第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

  文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、当社の経営理念・社是である「おいしさと健康を愛する魅力あるスタミナ食品をもって世界に貢献する。我々は真のやりがいを感じ、企業の成長・発展とともに生活・文化の向上を図る」を基本とし、世界の人々が幸せになるように食肉原料製品と加工食肉の製造及び食肉の販売という食肉事業を主領域に定め、企業の存在価値を高め世界に貢献できる企業集団を目指して、グローバルな事業展開を行っております。
 「おいしさと健康を愛する魅力あるスタミナ食品」とは、製品・商品の開発と販売を通して品質、安全性、機能性、栄養価、価格及び食事に求める楽しさや充実感など、お客様の要望にお応えできる魅力ある製品・商品とサービスを創造し提供することであります。引き続き「社是」及び五愛の精神(5つの愛:お客様を愛する。商品を愛する。会社を愛する。社員を愛する。株主を愛する。)に基づく「社訓」ならびに企業管理と法令順守(コンプライアンス)を含めたあるべき行動規範である「エスフーズ行動憲章」の下、内部統制の一層の充実を図ることにより、信頼と企業価値を高め「バラエティーミート世界一、食肉日本一」という経営ビジョンの達成を目指してまいります。

(2)目標とする経営指標

  当社グループは、連結売上高5,000億円、経常利益200億円の早期達成を目指しております。

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、上記の経営の基本方針に沿って食肉の総合企業集団を目指しており、食肉を中心とした食品の安定的な供給体制の確立に引き続き取り組んでまいります。具体的には、食肉の生産、調達、加工、流通、及び最終消費者向け販売・サービスという食肉流通の川上領域から川下領域まで一貫したグループ内食肉サプライチェーンの構築を進めます。更に、国内に留まらず海外における食肉流通機能も拡充することにより、社会情勢の変動への対応力を高めてまいります。

(4)経営環境及び会社の対処すべき課題

 ウィズコロナと言われるように、今後は新型コロナウィルス感染症との共生を覚悟しなくてはならないと警鐘を鳴らす専門家も多くおり、企業活動においてもニューノーマルに対応した経営をすることが求められています。営業や経営の在り方も数年後には元に戻るというよりも、新たな形になっている可能性があります。このような環境下、食品企業としての責務を認識し、お客様に安定して食品関連サービスを提供するとともに、当社の事業を堅実に運営することで食肉業界の維持発展に寄与していきたいと考えております。
  食肉等の製造・卸売事業においては、食肉原料の供給網の安定化を目指し、最上流にあたる食肉の生産・調達部門をさらに拡充していきます。現在国内および海外において食肉の調達事業を進めておりますが、長期的な戦略としてさらに強化していきます。国内販売においては、新規得意先の獲得に加えて、既存得意先へのアプローチを見直し、シェアを高めていきます。海外販売は、環境の変化を見極め、より深く各国市場への浸透を図ります。特に国産牛の輸出については、次の事業の柱として育てていく予定です。
  製品事業においては、市場の動向に敏感に対応した製品の開発・販促を進めていきます。昨年来、外出や多人数での会食が制限されていることから、外食店でもテイクアウト食品を扱う店舗が増え、スーパーなどでは個食製品の品ぞろえを増やしています。また、家庭で簡単に調理できるキット商品の需要も増えています。新たなニーズに合致した製品をタイムリーに市場に送り出せる体制を整えてまいります。
  食肉等の小売事業においては、引き続き既存店活性化や、不採算店閉鎖を継続しつつ、新規ディベロッパーへの出店や、新業態店舗への取り組みを進めてまいります。また、精肉小売と惣菜小売の統合をさらに進め、スケールメリットを活かしたより効率的な運営を図る予定です。
 食肉等の外食業においては、新型コロナウィルスによる影響を最も被る部門であるとの認識のもと、お客様が安心してご利用できるための衛生対策・環境設備を徹底させるとともに、従来からの着実な採算重視の経営を維持していく方針です。
  グループ経営の向上については、各企業の事業特性や経営手法の利点を活かしつつ、食品安全や持続可能な社会に対する要請などの社会的な経営課題に対して、横断的な管理を進めることにより、グループ全体のバランスの取れた発展を目指していきます。また、情報技術を使った経営の合理化にも取り組んでいきます。

