当連結会計年度(平成28年4月1日~平成29年3月31日)におけるわが国経済は、政府による経済政策を背景に、企業収益の改善や雇用・所得環境の改善がみられるなど景気は緩やかな回復基調で推移したものの、引き続き個人消費が伸び悩み、中国を中心としたアジア経済新興国等の景気の下振れや、米国や英国の政策動向に対する懸念等、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループは、「お客様第一にあふれる味覚をお届けします」をモットーに「安心・安全・美味しさ」を追求し、創業100周年に向けて経営理念のさらなる浸透を図るとともに、コンプライアンスを重視した社員教育を実施いたしました。また、グループ全社を挙げて作業効率の改善や仕入の見直しを重視し、コスト削減努力を継続して行ってまいりました。
販売に関しましては、「花ソーセージ」シリーズのテレビCM放映や福留ハムの今を伝える情報誌“ザ・プレミアムブック”創刊号・Ⅱ号・Ⅲ号を発刊し、販売促進に繋げ、コンビニエンスストア・ドラッグストアでの販売、そして「ロマンティック街道」シリーズに加え、マイスターこだわりの「広島港町ハム工房」シリーズや真空調理の「ロースト」シリーズなどの高付加価値商品の販売強化を進めてまいりました。また、自家製デミグラスソースや自家製ステーキソースを使用した新商品「牛カルビハンバーグステーキ」を発売し、商品の充実を図ってまいりました。さらには、「広島東洋カープ」の応援セールや優勝セールを実施するとともに、「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」内に販売拡大のため、広告看板を設置いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、266億97百万円(前期比5.7%減)となりました。利益につきましては、営業利益は3億57百万円(前期比41.2%減)、経常利益は4億44百万円(前期比31.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億3百万円(前期比150.9%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
加工食品事業
加工食品事業につきましては、消費者の節約志向が強く引き続くなか、「ロースト」シリーズは好調に推移しました。「花ソーセージ」シリーズのCMや「広島東洋カープ」とのタイアップ、またプレミアム決算セールとして販売拡大を図りましたが、企業間競争の激化などにより売上高は減少しました。
その結果、売上高は119億17百万円(前期比5.7%減)、セグメント利益(営業利益)は7億68百万円(前期比13.7%減)となりました。
食肉事業
食肉事業につきましては、国産牛肉において、引き続き相場の高騰により消費の縮小が進み、売上高、販売量とも大幅に減少しました。国産豚肉においては、国産牛肉の代替需要があるものの、相場の下落による競争激化により、売上高、販売量とも微減いたしました。輸入ミートにおいては、国産牛肉の代替需要により売上高、販売量とも増加しましたが、販売価格の高い国産牛肉の落ち込みをカバーするまでにはいたりませんでした。
その結果、売上高は147億79百万円(前期比5.7%減)、セグメント利益(営業利益)は1億32百万円(前期比43.1%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ4億23百万円増加の36億円(前連結会計年度比13.3%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、7億23百万円(前連結会計年度は12億37百万円の獲得)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益4億43百万円と減価償却費4億39百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、4億87百万円(前連結会計年度は2億26百万円の使用)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出5億38百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、1億87百万円(前連結会計年度は5億30百万円の使用)となりました。主な要因は、長期借入による収入9億円と長期借入金の返済による支出3億46百万円及び短期借入金の純減額2億円等によるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
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加工食品事業 |
7,382 |
96.4 |
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食肉事業 |
5,164 |
94.9 |
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合計 |
12,547 |
95.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上表の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、受注生産ではなく見込生産を行っております。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
商品仕入高(百万円) |
前期比(%) |
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加工食品事業 |
1,293 |
86.5 |
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食肉事業 |
7,762 |
93.6 |
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合計 |
9,055 |
92.5 |
(注) 1 金額は、仕入価格によっております。
2 上表の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
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加工食品事業 |
11,917 |
94.3 |
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食肉事業 |
14,779 |
94.3 |
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合計 |
26,697 |
94.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 総販売実績の100分の10以上を占める相手先はありません。
