、を将来に向けた事業の4本の柱と位置付けて推進しております。
国内の少子高齢化や人口の減少による市場の伸び悩み、お客さまのニーズの多様化など、当社グループをとりまく環境が変化する中、上記中期経営計画に沿って持続的な成長を目指してまいります。
また、業務の適正を確保するためのグループ内部統制の充実や、お客さまに安全、安心を提供する品質保証体制の一層の強化にも引き続き取り組んでまいります。
3.会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
(1)基本方針の内容
当社は、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものであり、株式の大量買付等であっても、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量買付等の中には、その目的などから見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付等の行為について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
とりわけ、当社の企業価値の源泉は、「乳」の優れた力を最大限に活用する商品開発力と、食品の提供を通じて培ってきた信用とブランドにあります。これらが、株式の大量買付等を行う者により中長期的に確保し、向上させられなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
こうした事情に鑑み、当社株式に対する大量買付等が行われた際に、株主のみなさまがかかる大量買付等に応じるべきか否かを判断し、あるいは当社取締役会が株主のみなさまに代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主のみなさまのために交渉を行うことなどを可能とすることで、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付等を抑止するための枠組みが必要であると考えております。
(2)基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、第90期事業年度に係る当社定時株主総会における株主のみなさまの承認に基づき、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。本プランの有効期間は、平成28年6月29日開催の当社第93期定時株主総会(以下「本総会」といいます。)の終結の時までとされておりましたが、当社は、本総会において株主のみなさまの承認をいただき、本プランを更新いたしました。
本プランは、当社株式の大量取得行為が行われる場合に、株主のみなさまが適切な判断をするために必要・十分な情報と時間を確保するとともに、買付者等(以下に定義されます。)との交渉の機会を確保することなどにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としています。
具体的には、当社の株券等に対する買付もしくはこれに類似する行為又はその提案(以下「買付等」といいます。)が行われる場合に、買付等を行う者(以下「買付者等」といいます。)に対し事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めています。
買付者等が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行う場合、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがある場合などには、当社は、買付者等による権利行使は認められないとの行使条件および当社が買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。
本プランに従って本新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買付者等以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、買付者等の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。
(3)本プランの合理性
本プランは、大要下記のとおり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するよう合理的な内容を備えたものと考えております。
①株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること
本プランは、当社株式に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主のみなさまが判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保したり、株主のみなさまのために買付者等と交渉を行うことなどを可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるものです。
②株主意思を重視するものであること
本プランは、当社株主総会において本プランに係る委任決議がなされることにより更新されました。
また、本プランには、有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が付されており、かつ、その有効期間の満了前であっても、当社株主総会において上記の委任決議を撤回する旨の決議が行われた場合、当社の株主総会で選任された取締役により構成される当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。その意味で、本プランの存続の適否には、株主のみなさまのご意向が反映されることとなっております。
③独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
本新株予約権の無償割当ての実施などの運用に際しての実質的な判断は、独立性の高い社外有識者などから構成される独立委員会により行われることとされています。これにより当社取締役会の恣意的行動を厳格に監視いたします。
また、その判断の概要については株主のみなさまに情報開示をすることとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に適うように本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されています。
④第三者専門家の意見の取得
買付者等が現れると、独立委員会は、当社の費用で、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を受けることができることとされています。これにより、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっています。
当社グループの経営成績および財政状態などに影響をおよぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1)酪農乳業界について
・当社グループが生産する牛乳・乳製品には、国内農業の保護を目的とした関税制度が設けられておりますが、WTO、TPP、FTA農業交渉の結果いかんによって関税制度に大幅な変更があれば、当社グループの業績および財政状態に大きく影響する可能性があります。
・当社グループが生産する乳製品の原料である生乳の生産者に対しては「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法」に基づく補給金が支払われており、将来において同法律が大幅に変更もしくは廃止され、補給金の水準が変化する場合は、当社グループの原料購入価格が影響を受ける可能性があります。
(2)食品の安全について
当社グループの製品製造にあたっては、法律よりも厳しい独自の品質管理基準を適用し、食品の安全性や品質の確保に万全を期しておりますが、大規模な回収や製造物責任賠償につながるような不測の製品事故などの発生は、当社グループの業績および財政状態に重大な影響をおよぼす可能性があります。
(3)相場・為替レートの影響について
当社グループは、一部の原材料および商品を海外から調達していることから、これらの相場や為替レートの変動により購入価格に影響を受けます。相場の高騰および為替レートの円安の進行は、原価の上昇要因となり、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
(4)天候不順について
当社グループのアイスクリーム部門・市乳部門の売上は、天候の影響を受ける可能性があります。特に、冷夏の場合はこれらの部門の売上が減少し、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
(5)天災について
地震などの大規模な自然災害の影響で生産・物流施設等が損害を被ることにより生産が停滞し、復旧のための費用が発生することにより、業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
(6)情報セキュリティについて
当社グループでは、グループ各社が保有する個人情報の保護・管理ならびに情報システムへの不正アクセス防止のための情報セキュリティ対応策を策定し、取り組んでおります。しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下などによって、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