 

2 【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載しております事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として以下のようなものが考えられます。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経済状況・消費動向等

 当社グループは、日本及び米国において食肉・食肉加工品等の食品の製造・販売を主な事業としております。これらの市場は、経済状況や人口及び消費者の価値観の変化などによって市場規模・販売価格の変動或いは企業間競争の激化を招くことにより、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)法的規制

 当社グループは、食肉原材料及び商品の多くを海外の生産国から調達していることから、通商・関税等の規制の適用を受け、一方国内では食の安全・品質の保証に関する法規をはじめ種々の法的規制を受けており、これらの規制の改変・新設などを受けて新たな設備投資や改善コストの増大または事業活動の制限等が生じることにより、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(3)市況及び為替の変動

 当社グループは、国内外から食肉原材料及び商品を調達しております。BSE・口蹄疫・鳥インフルエンザ等の疾病問題やセーフガード(緊急輸入制限措置)あるいは豚肉差額関税などの輸入制度が及ぼす調達数量或いは消費動向への影響、また気候要因による飼料用穀物の作柄及び家畜生産・飼育数量への影響などによって市況は変化し、調達及び販売価格の騰落につながることが考えられます。更に為替相場の変動は、輸入コストの増減要因となります。この他、石油をはじめ、海外依存度の高い資源の市況の変動も輸入コストの増減要因となります。これらの市況変動は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)国際的活動

 当社グループの生産及び販売活動の一部は米国で、また食肉原材料・商品の調達は北米・豪州から中国・中南米へと広がりを見せております。これらの海外市場での事業活動及び調達に関しては、事業活動の環境を構成する各国の政治経済並びに社会情勢・法的規制・通商関係及び気候ほか自然条件などに予測不能の問題が生じ、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(5)安全保証

 当社グループは、法令の定める或いは世界的に認められる安全・品質管理基準に従って、お客様に安心していただける安全な製品づくりに努めておりますが、将来、不測の事態によって製品の回収や製造物責任賠償問題が発生した場合には、問題収拾のためのコストの発生や信頼の低下を招き、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6)その他のリスク

 2019年末、新型コロナウィルス感染症の発生が中国ではじめて確認されて以来、世界的な感染拡大が続いております。事態が長期化すれば、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①経営成績の状況