3 上表の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは「お客様第一」を経営理念として、ハム・ソーセージをはじめとした食肉製品を通じて社会に貢献することを使命とし、社会に役立つグループであり続けることを基本方針としています。
目標とする経営指標につきましては、株主価値の最大化を図るために資本効率を高め、売上高営業利益率及び売上高経常利益率並びに自己資本利益率(ROE)を現在の水準よりさらに向上させることを目指してまいります。
① お客様の満足度を高め、食肉製品の更なる向上をめざし、食文化の創造提供をとおして社会に貢献する。
② 食品の特性と安心・安全・おいしさを追求し、健康と感動と笑顔のある楽しい食生活を演出することを使命とする。
③ 収益構造を確立し、安定経営の基盤を強固にする。
① 産地と共同開発のブランドを確立する。
② 関連会社を含めた食肉事業全体の体制を見直し、効率化を図る。
③ 新しい仕入・販売チャネルの開拓により、販売量を拡大する。
① お客様に支持されるブランド商品を開発し、OEMブランド商品と合わせシェアアップを図る。
② 調理食品の特性を更に追求し、新しい食のシーンを演出する商品開発を行う。
③ 商品企画開発部門の充実を図る。
④ 生産体制の見直しを図り、OEMを含めた生産性の向上を追求する。
① 小売店舗の充実を図る。
② 飲食店の展開を拡大する。
③ ネット通販事業の強化を図る。
① 生産拠点の見直しにより、生産性の向上及び物流コストの削減を追求する。
② 不採算・非効率事業所の統廃合により、収益効率を追求する。
③ 遊休資産の処分により、財務体質の強化及び資本効率を追求する。
④ 人事制度の改革により、社内の活性化を図り、新たなビジネスチャンスの発掘を目的とした全員参加の経営を目指す。
⑤ グルーピング(小集団採算目標管理)を推進することにより、社員の意識改革とスピード経営を目指す。
⑥ 社内カンパニーを見据えて事業部制をより発展、強化する。
今後の国内景気は、経済政策や金融政策等を背景に、企業収益の改善や雇用・所得環境の改善がみられ、引き続き回復基調にあるものの、人口減少・少子高齢化による需要の減少、商品やサービスの値上げ及び増税や社会保障制度の見直しなどによる消費マインドへの影響や企業間競争の激化等、今後も厳しい経営環境が続くと予想されます。
このような状況のなか、当社グループは、加工食品事業における新商品の開発強化、新商品「牛カルビハンバーグステーキ」や「花ソーセージ」シリーズなど既存主要商品の販売に注力するとともに、情報誌「ザ・プレミアムブック」の継続発刊、「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」の広告看板設置やテレビCM放映等により、更なる認知度の向上に努めてまいります。また、2017年10月には、福山支店と岡山支店を統合した岡山事業所(岡山県浅口市)を開設し、関西や山陰、四国方面へ向けた供給拠点として販路拡大に努めてまいります。さらには、作業効率の改善や仕入の見直し等の業務の効率化を重視し、生産性向上に努め、さらなるコスト削減努力を図るほか、当社グループのモットーであります「安心・安全」な商品造りに注力してまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済状況に係るもの
① 当社グループの主要製品であるハム・ソーセージの国内製造量は、平成7年(1995年)をピークとして僅かながら減少傾向になっております。
少子高齢化により、今後このような趨勢は継続するものと予想されます。
② 当社グループで取り扱っている主要製品、仕入商品のほとんどについて包装材料を使用しておりますが、その主なものは石油化学製品であり、石油の価格変動の影響を受ける可能性があります。
(2) 財政状態及び会計基準適用の影響について
① 有利子負債への依存度について
当社グループは、過年度において、本社・工場及び一部の事業所を自社で取得しており、当該資金を金融機関からの借入により調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率が高い水準にあります。今後、資金調達手段の多様化に積極的に取り組み、自己資本の充実に注力する方針でありますが、現行の金利水準が変動した場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 減損会計導入の影響について
当社グループの事業所開設の際には、敷地を取得するケースと賃借で使用するケースがあります。固定資産の減損に係る会計基準の適用により保有する固定資産について減損処理が必要となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 取引の継続性について
① 当社グループは、納入先との納入数量、価格等に関する長期納入契約を締結しておりません。
② 当社グループは、主要製品に使用される原材料の大半を海外市場に依存しており、取引先との買入数量、価格等に関する長期仕入契約を締結しておりません。
(4) 特有の法的規制に係るもの
① 当社グループの取扱い品目の大半は、「食品衛生法」、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」を始めとした諸法令の適用を受けております。
自社製造の製品に限らず他社製造の仕入商品等において品質表示等の誤りが発生し市場に流出した場合に、これらの事実を公開し商品を速やかに回収する必要があり、信頼失墜及び経済的損失等を被る可能性があります。
② 当社グループの取扱い品目である輸入豚肉は、セーフガード(緊急輸入制限措置)の対象品目であり、年度初めから各四半期の終了までの累計輸入量が、過去3年度同期の平均輸入量の119%を超えた場合、年度の残りの期間について基準輸入価格を引き上げる関税緊急措置がとられ、仕入価格に上乗せされることにより業績が圧迫される可能性があります。
③ 当社グループの取扱い品目である輸入牛肉は、セーフガード(緊急輸入制限措置)の対象品目であり、年度初めから各四半期の終了までの累計輸入量が、過去3年度同期の平均輸入量の117%を超えた場合、年度の残りの期間について関税を50%に引き上げる関税緊急措置がとられ、仕入価格に上乗せされることにより業績が圧迫される可能性があります。
④ 当社グループの取扱い品目である国産牛肉は、「牛の個体識別のための情報管理及び伝達に関する特別措置法」(いわゆる牛トレーサビリティ法)が適用されております。
システムの運用、保守等において過誤が生じた場合、消費者に誤解を招く可能性があります。
(5) 家畜の疫病に係るもの