(提出会社)
1.当社が技術援助等を受けている契約
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契約先 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
サンキストグローワーズ社 |
米国 |
清涼飲料水等 |
サンキスト商標の使用権の設定 |
昭和63年4月8日から 平成9年3月31日まで 以後5年ごとの自動更新 |
|
KRAFT FOODS GROUP,INC. |
米国 |
チーズ等 |
技術提携および輸入販売 |
平成24年10月1日から |
|
MONDELEZ INTERNATIONAL,INC. |
米国 |
チーズ等 |
技術提携および輸入販売 |
平成24年10月1日から |
|
ユニリーバ・ジャパン・ビバレッジ株式会社 |
日本 |
紅茶飲料 |
リプトン商標の使用権の設定 |
平成17年7月1日から |
(注)上記についてはロイヤリティとして、売上高の一定率を支払っております。
2.販売契約
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契約先 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社 |
日本 |
小売用および業務用のリプトンリーフティー、リキッドティー、パウダーティー等 |
日本国内における総販売元に関する基本売買契約 |
平成22年6月1日から 平成25年12月31日まで 以後小売用は3年ごとの 自動更新、業務用は1年 ごとの自動更新
|
当社グループの研究開発部門では、従前は食品総合研究所、栄養科学研究所、食品基盤研究所、装置開発研究所、分析センター、および応用技術センターの4研究所、2センターの体制のもと、研究開発活動を行っておりました。
当連結会計年度における7月1日付で、研究開発部門の一部について以下の組織改正を行いました。
食品総合研究所の乳素材応用開発機能と食品基盤研究所の機能素材応用開発機能および基礎研究機能を再編し、新たに「素材応用研究所」、「基礎研究所」を新設いたしました。これに伴い食品基盤研究所を廃止しました。その他の組織は従前のとおりです。
これにより、当社グループの研究開発部門は、食品総合研究所、栄養科学研究所、素材応用研究所、基礎研究所、装置開発研究所、分析センター、および応用技術センターの5研究所、2センターの体制のもと、「乳の優れた力を基に新しい食文化を創出し、人々の健康と豊かな社会づくりに貢献する」という経営理念のもと「健康に寄与する商品」、「安全で品質の高い商品」、「おいしくて使いやすい商品」、「楽しさや安らぎを提供する商品」をお客さまにお届けするよう研究開発活動を行っております。
組織改正の目的は以下のとおりです。
・食品の付加価値向上に大きく貢献することが期待されている機能性素材を使用した商品提案力を高めるため、素材の応用開発力を更に強化します。新たに「素材応用研究所」を設立し、乳素材等の開発機能と機能性素材開発機能とを統合して研究開発資源を集中することにより、開発ノウハウの共有、技術の相互活用を図るとともに、素材に係る事業部門との有機的な連携を図り、顧客市場からのニーズの反映と提案力の強化に結び付けます。
・新技術・新素材の開発に関するシーズ探索や腸内フローラに関する当社の研究は、分子レベル、遺伝子レベルでの基礎・先進的研究を推進していくことにより、食品の高機能化、製品の差別化とともに、疾病予防等、食と医の健康価値向上における社会的要求に応え、当社の今後の事業発展に大きく貢献できることが期待されています。新たに「基礎研究所」を設立し、同分野に対する研究資源を集中させ、専門研究員を配置することにより、基礎研究レベルの更なる向上を図ります。
食品総合研究所、栄養科学研究所、および素材応用研究所では、関係事業部との連携により、商品開発力の増強と研究開発スピードの向上に努め各種商品の研究開発を行っております。また、これらの研究所は、相互に連携し、それぞれの研究成果をもとに、各種商品の研究開発を行っております。基礎研究所では、前述の通り、腸内フローラ研究や新素材に関する研究を進め、事業部門への情報提供のほか、学界などへの情報発信を行っております。装置開発研究所では、製造プロセスや機器類の開発・改良を担当し、分析センターでは、商品の安全性と品質向上のための分析技術の研究に取り組んでおります。応用技術センターでは、当社製品や乳素材のお客さまにとっての価値を高めることを目的に、レシピの開発と製商品の評価を行っております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は4,965百万円であり、セグメント別には、次のとおりであります。