 当連結会計年度においては、前年度末に発生した新型コロナウイルス感染症の影響により、日本全体が日々の生活や社会・経済の在り方に再考を迫られる変化を経験しました。個人もさることながら、企業においても、多くがその活動を制限されたり、非常時対応を迫られたりしました。年度終盤になって、国内でのワクチン接種が始まりましたが、事態の安定化にはまだ時間がかかる見通しです。食肉業界においても、緊急事態宣言の2度にわたる発出や、GoToキャンペーンの開始や中断などで、難しい対応を迫られる一年となりました。
 このような状況のもと、当社グループは、「魅力あるスタミナ食品をもって世界に貢献する」、「企業の成長発展とともに、生活・文化の向上を図る」という社是に基づき、食品の供給というエッセンシャルワークを行う事業者として、食肉商品の安定的供給と事業継続に努めました。
 食肉等の製造・卸売事業においては、感染予防のための政府指導や自主規制のため、市民の日常活動や企業経営にたびたび制約がかかる中、お客様に当社の食肉製品を確実にお届けすることを主眼に諸施策を行いました。営業・製造それぞれの現場において、感染防止のための衛生管理を徹底した他、勤務体制の見直し等も行いました。また、消費者志向の変動に合わせて販売チャネルごとの営業促進を強化するとともに、巣ごもりやニューノーマルといった生活様式の変化に対応した新たな製品づくりに取り組みました。
 食肉等の小売事業においては、対策本部を設置のうえ、意思決定や情報共有を円滑に図るとともに、地域の方の毎日の生活を支えるという使命のもと、お客様に安全に安心して食品をお買い物いただくことができるよう日々の店舗運営維持に努めてまいりました。
 食肉等の外食事業においては、4月に入ってからの緊急事態宣言発出や11月以降の感染再拡大の影響を受け、首都圏や他の大都市圏における多くの店舗が休業や時短営業を余儀なくされる事態となり、当事業を取り巻く環境は依然として厳しい状態が続いております。今後も最優先すべきはお客様と従業員の安全との前提のもと、ソーシャルディスタンスの確保や消毒の徹底等店舗における感染予防策を徹底した上で、行政の指導等参考にしながら営業を継続していく方針です。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、新型コロナウィルス感染症の影響を受け、販売価格が下落したことなどにより、3,274億7千9百万円前連結会計年度比7.0%減)、損益面につきましては、家庭需要の高まりから小売店向けの販売が好調に推移したことなどにより、営業利益は126億9百万円前連結会計年度比17.8%増)、経常利益は129億9千万円前連結会計年度比17.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は99億6千5百万円前連結会計年度比53.0%増)となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

a 食肉等の製造・卸売事業

売上高は2,967億8千8百万円前連結会計年度比7.5%減)、セグメント利益は119億6千4百万円前連結会計年度比12.5%増)となりました。

b 食肉等の小売事業

売上高は241億2千8百万円前連結会計年度比11.8%増)、セグメント利益は19億9千3百万円前連結会計年度比93.2%増)となりました。

c 食肉等の外食事業

売上高は51億7千9百万円前連結会計年度比35.6%減)、セグメント損失3億3千1百万円前連結会計年度3億1千9百万円の利益)となりました。

d その他

売上高は13億8千3百万円前連結会計年度比4.4%増)、セグメント損失は6千3百万円前連結会計年度1千5百万円の損失)となりました。

 

②財政状態の状況

(総資産)

当連結会計年度末における総資産の残高は、1,723億9千4百万円前連結会計年度末比13億2千3百万円、0.8%増)となりました。

 主な増減内容は、固定資産が38億5千7百万円減少した一方で、流動資産が51億8千万円増加となっております。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、1,024億9百万円前連結会計年度末比51億8千万円、5.3%増)となりました。主に受取手形及び売掛金が45億6千万円減少した一方で、現金及び預金が96億3千9百万円増加したことによるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、699億8千4百万円前連結会計年度末比△38億5千7百万円、5.2%減)となりました。主に投資有価証券が5億9千8百万円増加した一方で、有形固定資産が46億3千9百万円減少したことによるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、485億6千8百万円前連結会計年度末比△40億8百万円、7.6%減)となりました。主に未払法人税等が17億5千5百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が45億3千7百万円及び短期借入金が11億2千6百万円減少したことによるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、293億1千9百万円前連結会計年度末比△28億2千6百万円、8.8%減)となりました。主な増減内容は、長期借入金が26億7千8百万円減少したことによるものであります。(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、945億7百万円前連結会計年度末比81億5千8百万円、9.4%増)となりました。これは主に,為替換算調整勘定が5億8千1百万円減少した一方で、利益剰余金が80億3百万円及びその他有価証券評価差額金が4億1千2百万円増加したことによるものであります。
 以上の資産、負債及び純資産の増減の結果、自己資本比率は51.0%となり、前連結会計年度末比4.2ポイント上昇しました。

 

