第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

1.経営の基本方針

当社グループは2017年9月に創業100周年を迎えるにあたり、新たなコーポレートミッションを策定しました。

コーポレートスローガン  「かがやく“笑顔”のために」

経営理念         「乳で培った技術を活かし
私たちならではの商品をお届けすることで
健康で幸せな生活に貢献し豊かな社会をつくる」

新しい100年に向けて、当社グループは、笑顔あふれる豊かな社会の実現のため、私たちならではの価値を高め、その価値をお届けし続けることによって、より一層社会に貢献してまいります。

 

2.中長期的な会社の経営戦略、経営環境および対処すべき課題等

当社グループは10年先を見据えた「森永乳業グループ10年ビジョン」を、2019年4月に制定しております。当ビジョンでは、「『食のおいしさ・楽しさ』と『健康・栄養』を両立した企業へ」「世界で独自の存在感を発揮できるグローバル企業へ」「サステナブルな社会の実現に貢献し続ける企業へ」を10年後の当社グループのありたい姿と定め、「営業利益率7%以上」「ROE10%以上」「海外売上高比率15%以上」を2029年3月期の数値目標に設定いたしました。(上記数値目標は収益認識会計基準適用前の数値)

 

・長期ビジョン(森永乳業グループ10年ビジョン)


 

この考えのもと、2022年3月期までの3年間を確固たる事業基盤づくりの期間と位置付け、3年間の中期経営計画に取り組んでおります。「4本の事業の柱横断取り組み強化による持続的成長」「経営理念実現に向けたESGを重視した経営の実践」「企業活動の根幹を支える経営基盤の更なる強化」の3つを基本方針に定め、売上高6,300億円、営業利益300億円の数値目標にも取り組んでまいります。(上記数値目標は計画策定時。2022年3月期の業績予想は売上高5,020億円、営業利益310億円)

 

 

 

・中期経営計画基本方針

 

 


 

基本方針の1つ目であります「4本の事業の柱横断取り組み強化による持続的成長」におきましては、①BtoC事業、②ウェルネス事業、③BtoB事業、④海外事業の4つを事業の柱に設定し、「基幹ブランドの更なる強化」「ビフィズス菌・独自シーズの展開加速」「海外事業の育成」「次世代ヘルスケア事業の基盤構築」を最重点テーマとし、当社グループの強みであります、素材および技術開発力を基礎とする健康栄養機能性分野における4本の事業の柱の事業横断での取り組み等を強化してまいります。

基本方針の2つ目であります「経営理念実現に向けたESGを重視した経営の実践」におきましては、次の100年に向けて、サステナブルな社会をつくるため、そして人々の健康に貢献する企業であり続けるための指針として、7つの重要取組課題を策定いたしました。「健康・栄養」「環境」「人権」「供給」「次世代育成」「人財育成」「コーポレートガバナンス」の7つの課題ごとそれぞれに目標とする指標(KPI)を設定し、取り組んでまいります。

基本方針の3つ目であります「企業活動の根幹を支える経営基盤の更なる強化」におきましては、ローコストオペレーションの推進の取り組み方針のもと、グループ全体の生産拠点再編の一環として、利根工場に新棟を建設し、神戸工場の製造ラインを増設する一方で、2020年3月に近畿工場、2021年3月に東京工場の生産を中止し、より効率的な生産体制を構築してまいります。さらに、2019年12月には、当社グループが所有する不動産の信託受益権の一部を譲渡、2022年3月期においても、前述の近畿工場跡地および港南ビル(東京都港区)の売却を予定しており、より一層の資産の効率化と価値の最大化を進めてまいります。加えて、事業の効率化にとどまらず、コーポレートブランドの強化、人財育成、研究開発を通じた社会への貢献などにも力を入れてまいります。

また、お客さまに安全、安心を提供する品質保証体制の一層の強化にも引き続き取り組んでまいります。

以上のビジョン・方針のもとで、中期経営計画の最終年となる次期(2022年3月期)も取り組んでまいります。

当社グループは今後も、笑顔あふれる豊かな社会の実現のため、私たちならではの価値を高め、その価値をお届けし続けることによって、より一層社会に貢献してまいります。

 

3.2022年3月期業績見通し

新型コロナウイルス感染症拡大の影響は予断を許さず、ワクチン接種の状況や有効性など、先行きの見通しは非常に難しい状況にありますが、当社グループは生活必需品である食品を製造する企業としての使命を果たせるよう、従業員の安全と健康に引き続き最大限の配慮をし、出来る限り商品の供給を継続すべく取り組んでまいります。また、各国における事業活動の停滞の影響が長期化する場合、原材料調達、生産、販売において企業活動への影響が出る可能性がありますが、BCP(事業継続計画)に基づき、商品の供給体制確立に努めてまいります。

そのような中、次期(2022年3月期)は3年間の中期経営計画の最終年を迎えます。さらなる企業体質ならびに事業の強化に努めてまいります。2022年3月期の通期連結業績予想につきましては、売上高5,020億円(収益認識に関する会計基準適用後前年比2.7%増)、営業利益310億円(同7.4%増)、経常利益318億円(同5.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益353億円(同88.3%増)を見込んでおります。なお、2022年3月期より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日、以下「収益認識会計基準」)等を適用するため、前年比につきましては2022年3月期予想値と2021年3月期を収益認識会計基準を適用した数値にあわせたものとの比較で算出しております。

 

2022年3月期

予想

対前年

増減率

2021年3月期

会計基準適用後

2021年3月期

実績

連結売上高

502,000百万円

2.7%

488,687百万円

583,550百万円

連結営業利益

31,000百万円

7.4%

28,874百万円

28,867百万円

連結経常利益

31,800百万円

5.6%

30,116百万円

30,109百万円

親会社株主に帰属する当期純利益

35,300百万円

88.3%

18,748百万円

18,741百万円

 

 

(その他重要経営指標)

売上高営業利益率                     6.2%

  ROE(自己資本利益率)              16.4%

  海外売上高比率                       8.1%

 

(参考)中期経営計画における事業分野別(4本の事業の柱)業績見通し(2022年3月期)

 

2022年3月期

予想

対前年

増減率(差)

