(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、政府や日銀による経済・金融政策の推進を背景に株高・円安が持続し、企業収益が好転し投資や雇用環境は改善したものの、先行きの不透明感が払拭されず、個人消費の回復は緩やかなものとなりました。
食品業界におきましては、円安基調に加え原材料価格の上昇や天候不順により農作物の価格が上昇いたしました。
このような市場環境のもと、当社の主力分野であるチーズ業界におきましては、国際的な生乳の供給過多であった状態が反転し、輸入原料チーズ価格が上昇し、調達環境としては厳しいものとなりました。販売におきましては、「家飲み」の浸透によるおつまみ需要の拡大で販売量、販売金額が伸長しました。
このような情勢のなか、当社といたしましては、食の安全・安心の確保を最重点とし、品質管理体制のさらなる強化、販売の促進、新製品の開発、コストの低減等に引き続き努めました。
その結果、家庭用チーズ製品とチョコレートの売上が順調に推移したことから、売上高につきましては、49,374百万円(前年同期比104.8%)、営業利益は4,871百万円(前年同期比93.7%)、経常利益は4,886百万円(前年同期比93.9%)、当期純利益は3,330百万円(前年同期比97.1%)となりました。
部門別の営業内容につきましては次のとおりであります。
チーズ部門におきましては、主力のベビーチーズ4個入りシリーズの販売が引き続き好調に推移し、スライスチーズ、6Pチーズ、キャンディチーズなども伸長しました。その結果、売上高は46,856百万円(前年同期比104.9%)となりました。同部門では、新製品として「モッツァレラベビーチーズ」、「プレミアムベビーチーズ 熟成カマンベール入り」、「ワインに合うベビーチーズ アンチョビ&オリーブ入り」、「チーズデザート 福岡県産あまおう苺6P」、「濃硬チーズ 熟成カマンベールブレンド」、「フロマジュエル オレンジショコラ」などを発売いたしました。
ナッツ部門におきましては、新製品として「ナッツと4種の野菜チップス」、「黒こしょう味ミックス6袋」などを発売しましたが、PB製品の売上減少に伴い、売上高は881百万円(前年同期比98.9%)となりました。
チョコレート部門におきましては、リンドールが好調であったことから、売上高は1,502百万円(前年同期比107.2%)となりました。
その他部門におきましては、売上高は133百万円(前年同期比91.1%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは3,832百万円の収入(前事業年度は3,636百万円の収入)となりました。主な要因は税引前当期純利益の計上による収入であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは4,317百万円の支出(前事業年度は5,070百万円の収入)となりました。主な要因は有形固定資産の取得、関係会社株式の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは3,109百万円の収入(前事業年度は2,250百万円の支出)となりました。主な要因は短期借入金の増加による収入であります。
以上の結果、当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、13,333百万円(前事業年度末は10,718百万円)となりました。
当社の事業は、食料品の製造・販売業であり、単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況につきましては、部門別に記載しております。
(1)生産実績
当事業年度における部門別の生産実績は次のとおりであります。
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部門 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
チーズ |
45,332,694 |
104.3% |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当事業年度における部門別の商品仕入実績は次のとおりであります。
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部門 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
チーズ |
2,629,980 |
128.4 |
|
ナッツ |
537,565 |
90.2 |
|
チョコレート |
1,072,824 |
106.6 |
|
その他 |
165,112 |
92.1 |
|
合計 |
4,405,483 |
115.0 |
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
当社は市場動向の予測に基づく見込生産を行っており、受注生産は行っておりません。
(4)販売実績
当事業年度における部門別の販売実績は次のとおりであります。
|
部門 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
チーズ |
46,856,797 |
104.9 |
|
ナッツ |
881,750 |
98.9 |
|
チョコレート |
1,502,927 |
107.2 |
|
その他 |
133,294 |
91.1 |
|
合計 |
49,374,769 |
