当中間連結会計期間において、経営者が当社グループの経営成績および財政状態などに影響をおよぼす可能性があると認識しているリスクについて、重要な変更および新たに発生したものはありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
森永乳業グループにおいては「中期経営計画2025-28」のもと、ヨーグルト、アイス、ビフィズス菌をはじめとする菌体、海外育児用ミルクなど、当社グループの強みを最大限活かせる成長領域へ経営資源を集中し収益拡大を図っています。また、バリューチェーン全体の最適化を意識した組織の再構築や生産体制再編により、生産性向上を図っています。
当中間連結会計期間においては、国内の乳製品向け生乳取引価格が2025年6月から、飲用・発酵乳向け生乳取引価格が8月から引き上がったことをはじめ、原料価格および物流コストなどの各種オペレーションコストにおいてコストアップが継続しています。これらに対し、引き続き価格改定の取り組みに努める一方、想定を上回る売上数量の減少など、食品全般において厳しい需要環境にありますが、成長領域を中心とした高付加価値商品の拡大、グループ全体でのコストの見直しの推進などを図っています。
こうした取り組みの結果、当社グループの連結売上高は増収となりました。国内事業においては、ヨーグルト、アイス、ビバレッジなどをはじめとする価格改定を実施した一方で、全般に売上数量が減少したことで国内全体では減収となりました。新たな製造設備を稼働開始させたアイス、底堅い需要が継続した業務用乳製品などは増収に寄与しました。また海外事業においても、ホエイ市況の高止まりを受けたMILEI GmbH(ミライ社)が増収となり、成長領域の海外向け菌体、育児用ミルクの販売も順調に拡大し増収、全体でも増収となりました。
連結の営業利益は増益となりました。国内においては、原料価格や物流費、人件費など各種オペレーションコストを中心に引き続きコストアップの影響を受けました。コストアップに対応した価格改定の取り組みに努めましたが、引き続き需要環境は厳しく、売上数量が減少したことで減益となった一方、当社グループ全体ではMILEI GmbH(ミライ社)が増益となったこと、その他の海外事業の増益により、増益となりました。
セグメント別の状況
(単位:百万円)
食品事業:市乳、乳製品、アイス、飲料など
その他の事業:飼料、プラント設備の設計施工など
2026年3月期第2四半期(中間期)営業利益増減要因

「中期経営計画 2025-28」における分野別業績概況
① 成長分野(成長領域):成長分野全体では、増収となりました。アイス、海外での菌体・育児用ミルクの販
売が順調に推移しました。一方、ヨーグルト全体は減収となりましたが、「パルテノ」は伸長しています。
営業利益は、減益となりました。価格改定、菌体をはじめとする高付加価値商品の拡大によるプロダクト
ミックスの改善、コスト削減などを進めた一方で、ヨーグルトを中心とした売上数量の減少、原材料価格の
上昇やオペレーションコスト増加、アイス新製造設備の稼働開始に伴う償却費増加などが影響しました。
成長分野 売上高 65,463百万円 (前年比 2.6%増)
成長分野 営業利益 8,684百万円 (前年差 690百万円減)
② 基幹分野(中核・乳業基盤・転換領域):基幹分野全体では、減収増益となりました。中核領域のMILEI
GmbH(ミライ社)がホエイ市況の高止まりを背景に増収増益となったことが大きく貢献しました。また、
原材料価格の上昇やオペレーションコストの増加、ビバレッジ、チーズ、牛乳などの売上数量の減少で減益と
なった一方で、価格改定や全体を通じたコスト抑制に取り組んだほか、BtoB事業の拡大も増益に寄与しま
した。
基幹分野 売上高 179,985百万円 (前年比 0.9%減)
基幹分野 営業利益 10,686百万円 (前年差 3,007百万円増)
③ 育成・その他分野(育成領域):育成・その他分野全体では、増収増益となりました。育成領域のECチャネ
ルを通じた健康食品が堅調に推移したほか、独自事業会社等の増益影響もありました。
育成・その他分野 売上高 47,882百万円 (前年比 5.8%増)
育成・その他分野 営業利益 1,436百万円 (前年差 989百万円増)
(内訳) 海外事業:海外事業全体では、増収となりました。ドイツのMILEI GmbH(ミライ社)が前期下期に続い
て好調を維持したほか、菌体、パキスタンのNutriCo Morinaga(NM社)も順調に推移しました。また営業
利益は、増益となりました。ホエイ市況の高止まりを受けて増益となったMILEI GmbH(ミライ社)ほか
海外子会社の増益に加えて、のれん償却費の減少が影響しました。
(内訳)海外事業 売上高 39,398百万円 (前年比 12.6%増)
(内訳)海外事業 営業利益 6,845百万円 (前年差 4,884百万円増)

<「森永乳業グループ10年ビジョン」と「中期経営計画 2025-28」について>
当社グループは10年先を見据えた「森永乳業グループ10年ビジョン」を、2019年4月に制定しております。当ビジョンでは、「『食のおいしさ・楽しさ』と『健康・栄養』を両立した企業へ」「世界で独自の存在感を発揮できるグローバル企業へ」「サステナブルな社会の実現に貢献し続ける企業へ」を10年後の当社グループのありたい姿と定め、「営業利益率7%以上」「ROE10%以上」「海外売上高比率15%以上」を2029年3月期の数値目標に設定いたしました。
2029年3月期までの4年間の「中期経営計画2025-28」では、「森永乳業グループ10年ビジョン」の実現を目指し、さらにもう一歩先のありたい姿である「大きな特徴を持ち、利益率の高い企業へ」に向かって取り組みを進めてまいります。

