第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
  また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。

 

(1)経営成績

当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、個人消費や企業収益に弱さが見られるものの、雇用情勢は引き続き改善し、景気は緩やかな回復が続きました。その一方で、世界経済の先行きや、政策に関する不確実性、通商問題の動向など、経済環境は依然として予断を許さない状況が続きました。

当業界におきましては、一部原材料価格の上昇や、人手不足を背景とした人件費、物流費の上昇、販売競争の激化、国内外における家畜の疾病など、引き続き厳しい経営環境が続きました。

このような中、当社グループは、2018年4月からスタートした「中期経営計画2020」において、「未来につなげる仕組み作り」をテーマとし、5つの経営方針「既存事業の効率化による収益力の強化」、「消費者との対話を通じた価値の創造」、「食の未来の構想/実現のための技術力強化・育成」、「海外市場展開のギアチェンジ」、「持続可能性(サスティナビリティ)の追求」に基づく事業展開を推進してまいりました。具体的施策としては、国内ファーム事業の強化、前期に稼動を開始した食肉加工品製造工場やヨーグルト・乳酸菌飲料製造工場での増産、人財の育成やリスク管理の徹底などに取り組みました。海外においては、オーストラリアにおける牛肉事業の収益性改善に引き続き努めました。経営体制については、「ニッポンハムグループ・コーポレートガバナンス基本方針」に沿って、その充実に努めました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、対前年同四半期比0.2%減の952,306百万円となりました。事業利益は対前年同四半期比10.6%増の39,239百万円、税引前四半期利益は第2四半期連結会計期間において、2018年10月31日開催の取締役会で決議された選択定年制度の拡充に基づく募集を実施したことに伴う特例加算金等8,472百万円を計上したことなどにより、対前年同四半期比3.7%減の33,400百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は対前年同四半期比0.5%減の23,927百万円となりました。

 

(注)事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、当社グループが定める為替差損益を加味するとともにIFRSへの調整及び非経常項目を除外して算出しております。

 

 セグメントの概況は次のとおりです。

 

① 加工事業本部

ハム・ソーセージ部門のコンシューマ商品では、主力の「シャウエッセン」において、積極的な拡販に加え、購買層の拡大を目的とした「シャウエッセンチェダー&カマンベール」の発売や、Webを活用したプロモーションを実施した事などで好調に推移し、売上げは前年を上回りました。歳暮商戦では、旗艦ブランドである「美ノ国」を中心に店頭販促を強化しましたが、歳暮市場全体の落込みなどの影響により、売上げは減少しました。業務用商品では、大手外食チャネル向けの売上げが減少しましたが、コンシューマ商品の伸長もありハム・ソーセージ部門全体の売上げは増収となりました。

加工食品部門のコンシューマ商品では、主力のピザ群において、新たな価格帯の新商品を投入した事などにより堅調に推移した事に加え、店頭での積極的な販促活動を行ったハンバーグ群やチキンナゲットなどのプリフライ群が好調に推移し、売上げは前年を上回りました。業務用商品では、惣菜・中食チェーン向けの売上げが減少したことにより、加工食品部門全体の売上げは前年を下回り、加工事業本部の売上げは減収となりました。

利益につきましては、主力ブランド商品の伸長による単価上昇で粗利益率が改善したことに加え、間接経費の削減や、製造部門における機械化、省人化の取組みなどにより、増益となりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の加工事業本部の売上高は対前年同四半期比0.3%減の272,186百万円、事業利益は対前年同四半期比34.2%増の10,559百万円となりました。

 

② 食肉事業本部

食肉事業においては、当社ブランド食肉である国産豚肉「麦小町」や国産鶏肉「桜姫」を中心に積極的な拡販を行ったほか、SNSを活用したキャンペーンやレシピ投稿など、消費者の皆様とのコミュニケーションの強化にも尽力しました。営業活動では、カナダ産やウルグアイ産の牛肉や、抗生物質不使用の豚肉、鶏肉など、幅広いチャネルに対する提案に加え、年末商戦では、各地域のお取引先向けに開催する展示即売会にて、国産牛をはじめとする当社商品の提案を行いました。これらの活動の結果、国産・輸入鶏肉や食肉加工品を中心に販売数量を伸ばし、売上げは前年を上回りました。

利益につきましては、生産部門においては、飼育成績の向上や現場の効率化・省力化に努めましたが、国産鶏肉の相場が軟調に推移したことや、人件費の上昇などにより昨年を下回りました。販売部門においては、ブランド食肉や付加価値商品の提案強化に加え、国内外での家畜の疾病や米中貿易交渉の影響による相場変動リスクを踏まえた、幅広い原産国からの安定した商品調達と提案に努めましたが、国産・輸入牛肉が仕入価格高で苦戦したこと、輸入豚肉や国産鶏肉の供給増加により国内の豚肉、鶏肉の販売価格が低迷したことなどにより、全体で減益となりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の食肉事業本部の売上高は対前年同四半期比2.0%増の594,874百万円、事業利益は対前年同四半期比12.3%減の25,168百万円となりました。

 

③ 関連企業本部

水産部門は、量販店を中心に、年末商戦で販売を強化した海老や蟹商材が伸長しましたが、相場が下落した鮪や魚卵の売上げが減少し、また、構造改革の一環で着手した不採算アイテムの整理による影響などもあり、売上げは前年を下回りました。

