第2  【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

◆当期の概況について

当連結会計年度のわが国経済は、デフレ脱却を目指す経済政策や金融緩和策による円安、日経平均株価の上昇、輸出企業を中心とした企業収益の向上等により、緩やかながら景気回復の基調をたどりました。一方、円安やユーティリティーコスト、原材料価格の上昇による商品の値上げ等、景気の先行きに対する不安が募りましたが、原油安によって家計の負担が和らぎ消費者心理を持ち直す材料となるとともに、雇用情勢の改善なども追い風となり景気の持ち直しの兆しも現れてきました。

しかし、年明け以降は円高・株安傾向に進み、マイナス金利政策導入も輸出企業を中心に先行きの不透明感が拡大し、期待された賃上げも昨年を下回り、企業の景況感も悪化する厳しい状況が続いています。

当業界におきましては、年度当初からの円安により輸入原材料や輸入商品、包装資材等が高騰するとともに、国産食肉相場の高止まりは仕入コストの上昇をもたらすなど、事業環境は大変厳しいものとなりました。

このような状況のなか、当社グループは「健康で豊かな食生活を創造するために安全・安心な商品を提供し、社会と食文化の発展に貢献していく」という基本的な考えのもと、中期経営計画の収益目標達成に向けて、「売上の拡大」と「低コスト体質の推進」を重点目標と位置づけ、諸施策を講じてまいりました。

また、当期は将来の持続的成長に向けた投資を実施し、茨城工場新ウインナープラントの建設とコンビニエンスストア向けベンダー工場相模原第二工場の建設に着手しました。

「売上の拡大」に向けては、得意先の新規・深耕開拓に注力するとともに、消費者キャンペーンや取引先様とのタイアップキャンペーン、テレビコマーシャルの全国放映などの諸施策を行った結果、納入店舗も増加し、ハム・ソーセージと食肉の販売数量は業界の伸びを上回る結果となりました。

「低コスト体質の推進」については、生産面において製造コストの削減を目指す「革新的ものづくり」のもと、最新鋭設備への更新、徹底したムダの排除、生産ラインの省人化などにより、生産性向上に努め、営業面においても、重点商品に集中することで更なる成果を上げることができました。しかし、収益面においては、食肉事業での国内相場の高騰や海外相場の乱高下等による在庫調整が難航したことがマイナス要因となりましたが、加工食品事業は好調に推移し、全体では昨年を上回ることができました。

 

◆業 績

結果、売上高は3,612億23百万円前期比5.9%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は79億63百万円前期比10.4%増)、経常利益は87億76百万円前期比13.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は64億29百万円前期比0.6%増)となりました。

 

◆セグメント別概況

<加工食品事業本部>

① ハム・ソーセージ部門

広告宣伝においてLINE公式アカウントを立ち上げ、テレビCMを投入し認知度のアップを図った「香薫あらびきポークウインナー」をはじめとする重点商品を中心とした販売活動や同時に推進している商品規格数の削減政策は、販売数量拡大のみならず工場の生産性向上にも大きく寄与しました。

生産面においては厳しいコストアップの環境下、改革・改善を継続実施し、生産性向上やユーティリティーコスト削減などを推進し、コスト競争力を着実に高めてまいりました。

こうした生産・販売が一体となった取り組みの結果、ハム・ソーセージ部門においては売上高、販売数量とも前期を上回りシェアを伸ばすことができました。加工肉に関するIARCの報道は、年末商戦やハムソー販売に少なからず影響を与えましたが、年明け以降は徐々に持ち直し、ハム・ソーセージ部門においては売上高、販売数量とも前期を上回りシェアを伸ばすことができました。

② 加工食品部門

コンシューマー商品では「Prima Grill 直火焼デミグラスハンバーグ」や「スパイシースティック」、絶品点心「春巻」などの商品を拡販するとともに、コンビニエンスストアを中心にPB商品についても積極的な販売に取り組みました。コンビニエンスストア向けのベンダー事業については、得意先様の出店増を背景に売上が拡大するとともに、収益面においても堅調に推移しました。

 