 ③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度より96億3千9百万円増加して398億2千9百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動によるキャッシュ・フローは、165億7百万円の収入(前連結会計年度は51億3千万円の収入)で、主な増加要因として税金等調整前当期純利益154億1千4百万円、減価償却費50億1千7百万円及び売上債権の減少額44億6千1百万円であります。一方、主な減少要因は仕入債務の減少額45億1千9百万円及び法人税等の支払額42億8千8百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動によるキャッシュ・フローは、6億7千7百万円の収入(前連結会計年度は179億5千1百万円の支出)で、収入の主なものは有形固定資産の売却による収入65億2千万円であります。一方、支出の主なものは有形固定資産の取得による支出55億円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動によるキャッシュ・フローは、73億2千6百万円の支出(前連結会計年度は36億1千3百万円の収入)で、支出の主なものは長期借入金の返済による支出67億4千9百万円、配当金の支払額19億6千1百万円であります。一方、収入の主なものは長期借入による収入33億3百万円であります。

なお、キャッシュ・フローの指標は以下のとおりであります。

 

 

2019年2月

2020年2月

2021年2月

自己資本比率

48.5

46.8

51.0

時価ベースの自己資本比率

82.8

41.5

60.0

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

316.1

820.1

224.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ

55.2

18.7

63.0

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。

(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。

(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。

 

 ④生産、受注及び販売の状況

  a 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産数量(トン)

前年同期比(%)

食肉等の製造・卸売事業

120,171

+3.5

その他

9,310

△6.7

合計

129,481

+2.7

 

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.牛肉及び豚肉の枝肉を部位別に分割する加工は、生産実績に含めておりません。

 

  b 受注実績

 当社グループは受注生産を行っておりません。

 

  c 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

食肉等の製造・卸売事業

296,788

△7.5

食肉等の小売事業

24,128

+11.8

食肉等の外食事業

5,179

△35.6

その他

1,383

+4.4

合計

327,479

△7.0

 

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

  a 経営成績

(売上高)

当連結会計年度は、食肉の生産から小売・外食までの食肉に関わる事業を一貫して取り組む垂直統合を推進することで、経営体質の強化と安定的な成長を目指しました。「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記述の諸施策を実施いたしております。

コロナ禍における各事業において、食肉等の製造・卸売事業は、お客様に当社の食肉製品を確実にお届けすることを主眼に感染防止のための衛生管理の徹底や勤務体制の見直しを行いました。また、巣ごもりやニューノーマルといった生活様式の変化に対応した新たな製品づくりに取り組みました。食肉等の小売事業においては、対策本部を設置のうえ、意思決定や情報共有を円滑に図るとともに、お客様に安全に安心して食品をお買い物いただくことができるよう日々の店舗運営維持に努めてまいりました。食肉等の外食事業においては、お客様と従業員の安全を前提のもと、ソーシャルディスタンスの確保や消毒の徹底等店舗における感染予防策を徹底した上で、行政の指導等を参考にしながら営業を継続しました。

以上の結果、売上高は3,274億7千9百万円となり、前連結会計年度比244億9千3百万円7.0%減収となりました。

(損益状況)

売上原価は、2,768億9千5百万円(前連結会計年度比8.6%減)となりました。売上原価率は、1.6ポイント下落し、84.6%となりました。

売上総利益は、売上高の増加などにより505億8千3百万円(前連結会計年度比3.4%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、379億7千4百万円(前連結会計年度比0.6%減)となりました。

営業利益は、以上の要因により126億9百万円(前連結会計年度比17.8%増)となりました。

営業外損益は、前連結会計年度の3億8千2百万円(純額)の利益から3億8千1百万円(純額)の利益となりました。

 特別損益は、前連結会計年度の6億9千5百万円(純額)の損失から24億2千4百万円(純額)の利益となりました。これは減損損失が7億6千万円増加したものの、固定資産売却益が40億6千5百万円増加したことなどによるものです。

これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は99億6千5百万円(前連結会計年度比53.0%増)となり、また1株当たり当期純利益は314.96円(前連結会計年度205.61円)となりました。