2021年3月期

会計基準適用後

2021年3月期

実績

BtoC事業売上高

266,600百万円

1.6%

262,293百万円

309,995百万円

BtoC事業営業利益

17,350百万円

1,222百万円

16,128百万円

16,128百万円

 

 

 

2022年3月期

予想

対前年

増減率(差)

2021年3月期

会計基準適用後

2021年3月期

実績

ウェルネス事業売上高

43,700百万円

1.5%

43,041百万円

55,528百万円

ウェルネス事業営業利益

3,600百万円

144百万円

3,456百万円

3,456百万円

 

 

 

2022年3月期

予想

対前年

増減率(差)

2021年3月期

会計基準適用後

2021年3月期

実績

BtoB事業売上高

79,700百万円

7.4%

74,188百万円

78,904百万円

BtoB事業営業利益

4,350百万円

1,736百万円

2,614百万円

2,614百万円

 

 

 

2022年3月期

予想

対前年

増減率(差)

2021年3月期

会計基準適用後

2021年3月期

実績

海外事業売上高

40,800百万円

10.9%

36,789百万円

37,249百万円

海外事業営業利益

6,100百万円

595百万円

5,505百万円

5,505百万円

 

  (注)対前年増減率(差)は2022年3月期予想値と2021年3月期を収益認識会計基準を適用した数値にあわせたものとの比較で算出

 

 

2 【事業等のリスク】

経営者が当社グループの経営成績および財政状態などに影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクについて、主な事項を記載しています。

なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)酪農乳業界について

当社グループが生産する乳製品の原料である生乳の取引では、「畜産経営の安定に関する法律」の加工原料乳生産者補給金制度により、生産者に補給金が支払われます。将来において同法律が大幅に変更もしくは廃止され、補給金の水準が変化する場合は、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループが生産する乳製品は、国内農業の保護を目的として関税制度が設けられていますが、関税制度が大幅な変更になることで、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、酪農乳業界における課題等について、適時適切な対応を取ることができるよう、関係省庁、関係諸団体と連携をとり、解決を図っています。また、酪農家や酪農組織を日常的に訪問し、乳牛の健康管理技術や生乳需給に関する情報提供を通じて酪農生産振興活動を行っています。

(2)原材料の調達リスクについて

当社グループの主要な原材料は、国内外の需給状況や関税制度の変化、原材料相場や為替相場などにより、価格に影響を受ける可能性があります。これらによる価格変化は、原材料調達や生産コストに影響を及ぼす可能性があります。

  当社グループでは、需給状況の大きな変化に備え、原材料市場の動向を注視するとともに、「森永乳業グループ調達方針」を定め、安全・安心を第一に、複数地域・複数取引先からの購買、代替原材料手当等、様々な対策を講じることとしています。

(3)食品の安全性について

当社グループの製品製造にあたっては、食品の安全性や品質の確保に万全を期していますが、仮に大規模な回収や製造物責任賠償につながるような不測の製品事故の発生があれば、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  当社グループでは、製造現場のみならずサプライチェーンすべてにおける品質の考え方を品質方針として定め、商品の安全と品質を確保することとしています。

(4)為替レートの影響について

当社グループは、一部の原材料等を海外から調達していることから、これらの相場や為替レートの変動により購入価格は影響を受けます。為替レートの円安の進行および相場の高騰は、原価の上昇要因となり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  当社グループは、金融機関等から情報収集を行いながら為替予約や外貨決済を行うことで、為替リスクの抑制を図っております。

(5)天候による影響について

当社グループの各事業の売上は、天候の影響を受ける可能性があります。特に、冷夏の場合には、アイスクリーム、ビバレッジなどの売上が減少し、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  当社グループでは、生産から営業に関わる各部門が密接に連携をとり、販売状況に応じたタイムリーな生産調整を行うなど、全体最適を図ることで天候による影響に対しフレキシブルに対応して参ります。

(6)自然災害、大事故、感染症などによる影響について

当社グループの事業所において、地震や暴風雨などの自然災害、火災・テロなどの事件・事故、感染症のまん延など、突発的かつ甚大な災害が発生した場合には、長期間の事業停止や物流の混乱による商品供給の停止、市場・生活の変化などにより、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  当社グループでは、事業継続計画書等のマニュアルを整備し、従業員およびその家族、ならびにお客さま、お得意先、近隣社会、関係先の人命保護を最優先に考えるとともに、適切な商品の供給および早期に事業活動を復旧できる体制の構築に努めています。

(7)情報の漏洩について

当社グループでは、グループ各社が保有する個人情報や営業秘密の保護・管理および情報システムへの不正アクセス防止のための情報セキュリティ対応策を策定し、取り組んでおります。しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下などによって、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  当社グループでは、内部統制委員会のもとに情報セキュリティ部会を設置し、不正アクセス対策や脆弱性対応の強化、技術情報の適正な管理、セキュリティルールの見直しなど各種対応を行うとともに、従業員に対する教育、標的型メール対応訓練などにより、情報セキュリティの知識と意識の向上を図っています。

(8)情報システムについて

当社グループでは、商品の受注、原材料の発注、製品製造の指示、経理処理等、事業全般にわたって情報システムを活用していることから、規定類の整備、サポート体制の充実やセキュリティの対策を行っています。しかしながら、災害、停電、コンピュータウィルスの感染、不正アクセス等によって、情報システムの停止または消失等のリスクがあります。このような事態が発生した場合には、事業の停滞や社会的信用の低下などにより、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  当社グループでは、事業継続計画書等のマニュアル整備、重要データのバックアップ、脆弱性対応の強化を行うとともに、従業員にリスクに対する教育等を行うことでその徹底を図っています。

(9)知的財産について

当社グループは、その事業活動において、当社グループが所有する、または第三者から適法に使用許諾を受けた種々の知的財産を活用しており、知的財産権を侵害したとして第三者から不測の訴訟を提起された場合、その結果によっては、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、知的財産権を尊重し、適正な事業活動のための知的財産の出願・維持と、第三者の権利を侵害することのないよう専門部門によるチェックを継続して行っております。

(10)環境への影響について

世界的な環境問題の深刻化を受け、容器包装や化石エネルギー使用等に関する規制や風評が発生した場合、商品戦略の見直しやエネルギー費の増大など当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  当社グループでは、様々なステークホルダーを通した情報収集に努めるとともに「森永乳業グループ環境方針」を定めISO14001環境マネジメントシステムに基づき適切な目標設定と管理を行っています。また当社の容器設計指針として「エコパッケージガイド」を定め環境配慮設計を進めております。