結果、売上高は2,396億28百万円前期比5.4%増)となり、セグメント利益は90億64百万円前期比49.3%増)となりました。

 

<食肉事業本部>

円安、海外食肉の現地相場高、国産食肉相場の高止まりなどにより、食肉の仕入れ環境は極めて厳しいものとなりましたが、「ハーブ三元豚」などのオリジナルブランド商品の拡販や得意先の新規・深耕開拓を積極的に行い、売上高の拡大に努めました。しかし、国産牛肉については、出荷頭数減による相場高から高値が継続して更新される中、売価転嫁を図ってまいりましたが後追いになり粗利益が減少する厳しい状況が続きました。輸入牛肉においては米国での現地価格暴落に伴い、当社在庫に販売損の発生が懸念され、多額の評価損を計上することになりました。また、経費については、昨年に比べ鹿児島に新設の食肉加工センターの減価償却費増加及び販売数量増加に伴う運搬費が増加しました。

結果、売上高は1,213億6百万円前期比6.9%増)となり、セグメント損失は19億32百万円(前期はセグメント利益10億91百万円)となりました。

 

 

<その他>

その他事業(情報処理等)の売上高は2億88百万円前期比3.8%増)となり、セグメント利益は8億31百万円(前期はセグメント利益52百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ19億39百万円増加前連結会計年度末は32億52百万円の減少)し69億27百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは52億9百万円のネット入金前連結会計年度は78億50百万円のネット入金)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益100億29百万円減価償却費64億67百万円の計上、たな卸資産43億93百万円の増加、売上債権6億67百万円の増加、仕入債務34億52百万円の減少、法人税等の支払37億41百万円です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは126億17百万円のネット支払前連結会計年度は103億76百万円のネット支払)となりました。主な要因は、新工場設備投資、生産設備更新、生産性向上および品質安定を目的とした有形固定資産の取得による支出123億67百万円です。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは93億47百万円のネット入金前連結会計年度は8億18百万円のネット支払)となりました。主な要因は、株式の発行による収入90億90百万円、短期借入金24億14百万円の増加、長期借入れによる収入30億円、長期借入金の返済による支出32億65百万円、配当金の支払9億46百万円です。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

加工食品事業本部

141,279

105.3

食肉事業本部

15,214

101.8

その他

48

107.5

合計

156,541

104.9

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、製造原価によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 受注実績

当社の子会社プライムデリカ㈱は受注生産を行っておりますが、受注当日ないし翌日に製造、出荷しており、また、当社の子会社プライムテック㈱は受注生産を行っておりますが、金額が些少なため、受注高ならびに受注残高の記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

加工食品事業本部

239,628

105.4

食肉事業本部

121,306

106.9

その他

288

103.8

合計

361,223

105.9

 

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

㈱セブン-イレブン・ジャパン

89,569

26.3

97,007

26.9

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

完全に消費動向が改善していない環境下、日本経済はデフレ脱却と新たな成長を目指して新しい局面を迎えます。当社を取り巻く環境は、消費動向に不透明さが残るなか、引き続き原材料や人件費をはじめとする製造コストの上昇と価格競争の激化など厳しい状況が継続することが想定されます。

このような状況のなか、当社グループは「健康で豊かな食生活を創造するために安全・安心な商品を提供し、社会と食文化の発展に貢献していく」という基本的な考えのもと、中期経営計画の収益目標達成に向けた「売上の拡大」と「低コスト体質の推進」を具現化するとともに、「成長戦略」を通して永続的なグループの発展に努めてまいります。

「中期経営計画の達成」に向けては、食肉事業本部の収益改善が必要不可欠となります。商品別採算管理とグループを含めたトータル管理を徹底し、さらに関係箇所との連携を密にし、収益の改善を推進していきます。

「売上の拡大」に向けては食肉事業本部、加工食品事業本部の営業部門が一体となった取り組みを引き続き強化し、加工食品事業本部の営業部門も食肉製品の販売を手がけてまいります。また、販売促進策としては、東京ディズニーリゾート®の貸切イベントキャンペーンやプライベートキャンペーン、テレビCMの全国放映やLINEを継続し、幅広い層への認知度アップに繋げてまいります。商品開発においては、新たな価値創造、消費シーンの変化に対応すべく、コンシューマー商品と業務用商品ごとに開発機能を集中させ、商品の優位性を確かなものとしてまいります。