 

  b 財政状態

財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照下さい。

 

  c キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

  d 経営成績に重要な影響を与える要因について

わが国における少子高齢化による食肉の需要規模の縮小や、食品の安全性に対する強い関心、また国際的な食料需給の安定問題など経営環境は厳しい状況が見込まれます。また、国内景気は、消費増税による消費の冷え込み懸念により見通しが困難であります。このような厳しい環境下において、円安や資源高による商品市況の変動や需要の減退により販売競争が激化し、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

  e 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの主な運転資金需要は、原材料の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、営業所、工場の生産設備等であります。

当社グループは、これらの資金需要に対する運転資金は、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。

 

  f 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。 

 

(繰延税金資産)
  当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 

 

(固定資産の減損)
  当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、将来キャッシュ・フローの見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

  g 戦略的現状と見通し

当社グループは総合食肉企業グループとして食肉流通の川上から川下までの一貫した供給体制を築き、消費者に健康的で栄養価の高い食品を質・量・価格共に安定的にお届けすることで、食生活の向上と食文化の普及に貢献しております。経営戦略としましては、グループ経営の強化と効率化を図るとともに、新たな事業領域に挑戦することにより、グループをさらに活性化してまいります。

 

  h 経営者の問題認識と今後の方針について

食品に対する安全と安心のニーズの更なる高まりへの適応、また企業の公明正大な活動と社会的責任の遂行とともに企業価値の増大を図ることにより株主をはじめ利害関係者との共存共栄を実現する経営を心掛けてまいります。

また、21世紀を勝ち抜く「強い会社」の実現のため、「コーポレート・ガバナンスの充実」と「スピーディな意思決定と業務執行」に重点をおき、法令順守の管理体制の充実・強化に努め、透明度と信頼度の高い経営システムを構築してまいります。

今後は、人類にとって貴重で大切な動物性タンパク質である国内外の牛・豚・鶏等の安全な食品を真心込めて取り扱う総合食肉企業として、「バラエティーミート世界一、食肉日本一」を目指し、食肉文化の国内外への一層の普及に努めてまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

  当社グループの研究開発活動は「食肉等の製造・卸売事業」において行っており、内臓肉などの畜産副生物及び食肉資源を有効活用し、付加価値の高い製品を製造・販売することで、広く食文化を通した健康への貢献を目的としております。
  秋冬向け製品として、秋冬の主力製品である「こてっちゃん牛もつ鍋シリーズ」、また家庭で専門店の美味しさが楽しめる「極亭牛もつ鍋シリーズ」をリニューアルし、ブランド強化を行いました。また55期3月に新発売した、肉入り調理ソース「おかず楽菜シリーズ」では、秋冬ラインアップを開発・発売し、コロナ禍における簡便調理品のニーズに対応いたしました。
  56期に向けた春夏向け製品の開発として、基幹製品である「こてっちゃん」においては、新たに「塩レモン味」を開発いたしました。また「おうち外食」「簡便調理」のニーズに応えた新製品として、家庭でのホットプレート調理で専門店のメニューを提案する「極亭ホルモン鉄板焼きシリーズ」を開発いたしました。
グループ内協業としては株式会社フードリエの新製品として、和惣菜メニューを中心とした「おかず絶品シリーズ」、焼きそばやラーメンの具として「麺好亭牛すじ」を開発いたしました。
  今後も基幹製品である「こてっちゃん」シリーズのリニューアル・新製品の開発を始め、簡便調理・おうち外食のニーズに応えた新製品、コンビニエンスストア、ドラッグストア向け製品、中食・外食向けの業務用製品の研究開発を進め、シェア拡大を図るとともに、食肉資源を有効活用した付加価値の高い製品開発をするなど、社会貢献につながる研究開発活動を進めてまいります。
 なお、当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は 199百万円であります。