 

なお、上記のリスクが当社グループにおけるすべてのリスクではありません。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、連結財務諸表の作成にあたっては、主として期末日現在などの判断に基づき金額を見積った項目があります。

特に以下の項目に関する見積額は、実際の結果と異なる可能性があります。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

① 貸倒引当金

貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しておりますが、今後の個別の業況などによっては、追加引当もしくは取崩しが必要となる可能性があります。

② 退職給付費用および債務

退職給付費用および退職給付債務は、割引率など数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。

③ 投資有価証券の減損

投資有価証券については、その価値の下落が一時的ではなく回復可能性が無いと認められる場合に減損処理を実施しておりますが、今後の市況や投資先の業況などにより、さらに減損処理が必要となる可能性や価格が回復する可能性があります。

④ たな卸資産の評価

たな卸資産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき処理を行っております。評価を行うに当たっては、正味売却価額に基づき収益性の低下を検討しております。また、一定期間を超えて在庫として滞留するたな卸資産についても、簿価を切り下げております。今後の市況や需要動向によっては、追加の評価減が必要となる可能性があります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症が当社グループに与える影響につきましては、事業によってその影響や程度が異なるものの、全体としては限定的であるとの仮定のもとに、会計上の見積りを行っております。

 

(2) 経営成績

当期は新型コロナウイルス感染症の世界的拡大が深刻なものとなり、世界各国において外出・移動規制が行われ、感染拡大防止の観点から事業活動にも大きな制限を受けました。また、個人消費も大きく落ち込み、世界経済は急速に悪化、停滞しました。

この間、日本国内では2020年4月に緊急事態宣言が発出され、企業や個人の活動が大きく制限されたことで景気が急速に悪化して極めて厳しい状況になりました。その後、5月末に緊急事態宣言が解除され、国内景気に回復の兆しが見られたものの、2021年1月には大都市などを中心に再度の緊急事態宣言が発出されるなど、新型コロナウイルス感染症から生じたさまざまな問題の収束の目途が立っておらず、その影響は今後も長期間に及ぶことが予想されます。

そのような中、森永乳業グループは生活必需品である食品を製造する企業としての使命を果たせるよう、従業員の安全と健康に引き続き最大限の配慮をし、出来る限り商品の供給を継続すべく取り組んでまいりました。この間における大きな需要の変化として、外食産業、ホテル、観光業、お土産等向け業務用乳製品が大幅な需要減少となった一方、健康に貢献する機能性素材やヨーグルト、アイスクリーム、チーズをはじめとする家庭内需要は堅調に推移しました。また、海外では、世界的な健康ニーズの高まりを背景に機能性素材への需要が拡大し、事業拡大に向けた継続的な取り組みが成果として現れました。

 

 

<中期経営計画の概要>

2019年4月より「森永乳業グループ10年ビジョン」のもと、2022年3月期までの3年間を確固たる事業基盤づくりの期間と位置付け、

・「4本の事業※1の柱横断取り組み強化による持続的成長」

・「経営理念実現に向けたESGを重視した経営の実践」

・「企業活動の根幹を支える経営基盤の更なる強化」

の3つを基本方針に定め、売上高6,300億円、営業利益300億円を数値目標とする中期経営計画を策定し、取り組んでいます。(上記数値目標は計画策定時。2022年3月期の業績予想は売上高5,020億円、営業利益310億円)

※1 ①BtoC事業、②ウェルネス事業、③BtoB事業、④海外事業の4事業

 

<当期の主な取り組み事項>

当期は中期計画達成に向けた最重要の1年と位置付け、激変する環境に対応しながら、さらなる企業体質ならびに事業の強化に努めてまいりました。

・ウィズコロナ、アフターコロナ、足元の対策と中長期視点での対応の両立。

-リスク低減に向けた対応の強化(BCP、効率的な働き方の推進)。

-生活者意識の変化に対応した取り組み(衛生、健康ニーズへの対応)。

-原材料調達、物流、財務など事業を支える機能の確立。

・お客さまのニーズに応える商品の提供とその価値訴求に努め、健康に貢献する機能性素材の積極的な販売促進活動、海外事業の拡大。

・オペレーションコストの上昇に対応するため、低採算商品の見直し等によるプロダクトミックスの改善、ローコストオペレーションの推進、価格改定等実施。

・サステナブルな社会づくりに貢献するため、CO2排出量、用水使用量・排水量、プラスチック使用量、食品ロス削減取り組みへの注力。

・経営基盤の更なる強化に向け、グループ全体の生産拠点再編推進(2020年5月東洋醗酵乳株式会社生産中止、2021年3月東京工場生産中止)。

・資産効率の改善(近畿工場跡地売却、港南ビル(東京都港区)売却:2022年3月期に特別利益計上予定)。

 

これらの結果、当社グループの連結売上高は、BtoC事業では家庭内需要の高まりにより、ヨーグルト、アイスクリーム、チーズなどが増収となりました。加えて、健康機能性素材への注目の高まりや、海外事業の売上伸長もありましたが、BtoB事業における業務用乳製品が大きく減少したことや夏季の天候不順の影響などを受け、全体では減収となりました。

連結の利益面では、業務用乳製品の大幅減少による売上利益の大きな減少があったものの、利益率の高い事業や商品の拡大によるプロダクトミックスの改善、海外事業の伸長、コロナ禍におけるグループ全体でのコストの見直し等により前年を上回りました。

なお、公益財団法人ひかり協会に対する負担金として、当期は16億3千5百万円を支出いたしました。

 

連結売上高

583,550百万円

(前年比

1.2%減)

連結営業利益

28,867百万円

(前年比

13.8%増)

連結経常利益

30,109百万円

(前年比

16.4%増)

親会社株主に帰属する当期純利益

18,741百万円

(前年比

0.5%増)

 

   (その他重要経営指標)

売上高営業利益率                     4.9%

  ROE(自己資本利益率)                9.8%

  海外売上高比率                       6.4%

 

セグメント別の状況は、次のとおりです。

                                      (単位:百万円)

 