「低コスト体質の推進」に向けては、本年6月に稼動予定の茨城工場の新ウインナープラントの始動が新たな成長戦略の要となります。また、製造コスト削減を目指す「革新的生産技術開発(ものづくり)」を継続していきます。省人化・生産性向上に対応する最新鋭設備の投入、新技術開発と工程改革を強力に推し進めるとともに、商品規格数削減、原材料の有効活用、物流コスト削減などを図り、商品の競争力を高めることに注力してまいります。

「成長戦略」では食肉事業本部において、国産豚肉インテグレーションの強化・拡大を武器として積極的に営業展開していくことが重要な施策となります。さらに関連牧場との連携による㈱かみふらの工房、鹿児島工場併設の食肉加工センターの安定的稼動と産地パックによる業容の拡大を行ってまいります。

加工食品事業本部においては、コンビニエンスストア向けベンダー事業における相模原第二工場の建設とすみやかな稼動、製品移管を行い、収益基盤の拡大を図ってまいります。更に、当社の「その他の関係会社」である伊藤忠商事㈱およびそのグループ会社とのコラボレーションを主体とした事業の拡大にも取り組んでまいります。

お客様に安全・安心な商品をお届けするために、厳格な原材料調達のもと、生産現場においてはHACCP、ISO22000、AIB、FSSC22000などの管理手法を基軸に、日々の品質管理の徹底・強化を図っております。環境保全の面ではグループ全体でのリスク管理や環境への配慮を強化するために環境方針に沿って、取り組んでまいります。これからも省エネルギーや廃棄物の発生抑制などに対し、取り組む努力を重ねてまいります。

また、内部統制機能とコンプライアンス体制のより一層の充実に努め、コーポレートガバナンス体制の強化を図るととともに、CSRの更なる推進として社会貢献活動、食育活動、地域との共生に配慮した事業活動にも積極的に取り組み、企業としての継続的な経営革新を実行してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

なお、各項目における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 市況変動のリスク

当社グループは食肉及び食肉加工食品を扱っており、販売用食肉はもとよりハム・ソーセージ、加工食品などの原材料となる畜産物の相場変動によるリスクがあります。

特にPED(豚流行性下痢)や鶏インフルエンザなどの家畜疾病問題やセーフガードの発動による輸入原料肉の価格高騰を招く懸念があるほか、食肉の消費環境を超えた需給逼迫による食肉相場の高騰など市況変動の影響を受けております。

また、包装資材や、重油も原油価格などの変動の影響を受けております。

これらの市況が高騰した場合には当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 為替変動のリスク

当社グループは海外から原材料および商品を輸入しており、これらの国の現地通貨に対する為替レートの変動が業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 食の安全・安心のリスク

当業界におきましては、消費者から品質に関する厳しい目をむけられております。

当社グループは、お客様に安全・安心な商品をお届けするために、厳格な原料調達のもと、生産現場においてはHACCP、ISO22000、FSSC22000などの管理手法を基軸に、日々品質管理の徹底を図っておりますが、万が一不測の事態により商品の問題が発生した場合には速やかな情報の伝達と再発防止策を構築し、お客様第一の対応を行います。しかしながら上記取り組みを超えた問題が発生した場合には、当社グループに悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 資産減損のリスク

同業他社との競争激化により市場環境が悪化し、当社グループが目指している事業展開が想定を超えて遅延した結果、当社グループが保有する固定資産が期待通りのキャッシュ・フローを生み出さないか、もしくは遊休化してしまうような場合、あるいは当社グループが保有する土地の時価が大幅に下落する場合には減損損失を計上する可能性があります。

その場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 法的規制のリスク

当社グループは、事業活動を行う上で食品衛生法、食品表示法などに関する法規制や環境・リサイクル関連法規など、各種法的規制を受けております。また海外各国で事業を展開していく上で事業・投資の認可、国家安全保障等による輸出制限などの政府規制の適用を受けると共に、通商、独占禁止、環境・リサイクル関連の法的規制を受けております。