|
食品 |
4,948 |
百万円 |
|
その他 |
16 |
〃 |
|
計 |
4,965 |
〃 |
各事業分野別の主な新製品開発、製品改良事項は以下の通りです。
牛乳・乳製品および一般食品を中心とする食品分野では、お客さまニーズの反映と新たな市場開拓を実現できる新技術開発を積極的に進めたほか、従来の技術に新しい製造加工技術を付加し、「おいしさ」、「楽しさ」、「健康」、「栄養」、「環境」に配慮した商品を上市してまいりました。主な新商品、新技術は以下のとおりです。
飲料では、「マウントレーニア」シリーズの飲料では、「マウントレーニア ダブル クリーミーエスプレッソ」、「マウントレーニア カフェラッテ キャラメルバニラ」、「マウントレーニア カフェラッテ 焦がしキャラメルラテ」、「マウントレーニア カフェラッテ カフェココア」、「マウントレーニア ラテ・ド・ショコラ」などを新発売しました。同シリーズで、コーヒーとミルクの“質”“量”“製法”すべてにこだわりぬいた「マウントレーニア」史上最も贅沢なカフェラテ「マウントレーニア リッチカフェラッテ」、「マウントレーニア リッチカフェラッテ 砂糖不使用」を新容量180mlで新たに発売いたしました。「リプトン」ブランドの飲料では、「リプトン紙パック」シリーズを2年ぶりに大幅リニューアルし「リプトン レモンティー/ミルクティー/ピーチティー/アップルティー」を発売しました。ユニリーバ社が特許を取得した“ティーエッセンス茶葉”を配合し、茶葉本来の清々しく、爽やかな香りを強化しました。また、厳選した“上質な産地指定茶葉”を使用し、その茶葉本来の味わい・香りをお届けする、茶の専門家・リプトンがすべてにこだわったプレミアムシリーズである「サー・トーマス・リプトン」シリーズから、「サー・トーマス・リプトン ダージリンストレートティー」、「サー・トーマス・リプトン アールグレイミルクティー」を新発売しました。たんぱく質摂取不足の解消をサポートするものとして、栄養価が高く消化吸収性が良い“乳たんぱく質”を手軽においしく摂取できる「GO-UP」シリーズで、飲料2品(ヨーグルト風味/バナナミルク味)を発売しました。その他、野菜、果物、ミルクが手軽に摂れてミキサーで作ったような食感を楽しめる「Vegeet スムージー」シリーズなどを新発売しました。
デザートでは、「体脂肪計タニタの社員食堂」がベストセラー書籍となった株式会社タニタと共同し、『美味しさ』と『満足感』を実現した「タニタ食堂®の100kcalデザート」のシリーズ製品として、「パンナコッタ シチリアレモンソース」、「かぼちゃプリン」、「焙煎抹茶ミルクプリン」、「はちみつレモンプリン」を発売しました。スプーンがたつほど濃密な食感と、凝縮された素材の濃い味わいをお楽しみいただける新しいデザート「超濃密」シリーズの、「超濃密レアチーズ」、「超濃密プリン 贅沢カスタード」、「超濃密プリン イタリア産マロン」、「超濃密プリン 芳醇なメープル」を新発売しました。「森永牛乳プリン」発売20周年記念商品として「森永プレミアム牛乳プリン」を発売しました。日本で唯一の“ツインカップ”デザート「toronne(トロンヌ)」シリーズを新発売しました。“ツインカップ”とは、小カップ(ソース)と大カップ(デザート)の2つが一体になった、小カップを折り曲げてソースをかけることができるという特長がある容器形態です。召しあがる直前にソースをかけることで得られる作りたての“おいしさ”、デザートと色鮮やかなソースの“コントラスト”、ソースをかける際に手が汚れにくく捨てやすい“利便性”、カップを折り曲げてソースをかけることの“楽しさ”を、新たな価値としてご提供いたします。その他、“ロカボ”=ゆるやかな糖質制限、に対する関心の高まりを受け、低糖質かつカロリーを抑えたデザート「おいしい低糖質プリン カスタード/抹茶」などを新発売しました。
ヨーグルト分野では、“美しさを内側から”サポートする新たなヨーグルト商品として美容食品成分「アロエステロール®」を含有した「アロエステヨーグルトドリンク」と「アロエステヨーグルト」の2品を新発売しました。 「アロエステロール®」とは、森永乳業が10年以上に亘る長い研究の末に発見した、アロエベラ葉肉に含まれる美容食品成分です。アロエベラの葉7.5tから僅か1gしか取れない非常に希少な成分で、国内で10件以上の用途特許を取得しております。また、定番のアロエシリーズからは、アロエヨーグルトに各種果汁を使用した「森永アロエヨーグルト ベリーミックス」などを新発売しました。