売上高

前年比

営業利益

前年比

食品事業

559,752

△1.7%

36,086

+10.2%

その他の事業

33,915

+2.3%

3,085

△6.8%

消去または全社

△10,117

 

△10,303

 

合計

583,550

△1.2%

28,867

+13.8%

 

 

食品事業:市乳、乳製品、アイスクリーム、飲料など

その他の事業:飼料、プラント設備の設計施工など

 

  (参考)中期経営計画における事業分野別(4本の事業の柱)業績概況

  ①BtoC事業:売上高は主にビバレッジにおいて、オフィス、施設等向け需要減少の影響を大きく受けましたが、ヨーグルト、アイスクリーム、チーズをはじめとする家庭内需要は堅調に推移し増収となりました。また、健康ニーズの高まりを受け「トリプルヨーグルト」「ビヒダスヨーグルト 便通改善」などの機能性表示食品が計画を上回り、プロダクトミックス改善にも大きく貢献いたしました。

利益面では、プロダクトミックスの改善に加え、販売活動のコントロールなど、経費の抑制を進めたこともあり増益となりました。

BtoC事業売上高

309,995百万円

(前年比

1.4%増)

BtoC事業営業利益

16,128百万円

(前年差

3,535百万円増)

 

 

②ウェルネス事業:健康栄養補助食品としての大人向け粉ミルク「ミルク生活」などは好調に推移しましたが、育児用ミルクが前期末における仮需要の反動から減少し、事業全体では前年並みとなりました。なお、6月には日本初の常温保存可能なヨーグルトをECチャネルで発売するなど、新たな取り組みも開始しました。

利益面では、育児用ミルクの減収影響およびEC事業の立ち上げにかかる費用発生などにより減益となりました。

ウェルネス事業売上高

55,528百万円

(前年比

0.3%減)

ウェルネス事業営業利益

3,456百万円

(前年差

715百万円減)

 

 

  ③BtoB事業:構成比の高い業務用乳製品は外食産業、ホテル、観光業、お土産等向けが大幅な需要減少となりました。一方、健康ニーズの高まりからビフィズス菌など、当社の保有する機能性素材への引き合いが強まりました。また、衛生ニーズの高まりから微酸性電解水生成装置「ピュアスター」の販売が増加しましたが、事業全体では業務用乳製品の大幅減収の影響を受け、大きく減収となりました。

利益面では、売上利益が大幅減少となったことから減益となりました。

BtoB事業売上高

78,904百万円

(前年比

18.4%減)

BtoB事業営業利益

2,614百万円

(前年差

2,723百万円減)

 

 

  ④海外事業:乳原料を製造販売するミライ社は、粉ミルク向け需要の増加などにより増収となりました。また、育児用ミルクなどの輸出は前期から大きく反動増となりました。加えて、機能性素材(菌体、ラクトフェリンなど)の販売が増加しました。

利益面では、増収効果に加え、利益率の高い機能性素材が拡大したことでプロダクトミックスの改善が進み増益となりました。

海外事業売上高

37,249百万円

(前年比

18.2%増)

海外事業営業利益

5,505百万円

(前年差

2,684百万円増)

 

 

 

生産、受注及び販売の状況は次のとおりであります。

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

食品事業

392,428

△1.7

その他の事業

6,093

+9.3

合計

398,522

△1.5

 

(注) 1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高
(百万円)

前年同期比
(%)

食品事業

その他の事業

10,928

△23.1

3,324

△50.4

合計

10,928

△23.1

3,324

△50.4

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

食品事業

559,752

△1.7

その他の事業

33,915

+2.3

セグメント間の内部売上高または振替高

△10,117

合計

583,550

△1.2

 

(注) 1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度
(自 2019年4月1日
 至 2020年3月31日)

当連結会計年度
(自 2020年4月1日
 至 2021年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

㈱セブン‐イレブン・ジャパン

62,683

10.6

63,079

10.8

 

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)財政状態

当連結会計年度末の資産の部は、「現金及び預金」や設備投資により「有形固定資産」が増加したことなどにより、合計では前連結会計年度末に比べ、167億2百万円増4,527億6千3百万円となりました。

負債の部は、「コマーシャル・ペーパー」が増加した一方、「短期借入金」が減少したことなどにより、合計では前連結会計年度末に比べ、20億7千4百万円減2,508億4千4百万円となりました。

純資産の部は、「利益剰余金」の増加などにより、合計では前連結会計年度末に比べ、187億7千6百万円増2,019億1千8百万円となりました。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の41.6%から44.0%に、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の3,663.73円から4,028.36円になりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ93億3千4百万円増385億4千4百万円の収入となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益259億9千8百万円、減価償却費204億8千4百万円がキャッシュ・フローの収入となり、法人税等の支払額82億8千7百万円がキャッシュ・フローの支出となったことによります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ121億1千2百万円支出増253億5百万円の支出となりました。主な要因は、固定資産の取得により281億8千1百万円の支出があったことによります。

これらを合計したフリーキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ27億7千7百万円減の132億3千8百万円となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ82億1千5百万円支出減26億2千7百万円の支出となりました。主な要因は、短期借入金の返済により88億5千5百万円、長期借入金の返済により87億5千7百万円の支出があった一方、コマーシャル・ペーパーの増加により100億円の収入があったことによります。

これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ106億3千2百万円増191億3千8百万円となりました。

 

なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。

 

 

2017年
3月期

2018年
3月期

2019年
3月期

2020年
3月期

2021年
3月期

自己資本比率(%)

36.9

38.0

38.7

41.6

44.0

時価ベースの自己資本比率(%)

53.0

51.6

43.0

47.4

63.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)

2.7

4.0

6.4

3.8

3.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

39.0

30.1

24.5

38.0

54.6

 

自己資本比率:(純資産-新株予約権-非支配株主持分)/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。

※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

※ 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期に係る指標については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標となっております。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の財務政策のとおりです。

当社グループは、資金調達に際しては、内部資金を基本としながら、金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行、社債の発行などの外部からの資金も利用しております。外部からの資金調達につきましては、安定的かつ低利を前提としながら、将来の金融情勢の変化等も勘案してバランスのとれた調達を実施しております。なお、当社(提出会社)は機動的な資金調達および当社グループ全体の資金効率アップのため、金融機関11行と総額300億円のコミットメントライン契約を締結しております。調達した資金につきましては、経常設備投資および成長投資への支出と、財務安定性を維持(有利子負債コントロール)することにより基盤確保した上で、株主還元へ振り分けております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(提出会社)