「中期経営計画2025-28」を策定するにあたり「Merihari(メリハリ)」という考え方を重視しました。カテゴリーごとの位置づけ・役割を明確化し、強弱をつけた資源配分や体制再編を行うことで森永乳業グループの持続的な成長の土台をつくるとともに、ひとりひとりが常に「濃淡」と「スピード」を意識して業務を遂行するとともに、新しいことにチャレンジする風土を醸成することで、生産性とエンゲージメントの向上に取り組んでまいります。
当中期経営計画では成長戦略、構造改革、組織風土改革の3つの基本方針を定めています。
成長戦略として、これまでの全方位思考から脱却しヨーグルト、アイス、菌体、海外育児用ミルクなど、当社グループの強みを最大限活かせる領域へ経営資源を集中し収益拡大を図ってまいります。
構造改革として、商品力・販売力向上に向けバリューチェーン全体の最適化を意識した組織の再構築や、設備能力の制約から機会ロスとなっているヨーグルト、アイス設備の拡充、生産体制再編による生産効率の向上を図ってまいります。
組織風土改革として、新たにROIC目標を導入し、より一層資本コストへの意識を高め、資本収益性向上への取り組みを強化してまいります。また、高い専門性と多様性に富んだ人財集団の形成に向けた取り組みを推進するとともに、将来財務価値につながるプレ財務指標としてエンゲージメントレーティングの目標値も新たに設定いたしました。
また、キャッシュアロケーションおよび株主還元につきましては、成長領域へ資源を集中させるとともに、最適資本構成(※)に向けて有利子負債の活用と株主還元の強化を進め、資本コストの低減を図ってまいります。配当性向目標をこれまでの30%から40%に引き上げるとともに、状況に応じて機動的な自己株式の取得を実施する考えです。なお、2026年3月期は約100億円の自己株式の取得と消却を予定しています。
以上のビジョン・計画のもと、2026年3月期を新たなステージに向かうための重要なスタートの1年と位置付け、企業価値向上に向けて取り組んでおります。
(※)最適資本構成の考え方
・当面はネット有利子負債/株主資本0.4~0.5倍程度を目安(内外環境にあわせ毎期見直し)
・将来の投資計画を踏まえた中長期の時間軸で段階的に最適化
「中期経営計画 2025-28」最終年度目標(2029年3月期)
2.キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間の各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ484億3千6百万円収入増の302億7千3百万円の収入となりました。主な要因は、税金等調整前中間純利益213億3千3百万円などがキャッシュ・フローの収入となり、売上債権の増加65億4千8百万円などがキャッシュ・フローの支出となったことなどによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ11億5百万円支出増の200億円の支出となりました。主な要因は、固定資産の取得により203億8千9百万円の支出があったことなどによります。
これらを合計したフリーキャッシュ・フローは、前年同期に比べ473億3千1百万円増の102億7千2百万円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ121億3千7百万円収入増の133億8百万円の収入となりました。主な要因は、長期借入金の借入れにより207億6千6百万円の収入及び社債の発行により198億9千3百万円の収入となり、コマーシャル・ペーパーの返済により100億円の支出及び長期借入金の返済により63億7千8百万円の支出があったことなどによります。
これらの結果、当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物は、前年同期末に比べ223億2千3百万円増の515億円となりました。
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
また、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間における当社グループの研究開発費の総額は、30億8千1百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間末の資産の部は、「現金及び預金」が増加したことなどから、合計では前連結会計年度末に比べ、329億6千1百万円増の5,533億8千4百万円となりました。
負債の部は、「コマーシャル・ペーパー」が減少した一方、「社債」や「長期借入金」が増加したことなどから、合計では前連結会計年度末に比べ、300億1千7百万円増の2,793億3千7百万円となりました。
純資産の部は、「自己株式」が増加した一方、「利益剰余金」の増加などにより、合計では前連結会計年度末に比べ、29億4千3百万円増の2,740億4千6百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の51.2%から48.7%となりました。
当社グループは、資金調達に際しては、内部資金を基本としながら、金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行、社債の発行などの外部からの資金も利用しております。外部からの資金調達につきましては、安定的かつ低利を前提としながら、将来の金融情勢の変化等も勘案してバランスのとれた調達を実施しております。なお、当社(提出会社)は機動的な資金調達および当社グループ全体の資金効率アップのため、金融機関11行と総額200億円のコミットメントライン契約を締結しております。調達した資金につきましては、経常設備投資および成長投資への支出と、財務安定性を維持(有利子負債コントロール)することにより基盤確保した上で、株主還元へ振り分けております。
当中間連結会計期間における、重要な契約等の変更は以下のとおりであります。
当社が技術援助等を受けている契約
(注)契約期間の終了日が2025年9月30日から2026年2月28日に変更されております。