規制を遵守出来なかった場合は、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。

 

(6) 災害等のリスク

当社グループは地震や台風等の大規模な自然災害により生産および物流拠点や事業所が被害を被る可能性があります。その場合には、事業活動の停止や拠点の設備に甚大な損害を受けることとなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度では、当社の研究開発部門を基礎研究所、生産技術開発部及びものづくり部の3部門を中心とした開発本部として組織化し、グループ会社であるプライムテック株式会社とともに、食肉加工あるいは食肉生産に関する先端的な基礎研究から、それらを活用した商品開発、生産技術開発に至るまで、精力的な研究開発活動を行っております。

基礎研究所では、安全・安心、おいしさ、環境保全などに係わる研究開発や知財管理の強化を図りながら、開発技術の外販活動を推進してまいりました。

安全・安心に係わる研究開発では、独自に開発した食物アレルギー物質検査用の「簡易キット」や2010年に公定法として消費者庁より認められた「定量ELISA法」などを継続して拡販してまいりました。また新しい検査キットの開発を進め、ふきとり検査が容易にできるキットが完成しました。2016年5月より販売を開始いたします。これらにより食品工場などでのアレルゲン検査への利用拡大が見込まれております。有害化学物質検査法の研究では、グループ会社である株式会社つくば食品評価センターで行われる農薬・動物薬の検査精度の維持管理を行うとともに異物検査を充実いたしました。おいしさの研究では、食肉加工品の品質向上に係わる新製法や新たな風味解析手法などの研究を推進し、科学的解析に基づいたおいしさなどの品質に係わる情報の提供を行い、関連部門とともに商品開発、品質改善や販促活動の一翼を担ってまいりました。環境保全に係わる研究では、独自に発見した動物性残渣を効果的に処理できる有用菌を生ごみ処理に活用したり、また同じく油脂分解菌に排水処理に活用する拡販活動を推進してまいりました。本年度はとくに他部門と技術に関する調査・分析機能を共用して、得られた情報を全社的に発信することにより、研究開発部門、事業部門と一体となって具体的施策を推進し、利益の最大化、企業価値向上に貢献することを目標とした活動を実施してまいりました。

生産技術開発部では、生産工程の省人省力化および生産性向上を目指した生産設備の開発を中心とした取組みに加え、本年度発足した「ものづくり部」と連動し、革新的製造技術や差別化商品の開発を目指した取り組みも行っております。ハム・ソーにおきましては主力商品であるコンシューマパック包装ラインにおいて当社独自の技術により生産性向上を図り、またロボット技術を応用した自動化ラインの展開により省人省力化を推進するなど、製造コスト削減に寄与してまいりました。最近では雇用の確保が困難な状況の中、加工食品やデリカ等グループ会社から要望に応えるべく自動化・合理化課題の取り組みを始めました。また、安全・安心をより高めるべく自社開発の各種検査機器の開発導入や工程内のマテハンおよびサニテーションに係わる改善も細部にわたり実施し、効果を上げております。

ものづくり部では、中・長期的な視点からの革新的ものづくりを追求することにより、独創的で斬新な商品および製法・工程の開発を目的として、素材(生肉)の探究、製造(解凍~包装)工程の追究、美味しさ・楽しさの追求を行っております。

素材(生肉)の探究では、基礎研究所と連動しながら原料肉の物性や組織構造などを解析し、原料肉特性を把握するとともに、原料肉の特性に応じたインジェクション技術の構築を推進しております。製造工程の追究では、生産技術開発部および関連部門と連携しながら、エアインジェクション技術を用いた焼豚・トンカツの品質改善および商品化、二重充填システム技術を用いた工程合理化および新商品開発、新規熱処理・乾燥技術を用いた工程時間の短縮および合理化を推進しております。美味しさ・楽しさの追求では、新規包装技術を応用したロングライフチルド商品の開発を推進しております。また、レーザーマーカーによる差別化商品の開発に取り組み、当社春巻製品へ展開を行い2016年5月からの販売を計画しております。

