文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
当社グループは平成29年9月に創業100周年を迎えるにあたり、新たなコーポレートミッションを策定しました。
コーポレートスローガン 「かがやく“笑顔”のために」
経営理念 「乳で培った技術を活かし
私たちならではの商品をお届けすることで
健康で幸せな生活に貢献し豊かな社会をつくる」
新しい100年に向けて、当社グループは、笑顔あふれる豊かな社会の実現のため、私たちならではの価値を高め、その価値をお届けし続けることによって、より一層社会に貢献してまいります。
平成28年3月期より平成32年3月期までの中期経営計画においては、「成長に向けた事業ドメインの再構築」「資産効率の改善および合理化の推進」「経営基盤の強化」「社会への貢献」の4つを基本方針としております。事業ドメインの再構築としては、①機能性・食品素材事業の強化、②グローバル化の推進、③健康・栄養事業の育成、④既存事業の収益性の改善を将来に向けた事業の4本の柱と位置付けて推進しております。
さらに、中期経営計画策定時からの環境変化等を勘案し、既に発表しておりますとおり、国内でのヨーグルト生産設備への投資、パキスタンにおける育児用ミルクの製造・販売合弁会社の設立、米国でのヨーグルト事業展開といった事業強化策を決定し、着手している他、当中期経営計画終了後の方向性も視野に入れた取り組みを強化しております。上記「資産効率の改善および合理化の推進」に則り、全社的な生産拠点再編の一環として、利根工場に新棟を建設し、神戸工場の製造ラインを増設する一方で、平成31年12月に近畿工場、平成33年3月に東京工場の生産を中止することで、より効率的な生産体制を構築することを発表いたしました。目標数値につきましては、当中期経営計画を策定した時点では、平成32年3月期の連結数値目標を売上高6,400億円、営業利益225億円としておりましたが、当期までの進捗状況から、営業利益225億円につきましては、1年前倒しの平成31年3月期にて達成することを目指しております。今後も、国内の少子高齢化や人口の減少による市場の伸び悩み、お客さまのニーズの多様化など、当社グループをとりまく環境が変化する中、上記中期経営計画に沿って持続的な成長を目指してまいります。
また、業務の適正を確保するためのグループ内部統制の充実や、お客さまに安全、安心を提供する品質保証体制の一層の強化にも引き続き取り組んでまいります。
当社は、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものであり、株式の大量買付等であっても、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量買付等の中には、その目的などから見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付等の行為について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないものなど、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
とりわけ、当社の企業価値の源泉は、乳で培った技術を活かした商品開発力と、食品の提供を通じて培ってきた信用とブランドにあります。これらが、株式の大量買付等を行う者により中長期的に確保し、向上させられなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
こうした事情に鑑み、当社株式に対する大量買付等が行われた際に、株主のみなさまがかかる大量買付等に応じるべきか否かを判断し、あるいは当社取締役会が株主のみなさまに代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主のみなさまのために交渉を行うことなどを可能とすることで、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付等を抑止するための枠組みが必要であると考えております。
当社は、第90期事業年度に係る当社定時株主総会における株主のみなさまの承認に基づき、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。本プランの有効期間は、平成28年6月29日開催の当社第93期定時株主総会の終結の時までとされておりましたが、当社は、当該総会において株主のみなさまの承認をいただき、本プランを更新いたしました。
本プランは、当社株式の大量取得行為が行われる場合に、株主のみなさまが適切な判断をするために必要・十分な情報と時間を確保するとともに、買付者等(以下に定義されます。)との交渉の機会を確保することなどにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としています。
具体的には、当社の株券等に対する買付もしくはこれに類似する行為又はその提案(以下「買付等」といいます。)が行われる場合に、買付等を行う者(以下「買付者等」といいます。)に対し事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めています。
買付者等が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行う場合、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがある場合などには、当社は、買付者等による権利行使は認められないとの行使条件および当社が買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。
本プランに従って本新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買付者等以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、買付者等の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。