104.8 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
当事業年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
三菱商事㈱ |
41,667,745 |
88.4 |
43,537,236 |
88.2 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末において、当社が判断したものであります。
当社は、「健康で、明るく、楽しい食文化の提供によって社会に貢献する」という経営理念の実践のため、「開発先導型活力企業」ならびに「高収益安定企業」を目指して活動しております。
「開発先導型活力企業」としては、「モッツァレラベビーチーズ」、「チーズデザート 福岡県産あまおう苺6P」、「プレミアムベビーチーズ 熟成カマンベール入り」といった新味ある味覚・物性を持った商品を発売しました。
「高収益安定企業」としては、当社ではアメーバ経営を推進しており、細分化された組織ごとに主体的に採算向上に取り組み、それぞれのアメーバリーダーに“経営”させることで経営感覚を持つ人材を育成しております。また、六甲バターフィロソフィを実践・深耕することで意識のベクトルを合わせて全員参加による経営を目指しております。
国内に目を転じますと、わが国経済は、政府や日銀による経済政策、金融政策などにより企業収益や雇用環境は改善傾向であり、緩やかな回復傾向でありました。しかしながら諸外国の政情不安、政策動向などによる影響から先行き不透明な状況が続くものと思われます。
乳製品業界におきましては、世界的に生乳の供給過多であった状態が反転し、輸入原料チーズ価格が上昇しましたが、今後は中長期でどのように価格が推移するのかを見極め対処してまいります。また、TPPや日欧EPAなどの貿易協定については、今後の動向を注視しながら有利な原料調達に努めてまいります。
さらに、食品表示法や原料原産地表示など食品をめぐる法令・制度変更などにも適切な対応が迫られております。
このような状況下ではありますが、当社といたしましては、新しい市場、事業領域を探索するための活動を展開してまいります。
また、食品メーカーとして最も重要な基本である食の安全・安心の確保を最優先し、「開発先導型活力企業」ならびに「高収益安定企業」の実現に向けて引き続き取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)主要原材料の市況変動について
当社が生産する製品の主原料でありますナチュラルチーズはその大半を海外から調達していることから、海外生産地における気候や国際的な乳製品需給等の条件によって、価格が変動することがあります。当社では、購入契約の方法、時期等を十分検討して対処しておりますが、その価格動向が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替相場の変動について
当社が生産する製品の主原料でありますナチュラルチーズはその大半を海外から調達していることから、為替相場の変動の影響を受けます。当社は為替相場の変動によるリスクをヘッジするため、外貨建債務の一部について為替先物予約取引を行っておりますが、すべてのリスクを回避するものではなく、為替相場の変動は当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)市場競合について
当社は、事業を展開する多くの市場において厳しい競争に直面しております。そのため、当社では競争優位を得るべく新製品の開発、発売に努めておりますが、厳しい価格競争に晒されております。価格競争は当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)食品の安全性について
昨今、消費者の食の安全・安心に対する関心は一層高まっております。当社では、食の安全性については最重要課題と位置づけ、「品質マネジメントISO 9001:2000規格」を認証取得し、原材料・製品の自主検査体制や原材料の調達から製造工程に至る履歴確認等を行い、品質管理の強化に努めております。しかしながら、当社固有の品質問題のみならず、社会全般にわたる一般的な品質問題が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)自然災害について
地震等の大規模な自然災害の発生で当社の生産拠点が損害を被り長期間操業を停止する等商品供給に支障をきたした場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)年金債務について
当社が採用する退職給付制度は、退職金規定に基づく退職一時金制度、確定給付型の企業年金制度及び確定拠出型の企業年金制度であります。これらにつきまして、その年金資産の運用成績、資産の評価あるいは制度の帰趨等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)情報システムについて
当社は、社内情報システムのセキュリティ強化のために、情報管理体制の徹底、システム障害等に対する保守、保全、ウイルス対策等セキュリティ対策を講じておりますが、不測の事態によりシステム障害が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
製造委託契約
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相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約締結日 |