当社が技術援助等を受けている契約

 

契約先

国名

契約品目

契約内容

契約期間

サンキストグローワーズ社

米国

清涼飲料水等

サンキスト商標の使用権の設定

1988年4月8日から
1997年3月31日まで
以後5年ごとの自動更新
2017年4月1日以後
3年ごとの自動更新

ユニリーバ・ジャパン・
カスタマーマーケティング株式会社

日本

紅茶飲料等

リプトン商標の使用権の設定

2017年5月1日から
2020年4月30日まで

以後2年ごとの自動更新

KRAFT FOODS GROUP BRANDS LLC

米国

チーズ等

技術提携

2019年4月1日から
2024年3月31日まで

HEINZ JAPAN LTD.

日本

チーズ等

輸入販売

2019年4月1日から
2024年3月31日まで

INTERCONTINENTAL GREAT BRANDS LLC

米国

チーズ等

技術提携

2019年4月1日から
2024年3月31日まで

Mondelez International AMEA Pte Ltd

シンガポール

チーズ等

輸入販売

2019年4月1日から
2024年3月31日まで

 

(注) 上記についてはロイヤリティとして、売上高の一定率を支払っております。

 

 

5 【研究開発活動】

(1)研究方針

乳の優れた力を探り、最大限に活用することをメインテーマにしています。その価値を、「おいしさ」「栄養」「健康」「安全・安心」の面から追求し、人々の健康と豊かな生活に貢献するさまざまな商品に活かしています。夢のある新たな商品作りと将来に向けた技術革新をミッションとして、研究開発に取り組んでいます。

当社グループの研究開発体制は、以下のとおりです。

 

〔研究本部〕

研究企画部

各研究所から生まれるさまざまな研究成果を横串的に統合し、経営・事業部門と協働した研究戦略の策定、栄養・機能性食品の開発における臨床試験計画の立案支援、円滑な研究開発機能の維持発展に必要な学術情報の収集・発信、研究情報の広報活動、研究環境の整備といった業務を行っています。

食品開発研究所

おいしさと高い品質、創造性あふれる商品を継続的に生み出すために、原料選定からこだわり、アセプティック(無菌)充填、発酵、フリージングなどの食品加工技術をはじめ、物性や風味解析などによる評価技術、おいしさと安全と環境を守るパッケージング技術など、つねに新たな発想で技術を開拓し、商品開発を行っています。

健康栄養科学研究所

長年の栄養科学研究で培った成果を、赤ちゃんの健やかな発育を願う育児用ミルクや、生活の質の改善と各種疾病特有の栄養状態に配慮した医療・介護食、さらに最先端の健康科学研究を反映させた身体機能の改善といった、人の一生における健康と栄養の役割を追求し、その成果をトータルコンセプトとした商品化を行っています。

素材応用研究所

乳は、乳製品のほか、さまざま乳素材として数多くの食品に利用されています。また、ビフィズス菌などの菌末、ラクトフェリン、アロエ素材などの機能性素材は、人々の健康維持増進への貢献が期待されています。これらの素材の技術開発と健康機能性の追求、差別化高付加価値化商品につながる応用開発による価値提供を行っています。

基礎研究所

医食同源の観点から、食の研究は食品のみならず広く医療や社会との関わりへとテーマが大きく広がっています。最先端の研究手法を活用した、腸内菌叢などの生体内環境と生命現象との関係の解明、並びに腸内細菌をメインターゲットとした新素材や新機能性の探索・発見を通じて、新たな価値創出と未来に向けた事業基盤の確立を目指しています。

フードソリューション研究所

お客様の視点で商品の特性を厳しく分析し、当社商品のおいしさや乳素材の特性を生かしたレシピを、一般のお客様や業務用商品をご利用いただくプロの方向けに考案、提案するとともに、外部モニターや専門技術者とともに商品や試作品の品質、風味、調理方法について評価し、その結果を商品開発にフィードバックしています。

〔生産本部〕

 ◆装置開発センター

商品を安全に効率よく生産し、環境に配慮した装置・システムを中心とした「生産技術」の研究開発を行っています。これまでに開発したものは、超高温滅菌装置や無菌バルブなど直接生産に係る装置から、各種の自動検査装置などまで幅広く、特に次亜塩素酸水の特性を食品製造工程に活用する微酸性電解水生成装置「ピュアスター」も注目を集めています。

 

(2)研究開発費

当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は4,779百万円であり、セグメント別には以下のとおりです。

食品

4,769

百万円

その他

9

4,779

 

 

(3)主な研究開発活動

① 飲料

気分、シーンあるいは季節に合った嗜好性を重視した商品と、健康志向の高まりに応えるべくインナービューティや栄養バランスをサポートする健康機能にも配慮した商品を開発・発売しました。

「マウントレーニア カフェラッテ」シリーズ‥‥桜葉エキスを加えた「さくらラテ」、「リッチカフェモカ~香るヘーゼルナッツ~」、「ハニーハグラテ」、「焦がしバターキャラメル」、「ソイラテ」

「森永のおいしい牛乳」シリーズ‥‥たんぱく質を手軽に摂取できる「森永のおいしい高たんぱく脂肪0(ゼロ)」

「サンキスト 超ぶどう」‥‥ぶどう5房分の果汁由来ポリフェノールを含み、健康感を同時に楽しめるジュース

「リプトン さくらティーラテ」‥‥さくらの優しい香りを加えたティーラテ

「毎朝爽快Lightピーチレモネード味」‥‥腸内環境を良好にし、お通じを増やす機能性表示食品の清涼飲料水

「肌うるおいセラミド」‥‥肌のバリア機能(保湿力)の維持が期待できる宅配専用の機能性表示食品

Piknik(ピクニック)」シリーズ‥‥シリーズ期間限定商品において1番人気のあった「Piknik(ピクニック) メロン」を、発売40周年記念商品「Piknik(ピクニック) メロンオ・レ」として復刻