本プランは、大要下記のとおり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するよう合理的な内容を備えたものと考えております。
本プランは、当社株式に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主のみなさまが判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保したり、株主のみなさまのために買付者等と交渉を行うことなどを可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるものです。
本プランは、当社株主総会において本プランに係る委任決議がなされることにより更新されました。
また、本プランには、有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が付されており、かつ、その有効期間の満了前であっても、当社株主総会において上記の委任決議を撤回する旨の決議が行われた場合、当社の株主総会で選任された取締役により構成される当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。その意味で、本プランの存続の適否には、株主のみなさまのご意向が反映されることとなっております。
本新株予約権の無償割当ての実施などの運用に際しての実質的な判断は、独立性の高い社外有識者などから構成される独立委員会により行われることとされています。これにより当社取締役会の恣意的行動を厳格に監視いたします。
また、その判断の概要については株主のみなさまに情報開示をすることとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に適うように本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されています。
買付者等が現れると、独立委員会は、当社の費用で、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を受けることができることとされています。これにより、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっています。
当社グループの経営成績および財政状態などに影響をおよぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
・当社グループが生産する牛乳・乳製品には、国内農業の保護を目的とした関税制度が設けられておりますが、WTO、TPP、FTA農業交渉の結果いかんによって関税制度に大幅な変更があれば、当社グループの業績および財政状態に大きく影響する可能性があります。
・当社グループが生産する乳製品の原料である生乳の生産者に対しては長らく「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法」に基づく補給金が支払われ、平成30年からは「改正畜産経営安定法」に基づく新たな加工原料乳生産者補給金制度となりました。このたびの制度変更については特段の影響はございませんが、将来において同法律が大幅に変更もしくは廃止され、補給金の水準が変化する場合は、当社グループの原料購入価格が影響を受ける可能性があります。
当社グループの製品製造にあたっては、法律よりも厳しい独自の品質管理基準を適用し、食品の安全性や品質の確保に万全を期しておりますが、大規模な回収や製造物責任賠償につながるような不測の製品事故などの発生は、当社グループの業績および財政状態に重大な影響をおよぼす可能性があります。
当社グループは、一部の原材料および商品を海外から調達していることから、これらの相場や為替レートの変動により購入価格に影響を受けます。相場の高騰および為替レートの円安の進行は、原価の上昇要因となり、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
当社グループのアイスクリーム部門・市乳部門の売上は、天候の影響を受ける可能性があります。特に、冷夏の場合はこれらの部門の売上が減少し、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
地震などの大規模な自然災害の影響で生産・物流施設等が損害を被ることにより生産が停滞し、復旧のための費用が発生することにより、業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
当社グループでは、グループ各社が保有する個人情報の保護・管理ならびに情報システムへの不正アクセス防止のための情報セキュリティ対応策を策定し、取り組んでおります。しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下などによって、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、連結財務諸表の作成にあたっては、主として期末日現在などの判断に基づき金額を見積った項目があります。
特に以下の項目に関する見積額は、実際の結果と異なる可能性があります。
貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しておりますが、今後の個別の業況などによっては、追加引当もしくは取崩しが必要となる可能性があります。
退職給付費用および退職給付債務は、割引率など数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。
投資有価証券については、その価値の下落が一時的ではなく回復可能性が無いと認められる場合に減損処理を実施しておりますが、今後の市況や投資先の業況などにより、さらに減損処理が必要となる可能性や価格が回復する可能性があります。
当連結会計年度の売上高は、前年比0.1%減の5,920億8千7百万円となりました。当社(提出会社)の売上高は、前年比0.8%減の4,405億5千4百万円であり、その概況は以下の通りです。