契約内容 |
契約期間 |
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㈱福岡ミツヤ |
日本 |
ナッツ |
平成23年5月1日 |
製造委託契約 |
平成23年5月1日~平成24年4月30日(但し期間満了6ヶ月前までに申し出のない場合は1年間延長される。以後も同様。) |
合弁契約
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契約締結先 |
契約内容 |
出資比率 |
合弁会社名 |
設立年月 |
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三菱商事㈱ |
インドネシアにおいてプロセスチーズ、チーズ加工品の製造・販売を行うための合弁会社設立契約 |
当社 49%
三菱商事㈱ 51% |
PT EMINA CHEESE INDONESIA (資本金217,000百万インドネシアルピア) |
平成29年5月17日 |
神戸工場建設に伴う契約
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相手先の名称 |
相手先の所在地 |
契約締結日 |
完了予定日 |
契約内容 |
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清水建設㈱ |
東京都中央区 |
平成29年11月30日 |
平成31年3月30日 |
工場建物の建設 |
当社は「健康で明るく楽しい食文化の提供によって社会に貢献する」を基本方針として、お客様の満足に応えるべく顧客志向に徹した価値ある商品を提供できるよう研究開発に取り組んでおります。この中で目標達成のために、おいしさの追求、新技術への挑戦、安全の確保、健康への対応、コストの低減、環境保全への対応に留意して活動しております。技術開発部門は適確且つ迅速な顧客ニーズ、ウォンツの発掘から生み出される商品開発並びに斬新且つ創造的な技術シーズに基づいた素材開発の両面から業務に取り組んでおります。また、営業、技術開発、生産の各部門が一体となって新製品開発、技術開発に取り組んでおります。当事業年度の主な新製品として「モッツァレラベビーチーズ」、「プレミアムベビーチーズ 熟成カマンベール入り」、「ワインに合うベビーチーズ アンチョビ&オリーブ入り」、「チーズデザート 福岡県産あまおう苺6P」などのチーズ製品に加え、「ナッツと4種の野菜チップス」、「黒こしょう味ミックス6袋」などのナッツ製品を発売いたしました。
当事業年度の研究開発費の総額は176百万円であります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、有価証券の減損、たな卸資産の評価、貸倒引当金の計上、退職給付債務の認識、繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。当社の経営者は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、それらに対して継続して評価を行っております。しかし、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)当事業年度の財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における「資産の部」の残高は46,361百万円となり、前事業年度末と比べ12,838百万円増加いたしました。主要な要因は、有形固定資産、現金及び預金、売掛金、関係会社株式、投資有価証券の増加であります。
(負債)
当事業年度末における「負債の部」の残高は22,051百万円となり、前事業年度末と比べ9,667百万円増加いたしました。主要な要因は設備関係電子記録債務、短期借入金、買掛金、未払金の増加であります。
(純資産)
当事業年度末における「純資産の部」の残高は24,309百万円となり、前事業年度末と比べ3,170百万円増加いたしました。主要な要因は利益剰余金の増加であります。
(3)当事業年度の経営成績の分析
当社の当事業年度の売上高は49,374百万円となり、前事業年度と比べ2,259百万円増加いたしました。これは、家庭用チーズ製品とチョコレートの売上が順調に推移したことによるものであります。
経常利益につきましては、4,886百万円となり、前事業年度と比べ319百万円減少いたしました。これは、原料チーズ価格が上昇し、原価率が上がったことによるものであります。
これらの結果、当期純利益につきましては、3,330百万円となり、前事業年度と比べ100百万円減少いたしました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
「4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資金需要
設備投資、運転資金及び利息の支払い並びに配当金の支払いに資金を充当しております。
② 資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フローにより、必要とする資金を調達しております。
③ キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローについては、「1.業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。