乳製品部門のうち、ヨーグルト・乳酸菌飲料は、主力の「バニラヨーグルト」が堅調に推移したほか、CVSチェーン向け新商品の投入により、ドリンクタイプのヨーグルトは伸長したものの、乳酸菌飲料の落ち込みをカバー出来ず、売上げは前年を下回りました。チーズは、CVSチェーンのデザート向けの販売が伸長したほか、量販店を中心にベビーチーズの拡販に努めたことや、スモークチーズの販売が伸長したことなどにより、売上げは前年を上回りました。

利益につきましては、水産部門では、主力の海老や蟹商材などの利益率の改善により粗利益が増加し、前年を上回りました。乳製品部門のうち、ヨーグルト・乳酸菌飲料は、粗利益率の改善に加え、高崎工場の本格稼動による生産性の改善により、前年を上回りました。チーズは、売上げの伸長による粗利益の増加により、前年を上回りました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の関連企業本部の売上高は対前年同四半期比7.9%減の112,135百万円、事業利益は対前年同四半期比27.0%増の1,356百万円となりました。

 

 ④ 海外事業本部

売上高につきましては、アジア・欧州事業では、中国、台湾での加工食品の販売が伸長しましたが、シンガポールにおいて原料の輸出入が減少したことなどにより、前年を下回りました。米州事業では、米国内での加工食品の販売や、米国やチリにおける原料の輸出が堅調に推移し、前年を上回りました。豪州事業では、牛生体の集荷が堅調に推移したこと、また、中国向けの牛肉販売が好調に推移したことにより、前年を上回りました。

利益につきましては、アジア・欧州事業では、タイの鶏肉原料や、シンガポールの水産原料の取扱量の増加により収益が確保できたこと、台湾での加工食品の販売が順調であったことなどにより、前年を上回りました。米州事業では、米国内での加工食品の販売において販売管理費の抑制により利益を確保できたことや、米国およびチリでの日本向けの輸出原料価格が安定したことなどにより、前年を上回りました。豪州事業では、オーストラリアにおいては安定した販売価格を維持できたことに加え、生産・処理コストの改善が堅調であったことなどから、前年を上回りました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の海外事業本部の売上高は対前年同四半期比0.3%増の197,975百万円、事業利益は3,048百万円(前年同四半期は1,958百万円の事業損失)となりました。

 

(2)財政状態

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ営業債権及びその他の債権が31,986百万円、有形固定資産が28,308百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末比9.7%増の813,164百万円となりました。負債については、前連結会計年度末に比べその他の流動負債が7,102百万円、その他の金融負債が4,844百万円それぞれ減少しましたが、有利子負債が49,187百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比15.4%増の387,785百万円となりました。なお、有利子負債は196,196百万円となりました。有形固定資産及び有利子負債は、当期より適用したIFRS第16号「リース」(以下、「IFRS第16号」)による使用権資産の計上、リース負債の増加によりそれぞれ増加しております。

親会社の所有者に帰属する持分は前連結会計年度末に比べ15,365百万円増加し、416,379百万円となりましたが、総資産が増加したことから親会社所有者帰属持分比率は2.9ポイント減の51.2%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、営業債権及びその他の債権の増加32,441百万円、法人所得税の支払額8,782百万円などがありましたが、税引前四半期利益33,400百万円、減価償却費及び償却費24,793百万円、営業債務及びその他の債務の増加14,554百万円などにより、22,215百万円の純キャッシュ増(前年同四半期は4,252百万円の純キャッシュ増)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産等の取得27,667百万円などにより、28,507百万円の純キャッシュ減(前年同四半期は35,497百万円の純キャッシュ減)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入債務の返済32,067百万円、現金配当9,271百万円などがありましたが、借入債務による調達34,138百万円、短期借入金の増加15,382百万円などにより、12,841百万円の純キャッシュ増(前年同四半期は18,975百万円の純キャッシュ増)となりました。

これらの結果、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ6,283百万円増加し、54,391百万円となりました。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は事業及び財務の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりであります。

 

基本方針の内容

当社の株式は譲渡自由が原則であり、株式市場を通じて多数の投資家の皆様により、自由で活発な取引をしていただいております。よって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方についても、当社株式の自由な取引により決定されることを基本としております。従って、当社の財務及び事業の方針の決定を支配することが可能な量の株式を取得する買付提案等があった場合は、賛同されるか否かの判断についても、最終的には株主の皆様の自由な意思に依拠すべきであると考えております。

但し、当社は株主共同の利益確保と企業価値の毀損防止の観点から、当社株式の大規模買付行為を行おうとする者に対し、株主の皆様が当該行為の是非を適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための情報と時間の確保に努めるほか、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適切な措置を講じるものといたします。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、2,412百万円です。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)従業員数

当第3四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい増減はありません。

 

(7)生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。

 

 

(8)主要な設備

  前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間において著しい変動があったものは、次の通りであります

セグメントの名称

当連結会計年度
計画金額(百万円)

設備等の主な内容・目的

資金調達方法

加工事業本部

13,000

ハム・ソーセージ及び加工食品の生産設備及び営業設備などの増設及び更新

自己資金及び借入金

食肉事業本部

14,000

食肉の生産飼育設備、加工・処理設備及び営業設備の増設・更新及び充実

同上

 

     (注) 直近の業績の状況等に基づき、設備投資計画の金額を変更しています。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。