市乳
牛乳類は、主力ブランド「森永のおいしい牛乳」シリーズが堅調に推移しましたが、採算改善に向けた商品数削減などにより、前年の売上を下回りました。
乳飲料等は、「マウントレーニア カフェラッテ」シリーズはおおむね堅調に推移したものの、同シリーズの小容量タイプがマイナスになったことから、前年の売上を下回りました。
ヨーグルトは、「ビヒダスプレーンヨーグルト」等が前年を上回りましたが、「濃密ギリシャヨーグルトパルテノ」が前年を下回ったことから、全体でも前年の売上を下回りました。
これらにより、市乳の売上高は1,962億1千6百万円(前年比1.7%減)となりました。
乳製品
粉乳は、調製粉乳の「森永E赤ちゃん」が前年を上回りましたが、「森永はぐくみ」や「森永チルミル」が前年を下回ったことから、全体でも前年の売上を下回りました。
バターは、家庭用、業務用ともに前年の売上を上回りました。
チーズは、クラフトブランドの「切れてるチーズ」、「100%パルメザンチーズ」等が伸長したことに加え、新商品の「無垢」が寄与し、前年の売上を上回りました。
これらにより、乳製品の売上高は970億5千3百万円(前年比1.4%増)となりました。
アイスクリーム
アイスクリームは、「PARM(パルム)」「MOW(モウ)」等主力ブランドが順調に拡大し、全体でも前年の売上を上回りました。
これにより、アイスクリームの売上高は557億2千1百万円(前年比4.0%増)となりました。
その他
「シールド乳酸菌」などの機能性素材の販売拡大やベビーフードなどの伸びが寄与した一方、昨年春にサンキスト果汁飲料の一部や、家庭用のリプトンリーフティーの販売を中止したため、前年の売上を下回りました。
これらにより、その他の売上高は915億6千1百万円(前年比4.1%減)となりました。
当連結会計年度の損益面では、営業利益は前年比2.8%増の216億8千4百万円、経常利益は前年比1.8%増の223億5千5百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年比19.5%増の157億8千1百万円となりました。
セグメントの状況(セグメント間取引消去前)は、次のとおりです。
当期の売上高は、5,714億4百万円(前年比0.1%減)となり、また、営業利益は293億1千5百万円(前年比0.2%増)となりました。
当期の売上高は、298億2千1百万円(前年比10.5%増)となり、また、営業利益は27億1千9百万円(前年比18.9%増)となりました。
なお、提出会社の管理部門にかかる費用など事業セグメントに配賦していない全社費用が92億円あります。
当連結会計年度のわが国の経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで緩やかに回復しているものの、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響等、不透明感も残る状況となりました。
食品業界におきましては、健康志向の高まりによる機能性食品の伸長など、高付加価値品の一部に動きがみられる一方、消費者物価上昇のペースは鈍く、引き続き厳しい競争環境となりました。
酪農乳業界におきましては、チーズやアイスクリーム等の乳製品の消費は堅調に推移する一方で、国内生乳生産量の減少という大きな課題がある中、改正畜産経営安定法が可決され、本年4月より施行されることが決定するなど酪農乳業を取り巻く環境は大きく変化しました。
このような環境のもとで、当社グループは平成27年に発表した中期経営計画に掲げた経営課題への取り組みを実施し、経営基盤の強化を進めてまいりました。
お客さまのニーズに応える商品の提供とその価値訴求に努める一方で、低採算商品の見直し等によるプロダクトミックスの改善、ローコストオペレーションの推進など、より一層の合理化・効率化を推進してまいりました。その結果、中期経営計画の目標に向けて、収益性の改善を継続して実現することができました。
なお、中期経営計画の目標数値につきましては、当中期経営計画を策定した時点では、平成32年3月期の連結数値目標を売上高6,400億円、営業利益225億円としておりましたが、当期までの進捗状況から、営業利益225億円につきましては、1年前倒しの平成31年3月期にて達成することを目指しております。
生産、受注及び販売の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
食品事業 |
402,421 |
△0.2 |
|
その他の事業 |
3,754 |
+20.6 |
|
合計 |
406,175 |
△0.0 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 |
前年同期比 |
受注残高 |
前年同期比 |
|
食品事業 |
- |
- |
- |
- |
|
その他の事業 |
9,580 |
+7.6 |
3,771 |
+30.8 |
|
合計 |
9,580 |
+7.6 |
3,771 |
+30.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
食品事業 |
571,404 |
△0.1 |
|
その他の事業 |
29,821 |
+10.5 |
|
セグメント間の内部売上高または振替高 |
△9,138 |
- |
|
合計 |
592,087 |
△0.1 |
(注) 1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
㈱セブン‐イレブン・ジャパン |
68,205 |
11.5 |
65,521 |
11.1 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度末の資産の部は、当期末が金融機関休業日であったことにより「受取手形及び売掛金」が増加したことや、設備投資による有形固定資産の増加などもあり、合計では前連結会計年度末に比べ、310億9千7百万円増の4,164億6千3百万円となりました。