Miloha(ミロハ)」シリーズ‥‥日不足分のカルシウムと、3種のミネラル(カリウム、鉄分、亜鉛)を配合した「バナナオ・レ」、および4種のビタミン(AB₁、CD)を配合した「フルーツオ・レ」

 

デザート

嗜好性を重視した商品と健康意識の高まりを受けた「ロカボ」(緩やかな糖質制限=新時代の適正糖質摂取)を考慮したプリンを開発・発売しました。

「通のこだわり」シリーズ‥‥シリーズ第1弾“みっしり濃密で、きめ細かな舌ざわり”を追求した「通のこだわり濃密プリン」

「牛乳プリン」シリーズ‥‥発売25周年を記念し、なつかしくやさしい味わいの「珈琲牛乳プリン」、「いちご牛乳プリン」、「抹茶牛乳プリン」

「おいしい低糖質プリン」シリーズ‥‥当社プリン比(森永の焼きプリン・同量当たり)で糖質を約70%カットした「キャラメル」と約75%カットした「チョコレート」

 

ヨーグルト

ビフィズス菌等の当社独自の素材や技術を活かし、おいしさと健康・栄養を兼ね備えた商品を開発・発売しました。

「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ」シリーズ‥‥ヨーグルトの底にソースを敷いた「白桃ソース入」、「洋梨ソース入」、「キウイソース入」、「マンゴーソース入」、ソース別添えの「ゆず蜜ソース付」、「ソース抹茶&あずきソース」、2021年4月発売の「プルーンソース入」と「レモンジンジャーソース付」

「森永アロエヨーグルト」シリーズ‥‥“健康素材であるアロエの持つ力とおいしさを提供する”というブランドコンセプトのもと、「ダブルベリー」、「ごろっと食感のむヨーグルト」、「3倍大粒」、「マンゴー果肉プラス」

「ビヒダスヨーグルト」シリーズ‥‥栄養機能食品(カルシウム)「のむヨーグルト脂肪ゼロ鉄分+カルシウムプルーン味」、同じく(ビタミンE)「ビタミンC+ビタミンE レモン味」。また、「花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減する機能」と「大腸の腸内環境を改善し、腸の調子を整える機能」という2つの機能性表示が消費者庁に受理された日本初のヨーグルト「KF」、「KFドリンクタイプ」を2022年発売予定

「もちっコリヨーグルト」シリーズ‥‥タピオカとナタデココのW食感が楽しめる杏仁ミルク風味の新感覚ヨーグルト第1弾「もちっコリヨーグルト」、第2弾「マンゴー風味」

日不足分の鉄分 のむヨーグルト」‥‥ヨーグルト業界初の常温保存可能な殺菌ドリンクヨーグルト。保存時の利便性が求められるEC(インターネット上でモノを売買する市場)先行で発売

PROPプロテインヨーグルト プレーン味」‥‥牛乳由来のプロテイン10gを摂ることができるドリンクヨーグルト

「トリプルヨーグルト」シリーズ‥‥1つの商品で血圧、血糖値、中性脂肪の3つの機能性表示はそのままに、砂糖を不使用にした「砂糖不使用ドリンクタイプ」および「砂糖不使用」。管理栄養士に血圧、血糖値、血中脂質に関する食生活相談ができる「生活習慣サポート110番」情報をパッケージに記載し、同相談窓口を本格稼働

「森永おいしいトマトヨーグルト」‥‥医師が健康のために積極的に食べている食材1位に選ばれたトマトを採用したトマト果肉の食感をしっかりと感じられるヨーグルト

「ナタデココ&キウイヨーグルト」‥‥いつでもどこでも小腹を満たすことができるシールド乳酸菌配合のハンディタイプヨーグルト

 

アイスクリーム・氷菓

最近の流行を取り入れつつ、高級感、贅沢感、新食感、濃厚な風味、満足感といった嗜好性へのこだわりと健康感を併せ持った商品を開発・発売しました。

PARM(パルム)」シリーズ‥‥ココアクッキーをコーティングチョコに混ぜ込みざくざくとした食感を味わうことができる「クッキー&チョコレート」、香り豊かなアッサム紅茶と、深い渋みが特徴の和紅茶をブレンドした「ロイヤルミルクティー~和紅茶仕立て~」

PINO(ピノ)」シリーズ‥‥アーモンド粒をアーモンドチョコに混ぜ込み高級感をあげた「やみつきアーモンド」、苺アイスにあまおう苺を使用した「あまおう苺」

MOW(モウ)」シリーズ‥‥甘く熟したいちご果汁とコクのある「森永ミルク 加糖れん乳」を使用したいちご練乳アイス「甘熟(かんじゅく)いちご練乳」、新シリーズ「MOW PRIME(モウ プライム)」として“ミルクのおいしさを追求したアイス”と“厳選した素材感のある具材”とのマリアージュによる「新スイーツアイス」第1弾「北海道十勝あずき」

「ナタデココ in 杏仁豆腐」‥‥少しやわらかくなったタイミングで混ぜると“ふわふわ”とした新しい食感の濃厚な杏仁豆腐アイスとナタデココの食感のコントラストを楽しめるカップアイス、2021年4月発売の「アイスバー(6本入り)」

 

チーズ

うま味にこだわったり、新食感のチーズを開発・発売しました。

「クラフト 無垢」シリーズ‥‥フランス産カマンベールを使用した本格的な味わいを気軽に自宅で楽しめる「カマンベール入りチーズの余韻」

「クラフト ワールドセレクト」シリーズ‥‥クリーミーなカマンベールのコクと旨みが楽しめるスライスチーズ「カマンベール入りとろけるスライス7枚」

「クラフト 濃いとろけるスライス7枚」‥‥当社独自のチーズ原料をブレンドし、濃厚なコクとうま味のスライスチーズ

「クラフト もちもちさくら6P-あずき仕立て—」‥‥“さくら”と“あずき”の風味を組み合わせ、和の要素を高めた新食感のチーズデザート

 

育児用ミルク

 菌末配合調製粉乳の製造に関する承認を厚生労働大臣より取得(97期掲載済み)したことにより、ビフィズス菌の配合が日本で初めて(※)認められた育児用ミルクの商品化を進めてまいりました。