日本初の国産ギリシャヨーグルトとして開発した、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ」シリーズから「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ グレープフルーツソース入」、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ ピーチソース入」、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ キウイソース入」、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ Sweets(スイーツ) カシスグラッセソース付」、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ ブラッドオレンジソース付」を発売しました。「ビフィズス菌BB536」を配合した「ビヒダスBB536」シリーズから「ビヒダスヨーグルト Creamy(クリーミー) バニラ 4ポット」、「ビヒダスヨーグルト Creamy(クリーミー) いちご 4ポット」などを新発売しました。
アイスクリームでは、定番の「PARM(パルム)」の「フルーツPARM(パルム)」シリーズから「フルーツPARM(パルム)ストロベリー」を発売しました。「フルーツPARM(パルム)」は、フルーツシャーベットとしっとりなめらかなアイスを果汁&果肉入りコーティングで包んだアイスバーです。使用しているフルーツシャーベットは、配合と製造条件の研究を重ね、一般的な氷菓よりキメが細かく緻密な氷結晶にすることで、なめらかな食感を実現し、コーティング部分は果汁&果肉入りコーティングに浸した後、急速硬化することで、濃厚な果実の味わいを閉じ込めると同時に、噛み出しやわらかな食感に仕上げることにより「PARM(パルム)」の特長である"なめらかさ"に加えて"濃厚でさわやかな果汁感あふれる味わい"をお楽しみいただける製品に仕上げました。定番のチョコレートタイプの「PARM(パルム)」シリーズから「PARM(パルム)アーモンド&チョコレート」、「PARM(パルム) ダークショコラ(1本入り/6本入り)」、「PARM(パルム)ザ・抹茶」、「PARM(パルム)抹茶ラテ(6本入り)」を発売しました。MOWシリーズは、通年品3品を大幅にリニューアルし、「MOW(モウ)バニラ」、「MOW(モウ)抹茶」、「MOW(モウ)生チョコ仕立て」を発売しました。また、「MOW(モウ)ストロベリー&フロマージュ」、「MOW(モウ)ホワイトミント」、「MOW(モウ)あずき」、「MOW(モウ)ラムレーズン」、「MOW(モウ)トリプルベリー」を期間限定発売しました。2016年度に発売40周年を迎えるロングセラーブランド「ピノ」をリニューアル発売しました。いつ食べてもおいしい飽きのこない味を目指し、アイスクリーム部分の濃厚感を高め、後味のキレを良くした風味にリニューアルしました。その他、「ピノ」シリーズからは、「ピノ 薫るアロマ珈琲」、濃厚さとフルーツの爽やかさ、香り立ちを両立させた「ピノ ルージュベリー」、「ピノ ベルベットショコラ」などを期間限定で発売しました。
チーズでは、新たなチーズ活用法の提案、喫食シーン拡大に伴う新規需要を創出することによる市場活性化をテーマに開発を行っています。「クラフト フィラデルフィアクリームチーズ」シリーズからは、「クラフト フィラデルフィアクリームチーズ6P ローストオニオン」を新発売しました。“ご自宅で簡単バル気分”をお届けするおつまみチーズ「クラフト チーズバルスタイル ローストガーリック味/チョリソー味/ローストチキン味」を新発売しました。おいしさを損なわずにコレステロールハーフを実現した「クラフト とろけるスライスハーフ」を新発売しました。チーズ料理が手軽に、おいしく生まれ変わるシュレッドチーズ「クラフト チーズにおまかせ ピッツァを本格派に モッツァレラ100%/グラタンを美味しく 3種のチーズブレンド」を新発売しました。「クラフト小さなチーズケーキ」では、世界のチーズケーキの楽しみ方やその土地をイメージして開発した「クラフト 小さなチーズケーキ ~世界の国から~」シリーズとして、タイのデザート「カオニャオマムアン」をイメージしたチーズケーキ「マンゴー&ココナッツ」、オーストラリアの定番のお菓子「レミントン」をイメージしたチーズケーキ「チョコ&ココナッツ」、ニュージーランドのポピュラーな定番アイス「ホーキーポーキー」をイメージした「キャラメル&バニラ」を期間限定で発売しました。
業務用食品素材では、少量添加でミルクのコクを増強できる“ミルク”の風味を濃縮したペースト状の「森永ミルクファイン」を新発売しました。