① 当社グループの取扱い品目である畜肉には、様々な予測困難な家畜の疫病が発生する可能性があります。該当畜肉はもとより未該当の畜肉においても、需要・供給の問題及び相場の急激な変動等により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループの取扱い品目である牛肉は、牛類の伝染病であるBSE(牛海綿状脳症)や口蹄疫等が発生した場合、発生地域からの供給が停止され仕入が困難となるのみならず、消費者の健康への不安感から未発生地域で生産された牛肉までも消費不振となるいわゆる風評被害が発生する等、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 当社グループの取扱い品目である鶏肉は、鳥類の伝染病である鳥インフルエンザ等が発生した場合、発生地域からの供給が停止され仕入が困難となるのみならず、消費者の健康への不安感から未発生地域で生産された鶏肉までも消費不振となるいわゆる風評被害が発生する等、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 当社グループの取扱い品目である豚肉は、豚類の伝染病である新型インフルエンザや口蹄疫等が発生した場合、発生地域からの供給が停止され仕入が困難となるのみならず、消費者の健康への不安感から未発生地域で生産された豚肉までも消費不振となるいわゆる風評被害が発生する等、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループにおける研究開発活動は、開発本部を中心に行っており、「食品の特性と安心・安全・美味しさを追求し、健康と感動と笑顔のある楽しい食生活を演出するとともに人に対する優しさ」を経営方針としております。
当連結会計年度におきましては、ハム・ソーセージの分野におきましては、昨年発売いたしましたJAS上級クラスのウインナーに小袋タイプを加え、幅広い層にご利用頂けるようにいたしました。また、一つ上のクラスであるJAS特級ウインナーをリニューアルして発売いたしました。そして、ウインナーの品揃えの拡充のため、ベーコンを散りばめたベーコン風味のソーセージを発売すると共に、あふれる味覚シリーズとして、「白い焼ソーセージ」と「ピリッと辛い大人向けのソーセージ」を発売いたしました。今後も様々な食シーンにあわせて幅広い分野で商品開発を行い、食文化創造を行ってまいります。
デリカテッセンの分野におきましては、従来から、タレ・野菜・お肉をセットとして提案してまいりましたが、新たにコンシューマーパック商品を開発し、現在は、カルビーシャとトンスーシャの2品を発売いたしました。今後も簡単調理食品の幅を拡げるためにもメニュー開発に力を注いでまいります。
また、ハンバーグの分野におきましては、原料に牛のばら肉のみを使用したカルビハンバーグを発売しました。デミグラスソースタイプとステーキソースタイプの2品を品揃えしております。そして、当社の強みでもある衣商材については、コンシューマーパックとして、やわらかポークカツとキャベツメンチカツの2品を発売いたしました。今後も簡単調理食品としてのデリカデッセンは、需要が見込まれることを見越して幅広い分野での開発に努めてまいります。
コンプライアンス、トレーサビリティ等、食の安全追求を含め、素材の特性や美味しさの追求、食シーン等、多岐にわたり研究開発を行っております。
今後もマーケティングを軸に、市場ニーズをつかみ、仕入・加工・販売部門と連携を取り、常に迅速なる商品開発活動を行ってまいります。
当連結会計年度における研究開発費は2億40百万円であります。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析結果は、以下のとおりであります。
(1) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億2百万円増加の170億64百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ1億77百万円増加の76億45百万円となりました。主な要因は、現金及び預金3億73百万円の増加及び受取手形及び売掛金1億25百万円の減少によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ3億25百万円増加の94億19百万円となりました。主な要因は、投資有価証券1億69百万円及び有形固定資産1億62百万円の増加によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1億6百万円増加の108億12百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ3億33百万円減少の75億53百万円となりました。主な要因は、未払法人税等1億36百万円、短期借入金99百万円や未払金56百万円の減少によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ4億40百万円増加の32億58百万円となりました。主な要因は、長期借入金4億52百万円の増加によるものであります。
(純資産の部)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億96百円増加の62億52百万円となりました。主な要因は、利益剰余金2億53百万円とその他有価証券評価差額金1億19百万円の増加によるものであります。
(2) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、266億97百万円(前年同期比5.7%減)となりました。
消費者の節約志向や低価格志向が強く推移するなか、国内牛肉相場の高騰による消費の縮小や企業間競争の激化などにより、売上高は減少いたしました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における売上原価は、コスト削減努力や売上高の減少等の要因により、前連結会計年度に比べ13億17百万円の減少の215億89百万円となりました。
販管費及び一般管理費は、経費削減に注力した結果、前連結会計年度に比べ45百万円減少の47億49百万円となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度において営業外収益は、1億60百万円計上しております。これは、受取配当金35百万円、不動産賃貸料56百万円等によるものであります。
営業外費用は、73百万円計上しております。これは、支払利息72百万円等によるものであります。
(特別損益)
当連結会計年度において特別利益及び特別損失に重要な発生はありません。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1億82百万円増加し3億3百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ4億23百万円増加の36億円(前連結会計年度比13.3%増)となりました。
営業活動の結果得られた資金は、7億23百万円となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益4億43百万円と減価償却費4億39百万円等によるものであります。
投資活動の結果使用した資金は、4億87百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出5億38百万円等によるものであります。
財務活動の結果得られた資金は、1億87百万円となりました。主な要因は、長期借入による収入9億円と長期借入金の返済による支出3億46百万円及び短期借入金の純減額2億円等によるものであります。