負債の部は、「支払手形及び買掛金」や「預り金」が増加したことなどにより、合計では前連結会計年度末に比べ、148億4千1百万円増の2,573億6千1百万円となりました。
純資産の部は、「利益剰余金」の増加により、合計では前連結会計年度末に比べ、162億5千6百万円増の1,591億2百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の36.9%から37.8%に、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の2,870.80円から3,184.08円になりました。
当社は平成29年10月1日付で株式併合(5株を1株)を実施しておりますが、前連結会計年度期首より当該株式併合が実施されたものと仮定して1株当たり純資産額を算出しております。
当社は「資産効率の改善および合理化の推進」を中期経営計画の基本方針の1つとしており、その一環として最適な生産体制の構築を進めております。この過程において、適正な資産・負債管理を行っております。
当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ122億4千万円減の251億1千万円の収入となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益234億7千万円、減価償却費175億1千9百万円がキャッシュ・フローの収入となり、たな卸資産の増加額73億8千3百万円、法人税等の支払額73億2千4百万円がキャッシュ・フローの支出となったことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ43億1千1百万円支出減の169億2千1百万円の支出となりました。主な要因は、固定資産の取得により197億7千9百万円の支出があったことによります。
これらを合計したフリーキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ79億2千9百万円減の81億8千8百万円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ94億6千9百万円支出減の57億7千4百万円の支出となりました。主な要因は、長期借入金の返済121億4千1百万円の支出と長期借入れ72億8千4百万円の収入があったことによります。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ27億6千万円増の98億3千8百万円となりました。
当社は「資産効率の改善および合理化の推進」を中期経営計画の基本方針の1つとしており、その一環として生産体制再編を進めております。必要な資金調達を、自己資金の他、借入その他状況に応じた方法により継続して実施いたします。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
|
|
平成26年 |
平成27年 |
平成28年 |
平成29年 |
平成30年 |
|
自己資本比率(%) |
33.3 |
32.4 |
33.8 |
36.9 |
37.8 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
22.7 |
29.4 |
39.3 |
53.0 |
51.4 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍) |
4.7 |
14.2 |
4.0 |
2.7 |
4.0 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
14.6 |
7.7 |
28.1 |
39.0 |
30.1 |
自己資本比率:(純資産-新株予約権-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の財務政策のとおりです。
当社グループは、運転資金および設備投資資金の調達に際しては、内部資金を基本としながら、金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行、社債の発行などの外部からの資金も利用しております。外部からの資金調達につきましては、安定的かつ低利を前提としながら、将来の金融情勢の変化等も勘案してバランスのとれた調達を実施しております。なお、当社(提出会社)は機動的な資金調達および当社グループ全体の資金効率アップのため、金融機関15行と総額200億円のコミットメントライン契約を締結しております。
当社が技術援助等を受けている契約
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契約先 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
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サンキストグローワーズ社 |
米国 |
清涼飲料水等 |
サンキスト商標の使用権の設定 |
昭和63年4月8日から |
|
KRAFT FOODS |
米国 |
チーズ等 |
技術提携および輸入販売 |
平成24年10月1日から |
|
MONDELEZ |
米国 |
チーズ等 |
技術提携および輸入販売 |
平成24年10月1日から |
|
ユニリーバ・ジャパン・ |
日本 |
紅茶飲料等 |
リプトン商標の使用権の設定 |
平成29年5月1日から 以後2年ごとの自動更新 |
(注) 上記についてはロイヤリティとして、売上高の一定率を支払っております。
森永乳業グループの強みである乳・乳製品分野を中心に、少子高齢社会に対応できる食品分野を強化すべく技術力の強化を図っています。その方策として、おいしさ、フレッシュさの向上に繋がる乳原料の新規開発や、新たな市場の発掘に繋がるチルドやアセプティックといった当社得意技術を活用した商品、或いは、新たな価値を提供する商品の開発を進めています。