容器包装開発では環境や社会に配慮し、ヨーグルト・デザート等の樹脂カップの軽量化、紙カップ、チーズ用フィルム等の薄肉化、軽量化および各種製品の外装ダンボールの原紙坪量軽減等に取り組み、資源の有効活用、廃棄物削減を積極的に推進しました。また、粉乳分野のロングセラー商品、クリーミング・パウダー「クリープ」の容器について、発売55周年を機に、ガラス瓶タイプの容器を“プラスチックボトル”に一新しました。容器重量では従来比で約5分の1に軽量化し、さらに形状にも「くびれ」を付けることで、シニアや女性問わず、誰にでも強い力なしで手軽に使えるユニバーサル・デザインを実現しました。
子供向けの栄養食品分野では、キッズの栄養をサポートするグローイングアップミルクとして「こどもの“足りない” 栄養を応援するミルクシリーズ(通称「こどミル」)」を新発売しました。「こどミル」は、食べむら・偏食の子供に不足しがちな鉄・カルシウム、DHAをはじめとした16種類のビタミン・ミネラルをバランスよく、おいしくサポートします。手軽に飲めるドリンクタイプ2種類(「イチゴ&ミルク」、「バナナ&ミルク」)と、溶かして飲むスティックタイプ2種類(「イチご&ミルク」、「バニラ&ミルク」)です。スティックタイプは2種類のビフィズス菌、ラクトフェリンも配合しました。野菜入りのおやつを食べさせたいママと、自分で食べたいというお子さまの両方のニーズを満たす「フルーツでおいしいやさいジュレ」3種類(「黄色の野菜とくだもの」、「赤い野菜とくだもの」、「緑の野菜とくだもの」)を新発売しました。優しい味わいとともに小さいお子さまにも安心してお使いできるよう誤飲防止のラージキャップを採用しました。好評のベビーフード「大満足ごはん」も8種の新メニューを追加発売しました。この時期のお子さまの食生活をサポートします。
また、満1歳からのフォローアップミルク「森永チルミル」はラクチュロース・ラフィノースに加え母乳中にも含まれるガラクトオリゴ糖を配合し、よりビフィズス菌優位の腸内環境に配慮しました。また、特別なケアが必要な低出生体重児用の「森永GP-P」、ミルクアレルギー用の「森永ニューMA-1」、「森永MA-mi」、「森永低脂肪MA-1」、無乳糖食品 「森永ノンラクト」は、微量成分の含有量を調整しリニューアルしました。
インドネシアでは無乳糖乳「NL-33」リニューアル、中国においては、育児用ミルク3品種に関し、同国ラベル法規の変更等にあわせてパッケージリニューアルを行いました。
医療食分野では、消化吸収に配慮したたんぱく質配合の「E-3」、たんぱく質・ナトリウム含量に配慮した「E-7Ⅱ」・「E-7Ⅱ0.6」「E-7Ⅱ0.8」、食物繊維配合流動食の「ディムス」を、栄養機能食品としてリニューアルしました。たんぱく質調整流動食「レナジーU」はアセプバックタイプを追加発売しました。さらに、手軽に水分補給いただける、大容量の水分補給ゼリー「アクトウォーター」を新発売しました。
栄養補助食品では、リハビリ時の栄養補給にあわせた「リハたいむゼリー」を新発売しました。食が細い方のために、少量の摂取でエネルギーを補える「エンジョイ小さなハイカロリーゼリー」は2品(チーズケーキ味、レモン味)を追加発売し、温めなくても手軽に美味しいやわらかご飯とおかずソースがセットになった「やわらか亭」も中華丼と納豆ごはんを追加発売し8品種としました。豊かな食生活をサポートします。
その他の事業分野では、微酸性電解水製造装置「ピュアスター」において、電気分解技術を集約した電解水製造モジュール「ピュアスター・スマート」をFOOMA JAPAN 2015(国際食品工業展 2015年6月)に出展しました。「ピュアスター・スマート」は電解槽に電源と塩酸を供給するだけで、自動で電気分解する組込用モジュールです。これらの技術開発に関する特許については、2015年に国内で6件、外国で7件が登録されました。ピュアスター μ-Clean (300L/H、飲食店の厨房やスーパーのバックヤード等小規模向け小型普及機)をリニューアルし、約40%小型化して、狭い設置スペースに対応したμ-Clean Ⅱを2016年3月に発売しました。また、麻布大学獣医学部との共同研究でピュアスター生成水がバイオフィルムを形成した菌に対して殺菌効果があるという新たな効果が明らかになりました。本研究は、「微酸性電解水が乳房炎由来菌株産生バイオフィルムに及ぼす影響」の題目で「日本家畜衛生学会第83回大会」(2015年12月、東京)で発表しました。
機能性素材分野では、ビフィズス菌、ラクトフェリン、乳たんぱく質や各種ホエイ素材、乳ペプチド、アロエベラ素材、ラクチュロースなどの製造・品質確保、健康食品などへの応用、機能素材としての販売における学術支援、及びこれらの素材によるさまざまな健康機能性に関する臨床応用研究を研究医療機関と共同で推進しております。