プライムテック株式会社は、“マイクロマニピュレーションおよび授精・発生のプロ集団”として活動しており、ユニークな精密駆動技術を利用し独自に開発したマイクロマニピュレータの専門メーカーとして、装置開発、製造および販売、研究開発活動を行っております。

主要機器ピエゾマイクロマニピュレータ(PMM)を用いた顕微授精「Piezo-ICSI」は卵子に優しく、培養士の技術格差を軽減する手技として生殖医療分野で高く評価されるとともに、PMMを用いて胚の殻を一部薄膜化または切開する「Piezo Assisted hatching」も安全で迅速な手法として認知が進んでいます。また、海外へのPMM手法普及のため、インドでの国際学会で「Piezo-ICSI」ワークショップを催しました。一方、保有する高度なマイクロマニピュレーション技術と遺伝子組み換え技術を活用し、産官学の共同研究により高度な医学・医療分野や受精発生に関わる基礎的なバイオテクノロジーの研究開発も推進しております。既に開発済みの医用モデル豚は実用化に向けての評価に取り組んでいます。

なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、4億73百万円です。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりです。
なお、本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営成績の分析

①売上高

当連結会計年度の売上高は売上高は3,612億23百万円であり前連結会計年度と比較しますと200億39百万円の増収となっております。
 加工食品事業本部の中でハム・ソーセージ部門は、主力ブランドの拡販およびシェアアップに努め売上拡大に貢献しました。さらに加工食品部門でも幅広い得意先や食のシーン、ニーズに対応すべく重点商品の拡販に努めた結果、売上は増加しました。また食肉事業本部はオリジナルブランド商品の拡販や得意先の新規・深耕開拓を積極的に行い、食肉シェアのアップに努めました。

加工食品事業本部売上高の前連結会計年度からの増加額       122億30百万円

食肉事業本部売上高の前連結会計年度からの増加額          77億98百万円

②営業利益

当連結会計年度の営業利益は、食肉事業での国内相場の高騰や海外相場の乱高下等による在庫調整が難航したことがマイナス要因となりましたが、加工食品は好調に推移し、79億63百万円となり、前連結会計年度と比較しますと7億50百万円の増益となりました。

③経常利益

当連結会計年度の経常利益は87億76百万円であり、前連結会計年度と比較しますと10億40百万円の増益となりました。

④親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は64億29百万円であり、前連結会計年度と比較しますと36百万円の増益となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ118億50百万円増加し1,535億11百万円となりました。これは主に、現金及び預金が14億59百万円受取手形及び売掛金が6億2百万円、たな卸資産が45億60百万円、有形固定資産が64億89百万円増加したことによるものです。

(負債)

負債については、前連結会計年度末に比べ16億53百万円減少し834億81百万円となりました。これは主に、短期借入金が23億58百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が35億6百万円、長期借入金(1年内返済予定を含む)が3億38百万円減少したことによるものです。

(純資産)

純資産については、前連結会計年度末に比べ135億3百万円増加し700億30百万円となりました。これは主に、退職給付に係る調整累計額が9億58百万円減少したものの、利益剰余金が55億5百万円、増資に伴い資本金及び資本剰余金がそれぞれ45億45百万円増加したことによるものです。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ19億39百万円増加前連結会計年度末は32億52百万円の減少)し69億27百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは52億9百万円のネット入金前連結会計年度は78億50百万円のネット入金)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益100億29百万円減価償却費64億67百万円の計上、たな卸資産43億93百万円の増加、売上債権6億67百万円の増加、仕入債務34億52百万円の減少、法人税等の支払37億41百万円です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは126億17百万円のネット支払前連結会計年度は103億76百万円のネット支払)となりました。主な要因は、新工場設備投資、生産設備更新、生産性向上および品質安定を目的とした有形固定資産の取得による支出123億67百万円です。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは93億47百万円のネット入金前連結会計年度は8億18百万円のネット支払)となりました。主な要因は、株式の発行による収入90億90百万円、短期借入金24億14百万円の増加、長期借入れによる収入30億円、長期借入金の返済による支出32億65百万円、配当金の支払9億46百万円です。