また、機能性シーズの研究開発も注力しており、ビフィズス菌やラクトフェリンによるさまざまな健康効果を検証していく他、アロエステロールやペプチドなどの新たな機能性素材の活用についての基礎並びに応用研究も進めています。新商品・新事業を効率的に生み出すため、社外の研究機関や企業とのオープンイノベーションを積極的に活用し、新たな価値を発信できる商品開発を推進してまいります。
当社グループの研究開発体制は平成30年6月1日付の組織改正により、下記のとおりとなりました。
研究本部
食品開発研究所 :乳飲料、デザート、ヨーグルト、アイスクリーム、チーズの研究開発
健康栄養科学研究所 :プレママ・乳幼児から高齢者にむけた栄養食品の研究開発
素材応用研究所 :機能性素材・乳素材の研究開発
基礎研究所 :腸内フローラ・新素材等の基礎研究
フードソリューション研究所:製品の評価、用途・レシピ開発
研究企画部 :各研究所の研究計画の統括等
生産本部エンジニアリング部
装置開発センター :製造プロセスや機器類の開発・改良
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は4,747百万円であり、セグメント別には以下のとおりです。
|
食品 |
4,733 |
百万円 |
|
その他 |
13 |
〃 |
|
計 |
4,747 |
〃 |
贅沢気分を演出した「GODIVA ミルクチョコレート」
コーヒーを低温抽出した、澄みきった味わいの「マウントレーニア コールドブリュー」
香り、コク、味わいそのままにカフェインを97%カット「マウントレーニア デカフェ」
シールド乳酸菌®を配合した「乳酸菌と暮らそう」シリーズ(飲料、アイス、プリンで展開)
②デザートでは「おいしさ+健康」を両立させた商品を開発・発売し、ヘルシーデザートのラインナップ強化につなげました。
糖質を抑えながらも食べごたえのある「低糖質ココアプリン」
他企業とのコラボ商品の取り組みとして、森永製菓株式会社の「森永ホットケーキミックス」の味わいをプリンで表現した「森永ホットケーキ風プリン」
カロリー28%・糖質36%カット、カロリー67kcal、豆乳を使用した「やさしさ仕立ての焼プリン」
③ヨーグルトでは機能性新商品を開発・発売し、ヨーグルトのラインアップを強化しました。
ビフィズス菌BB536と、おなかの中でビフィズス菌を元気にする、ラクチュロース(ミルクオリゴ糖)を配合した“スッキリ&ととのえる”機能性ヨーグルト「毎日爽快ヨーグルト」
「塩分、糖分、脂肪分」の3つを同時にケアしたヨーグルト「トリプルアタックヨーグルト」
④アイスクリームでは、ロングセラー商品から常に新しい味を提供することで、お客さまからの支持を得ました。
2種類の異なる宇治抹茶を使用し、見た目の色や味の違い、調和が楽しめる「MOW(モウ)宇治抹茶(夏季数量限定)」
抹茶アイスとチーズアイスをうずまき状に混ぜ合わせた「PARM(パルム) 抹茶ティラミス」
濃厚ジューシーな味わいが堪能できる果肉入りジェラート「ピノ 魅惑のジェラート グレープ&ベリー」
⑤チーズでは、クリームチーズデザートという新しいカテゴリーを提案しました。
クリームチーズとチョコレートがマーブル上に混じり合う独自製法を確立した「フィラデルフィア クリーミーマリアージュ クリームチーズと贅沢チョコの運命の出会い」
⑥健康・栄養強化食品(医療食分野も含む)では、幅広いニーズに合わせた商品を開発しました。
ベビーフード「おうちのおかず」シリーズ
幼児の成長サポート飲料「こどミル」
(以下は連結子会社のクリニコにて販売)
少量でカロリーとたんぱく質をおいしく効率的に摂取できる「エンジョイ小さなコラーゲンゼリー」
リハビリ応援飲料「リハたいむゼリー」
はちみつレモン味、小容量ですっきりとした飲み口の栄養補助飲料「すっきりクリミール」
とうふ風味の栄養補助食品「豆の富(まめのとみ)」
⑦海外事業では、インドネシア、パキスタンおよび新市場における育児用ミルクの市場拡大を進めました。
パキスタンでは、育児用ミルクの製造・販売の事業開始に向け進めており、新製品開発支援も同時に行っております。
米国では、アロエ葉肉入りヨーグルトのパイオニアとして国内市場をけん引してきた技術、ノウハウを生かしたアロエ葉肉入りヨーグルト「alove(アラブ)」を開発しました。
⑧学術・研究発表については、ビフィズス菌研究に関する発表を中心に実施しました。
当社創業100周年記念の一環として当社が主催した国際シンポジウム「腸内細菌と健康~ビフィズス菌研究の新展開」(1月、東京)において、国内外におけるビフィズス菌の特徴や新たな保健機能に関する最新の研究成果を紹介しました。
「ビフィズス菌A1」がアルツハイマー型認知症の発症を抑える可能性について科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されました。
「ビフィズス菌A1」が 軽度認知障害が疑われる方の認知機能を改善する可能性について日本農芸化学会2018年度大会にて発表しました。
アイルランドコーク大学 APC Microbiome Instituteとの共同研究で、ビフィズス菌のゲノム情報を活用した素材探索・基礎研究を行い、ロンガム種が乳幼児から高齢者まで幅広く生息しているのを明らかにした論文が科学雑誌『Scientific Reports』に掲載されました。
⑨オープンイノベーションへの参画については、下記のような取り組みを実施しました。
「北海道大学COI」に参画をしており、このたび出生率向上と低出生体重児の減少などを目的に、北海道岩見沢市における母子健康調査を開始しました。
当社が50年近く進めている腸内フローラ研究の更なる促進を図るとともに、国内における腸内フローラ研究の水準を高めるべく順天堂大学の寄付講座「腸内フローラ研究講座」を開設しました。消化器疾患を中心とする各種疾患と腸内細菌の関連性ならびにプロバイオティクスなどの食品による腸内フローラを介した疾病の効果的な予防法や治療法の開発研究に向け協力を進めてまいります。
また、当社は平成26年より機能性素材「ラクトフェリン」などを用いて長野県松本地域の大学と共同で臨床研究を進めており、長野県松本市のヘルスケア分野を中心とした地域産業活性化と市民の健康増進を目的とした支援に対して、紺綬褒状を受章しました。