ビフィズス菌については、当社独自の「ビフィズス菌BB536」について、理化学研究所、および慶應義塾大学先端生命科学研究所との共同研究にて、「ビフィズス菌BB536」の生理機能の機序解析に取り組み、腸内細菌叢(そう)に与える影響について評価いたしました。その結果、「ビフィズス菌BB536」は自らが作り出す酢酸や乳酸などの有機酸や葉酸などのビタミンB群といった有用物質に加え、ヒト腸内細菌叢と相互作用することで、ビフィズス菌以外が作る酪酸やビオチンといった有用物質の量を増加させているという研究結果を得ました。「ビフィズス菌BB536」を機能性関与成分とした機能性表示食品として、「PREMiL(プレミル) 毎日のカラダに」、「ビヒダス のむヨーグルト」、「ビヒダス のむヨーグルト 脂肪ゼロ」、小型カプセルタイプのサプリメント「ビヒダス BB536」を発売しました。
ラクトフェリンは、人などの哺乳類の乳汁や唾液などに含まれるたんぱく質で、抗菌・抗ウイルス活性や免疫調節作用などさまざまな生理機能を示すことが知られています。当社では1963年から50年以上にわたり、ラクトフェリンの様々な生理機能の研究を進めています。第12回ラクトフェリン国際会議(2015年11月、名古屋)では、当社からは共同研究を含めて、ラクトフェリンとそのペプチドの抗ノロウイルス作用、腸管上皮細胞への取込やインターフェロン産生増強、小児での感染症臨床試験、30年にわたる育児用ミルクへの利用の紹介など、11題の発表を行いました。また、ラクトフェリンと共に、乳汁や唾液に存在する酵素ラクトパーオキシダーゼを配合した機能性素材「オーラバリア®」を開発し通信販売用タブレットを販売してきましたが、2015年10月にはトローチ型の店舗販売用タブレットを発売しました。大学等との共同研究により、オーラバリアの摂取が短時間で口臭を抑制すること、2ヶ月間の摂取で高齢者口腔内の歯周病菌数を低下させることが示され、いずれも国際学術雑誌への論文掲載を予定しております。
牛乳中のたんぱく質を独自の技術で低分子化(分解)したペプチドに関しては、「トリペプチドMKP」(3種類のアミノ酸、メチオニン、リジン、プロリンがつながった物質)およびそれを含有するCH-3(乳たんぱく質中のカゼインを数種類の酵素により低分子化することで得られるペプチド混合物)に関して、アルツハイマー病モデル動物を用いたアルツハイマー病予防効果の検討を行いました。その結果、乳由来ペプチドの摂取により、空間認識力の改善が確認され、アルツハイマー病の発症リスクを抑える可能性を明らかにしました。この結果を、第34回日本認知症学会学術集会(2015年10月、青森)にて発表しました。「トリペプチドMKP」配合の明日の記憶をサポートする素材を業務用チャネルで「ブレインペプチド」として新発売しました。
アロエベラに関する研究では、「アロエステロール®」含有ヨーグルトの摂取により、皮膚水分蒸散量の低下および、皮膚粘弾性が増加することを予備検討で確認しました。さらに、和歌山県立医科大・皮膚科との共同研究で、二重盲検下での臨床試験を実施し、「アロエステロール®」含有ヨーグルトの摂取により、皮膚水分量、皮膚粘弾性およびコラーゲン密度スコアが増加することを確認しました。この結果を、日本農芸化学会2016年度大会(2016年3月、北海道)にて発表しました。「アロエステロール®」を利用した商品としては、前述のとおり、「アロエステヨーグルトドリンク」と「アロエステヨーグルト」の2品を新発売しました。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、連結財務諸表の作成にあたっては、主として期末日現在などの判断に基づき金額を見積った項目があります。
特に以下の項目に関する見積額は、実際の結果と異なる可能性があります。
①貸倒引当金
貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しておりますが、今後の個別の業況などによっては、追加引当もしくは取崩しが必要となる可能性があります。
②退職給付費用および債務
退職給付費用および退職給付債務は、割引率など数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。
③投資有価証券の減損
投資有価証券については、その価値の下落が一時的ではなく回復可能性が無いと認められる場合に減損処理を実施しておりますが、今後の市況や投資先の業況などにより、さらに減損処理が必要となる可能性や価格が回復する可能性があります。
(2)財政状態
①貸借対照表の状況
当連結会計年度末の資産の部は、設備投資により有形固定資産は増加いたしましたが、「現金及び預金」や「退職給付に係る資産」の減少により、合計では前連結会計年度末に比べ、45億4百万円減の3,788億5千2百万円となりました。
負債の部は、「退職給付に係る負債」は増加いたしましたが、「コマーシャル・ペーパー」の減少などにより、借入金・社債の総額が減少し、合計では前連結会計年度末に比べ、85億8千8百万円減の2,494億8千1百万円となりました。