Mintel GNPDを使用した森永乳業㈱調べ 2020年7月 日本国内で製造されている乳幼児向け調製粉乳において

ビフィズス菌入りフォローアップミルク「森永チルミル」‥‥離乳期から幼児期の腸内環境に適した「ヒトにすむタイプ」の“生きた”ビフィズス菌(M-16VBB536)2種類を配合してリニューアル

 

健康・栄養食品

女性や高齢者にとって、より良い健康生活を提案できる栄養食品群の研究開発を推進しています。

「夜つくるわたし ピンクグレープフルーツ風味」‥‥「働く女性を応援する」EC先行で、睡眠の質を高めること(起床時の疲労感を軽減)を表示した機能性表示食品(飲料)

「メモリービフィズス菌」‥‥ビフィズス菌の数は加齢とともに減っていくことから新たな可能性に着目、特に中高年の方を対象としたビフィズス菌MCC1274B.breve)配合の医療機関向けサプリメント

とろみ調整用食品「つるりんこQuickly‥‥20201218日に消費者庁より 特別用途食品 えん下困難者用食品 とろみ調整用食品の表示許可を受けました。 2018年4月のとろみ調整用食品の区分追加以降に表示許可を受けた第1号

栄養補助食品シリーズ‥‥飲みやすさに配慮したジュレタイプの飲料「エンジョイすっきりクリミールジュレ」と効率的なエネルギー摂取に配慮したゼリー「エンジョイMCTゼリー200を株式会社クリニコから発売

 

その他食品

日本初の長期・常温保存可能な豆腐の製法を改良し、コク・甘味・うま味を凝縮しました。

「森永とうふ」シリーズ‥‥新製法「こだわり挽き搾り製法」により、皮に由来する雑味をなくし、コク・甘み・旨みを凝縮、なめらかさや口どけの良さを改良した「絹とうふ」「絹とうふしっかり」

 

森永製菓株式会社とのコラボレーション

お互いのブランド価値を高めることを目指し、森永製菓株式会社の「たべる乳酸菌」シリーズや「inブランド」などとパッケージコラボレーションしました。

「たべる乳酸菌」シリーズ‥‥人が持つ健康力を高める当社保有のシールド乳酸菌を配合した「たべる乳酸菌ヨーグルト 4ポット」、「のむシールド乳酸菌ピーチミックス」、「のむシールド乳酸菌ヨーグルトハンディスタイル」、「シールド乳酸菌サプリ」

◆「inPROTEINシリーズ‥‥森永製菓の「in ブランド」から、いつでも手軽にプロテインが摂取できる「ココア風味」、「カフェオレ風味」、「ストロベリーヨーグルト風味」飲料、および「のむヨーグルト」を2021年4月発売

「食べる甘酒ヨーグルト」‥‥「森永甘酒」(森永製菓)の酒粕、米麴にヨーグルトを掛け合わせたヨーグルトを2021年6月発売

 

学術・研究

〔ビフィズス菌〕

◆ ヒト腸管に棲息するビフィズス菌(Human Residential Bifidobacteria, HRB)による健康増進効果の可能性に関するレビュー「Insights into the reason of Human-Residential Bifidobacteria (HRB) being the natural inhabitants of the human gut and their potential health-promoting benefits」が科学雑誌「FEMS Microbiology reviews」誌に2020年5月1日掲載

◆ ビフィズス菌A1Bifidobacterium breve A1) が、軽度認知障害(MCI)の疑いがある方の認知機能を改善する作用を確認、その研究論文「Probiotic Bifidobacterium breve in improving cognitive functions of older adults with suspected mild cognitive impairment: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial(軽度認知障害の方を対象としたB. breve摂取による認知機能改善作用-プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験-)」が、科学雑誌「Journal of Alzheimer’s Disease」に2020年7月3日掲載

◆ 北里大学(現慶応義塾大学講師)の西山助教を中心とした共同研究で、ビフィズス菌ロンガム種は菌体外ベシクルの産生を通じてムチンに結合するタンパク質を放出していることを明らかにしました。その共同研究成果「Extracellular Vesicles Produced by Bifidobacterium longum Export Mucin-Binding Proteins」が科学雑誌「Applied and Environmental Microbiology」誌に2020年9月17日掲載

◆ 鹿児島大学の藤田准教授と共同で、離乳期以降の腸内でビフィズス菌が糖を利用する仕組みについて研究を進め、ビフィズス菌ロンガム種がアラビアガムを利用する仕組みを解明しました。その共同研究成果「Galactosyl-α-L-Arabinofuranosidase for the Assimilation of Gum Arabic Arabinogalactan Protein in Biffidobacterium longum subsp. longum」が、科学雑誌「Applied and Environmental Microbiology」誌に2021年3月5日付Web版に掲載

◆ ビフィズス菌トレプロジェクト‥‥「ビフィズス菌」と「知識」「食事」「運動」「こころ」を組み合わせて毎日の生活に取り入れていくことで、カラダの内側と外側の両面から大腸の腸内環境改善を目指すプログラムです。第1弾“トップアスリートの「長友佑都」さん~長友選手の腸内環境改善をサポートし更なる進化へ~”、第2弾“#戸板女子短大生100人のビフィズス菌トレ”を実施。新たに、新体操の皆川選手、大岩選手ら5名の「ビフィズス菌トレ」を開始

〔ラクトフェリン〕

◆ ラクトフェリンと呼吸器感染症に関する国内外の研究成果をまとめた総説「ラクトフェリンの呼吸器感染ウイルスに対する作用」が、「薬理と治療」誌2020年4月号(4月28日)に掲載

◆ 長野県松本市、信州大学との産官学連携での4件共同研究成果が、科学雑誌に掲載されました。

・「The Preventive Effect of Lactoferrin-Containing Yogurt on Gastroenteritis in Nursery School Children—Intervention Study for 15 Weeks(ラクトフェリン配合ヨーグルトの保育園児の胃腸炎に対する予防効果‐15週間介入研究)」が「International Journal of Environmental Research and Public Health」誌に2020年4月7日掲載

・「Effects of Lactoferrin-Fortified Formula on Acute Gastrointestinal Symptoms in Children Aged 12–32 Months: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial(ラクトフェリン配合育児用ミルクの12-32ヶ月齢の小児の急性胃腸症状に対する効果:ランダム化二重盲検プラセボ対照試験)」が、「Frontiers in Pediatrics」誌に2020年5月19日掲載