純資産の部は、「退職給付に係る調整累計額」の減少などにより、「その他の包括利益累計額合計」が減少いたしましたが、「利益剰余金」の増加により、合計では前連結会計年度末に比べ40億8千3百万円増の1,293億7千万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の32.4%から33.8%に、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の502.36円から518.61円になりました。
②財務政策
当社グループは、運転資金および設備投資資金の調達に際しては、内部資金を基本としながら、金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行、社債の発行などの外部からの資金も利用しております。外部からの資金調達につきましては、安定的かつ低利を前提としながら、将来の金融情勢の変化等も勘案してバランスのとれた調達を実施しております。なお、当社(提出会社)は機動的な資金調達および当社グループ全体の資金効率アップのため、金融機関15行と総額250億円のコミットメントライン契約を締結しております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
|
|
平成24年 3月期 |
平成25年 3月期 |
平成26年 3月期 |
平成27年 3月期 |
平成28年 3月期 |
|
自己資本比率(%) |
30.8 |
31.4 |
33.3 |
32.4 |
33.8 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
22.2 |
19.2 |
22.7 |
29.4 |
39.3 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍) |
5.0 |
5.5 |
4.7 |
14.2 |
4.0 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
13.4 |
12.8 |
14.6 |
7.7 |
28.1 |
自己資本比率:(純資産-新株予約権-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(3)経営成績
当連結会計年度の売上高は、前年比1.1%増の6,014億9千9百万円となりました。当社(提出会社)の売上高は、前年比2.1%増の4,538億6千5百万円であり、その概況は以下の通りです。
市乳
牛乳類は、「森永あじわい便り」などの白物乳飲料や成分調整牛乳「まきばの空」が前年を上回ったことから、全体でも前年の売上を上回りました。
乳飲料等は、「リプトン ミルクティー」が前年を上回りましたが、「マウントレーニア カフェラッテ」シリーズが前年を下回ったことから、全体でも前年の売上を下回りました。
ヨーグルトは、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ」が大幅に前年を上回ったことに加え、「ビヒダスヨーグルト」も前年を上回ったことから、全体でも前年の売上を上回りました。
これらにより、市乳の売上高は2,067億7千9百万円(前年比1.9%増)となりました。
乳製品
粉乳は、調製粉乳の「森永E赤ちゃん」や「森永はぐくみ」が前年を上回ったことから、全体でも前年の売上を上回りました。
バターは、家庭用、業務用ともに前年を上回ったことから、全体でも前年の売上を上回りました。
チーズは、クラフトブランドの「6Pチーズ」や「フレッシュモッツァレラ」が前年を上回ったことから、全体でも前年の売上を上回りました。
これらにより、乳製品の売上高は965億8千8百万円(前年比3.2%増)となりました。
アイスクリーム
アイスクリームは、「ピノ」が前年を上回ったことに加え、「MOW(モウ)」が大幅に前年を上回ったことから、全体でも前年を上回りました。
これらにより、アイスクリームの売上高は523億9千6百万円(前年比4.0%増)となりました。
その他
「リプトン フルーツティー」が前年を下回りましたが、流動食やベビーフード「大満足ごはん」などが前年を上回ったことから、全体でも前年の売上をわずかに上回りました。
これらにより、その他の売上高は981億円(前年比0.7%増)となりました。
当連結会計年度の損益面では、営業利益は前年比110.4%増の143億1千7百万円、経常利益は前年比81.7%増の149億5千9百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益54億5千1百万円を計上したこともあり、前年比154.0%増の105億7千6百万円となりました。