・「Effects of Lactoferrin on Sleep Conditions in Children Aged 12-32 Months: A Preliminary, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial(ラクトフェリンの12-32ヶ月齢の小児の睡眠状態に対する効果:予備的ランダム化二重盲検プラセボ対照試験)」が、「Nature and Science of Sleep」誌に20201129日掲載

・「Effects of Lactoferrin on Prevention of Acute Gastrointestinal Symptoms in Winter: A Randomized, Double-Blinded, Placebo-Controlled Trial for Staff of Kindergartens and Nursery Schools in Japan(ラクトフェリンの冬の急性胃腸症状の予防に対する効果:日本の幼稚園、保育園職員でのランダム化二重盲検プラセボ対照試験)」が「International Journal of Environmental Research and Public Health」誌に20201221日掲載

〔腸内細菌〕

◆ 株式会社DeNAライフサイエンスおよび東京大学医科学研究所附属ヒトゲノム解析センターとの共同研究で、初めて日本人の腸内細菌に対する網羅的なヒトゲノム解析を行い、遺伝要因の影響を確認し、その研究論文「Genome-wide association studies and heritability analysis reveal the involvement of host genetics in the Japanese gut microbiota」が、科学雑誌「Communications Biology」に20201118日オンライン掲載

◆ 腸内細菌叢が年齢相応の高齢者(高齢者型)と実年齢よりも若い高齢者(成人型)との比較を行った結果、腸内細菌叢が老化することで全身性の加齢性疾患のリスクが上昇する可能性が示唆され、その研究論文「Enriched metabolites that potentially promote age-associated diseases in subjects with an elderly-type gut microbiota」が、科学雑誌「Gut Microbes」に2021年1月12日掲載

◆ 全身の健康の要となる大腸の健康に関する意識と実態を明らかにするため、全国47都道府県の2050代の男女11,656人を対象に「大腸環境」実態調査を行いました。その調査結果を地域ごとや何かと比較されがちな都府県での比較等を順次公表

◆ 東京医科歯科大学を中心とした研究で、膵臓部分切除術後の糖尿病発症に関与する因子として腸内環境が関与していることを明らかにし、その研究論文「Importance of Intestinal Environment and Cellular-Plasticity of Islets in the Development of Post-Pancreatectomy Diabetes」が科学雑誌「Diabetes Care」に2021年2月24日オンライン掲載

〔ペプチド〕

◆ 長野県松本市および松本短期大学との共同研究でカゼイン由来ペプチドMKPの継続摂取が地域在住の非認知症者の認知機能の一部である見当識を改善する効果を確認し、同研究内容が「Effect of the casein-derived peptide Met-Lys-Pro on cognitive function in community-dwelling adults without dementia: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial(カゼイン由来ペプチドMKPが地域在住非認知症者の認知機能に与える効果:ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験)」として科学雑誌「Clinical Interventions in Aging」に2020年5月27日に掲載

◆ カゼイン由来ペプチドMKPのヒトにおける安全性を明らかにした、「Safety evaluation of high-dose intake of casein-derived peptide Met-Lys-Pro in healthy adults: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial(カゼイン由来MKPの高用量摂取が健康な成人に与える安全性の評価:ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験)」が科学雑誌「Food Science & Nutrition」に20201123日にオンライン掲載

〔その他〕

◆ 長野県松本市および松本短期大学との共同研究で松本地域住民を対象とした血液検査値と生活習慣に関する横断研究を実施し、同研究内容が「Relationship Between Blood Test Values, Including Blood Glucose and Uric Acid, and Lifestyle in Adults ―A Cross‒sectional Study in Matsumoto, Japan―(松本市の成人を対象とした血糖値および尿酸値をはじめとする血液検査値と生活習慣に関する横断研究)」として科学雑誌「薬理と治療」に2020年6月20日に掲載

 

表彰

◆ 「森永とうふ」シリーズ(「森永 絹ごしとうふ」、「お料理向き 森永とうふ」の2品)が、内閣官房国土強靭化推進室が発行する「国土強靭化 民間の取り組み事例集」に選定、掲載されました。製造後7.2ヶ月(216日)の長期常温保存が可能であり、日常使いはもちろん、災害に備えた備蓄品としても活用でき、実際、2011年の東日本大震災時に当時冷蔵で10ヶ月の長期保存ができる豆腐として避難所に提供しています。

◆  たんぱく質を酵素で分解して得られるペプチドに関する研究として、たんぱく質の切断部位を検出する技術について名古屋大学と共同研究を行い、その結果を報告した研究論文「Pep MS assay: Protease hydrolysis assay system using photo cleavable peptide array and mass spectrometer」(光開裂性ペプチドアレイおよび質量分析を用いたタンパク分解物の分析システムPep MS アッセイ)(「Journal of Bioscience and Bioengineering」誌2019年8月号掲載)が、日本生物工学会の学会賞(生物工学論文賞)を受賞しました。

◆ 北海道岩見沢市と、北海道大学センター・オブ・イノベーションの参画メンバーである国立大学法人北海道大学、株式会社日立製作所および当社は、より多くの母子の健康増進と低出生体重児の減少を目的とした母子健康調査を実施しています。この取り組みにおいて低出生体重児減の実現に対して「第3回日本オープンイノベーション大賞 日本学術会議会長賞」を受賞しました(「⑫イノベーション」の項参照)。

 

イノベーション

◆  北海道大学、株式会社日立製作所、および当社は、母子健康調査の社会実装に貢献する知的財産を生み出し開放します。特に、母子に対するサービスの担い手となる自治体、団体等の非営利機関には、無償で開放する予定です。

    栄養バランスと品質の高さを評価され、大人のための粉ミルク「ミルク生活」が、「森永ミルク生活(宇宙用)」として粉ミルクとして「初」の“宇宙日本食”の認証を取得しました。

◆ ヒトの腸内に棲息するビフィズス菌(Human residential Bifidobacterium; HRB)と宿主であるヒトとの共生メカニズムを解明し、我々の健康に密接な関りを持つプロバイオティクス素材が有する保健効果の分子機序(作用機序)解明に向けた取り組みを加速すべく、京都大学と産学共同講座「ヒト常在性ビフィズス菌(HRB)研究講座」を開設しました。